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SS練習スレ2

554シンの嫁774人目:2013/10/08(火) 14:06:11 ID:OAG.1Big






―――????


「此処にいたのか」

  見渡す限り紅に染められた世界。白いフードの男が目の前の赤黒いフードの男に声を掛ける

「あぁ、アンタか」
「どうやら、トロンもフェイカーも『九十九遊馬とアストラル』達に敗北した。ベクターの計画が失敗に終わったようだ」
「そのベクターは何処に行ったんだ?・・・あれだけ大口を叩いた挙句失敗したことを恥じて自決でもしたのか?」
「ベクターは彼らとのデュエルに負けた後、行方を眩ませた。何処にいるかは判っていない」
「まじかよ、何やってんだアイツ・・・!」

  どこまでいい加減なんだアイツは!とベクターと呼ばれた者に怒りを向ける
  もともと彼はベクターに好意的な感情を向けていないのだろう
  

「君が彼を嫌っているのは知っているが、今は我らがいがみ合う時ではない。堪えてくれ」
「・・・まぁ、アンタが言うなら・・・」

  赤黒い男は皮肉げに目を細め、此処には居ないベクターを非難する

  が、

「まったく、君は信用している者と、そうでないものとの対応が違いすぎる。その点に関してはミザエルよりも・・・」
「ちょっ、わかった!わかったって!・・・全く、小言よりもまず要件を言ってくれ、ドルベ」

  ドルベと呼ばれた白い男は、あんな短気な銀河眼バカよりひどいとか止めてくれ
  とぼやく男を無視し、溜息交じりに会話を再開する。

「わかった・・・。先程言ったようにベクターの計画が失敗に終わり『No.』の回収に失敗した。
 これはつい先ほど『我ら』の招集にて説明をしたのだが、君は来なかったからこうして説明に来たということだ」

「まあ、『居なくなったあいつら』を探すのに夢中になってたからな・・・気付かなかった。
 残念だが、『この世界』にあいつらの手掛かりは本当にないみたいだな・・・」
「・・・・・・そうか。だが今は一刻を争う。君の心遣いは嬉しいが、今は・・・」
「わかってる。No.だろ?この世界が危険なんだもんな。」
(全く・・・ちょっとは素直になっても良いだろうに)

  男は退屈そうに肩を竦めドルベに対する不満を吐いてしまうが
  どうやら聞こえていないようで安心し話を戻す

「で、アンタが俺の所に来たってことは、さっそく俺がNo.を回収しに行くのか?」
「いや、君が出るのは後だ。今はギラグが人間界に向かっている」
「ギラグか。あいつ意外といい作戦立てる奴だから意外とイケるか?」
「そういうことだ。今は彼を信じて待とう」
「了解であります」

  軽い敬礼とともにドルベの報告とも言える会話は終了し、ほんの少しの静寂が2人を包む
  紅い景色をただぼうっと見つめている男にドルベは1つ提案する

「さて・・・、アリト程ではないが体力に自信のある君でも流石に疲れているだろう。
 先程も言ったが君が人間界に向かうのはかなり後になる。今はゆっくりと休んでいてくれ、『アコル』」
「わかった。俺も結構疲れてたんだ、ちょっと一休みしてくる。」

  サンキュー。と一言告げた直後、アコルと呼ばれた男の背後に穴が開きそこの異空間に吸い込まれていくように消えていく
  高次の世界で生きる『彼ら』が持つ特異な力の一つだ
  そして1人残されたドルベはポツリと呟く

「全ては『バリアン世界』の為に・・・」

  そしてドルベも異空間の中に消えていった。



全てを奪われた少年は 満たされぬ魂を抱き 光届かぬ紅き世界 『バリアン世界』へと再び生を受ける

少年のかつての名は「シン・アスカ」 

今生の少年の名は「アコル」

『七皇を支える影の七皇 虚皇 アコル』である


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