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デジモン02 回るメリーゴーランド

49みけ:2008/10/19(日) 16:00:04



「--------------



------ふぅーーあぶねぇあぶねぇ」

死ぬってこんなに首が苦しいものなのかとイオリが目をつむったまま思ったとき、能天気な声が頭から降ってきた。


思わず目を開けると、下でほっとしたように顔を緩めているヤマトの目線とぶつかった。


「よく来てくれたな、大輔!!エクスブイモン!!」


「遅れてすいませんっ!!間に合いましたぁーー!?」

小さく、おせーんだよとヤマトの声が上がる。

「大丈夫か??イオリ」


「は、はい。おかげさまで何とか....でも大輔さん...」


心配そうに問いかけるエクスブイモンに答えながら非常に苦しそうに大輔に呼びかけるイオリに、パートナーに抱えられながらなんだ??と明るく応じるゴーグルの少年。


「く、くび.....しまってます...」

「あ、わりっ」




「ヤマトさーーんっ!!光子郎くーーんっ!!」「遅くなりましたー!!」

ブブブブという羽音とともに現れたカブテリモンの頭から大きく手を振る二つの人影と、その横を飛ぶスティングモン。


「カブテリモンに一乗寺君!!...って、ミミちゃんまで??うわっ!!」


注意を引きつけるものがなくなって、今度はヤマトを攻撃しようと振り返る赤いデジモン。


「あ、ヤマト先輩っ!!」

「頼む!!スティングモン」

「了解、賢ちゃん」


急降下したスティングモンはそいつのあごを掴んで光線の軌道をずらす。


「!!光子郎はんの様子が変や」

「何ですって」


ミミが目を凝らすと、確かに光子郎は身動き一つしていない。デジモンにしがみついているところをみると、まだ幻影を見ているのだろうか。


「賢ー!!このデジモン一体何なんだぁ〜??見たことないぞー!!」


大輔の叫びに賢も先ほどからのぞいていたパソコンから顔を上げる。そのとき。


「それが、光子郎さんのパソコンにもデータがないんだ。十分注意しないと...」


「ッッッッこらぁぁぁぁぁ!!!!!!!!


光子郎ぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!!!!」



あまりのトーンの大きさに、思わず一同は一人残らず顔をゆがませる。不幸にも声の発信源から至近距離にいた賢はぅゎゎゎゎと口をぱくぱくさせている。


その声の主は、はっしとカブテリモンの頭の上に仁王立ちし、両手を腰に当ててあらんかぎりの力で激を飛ばしていた。


「いつまで寝てるのよーーーッ!!!


そんな幻影なんか見なくても、光子郎くんには優しくて素敵なお父さんとお母さんがいるじゃないのーーーーーッ!!!!」


甘ったれてんじゃないわよぉぉぉとさらに鼓膜をガンガン叩く声に、うるせぇ〜とヤマトは瞳を潤ませながらも健気に光子郎の腰を離さない。


「だから何でミミちゃんがいるんだよ〜..」


ほろりと一人愚痴をこぼしていると、ピクリとしがみついているものが動いた。


はっとしたようにヤマトが光子郎を見やると、まぶたがわずかに動いている。


思わず彼が歓声を上げようとしたその瞬間、きゃぁぁぁと言う悲鳴とともに前方から強い衝撃を受けてヤマトはメリーゴーランドの床にひっくり返った。


「ミミさん!!!!」


スティングモンまでが彼女の声にひるんだとき、その隙をついてデジモンがコードを彼女に伸ばし、自身の背中に無理やり乗せたのだ。

しかしその意図が理解できない。なぜわざわざ遠くにいるミミを、しかも、背中に乗せる..??首を傾げながらもイオリはミミに向かって声をかけた。


「大丈夫ですかー??ミミさーん!!」


返事はない。



ヤマトは絶句した。




ミミも光子郎のように瞼を閉じて、光子郎につかまりながら眠っていたのだ。


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