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SS練習スレ2

73シンの嫁774人目:2011/10/21(金) 00:40:49 ID:BJrvEIZ.
「ハッ」
 ‐俺帰ってジャンプ読むのに
「ハァッ」
 ‐早く
「あ ハァッ」
 ‐逃げなきゃ!
「ハッ ハァ」
 ‐体が動かねぇ
「ハァッ ハッ」
 ‐死ぬのか?
「ハァッ ハァッ」
 ‐こんな所で死ぬのか?
「ハァ あぁっ」
 ‐俺の人生16年で終るのか?
「ハァ」
 −力の弱い人達を守る為にザフトに入ったのに
「ハッ ハァッ」
 ‐嫌だ! 死にたくない!
ここでトラックが二人に気付きブレーキを掛け、アスファルトとタイヤの間に摩擦音が響き渡る
「あぁうっ アッ」
‐どうしてこんな―
その思いとは裏腹に無情にもレイはトラックに跳ね飛ばされ、シンは車輪とアスファルトの間に巻き込まれる
グシャ ベキ ベキベキベキ バキャ!
聞くに堪えない人間の体が壊れる音が二人の頭に響き
ぐちゃ ばしゃ びちゃ べちゃ
千切れ飛んだ肉と血がアスファルトにへばり付く音が辺りに響き先程とは比べ物にならないほどの量の血がそこらじゅうに飛び散る。『車は急に、止まれない』そんな事は子供でも知っている事だ。そしてそれを見ていた人々が絶叫を上げる
「うぅああアぁああアアぁ!?」
「キャーーーーーーー!!」
「首飛んだぞッ!?」
「うおえ゛え゛え゛え゛!!」
三者三様の言葉だが人々の言葉はそれぞれ惨劇を物語っていた。
そして亀のように遅く動いていた筈のシンの視界がぐるぐると回る
 −アレ? 俺何で飛んでんの?
言葉を紡ごうとしているのにどういう訳か言葉が出て来ない
 −何か、回ってね?
先程までの自分のスピードを考えれば今の自分は有り得ない速度で動いている、しかもあれほど感じていた苦痛が一切感じられない
 −あれー?
というか首から下の感覚が一切無い、滞空が終わりアスファルトに顔を打ち付けてゴロゴロと転がっても一切痛みが無かった
 −あー・・・
自分の目で先程まで自分が居た場所を見るとそこには首が無くなり、手足が千切れ首の無いズタボロの自分の体が見えるし、直ぐ傍にはピクリとも動かないレイが全身から血を流して死んでいる
 −俺・・死んだのか・・
そう、首から下が丸々無くなっているのだから言葉を発する事など出来る訳がない。苦痛も感じない所か感じる為の体が無いだけだったのだ
 −死ぬ・んだ・・
人間 首が無くなって生きてられる訳がない。もし生きていればそれは人間の形をしたナニかだ
 −まぁ・・いいかもな・・
自分の死は決定しているのだから今更あーだこーだ足掻いても仕方がない。もっとも足掻く為の体が無い訳だが
 −とうさん・・と・・かあさんと・・マユの・・ところへ・・逝けると思えば・・・
瞼が重くのしかかり視界が徐々に黒く染まってゆく
 −死ぬ・・のも・・悪くない・・かも・な・・
シン・アスカ 死亡 享年16歳


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