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SS練習スレ2

337螺子巻鳥 ◆l.5pQ38hy6:2012/07/16(月) 20:36:01 ID:qhjpi67I
「時間をとらせてすまないな、八神はやて二等空佐」

 時空管理局地上本部、来賓室にて。出頭したはやてを出迎えたのは大物中の大物であった。
テーブルの向かい側で腕を組むその様からは、確かな威圧感が漂ってくる。
 レジアス・ゲイズ。事実上の地上軍トップである。

「問題ありません、レジアス中将。それで、本日の用件は?」

 相手から発せられる無言の威圧感に負けることなく、はやてが用件を促す。
レジアスが自分たちを含めて機動六課についてどういう感情を持っているのか知っているが故である。
 地上軍の独立・武装化を推し進めようとしている彼らにとって、ミッド地上を軽視する本局やそれと連携する聖王教会、彼らが強力に後押しする機動六課は目の上のこぶ。
 一方の機動六課としても、強大な後ろ盾である聖王協会の主がレアスキルによって年に一度精製し、彼らの行動指針として役立っている預言書の取り扱いに置いて明確に差がある。
(この預言書にある被害を食い止めるために、機動六課が組織されているという事実からも明らかである)
加えて、組織運営の方針に明確な差があるため時空管理局本局や次元航行部隊等とは明確に仲が悪い。
 お互いに良い感情を持っていないのは、明らかであった。

「先日、そちらで回収された人員と設備。それをこちらに引き渡してもらいたい」

 やはりか、とはやては内心溜息をつく。昨日なのはたちが回収した物資類は、高度な技術がなければ成しえない物だった。
背後に誰かがいるとは思っていたが、まさか軍本部とは。
 可能な限り最速で引渡しを求めるレジアスの動きには感心するが、はやてにも引き下がれない要因はある。

「応じかねます。彼らはミッドチルダの人間ではない上に、身元もはっきりしていません。それがあれほどの武装をしていたとなれば、保護観察処分に置くのが賢明かと」
「それは仕方ないことなのだ。システムの都合上、身元引受人がいなければ保護観察処分にもできない。
 私が引受人になれればよかったのだが、それはそれで問題がある。ある程度以上の技術秘匿をするつもりはないからな」

 中に入っていた二人の人物照合を行ったところ、魔力適性を持っておらず、
管理外世界から何らかの理由でミッドチルダにやってきた人であるという見方が濃厚になっている。
(身元照合の方はいまだ継続中だが、おそらく該当者無しで帰ってくるだろうと推察されている)
 それがあれほどの武装を使っていたということが問題になっており、発見した側である機動六課としては
彼らの武装については安全が確保されるまで封印しておくべきである、という公式見解がある。
 その線で攻撃しようと思っていたはやての出鼻は、レジアスの述懐であっさりと挫かれた。
脇に置かれていた資料をやや乱雑な手つきで前に出し、はやてに読めと目で合図する。

「このプロジェクトは、時間も金銭もかかっている上に秘匿扱いだ。信用のない人間には任せられない。
 彼らは信用できるが、引受人に引っ掻き回されるのも問題だ。
 止むを得ない措置だった、と認識してもらいたい。その資料を見ればわかるだろう」


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