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SS練習スレ2

453シンの嫁774人目:2013/04/19(金) 19:41:14 ID:oE0DlMks
「うー…分かったヨ」
「別に食べるなとは言ってないからゆっくり味わって、な?」
不満そうな表情で項垂れるナターリアの頭に手を伸ばし柔く撫でる。つい765プロ年下を誉める様にしてしまった。最初は驚いていたが直ぐに擽ったそうに瞳を細め笑みを浮かべる、どうやら気にしていないみたいだ。艶のある黒髪を数度撫でては手を離す。

「さ、腹も減ったし好い加減食べようか?」
「ん……わかった、ワタシお腹減った。」
「いただきます、後醤油は好みで付けたら良いから」
「いただきマス!」
手を離す際何処か残念そうに見えたが直ぐに寿司に意識が戻る、俺に習ったのかワンテンポ遅れて軽く頭を下げぎこちない箸遣いで寿司を挟み口に運ぶ、咀嚼を暫し行いパッと表情が明るい物になる。

「美味しい!このスシすごい美味しいヨ!」
「なら良かった、食べた皿は隅に寄せて重ねる様にするんだぞ」
言葉以上に顔が物語っているので分かり易い、次の皿に手をかけるのを尻目に俺もコンベアに手を伸ばし玉子を取る、玉子は寿司屋の質が分かるとかで一番最初に食べるのが通な食べ方らしい、回転寿司な為意味は余り無いがこういう物は気分の問題なのだ。うん、美味い。

「シン!シン!これナニ?」
「ああ、それは注文用のスイッチでって…聞いてる途中で押さない」
「ならワタシこれとこれ食べたい!」
「はいはい、すみませーん」

「良い感じで山葵が利いてるな」
「ワサビ?」
「ん?ああ、この緑ので寿司に付けるんだ」
「ワタシもつける!」
「ん、ほら。ってそんなに付けたら」
「ッ!?〜〜〜〜…謀ったナー…」
「えー…俺のせいなのか」

そんなこんなで和やかに食事が進む。ナターリアは既に十皿を超えているが一向に勢いが衰えない、寧ろ更に勢い付いた気がする。余程気に入って貰えたみたいだ、回らない寿司なら問題だが回る寿司を奢る程度なら甲斐性はある。先程から事有る事に頻繁に話し掛けてきて二つの意味で口が止まらない彼女にふと思った疑問を投げ掛ける。

「そう言えばナターリアは何で日本に?」
「ふぇへひで」
「ああごめん、食べてからで良いよ」
寿司を頬張った状態で喋ればそりゃ米粒が飛ぶ斜線上にいる自分の顔に吹きかかるのは当然な事。今回のでそれを覚えた、と顔を拭く。


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