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SS練習スレ2

580ストレイドMK-Ⅱ:2013/11/20(水) 00:54:29 ID:i99oG.AE
コンコン

病室のドアがノックされる
「失礼します」
その言葉と共に病室のドアが開かれる
「あれ?皆城君?」
そこには、この島における数少ないシンの存在を知る少年『皆城総士』の姿があった。
「羽佐間!?なぜ君がここに?」
不思議そうにする翔子とは対照的に総士はひどく驚いた様子を見せる
「大丈夫だ、総士。翔子ちゃんには偶に話し相手になってもらってるだけだよ」
狼狽する総士に対して、シンは嗜めるように総士に声をかける
「はぁ・・・と、それより羽佐間。すまないが少し席を外して貰えないか?」
総士の一言に翔子はやや戸惑いを見せる
「え?まぁ、別にかまわないよ?」
対する総士もややすまなさそうな顔をする
「すまない。ちょっと個人的な話なんでな」
それを聞いた翔子は納得したようで、病室から退室しようとする
「ああ、そうだ、羽佐間。」
総士に呼び止められ振り返る
「何、皆城君?」
「いや、遠見先生、既に診療所に戻られているぞ。診察室で君のことを待っていた。早く行ったほうがいいんじゃないか?」
それを聞いて、翔子も驚いた表情になり
「え?先生、いつの間に戻ってきたんだろ・・・とりあえず、ありがとう、皆城君。それじゃあ、飛鳥さん、失礼します」
そう言うと翔子は診察室へと向かっていった
「・・・ずいぶん、親しげでしたね・・・」
普段クールな総士にしてはやや棘のある声色かつ、ややジト目でシンに問いかけた
「さっきも言ったけど、翔子ちゃんは単なる話し相手だよ・・・」
対するシンはやや気おされながらも総士に言い返す
「・・・そうですか。まぁ、それより本題に入りましょう。とりあえず、これを見てください」
そう言って総士は手に持っていた大き目の封筒をシンに渡すと、中身を確認するようにシンに促す
「・・・何が入ってるんだ?」
渡されたシンもやや総士の態度を見て眉をひそめる
「中に入っている資料を確認していただければわかります」
総士がそう言うとシンは封筒を空け中身を取り出す。
封筒の中には数枚の写真と同じく数枚の報告書が入っていた。しかし、シンは出てきた写真を手に取るとそこには予想だにしないものが写っていた。
「総士・・・これは、まさか!?」
シンの言葉に総士がうなずく
「はい、これは先日島の近海で発見された・・・MSの残骸です。飛鳥さんはこれがどういう機体のものかわかりますか?」
シンの手にある写真に写っていたのはMSの腕部だった。
「ああ・・・知ってる。」
シンはただ短く答える。答えながら、ほかの写真や報告書を確認し、更に驚いていた。
「・・・総士」
「なんですか?」
意味ありげに自分の名を呼ぶシンに総士が応じる
「これを見てくれ」
シンはそう言って5枚の写真を総士に見せる。
「これが何か?」
総士も心が何を言いたいのかがわからず、困惑する
「ここに写っているMSのパーツは・・・全部、デスティニーのパーツだ」
そう、シンが総士に見せた写真に写っているのは、肘から下だけの右腕、肩を含めた左腕、膝から下だけの右足、スラスターらしき物が付いた放熱フィンのようなパーツ、中折れ式の機構が備わっていると思われる空色の大剣の計5つが写っていた。
「やはり、そうでしたか・・・」
そう言うと総士は更に続ける
「その報告書にもあるとおり、デスティニーの破損部位とそのパーツの破損部位が合致。更にアスカさんの協力で引き出すことができたデスティニー自体のデータと照合しても同様にデスティニーのパーツであることが判明しました」
そう言うと総士は少しの間を空け
「アスカさん、可能であれば、今日これからアルヴィスにご同行願えますか?」
総士のその言葉と、返答を促す視線がシンに突きつけられる
「総士、お前が俺にこの写真を見せたのとアルヴィスまで来いって言うのはつまり・・・そういうことなのか?」
対するシンもまた総士へと聞き返す
「そういうこととは?」
総士もまた、あえてシンへと聞き返す
「・・・・・・つまり・・・デスティニーを・・・直す、てことだろ?」
きわめて真剣な表情で、違うか?とシンは総士に問う
「・・・答えは、アルヴィスにあります」
総士はただその一言でシンに答える
「・・・わかった。アルヴィスに行くよ」
シンもまた総士の言わんとすることを理解し、それに従うことにした。


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