したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

SS練習スレ2

419シンの嫁774人目:2013/04/13(土) 20:46:19 ID:oE0DlMks
私は幸せだった、何不自由も無く順風満帆な人生を過ごしていた

友人関係にも恵まれ家族仲も良く父親は一流企業に勤め重宝され母親はお料理や編み物の先生をして居り私も趣味と呼べる程日常で行っている

読書モデルをしている為か持て囃される事もあり学生にしては金銭面は潤っているが貯金をしている父や母は偉いと言ってくれるが欲しい物がある訳でもないというのが理由

男性に告白された経験も両の指を越えている、普通の男性から周りからイケメンと呼ばれる男性運動神経や頭が良い男性色々な人に交際を持ちかけられた。でも驚きはしても心が動かされた事はなかったから丁重にお断りさせて貰った

私は普通の子とは違うんだろう、友人や本が言う様な心が動かされる物もなく夢中になる物がある訳でもなくただ毎日を過ごしている
贅沢な悩みなのは自分でも分かる、私はこういう性格何だろうと納得し思考に決着を付けた


そう思っていた

「あの…ちょっと良いですか?」
聞き慣れない声がかけられた、珍しい訳でもないたまにある事無視をする訳にもいかないので一言告げて去ろうと思い振り返ると……息を呑んだ


「えっと俺…いや自分はこういう者何ですが…」
歳は私より少し上くらいだろうか慣れない仕草で名刺を取り出し差し出してみせた
傍目から視ても緊張していると分かるたどたどしい敬語、幼さが残る中性的な端正な顔立ち、整えられた形跡が残るが癖っ毛なのだろう無数に跳ねた黒髪、今まで視た何よりも鮮やかな真っ赤な瞳

「……あ、怪しい者じゃなくてちゃんとした事務所で…その」何も言わない私を不審に思って戸惑っているんだろう表情がコロコロ変わり次の言葉を探しているが巧い返しが思い浮かず唸り声を上げている、彼はこういう行為が苦手なのが容易に伝わって来る

差し出された名刺に視線を落とすシン・アスカと大きく記されていた…シン・アスカと何度も何度心中で反芻し彼を見て自然と滲み出した笑顔を向け名刺を受け取った

「うふ…ごめんなさい。少し驚いてしまって…話を聞かせて貰えませんか?」
何時の間にか心臓は早鐘の様に高鳴り頬に熱が籠もるのが分かる、思考が彼の事で染められていく


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板