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SS練習スレ2

17シンの嫁774人目:2011/02/20(日) 13:19:56 ID:54.WVSO6
>>15-16
拙い文章に感想をいただき、感謝感激です
調子にのって、また書いてみましたw
内容的には前回のプロローグ的な何かです

原作の内容、及び主人公に関して根底から崩してしまう内容ですので原作を大切にする方はご注意ください


もしもの話の始まりを語ろう
始まりは少女の妄想だったかもしれないが
それでも尚、その妄想は世界を生み出した事に代わりはない
少年と少女の出会いから、語ることにしよう


少年の名はシン・アスカ、この物語の主人公だ
少年は、幼少期に家族を失い、愛の意味を忘れてしまった
だが、優しさを忘れられなかった少年の心は、歪擦り切れ、磨耗していた
父との約束、死への罪、力への固執……
癒されない心、刻まれた深き傷、救いを与え、救いを拒む
少年の心は壊れかけていた


そして、少女も全てを失い、その身に呪詛を受け
時を超え、心すら空になりながら生きていた

壊れかけの少年と空の少女……

出会ったのは偶然か必然か、はたまた……神の悪戯か

おや、まあ……そろそろ物語を語りましょうか
少年と少女の始まりの物語を



……夢を見た……
まだ、子供の頃の幸せだった頃の儚い夢
父さん、母さん、マユ……そして
場面が移り変わり、俺は雨の中で立ち尽くしていた

振り返るとそこには女の子が立っていた
雨に濡れ、泣いているようにも見える少女の瞳には、光は無く暗い闇を映していた

「なんで、あなたが……」
「……」

ああ、何度も繰り返し見続けた夢、後悔と罪を認めた日の夢
夢の中の俺は、女の子の言葉を聴くことしか出来なかった

「あなたなんか、あなたなんか……」

言葉を最後まで紡ぐ前に俺の意識は覚醒した……



「……罪は、消えない……そういうことかよ」

外を見れば、あの時と同じように雨が舞っていた

「雨か……」

窓に映る俺の瞳は、夢の女の子よりも深い闇を宿していた……



俺は服を着替え、町へ出かけようと玄関に向かうと

「おはようございます」
「……ああ、おはよう……楓」

芙蓉楓、俺が家族を失い、一人になった時に俺を預かってくれた芙蓉家の一人娘
だが、彼女の俺を見る眼は、あのときから変わらない……それが俺の背負った罪だから

「どちらにいかれるんですか?」
「ああ、少し出かけてくる」
「そうですか……」
「……」

彼女の態度の理由も分かっているから、今の俺にはどうしようもなかった

「雨……降ってますね」
「ああ、それじゃ……いってきます」
「ええ、いってらっしゃい……私はあなたがいないほうが清々します……」

小さい声でだが、それははっきりと俺の耳に響いて聞こえた


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