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SS練習スレ2

544通りすがりの名無し:2013/10/03(木) 22:11:04 ID:N1ONnryg
「とりあえず、歩いてみるか」

ここがどこかわからない以上、留まっていては何も分からない。
さらに、近くに川や食料が無いかどうかを探さなければ、飢え死の可能性さえある。
どこかに無いかと探そうとした矢先、

  ガサッ! ガサ!

「ッ!?」

草の茂みから聞こえてきた音。
何かの生き物がそこにいることを示すように動いている。
何がいるのか、警戒しながらも動けるように目を凝らす。

  ガサ!

「ガァーウ!!!」

『何か』が茂みから勢いよく飛び出し、シンに向かっていく。
『何か』は、シンに向かって手に生えている、『爪』を振り下ろす。
だが、シンは寸でのところでかわすが、向かってきた生き物を見て驚く。

「な、なんだコイツ!?」

表面の皮膚…否、皮は赤よりも濃い真紅であるが、腹部は白。
顔はいかつく、目は視線で慄かせられるほどギラついており、頭には角のようなものが二つ。
脚や腕は細いながらも、手の先にある鋭く研ぎ澄まされている爪が、逆にこの生き物の強さと洗練さを物語っている。
そして、シンを一番驚かせたのは、しっぽの先端。
そこには、ゆらゆらと、まるでそこに点いているのは当然であるかのように『炎』が灯っていた。
この世界にいる人は、この生き物の名前をこう呼んでいる。

『かえんポケモン<リザード>』と。


第一話 終わり


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