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デジモン02 回るメリーゴーランド
67
:
みけ
:2008/10/28(火) 21:17:03
すぐにペガスモンが光線を発してネフェルティモンに迫るコードを断ち切る。
クーティェンモンも焦ってきたみたいだ。タイミングを待っていた光子郎も、パソコンを抱えたまま立ち上がって叫ぶ。
「皆さん次の行動に!!」
その声を合図に、ペガスモンとネフェルティモンはコードから逃げるのをやめてメリーゴーランドに向き直り、その屋根に向かって攻撃を始めた。
その様子を見ながらよしとつぶやく光子郎に、ミミは何がよしよとくってかかる。
「あれじゃタケル君達後ろががら空きじゃないの!!」
なるほどミミが言うように、2匹は無防備にもクーティェンモンに背中を向けてしまっている。
それにクーティェンモンも気づいたのか、すぐさま球体から大量のコードの束が噴出してきた。
黒々としたコードの固まりがシュッと2匹に迫る。
「―――――しまった....!!!!」
誰かの焦る声が響いた....
「―――――――......??」
思わず顔を覆っていたミミは、何の物音もしないのを不思議に思い、ゆっくりと細い指を瞼の上からずらした。
見ると呆れたように光子郎が気の抜けた笑顔を浮かべている。
「―――――――なんちって」
赤い球体から突き出たコードの束は、ことごとくエクスブイモンのたくましい腕によってくい止められていた。
その背中には大輔が余裕の表情でつかまり、いたずら好きな彼はぺろりと舌を出した。
「もう、大輔くん。分かっててもびっくりするじゃない」
ヒカリがネフェルティモンの上から苦笑したまま振り返る。
「悪い悪い。でもしっかりヒカリちゃんは守るからね♪」
「全く....調子いいんだから」
満面の笑みをヒカリに送る大輔を横目に見ながら、タケルはペガスモンの上で小さくため息をついた。
「ほら大輔!!ちゃんとつかまってろよ」
「おっ!!そーだった」
視界の端で光子郎が自分を急かすのを目にしながら、大輔はエクスブイモンにつかまる手にギュッと力を込めた。
エクスブイモンの胸のあたりに光が集まっていく。大輔の勇ましい声が響きわたる。
「よしっエクスブイモン、そのままメリーゴーランドを破壊するんだ!!」
コードを手にしたままくるりと青い竜はメリーゴーランドの方に向き直った。
胸の光がXの形に定まっていく。
ゴクンと隣の光子郎がつばを飲み込む音がして、イオリはなんとなく彼を見上げた。随分と緊張した顔をしている。
―――今にもエクスレイザーが放たれようとしたそのとき、大輔達の背後でクーティェンモンの額の核がひときわ強く輝いた。
「今です!!!!」
ひっくり返りそうな光子郎の叫びに、赤い球体の前にいた3匹のデジモン達はサッと身を翻す。
その瞬間、赤い光線が高速に回転するメリーゴーランドに向けて発射された。
即座に球体の後ろに潜んでいたスティングモンと賢がクーティェンモンの前に回り込む。
一同が固唾をのんで見守る中、スティングモンの鋭い爪の一突きが、攻撃を終えたクーティェンモンの額の玉を貫いた。
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