したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

SS練習スレ2

395凍った鈍器「コードン」:2013/02/20(水) 11:05:14 ID:aVVGVIu6
「……おやぁ?」
今のはバッドエナジーが捧げられた時に刻まれる時計の音だ。
しかしどういうことか、プリキュア達のバッドエナジーはまだジョーカーの手の中にあるにも関わらず。
三幹部はもちろん、ジョーカーでさえ戸惑わずにいられない事態だ。
(これは一体……?)
その時だ、こちらに近づいてくる足音が聞こえてきたのは。
全員が凝視する中、闇の中からゆっくりと姿を現したのは緑色の鎧を纏う者だ。
それもただならぬ実力者だ。
鎧の造形もどことなく悪魔を連想させる威圧感を持ち、背部に細長い樽状のポッドを接続されている。
「これはこれは、まさかあなた様が最後のバッドエナジーをご提供して下さったようですね〜?」
「万が一の保険だ。
 今まで煮え湯を飲ませてきた相手のエナジーを奪うのはリスクが高いからな。」
鎧から発せられる声はくぐもっているが、男の声で若く聞こえる。
しかしあまりにも感情を感じさせない声だ。
会話の内容から二人は知り合いのようだが……。
「まあ、お気持ちはわかりますがねぇ〜……」
ジョーカー自身、もしその任務を三幹部が行うと聞けば、同じような行動をしたかもしれない。
しかしそうなるとこのバッドエナジーをどうしたものか、と思考しようとするも、
「使い道がなければそのバッドエナジー、俺が頂いてもいいかな?」
「……ふむ」
正直、バッドエナジーはピエーロ復活のため以外にも『あかんべぇ』を生み出す『鼻』の材料、三幹部・ジョーカーの能力を上げるために

も役立つので正直惜しい。
しかし―――
「わかりました。
 貴方なら有効に使っていただけそうですからね」
ピエーロ復活に貢献した以上報酬を払うのも構わない。
これで拒み関係に溝を作るのは正直避けたかった。
それに正直言って『協力者』である『彼』がどのようなことに使うのかも興味があった。
「感謝する」
それだけ言うとバッドエナジーを受け取り、再び闇の奥へと姿を掻き消していった。



「それっきりじゃねえかよあの鎧野郎が出てきたのは!」
「そうオニ!なんにもしないなんてせこ過ぎるオニ!」
「あたしだって発明の傍ら戦うっていうのにだわさ!」
こればかりにはアカオーニ、マジョリーナも同意せざるを得なかった。
ジョーカーからは協力者と聞くが、せいぜい最後のバッドエナジーを献上した程度だ。
仮に何らかの助力をしていたとしても、復活することが可能とはいえ、ピエーロが敗北した時点では意味がない。
いっそのことこれからどこかにいる『協力者』とやらを見つけて、と思った時だ。
「ウルフルンさぁ〜ん、お早いお帰りでお疲れ様です」
何処からともなく、ジョーカーがウルフルンの目の前に現れた。
神出鬼没な現れ方には慣れているとはいえ、さすがに心臓に悪い。
「おいジョーカー!テメェあの『協力者』って奴の……!!」
「それなんですが皆様、大変なご朗報がございます!」
大げさに両手を広げ、普段から真意の読めない笑みを浮かべているジョーカーがあからさまに嬉々とした感情が表れている。
「バッド・エンド王国の『協力者』様から、とてつもないほどに素敵でユニークな贈り物がございまぁ〜す!!」
狂気を多分に含む声を上げ、手を闇の奥へと向けることで三幹部の視線を促す。
視線の先は以前『協力者』が奥へと消えていった方向だ。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板