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デジモン02 回るメリーゴーランド
56
:
みけ
:2008/10/22(水) 18:40:54
突如赤いデジモンは同じく赤い球状の光に包まれた。そいつの額の一点がぐるぐると渦巻いている。
どうやら核から放出されているようだ。
空中でパートナーにつかまりながら大輔達は身を固くする。成熟期に進化した甲羅をまとった巨大なデジモンも、子供達を守るべく前に進み出る。
子供達が見守る中、霧の中のその真っ赤なデジモンに刻まれていた黒い文様が一気に白に変わる。
ガタッ
「うわっ!?」
「イオリ!!」
素早くヤマトはイオリをつかんでメリーゴーランドの床から降ろした。
空中からメリーゴーランドを眺めて思わず大輔はつぶやく。
「なんだよ、これ....」
あたりは静寂に包まれていた。
流れていたゆったりとした音楽はとまり、エクスブイモンとペガスモンの下には高速のこまのように回転しているメリーゴーランドがあった。
異常な光景に目を奪われていた賢は、ピピッという小さな電子音を耳にし、急いでDターミナルを開いた。
一瞬画面を見ながら固まった賢は、カブテリモンから身を乗り出して京からのメールの内容を叫ぶ。
「い、今遊園地内のゲートが全て閉じたそうです!!」
「なんだって!?」
きっとヤマトが赤い球体を見上げる。
「俺たちをここに閉じこめるつもりらしいな」
「....ちっきしょーエクスブイモンッ!!」
「分かった!!」
エクスブイモンは大輔を乗せたまま赤い球体に向かっていく。焦ったタケルが警戒の声を発する。
「勝手に動いちゃだめだッ!!!!」
しかし大輔達は止まらない。
赤いデジモンの態勢を崩そうと体当たりを試みた。
が。
―――バチィ!!!!!!
「ぐわあああ!!!」
「エクスブイモン!!!うわわっ」
逆に態勢を崩して急降下しながら退化したブイモンを、大輔は空中でキャッチした。
そして降下する大輔をペガスモンが受け止める。
「だから無茶するなって言ったのに..」
呆れ顔で大輔を支えようとするタケルの手を大輔は振り切る。
「無茶するなとは言ってないだろ」
「同じ事だ」
ペガスモンも口を挟む。ちぇっと舌打ちしながらも、傷ついたブイモンの顔を覗き込みながら顔をゆがめる大輔。
「ごめんな、ブイモン...痛むか??」
「俺は平気だよ。どのみちあいつを止めなくちゃ光子郎も助けられないし....でも」
ブイモンはパートナーのつんつん頭越しに、自分をはね飛ばした赤い球体に焦点を合わせた。
「その前にあのバリアを何とかしなくちゃ..」
「相当の強度だったもんな、あれ」
背後の会話を耳にしながら、タケルも赤いデジモンを見つめている。そいつはあの場所から動いておらず、相変わらずその文様は光り続けている。
ゲートを閉じる以外にも何かしてるってことか??
「どうする、タケル??」
「分からない..こんなとき光子郎さんがいてくれれば....」
ギュインギュインと音がこだまし始めた。
スティングモンがバリアを攻撃している音だ。彼の技は爪先にオーラのようなものをまとわせて切りつけるので、自身が傷つくことはない。
それを見上げながらイオリはため息をつく。隣にいたミミは後輩を励まそうと声をかける。
「大丈夫よ、ああしてどんどん攻撃していけば必ずバリアは破れるわ」
「いえ、それは無理です」
きっぱりと断言するイオリに、ミミは目をぱちくりとさせる。
「え....??」
「そういうたぐいのものなら、あのデジモンはなるべく攻撃を受けないようにするはず。場所を動かないのは、かなりの自信があるからです」
もう一度深い息を吐き出すと、イオリはさらに続けた。
「あいつの目的は、おそらく僕ら全員をあいつの催眠下におくこと。僕らの逃げ道がなくなれば、あいつの管理する遊園地の中で勝ち目はありません。
しかもデジモン達の攻撃は効かず、このままではバリアの中にいる光子郎さんも助けられない」
じゃぁ....とミミは肩をいからせる。
「じゃぁどうしろって言うの!?何もしないでここで見てるしかないの!?」
「ですから....」
口を開きかけたイオリの言葉をヤマトが継ぐ。
「だから俺達は考えないといけない。
光子郎を助けて、ここからでる方法を」
ミミは口をつぐんだ。
気がつくと、バリアを壊すための攻撃にカブテリモンとペガスモンが加わっていた。
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