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SS練習スレ2

522ストレイドMK-Ⅱ:2013/09/05(木) 23:05:11 ID:xa/UiMn.
第2話『接触〜いせかい〜』

翔子の診察のためにシンが寝ている部屋を出てから30分たったころ、ようやく遠見はシンの元へと戻ってくる。
「ごめんなさい、待たせてしまって」
そういいながら遠見は部屋に入ってくると、同時に窓のほうへと向かい、昼であるにもかかわらずカーテンを閉める。
「あの・・・羽佐間は?」
翔子の姿が見えなかったので、シンはそれに疑問を感じ遠見へ問いかける
「彼女は診察が終わったので帰ってもらいました。これから話すことはあまり人に聞かれてはまずいことなので」
そう言うと遠見は上着の白衣から携帯電話を取り出し
「戻ってきたばかりで申し訳ないのだけれど、また少しはずさせてもらうわね」
「え、あ、はい」
未だ状況を把握できていないシンにはこう言う他に言葉が浮かばず、遠見はシンの言葉を聞くと再び部屋の外へと出て行った

『遠見です。例の少年が目を覚ましました』

『はい・・・はい、先ほど少々錯乱していましたが、普通ならありえませんが、4ヶ月もの間、昏睡状態だったにもかかわらず、今は意識もはっきりとしています』

『ええ、唯・・・いくつか聞き慣れない単語を口にしていました。』

『はい、ここでは少々話しづらい内容なので、アルヴィスに収容し、聴取を行うのが最善と思われます。』

『はい、解りました。では20分後にまた』


「ごめんなさい、待たせてしまって」
そう言って再び部屋に入ってくる遠見に向けてシンも口を開く
「用事は良いんですか?」
ややぶっきらぼうに問いかける
「ええ、それより、もう少ししたらあなたを助けた人がここにくるから、悪いのだけれど、もう少し待ってもらえないかしら?」
その言葉にシンはやや目を細める
「俺を、助けた人?」
「ええ、この島に“墜ちて来た”あなたを助けた人」
シンは遠見の言葉を聞いて驚いた顔になる
「墜ちて来た!?俺が?どこから!?・・・いや、そもそもここはもしかして地球なのか!?俺はあの時月に墜ちたはずなのに!?」
ひどく混乱するシンに流石の遠見も困惑する。
突然、ここは地球なのかと尋ね更には自分はつきに落ちたといきなり言われてもどう対応すればいいのか解った物ではなかった。
「落ち着いて、その人がくればわかる範囲はちゃんと説明しますから」
遠見はできる限り平静を保ちつつシンをいさめる
「くそ・・・俺は・・・」
シンもどうにか自分を落ち着かせようとしているのか、動かすことのできない体でただただ悔しそうに天井に向かってつぶやいた。


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