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SS練習スレ2
406
:
シンの嫁774人目
:2013/04/05(金) 18:50:18 ID:JKQjTG5A
「いいんです――俺が信じたいんです。アイツが……マユが暦さんや忍さんに合わせてくれたのかもって可能性の戯言を。
それで俺は、勝手に助かった気になるだけですから」
アイツが――――今は何処に居るかも解らない僕の友人がよく言っていた、人は勝手に助かるだけだ、と。それを聞くとこちらは何も言えなくなる。
忍もなのか、一度だけ何かを言おうとしたのか、口を開きかけたがそれを閉じた。そして、そうかとだけ言って月を眺めながらドーナツを食べるのを再開した。
そろそろ僕やシンの分がなくなりそうなのでシンにポンデリングを渡し、僕はゴールデンチョコレートを食べる。
僕が食べていると忍がこっちを睨んできた。こら、こっち見んな。お前、これ3個も食べたじゃねぇか。
「暦さん、俺――――俺を見つけてくれたのが暦さんで良かったです」
言われて、あれ’なアイツが何故を人を救ってたのか何となく解った気がした。
僕も、そうかとだけ言って月見を再開する。
こんな日常も悪くはない。この出会いも怪異と出会っていたからこその出会いだ。迷惑もかけられるが、それと同じくらいに大切な物や出会いも与えてくれている。
彼とも怪異(?)に巻き込まれたからこそ、出会えたのだ。怪異の先輩として、彼を手助けしてやるのもきっと筋だ。
けどその前に、明日も満月だしまた月見でもしようか。異世界なんて凄いからなぁ、シンの話ももっと聞いてみたい。
そうだ、戦場ヶ原や羽川も誘ってみよう。きっと、シンと仲良くやってくれる。
…………けど何故だろう? 神原にだけはコイツを会わせてはいけない気がする。
エンド。
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