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SS練習スレ2
313
:
シンの嫁774人目
:2012/07/01(日) 01:22:39 ID:WFGsdQKo
依頼の解決に手間取ってしまった私とシンは、夜の帳もすっかり下りきった頃、小さな教会に辿り着いた。そこは随分と前に放棄されてしまったらしく、中は荒れ放題で、シンボルたる十字架は壊れているわ、ホコリは積もり放題だわと、惨々たるものだった。
「随分とボロボロだな……」
心身ともにすっかり疲れきっていた様子の彼は、ここで一泊させてもらおうかと考えていたのだろうが、流石にこれでは厳しいだろう。
「はーあ、どうしようかな……」
前々からシンの態度に思う所あった私は、ちょっとした悪戯心も手伝い、悩む彼に唇を押しつける。
「んむぅ?!むーっ!? む、っん、んむー!?」
彼の口腔へ、私の舌が潜り込む。逃げようとするが、追いかけるように場所を変えて絡み合う。
「むぅー! んむむ、んー!!」
彼は送り込まれた唾液を嚥下する事しかできなかった。
融け合うようなキス。
「んんっ!?」
口腔で絡み合う舌と舌。
「ん……んん? ふあ……くちゅ、むぅ」
少しの抵抗も許すまいと、念入りに攻める。
「う……く、ぁ、あ……んぅ、っ、くふぅ……」
歯茎の裏を舐めていたところで彼も舌を伸ばし、互いの粘膜を絡め合っていた。
「は……ぁ、あ……。ぴちゃっ……んふっ、んぅ……んむぅ……」
「んむ……っ?!」
しかし、ようやく自分が何をしているのか認識したらしく体を離されてしまったが、私達の間には『まだ、あなたと離れたくない』と主張するかのように、唾液の橋が架かっていた。
「……っ、いきなり何をするんだ!」
彼の怒鳴り声も、先の痴態を見ればどこ吹く風。むしろ愛しくすら思える。
「どうしてこんな事をしたのかって聞いてるんだよ!」
その言葉に、私も前々から溜めていた思いを吐き出す。
最初に好きと言ってくれてから全然言ってくれない事、仕事をしているあなたは好きだが、忙しいせいで最近構ってくれない事、あと……女性から言い寄られた時、はっきりと断ってくれない事。それを相談すると、口付けの1つでもしないと、あなたを引き留めておけないと言われたと伝える。
すると彼は、面白いように狼狽した後、頭に手を当てて何事か考え、最後には何か決意したような顔を見せたかと思うと、畏まった顔をして言った。
「わかったよ。だったら、何度だって誓ってやるさ!……ゴホン!俺、シン・アスカは健やかなる時も、病める時も、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、その命ある限り、真心を尽くすことを誓います!!」
それは誓いと云うには少し乱暴で、不器用で……それでも、確かに言ってくれた。
そして、「今は、これで我慢しろよな」と私の手を取って、他のどこでもない左の薬指に優しくキスを落とした。
とうとう感極まった私は、思わず彼に抱きついてしまったけれど、彼はそんな私を優しく包み込んでくれた。
彼の腕の中で、私も永遠にシンの傍に居る事を誓うと、今度は啄ばむようなキスを交わす。
ふと窓を見ると、きれいな満月が私達の事を祝福してくれているかのように輝いていた。
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