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SS練習スレ2
496
:
ファイナル平井スペシャル(仮)
◆V6ys2Gwfcc
:2013/07/07(日) 00:09:24 ID:kWN9QjDg
―――本当に二人とも頼もしくなった。二人の少年は自分と並び立ち、そしていつかはきっと自分を追い抜いていく。
嬉しさに頬が綻びそうになるがぐっとこらえる。喜ぶのは後からでも出来る、今は自分に出来ることを。
離脱したラインバレルがエグゼキューターを構え、エネルギーを充填している姿を横目にデスティニーはライオットXを蹴り飛ばす。
引き剥がされ吹き飛ぶライオットXに向けてCIWSを撃ち込む、しかしそれはあくまでも牽制のためのもの。
本命――――アロンダイトを右手で掴んでウェポンラックから引き抜き展開、そのまま真っすぐに投げつける。
見事にライオットXの腹に突き刺さったアロンダイト、しかしデスティニーはビームライフルと長射程砲を構えて連射し更なる追撃を。
ビームがライオットXを貫いていく、そしてそのビームの雨の中をルガーランスを構えたマークザインの巨体が掻い潜る。
「そこだぁーっ!」
一騎の叫びとともにルガーランスがライオットXに叩きつけられる、その姿は軽やかともいえるラインバレルとは対照的に重厚感に満ち溢れたもの。
一度、二度と切りつけてから既にアロンダイトを突き立てられたライオットXの腹に深々と突き刺した。
マークザインはルガーランスを展開させ、同時にアロンダイトを掴んで自らの腕と同化させる。
ルガーランスのチャージ音と共にアロンダイトが同化し緑色の綺麗な結晶に包まれていく。
そして、ラインバレルの構えたエグゼキューターには超高密度で圧縮され、物質となったエネルギーの刃が。
「エグゼキューター、充填完了! 跳べっ、ラインバレル!」
浩一の声に応じラインバレルはライオットXの眼前へと転送を行い、同時にルガーランスからプラズマ光が発射される。
だが、それで終わりはしない。ルガーランスとすでに同化が完了したアロンダイトを同時に引き抜こうとする。
そしてラインバレルもまたエグゼキューターの刃をライオットXの首に狙いを定めて振りかぶっていた。
「俺たちは、ここにいるんだぁぁっ!!」
「いっけええええっ!!」
ルガーランスとアロンダイトを引き抜きながらの交差切りとエグゼキューターによって首を切り落とされたライオットX。
しかし、それでもまだ動こうとし、離脱していく二機に狙いを定めようとする。
だが、少し離れていたところにいたデスティニーはその行動を阻止するために右手を真っ直ぐに伸ばし一直線に突っ込んでいく。
「これで、終わりだぁっ!!」
パルマフィオキーナの青い光がライオットXの胴体を貫き、ジ、ジ、と火花が散るような音の後にようやく爆散する。
爆発の中をデスティニーが突っ切りながら地面に着地。勢いを止めきれずに土が抉られる中で背中のウイングバインダーが閉じる。
その側ではマークザインがライオットXが「いた」ことを心に刻みつけるかのように爆発を見ながら佇んでいる。
ラインバレルは爆発を背に腕を組み、ゆっくりと機体の色が黒から白へと変化しオーバーライドの終了を告げていた。
運命の翼。存在を選んだ巨人。正義の鬼神。三機による連携によってライオットXは完膚なきまでに破壊された―――
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