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SS練習スレ2

449シンの嫁774人目:2013/04/19(金) 19:32:57 ID:oE0DlMks
何て事はない使い古された、ナンパだ。但し悪質で相手側に選択肢を与えない物に見える。褐色肌の外国人であろう見た目麗しい少女の腕を掴む一人の男を先頭に三人の男達が下卑た笑みを張り付かせ全員今時の流行りの服装を身に付けている。
少女が嫌がり助けを求めようと周囲に視線を向けるが周りもトラブルを避ける為か視界に入れない様に通り過ぎている。薄情かと思うかも知れないが成人男性数人に外国人といった組み合わせだ一般人には荷が重いだろう。

そんな中シン・アスカは真っ直ぐ歩を進ませる人垣も彼の雰囲気に当てられ割れていく。無視をするという選択肢は最初から存在しない、彼の行動原理の一つは誰かを守る事なのだから。

「おいアンタ等止めろ」
凛とした声を上げ少女と男達の間に身体を割り込ませ少女の腕を掴む腕を握る。下卑た笑みを浮かべた相手と背後の少女の視線を一斉に集める、気を良くしていた男達は不快そうに表情を変える。
「何だよ俺達はそっちの子に用があるんだガキはさっさと失せろ」
「失せるのはアンタ達の方だ、合意の上には見えないし周りの迷惑だって分からないのかよ」
先頭の男が敵意を込めて睨み付けてくる、シンも負けじと視線を逸らさず睨み返す。

暫し睨み合いが続く、真紅の瞳の眼力に当てられ先頭の男が溜まらず眼を逸らす。後ろにいる男達もシンの外見に不相応な雰囲気に当てられ怯んだ。彼等からしたら極上の獲物を前に邪魔が入ったのだ、逆恨みに近い怒りを抱き更には集団という構成が態度を大きくさせた。
「うるせえガキが邪魔すんな、つってんだろ!」
「そもそもそっちの女が話し掛けて来たんだよ」
「そうだ、事情も知らないのに良い子面は止めろ!」
一斉に言葉で煽る、背後の少女が怯えてシンの後ろに隠れた。
反論はせず腕を握る指に力を込める、すると先頭の男の顔が苦痛で歪む腕の力は反射的に弱まり少女の身体を離したそれを確認しシンも手を離す。華奢そうに見えるが中身の入った缶珈琲を片手で握り潰す程度の握力はあるのだ。

「テ、テメェ!」
「嫌がってるって分かってるだろ、だから腕掴んで逃げられない様にして。これ以上みっともない真似はするな」
腕を抑え怒気が籠もる声をあげるが憮然とした態度で言い返す。
片方は正論、片方は感情論。怒りで短絡的な思考になっている男も何方の言い分が正しいか少し考えれば解るのだろう、それが解るからこそ脅してで引かないのならば暴力に頼るしかない。


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