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SS練習スレ2
58
:
シンの嫁774人目
:2011/09/07(水) 20:12:29 ID:Fr0ij7QY
ちょっと思いついたので書いてみました。
ご指導鞭撻のほどをお願いします。
昼時、食堂にて。
「ねえエリオ君」
「なに? キャロ」
食後の落ち着いた体で、ふと思いついたように少女は口を開いた。視線の先には、誰が頼んだかツインストローの刺さった巨大なジュースフロートを前に怯むシンと、便乗便乗と鼻歌を歌いながら別のストローを挿し込もうとするフェイトの姿がある。
「フェイトさんいつも“便乗”ってしてるけど、意味あるのかな?」
よく言えば真似っ子、悪く言えば二番煎じ・・・いや、どちらも良いとは言いがたい呼称か。むしろ年齢を考えれば二番煎じの方がマシかもしれない。
目を向ければ軽くあしらわれてなおニコニコしているフェイトと、シンに怒られながらも楽しそうにフロートのアイスをつついてるスバル。――ああ、注文したのスバルさんなんだ。シンさんまたなにかやっておごらされてるのか・・・等とエリオは目を逸らしたくなったが、たしかにフェイトは目立っていなかった。シンの気をひけているようには見えない。
「・・・」
「・・・私たちも注文してみる?」
「ええ!? い、いや、今はいいよお腹いっぱいだし・・・恥ずかしいし・・・」
「そう? 今ならそんなに目立たないと思うけど」
確かに。周囲の視線はシンとスバルに集中しているし、注目を浴びることはないだろう。よしんば見られたとしても、真似をしてふざけてるだけと見られて気にも止まらない・・・
「って、シンさんじゃないんだから騙されないよ!」
「ああは言ってるが、実際かなり揺らいでたぜ。今のはなかなかの戦略だった」
「はい、ヴァイスさん」
「ヴァイスさん!?」
気が付けば彼らの兄貴分であるスナイパーがそこにいた。
「そうよ、頑張ったわねキャロ」
「「フェイトさん(隊長)!?」」
そしてさっきまで向こうに居たはずの便乗魔もいた。
「あ、なんだか便乗しやすそうだったからつい・・・それじゃね」
軽く手を振りながら食堂から去っていく。その後ろ姿を見てエリオは悟った。意味の有無はともかく、確実に手段と目的が入れ替わりつつあるのだと。
「と、いうわけで『第一回 フェイトさんに上手に便乗させる会』会合を始めたいと思います」
「キャロ!?」
ひとまず終われ。
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