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闘争の系統 〜ネタバレノート〜

1ティアラロイド ◆EeTIARA9jE:2014/06/21(土) 16:38:22
こちらは、闘争の系統に在籍するSS執筆者さんたちが、
温めてあるネタがあるけれど、シナリオ進行上の順番の問題や、
今現在まだテレビで番組が放送中などで、ルール上まだ本編に
投稿できないなど、披露したいけれどできない構想をここで
明かしちゃおうというスレッドです。

ここはタイトル通り、ネタバレ上等なスレッドです。
物語の核心に関わる事実に触れられる場合もありますので、
ネタバレが嫌いな方は、閲覧にはくれぐれもご注意を!

■設定資料集(まとめサイト)
ttp://www.geocities.jp/oa002843/index.html

668凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/03/21(月) 17:43:41
チューボ「フフフ…。手も足も出ないようだな。
 そろそろ止めを刺してやろうか!」

シグフェルの火炎攻撃を冷凍光線で無効化しつつ、
両腕のレーザーとロケットランチャーを連射して押しまくるデスターX2。
メタルダーとシグフェルは劣勢に立たされる。

シグフェル「くっ…、どうすればいいんだ!?」
メタルダー「デスターシリーズは僕のような意思を持つロボットとは違う。
 自我や知能というものはなく、ただ熱センサーで熱源を感知して
 そこに攻撃するようプログラムされているんだ。
 そのシステムを上手く逆手に取れば…」
シグフェル「そうか…。よし、それなら!」

シグフェルは掌にエネルギーを集め、超高温の真っ赤な火球を生成した。
熱に反応するデスターX2の注意を逸らすための囮である。

シグフェル「行けっ!」

サッカーボールほどの大きさに膨らんだ火球を押し出して飛ばすシグフェル。
わざとデスターX2には当てず、その脇を通って後ろへ回るようコントロールする。
この場で最大の熱源であるこの火球を攻撃目標と誤認したデスターX2は、
自分の背後に浮遊する火球に振り返ってレーザーを浴びせた。

メタルダー「今だ! レーザーアーム!」

背中を向けたデスターX2にメタルダーが突っ込み、
超重力エネルギーを帯びた手刀でデスターX2の両腕を斬断する。
ロケットランチャーとレーザー砲という二大武器を失ったデスターX2に、
今度は炎に包まれた手刀を振るってシグフェルが飛びかかった。

シグフェル「フレイムアーム!」

メタルダーのレーザーアームを応用して編み出したシグフェルの技が、
デスターX2の鋼鉄の首を焼き切って刎ねる。
素早く後ろに回ったシグフェルは宙に浮かばせていた火球をボレーシュートし、
頭と両腕を落とされて動きを停止したデスターX2の胴体にぶつけて大爆発させた。

チューボ「おのれメタルダー、シグフェル!
 地下2階で待つ! 付いて来い!」

デスターX2が撃破されたと見るや、
チューボの足元の床が開き、そこへ飛び降りてチューボは姿を消す。

シグフェル「この下が…」
メタルダー「今のデスターX2は第一関門に過ぎない。
 恐らく、下ではネロスの大軍団が待ち構えているはずだ。
 これからが正念場になるぞ」
シグフェル「はい! 覚悟はできています」
メタルダー「よし、降りよう」

メタルダーとシグフェルも床に開いた穴へと飛び込んだ。
メタルダーの言う通り、本当の百鬼魔界はここからである…。

669凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/03/21(月) 17:49:51
○剣流星/メタルダー→彩堂寺戒を助けるべくゴーストバンクへ突入。デスターX2を撃破する。
○スプリンガー→牧村光平をゴーストバンクのゲートへ案内する。
○望月敏郎→彩堂寺戒のグライアーへの改造手術を行なう。
●ゾルベゲール→彩堂寺戒のグライアーへの改造手術を行なう。
●チューボ→デスターX2でメタルダーとシグフェルを迎え撃つが撃破され、撤退。

○牧村光平/シグフェル→彩堂寺戒を助けるべくゴーストバンクへ突入。デスターX2を撃破する。
△彩堂寺戒→ゾルベゲール博士によってグライアーに改造される。

670凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/04/01(金) 19:52:32
>>669修正

○剣流星/メタルダー→彩堂寺戒を助けるべくゴーストバンクへ突入。デスターX2を撃破する。
○スプリンガー→牧村光平をゴーストバンクのゲートへ案内する。
○望月敏郎→彩堂寺戒のグライアーへの改造手術を行なう。
●ゾルベゲール→彩堂寺戒のグライアーへの改造手術を行なう。
●ヒドーマン→グライアー計画への協力を拒む望月敏郎博士を拷問する。
●チューボ→デスターX2でメタルダーとシグフェルを迎え撃つが撃破され、撤退。

○牧村光平/シグフェル→彩堂寺戒を助けるべくゴーストバンクへ突入。デスターX2を撃破する。
△彩堂寺戒→ゾルベゲール博士によってグライアーに改造される。

671凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/04/01(金) 20:07:44
***ゴーストバンク・地下2階***

シグフェル「彩堂寺はどこだ!」
チューボ「待っていたぞ、シグフェル!」

デスターX2を撃破し地下2階へ降りたシグフェルとメタルダーに、
待ち構えていたネロス軍団員達が襲いかかる。

ブライディ「ガウァ〜!!」

モンスター軍団の豪将ブライディが先陣を切り、
牙を剥いてシグフェルに飛びかかった。
鋭い手の爪による斬撃がシグフェルの翼に掠り、赤い羽根が舞い散る。

シグフェル「悪いけど時間がないんだ。
 一撃で終わらせてもらうぞ。フレイムアーム!!」
ブライディ「グォァッ!」

彩堂寺戒を救出しようと急ぐシグフェルは、
いきなりフレイムアームをブライディの胸に叩き込む。
炎の手刀を浴びて倒れ伏すブライディ。
だが、ブライディの背中から分離した巨大蜘蛛が
死んだかに見えたブライディにエネルギーを注ぎ込み、復活させてしまった。
ブライディは再び立ち上がり、凶暴な唸り声を上げながらシグフェルを攻撃する。

シグフェル「そんなバカな!」
メタルダー「ブライディの本体は背中の蜘蛛だ。
 あの蜘蛛を倒さない限り、奴は何度でも生き返る!」
シグフェル「よし、だったら…!」

ブライディと対戦経験のあるメタルダーのアドバイスを受け、
宙に浮遊している巨大蜘蛛を火炎で狙おうとするシグフェルだったが、
そうはさせじと横からヨロイ軍団の激闘士ジャムネが殴りかかる。

シグフェル「お前は…!」
ジャムネ「久しぶりだなシグフェル!
 あの時は不覚を取ったが、俺も特訓して腕を上げたぞ!
 最強の格闘技であるボクシングは赤心小林拳などに負けはせん。
 いざリベンジマッチだ!」

以前の戦いではシグフェルの梅花の型に攻撃を完封され敗れたジャムネが、
特訓してより勢いと鋭さを増したパンチでシグフェルを攻め立てる。

ムカデリヤ「メタルダー、貴様の相手は俺だ!」
メタルダー「ネロス帝国には見ない顔だな?」
ムカデリヤ「俺様はムカデリヤ。
 元はドグマの怪人で、今は客将として爆闘士の階級を貰っているのだ!
 喰らえ、トゲ爆弾!」

ムカデリヤは全身に生えたトゲをメタルダーに投げつけた。
トゲはメタルダーのボディに突き刺さって爆発を起こす。

ムカデリヤ「ムカデロープ!」
メタルダー「うわっ!?」

自分の尻尾を引き抜き、鞭のように振り回すムカデリヤ。
投げられたムカデロープはメタルダーの体に巻き付いた。
動きを封じられたメタルダーに、戦闘ロボット軍団の暴魂クロスランダーが
横から光線銃を撃ち込む。

クロスランダー「フハハハハ! そのまま押さえていろムカデリヤ!
 メタルダー、俺様のボディを木端微塵に粉砕してくれた恨み、
 報復はたっぷりとさせてもらうぞ」

672凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/04/01(金) 20:09:06
***ゴーストバンク・改造手術室***

望月「…これで完成だ」

ゾルベゲールと望月は持っていた手術道具を置き、
額ににじんだ汗を手で拭った。
グライアーの改造手術が遂に完了したのである。

ゾルベゲール「よくやってくれた望月博士。
 帝王にご報告する前に、まずは二人きりで乾杯と行こうか」
望月「生憎だが、とても完成を喜べる気分ではない。
 私はまたとんでもない事をしてしまった…」

祝杯を挙げるのを固辞しようとした望月だが、
ゾルベゲールはそんな事には構わず、グラスを取り出して酒を注ぐ。

ゾルベゲール「フフフ…。おめでとう博士」
望月「おめでとう…」

強いられて渋々、ゾルベゲールと杯を重ね、
グラスに入った酒を口へと運ぶ望月。
ところが、望月は酒を一口飲んだ瞬間、強烈な眠気に襲われた。

望月「うっ…! こ、これは…」
ゾルベゲール「睡眠薬が効いてきたかな? 望月博士」

グラスをテーブルに置いたところで望月は力尽き、
薬に喚起された強い睡魔に屈して床に倒れ込んだ。
望月が眠りに落ちたのを見てゾルベゲールはほくそ笑み、
自分のグラスの酒には一切口をつけずに水道に流して捨ててしまう。

ゾルベゲール「ここから先を見られる訳には行かんのでな…。
 しばらく眠っていてもらおう。
 グライアーの改造手術の、大事な仕上げの作業じゃ」

望月を眠らせてしまったゾルベゲールはメスを取り直し、
完成したはずのグライアーの体を更に弄り始めた。
ゴッドネロスに提出した設計図には書かれていない、
秘密の最終段階となる作業である…。

673凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/04/01(金) 20:12:22
***ゴーストバンク・地下2階***

メタルダー「レーザーアーム!」
ムカデリヤ「ぬおっ!?」

レーザーアームでムカデロープを叩き切り脱出したメタルダーだが、
間髪置かず今度はチューボが日本刀を振りかざして襲いかかる。

チューボ「今日こそは命をもらうぞメタルダー!」
メタルダー「チューボ!」

チューボの日本刀とメタルダーのレーザーアームが激しく切り結ぶ。
一方、ブライディとジャムネの猛攻を凌いでいたシグフェルには
更に戦闘ロボット軍団の爆闘士ゴチャックが挑みかかった。

ゴチャック「シグフェル!
 修業で腕を上げたのはジャムネばかりではないぞ!
 この俺も次こそは貴様を倒さんと、技を磨いてきたのだ。覚悟っ!」

ジャムネと同じくシグフェルに敗れた経験のあるゴチャックが、
以前より精彩を増した動きで掴みかかり、
シグフェルの右腕をねじ切らんばかりの怪力で捻った。

ガマドーン「ゲヘヘヘヘ、てめえがシグフェルか。
 命は貰うぜ。オラァッ!」

更にモンスター軍団の雄闘ガマドーンが腕の電気鞭を振るい、
シグフェルを打ちのめす。
強敵の連続攻撃を受けて窮地に陥ったシグフェルだが、
力を振り絞って立ち直ると反撃に出た。

シグフェル「これならどうだ!」
ガマドーン「ぐぁっ!?」

シグフェルは鞭を掴み、感電に耐えながら、
指先から炎を発生させて鞭を焼き切った。
まだ電流を帯びている鞭を手繰り寄せると、
シグフェルはそれをジャムネに投げ付ける。

ジャムネ「ギャァァァッ!!」
シグフェル「今だ。バジェト・レイ!」
ゴチャック「グォォッ!?」

ジャムネが痺れて倒れたのを見て一瞬怯んだゴチャックに、
シグフェルは素早く接近して至近距離からバジェト・レイを撃ち込んだ。
ゴチャックの左肩が炎弾にぶち抜かれ、粉々に吹き飛ぶ。

メタルダー「Gキック!!」
チューボ「ぬぅっ!?」

メタルダーも強烈なパワーを込めた飛び蹴りでチューボの刀を叩き折った。
衝撃で数歩押し戻され、床に膝を突いたチューボだが、
次の瞬間、何かを悟ったように笑い出す。

チューボ「時は満ちたり…。
 メタルダー、シグフェル! 地下3階の闘技場へ来い!
 者ども退けい!」

壁のドアが開き、チューボの命令でネロス軍団員達は全て撤退した。
ドアの向こうの螺旋階段を下り、シグフェルとメタルダーは地下3階へ攻め込む。

674凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/04/01(金) 20:15:17
***ゴーストバンク・地下3階***

シグフェル「ここは…」

シグフェルとメタルダーが乗り込んだ地下3階には、
古代ローマの円形闘技場を彷彿とさせる巨大な屋内スタジアムがあった。
すり鉢状の観客席に囲まれた広いリングの中央に、
シグフェルとメタルダーは戸惑いつつも歩を進める。

ゴッドネロス「フフフフフ…。
 よく来たなメタルダー。そしてシグフェル!
 貴様らを迎えるために用意したこのコロッセウムで、
 古代の剣闘士の如く戦うがいい!」
メタルダー「ゴッドネロス…!」

闘技場の観客席には帝王ゴッドネロスが座り、
クールギン、バルスキー、ゲルドリング、ドランガーの四軍団長が
その周囲に跪いて侍っていた。

シグフェル「ゴッドネロス! 彩堂寺はどこだ!」
ゴッドネロス「今すぐ会わせてやる。
 我が帝国最強の戦士・彩堂寺戒をこれへ!」

リングの片隅に設置されていたエレベーターが地下からせり上がり、
それに乗って彩堂寺戒が姿を現す。

戒「………」
光平「彩堂寺! 俺だ!
 お前を助けに来たんだ!」

シグフェルは頭部だけ変身を解除し、牧村光平の顔を見せながら呼びかける。
ところが次の瞬間、戒が片手を胸の前にかざすと、
信じられない事が起こった。

戒「――牙装!」
光平「なっ…!?」

「牙装」の掛け声と共に戒の体に稲妻が迸り、
首から下が青色のメカニックアーマーに変貌する。
両肩からは野獣の牙のような鋭い大型の刃が生え出し、
腕や足にも無数のトゲがひしめいていた。

光平「彩堂寺、お前…!」
戒「シグフェル!
 俺はネロス帝国の戦士、グライアーだ!」

叫びと共に稲妻が戒の顔を包み込み、
太古の猛獣サーベルタイガーのような凶悪なマスクが生成される。
遂にその全容を現したネロス帝国の究極生体兵器・グライアーは、
一歩ずつゆっくりと光平ににじり寄る。

光平「彩堂寺…。――翔着(シグ・トランス)!!」

光平も顔に炎を纏い、鳳凰の如きシグフェルのマスクを再び装着する。
ゴッドネロスが手で合図すると、円形のリングの外周に炎が立ち昇り、
二人の超戦士を赤く照らしながら取り囲む。
シグフェルVSグライアーの戦いの幕が今、切って落とされようとしていた…。

675凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/04/01(金) 20:17:09
○剣流星/メタルダー→チューボ&ムカデリヤと戦う。
○望月敏郎→グライアーの改造手術中、ゾルベゲール博士に睡眠薬で眠らされる。
●ゾルベゲール→望月敏郎博士を眠らせ、グライアーに何かを仕込む…?
●チューボ→ゴーストバンクへ乗り込んで来たメタルダーと戦う。
●ムカデリヤ→ゴーストバンクへ乗り込んで来たメタルダーと戦う。
●クロスランダー→ゴーストバンクへ乗り込んで来たメタルダーと戦う。
●ブライディ→ゴーストバンクへ乗り込んで来たシグフェルと戦う。
●ガマドーン→ゴーストバンクへ乗り込んで来たシグフェルと戦う。
●ジャムネ→ゴーストバンクへ乗り込んで来たシグフェルに再戦を挑む。
●ゴチャック→ゴーストバンクへ乗り込んで来たシグフェルに再戦を挑む。
●ゴッドネロス→ゴーストバンクの闘技場でシグフェルとグライアーの戦いを観戦。

○牧村光平/シグフェル→ゴーストバンクの闘技場でグライアーと戦闘開始。
●彩堂寺戒/グライアー→遂に改造手術が完了。ゴーストバンクの闘技場でシグフェルと戦闘開始。

676ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/04/02(土) 12:01:39
***???***

どこかの長年使われていない廃倉庫のような場所…。

理乃「まぁ…これはこれは!」

水晶玉に映し出される、今現在のゴーストバンク地下3階の様子の映像。
シグフェルとグライアーが、コロッセウムのリングで向き合い対峙している。

ケビン「シグフェルが2体…? いや、もう片方はザジロードか。珍しいな」

どこかからかシグフェルと同じ波動の源を感知し、
不審に思った東条寺理乃とケビン・オルバであったが、
水晶玉に映るグライアーの姿を見て、ケビンは何気なく呟き
「ザジロード」という単語を口にした。

理乃「この世界の闇の眷族共に、我ら堕神の因子を
 活用できるだけの技量が備わっていたとは興味深いわ」
ケビン「ここは一つ、利用してみるか?」

ケビンがニヤリと笑い、理乃も興味深そうに無言でコクリと頷く。
ケビンは手元から配下の子蜘蛛を一匹放ち、一瞬だけ小さな時空クレパスを開いて
子蜘蛛をゴーストバンクへと様子見に送り込んだ。


●東条寺理乃→シグフェルとグライアーの戦いの様子を水晶玉に映し出す。
●ケビン・オルバ→配下のスパイ子蜘蛛をゴーストバンクに潜り込ませる。

677凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/04/03(日) 20:02:04
***ゴーストバンク・地下3階・闘技場***

ゴッドネロス「さあ、グライアーの真価、
 とくと見せてみよ…!」

ゴーストバンクに築かれた決闘用の地下コロッセウムで、
帝王ゴッドネロスとクールギンら四凱聖が客席の高みから見詰める中、
燃え盛る炎に囲まれたリングの上で対峙するシグフェルとグライアー。

グライアー「行くぞ! シグフェル!」
シグフェル「…!」

刹那、グライアーの姿がふっと消えた。
瞬間移動にも似た神速で一気にシグフェルの懐まで踏み込んだグライアーは、
ガードのため咄嗟に振り上げられたシグフェルの腕に強烈なパンチを叩き込む。

シグフェル「くっ…!」

凄まじいパワーを誇るはずのシグフェルが、
一撃で数メートル後ろまで弾き飛ばされた。
間髪入れず猛然と突っ込んで来るグライアーを、
シグフェルは翼で浮力を作り、ひらりと上へ飛んで空中回転でかわす。

シグフェル「待て彩堂寺! 目を醒ませ!」
グライアー「問答無用!」

唸りを上げたグライアーの回し蹴りがシグフェルの鼻先を掠める。
相手が彩堂寺戒とあって戦うのを躊躇い、防戦一方となってしまうシグフェル。
見かねたメタルダーが横から牽制の突進を仕掛け、
シグフェルからグライアーを一旦引き離した。

ゴッドネロス「見世物にはちょうど良い。
 サラジアのアルハザードが余に献上した、
 世にも珍しき異界のキメラをメタルダーと戦わせよ」
クールギン「承知いたしました。
 ――出でよ、タイガーランス!」

クールギンが合図すると、再びリングの片隅に地下から台座がせり上がり、
鋭い三叉の長槍を持った、上半身は虎、下半身は馬、
そして背中には大きな翼が生えている異世界の合成魔獣タイガーランスが現れた。

タイガーランス「グォォォ…!」
メタルダー「これは…!」

メタルダーが戸惑う暇もなく、咆哮と共に駆け出したタイガーランスは、
槍を振るってすれ違いざまにメタルダーを斬り付ける。

メタルダー「うわぁっ!?」
ゴッドネロス「フハハハハ!
 戦場を誰よりも速く駆けるタイガーランスは、
 まさしく猛虎の騎士。さしものメタルダーも敵うまい」

状況はまるで歩兵と騎兵の戦いに等しく、
体高と機動力で上回る相手にメタルダーは悪戦苦闘を強いられる。

シグフェル「あんな猛獣の化け物を出してくるなんて、
 グラディエーターごっこも大概にしろっての…!」

メタルダーのピンチを見ても、
グライアーに激しく攻め立てられているシグフェルには助けに入る余裕がない。
リングの端へと追い詰められたシグフェルを、
燃え立つ炎の壁が背後から脅かした。

678凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/04/03(日) 20:04:06
グライアー「どうしたシグフェル! 反撃して来ないのか!」
シグフェル「くっ、彩堂寺っ…!」

再び翼を羽ばたかせて上空へ逃れ、
リングの中央付近に着地して体勢を立て直すシグフェル。

グライアー「フンッ!」
シグフェル「…!」

両肩に生えた巨大な二本の刃を、グライアーは引き抜いて左右の手に構えた。
グライアーに装備された強力武器・ファングブレイカーである。

シグフェル「彩堂寺…。戦うしかないのか!」

とうとうシグフェルは観念した。
このグライアーは恐るべき戦闘力を持った強敵である。
中途半端な覚悟で手心を加えながら戦ってなどいたら、
たちまちこちらが殺されてしまってもおかしくないほどの相手だ。
戒を助けるにしても、今の時点での説得にはほとんど効果がない以上、
まずは全力で戦ってグライアーを打ち破り、
完全にダウンさせてからでなければ話にならない。

グライアー「死ね、シグフェル!」
シグフェル「たぁっ! ――ヴァジェト・レイ!!」

ファングブレイカーを振りかざし、猛然とダッシュで斬りかかるグライアー。
飛翔して宙に逃れたシグフェルは空中で炎のエネルギーをチャージし、
ヴァジェト・レイをリング上に立つグライアーに向けて放った。

グライアー「それがどうした…。つぁっ!!」
シグフェル「何っ…!?」

シグフェルが撃ち出した超高熱の炎弾を、
軌道を見切ったグライアーは片方のファングブレイカーで軽々と弾いてみせた。
地上に叩き落とされた炎弾が爆発を起こし、リングに大きなクレーターを作る。

シグフェル「フレアセイバー!!」
グライアー「フン、やっとやる気になったか!」

愛剣フレアセイバーを手にしたシグフェルは地上に急降下し、
グライアーのファングブレイカーと激しい斬り合いを展開する。

ゲルドリング「おおっ!? シグフェルの奴がやっと本気になりおったで!
 これからが本当の勝負や!」
クールギン「グライアーにとっても、
 ここまでの動きはウォーミングアップに過ぎん…。
 フルパワーとなればまだまだこの程度のものではないぞ」
ゴッドネロス「………」

クールギンが扮した影武者の桐原剛造に剣術指南を受けていた戒は、
グライアーとなってもその訓練の成果を如何なく発揮し、
サーベルタイガーの牙のような二本の大型の刃を隆々と振り回す。
だがシグフェルも、元から心得があった薩摩示現流に
シンケンレッドから学んだ剣法の技を上乗せし、
今や一流の剣士と言ってよいレベルに成長しているのだ。
両者がリング上で繰り広げる剣戟は熾烈を極めた。

679凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/04/03(日) 20:06:30
一方、魔獣タイガーランスの攻撃に苦戦するメタルダーは、
頭部に内蔵された戦闘マニュアルコンピューターで敵の動きを解析し、
突破口を見出して反撃に出た。

タイガーランス「グォォッ!」
メタルダー「ヤァッ!!」

全速力でリング上を駆け抜けて突進し、
鋭い槍の一撃でメタルダーを刺し貫こうとするタイガーランス。
メタルダーはジャンプでそれをかわすと、
何と突き出されたタイガーランスの三叉槍の上に着地した!

タイガーランス「グ…ォォッ…!」
メタルダー「タァッ!!」

メタルダーの全体重を持っていた槍に預けられ、タイガーランスは苦悶に呻く。
飛び乗った槍の上から更にジャンプし、
タイガーランスの頭にドロップキックを浴びせるメタルダー。
さしものタイガーランスも怯み、馬の四つ足を絡ませて横転する。

メタルダー「今だ!」

メタルダーは横倒しになったタイガーランスの巨体を持ち上げ、上空へと放り投げた。
自らもそれを追うように真上へ跳んだメタルダーは、
重力に引かれて落下してくるタイガーランスに必殺のプラズマパンチを叩き込む。

タイガーランス「グギャァァッ!!」

勝負はこれで決まった。
超重力エネルギーを込めた拳の一撃で絶命したタイガーランスは、
リングの上に墜落して爆死する。

グライアー「(こうなれば、円月殺法で倒す…!)」
シグフェル「(火焔十字の舞でケリを付けてやる!)」

互角の剣のせめぎ合いを展開していたシグフェルとグライアーは
間合いを取り直し、互いに必殺技を繰り出そうと気を集中させた。
二振りのファングブレイカーをゆっくりと回転させて切っ先で円を描き、
クールギン直伝の秘技で一気に勝敗を決しようとするグライアーに対し、
シグフェルもその隙を突いて十字の斬撃を打ち込もうとフレアセイバーを脇に構える。

グライアー「グッ…!? うぁぁぁっ…!」
シグフェル「どうした、彩堂寺!」

ファングブレイカーを握る手に力を込め、前へと踏み出そうとした瞬間、
突如としてグライアーに異変が起こった。
持っていた武器を取り落とし、頭を抱えながら苦しみ出すグライアー。

ドランガー「むっ!? 何事だ」
バルスキー「帝王、グライアーが変調を起こした模様です!」
ゴッドネロス「ぬうっ…! まさか…」

観戦していたゴッドネロスらもグライアーの異変発生にどよめいた。
これは全く想定外の事態である。

680凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/04/03(日) 20:08:57
シグフェル「彩堂寺、どうしたんだ。しっかりしろ!」
グライアー「ぐぁぁっ…! 触るなシグフェル!」

咄嗟にフレアセイバーを投げ捨てて駆け寄ったシグフェルを、
グライアーは苦痛に悶えながら片手で突き飛ばす。

ゲルドリング「どういうこっちゃ!?
 改造手術は完璧に成功したんとちゃうんかい!」
クールギン「何らかのアクシデントが発生したようだ。
 未だ謎多きシグフェルの細胞を使うとなれば、
 想定不能の部分もやはりあったという事か…」
ドランガー「帝王、勝負はここまでです。
 これ以上の戦闘続行は不可能かと!」
ゴッドネロス「ええい…、やむを得ぬ。
 グライアーを下がらせろ!」
バルスキー「心得ました。ジャース、行け!」

リングをぐるりと囲んで燃え盛っていた炎が消える。
バルスキーの指示で戦闘ロボット軍団の雄闘ジャースがリングに上がり、
グライアーとシグフェルの間に立ち塞がった。

ジャース「シグフェル! メタルダー!
 残念だがデュエルは中止だ。俺のビームを喰らえっ!」
メタルダー「うわっ!」

両肩の砲塔からビームを撃ちまくるジャース。
その間に、同じ戦闘ロボット軍団の軽闘士デデモスとゴブリットが
苦しむグライアーを回収し、二人で肩を貸してリングから運び降ろした。

シグフェル「彩堂寺〜っ!」
デデモス「へっ、勝負は預けたぜ!」
ゴブリット「あばよシグフェル!」

デデモスとゴブリットとグライアーが立っていた床の台座が
エレベーターとなって地下深くへと降りて行く。
シグフェルの叫びも空しく、グライアーとなった戒は彼の前から姿を消してしまった。

ゴッドネロス「コロッセウムをゴーストバンクから切り離し、爆破せよ!」
ドランガー「ははっ! 爆破装置、起動!」

ドランガーが時限爆弾の起爆スイッチを押し、
ゴッドネロスは四凱聖に守られながらコロッセウムから退席した。

メタルダー「まずい! 爆発するぞ!」
シグフェル「彩堂寺…。いつか必ず助けてやるからな!」

シグフェルはコロッセウムの天井をヴァジェト・レイでぶち抜いた。
メタルダーを抱えて飛び立ち、炎弾で開けた穴を通って地上へと脱出するシグフェル。

スプリンガー「ワンワン! 無事だったか!」
メタルダー「もうすぐ爆発する。伏せるんだ!」

数秒後、時限爆弾が爆発し、地底に築かれたコロッセウムは吹き飛んだ。
轟音が響いて大地が揺れ、シグフェルが開けた脱出用の穴から真っ赤な炎が地表に噴き上がる。
メタルダーが知っていたゴーストバンクへの入口も、この爆発で消滅してしまったのである。

681凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/04/03(日) 20:13:30
【今回の新規登場】
●タイガーランス(ドラゴンクエストシリーズ)
 上半身が虎、下半身が馬の姿をした、大きな翼の生えた合成魔獣。
 手に持った槍を武器とする。

○剣流星/メタルダー→タイガーランスを倒し、爆発したコロッセウムから脱出。
○スプリンガー→コロッセウムから脱出したメタルダーとシグフェルに合流する。
●ゴッドネロス→シグフェルとグライアーの決闘をコロッセウムで観戦する。
●クールギン→シグフェルとグライアーの決闘をコロッセウムで観戦する。
●バルスキー→シグフェルとグライアーの決闘をコロッセウムで観戦する。
●ゲルドリング→シグフェルとグライアーの決闘をコロッセウムで観戦する。
●ドランガー→シグフェルとグライアーの決闘をコロッセウムで観戦する。
●ジャース→突然変調を起こしたグライアーを助けるため、シグフェルとの戦いに割って入る。
●デデモス→突然変調を起こしたグライアーを助けて退場させる。
●ゴブリット→突然変調を起こしたグライアーを助けて退場させる。
●タイガーランス→コロッセウムでメタルダーと戦うが、プラズマパンチで倒される。

○牧村光平/天凰輝シグフェル→グライアーとの初対決は決着付かず。爆発したコロッセウムから脱出する。
●彩堂寺戒/グライアー→シグフェルとの戦いのさ中、突如体に変調を起こして撤退する。

682凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/04/03(日) 20:22:03
>>681修正

【今回の新規登場】
●タイガーランス(ドラゴンクエストシリーズ)
 上半身が虎、下半身が馬の姿をした、大きな翼の生えた合成魔獣。
 手に持った槍を武器とする。

○剣流星/メタルダー→タイガーランスを倒し、爆発したコロッセウムから脱出。
○スプリンガー→コロッセウムから脱出したメタルダーとシグフェルに合流する。
●ゴッドネロス→シグフェルとグライアーの決闘をコロッセウムで観戦する。
●クールギン→シグフェルとグライアーの決闘をコロッセウムで観戦する。
●バルスキー→シグフェルとグライアーの決闘をコロッセウムで観戦する。
●ゲルドリング→シグフェルとグライアーの決闘をコロッセウムで観戦する。
●ドランガー→シグフェルとグライアーの決闘をコロッセウムで観戦する。
●ジャース→突然変調を起こしたグライアーを助けるため、シグフェルとの戦いに割って入る。
●デデモス→突然変調を起こしたグライアーを助けて退場させる。
●ゴブリット→突然変調を起こしたグライアーを助けて退場させる。
●タイガーランス→コロッセウムでメタルダーと戦うが、プラズマパンチで倒される。

○牧村光平/天凰輝シグフェル→グライアーとの初対決は決着付かず。爆発したコロッセウムから脱出する。
△彩堂寺戒/グライアー→シグフェルとの戦いのさ中、突如体に変調を起こして撤退する。

683ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/04/09(土) 12:59:50
>>682の続き<エピローグ>
***ゴーストバンク・メンテナンスルーム***

トラブルを起こし、手術台の上に運び込まれたグライアー=彩堂寺戒の身体を
くまなくメンテナンスチェックしているゾルベゲール博士である。

ゾルベケール「フッフッフ…まあ、多少のアクシデントはあったようだが、
 試運転としては上々じゃ。これから私のために役に立ってもらうぞ。
 我が愛しの最高傑作よ。ヒッヒッヒ!」
戒「………」

不気味に笑いながらせっせと作業を進めるゾルベゲールであったが、
必要な器具を手に取ろうと目を離した一瞬の隙に、黄緑と黒の縞模様をした
小さい蜘蛛が一匹、いつの間にかメンテナンスルームの中に忍びこんで、
眠る戒の首筋後ろに飛び付いた事には全く気がついてはいなかった…。

子蜘蛛「………」


――その翌朝。

***海防大学付属高校・校舎裏***

朝早く登校して来て、まだ始業時間前に他に人のいない
校舎裏に集まって話をする光平、慎哉、優香の3人。
光平は、昨日のゴーストバンクと繋がっていたコロッセウムでの出来事――
――ネロス帝国の戦士・グライアーと化した彩堂寺戒と戦った一部始終を
2人に話して聞かせた。

慎哉「…そうか。結局、彩堂寺は助けられなかったのか」
光平「ごめん、優香。俺の力が及ばなかった…」

己の非力を詫びる光平に、優香は優しく首を横に振る。

優香「ううん、そんなことないよ。光平くんは出来る限りの事をしてくれた。
 彩堂寺くんもきっとわかってくれるよ」
慎哉「でも光平、そのグライアーって奴はまたきっと…」
光平「ああ、近いうちに必ず襲ってくると思う。
 よくは知らないけど、どうやらグライアーはシグフェルを
 研究して創造された者らしい。直接戦ってみて分かったけど、
 俺にもその事がひしひしと伝わって来て戦慄を感じたよ」

光平は暗い表情になる。

慎哉「光平…?」
光平「できればそうなる前に彩堂寺を助け出したかった。
 やっぱり自分の体を誰かに知らないうちに、勝手に機械にされるなんて
 気持ちのいいもんじゃないしさ…」

牧村光平は、謎の人体実験によって体中の全細胞をナノマシンと置き換えられ、
超人的な力を秘めた人外の存在=天凰輝シグフェルに生まれ変わり、
自分の自由意思に関わりなく戦いに巻き込まれる事になった。
光平は、そんな目に遭う人間は自分一人を最後にしたいと思っていたが、
運命の歯車はそれを許さなかったのである。

自分と全く同じ境遇の人間が、最大の敵となって今、
目の前に立ちはだかろうとしているのだ。

優香「光平くん…」
光平「でも次にグライアーが現れた時こそ、彩堂寺を助け出すチャンスなんだ。
 次こそは必ず…!」
慎哉「よしっ、その意気だ! やっぱり光平はこうでなくちゃな♪」

684ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/04/09(土) 13:00:53
朱音「あなたたち、こんなところで何をしているの?
 もうすぐ授業始まるわよ!」
光平「朱音ちゃん!?」

担任の千坂朱音が見回りにやって来て、慌てる光平たち。
その瞬間、学校中に始業のチャイムが鳴り響いた。

慎哉「やべっ!? もうこんな時間か!」
朱音「急いで教室に戻りなさい!
 Go to the classroom in a hurry!!」
優香「急がなくちゃ!」
光平「すみません! すぐに戻ります!」

朱音に怒られ、走って教室に向かおうとした光平たちだったが、
つい不注意で光平は、朱音の脇腹辺りにぶつかってしまう。

朱音「うっ…!!」
光平「わっ!? ごめんなさい! つい…」

朱音は激痛で表情を歪めている。
それが尋常な様子ではなかったため、
光平たち3人は立ち止って朱音を心配する。

優香「どうしたんですか? なんだかとっても苦しそう…」
朱音「…だ、大丈夫よ。実を言うとね、この間道端で足を滑らせて
 転んだら打ち所が悪くて、脇腹のところにちょっと怪我をしちゃったのよ。
 我ながらドジな話よね。アハハハ…(汗」

その「怪我をした脇腹」というのは、本当はクールギンに斬られた時の傷である。
適当に言い繕う朱音だったが、"転んで腹部に怪我をする"というのは
普段あまり聞いたことがなかったので、光平たちはきょとんとしていた。
いったいどんな転び方をしたのだろう…??

朱音「こーらっ! あなたたち何をボサッとしているの!
 わたしのことなら大丈夫だから、さっさと教室に行きなさい!」
慎哉「ごめん、朱音ちゃん! また後で教室でな!
 さ、光平も沢渡も行こうぜ」
光平「あ、ああ…」
優香「うん…」

どこか釈然としなかったが、朱音に強く促されて
とりあえず光平たちはその場を後にする。そして教室に向かって走る途中、
ふと光平は数日前に遭遇した謎のくノ一のことを考えていた。
覆面のせいで顔はよく見えなかったが、よく思い出してみれば
あのくノ一の滑らかで美しいロングヘアの黒髪は、
どことなく朱音と雰囲気が似ている。
そして確かあの時、くノ一はクールギンに脇腹を斬られて
血を流し負傷していた。

光平「まさか、な…」

そんな筈がある訳ないと思い直し、再び教室へ向かって猛ダッシュする光平。
そして数分後には、もう彼の頭の中からはそんな疑問は綺麗サッパリと
忘れ去られていたのだった。

685ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/04/09(土) 13:01:31
●ゾルベゲール→グライアーの身体をメンテナンスチェックする。

○牧村光平→新たな敵グライアーの出現に戦慄を覚えるが、改めて彩堂寺戒救出の決意を新たにする。
 そして千坂朱音と謎のくノ一の同一人物の可能性を一瞬疑うが、すぐに忘れてしまう。
○朝倉慎哉→牧村光平からコロッセウムで起こった事を聞かされる。
○沢渡優香→牧村光平からコロッセウムで起こった事を聞かされる。
△彩堂寺戒→ぐっすりと眠って意識のない中、ゾルベゲールのメンテナンスを受ける。
 その最中にガーミッド配下のスパイ子蜘蛛に首筋辺りに飛びつかれる。
△千坂朱音→学校の校舎裏にたむろしていた牧村光平たちを注意する。クールギンに斬られた時の傷は、
 まだ現時点では治りかけの状態で完治していない模様。

686ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/04/09(土) 20:01:40
>>404-406続き
【暗殺教室原作完結記念!】≪陰謀砕いた国会での対決!PART2≫

***江田島平八邸***

嘉納「江田島のじいさんはいるかい?」
富樫「これは嘉納先生、只今ご案内を」
嘉納「いや、いい。勝手知ったる屋敷だ」

江田島平八の屋敷にズカズカと入り込んで来たこの人物…。
元内閣総理大臣・嘉納太郎――困難な特地問題で陣頭に立って指揮対応した人物として知られ、
日本のポップカルチャー発信拠点として国立メディア芸術総合センターを設立後、
政治家を引退していたが、現在も政財界に影響力を持っている。

江田島「何をそう血相変えて慌てておるのだ?
 まずは落ち着いて茶の一杯でも飲め」
嘉納「随分と呑気じゃねえか? 自分の愛弟子がピンチだって時に」
江田島「剣の事か…?」

現内閣総理大臣・剣桃太郎がブレイバーズを意のままに操り、
地球破壊を企んでいた謎の超生物・殺せんせーと裏で結託していたという疑惑。
その真偽を究明するための国会の証人喚問の場において、剣桃太郎を糾問する役割に、
元首相である嘉納太郎に白羽の矢が立ったのである。

江田島「かねてより剣とも親交が深かったお前が、証人喚問での追及する役回りか。
 いかにも天童の古狐の考えそうな事よ」
嘉納「そんなことを言ってる場合かい?」
江田島「もしこの程度の奸計に成す術もないようでは、
 剣も所詮はそれだけの器だったというだけよ」
嘉納「自分の教え子に随分と冷てえじゃねえか」
江田島「………」
嘉納「じいさん、俺と剣総理との仲ではあるが、
 聖天子様直々この役目を仰せつかった以上、
 八百長で手を抜く訳にはいかねえ。国会の場では
 本気でやらせてもらうぜ」

◇   ◇   ◇

椚ヶ丘中学を卒業後、それぞれの道を歩んでいた元3年E組の面々。
級友・茅野カエデの危機を知り再び集結!
カエデは天童一門によって都内の某寺院に監禁されていたところを、
里見蓮太郎たちの協力を得た潮田渚たちの手によって救出される。
――が、逃げる途中で天童配下の忍び・望月甚八に見つかってしまう。

甚八「貴様ら生きては帰さんぞ!」
渚「――!!」
業「なあ渚、コイツ…俺に処刑させてほしいんだけど!」

強大な天童忍軍に立ち向かう、怒りの3-E。
甚八への対処を赤座業に任せ、自身は意識のないカエデと共に山小屋へと逃げ込む渚。
うわ言で「寒い」と震えるカエデを、渚は懸命に介抱する。

渚「茅野、ブレイバーズの人たちから預かって来た解毒剤だ。
 これを飲んで」
カエデ「う…ううっ……」

一晩を山小屋の中で二人きりで過ごす渚とカエデ。
そしてやがて夜は明けた。

687ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/04/09(土) 20:03:10
***国会議事堂・衆議院予算委員会***

外遊からの帰国早々、国会への出頭を求められる剣桃太郎首相。
国家転覆の陰謀を企てたとされる内乱予備の疑惑に対して答えるべく、
異例の聖天子臨席のもとで行われる証人喚問の場に乗り込む。

嘉納「これより剣内閣総理大臣に対する証人喚問を取り行う。
 役義により言葉を改めさせて頂く」
桃太郎「承知した。ところで、この場にもう一人いなければならない
 人物がいないようだが?」

その人物とは、言うまでもなく天童菊之丞のことである。


***天童菊之丞邸・茶室***

執事長の高坂を前にして、静かに茶を立てている菊之丞。

高坂「閣下、何故本日宮中に出仕なされません?
 積年の宿敵・剣桃太郎が聖天子様の御前にて
 止めを刺される様を間近にて御見物あそばされれば
 よろしいものを。それともこの高坂正眼の策が信用できませぬか?」
菊之丞「いや、そうではない。悪企みにかけては、
 その方はこのわし以上じゃ」
高坂「恐れ入ります。では何故に?」
菊之丞「なんとのう、気が進まぬだけよ」
高坂「と、申されますと?」
菊之丞「くどいのう! なんというか心が弾まんのじゃ!」

菊之条は、なぜか不安を覚えイライラしていた…。


***国会議事堂・衆議院予算委員会***

再び、場面を証人喚問の場へと戻す。
まずは天童側の証人である鷹岡が証言台に立ち、
ブレイバーズと殺せんせーが裏で通じていて
陰謀を企んでいたなどと嘘八百を並べ立てる。
続いて天童側第二の証人・茅野カエデが連れて来られる。
しかしカエデは昨夜に渚たちによって救出されていた際に、
咄嗟に機転を利かせて変装した天童木更と入れ替わっていたのだった。

聖天子「まあ、これは…!」
鷹岡「だ、誰だテメーは!?」
木更「聖天子様、剣総理、お久しぶりでございます」
桃太郎「ははは! 天童社長、随分と変わったところから
 出て来たようだな」

突然の意外な番狂わせに、議場は騒然となる。
見ていた嘉納太郎も「ふふっ、そういうことか」と察してニヤリと笑う。

688ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/04/09(土) 20:03:48
そこへ天使更生組合社長・天賀井玲子に付き添われる形で、
若手人気女優である磨瀬榛名(=雪村あかり=茅野カエデ)がやって来た。
首相官邸に表敬訪問に訪れる予定であったのだが、肝心の剣総理が留守だったため、
こうしてわざわざ国会の場まで出向いて来たのだという。

榛名(カエデ)「この度は私の事で剣総理を始め、
 各方面の皆様に対して多大なご迷惑をおかけし、
 こうしてお詫びに参上いたしました」

榛名は元椚ヶ丘中学校3-Eの生徒として、
ブレイバーズの潔白を堂々と証言。これで勝負は決まった。
剣桃太郎とブレイバーズの無実は証明されたのである。
逃げ出した鷹岡は天童邸に駆け込もうとするが、
その門は幾ら叩いても固く閉ざされたままだった。

烏間「諦めろ。天童菊之丞は、お前を見捨てたのだ」
鷹岡「烏丸ァァァァッッ〜!!!!!」

鷹岡は烏丸惟臣によって拘束され、再び塀の中へと逆戻りする羽目に。

菊之丞「なんともいいようのない不安は、
 こうなることへの虫の知らせであったか…。
 おのれ剣桃太郎!」


***聖居***

剣桃太郎と磨瀬榛名は、聖天子から昼食の席へと招かれた。

桃太郎「ほほう…天童家用人・高坂正眼が病気にて急死しましたか」
聖天子「たった今、天童家より聖居に届け出がありました」

実際は主人に追及の手が及ばぬよう、高坂が罪を被って自害したのである。

桃太郎「いかがでございましょう。天童補佐官も何分にご高齢。
 暫くの間宮中の職務より退き、自邸にて静養に専念するよう
 申し渡されましては?」
聖天子「そうですね。そうする事に致しましょう。
 磨瀬榛名さん、どうやら今回の件では貴女にも大変な目に
 遭わせてしまったようですね。私からも心よりお詫びします。
 貴女のお友達にもよろしくお伝えください」
榛名(カエデ)「聖天子様…」


***江田島平八邸***

国会での対決は剣桃太郎側が勝利し、
天童菊之丞が事実上の隠居に追い込まれたとの一報は、
ここ江田島邸にも届いていた。

佳代「これで天童の古狐も今度という今度はオシマイですね♪
 でもどうせなら、完全に息の根を止めてやればよかったのに」
富樫「塾長、今回ばかりは私も佳代と同意見です。あの古狐がこのまま
 黙って自邸に引っ込んでいるとは思えません」
江田島「いや、これでよいのだ。これ以上やると聖天子様にも傷がつく」

「あれでちょうどよいのだ」という風に、江田島は結末に満足そうに
池の鯉に餌を与えているのだった。

689ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/04/09(土) 20:04:22
一方、その頃……。
霊界の地獄では、ラインハルト・フォン・ローエングラム率いる陣営と
志々雄真実率いる陣営の二大勢力によって地獄界は真っ二つに割れ、内乱状態に陥っていた。
そのラインハルト軍に軍師として籍を置いていたのは、黄色いタコのような超生物――
――その名を「殺せんせー」!

殺せんせー「ヌルフフフ!」

彼の目的は、行方不明となってしまった雪村あぐりの魂を見つけ出し救出する事。
実はその雪村あぐりこそが、堕神が血眼になって探している女神の器を宿した
最後のリザレクターであることは、まだこの時点では誰も知らない…。

690ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/04/12(火) 13:06:38
【『バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生』公開記念】

《バットマン対仮面ライダーW 街を守る者》

財団Xによって、アメリカのゴッサムシティにガイアメモリが出回り、
ガイアメモリを聞きつけて、左翔太郎らはゴッサムシティに訪れる。

将太郎「ここがゴッサムシティか・・・・」
フィリップ「ゴッサムシティ・・・・犯罪の温床として、様々な犯罪者達が暗躍する都市。
 だが犯罪者達はゴッサムシティを守るヴィジランテ(自警団)、バットマンによって
 倒されている・・・・・」

ゴッサムシティについて検索したフィリップは、いつもの様に長々と説明する。
だが、そこで強盗事件が発生し、強盗は逃走。翔太郎は単身、強盗を追いかけて
ある工場に辿り着く。

強盗「捕まってたまるか!」

ガイアウィスパー@「コックローチ!!」

工場に追い詰められた強盗は、所持していたゴキブリの記憶を内包する
コックローチメモリを使用し、コックローチ・ドーパントに変身する。

翔太郎「ガイアメモリを持っていたか!」
コックローチ・ドーパント「へへっ!逃げ出させてもらうぜ!」

コックローチ・ドーパントは、ゴキブリ特有の逃げ足で、その場から
逃げ出そうとする。翔太郎はダブルに変身しようとしたその時。
黒い影が翔太郎とコックローチ・ドーパントの前に現れる。

コックローチ・ドーパント「そ、その姿はバットマン!?」
翔太郎「あれが、バットマン・・・・・」
バットマン「・・・・その姿が、この街の悪党達の間で出回っているという
 ガイアメモリで変身したドーパントという姿か。だが、逃しはしない!」
コックローチ・ドーパント「な、何だとぉ〜!」

バットマンの登場に驚くコックローチ・ドーパントだが、その素早い動きで
逃げ出す。だが、バットマンは冷静にコックローチ・ドーパントが向かう方向に
手持ちの武器である手裏剣を投げつける。

コックローチ・ドーパント「うぉっと!」
バットマン「むん!」
コックローチ・ドーパント「ぐわぁ!」

バットマンの手裏剣がコックローチ・ドーパントの足下に刺さり、
コックローチ・ドーパントはつい足を止めてしまう。その隙に
バットマンはコックローチ・ドーパントを殴り、痛めつける。

翔太郎「ドーパントを相手に、あそこまで攻撃できるなんてすげぇ・・・・」
コックローチ・ドーパント「こ、この野郎ぉ〜喰らえ!」
バットマン「ム・・・・」

コックローチ・ドーパントは掌から青い粘液状の体液を、バットマンの
口にめがけて反撃を行う。バットマンは咄嗟の判断により、口元を
マントで隠したので攻撃を防いだ。

コックローチ・ドーパント「今だ!」
翔太郎「させるかよ!」

“LUNA” “TRIGGER”

W「「さぁ、お前の罪を数えろ!」」
バットマン「(何だ、あの姿は・・・・?)」

翔太郎はダブルドライバーにトリガーメモリをセットし、この場にはいない
フィリップはダブルドライバーにルナメモリをセットする。そしてルナメモリと
フィリップの意識が翔太郎の元へ転送され、仮面ライダー・ルナトリガーに
変身する。ダブルの姿にバットマンは警戒する。

W(フィリップ)『まさか、バットマンに出くわすなんて流石だね。翔太郎』
W(翔太郎)「ごちゃごちゃ言っている場合じゃねえ!さっさと、あのドーパントを
 メモリブレイクだ!」
W(フィリップ)『分かったよ。翔太郎』

“TRIGGER MAXIMAMDRIVE”

W「「トリガーフルバースト!!」」

トリガーマグナムにトリガーメモリを装填し、マキシマムドライブを発動。
トリガーマグナムから黄色と青に輝く追尾弾が複数同時発射され、
前にいたバットマンを避けて、コックローチ・ドーパントに全て命中し、
コックローチ・ドーパントから元の強盗の姿に戻り、強盗の身体から
コックローチメモリが飛び出て、砕け散るのであった。

翔太郎「ふぅ〜、これで片付いた。ありがとうな!バットマン・・・・・
 あれ?バットマンは何処に行った」

ドーパントを倒して変身解除した翔太郎は、何時の間にかバットマンが
いなくなっている事に気付く。そのバットマンは、工場の屋根の部分に
移動しており、物陰から翔太郎の様子を覗う。

バットマン「・・・・・(奴は何者なのか?見た所、日本人でガイアメモリに
 ついて知っている様だが・・・・・・調べてみるしかない)」スッ

空は既に赤い夕焼け空になっており、バットマンは翔太郎の事を調べようと
夕暮れの中に消えていった。

691ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/04/12(火) 17:05:21
***ゴッサムシティ・下水道***

スケアクロウ「これが・・・・」
財団Xのエージェント「はい。お求めになっていたガイアメモリです」
スケアクロウ「フフフフ。これこそ、私が求めていた物だ・・・・・」

ゴッサムシティの下水道で、財団Xのエージェントはゴッサムシティで
暗躍する案山子の恰好をした怪人―スケアクロウとガイアメモリの取引を
行っていた。スケアクロウは求めていたガイアメモリが手に入った事により、
ひどく喜んでいた。そのガイアメモリは「T」と書かれており、それを使って
ある企てをしようとしていた。

****ゴッサムシティ警察署****

事件後、翔太郎とフィリップはゴッサムシティ警察に呼ばれる。
警察署で翔太郎達を出迎えたのは、ゴッサム市警察本部長の
ジェームズ・W・ゴードンと、ガイアメモリの捜査で翔太郎と同じく
日本から出向してきた照井だった。

ゴードン「君達の活躍は、照井から聞いている。ガイアメモリが市内に
 出回っている事により、大人しくしていた犯罪者達が、またしても騒ぎを
 起こしている。ガイアメモリによる犯罪摘発に、是非協力してほしい」
翔太郎「勿論です!例え風都じゃなくても、ガイアメモリが街を泣かすなら、
 俺が晴らしますよ!」
フィリップ「翔太郎。俺が・・・・じゃなくて、僕達だろう?」
翔太郎「そうだな。済まない、フィリップ!」

ゴードンから協力を要請された翔太郎とフィリップは快く承諾する。

照井「早速だが、通称“スケアクロウ”と呼ばれる犯罪者が、ガイアメモリを
 入手したという情報がある。そしてスケアクロウは、ゴッサムシティの大富豪
 ブルース・ウェイン氏が主催のチャリティ・パーティーを襲撃するらしいというのが
 調べで分かった。俺達も警備の為に、パーティーに参加する事になる」
翔太郎「ブルース・ウェイン?」
フィリップ「ゴッサムシティの大企業ウェイン・エンタープライズの筆頭株主で
 ゴッサム随一の大富豪だね」

照井からスケアクロウの情報を聞かされた翔太郎達は、照井やゴードンら
ゴッサム市警察と共に、襲撃されるであろうブルース・ウェイン主催のチャリティ・
パーティーに参加する事になる。

****パーティー会場****

チャリティ・パーティーが開かれるパーティー会場には、ゴッサムシティの
名だたる名士が参加していて、翔太郎とフィリップ、照井も場に合わせた
タキシードを着て参加する。

ゴードン「彼が主催者のブルース・ウェイン氏だ」
ブルース「ブルース・ウェインだ。君達が日本から来たという探偵だね?
 警備の方は、よろしく頼むよ」
翔太郎「左翔太郎です。こちらこそ、よろしくお願いします」
フィリップ「翔太郎の相棒をしているフィリップです。僕の方からも、
 よろしくお願いします」
ブルース「よろしく。では、他にも挨拶があるので。失礼」

翔太郎達は、ゴードンからパーティーの主催者であるブルース・ウェインを
紹介され、翔太郎達も挨拶をする。挨拶を交わした後、ブルースは
翔太郎達から離れる。

翔太郎「・・・・・・」
フィリップ「どうしたんだい、翔太郎?」
翔太郎「いや。どっかで会ったような気がするんだけどなあ・・・・・?」

翔太郎は何故か、ブルースと以前会ったような気がした。一方、ブルースは
挨拶を済ませると、パーティー会場を出る。

ブルース「・・・・(あれが左翔太郎とフィリップ。日本のヒーローである仮面ライダーの
 1人で、コードネームはダブル。ベルトのドライバーにガイアメモリを差しこむ事で、
 その姿を変え、メモリを付け替える事で様々な能力を使用可能・・・・ダブルに変身
 している時は、相棒のフィリップの意識が左翔太郎の中に転送されていて、実質
 2人で戦っているというが、まるでファイアストームだな・・・・)アルフレッド、
 スケアクロウの襲撃は?」
アルフレッド『今の所、異常はありません。ブルース様』
ブルース「引き続き、監視を頼む。私はパーティーの方に戻る」

実はブルース・ウェインこそ、ゴッサムシティを守るバットマンだった。
ブルースはコックローチ・ドーパントの事件の後、独自の情報網で
左翔太郎とフィリップを調査し、彼等が日本で戦う仮面ライダーダブル
という事を知る。そして執事であるアルフレッド・ペニーワースに、
スケアクロウの襲撃が無いか連絡を取った後、パーティー会場に戻った。

692ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/04/12(火) 17:07:50
その後パーティーは順調に進み、そろそろお開きの時間となった。

翔太郎「・・・・・どうやら、パーティーは無事に終わりそうだな」
照井「だと良いが・・・・」

パーティーが無事に終わりそうなので、翔太郎は安心するが、照井は
なお警戒を続ける。その時、会場に異変が起きる。

パーティーの客A「うわぁぁぁぁぁ!!」
パーティーの客B「きゃぁぁぁぁぁ!!」
パーティーの客C「こ、来ないでくれぇぇぇぇ!!!」

突然、パーティーに参加していた客達は、悲鳴を上げて、何かに
怯え始める。この事態に会場内は大混乱に陥る。

翔太郎「ど、どうしたんだ!?」
ゴードン「スケアクロウだ!奴は恐怖ガスという武器で、吸った人の
 最も恐れる物の幻覚を見せるのだ」
照井「ついに来たか!」

ゴードンからスケアクロウの説明を受けていると、会場内にスケアクロウが
乱入。その姿は、実に不気味な案山子の恰好をしていた。

ゴードン「ゴッサム市警察だ!おとなしく投降しろ!!」
スケアクロウ「フフフフ。生憎だが、今の私は今までとは違うのだよ」

スケアクロウは不気味な笑いをすると、懐から変わった形のベルトと
USBメモリを取り出し、ベルトを腰に着ける。

翔太郎「あ、あのメモリは!」
照井「ま、まさか・・・・・」
フィリップ「間違いない!テラーメモリ・・・・・」

ガイアウィスパー@「テラー」

スケアクロウが手にしていたガイアメモリは、かつてミュージアムを
創設した園咲家の当主であり、フィリップの実の父親である園咲琉兵衛が
使用していたガイアメモリ―「恐怖」の記憶を内包したテラー・メモリだった。
ガイアメモリを起動させると、ベルトにテラー・メモリを装填する。
そしてスケアクロウの姿はテラー・ドーパントに変わるのであった。

テラー・ドーパント「ふん!」
ゴードン「ぬぉっ!」
照井「ゴードン本部長!」

テラー・ドーパントは、衝撃波を放ち、ゴードンや警備に来ていた
警官達を吹き飛ばし、壁に叩きつける。ゴードン達は叩きつけられ、
倒れてしまった。

照井「左、フィリップ!!」
翔太郎「分かっている!行くぜ、フィリップ」
フィリップ「ああ、翔太郎」

翔太郎、フィリップ、照井はそれぞれ仮面ライダーダブル、アクセルに
変身してテラー・ドーパントに立ち向かう。園咲琉兵衛の変身したテラー・
ドーパントに比べれば、それほど強くは無いが、それでも強力なドーパントに
変わりは無かった。

W(フィリップ)『まずは会場から、テラー・ドーパントを連れ出さないと』
W(翔太郎)「そうだな、フィリップ。だが、あのテラー・ドーパントは
 エネルギーを防御や瞬間移動に使う事が出来る。どうすれば・・・・」
テラー・ドーパント「フハハハハ!!この「恐怖」の名を冠したガイアメモリこそ
 私が使うのに相応しい。さぁ、お前達も私を恐れるのだ!」

テラー・ドーパントの強力な能力に苦戦するダブルとアクセル。だが、
突然パーティー会場の窓が割れると、そこからワイヤーが現れ、
テラー・ドーパントを巻きつけ、外に引きずり出す。

W(翔太郎)「一体、どうしたんだ!?」
アクセル「あれは・・・・」

693ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/04/12(火) 17:09:05
外に出ると、そこには黒いマシンからワイヤーが出ていて、
テラー・ドーパントを捕えていた。

W(翔太郎)「何だ、あの黒いマシンは!?」
アクセル「資料で見た事がある。バットマンの乗るマシンで、
 バットモービルっていう奴だ!」
バットマン「・・・・こういう事があるだろうと、ワイヤー機能を付けたが
 上手くいったようだな」

バットマンのマシンであるバットモービルからバットマンが降りてくる。
ワイヤーで捕まったテラー・ドーパントは身動きがとれない。

テラー・ドーパント「くっ・・・・せっかく、この力を手に入れたのだ。
 このまま終わる訳にはいかん!」

テラー・ドーパントは助かろうと、頭部の飾りから分身体である
テラー・ドラゴンを呼び出して、バットモービルを攻撃。ワイヤーも
解け、テラー・ドーパントは身動きが取れるようになる。

バットマン「何!」
W(翔太郎)「バットモービルが・・・・!」
テラー・ドーパント「ハハハハハ!やったぞ。さぁ、お前達覚悟を・・・
 ううぅ・・・・・・」

自由の身になるテラー・ドーパントだが、突如苦しみだす。それに
呼応するかのように、テラー・ドラゴンが見境なく暴れ始める。

アクセル「様子がおかしい・・・・?」
W(フィリップ)『そうか!テラー・メモリは強力なガイアメモリ。
 テラー・ドラゴンも呼び出した事で、ベルトでも制御が出来ず、
 能力が暴走してし始めたんだ』
W(翔太郎)「何だって!?」

ガイアメモリの力が暴走し、テラー・ドラゴンは周囲を見境なく
攻撃した後、パーティー会場の外へと飛び立つ。そして本体の
テラー・ドーパントも、テラーフィールドを用いた能力は使用出来ない
ものの、暴れ始める。

バットマン「・・・・仮面ライダーダブル、そしてアクセル。お前達ならば、
 ドーパントになったスケアクロウや、あの飛び去った怪物を
 止められるか?」
アクセル「俺に質問・・・・いや、今はそういう場合ではないな」
W(翔太郎)「ああ、俺達なら止められる。いや、止めてみせるぜ!」
バットマン「・・・・そうか。ならば協力を頼む。アクセルはスケアクロウを
 ダブルは俺と一緒に飛び去った怪物の方を追跡だ」
アクセル「了解した!」
W(翔太郎)「任せろ!」

バットマンからの提案を受け入れ、アクセルはテラー・ドーパントを、
Wはバットマンと共にテラー・ドラゴンを追跡する事になった。
バットマンは通信で小型戦闘機であるバットウィングを呼び出して
乗り込み、ダブルもバットウィングの上に乗って飛び立つ。

694ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/04/12(火) 18:58:41

テラー・ドーパント「うう・・・・・」
アクセル「園咲琉兵衛ならば、より苦戦しただろうが、これで
 貴様を倒す!」

“TRIAL”

アクセルはトライアルメモリをアクセルドライバーに装填すると、
アクセルのボディは赤から黄、青に変わりアクセルトライアルへと
変身する。

アクセル「行くぞぉぉ!」

アクセルは超スピードでテラー・ドーパントを蹴り続け、必殺の
「マシンガンスパイク」を発動させる。

アクセル「9・5秒・・・・これが、お前の絶望までのタイムだ!」
テラー・ドーパント「ぐわぁぁぁぁぁ」

マシンガンスパイクを受けたテラー・ドーパントの変身は解け、
元のスケアクロウに戻り、排出されたテラー・メモリは砕け散った。

アクセル「後は頼んだぞ。左、フィリップ、バットマン・・・・・」

****ゴッサムシティ上空****

一方、ゴッサムシティ上空ではビルを攻撃しながら飛び続けるテラー・ドラゴンを
バットウィングでバットマンとダブルが追跡し、バットマンはバットウィングで
搭載されているミサイルで攻撃を行う。

W(フィリップ)『翔太郎。テラー・ドラゴンの力が大分、弱ってきている。
 本体の方がやられた影響かもしれない』
W(翔太郎)「だったら、今が倒すのに良いって事だな!」
W(フィリップ)「なら、アレだね」

ダブルの所に鳥の様なロボットが現れる。鳥に似た姿を持つ
ガイアメモリ、エクストリームメモリである。

“XTREME”

エクストリームメモリはダブルドライバーに装着され、起動すると
ダブルの姿は最強フォームであるサイクロンジョーカーエクストリームに
変わる。

バットマン「あれが、ダブルの最強の姿・・・・」
W(翔太郎)「バットマン!もう少し、テラー・ドラゴンに近づく事は
 出来ねえか」
W(フィリップ)『後は、僕達に任せてくれ』
バットマン「了解した」

バットマンはバットウィングを加速させ、テラー・ドラゴンに近づく。

“XTREME MAXIMAMDRIVE”

W「「ダブルエクストリーム!」」

エクストリームメモリのマキシマムドライブが発動し、ダブルは
バットウィングから飛び出すと、ドロップキックを決める。
ダブルエクストリームを受けたテラー・ドラゴンは、そのまま消滅した。

バットマン「・・・・(あれが仮面ライダーダブルか)」

バットマンはダブルの活躍を見届け、バットウィングで回収すると、
パーティー会場に戻る。

****パーティー会場****

翔太郎「バットマン。同じ町を守るヒーローとして、共に戦う事が出来て
 よかったぜ」
バットマン「・・・・・あれを倒すのに、お前達の力が必要だと理解したから
 協力を要請したまでだ。・・・・では、失礼する」

ダブルから翔太郎とフィリップに戻り、バットマンに礼を言うが、
バットマンは素っ気ない態度を取り、バットウィングで、何処かへと
去ってしまう。

翔太郎「何だよ。素気ねえなあ」
フィリップ「バットマン・・・・ダークナイト、ゴッサムの守護騎士と呼ばれる
 ゴッサムシティのヒーロー。翔太郎の様なタイプの人間は苦手なの 
 かもしれない」
翔太郎「「どういう意味だ?」

その後、スケアクロウはゴッサム市警察によって引き渡され、
犯罪者が収容されるアーカムアサイラムに送られ、恐怖に
陥った人々は、無事精神が安定して家に帰された。
また、今回の件で財団Xはゴッサムシティを撤退し、ゴッサムシティでの
ドーパント犯罪も収束されるだろうと思われる。事態が落ち着くと、
翔太郎達は風都に帰るのであった。空港には、ブルースやゴードンが
見送りに来る。

ゴードン「今回の事件、君達の活躍で解決する事が出来た。市民を代表して
 礼を言う」
翔太郎「いや、俺達は探偵として、仮面ライダーとして町を守っただけだ」
ブルース「今度は、是非観光でゴッサムに来てくれ。歓迎するよ」
フィリップ「ええ。その時は是非・・・・・あなたもバットマンとして頑張って下さい」ボソ
ブルース「―!君は・・・・」
フィリップ「ふふっ」

フィリップは、ブルースにそっと小声でバットマンの事を話し、ブルースはあまり
表情には出さないが動揺する。そして翔太郎とフィリップ、照井は風都に
戻るのであった。

695ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/04/13(水) 09:51:52
≪心ある者たち その後の展開≫

***東京湾岸 メガロシティ中央地区・メガロビル***
***ブルーリサーチ・オフィス 社長室***

ある日、ブレイバーズの協力企業である情報調査会社ブルーリサーチでは、
所属調査員である七瀬修と吉村遥香の2人が社長室に呼び出されていた。

修「社長、何か新たな任務ですか?」
シグ「まずはこの写真を見てください」

シグは修と遥香に、一人の男が映った一枚の写真を差し出す。
その写真の男の顔を見て、「おやっ?」と思う修と遥香。

遥香「なんだかどこかで見たような顔……」
修「――って!…これって髭を剃ったら社長そっくりじゃないですか!?」

修の指摘通り、今のシグは髭を生やしているが、
その髭を綺麗サッパリ剃り落したとしたら、
写真の男はシグに瓜二つだったのである。

すみれ「いいえ、その写真の男はシグではないわ」
シグ「ハハハ…私も彼の顔写真を初めて見た時は驚きましたがね」
遥香「生き別れの双子のご兄弟……とかではないんですよね?(汗」
シグ「今から説明します」

写真に写っている男の名前は、麻生勝という。
まだブレイバーズが正式発足するよりも以前のこと…。
警視庁のブレイブポリスとソルブレインが、都内で発生していた連続金属窃盗事件を
合同捜査していた際に、捜査線上に浮上した人物だ。
その後の調査で、彼、麻生勝は仮面ライダーの一人「ZO」であることが判明している。

シグ「ところが、現在ブレイバーズと協力関係にある他の仮面ライダーの中に、
 変身前の姿の彼と面識のある者は一人もいません」
遥香「え〜〜〜〜っ!!?」

意外な話に驚く遥香。それは無理もない話であった。具体的な例を挙げると、
これまで何度も共闘を重ねて来た経験のある仮面ライダーXと仮面ライダーファイズでさえ、
神敬介と乾巧として知り合ったのは、実はごくつい最近の出来事だったりする…。

遥香「仮面ライダー組合とかってないんですか?」
修「ねーよそんなの!」
すみれ「その麻生勝らしき人物が、最近A市で頻繁に目撃されている
 という情報が入ったの」

A市とは、全宇宙ヒーロー協会の地球支部が置かれている都市である。
宇宙盗賊団の攻撃により壊滅状態に陥ったが、現在は復興途上の最中にある。

修「ヒーロー協会のお膝元か…。まさに身を隠すには打ってつけの場所ですね」
シグ「今回の君たちの任務ですが、麻生勝の所在と安否の確認をお願いします」
修「所在と安否の確認だけですか?」
シグ「そうです。あくまで彼の所在確認だけです。
 仮に本人が拒んだとして、強制的に身柄確保までする必要はありません。
 もし例の連続金属窃盗事件について事情聴取の必要があるならば、
 そこから先は民間企業の我々ではなく警察の仕事になりますから」
修「了解しました!」
遥香「任せてください♪」

こうして七瀬修と吉村遥香の新米調査員コンビは、
ヒーロー協会が本部要塞を構えているA市へと乗り込む事になるのだが、
果たして麻生勝の行方を探しだす事はできるのであろうか?

696ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/04/13(水) 12:24:47
<<地上最強のメカ>>

***南極・ネオグラード***

ドクターマン率いる新帝国ギアの本拠地である南極の基地、ネオグラード。
支配者であるドクターマンの前には、自身の息子、影山秀一を似せて
作りだしたメカ、プリンスが頭を垂れていた。その後ろにはジューノイド五獣士
であるメッサージュウとアクアイガーが同じように頭を垂れていた。

ドクターマン「面を上げよ、プリンス。お前は我が新帝国ギアの世紀王候補。
 その為、お前こそが優秀なメカであると証明しなければならない!」
プリンス「ならば、最近ブレイバーズの一員になったというシグフェルの討伐を
 ご命令下さい。必ずや始末してみせます!」
アクアイガー「我々にも、出撃のご命令を!」
メッサージュウ「一度は廃棄された我ら2体。しかし黄泉還り、再びドクターマンの
 配下に加えていただき、ありがたき幸せ。新たに強化された力でお役に
 立ってみせます!」

プリンスは、ドクターマンにシグフェル討伐を願い出る。後ろに控える
メッサージュウ、アクアイガーも、以前メタルメガスの無差別砲撃によって
損傷し、そのまま廃棄されたが、黄泉還り現象で再生者となり、ドクターマンに
よって、新たに強化改造されたので、その力を振るおうと同じく出撃を願い出る
のであった。

ドクターマン「確かに、シグフェルはGショッカー・・・・ギアにとって障害となる
 存在だ。だが、その前にプリンスには、この地球において最強と名高い
 メカを倒し、誰よりも優秀なメカであると証明せよ。その為に、こ奴らと
 戦うのだ!」

ドクターマンはモニターを操作すると、画面に様々なロボットやサイボーグが
映し出される。

ドクターマン「ヒーロー協会に所属するS級14位のサイボーグ・ヒーロー
 【鬼サイボーグ】、神にも悪魔にも成り得る力を秘めたスーパーロボット、
 【マジンガーZ】、そして世界最高の技術を結集して作りだされた10万馬力の
 ロボット、【アトム】・・・・奴らに勝利するのだ!」
プリンス、メッサージュウ、アクアイガー「フォア・ザ・マン!」
                        「オブ・ザ・マン!」
                        「バイ・ザ・マン!」

狙われたアトム達の運命や如何に!?

697凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/04/19(火) 18:22:10
≪アセーリア編・オリジナルキャラクター案≫

●ウルヤーヴ=バイコーンオルフェノク
メルヴィオン聖王国とサラジア共和国との戦争の陰で暗躍する、
ラウール王子、そして地球の牧村光平とそっくりな姿をした謎の青年。
ホースオルフェノクの額に鋭い二本の角を生やしたような、
バイコーン(二角獣)型のオルフェノクに変身する。
「ラウールは自分を殺害して擬態し入れ替わったワームである。
 自分こそが実は本物のラウールであり、
 ワームに殺されたが死後オルフェノクとして覚醒し復活した」と語り、
スマートブレインを筆頭とするGショッカーの後ろ盾を得ながら、
メルヴィオンの正統な王子として王位継承権を主張するが…。

●モルゲグ・ヒルガノス=ベルゼブブオルフェノク
メルヴィオン聖王国の大貴族ヒルガノス家の当主。
将来、ラウール王子が成長した暁には彼の娘をラウールに娶らせ、
王家の外戚となる事が約束されていたが、
ある時、かつて犯した「ある重大な罪」が明るみに出て、
国王アディラス16世の逆鱗に触れ、縁組の件は取り消し、
改易の上死罪となって毒杯を仰ぎ自死させられた。
しかし死後、何とオルフェノクに覚醒して復活、
蝿のような悪魔の化身ベルゼブブオルフェノクとなって密かに生き続けていた。
同じオルフェノクであるウルヤーヴの側近として仕え、彼の王位奪取に助力する。
なお彼が犯した「罪」の具体的内容は王家の最高機密として厳重に秘匿されており、
本人も固く口を閉ざして語ろうとしないが、
どうやらウルヤーヴも知らないラウールの出生の「本当の秘密」と関係があるらしい…。

698凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/04/24(日) 20:16:38
≪野望! ホディールの乱≫

サラジア共和国との戦争に勝利し、
王都ネクナールを見事奪還したラウール王子は、
晴れてメルヴィオン聖王国の国王に即位。
こうして救国の英雄となった若き君主の下で新たな国作りがスタートした。

ナレイン「本日は王宮にてフランス、ブラジル、エジプト、
 アダブ、オーブ、マリネラの首脳と順にご会談の日程です。
 夜にはインパラヘンの皇太子バトゥラ17世殿下とご会食、
 それが済みましたら旋風寺コンツェルンの総帥殿とお会いいただき、
 大陸横断鉄道の建設について陛下のご裁可を賜りたく」
ラウール「忙しいな…。休む暇もないや」

地球各国と国交を開いた途端、
ラウールは地球から殺到する各国政府や企業・団体のVIPとの会談に追われる事となった。
豊富な天然資源が手つかずで眠っており、
近代的開発もまだほとんどされていないメルヴィオンは、
地球から見ればまさに巨大な利権の塊。
これを黙って放っておく地球サイドではなかったのである。

ナレイン「地球各国の関係者が、陛下ではなく、
 領主などの有力者に個別に接触するという例も増えているようです。
 不埒者が国外勢力と結びつき、地球の優れた科学力を独自に取り入れて
 陛下に反旗を翻すような事があっては一大事。
 こうした動きは厳しく規制すべきでしょう」
ラウール「それに、領内の天然資源を
 勝手に安く売って密貿易で私腹を肥やしている領主も多いようだ。
 今すぐはまだ使い道のないものでも、
 将来的には貴重な国の宝になる可能性があるんだ。
 油田などは王家の直轄領にして、資源の流出に手を打たないと…」

近代的産業がまだ発達しておらず、
石油やウランなどの国内での利用価値が現状ゼロに等しいメルヴィオンでは、
「ゴミを売ったら換金してくれる」くらいの認識で、地球での相場も知らないまま、
目先のはした金欲しさにそれらの資源を安く地球人に買い叩かれてしまう領主も多かった。
一度、地球を訪れてそれらの資源に支えられた地球の高度な文明を目にしているラウールとしては、
資源の国有化を急いで未来の礎となる財産を確保し、
埋蔵量を把握しながら然るべき価格で地球へ輸出するよう国が管理する方針だが、
これは当然ながら、領内の資源を自前で売って儲けていた領主と、
それまで彼らからあり得ないほどの安価で資源を買えていた地球側の反発を買った。

菊之丞「メルヴィオンの新国王とやら、
 前近代社会の人間でしかもまだ若いながら、
 石油資源の価値を認識しているなどなかなか侮れぬところがある。
 もう少し未開人らしく無知蒙昧でいてくれた方が、
 こちらとしてはありがたいのだが…」

ラウールが領主の私貿易を取り締まり、
石油価格を相応の値まで引き上げ始めたのを見て、
日本の天童菊之丞などの勢力は不快感を示す。
地球の資源事情に関しても一応それなりに思考が付いて来れるこのような開明君主よりも、
訳が分からないままビタ一文で資源を売り払ってしまう認識不足な支配者に
メルヴィオンを治めてもらった方が地球側としては都合が良い。

菊之丞「それに、地球の技術を取り入れて富国強兵を成し遂げたメルヴィオンが、
 必ずしも地球や我が日本に対して友好的であり続けるという保証はない。
 今は〝日本から多くを学びたい″などとかわいらしく尻尾を振っておるが、
 やがて対等の力を持つようになれば対等に物を言うようになり、
 場合によっては、授けてやったその力をこちらに向けてくるという事もあり得ようぞ」

かつて他ならぬ日本が欧米諸国から近代化を学んで力をつけ、
その力を日露戦争や太平洋戦争で欧米諸国に向けて使ったように、
メルヴィオンも将来、近代化して力を持った上で日本に楯突くようになる…。
飼い犬に手を噛まれる事態を憂慮した菊之丞は、
その芽を今から摘んでおこうと考えた。

699凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/04/24(日) 20:18:44
リムアリーシャ「メアーツァの都市建設に必要な資材として、
 メルヴィオン国内の山からの石材の切り出しを許可していただきたいのですが」
キクマル「承知いたした。
 国王陛下にしかと取り次ぎ、ご裁可を賜りますゆえしばしお待ち下され」

サラジアとの戦争に異世界から軍を派遣して参戦し、
ラウールの勝利に多大な貢献をしたパルス、ブリューヌ、ジスタートの三王国は、
戦後もメルヴィオンとは友好関係を維持し、活発な国交を行なっていた。
共闘の見返りとして、彼らはアセーリアと自分達の世界を繋ぐ
「門(=固定時空クレバス)」周辺の土地をメルヴィオンから租借し、
貿易拠点となる都市をそこに築いて入植を進める。

リーザ「瞳の色は違っても、見える景色は変わらない…!」

ジスタートに租借されたメアーツァの地は、ジスタートを構成する七つの公国のうち、
サラジアとの戦いで主力として活躍したライトメリッツ公国とオルミュッツ公国が
共同管理という形で治める事となった。
大激戦だった対サラジア戦役を戦い抜いた恩賞とはいえ、
この二公国が事実上アセーリアの権益を独占してしまった格好である。
ルヴーシュ公国の公主であるリーザことエリザヴェータ・フォミナはこれに不満を抱き、
メルヴィオンの利権をルヴーシュのものにしようと画策する。

リーザ「エレオノーラはメルヴィオンの王に肩入れしすぎですわ。
 もし私にお任せ下されば、あの国の者達を徹底的に利用し、
 陛下のためにメルヴィオンから今の何倍もの利得を引き出してご覧に入れます」
ヴィクトール王「良かろう。やってみよ。
 成功すればメアーツァの支配権はそちに与えよう」

ジスタートの国王から内密に許しを得たリーザは、メアーツァのすぐ隣に所領を持つ、
ホディールという新興のメルヴィオン貴族に目を付け、貢物を贈って接近する。
ホディールはかつてアルスラーンを傀儡君主に仕立て上げようとして失敗し、
アルスラーンの暗殺を謀ったが失敗し殺されたパルスの諸侯で、
戦後になってアセーリアで黄泉がえり、ラウールに登用されて一領主として封じられていた。

ダリューン「ホディールという男は欲深い奸臣。
 今度も何を企んでいるか分かったものではありませんぞ」
ラウール「そうは言っても、
 今更理由もなく改易や減封もできないからなあ…」

ホディールは要注意人物であると、
彼が登用されたのを知ったアルスラーン側からラウールに忠告が入ったが、
既に領主に任命してしまった以上、メルヴィオンではまだ何の咎もないのに
いきなり取り潰しにするわけにも行かない。

ホディール「ケツの青い若造どもめ。
 新しい国作りだなどと意気込んでいるが、
 お前らはただ黙ってわしの言う事を聞いておれば良いのだ」

ホディールの狙いは、政変を起こして自分が政権中枢に入るのをラウールに認めさせ、
ラウールを操り人形にして国政を意のままに牛耳る事である。
ラウールといい、宰相に任じられたナレイン・レンドルフといい、
国外の同盟者としてラウールの後ろ盾となっているアルスラーンや
エレオノーラ・ヴィルターリアやリュドミラ・ルリエといい、
現政権を支える主力メンバーはまだ20歳前後の若者ばかり。
老獪なホディールからすればどうとでもなるひよっ子達にしか見えない。

ホディール「石油とかいう汚い泥水のようなものをくれてやるだけで、
 地球人はいくらでも強力な武器を密輸してくれる。
 わしが政権を掌握する日も近いぞ。ヒヒヒ…」

ホディールが政権を握った暁には、日本への資源輸出の価格を大幅に値下げし、
ジスタートにも大量の利権を提供するという条件で、
ホディールは天童とリーザの支持を取り付けクーデターの計画を進めていた。
天童は地球製の武器を密輸し、リーザもいつでも援軍を送れるようスタンバイしている。
果たして、ホディールの乱は成功するのであろうか…?

700ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/05/02(月) 11:30:03
>>698-699追加
メルヴィオン王国の王都ネクナールでは、
ホディールの画策によって若き新任の宰相ナレイン・レンドルフに対して
不行跡の疑惑がでっち上げられ、彼は窮地に立たされる。
メルヴィオン王国内ての政情の雲行きが怪しくなってきたのを察知した
地球連邦外務次官のリリーナ・ドーリアンと、その命を受けたレディアン部長以下
連邦諜報部プリベンターの面々が動き出す。

レディアン「ヒイロたちの調べた結果、どうやら背後に
 忍者が動いている形跡が…」
リリーナ「やはり…」

ホディールの背後に動く天童の影を見たリリーナは、
善後策を協議すべく急遽来日して江田島平八と極秘に会談する。

今、ブレイバーズは来るべきGショッカーとの決戦準備に追われ、
異世界アセーリアにまではなかなか人手を回せない状況にあったが、
ある日の学校からの下校中、牧村光平は天童の放った刺客・蛭子影胤に襲われる。
窮地に陥ったところを、たまたま駆けつけた里見蓮太郎に救われるが…。

光平「ハァ…助かったよ蓮太郎」
蓮太郎「なんで今更、天童が光平の命を狙う…?」

蛭子とは以前に一度敵対、そして一度共闘したこともある蓮太郎は、
千坂朱音が牧村光平監視の任を解かれた今、
かつて蛭子の雇い主が天童菊之丞であったことを思い出し不審に思う。


***天童菊之丞邸・茶室***

菊之丞「…仕損じたか」
蛭子「なれどあと一歩のところまで追い詰めました。次は必ず」
菊之丞「そうでなければならん。次回は必ず殺せ」
蛭子「心得ました」
菊之丞「リリーナ・ドーリアンと江田島平八は無論、天凰輝シグフェルも
 天童にとって容易ならぬ敵じゃ。絡めてからも討ち取らねばならぬ」

ホディールのクーデター計画を密かに後押しする菊之丞は、
ラウールと瓜二つの光平がこの一件を嗅ぎ付けた場合、
必ずラウールの味方をすべく動き出すに違いないと読んでいた。

海防大学付属高校には現在、メルヴィオンからの関係者が数人留学している。
光平の性格から考えて、困っている者の窮状を見過ごすことはできないはず…。
そのために邪魔になりそうな天凰輝シグフェルを、
まずは先手を打って一番に消しにかかったのである。

701ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/05/02(月) 11:30:33
***今津博堂邸***

以前に茅野カエデを拉致して証人として利用し、剣桃太郎を失脚させようとした陰謀が失敗し、
今も宮中から遠ざけられている形の菊之丞はその足で、覇王黒龍会総裁・今津博堂の屋敷を訪れる。
今津博堂は日本政財界を牛耳る大政商にして、日本保守派の首領と呼ばれている老人である。
失脚してしばらく中東に身を寄せていた博堂だが、密かに日本に舞い戻っていた。

博堂「天童殿、お手を上げられよ。曽根屋・和泉両政権時代には
 わしでさえ近づき難かった天童殿が、いったい何の御用かな?」
菊之丞「博堂殿は、我が国の歴代政権を支えた後見人にして、
 天下の元老に数えられるお一人。まさしく権勢並びなき御仁」
博堂「フン、世辞か…」

その博堂も、財前丈太郎との長い死闘の末に敗れて隠居同然の身の上であるが、
今も政財界に対する多大な影響力を保持している。

菊之丞「とは申せ、博堂殿にも悩みがないわけではありますまい。
 一つは国家の財政、近年逼迫の度を越えておること。そしてもう一つは、
 民心の人望高いことをよい事に、いつの日か日本の掌握を狙う者たちの存在…」
博堂「天童殿!」

菊之丞の言う「民心の人望高いことをよい事に、日本の掌握を狙う者たちの存在」とは、
言うまでもなくブレイバーズのヒーローたちのことである。

菊之丞「博堂殿、国家財政に潤いを与え、野にあって日本の体制を転覆しうる
 危険分子をこの機に力で抑え付ける。これができれば我が国の未来にとって
 これほどの喜びはございますまい」
博堂「…できるかな?」
菊之丞「もしも江田島平八の息のかかった者共を日本の中枢より全て退け、
 博堂殿が復権なされた暁には、以後国政に関わりますことは
 全てこの菊之丞にご相談いただけますかな?」
博堂「それがわしを訪れた理由か…」
菊之丞「聖天子様の御世ご安泰の方策は、それしかございませぬゆえ…」
博堂「ハハハハッ…策士で聞こえたその方がどのような手を打つか、
 それが見ものじゃのう」


***天童の隠れ里***

光平が蛭子に襲われたことを知った千坂朱音は、関東地方はずれにある天童の庄を訪れる。
茅葺屋根の庵には、天童家の最長老にして天童式武術開祖、
天童木更の曽祖父にして木更と里見蓮太郎の師――天童助喜与が身を寄せていた。
齢120歳の怪物である。

朱音「長老、お久しぶりでございます」
助喜与「朱音…千坂朱音ではないか?」
朱音「長老にはご健勝の様子にて、何よりにございます」
助喜与「用件を申せ。訳も無しにこの隠れ里まで
 わしのような老いぼれに会いに来るはずもなかろう」
朱音「菊之丞様の昨今の動きについて、長老には何かご存知ではございませんか?
 特に以前、菊之丞様に雇われていた蛭子影胤との関わり――」
助喜与「朱音、その方、菊之丞を裏切りブレイバーズの側についたこと、
 わしが知らぬとでも思うてか? たわけッ!!」

助喜与は朱音を一喝。しかしそれでも朱音は一歩も怯まない。

朱音「長老、わたしが何故ブレイバーズの側についたか、一度でも考えたことがおありですか?
 抜け忍と呼ばれ、裏切り者として終生命を狙われ続けることを覚悟の上で、
 私はブレイバーズのもとへ走りました。
 長老、この私を斬って捨て、天童のお家に義理を果たす気力が
 今の貴方におありですか?」
助喜与「……(こやつ、言いおるわい)」

じっと睨み合いながらながら、対峙する助喜与と朱音…。

702ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/05/02(月) 11:31:15
翌日…。

***聖居・宮中廊下***

廊下ですれ違う内閣総理大臣・剣桃太郎と天童菊之丞。

菊之丞「剣総理にはメルヴィオンのレンドルフ宰相にまつわる
 不行跡の噂、全て根も葉もないことと言われるか?」
桃太郎「さよう。それが本当らしく見えるのは、
 裏にジスタートのルヴーシュ公国による卑劣な暗躍がある。
 そしてその筋書きを書いているのはどこのどなたか、
 今更申し上げるまでもない」
菊之丞「それでその"どこのどなたか"が目指しているものとは?」
桃太郎「日本とメルヴィオンの間での不平等条約の調印締結。違いますかな…?」
菊之丞「………」
桃太郎「我が国にとって極端に有利な通商条約が結ばれ、
 メルヴィオンの地下資源のほとんどが日本の物となれば、
 我が国の経済にとってまたとない実りの時を迎えましょう。
 おそらくはその"何者か"も、その手柄によってまた…」
菊之丞「…で、この菊之丞にどうせよと仰せなのですかな?」
桃太郎「レンドルフ宰相は潔白であるとの証を頂きたい」
菊之丞「それには少し遅すぎたようですな」
桃太郎「なにっ…?」
菊之丞「大勢は決しましたぞ剣総理。
 すでにナレイン・レンドルフは自邸にて謹慎。
 二日後には宰相解任を命じる上使が差し向けられるはず。
 きっと今頃は、現地からの打電を受け取った外務省から
 官邸の方にも第一報が届いている頃合ではありませぬかな」
桃太郎「――なんと!?」

愕然とする桃太郎。今回は完全に菊之丞の後手に回った。

菊之丞「もっとも二日後までの間にレンドルフ宰相が潔白であるという
 証拠が掴めれば、話は別にございますがな…」
桃太郎「その証拠とやら、必ず掴んで見せるぜ!」


***天童菊之丞邸・茶室***

配下の忍び「では御前!?」
菊之丞「あえて二日の猶予を与えたのも、あの男を焦らせるためじゃ。
 よいな、その機に乗じて剣桃太郎の動きを封じろ」

更なる罠を仕掛けるため、配下の忍者に指示を下す菊之丞。

703ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/05/02(月) 11:34:08
天童の画策によって剣政権を揺るがす一大スキャンダルが持ち上がり、
剣桃太郎は身動きが取れなくなる。この機に内閣から外交権を奪い取った菊之丞は、
さらに牧村光平をも冤罪の罠に嵌めて逃亡者の立場へと追い込む。
ついに天童菊之丞邸にリリーナ・ドーリアンが自ら乗り込んだ。

菊之丞「ドーリアン外務次官殿にはご機嫌麗しいご様子にて――」
リリーナ「天童閣下、なぜです? なぜこのような無慈悲なことを!?」
菊之丞「無慈悲とは…?」
リリーナ「メルヴィオンのナレイン・レンドルフ宰相や剣総理をも陥れて
 相手国に不平等条約の調印を迫り、今はまた牧村光平君までも!
 罪なき者に罪をかぶせて、貴方はいったい何が楽しいのです!?」
菊之丞「外務次官殿には、この菊之丞がさような画策をしたという
 証拠をお持ちなのですかな?」
リリーナ「知れたこと。直ちに貴方の罪を認め、全てを明らかにしないと、
 プリベンターが調べ上げた調査結果を世界に公表します」
菊之丞「お言葉ながら外務次官殿、大勢はすでに決しております。
 まもなく日本とメルヴィオンとの間には修好通商条約が結ばれ、
 剣内閣は退陣。そして天凰輝シグフェルも危険な乱心者として
 射殺されることになりましょう。これ以上の連邦政府のご介入は
 謹んで頂きたい」
リリーナ「天童補佐官、貴方という人は…!」

果たして剣桃太郎、リリーナ、牧村光平、
そしてメルヴィオンにいるラウールとナレインは
この絶体絶命の窮地から大逆転はできるのか!?

704ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/05/02(月) 12:14:33
≪野望! ホディールの乱 終章≫

若き宰相ナレインのあっと驚く奇策と、
その他関係者や仲間たちの尽力によって形勢は逆転。
メルヴィオン王国の政治危機は去った。

深夜のホディール邸に急遽集まる悪の一味…。

ホディール「なにっ!? 日本やルヴーシュ公国との
 条約締結は取りやめだと!?」
蛭子「ナレイン・レンドルフ失脚のための工作は
 元々一切存在せず。今後ともさよう心得よとのことだ」
ホディール「そんなバカなっ! 事成就の暁には
 わしを新宰相に取り立てるとの約束はどうなる!」
蛭子「さて問題はそこだ。我等が事を明るみに出す気遣いはないが、
 されば気がかりなのはホディール卿、貴方のみだ」
ホディール「…?」
天童忍者A「お分かりでございましょう。
 今や貴方様は我等天童にとって目の上の瘤にございます」

ホディールの周囲を、刀を抜いた天童忍者たちが一斉に取り囲む。
ホディールの口を塞ぐつもりだ。

ホディール「き、貴様ら! わしを散々利用した挙句に
 斬るつもりか!?」


***今津博堂邸***

企みが失敗に終わり、来邸した菊之丞を前にして
甚く落胆している今津博堂。

博堂「いやぁこの度の事は高くついたのぉ…。
 とどのつまり、わしにもおぬしにとっても
 得た物は何もない…」
菊之丞「いや、それがしには大きな実入りがありましたぞ。
 博堂殿がもはやこの菊之丞を無視できなくなったことだ」

今の菊之丞の言葉に、博堂は顔をしかめる。

博堂「菊之丞、何か勘違いをしてはおらんか?
 わしは貴様の返り咲きまで手を貸すなどと
 約束した覚えはない。ましてや今回のような
 醜態を見せられたからには尚更じゃ!」
菊之丞「さて、その醜態を密かに後押しされたのは、
 どこのどなた様でしたかな?」
博堂「なにっ…?」
菊之丞「もしこの度の一件の真相を
 私の口から一言でも漏らせば、ご貴殿は
 詰め腹を切らねばなりますまい」
博堂「貴様…最初からそのつもりだったのか!」
菊之丞「まあもちつもたれず、末永くお付き合いを願いますかな? 博堂殿」
博堂「………」

菊之丞は氷のように無表情だったが、その両目は明らかに笑っていた。
謀られたと思って地団駄を踏んでもすでに遅し。こうして今津博堂は
天童に政治的にパラサイト(寄生)されることになったのである。

705ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/05/03(火) 12:19:02
≪野望! ホディールの乱 逆転劇の真相≫
>>703と704の間の出来事

ナレイン「ラウール陛下にこれ以上迷惑をかけるわけにはいかぬ…」

一度は事が大きくなる前に自害を考えたナレインだが、
万一を心配したナルサスの命を受けて見張っていたエラムが
間一髪で止めに入る。

エラム「ナレイン様、早まってはなりません!
 今ナルサス様も地球のブレイバーズも懸命に
 ナレイン様の無実を証明するために走り回っています。
 決して希望をお捨てになられませぬよう」
ナレイン「エラム殿…」

一方その頃、地球では、東京での滞在先のホテルでリリーナが
メルヴィオンを救うために大胆な策を実行に移す覚悟を固めていた。
それは自分の政治生命が失われることを意味していた。

リリーナ「そう…わたくしにもそれならできる。それなら……」

リリーナは一通の書簡をしたためて血判を押し、それをヒイロ・ユイに託す。
書簡の中に目を通したヒイロは愕然とする。

ヒイロ「リリーナ、これは…!?」
リリーナ「これを使ってくださるよう、レンドルフ宰相に伝えてください」
ヒイロ「…いいんだな?」
リリーナ「今は一刻も早く!」

リリーナから書簡を受け取ったヒイロたちは、これをどうやって
時空を超えてアセーリアまで届けるか相談する。

デュオ「お姫様もここまでやるかねえ…」
トロワ「だが問題はこれをどうやってメルヴィオンの王都まで届ける?
 日本国内からアセーリアに繋がるゲートは、ほぼ全て天童に抑えられている。
 今からでは海外からのゲートに行っている余裕はないぞ」
光平「なら俺が行く。シグフェルの光速スピードなら
 海外からのゲートでも間に合うはずだ」
カトル「光平さん…」
ヒイロ「では俺もウイングゼロで援護する」
光平「ありがとう」

天凰輝シグフェルとヒイロの駆るウイングガンダムゼロカスタムは、
天童の包囲網を突破して異世界アセーリアへと辿り着くことに成功する。

706ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/05/03(火) 12:19:38
ナレイン「リリーナ殿は、この私のためにここまで…!」

リリーナの志を確かに受け取ったナレインは感激し、
書簡を胸にネクナール城へと乗り込む。

ナレイン「ナレイン・レンドルフ、急用あって罷り通る!」
リーザ「謹慎の身の貴方様がこの場に出席される資格はないはずですわ。
 お引取り頂きましょう」
ナレイン「王都において乱行狼藉に及んでいたのは私ではない。
 地球連邦のリリーナ・ドーリアン外務次官である!」

ナレインの口から誰も予想していなかった爆弾発言が飛び出し、
外交顧問として同席していたリーザも含めてその場が騒然となる。

ラウール「ナレイン、それはまことか?」
リーザ「そんなバカな! 信じられませんわ」
ホディール「仮にも地球連邦政府の要職にあるリリーナ殿が
 そのような所業をなされるはずが…!」
ナレイン「確かに、一国を代表して外交を司る者にあるまじき所業の数々。
 できうればリリーナ殿も隠し果せておきたかった。しかしその疑いが
 友好国の政府高官にかかっては、もはや黙ってはおられず。
 先ほど当屋敷に使いの方が見えられ、私に対して正式に謝罪された」
リーザ「せっかくですがレンドルフ卿、そのような話を
 信じるわけにはいきませんわ」
ナレイン「その全ての所業、リリーナ殿にはこの書状に記されております。
 方々、ご覧くだされたい」

リリーナの書簡に目を通すラウールと重臣たち。

ラウール「確かにこれはドーリアン外務次官の直筆のようだ」
ホディール「いや、これは偽りの書に違いない!
 この血判にしてもまたしかり! このホディールの目は節穴ではないぞ!」
ラウール「見苦しいぞホディール! 控えよ!」
ホディール「しかし…!」
ナレイン「なればホディール卿、その書状を破り捨てていただきたい」
ホディール「な、なにっ!?」
ナレイン「偽りの書ならば破り捨てるのが当然。だがもしそれが本物であれば、
 貴殿は地球連邦政府の高官直筆の親書を踏みつけたことになりますぞ。
 さあ、遠慮はいらん。破られい!」
ホディール「ぐぬぬ…」
リーザ「……(ホディール、思ったより使えない男ですわね)」

こうしてメルヴィオン聖王国は、罪を被ったリリーナの捨て身の策によって
政変の危機を免れることができたのである。

ナレイン「リリーナ殿、お許しくだされ。このご恩、
 ナレイン終生忘れは致しません」

707ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/05/03(火) 12:20:27
>>704の続き(エピローグ)

地球ではリリーナ・ドーリアン地球連邦外務次官のスキャンダルと
それに伴う彼女の引責辞任が発表された。真相を知っているブレイバーズの
関係者や光平の仲間たちは、面白おかしく書き立てるマスコミの報道姿勢に
激しく憤慨する。

優香「ひどい! いくらなんでもこれじゃあリリーナさんが
 可哀想過ぎるわ!」
光平「優香、これでいいんだよ」
優香「えっ…?」
光平「リリーナさんはこうなることを覚悟していたんだ。
 おそらくこれから先、彼女は希代の悪女として
 歴史に名前が残ってしまうかもしれない。それでも
 一人の外交官として友好国のために誰にも出来ないことを
 してのけたんだ。少なくともその事を俺たちだけは知っている。
 それでリリーナさんも満足してくれるよ」
優香「光平くん……」

亡き父と同じく外交官となる夢を志す光平にとって、
リリーナのとった行動は自身に大きな印象を残した。

いよいよ宿敵Gショッカーとの最終決戦を間近に控えたブレイバーズにとって、
貴重な後ろ盾の一人であったリリーナを失ったことは、後々大きな痛手となって
響いてくることになるのである。

708ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/05/11(水) 12:31:33
<<外宇宙編 宇宙連合内乱!>>

宇宙連合の本部であるウォフ・マナフ本星の枢密院では、黄泉還りと時空クレバス発生に伴う
現在の宇宙の情勢について会議が行われていた。現在の宇宙連合では、平和解放機構によって
運営されているが、かつて地球を始めとする各惑星を侵攻していたタカ派の勢力が黄泉還りによって
復活し、ETFやフリーザ軍と結託して徐々にかつての様な力を取り戻そうとしていた。

ドレッドロック「盛り返しつつあるタカ派への対処は早急に解決しなければなりません。
 その為にも星間評議会や宇宙警察、そして今までは不干渉の立場を取っていましたが
 地球との協調が必要であるべきと考えています」

会議の場の中心には、サイバトロン軍から出向して最高会議議長となった
ドレッドロックが議会に参加している各惑星の代表に向けて呼びかける。

ドレッドロック「既にサイバトロン軍は宇宙警察や宇宙警備隊と連携を取っています。
 この会議に参加している各惑星の代表の皆様方にも、是非ご協力をお願いする」
シュトルツ「うむ。我々はグランドブラックホール、始まりの魔神という脅威を、星を超えて
 共に手を取り合った事で困難を乗り越えた。今こそ再び手を取り合おう!」

ドレッドロックの言葉に、ネポス・アンゲリスの代表であるシュトルツは同意を示し、
同じく皆に呼びかける。

メルビ「・・・・恥ずかしながら、我が叔父でありバームを支配しようとしていた
 オルバンの軍勢も、ボアザンのズ・ザンジバルやキャンベルの女帝ジャネラ達と
 手を結び、地球がある太陽系に侵攻を開始した。彼らの野望を喰い止める為にも
 ドレッドロック議長に賛同する!」
デウス「メルビ殿と同じく、キャンベルも議長に賛同する!」

オルバンの甥だが、バームの和平派秘密組織を率いたメルビ補佐官は、バームの代表として
宇宙連合の議会に参加。再び戦乱を起こそうとするオルバン達の野望を阻むため、ドレッドロックに
賛同し、同じく女帝ジャネラから政権を奪取した穏健派のキャンベル星人であるデウスも賛同した。

ジョジョ「(地球・・・・・あの星では共に戦った俺の仲間がいる星・・・・・)俺の仲間も地球で戦っているんだ!
 アーストも協力する!」

イラスタント太陽系第5惑星アーストの、ボーダー王家の最後の王子である
ジョジョことジョルディ・ボーダーは、征服王マーダルとの戦いを乗り越え、
アーストの復興を行うと共に、宇宙連合の一員となり、アーストの代表となった。
遠い星で今も戦っている仲間達の事を思い、ドレッドロックに賛同した。
そして、その場にいる多くの代表達は、賛同していく。

ドレッドロック「ありがとう。では、星間評議会に使者を・・・・・」

チュドォォォン!!

シュトルツ「何事だ!?」

賛同を得たので、星間評議会に使者を送る為の議題を出そうとしたその時。
外部から爆発が起こり、その場にいる代表達の間で動揺が巻き起こる。

709ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/05/11(水) 14:48:41

ゼゼーナン「・・・・会議中に失礼させてもらうぞ。平和解放機構の諸君!」
メルビ「貴様は!?」
ドレッドロック「テイニクェット・ゼゼーナン・・・・・!」

そこに出現したのは、ゾヴォーグ連合の元筆頭書記官であり、ゲストの
太陽系方面軍司令官として地球を侵略したテイニクェット・ゼゼーナンだった。
ゼゼーナンは蛇の様な姿をした怪人―ダークウロボロスや反バイオ同盟所属の
殺し屋ロボット、バイオハンター・シルバ、地球征服を狙ったカイザーハデス、
配下の戦闘兵士ザコールを供なって現れる。

シュトルツ「ダークウロボロス・・・・・ソキウスか!」
ダークウロボロス「お久しぶりです、シュトルツ様。お元気そうで何より」

ダークウロボロス。その正体はネポス・アンゲリス評議会の一員で、レボルトと
裏で通じて評議会を手中に収めようとしていたソキウスだった。
ソキウスが装着しているダークウロボロスは空間属性で、背部に装着された
輪を使う事で、空間に干渉する事が出来、ゼゼーナン達を会議場に転移させたのであった。

ドレッドロック「この場に現れて、何が目的だ!」
カイザーハデス「知れた事・・・・この議会は我々が掌握する!」
ドレッドロック「クーデターか!」

宇宙連合の枢密院・最高会議を掌握しようとクーデターを始めるゼゼーナン達。
会議場の外では、かつて地球に送り込まれたウオフ・マナフの異星人や
ハデス軍の宇宙巨獣、さらにはETFに属する怪獣やフリーザ軍の兵士が暴れていた。

ゼゼーナン「おとなしく、我々に従ってもらおう」
ジョジョ「貴様ら・・・・!」

ゼゼーナンは会議に参加している代表達を自分達に従わせようと
脅しをかける。ゼゼーナン達の非道な行いに、ジョジョは怒りに
震えていた。

????「カイザーハデスゥゥゥ!」
カイザーハデス「ムッ!」
バイオハンター・シルバ「―!」バシュン
????「チィッ!」

そこにカイザーハデスめがけて光球が飛んでくる。それに気づいた
シルバはハデスを庇い、そのままバイバスターを撃つ。そして現れたのは
西洋の騎士を思わせる戦士、デモンズナイトだった。

カイザーハデス「貴様は、デモンズナイト!?」
デモンズナイト「ようやく見つけたぞ、カイザーハデス!」

デモンズナイト―かつてはハデス軍の一員として地球人「神野司郎」を
名乗り、ジャスティライザーに近づいたが、実はノルンの弟で、ライザー星の
騎士、リゲルだった事が判明。以後、ジャスティライザーと和解し、共闘して
カイザーハデスや魔神ダルガを倒した後は、ライザー星の復興を行っていたが、
カイザーハデスらが復活したと聞き、動向を探っていたのであった。

ランベル「王子!」
ドン・スラーゼン「ご無事ですか!」
ジョジョ「ランベル、スラーゼン!お前達も無事だったか!」

さらにジョジョの忠臣であるランベルやドン・スラーゼン達も駆けつける。

ルビー「代表の皆様は、此方に」
ヒムルカ「この星を脱出します!」

枢密院特使のアケロン人ルビーや惑星ランプレートのパトロール隊員
ヒムルカは、ドレッドロックやシュトルツ達を脱出させようと宇宙港まで
誘導する。

ドレッドロック「私も皆さんを守ります!」
メルビ「貴方は、最高会議の議長だ。貴方も逃げるべきだ!」
ドレッドロック「私も宇宙連合に出向しているとはいえ、サイバトロンです。
 皆さんを無事、脱出させてみせます。後の事はシュトルツ代表、貴方に
 任せます」
シュトルツ「・・・・・私もボーンを装着して戦いに行きたい所だが、了解した。
 頼む!」

各惑星の代表を本星から脱出させようと、ドレッドロックもサイバトロンの一員として
シュトルツ達に後を任せて、暴れている宇宙巨獣達に立ち向かう。
果たして脱出は成功するのか!

710凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/05/20(金) 20:30:33
≪アセーリア編・前日談 ラウールの初陣≫

サラジア共和国の黒三日月隊(アスワド・ヒラル)がアセーリアへ襲来する1年前の事。
メルヴィオン聖王国のユーベリア州で大規模な反乱が起こった。
国王アディラス16世は直ちに討伐隊を編成し、
16歳になる四男ラウール・エル・アディラス王子を伴って出陣する。
ラウールにとってはこれが初陣となる戦いであった。

レミーナ「ラウール! 久しぶりね。
 元気そうで何よりだわ」
ラウール「レミーナ! 来てくれたんだね!」

初めての戦場という事でガチガチに緊張していたラウールだったが、
陣中で従姉のレミーナ・ラプエンテの顔を見ると一転して笑顔を見せた。
王家の外戚ラプエンテ家の娘であるレミーナはラウールとは幼少の頃から親しく、
彼女が人質として王宮にいた頃は二人は家族同然の関係で育った。
ラウールからすればちょっと乱暴で怖いところがあるものの、
非公式な場では互いにタメ口で話すくらい仲の良い、1歳年上の頼れる姉貴分なのである。

レミーナ「で、初陣を前にして気分はどう?
 何だか既に顔面蒼白って感じだけど」
ラウール「正直、凄く緊張してる…。
 指揮官として、大勢の兵達の命を僕が預かる事になるんだ。
 失敗は許されない…」
レミーナ「あなたらしいわね。
 でもそうやって力んでると、かえって思考がおかしくなって失敗してしまうものよ。
 だからほら、もう少し肩の力を抜きなさいよっ」
ラウール「いてっ! ひどいや…」

ラウールの後頭部を拳で小突いて喝を入れるレミーナ。
叩かれた頭を手で押さえながら、ラウールは本陣へ戻った。

今回の反乱は、蛾天丸(*)という山賊が傭兵や騎士崩れの浪人衆らを配下に取り込み、
大兵力に膨れ上がってユーベリア州の町や村を占領したものである。
最初はただの盗賊団だったものが、今や政府転覆をも視野に入れた一大武装勢力と化している。
メルヴィオンとしても看過できない事態であった。

アディラス「蛾天丸はユーベリア州の金山を制圧したのをよい事に、
 金に糸目を付けず多数の兵を雇い集めて我が王国に叛いた。
 このような思い上がった不埒者の反乱を断じて許すわけには行かぬ。
 よって賊徒どもは徹底的に叩き潰す!」

総大将として全軍の指揮を取るアディラスだが、
相手は所詮ただの賊徒の寄せ集め。勝負は最初から見えている。
今回の戦いではラウールを初めとして、
メルヴィオンの今後を担う若い武将達に経験を積ませたいというのが、
アディラスが内心、主眼に置いている課題であった。

ラウール「戦場はシャデラク平原だ。
 この平原よりこちら側にはたくさんの町や村がある。
 凶悪な賊徒の手から民を守るため、敵の進撃をここで喰い止める!」

王族として大軍を動かすための訓練として、
父の介助を適時受けながら指揮を取る事になったラウール。
こうして両軍はシャデラクの原野で相まみえたのだが…。


*『犬夜叉』に登場したキャラクター。

711凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/05/20(金) 20:32:22
グエル「俺の名はグエル!
 誰でもいい。俺と勝負する勇気がある奴は出て来やがれ!」

決戦の火蓋がいよいよ切られようとしていた時、
反乱軍に属するグエル(*)という巨漢の戦士が、
トゲ付きの鉄球を馬上で振り回しながら大声で呼ばわり、
メルヴィオン軍に一騎打ちの相手を求めた。

アディラス「敵はあのように申しておるぞ。いかがする?」
ラウール「はっ。無論、挑戦に応ずるべきかと…」
アディラス「よし。ではこちらの代表者はお前が選べ」
ラウール「は…はい…!」

これも大将としての采配の一つである。
アディラスはラウールにこの場を任せた。

ラウール「誰か、あの者を討ち取らんとする勇者はいないか!?」

ラウールがそう言って募ると、大貴族の一人バレロン卿が進み出て、
自分の配下である大剣を佩いた屈強な騎士をラウールに紹介した。

バレロン「恐れながら、このカルドーソ子爵は、
 我が家中でも随一の剛勇の士。
 ぜひともその腕前を殿下にご披露したく存じます」
カルドーソ「必ず勝利してご覧に入れます。お任せあれ!」
ラウール「よし…!」

体格逞しく、いかにも強そうなカルドーソを敵に向かわせようとしたラウールだったが、
そこにもう一人の大貴族メンディエタ卿が待ったをかけた。

メンディエタ「お待ちあれ殿下! 我が甥のホアキンこそ真の勇者。
 一騎打ちには何とぞ彼をお遣わし下さいませ」
ホアキン「あのような賊徒、一撃で斬り捨てて見せます!」

ホアキンもやや小柄ながら眼光鋭く、利発な頭脳派の剣士といった風貌である。
どちらを行かせるかラウールは迷った。

ラウール「ええと…」

勝敗が全軍の士気を左右する一騎打ちの代表者選びは重要だし、
心根の優しいラウールは、選ばれなかった方の面目を潰すという事まで配慮してしまって、
なかなか答が出せない。
諸将の視線が集まる中、滴る冷や汗でびっしょり顔を濡らしながら、
しばらく迷ったラウールはやがて口を開いた。

ラウール「…よし、ホアキンに任せる」
ホアキン「はっ、ありがたき幸せ!」
カルドーソ「………」
ラウール「す、済まない、カルドーソ…」

無言で一礼して下がるカルドーソ。
勇躍、馬に跨ったホアキンはグエル目掛けて駆けて行くが…。

グエル「おらぁっ!!」
ホアキン「うわぁっ!!」

勝負は一瞬で決した。
グエルの鉄球がたちまちホアキンの頭を粉砕し、
ホアキンはどさりと落馬してそのまま絶命してしまう。

ラウール「そ…そんな…!」
カルドーソ「こうなれば、それがしに出番を!」
ラウール「お…おう! 行けカルドーソ!
 ホアキンの仇を討つんだ!」

己の選択ミスに愕然とするラウールはすぐに我に返り、
カルドーソをグエルに向かわせるが…。

グエル「どりゃぁっ!!」
カルドーソ「ぐわぁっ!!」

何とカルドーソもグエルは一撃で瞬殺してしまう。
結局、どちらを行かせても結果は同じだったのである。

ラウール「( ゜Д゜)ポカーン」


*『るろうに剣心』に登場したキャラクター。

712凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/05/20(金) 20:34:35
開戦前のこの一騎打ちが両軍に与えた心理的効果は大きかった。
味方の勝利に沸く反乱軍がその勢いのままどっと攻め出すと、
名のある勇者二人を討ち取られた王国軍は怯み突き崩される。
何とか土壇場で敵の猛攻を押し返す事には成功したものの、
こうして初日の戦闘は大損害を出しながら劣勢のまま終わった。

ラウール「………(汗」

その夜の軍議は、重苦しい雰囲気に包まれた。
数任せの烏合の衆かと思いきや、反乱軍は予想以上の強敵である。
敵の勢いにすっかり気圧されてしまった諸将は明らかに浮き足立っている。

アディラス「狼狽するでない!
 このような時は、かえって胆気を据えるに限るわ」

経験豊富な壮年の名将アディラスはさすがにまだ悠然と構えていたが、
貴族諸侯は動揺し、皆揃って顔色が青ざめている。

バレロン「敵の勢いは凄まじく、このままでは味方の不利は否めませぬ。
 一度後方へ退き、態勢を立て直されてはいかがにございますか」
メンディエタ「左様。ここは敵の鋭鋒を一旦かわし、
 こちらに有利な戦場へ引き込んで巻き返しを図るべきです」

諸将は口を揃えて撤退を進言した。
それだけ味方の士気が崩壊しているのだ。
呆れ顔のアディラスはここで敢えてまた息子に振ってみた。

アディラス「ラウール、そちはどう考える?
 このままここで戦い続けるべきか、一旦退いて戦場を移すべきか」
ラウール「はっ…」

再び重大な問題を振られて息を呑むラウールだが、
先程とは違い、これに関しては彼にははっきりした意見があった。

ラウール「確かに昼間の一戦を見るに、敵の勢いは侮れません。
 しかし我らがここを退けば、この辺り一帯の町や村はどうなるでしょう」
アディラス「む…」
ラウール「賊徒どもは町や村を占領して略奪し、
 最後には焼き払ってしまうはずです。
 賊徒どもを討つのは彼らの暴虐から人民を守るため。
 初戦の結果は残念でしたが、我らは尻込みしたりせず、
 ここに踏みとどまって戦うべきです!」
アディラス「よくぞ申した。お前らしい意見よの」

ずっと緊張してぎこちなかったラウールが初めて勇ましい言動を見せたので、
アディラスはなかなか満足げに口元を緩ませる。

バレロン「さすがは殿下。民思いのご立派なお志に敬服いたします。
 されど今、時の運は明らかに敵軍にあり。
 踏みとどまって勝ち目のない戦をしたところで、
 結果として敗れてしまえばこの地の民を守る事もできぬではありませんか」
ラウール「それは、そうだけど…」

バレロンが指摘した通り、ここで敵を打ち破る秘策がない限り、
ラウールの言う事は実現不可能な絵空事でしかないのだ。
ではどうやってこの劣勢を覆し、敵を撃破するかとなると、
そんな妙案はラウールにはなかなか思い浮かばないのであった。

713凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/05/20(金) 20:36:21
ナレイン「恐れながら申し上げます」

その時、一人の若者が声を上げた。
名門貴族レンドルフ家の次男で、
王宮でラウールに小姓として仕えているナレイン・レンドルフである。

ナレイン「この私めに一策があります。
 撤退をお決めになる前に、ぜひともご採用願いたく存じます」
クゼイン「こ、こらナレイン! 控えよ!
 ここはお前のような若輩者が発言して良い場ではない!」

父のクゼイン・レンドルフが慌てて息子を制したが、
元々、若手の育成の場としてこの戦いを捉えていたアディラスは怒る事もなく、
笑みを浮かべてラウールの方を見遣る。

ラウール「いや、発言を許す!
 ナレイン、その策というのを聞かせてくれ!」

父の意図を感じ取ったラウールは、
身を乗り出さんばかりにして寵臣のナレインに言葉を促した。

ナレイン「はっ、ありがたき幸せ…。
 愚考いたしますに、敵は金で雇われた山賊や傭兵の雑多な集まりであり、
 個々の武勇はともかく、全体として統率が取れるとは思えません。
 勢いに乗れば猛虎の如しとはいえ、劣勢となればたちまち足並みを乱しましょう。
 恐らく、心理的に不意を突かれれば一気に崩れ出すはずです」
ラウール「不意を突くと言うと…奇襲か?」
ナレイン「左様。敵はメシャク山を背にして布陣しております。
 この山を越えて敵の背後を突くのです」

机上に広げられた地図を指し示して作戦を説明するナレインだったが、
列座の諸侯からは呆れたような嘆息や、せせら笑う声ばかりが漏れる。

メンディエタ「バカな。あの山の険しさ、
 そう簡単に越えられるものではあるまい。
 地理を弁えぬ机上の空論というものじゃ」
バレロン「第一、そのような危険な事、誰がするのだ?
 わしは御免被るぞ」
ナレイン「それは無論…」

私が、と言おうとしたナレインだったが、
それを遮るように横から声を上げた者がいた。
レミーナである。

レミーナ「私が行きます!
 奇襲による敵陣一番乗りの栄誉、
 皆様がご遠慮なさるならぜひ私が務めさせていただきたく存じます」
メンディエタ「レミーナ殿、斯様な無茶な話に乗られるな。
 あの峻険な山を越えるなどできるわけがない」
レミーナ「できるわけがない……敵もそう思っているはず。
 ですが、敵の予測外の事をやってみせるのが奇襲というものではありませんか」

年上の貴族諸侯の前でも微塵も怯まず、
レミーナはそう言って小さく胸を張った。

ラウール「でも、奇襲は小勢で行なうものじゃないか」
レミーナ「ええ。小勢で結構。
 私の配下から精鋭の騎士1000名を選抜して行くつもりです」
ラウール「危険だ。敵にはあのグエルもいるんだぞ」
???「そいつは俺に任せてくれ!」

714凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/05/20(金) 20:38:27
グエルの名をラウールが出した途端、
腕を掴んで取り押さえようとする番兵らを引きずりながら、
野太い声を上げて陣幕の中へ乗り込んで来た者がいた。
身の丈2メートルを超える逞しい大男である。

メンディエタ「何奴だ!?」
ボーダン「俺はガルニア人の戦士ボーダン・ドーガだ!
 昼間の戦いでは遅れを取ったが、
 あのグエルって野郎には必ず勝つ自信がある!
 次の戦いでは俺を奴と戦わせてくれるよう直訴に来たんだ!」
バレロン「控えよ! 南蛮の野人風情が、
 召されてもおらぬのに本営へ乗り込み、
 かかる広言を吐くとは無礼にも程があろうぞ!」

ガルニア人というのは、ロサレダ大陸の南方に住んでいる異民族である。
勇猛さで知られる森の民だが、メルヴィオン人からは未開の蛮族と蔑まれる事が多く、
現にボーダンの行動や言葉遣いも乱暴極まりない事から、諸侯は不快げな顔をした。

ボーダン「グエルの首はこの俺が叩き落として見せる!
 山越えの奇襲部隊に俺も同行させてくれ!」
クゼイン「やかましい! 誰か、この狼藉者を下がらせよ」
レミーナ「いえ、頼もしいわ。
 この体格、面構え、見るからに只者ではなさそうね。
 あなたの同行を許可するわ。よろしく頼むわね」
ボーダン「おうっ! 任せろ!」

レミーナはこのガルニア人の戦士を見下すどころか、
その圧倒的な巨体に大いに感心し彼を高く評価した。
ボーダンは力強く自分の胸を叩く。

メンディエタ「これこれ、若者どもが勝手に軍議を進めるでない…」
クゼイン「左様。奇襲はやはり無謀であろう。
 陛下、我が愚息の放言で軍議を混乱させ、まことに申し訳ございませぬ」
アディラス「いや、確かに蛮勇とでも呼ぶべき果敢な策だが、
 余の見たところ成算は決してなくもない。
 さあどうするラウール。危険を承知でこの手で行くか、
 それとも安全主義で一度退くか。そちが決めよ」
ラウール「…皆を信じて、やってみます!
 レミーナ、そのガルニア人の戦士を連れて山越えの奇襲に挑んでくれ。
 ただし、命を粗末にしない事。無理だと思ったらすぐに退くんだ」
レミーナ「分かりました!」
アディラス「よし、決まりじゃ。
 奇襲が成功して敵が崩れ出したら、すぐに全軍で攻勢をかける!」

715凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/05/20(金) 20:40:18
作戦はその夜の内に決行された。
バレロンらが危惧した通り、険しいメシャク山の山越えは困難を極めたが、
レミーナは不屈の勇気と根性でいくつもの難所を突破し、
夜明け前に敵の本陣を見下ろす位置に到達する。

レミーナ「さあ行くわよ! セイロス神も天からご照覧あれ!
 ラプエンテ隊、総員突撃!」
ボーダン「おう! ひと暴れしてやるぜ!」

叫びと同時に馬に鞭打ったレミーナは軍勢の先頭を切り、
急峻な崖を優れた馬術で一気に駆け下りた。

賊軍兵A「な、何だ!?」
賊軍兵B「夜襲だ! 敵が山から攻めて来たぞ!」
レミーナ「うおおおっ!!」
ボーダン「どりゃぁっ!!」

敵中に飛び込んだレミーナは松明を投げ込んで兵糧庫に火を放つと、
愛剣ミスリルソードを馬上で抜き、
不意打ちを受けて大混乱に陥った敵を次々と蹴散らして行く。

ボーダン「グエルの野郎! 俺が相手だぜ!」
グエル「フン、かかって来い!」

ボーダンvsグエル。巨体同士が激しくぶつかり合い、
怪力を込めた剣と鉄球とが衝突して火花を散らす。

ボーダン「おらぁっ!」
グエル「ぐわぁっ!」

ボーダンの雷剣ラギアクルズがグエルの鉄球を叩き割り、
そのまま力強く振り上がってグエルの胴体を斬り裂いた。
反乱軍きっての猛将も、ここに敢えなく倒れたのである。

バレロン「おお、敵陣から火の手が…!」
アディラス「ラプエンテ家の小娘、上手くやりおったようじゃな。
 よし、総攻めじゃ!」

闇夜の敵陣に燃え盛る炎を見て奇襲成功を悟ったメルヴィオン軍は、
背後を突かれて崩れ出した敵に正面から攻撃をかけた。
ナレインの読み通り、個々には勇猛でも、
集団としての統制が取れていない反乱軍は突然の挟み撃ちに遭って混乱し、
昼間の強さが嘘のように次々と倒されて行く。

ラウール「父上、レミーナが心配です。
 僕が助けに行きます!」
アディラス「うむ。直ちに回収に向かうがよい。
 ナレイン、キクマル! ラウールを守り補佐せよ!」
キクマル「ははっ!」
ナレイン「承知いたしました!」

敵が半壊状態に陥ったところで、ラウールは馬に飛び乗り、
奇襲部隊の救出のため軍勢を率いて敵陣に突っ込んだ。
ナレインとアオイ人のサムライであるキクマル・サダムネが、
ラウールの護衛として後に続く。

716凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/05/20(金) 20:42:11
蛾天丸「小娘が。舐めた真似をしてくれたな!」
レミーナ「あなたが賊軍の大将ね。命はもらうわ!」

反乱軍の首魁・蛾天丸は激昂して大型のマサカリを振りかざす。
レミーナはミスリルソードで応戦し、激しい戦いになった。

蛾天丸「うおおっ!」
レミーナ「たぁっ!」

鋭く撃ち込まれたレミーナのミスリルソードが、
蛾天丸のマサカリの柄を叩き折った。
マサカリの巨大な刃が宙を舞い、地面に落ちて突き刺さる。

レミーナ「これで終わりね! 観念しなさい」
蛾天丸「フッ…。武器を潰したくらいで、
 人間如きがこの俺に勝てると思っているのか?」
レミーナ「人間如き…?」

レミーナがその言葉の意味を呑み込む前に、
蛾天丸の肌が青色に変わり、肉体が大きく膨らんで醜い怪物の姿に変貌する。
蛾天丸の正体は人間ではなく、巨大な蛾の妖怪だったのである!

蛾天丸「グォォォ〜!!」
レミーナ「正体を現したわね、魔物!」

レミーナは左足に巻いたレッグホルスターからナイフを一本抜いて蛾天丸に投げつけるが、
蛾天丸は口から毒鱗粉を吐いて飛んで来るナイフに浴びせかける。
ナイフは蛾天丸に届く前に毒でドロドロに溶かされ、跡形もなく消滅してしまった。

蛾天丸「ハァッ!!」
レミーナ「きゃぁっ!?」

蛾天丸が更に続けて口から吐き出す毒鱗粉のシャワーがレミーナを襲う。
素早く地面を転がって回避し直撃を免れたレミーナだが、
毒鱗粉が肩にわずかに掠り、軍装から露出していた肌に火傷ができた。

レミーナ「うっ…!」
蛾天丸「さあ、次は全身を焼き溶かしてやろう」

巨大な怪物となった蛾天丸の前に大ピンチのレミーナ。
だが、そこに間一髪、ナレインとキクマルを引き連れてラウールが馬を駆けさせて来た。

ラウール「レミーナ、大丈夫か!?」
レミーナ「ラウール!」
ナレイン「敵の正体は妖魔の類か…!」
キクマル「おのれ化け物、これでも受けてみよ!」

キクマルは馬を走らせながら弓を構え、矢を次々と射て蛾天丸に浴びせる。
毒鱗粉で矢も溶かしてしまう蛾天丸だが、
馬で素早く駆け回るキクマルを狙おうと蛾天丸が動きを追っていた隙に、
レミーナが別方向から投げた2本目のナイフが蛾天丸の喉を刺した。
吐こうとしていた毒鱗粉が傷口から漏れ出し、蛾天丸は自らの毒で身を焼かれ苦しむ。

蛾天丸「ぎゃぁぁっ〜!」
レミーナ「油断したわね!」
ナレイン「殿下、今です! これを奴に!」
ラウール「分かった!」

ナレインは持って来た大型の弩(ヘビィボウガン)をラウールに手渡した。
大怪鳥イャンクックの素材で作られた強力武器・イャンクック砲である。

ラウール「喰らえっ…!」
蛾天丸「ぐわぁぁっ!!」

狙いすまして放たれたイャンクック砲の貫通弾が蛾天丸に炸裂!
蛾天丸は倒れ、大爆発して滅び失せた。

717凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/05/20(金) 20:44:08
こうして蛾天丸の乱は鎮圧され、ラウールの初陣は大勝利に終わった。
敵の大将を自ら討ち取ったとあってラウールの武名は大いに高まったが、
何と言っても勝敗を決したのはナレインが考案し、
レミーナが実行した山越えの奇襲作戦である。
また、敵将グエルを撃破したボーダンの武勲や、
囮として蛾天丸を引き付け勝利をアシストしたキクマルの活躍も無視できない。
ラウールは彼らを心から讃え、その功をねぎらった。

ラウール「ありがとうレミーナ。
 お陰で初陣を勝利で飾れたよ。
 ユーベリアの民を賊徒の手から守る事もできた」
レミーナ「私の方こそ、ラウールが来てくれて助かったわ。
 あの緊張ぶりから最初はどうなるかと思ったけど、
 なかなか勇敢な戦いぶりだったじゃない」
ラウール「いや、勇敢だなんて…。
 あの時は何というか、気持ちが高まって自分を抑えられなくなったんだ」
レミーナ「あなた、気が弱いようでいて結構熱いところあるものね。
 そういうところ、悪くないと思うわよ」
ラウール「うん…」

内気で心優しいラウールが内奥に秘めた強烈な闘争本能が何に由来するものなのかについては、
後に衝撃の真実と共に明らかとなるのだが、それはまだまだ先の話である。
このシャデラクの戦いで力を合わせて活躍した若者達は1年後、
アセーリアを襲った空前の危機に際して運命に引かれるかのように再び集い、
共に戦って行く事になるのであった。

718ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/05/24(火) 12:27:15
<<外宇宙編 巨神、再誕>>

***新ソロ星***

前大戦で、無限力イデを巡ってバッフ・クランと争う事になってしまったユウキ・コスモ達
ソロシップのクルーは、第6文明人が遺した伝説の巨神―イデオンと別れ、長距離移民船団に
参加し、新たに居住可能な惑星を探して旅だった。そして、居住可能な惑星を発見し、
新たなソロ星として開拓を行っていた。だが、ある日突然、ソロ星は襲撃を受ける。

コスモ「あれはバッフ・クランの重機動メカ!?何故、ここに・・・・」

ソロ星を襲ったのは、何とバッフ・クランだった。バッフ・クランはソロ星で
初めて接触した時の様に、重機動メカで攻撃してきたのであった。さらに
重機動メカと一緒に、フリーザ軍の兵士も混じっており、人々を襲う。
そこに赤い帆船の形をした宇宙船―海賊戦隊ゴーカイジャーの乗る
ゴーカイガレオンが新ソロ星に降り立つ。

凱「何か、戦闘は始まっていますよ!マーベラスさん」
ハカセ「あれは、確かバッフ・クランとフリーザ軍っていうザンギャックと
 同じくらいヤバい奴らだよ!」
アイム「補給の為に立ち寄りましたが、これでは補給ができませんね・・・・・」

ゴーカイジャー達は補給を行う為、新ソロ星に立ち寄ったが、バッフ・クランと
フリーザ軍の攻撃に出くわしてしまう。

ジョー「どうする、マーベラス」
マーベラス「・・・・ふんっ。決まっているだろ?目の前にいる邪魔な奴らは
 ぶっ潰す。それが海賊だ!」
ルカ「言うと思った♪」
ジョー「だな」
凱「だったら、重機動メカはマーベラスさん達にお願いします!
 俺は地上にいる人たちを助けていきます!!」

マーベラス達はゴーカイジャーに変身。ゴーカイガレオンから4台の
ゴーカイマシンが飛び出し、「海賊合体」でゴーカイガレオンは変形、
4台のゴーカイマシンが手足となって合体し、ゴーカイオーとなる。
ゴーカイオーはその巨体で次々と重機動メカを倒していく。

バッフ・クラン兵A「何だ!?あのロボットは」
バッフ・クラン兵B「我々の邪魔をするというのであれば、撃ち落とす!」

重機動メカはゴーカイオーを敵と認識し、ゴーカイオーを攻撃していく。

719ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/05/24(火) 12:40:18
一方地上では、ソロシップの元艦長ジョーダン・ベスが住民を守ろうと
部隊を率いて、銃を片手にフリーザ軍の兵士に立ち向かっていたが、
生身での戦闘力が強いフリーザ軍には銃は効かなかった。

ベス「何としても、市民を守るんだ!」
フリーザ軍兵士A「ふふふっ・・・・銃など効かぬわ!」
フリーザ軍兵士B「この星は、我らが宇宙の帝王フリーザ様に献上されるのだ。 
 貴様達は大人しく我々に従うのだ!」
カーシャ「この星は、私達が見つけた星よ。アンタ達なんかに渡して
 なるもんですか!!」
フリーザ軍兵士A「生意気な女めっ!従わないのであれば死ねぇ!!」

新ソロ星の住人達を従わせようとするフリーザ軍の兵士にイムホフ・カーシャが
抵抗の意を示す。フリーザ軍の兵士は従おうとしないカーシャを殺そうと
襲いかかるが・・・・・。

ゴーカイシルバー「うぉぉぉぉぉりゃぁぁぁ!!!」
フリーザ軍兵士A「何ッ!?」

そこへゴーカイシルバーに変身した凱がゴーカイスピア―を使って
殺されそうになったカーシャを助ける。

フリーザ軍兵士A「誰だっ!貴様は」
ゴーカイシルバー「ゴーカイジャー6番目の仲間、ゴォォォォカイィィシルバァァァァ参上!!
 大丈夫ですか、皆さん?」
カーシャ「ええ・・・」
ベス「あの空でバッフ・クランと戦っているロボットの仲間か?助かった」
ゴーカイシルバー「ここは俺に任せて、皆さんは避難をして下さい」
ベス「了解した、頼む」

ベスはゴーカイシルバーに、その場を任せて住民の避難を行っていく。

コスモ「・・・・・せっかく、新しい星を見つけたんだ。何故また俺達を襲うんだぁぁ!」

コスモはバッフ・クランが人々を襲う光景に、怒りをぶちまける。
その時、上空で時空クレバスが発生する。

ゴーカイレッド「どうしたッ!」
ゴーカイグリーン「この反応・・・・時空クレバスが起きるよ!」

そして時空クレバスの中から現れたのは、赤い巨神―前大戦で別れた
イデオンとソロシップだった。イデオンとソロシップはゆっくりと地上に
降り立つ。

コスモ「イデオンだと・・・・・どうしてイデオンが!?」
カーシャ「コスモ!今はこの場を切り抜けるのが先だわ。イデオンに乗りましょう!」
デク「僕もイデオンに乗るよ!」

コスモはイデオンの出現に戸惑うが、事態を切り抜ける為、カーシャ、アフタ・デクと
共にイデオンに乗り込む。そしてソロシップにはベスが避難民を連れて乗り込んだ。

♢ ♢ ♢ ♢ ♢ ♢ ♢

戦闘後、イデオンとソロシップ、そしてゴーカイジャーの面々はバッフ・クランと
フリーザ軍を退ける。

ベス「何とか、事態は切り抜けたようだな。コスモ達や我々を助けた彼等と
 ソロシップで合流しよう」
ハタリ「これはっ!」
ベス「どうした、ハタリ!?」
ハタリ「ソロシップがいきなりDSドライブしようとしている。このままじゃ、
 何処かへ転移するぞ!」
ベス「何だとッ!?」

イデオンに乗っているコスモやゴーカイオーに乗っているゴーカイジャーと
ソロシップで合流しようとしたベスだが、突如としてソロシップのDSドライブが起動。
イデオンやゴーカイオーを巻き込み、その場から転移する。その行く先は・・・・・・。

720ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/05/31(火) 14:38:06
<<絆は種族を超えて...5>>
***閻魔庁・閻魔大王の執務室***

閻魔大王「鬼太郎達は、向かったか・・・・・」

先程、鬼太郎に悪魔くんの救出と見えない学校に起きた異変の調査を
命じた閻魔大王は執務室にある椅子に腰かける。鬼太郎に命じたが、
今回の敵は閻魔大王の霊力でも正体が掴めないという謎に満ちた敵で、
果たして鬼太郎とその仲間達で対処できるか、後々になって不安を
感じるようになる。

コエンマ「ならば、義父(おやじ)殿。万が一に備えて鬼太郎に増援を
 送るというのはどうだろう。こういった任務ならば、霊界探偵である
 幽助が最適と思うのじゃが?」
閻魔大王「うむ。増援を送るというのは良い考えだ。よし、コエンマは
 浦飯幽助に任務の要請をせよ。わしは尸魂界の死神達に協力を
 要請してくる・・・・・・今回の件には超人警察隊も動いている。彼等にも
 連絡を執り、合流させるとしよう!」

コエンマと話し合い、閻魔大王は鬼太郎達に増援を送る事を決める。
その増援として、閻魔大王とコエンマは霊界探偵の浦飯幽助、尸魂界の
護廷十三隊、超人警察隊に連絡を執りはじめる。

721ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/05/31(火) 14:42:12

***現世・六本木***

閻魔大王とコエンマによる話し合いからしばらくして・・・・・。現世にある
六本木では赤いジャケットを着た青年―日本の特務機関『森羅』の
エージェントである有栖零児が腕を組みながら立っていた。

零児「・・・・・超人警察隊から森羅に要請されたという任務。一体どの様な任務なんだ?」
小牟「な〜のじゃ♪な〜のじゃ♪・・・・・おう、零児!待ったぁ〜?」
零児「遅いぞ、小牟!・・・・・今まで何をしていた?」
小牟「いや〜、新作ゲームのレベル上げをしていたら・・・・・ついのぅ」テヘペロッ
零児「はぁ〜・・・・後でお仕置きだ」

零児の所属する『森羅』に、超人警察から合同任務の要請がかかり、
その任務に選ばれた零児は、任務に赴くため待ち合わせをしていた。
零児の所に、狐の耳と尻尾が生えた女性、零児のパートナーである
小牟がやって来る。どうやら、ゲームに夢中になっていて遅刻してきた
らしく、零児はため息をつきながら、後で小牟に「お仕置き」をする事を
決める。

????「おっ?零児と小牟か?」
????「相変わらずの仲みたいっすね」
零児「お前達は・・・・・」
小牟「幽助と一護ではないか?何故、ここにいるのだ」

零児と小牟の前に現れた少年達。霊界探偵の浦飯幽助と死神代行を
している高校生、黒崎一護とその仲間達だった。零児達は以前、任務で
幽助や一護と顔を合わせ、共に戦った事があり、それ以来の仲となっていた。

幽助「俺はコエンマからの指令で、ここに行くように言われたんだ」
一護「俺もルキアから、尸魂界の指令で、ここに向かう様に言われて
 井上やチャドと来て、幽助と会った後、零児さん達を見かけたんです」
小牟「ん?一護達といつも一緒にいるメガネ坊主は、今日は居らんのか?」
井上「石田君は生徒会のお仕事が忙しくって、今日は私達だけなんです」

幽助と一護達は、それぞれ来た理由を話す。小牟は一護の仲間である
滅却師(クインシー)の高校生、石田雨竜がいない事に気付き、理由を
尋ねると、石田は現在、空座(からくら)高校の生徒会長である為、
生徒会の仕事により不在である事を井上織姫が話す。

零児「どうやら、俺達の任務はお前達と同じみたいだな」
ザ・ニンジャ「各々方、御集まりになった様でござるな」
幽助「誰だ?この忍者は」
井上「すごいよ、黒崎君、チャド君!本物の忍者だよ!」
チャド「落ち着け、井上・・・・・」

集まった零児達の前にザ・ニンジャが現れる。本物の忍者である
ザ・ニンジャを見て、井上は興奮気味となり、チャドが落ち着かせる。

ザ・ニンジャ「拙者の名はザ・ニンジャ。超人警察隊の手の者でござる。
 今回の件はこの世の存亡にも関わる事で、あの世でも一大事という
 事で、お主達が集められた。今から任務の内容を説明するでござる」

ザ・ニンジャは零児達に今回の任務である悪魔くんの救出や見えない学校の
異変に関する調査、そして調査に向かった鬼太郎の増援などが説明された。

ルキア「恐怖の将・・・・・その様な輩がいたとは・・・・・」
幽助「とにかく俺達は、調べに行ったその鬼太郎って妖怪を助けに
 向かえば良いって訳なんだな?」
ザ・ニンジャ「その通りでござる」
一護「でも、そこへはどうやって行けばいいんだ?」
零児「行き方については、こちらでツテがある」

ザ・ニンジャの説明を受けて、各々反応し、一護は行く方法を聞くと
零児がツテがあると話す。

ブォォォォ

小牟「おっ!噂をすれば来たようじゃのう」

零児達の居る場所に大型の車両がやって来る。車両が止まると
中からゴーグルを着けた女性が現れた。

裏嶋「ごめんなさい。停まる場所を探していたら遅れてしまったわ」
幽助「誰だよ、この姉ちゃん?」
零児「俺達と同じく『森羅』に所属する裏嶋千鶴装備課課長だ」
裏嶋「『博士』って呼んで。」

現れた車両―『龍亀一號』から現れたのは森羅に所属する科学者、
裏嶋千鶴。零児によって皆に紹介される。

裏嶋「そちらの忍者さんの協力で悪魔くん・・・・・埋もれ木真吾君の
 いる場所へ、この龍亀一號へ転移する事が出来るわ。でも、グズグズ
 していたら、その子がどうなるか分からないから移動するわ。すぐにね」

裏嶋から行く方法について説明されると、一同は龍亀一號に乗り込む。
そして龍亀一號は悪魔くんや鬼太郎が居ると思われる場所に向かって
転移するのであった。

722ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/05/31(火) 14:42:52
◯閻魔大王→鬼太郎に増援を送ろうと尸魂界や超人警察隊に連絡をする。
◯浦飯幽助→コエンマからの指令で、零児や一護と合流し、鬼太郎の増援に向かう。
◯コエンマ→鬼太郎に増援を送ろうと浦飯幽助に指令を送る。
◯有栖零児→鬼太郎の増援に向かう。
◯小牟→鬼太郎の増援に向かう。
◯裏嶋千鶴→零児達を龍亀一號に乗せ、鬼太郎の増援に向かう。
◯黒崎一護→零児や幽助と合流し、鬼太郎の増援に向かう。
◯朽木ルキア→鬼太郎の増援に向かう。
◯井上織姫→鬼太郎の増援に向かう。
◯茶渡泰虎→鬼太郎の増援に向かう。
◯ザ・ニンジャ→零児や幽助、一護らと合流し、鬼太郎の増援に向かう。

【今回の新登場】
◯浦飯幽助(幽☆遊☆白書)
 中学2年の時、霊界の手違いで死亡し、様々な試練を経て生き返らせてもらう
 代わりに霊界探偵となって働くようになった少年。喧嘩好きな不良少年だが、
 根は真っ直ぐで仲間思い。正義感が強いというよりも、自分が気に入るか
 気に入らないかで動くタイプ。ある調査をきっかけに霊光波動拳の後継者となり
 幻海に師事する。実は「魔界三大勢力」の一つである闘神雷禅の子孫で、魔族として
 覚醒してからは妖気も使用できるようになる。中学を卒業した現在は、進学せず
 ラーメン屋台を開店し、裏稼業で人間と妖怪のトラブルを解決する「なんでも屋」をしている。

◯黒崎一護(BLEACH)
 霊感が強くオレンジ髪が特徴の高校生で、虚に襲われ朽木ルキアと出会った事から
 死神代行となり、以後様々な強敵と戦う。藍染惣右介との戦いで死神の力を無くすが、
 XCUTIONとの出会いで、『完現術』を習得し、これを契機に、装いを新たに死神の
 力を取り戻す。斬魄刀は「斬月」

◯朽木ルキア(BLEACH)
 護廷十三隊十三番隊副隊長。一護に死神の力を与えた人物。南流魂街
 78地区“戌吊”出身で、阿散井恋次とは幼馴染。その後、真央霊術院に
 入学して朽木家に養子に迎えられ、朽木白哉の義妹となる。
 男勝りだが非常に仲間思いな性格をしているが割と短気な所がある。
 男の様な古風な固い言葉遣いで話し、「たわけ!」が口癖。鬼道に秀でており、
 高度技術を使いこなす。『破面編』終了後の1年17か月の間に副隊長に昇格した。
 美的センスが様々な意味で高く、ヘタウマ系イラストが得意。ウサギグッズを好んでいる。
 斬魄刀は「袖白雪」

◯井上織姫(BLEACH)
 一護のクラスメイトである花を模ったヘアピンが特徴の巨乳美少女。
 一護に思いを寄せている。突飛な言動を繰り出す天然ボケな所があるが
 成績は優秀で、運動神経も良く、空手初段程度の実力を持っている。
 兄からの贈り物で形見でもあるトレードマークの花型ヘアピンから召喚する
 6体の妖精を駆使して、「事象の拒絶」を主軸のシステムとした能力
 「盾瞬六花」を操り、主に防御・回復技をメインとしている。

◯茶渡泰虎(BLEACH)
 一護のクラスメイトで中学時代からの親友。あだ名は「チャド」
 メキシコのクォーターであり体格の良い男。身体が非常に頑丈で
 無口だが心優しく、子供や動物に優しい。初めは霊感が全く無かったが
 死神化した一護と接触した事で、徐々に強くなっていき、一護の妹
 黒崎夏梨と守る事を切欠に固有の能力が開花した。右腕に鎧が
 装着され、霊力による打撃を放つ事が出来るようになる。 

◯裏嶋千鶴(プロジェクトクロスゾーン2)
 特務機関『森羅』の装備課課長。倒置法を多用した喋り方が特徴で、
 見た目は20代前半だが、正確な年齢は不明。森羅で使用する武器や
 装備の管理を行っており、その開発やメンテナンスを一手に引き受けている。
 そういった役割の為か、自分の事を「博士」と呼ぶように言い聞かせている。
 キャラバン型局地用特務車両「龍亀一號」のドライバーを務め、自ら現場に
 出向く事もある。マイペースで普段は落ち着いているものの、変わり者で
 時折頑固な態度もとり、周囲を巻き込んでしまう事もある。

723ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/06/01(水) 11:03:29
>>720-721加筆・修正

<<絆は種族を超えて...5>>
***閻魔庁・閻魔大王の執務室***

閻魔大王「鬼太郎達は、向かったか・・・・・」

先程、鬼太郎に悪魔くんの救出と見えない学校に起きた異変の調査を
命じた閻魔大王は執務室にある椅子に腰かける。鬼太郎に命じた
閻魔大王だが、今回の敵は自身の霊力でも正体が掴めないという謎に
満ちた敵であり、鬼太郎達の事は信頼しているが、万が一に備えて
対策を練った方が良いのではないかと閻魔大王は考える。

コエンマ「ならば、義親父(オヤジ)殿。万が一に備えて鬼太郎に増援を
 送るというのはどうだろう。こういった任務ならば、霊界探偵である
 幽助が最適と思うのじゃが?」
閻魔大王「うむ。増援を送るというのは良い考えだ。よし、コエンマは
 浦飯幽助に任務の要請をせよ。わしは尸魂界(ソウル・ソサエティ)の
 死神達に協力を要請してくる・・・・・・今回の件には超人警察隊も
 動いている。彼等にも連絡を執り、合流させるとしよう!」

コエンマと話し合い、閻魔大王は鬼太郎達に増援を送る事を決める。
その増援として、閻魔大王とコエンマは霊界探偵の浦飯幽助、尸魂界の
護廷十三隊、超人警察隊に連絡を執りはじめる。

***現世・六本木***

閻魔大王とコエンマによる話し合いからしばらくして・・・・・。現世にある
六本木では赤いジャケットを着た青年―日本の特務機関『森羅』の
エージェントである有栖零児が腕を組みながら立っていた。

零児「・・・・・超人警察隊から森羅に要請されたという任務。一体どの様な任務なんだ?」
小牟「な〜のじゃ♪な〜のじゃ♪・・・・・おう、零児!待ったぁ〜?」
零児「遅いぞ、小牟!・・・・・今まで何をしていた?」
小牟「いや〜、新作ゲームのレベル上げをしていたら・・・・・ついのぅ」テヘペロッ
零児「はぁ〜・・・・後でお仕置きだ」

零児の所属する『森羅』に、超人警察から合同任務の要請がかかり、
その任務に選ばれた零児は、任務に赴くため待ち合わせをしていた。
零児の所に、狐の耳と尻尾が生えた女性、零児のパートナーである
小牟がやって来る。どうやら、ゲームに夢中になっていて遅刻してきた
らしく、零児はため息をつきながら、後で小牟に「お仕置き」をする事を
決める。

????「おっ?零児と小牟か?」
????「相変わらずの仲みたいっすね」
零児「お前達は・・・・・」
小牟「幽助と一護達ではないか?何故、ここにいるのだ」

724ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/06/01(水) 11:59:48
零児と小牟の前に現れた少年達は、一度死んで生き返った後、霊界探偵となった
少年、浦飯幽助。オレンジ髪が特徴の死神代行をしている高校生、黒崎一護。
一護の仲間で尸魂界の護廷十三隊に属する死神の女性、朽木ルキア。一護の
クラスメイトである髪の長い美少女、井上織姫と同じくクラスメイトである大柄な青年、
チャドこと茶渡泰虎である。零児達は以前、任務で幽助や一護達と顔を合わせ、
共に事件を解決した事があり、それ以来の付き合いとなっていた。

幽助「俺はコエンマからの指令で、ここに行くように言われたんだ」
一護「俺もルキアから、尸魂界の指令で、ここに向かう様に言われて
 井上やチャドと来て、幽助と会った後、零児さん達を見かけたんです」
小牟「ん?一護達といつも一緒にいるメガネ坊主は、今日は居らんのか?」
井上「石田君は生徒会のお仕事が忙しくって、今日は私達だけなんです」

幽助と一護達は、それぞれ来た理由を話す。小牟は一護の仲間である
滅却師(クインシー)の高校生、石田雨竜がいない事に気付き、理由を
尋ねると、石田は現在、空座(からくら)高校の生徒会長である為、
生徒会の仕事により不在である事を井上織姫が話す。

零児「どうやら、俺達の任務はお前達と同じみたいだな」
ニンジャ「各々方、御集まりになった様でござるな」
幽助「誰だ?この忍者は」
井上「すごいよ、黒崎君、チャド君!本物の忍者だよ!」
チャド「落ち着け、井上・・・・・」

集まった零児達の前に超人警察隊のザ・ニンジャが現れる。井上は
本物の忍者であるザ・ニンジャを見て、興奮気味となり、チャドが
落ち着かせる。

ニンジャ「拙者の名はザ・ニンジャ。超人警察隊の手の者でござる。
 今回の件はこの世の存亡にも関わる事態であり、あの世でも一大事
 という事で、お主達が集められた。今から任務の内容を説明するでござる」

ザ・ニンジャは零児達に今回の任務である悪魔くんの救出や見えない学校の
異変に関する調査、見えない学校を吸収したと思われる“恐怖の将”についてや
自分達が調査に向かった鬼太郎達の増援である事などを説明した。

ルキア「恐怖の将・・・・・その様な輩がいたとは・・・・・」
幽助「とにかく俺達は、調べに行ったその鬼太郎って妖怪を助けに
 向かえば良いって訳なんだな?」
ニンジャ「その通りでござる」
一護「でも、そこへはどうやって行けばいいんだ?」
零児「行き方については、こちらにツテがある」

ザ・ニンジャの説明を受けて、各々反応し、一護は行く方法を聞くと
零児がツテがあると話す。

ブォォォォ

小牟「おっ!噂をすれば来たようじゃのう」

零児達の居る場所に大型の車両がやって来る。車両が止まると
中からゴーグルを着けた女性が現れた。

裏嶋「ごめんなさい。停まる場所を探していたら遅れてしまったわ」
幽助「誰だよ、この姉ちゃん?」
零児「俺達と同じく『森羅』に所属する裏嶋千鶴装備課課長だ」
裏嶋「『博士』って呼んで。」

現れた車両―『龍亀一號』から現れたのは森羅に所属する科学者、
裏嶋千鶴。零児によって皆に紹介される。

裏嶋「そちらの忍者さんの協力で悪魔くん・・・・・埋もれ木真吾君の
 いる場所へ、この龍亀一號へ転移する事が出来るわ。でも、グズグズ
 していたら、その子がどうなるか分からないから移動するわ。すぐにね」

裏嶋から行く方法について説明されると、一同は龍亀一號に乗り込む。
そして龍亀一號は悪魔くんや鬼太郎が居ると思われる場所に向かって
転移するのであった。

***名門(なかど)学園屋上***

ザ・ニンジャや零児達が鬼太郎の増援として後を追っていたその頃。
昼休みとなり、不動明は氷村(ヒムラー)に言われた通り、屋上へと
やって来る。屋上には氷村が待ち構えていた。

明「言われた通り、1人で来たぜ。ヒムラー!!」
氷村「フフフ...待ってたぜ、デビルマン」

不敵な笑みを浮かべる氷村に対して、明は殺気を向ける。

氷村「おいおい、そんなに殺気を向けるなよ...ゼノン様は寛大な
 御心により、これまで貴様がデーモン族を裏切り、人間に味方した
 罪をお許しになって下さるおつもりだ。デビルマン...いや、
 デーモン族の勇者、アモン!デーモン族に帰って来い!!」

725ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/06/01(水) 13:58:09
氷村は明=デビルマンに、デーモン族に戻ってくるよう魔王ゼノンの
提案を伝える。その際、デビルマンのもう一つの名前を口にした。

明「・・・・・誰が、デーモン族に戻るものか。俺は美樹を守る...
 デーモン族だろうと何だろうとなぁ!!」

氷村から伝えられた内容に対して、明ははっきりと拒絶した。

氷村「・・・・そうかい。ならば仕方あるまい。ここで死んでもらうぜ!
 出て来い、お前達!!」
????「うおおお、待ちかねたぞぉ!」
明「―!」

明の拒絶の言葉を聞き、こうなる事を予想していた氷村は明を
始末する事を決める。そして氷村に呼ばれ、明の前に2体の
怪人が姿を現す。

明「お前達はフェイラス、ダルミ...貴様達も黄泉還っていたのか!」
フェイラス「久しぶりだな、デビルマン」
ダルミ「我らを倒し、宿り木を手にして、デーモン族の尖兵という栄誉を
 得たというのに、愚かな人間に組みするとは、デーモンの恥さらしめがっ!」

現れたのは、かつてデビルマン同様魔王ゼノンによりデーモン族の尖兵に
選ばれ、宿り木となる人間=不動明を巡ってデビルマンに敗北したデーモン族の
フェイラスとダルミだった。彼等もまた氷村同様、黄泉還り現象により再生者となって
復活したのであった。

フェイラス「デビルマンよ。今度は貴様が死ぬ番だ!」
明「冗談じゃねぇ!お前達なんかに負けてたまるかっ!
 ディヴィール!!」

デビルマンを抹殺しようと現れたフェイラスとダルミに対し、明は
その姿を本来の姿であるデビルマンに変身する。

デビルマン「さぁ、かかってきやがれ!」

♢ ♢ ♢ ♢ ♢

美樹「もう、明くんも氷村くんも何処に行ったのかしら?」

一方、屋上でデビルマンとデーモン族の戦いが行われている事など
露知らず、美樹は昼休みになっていなくなってしまった明と氷村を
捜していた。廊下を歩いていると、美樹は大きな鏡の前を通り過ぎる。

美樹「あら?こんな所に鏡なんてあったかしら」

鏡に気が付いた美樹は、鏡の前に立ち、しばらくジッと見つめる。

鏡の中の美樹「・・・・・ニィッ」
美樹「えっ・・・・・・キャアッ!」

しばらく鏡を見つめていると、突然鏡に映った美樹がニンマリと
笑みを浮かべ、何と鏡から手が出て来て美樹の首を掴んだのである。
そして美樹は駒の様にまわり出して、そのまま外へと連れ出されてしまう。

♢ ♢ ♢ ♢ ♢

デビルマン「デビルキィィックゥ!」
フェイラス「ぐわぁ!」
デビルマン「デビルカッタァァ!」
ダルミ「ギャァッ!」

一方屋上での戦いは、フェイラスとダルミがデビルマンに雪辱を
晴らそうと襲い掛かるが、デビルマンの必殺技が繰り出され、
以前と同様、敗北する。

デビルマン「後は貴様だけだ。ヒムラー!」
氷村「・・・・・流石はデビルマン。だが、そいつらは所詮時間稼ぎに過ぎない」
デビルマン「時間稼ぎだとっ?」
???「ぐへへへ。連れて来たぜ...」
氷村「よくやったぞ。ヘンゲ」

デビルマンにフェイラスとダルミが倒されても余裕の表情を見せる氷村。
すると氷村の元に、先程美樹を連れ出した異形の化け物、デーモン族の
中でも変身能力に長けたデーモン族、妖怪ヘンゲだった。

デビルマン「ヘンゲッ!今すぐ美樹を返しやがれぇぇ!!」
氷村「そうはいかん。彼女は大事な人質だからな」
デビルマン「人質だと!」

美樹がヘンゲの手に落ちた事により、怒りの表情を浮かべるデビルマン。
そして氷村の後ろの空間に突如、時空クレバスが開かれる。

氷村「返して欲しければ、追いかけて来い!待っているぞ...ハハハハハッ!」
デビルマン「待てっ!美樹を返せぇぇ!」
ヘンゲ「ふんっ!」
デビルマン「ぐふっ」

時空クレバスの中に入ろうとする氷村から美樹を取り返そうとする
デビルマンだが、ヘンゲは身体を岩に変え、デビルマンにぶつかり
その拍子でデビルマンは倒れてしまう。その隙に氷村とヘンゲは
美樹を連れて時空クレバスの中へと消えた。

デビルマン「や...野郎ッ!待ちやがれぇ!」

起き上がったデビルマンは、氷村達を追おうと背中のデビルウィングを
広げて、時空クレバスの中に入り、そして時空クレバスは消えるのであった。

726ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/06/01(水) 14:16:48
>>722加筆

◯閻魔大王→鬼太郎に増援を送ろうと尸魂界や超人警察隊に連絡をする。
◯浦飯幽助→コエンマからの指令で、零児や一護と合流し、鬼太郎の増援に向かう。
◯コエンマ→鬼太郎に増援を送ろうと浦飯幽助に指令を送る。
◯有栖零児→鬼太郎の増援に向かう。
◯小牟→鬼太郎の増援に向かう。
◯裏嶋千鶴→零児達を龍亀一號に乗せ、鬼太郎の増援に向かう。
◯黒崎一護→零児や幽助と合流し、鬼太郎の増援に向かう。
◯朽木ルキア→鬼太郎の増援に向かう。
◯井上織姫→鬼太郎の増援に向かう。
◯茶渡泰虎→鬼太郎の増援に向かう。
◯ザ・ニンジャ→零児や幽助、一護らと合流し、鬼太郎の増援に向かう。
◯不動明/デビルマン→屋上でデビルマンに変身して戦うが、美樹を連れ去られ、
  時空クレバスに入り、後を追う。
◯牧村美樹→氷村達デーモン族に連れ去られる。
●氷村巌→屋上に来た不動明にフェイラスとダルミを嗾け、牧村美樹を連れ去る。
●フェイラス→デビルマンに倒される。
●ダルミ→デビルマンに倒される。
●ヘンゲ→牧村美樹を連れ去る。

【今回の新登場】
◯浦飯幽助(幽☆遊☆白書)
 中学2年の時、霊界の手違いで死亡し、様々な試練を経て生き返らせてもらう
 代わりに霊界探偵となって働くようになった少年。喧嘩好きな不良少年だが、
 根は真っ直ぐで仲間思い。正義感が強いというよりも、自分が気に入るか
 気に入らないかで動くタイプ。ある調査をきっかけに霊光波動拳の後継者となり
 幻海に師事する。実は「魔界三大勢力」の一つである闘神雷禅の子孫で、魔族として
 覚醒してからは妖気も使用できるようになる。中学を卒業した現在は、進学せず
 ラーメン屋台を開店し、裏稼業で人間と妖怪のトラブルを解決する「なんでも屋」をしている。

◯黒崎一護(BLEACH)
 霊感が強くオレンジ髪が特徴の高校生で、虚に襲われ朽木ルキアと出会った事から
 死神代行となり、以後様々な強敵と戦う。藍染惣右介との戦いで死神の力を無くすが、
 XCUTIONとの出会いで、『完現術』を習得し、これを契機に、装いを新たに死神の
 力を取り戻す。斬魄刀は「斬月」

◯朽木ルキア(BLEACH)
 護廷十三隊十三番隊副隊長。一護に死神の力を与えた人物。南流魂街
 78地区“戌吊”出身で、阿散井恋次とは幼馴染。その後、真央霊術院に
 入学して朽木家に養子に迎えられ、朽木白哉の義妹となる。
 男勝りだが非常に仲間思いな性格をしているが割と短気な所がある。
 男の様な古風な固い言葉遣いで話し、「たわけ!」が口癖。鬼道に秀でており、
 高度技術を使いこなす。『破面編』終了後の1年17か月の間に副隊長に昇格した。
 美的センスが様々な意味で高く、ヘタウマ系イラストが得意。ウサギグッズを好んでいる。
 斬魄刀は「袖白雪」

◯井上織姫(BLEACH)
 一護のクラスメイトである花を模ったヘアピンが特徴の巨乳美少女。
 一護に思いを寄せている。突飛な言動を繰り出す天然ボケな所があるが
 成績は優秀で、運動神経も良く、空手初段程度の実力を持っている。
 兄からの贈り物で形見でもあるトレードマークの花型ヘアピンから召喚する
 6体の妖精を駆使して、「事象の拒絶」を主軸のシステムとした能力
 「盾瞬六花」を操り、主に防御・回復技をメインとしている。

◯茶渡泰虎(BLEACH)
 一護のクラスメイトで中学時代からの親友。あだ名は「チャド」
 メキシコのクォーターであり体格の良い男。身体が非常に頑丈で
 無口だが心優しく、子供や動物に優しい。初めは霊感が全く無かったが
 死神化した一護と接触した事で、徐々に強くなっていき、一護の妹
 黒崎夏梨と守る事を切欠に固有の能力が開花した。右腕に鎧が
 装着され、霊力による打撃を放つ事が出来るようになる。 

◯裏嶋千鶴(プロジェクトクロスゾーン2)
 特務機関『森羅』の装備課課長。倒置法を多用した喋り方が特徴で、
 見た目は20代前半だが、正確な年齢は不明。森羅で使用する武器や
 装備の管理を行っており、その開発やメンテナンスを一手に引き受けている。
 そういった役割の為か、自分の事を「博士」と呼ぶように言い聞かせている。
 キャラバン型局地用特務車両「龍亀一號」のドライバーを務め、自ら現場に
 出向く事もある。マイペースで普段は落ち着いているものの、変わり者で
 時折頑固な態度もとり、周囲を巻き込んでしまう事もある。

727ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/06/01(水) 14:17:22
●フェイラス(TV版 デビルマン)
 鳥の様な頭部が特徴のデーモン族の1人。魔王ゼノンにデーモン族の
 尖兵に選ばれ、宿り木である不動明を巡ってデビルマンと争うが、
 敗北した。

●ダルミ(TV版 デビルマン)
 醜悪な顔とずんぐりした体型が特徴のデーモン族の1人。魔王ゼノンから
 デーモン族の尖兵に選ばれるが、宿り木である不動明を巡って、デビルマンと
 争い、敗北した。

728ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/06/02(木) 12:27:32
<<絆は種族を超えて...6>>

***魔界・某所***

魔界のとある場所。デーモン族の妖獣サイコジェニーによって、操られた
悪魔くんこと埋もれ木真吾少年は、その手足を鎖で繋がれて気を失っていた。

真吾「う...う〜ん」
???「気が付いたかい。“悪魔くん”」
真吾「だ...誰だ!?」

真吾少年が目を覚ますと、目の前には頭部に鳥の翼が生えた
女の怪物、デーモン族の妖獣シレーヌがいた。

シレーヌ「私はデーモン族の妖獣シレーヌ...悪魔くん、貴様には
 その力で我らの救世主となり、この世をデーモン...悪魔が支配する
 世界に変えるのだ!」
真吾「何だとっ!僕は人も悪魔も仲良く手を取り合う世界を目指しているんだ...
 人間を支配しようとするお前達なんかに手を貸すもんかっ!!」

シレーヌは真吾少年にデーモン族の救世主になれと迫るが、人と悪魔が
平和に共存する世界を目指す真吾少年にとって、支配を目的としている
シレーヌの言い分は許せる事ではなく、拒絶する。

シレーヌ「フフフ...いつまでそう言っていられるかな?」
????「よくやったぞ!ミレーヌ...」
真吾「こ...このパワーは?!」
シレーヌ「おお...悪魔将軍かっ!」

そこに黒い影―悪魔将軍がシレーヌと悪魔くんの前に現れる。
十二使徒や見えない学校を吸収した事で、悪魔将軍から強大な
エネルギーを発しており、真吾少年は畏怖を感じる。

シレーヌ「計画通り、悪魔くんを連れて来たぞ。この少年ならば、
 統率する“頭脳”として申し分ないだろう...」
悪魔将軍「うむ...見えない学校、十二使徒を取り込み、そして
 悪魔くんを取り込めば、我が力は完全な物となる!」
真吾「―ッ!見えない学校の皆に何をした!!」
悪魔将軍「お前の仲間は私の糧として、吸収させてもらった...。
 貴様も私の一部となり、その力を有効に使わせてもらおう。
 それに...ソロモンの笛もここにあるしな...」
真吾「ソロモンの笛まで―ッ!」

悪魔将軍は真吾少年に見えない学校と十二使徒を取り込んだ事を話し、
手に入れたソロモンの笛も見せる。仲間とソロモンの笛が敵の手に
堕ちた事に真吾少年はショックを受ける。

氷村「ヒムラー、ここに帰還しました。悪魔将軍」
悪魔将軍「ヒムラーか...して、デビルマンは?」
氷村「予想通り、こちらの提案を聞き入れませんでしたよ。牧村美樹が
 こちらの手にある以上、かならず此処にやって来るでしょう」

悪魔将軍達の前に、氷村と気を失っている美樹を担いできたヘンゲが
現れる。氷村は悪魔将軍にデビルマンの事を報告する。

悪魔将軍「フハハハハッ!デーモン族に戻らないのであれば、
 約束通りデビルマンは我が肉体の一部になってもらおう。
 そして世界を悪魔の支配する世に変えるのだ!」

実は悪魔将軍はデーモン族の魔王ゼノンとの間で、もしデビルマンが
デーモン族に戻らないのであれば、その肉体を貰い受けるという
約束を決めていた。

????「悪魔の支配する世か...。その時は我ら妖怪帝国の
 協力があった事を忘れるでないぞ」
悪魔将軍「ムッ―ぬらりひょんか。無論、妖怪帝国の協力には感謝する。
 共にこの世を支配しようぞ!フーハハハハハッ!!」
真吾「...(うぅ・・・僕はどうすれば...)」

さらに、その場に日本妖怪の総大将と呼ばれる妖怪ぬらりひょんが
姿を現す。そして真吾少年はこのまま悪魔将軍に取り込まれてしまうのか!?

729ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/06/02(木) 15:42:45
***魔界・某所近辺***

一方、悪魔将軍達や真吾少年がいる某所の近辺に近づく者がいた。

デミトリ「魔界に妙な気配がすると思えば...ここらでは見かけない
 連中がいる様だな」
モリガン「確か、デーモン族っていうヒマラヤに住む悪魔じゃなかったかしら?
 よく見たら、日本にいる妖怪もいる様ね...そんなに強くなさそうだけど」

近づいてきたのは、魔界の覇権を狙う吸血鬼、デミトリ・マキシモフと
魔界の三大貴族アーンスランド家の当主であるサキュバス、モリガン・アーンスランドだった。
2人は、ある気配を感じ取り、この場に訪れたのであった。

???「ムッ―?お前達も来たのか」
デミトリ「貴様は...」
モリガン「あらぁ?飛影じゃない」

デミトリとモリガンの所に現れたのは、黒い服装をした小柄な少年、
かつて盗賊として幽助と戦い、以後協力者として幽助と共に戦った
(本人は嫌がるかもしれないが)仲間の飛影だった。2人と面識が
ある飛影だが、彼もまた気配を感じて様子を見に来たのである。

デーモン族A「何だ貴様らは?」
低級妖怪A「ここから先は立ち入り禁止だぞ!」

デミトリ達に気が付いたデーモン族や低級妖怪が集まってきて
敵意を向ける。

モリガン「集まって来たけど、どうする?」
デミトリ「私に敵意を向けるか...身の程という物を教えてやるとしよう」
飛影「その意見には、俺も同感だ。こいつら程度では、直に終わると思うがな」
モリガン「...あなた達って本当に声が似ているわね。まっ、退屈しのぎに
 軽く運動するとしましょう♪」

集まって来たデーモン族や低級妖怪はデミトリ、モリガン、飛影は
一斉に襲い掛かるが、元々デミトリ達の方が能力が高いので、
瞬時に反撃をする。

デーモン族A「我らの同胞が一瞬でやられただと・・・・!?」
低級妖怪A「ヒェェェ〜、こいつらレベルが違いすぎる!」
デーモン族B「応援だ!応援を呼べぇ!」

デミトリ達の実力を知り、恐怖したデーモン族と低級妖怪達は
応援を呼び、次々と他のデーモン族や妖怪達が現れる。

飛影「チィッ...次から次へと雑魚共が...」
モリガン「こう同じようなのが相手だと、飽きてくるわね」
????「だったら、俺が相手をしてやる...」

デーモン族や低級妖怪と共に現れたのは、ライオンの頭と腕、
鷲の脚、背中には鳥の翼とサソリの尾と、蛇の部位を持った
キメラの様な異形の怪物が現れる。

パズズ「俺の名はパズズ!デーモン族きっての勇者なり!」
デミトリ「ほう...多少は骨がありそうだな」
飛影「行かせてもらうぞ!」

パズズを名乗るデーモン族に、飛影達が攻撃。だが他のデーモン族や
低級妖怪とは違い、確かに強く攻撃も避けていく。

モリガン「あら、やるじゃない!」
デミトリ「少しは面白くなってきたようだな」

730ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/06/02(木) 15:44:02
♢ ♢ ♢ ♢ ♢

デミトリ達がパズズと戦っていると見えない学校の作りだした穴を
通って、鬼太郎達がやって来る。

鬼太郎「...ここが見えない学校が呼んでいる場所なのか?」
猫娘「見て!誰かが戦っているわ」
百目「行ってみるモン!」

デミトリ達が戦っている事に気付いた鬼太郎達は、デミトリ達に近づく。

シーサー「戦っているのは、もしかして西洋妖怪ですか?」
一反「何で西洋妖怪同士が戦っているばってん?」
デミトリ「誰だ!私を西洋妖怪等と呼ぶのは...」

戦っているデミトリ達とデーモン族を見て、シーサーや一反木綿は
西洋妖怪同士が戦っていると勘違いする。西洋妖怪という呼ばれ方が
気に入らなかったデミトリは、鬼太郎達に目を向ける。

目玉おやじ「ややっ!そこの少年は、確か盗賊として指名手配されていた
 という飛影ではないのか?お主も何故ここに?」
飛影「その喋る目玉に...服装...貴様が噂に聞く鬼太郎とかいう
 幽霊族の生き残りか」
モリガン「鬼太郎って、あの有名な坊やね...こんな場所で会うなんて
 奇遇ね」
猫娘「う...何か美人な悪魔がいる(汗」

目玉おやじは飛影に気が付き、同じく飛影も鬼太郎に気が付く。
有名な鬼太郎に出会い、モリガンはマイペースに挨拶するが、
プロポーションが抜群のモリガンに、猫娘は鬼太郎がまたデレデレ
するのではないかと危惧して警戒した。

モリガン「ゆっくりお喋りしたい所だけど、今お取込み中なのよ」
鬼太郎「...確かに。事情は後で聞いた方がよさそうですね。父さん」
目玉おやじ「うむ。まずはこの場を何とかするのが先決じゃ!」
パズズ「...話は済んだか?行くぞぉぉ!!」

まずは事態を解決する為、鬼太郎達も戦う事になる。その間も
デーモン族や妖怪達が続々と現れた。

猫娘「きしゃぁぁぁ!」
一反「締め付けるバイ」
シーサー「そりゃぁ!」
百目「ンーーーポーン!」
幽子「照魔境!」

現れた敵を猫娘やシーサーが引っ掻き、一反木綿は
相手を締め付き、百目は目玉を飛ばして、幽子は照魔境による
反射攻撃をしていく。

鬼太郎「髪の毛ばり!!」
パズズ「ぬ...効かぬわぁ!!」
飛影「てりゃぁぁ!」
デミトリ「デモンクレイドル!!」
パズズ「ぬぅぅ!」
モリガン「シャドウブレイド!」
パズズ「がぁぁぁ!」

猫娘達が現れたデーモン族や妖怪を相手にする中、鬼太郎、
デミトリ、飛影、モリガンは、各々の技を繰り出し、パズズを
追い詰める。そしてパズズは翼をもがれ地に伏せてしまう。

飛影「とどめだ。邪王炎殺煉獄焦!」
デミトリ「カオスフレアァ!」
パズズ「ぐわぁぁぁ!!」

地に伏せたパズズは、飛影の邪王炎殺拳の一つで拳に炎を纏わせ
連続で殴打する「邪王炎殺煉獄焦」と、デミトリの拳から炎を放つ
「カオスフレア」を受け、消滅した。それと同時に猫娘達もデーモン族と
妖怪達を蹴散らし、戦闘が終了する。

♢ ♢ ♢ ♢ ♢

モリガン「...ふ〜ん。今そんな事になっているんだ」

戦闘が終わり、鬼太郎達は自分達が悪魔くんの救出と
見えない学校に起きた異変を調査しに来た事を話す。

モリガン「退屈していた事だし、面白そうだから私達も付いていくわ♪」
鬼太郎「えっ!?」
デミトリ「私達だと...」
飛影「おい、それは俺も含まれているのか?」
モリガン「もう、別にいいでしょう?最近は死んだ悪魔や妖怪とか
 黄泉還っているし、このままだとライバルが増えちゃうわよ」
デミトリ「ムゥ...」

鬼太郎達の話を聞き、モリガンはデミトリや飛影を巻き込んで
鬼太郎達に協力を申し出る。デミトリや飛影は乗り気ではなかったが、
モリガンが言う様に、黄泉還り現象により死んだ悪魔や妖怪が
復活し、魔界の覇権を狙う者が多く、魔王の座を狙うデミトリに
とっては、あまりよろしくない事だった。

モリガン「じゃ、そういう事で良いわね?これからよろしく鬼太郎ちゃん♪」
猫娘「ニャッ!!」
鬼太郎「ちょ、ちょっと、近いですよ!モリガンさん」
一反「目のやり場に困るバイ」
幽子「は...恥ずかしい(///)」
豆幽霊「ゆ〜こちゃん、はずかしくって顔が赤くなってる〜」
飛影「...大丈夫なのか、この連中は」

モリガンが鬼太郎に抱きついたので、猫娘はビックリし、一反木綿や
幽子は顔が赤くなり、手で顔を隠してしまう。そして鬼太郎達は
先へ進むのであった。

731ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/06/02(木) 16:45:52
◯埋もれ木真吾→デーモン族に捕まり、悪魔将軍に取り込まれようとしている。
◯百目→魔界に来て、デーモン族や妖怪を相手に戦う。
◯幽子→魔界に来て、デーモン族や妖怪を相手に戦う。
◯鬼太郎→魔界に来て、デーモン族や妖怪を相手に戦う。
◯目玉おやじ→鬼太郎達と共に魔界に来る。
◯猫娘→魔界に来て、デーモン族や妖怪を相手に戦う。
◯一反木綿→魔界に来て、デーモン族や妖怪を相手に戦う。
◯シーサー→魔界に来て、デーモン族や妖怪を相手に戦う。
●ぬらりひょん→悪魔将軍達のいる場所に現れる。
◯牧村美樹→氷村巌達に連れられ、魔界に来るが気を失っている。
●シレーヌ→埋もれ木真吾にデーモン族の救世主になるよう迫る。
●氷村巌→牧村美樹を連れてくる。
●ヘンゲ→牧村美樹を連れてくる。
●パズズ→デミトリや鬼太郎達と戦うが、敗北して消滅する。
●悪魔将軍→埋もれ木真吾を取り込もうと迫る。
△デミトリ・マキシモフ→気配を感じて悪魔将軍達がいる場所へやって来て戦闘する。
◯モリガン・アーンスランド→気配を感じて悪魔将軍達がいる場所へやって来て
  戦闘する。鬼太郎達に協力を申し出る。
◯飛影→気配を感じて悪魔将軍達がいる場所へやって来て戦闘する。

【今回の新登場】
△デミトリ・マキシモフ(ヴァンパイアシリーズ)
 魔界の七大貴族に数えられるマキシモフ家の当主にして魔界の
 覇権を狙う吸血鬼。魔王べりオールとの戦いで人間界に追放され、
 トランシルヴァニア山脈奥深くの古城ゼルツェライヒ城で100年間
 傷ついた身体と失われた魔力の回復を行っていた事で、体から
 オーラを発するようになり、苦手としていた太陽光を遮断できるようになった。

◯モリガン・アーンスランド(ヴァンパイアシリーズ)
 魔界の三大貴族アーンスランド家の当主、魔王ベリオール・アーンスランドの
 養女にして次期当主のサキュバス。ベリオールの死後、魔王の座を得るが、
 本人は「魔王」や魔界の事情に興味が無く、継承権をあっさりと放棄し、
 気ままな生活を送っている。退屈が嫌いで快楽主義や刹那主義な傾向がある。

◯飛影(幽☆遊☆白書)
 氷河の国生まれの妖怪。外見は小柄な少年で、雪菜の双子の兄だが、
 本来女しか生まれない氷女から生まれた忌み子だった為、すぐに捨てられた。
 盗賊として闇の三大秘宝・降魔の剣を盗み出し、幽助と戦うが敗北して逮捕。
 釈放後、幽助の協力者となる。後天的に得た「邪眼」の持ち主で、剣術や
 邪王炎殺拳で戦う。

●妖獣シレーヌ(TV版 デビルマン)
 頭に翼が生えた女性のデーモン族。肌は青黒く、デビルマン同様伸縮自在で
 最大30mまで巨大化が出来る。額の触覚で触れる事で相手の思考が読める他、
 身体を無数の蝶に変えて攻撃する事も出来る。通称「マダム・シレーヌ」
 またデビルマン(アモン)とは嘗て恋仲だったらしく、デビルマンを憎んでいる。

●パズズ(サイボーグ009VSデビルマン)
 ライオンの頭と腕、鷲の脚、背中には鳥の翼とサソリの尾と、
 蛇の部位を持ったキメラの様なデーモン族。デビルマン(アモン)とは
 浅からぬ因縁があったらしい。

732ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/06/05(日) 19:08:14
【紅蓮の鳳凰、異世界に渡る!】

サラジアの元工作員、エージェントSSS3ことエリス王女(仮名)の証言によって、
異世界アセーリアの危機を察知したブレイバーズ。直ちに日本政府を通じて
外交ルートで事実確認が行われるが、案の定サラジア側からは「知らぬ存ぜぬ」の回答が…。
現在、Gショッカー対策に追われるブレイバーズに、メルヴィオン聖王国救援にまで
回せる人手の余裕はない。

エリス王女の口封じを狙って暗殺隊が日本に送り込まれる。
一計を案じた牧村光平は、その事態をうまく利用して
自分とエリスが不慮の死を遂げたと偽装し、
単身時空を超えてアセーリアへと渡る決意をする。

江田島平八の計らいによって、光平のサポート役として
錦織佳代も同行することになり、ブレイバーベースのディオドスシステムを使って
光平、佳代、そして案内役のエリスの3人だけで異世界へと渡り、
目的地のメルヴィオン聖王国を目指すことになる……はずだったのだが。

光平「優香!? バカッ、なんでついて来た!」
優香「ごめんなさい。でも光平くんが死地に赴いているのに、
 わたしだけ何も出来ずに、ただ光平くんの帰りを待っているだけなんてイヤ!」
慎哉「沢渡だけじゃないぜ」
光平「慎哉!? 雄大!? 北上さんも!?」
紗希「光平くん、どうか沢渡さんの気持ちを分かってあげて」
雄大「決して足手まといになんかなりません。
 なんせ今の僕らにはこれがありますから♪」

雄大が胸を張って披露したのは、新世代型高機動大型装甲車「G.R.A.T.A.N」。
マシンガルーダも搭載可能で、6〜7人程度の少人数なら長期間生活可能な
居住スペースのコンテナも牽引している水陸両用の万能戦車で砂漠地帯も走行可能。
旧西暦1890年代にノーチラス号に協力してネオ・アトランティスと戦っていた
グランディス一味が使用していた伝説の六輪メカ「グラタン」に関するデータを、
偶然発見して引っ張り出した慎哉と雄大が、二人で力を合わせて設計・開発した。
操縦も主に慎哉と雄大が二人で担当する。

佳代「やれやれ、ここまで来たならもうしょうがないね」

佳代は頭を抱えながらも、優香たちの同行を寛大にも容認する。

光平「佳代ちゃんまで…」
佳代「今更追い返すわけにもいかないよ。
 でも沢渡さん、そして他のみんなも分かっているとは思うけど
 物見遊山の旅じゃないんだ。もしアタシたちの
 足を引っ張るようなら、容赦なくその場に置いていくよ」
優香「うん、わかってる!」
佳代「じゃあ話は決まりだ♪」

???「私たちも力を貸すよ♪」

光平「君たちは…!?」

それぞれ違う中学の制服の上に甲冑と武具を纏った少女たち。
異世界セフィーロの伝説の魔法騎士(マジックナイト)、
獅堂光、龍咲海、鳳凰寺風の3人である。

風「光平さん、お話はセーラームーン=月野うさぎさんから
 全て伺っています」
優香「では貴女たちは、うさぎちゃ――じゃなくて、
 セーラームーンの指示を受けてプリンセスユニオンから
 駆け付けて来てくれたんですね?」
光「うん、そうだよ♪」
海「異世界の旅のことで分からないことがあったら、
 いつでも先輩の私たちに任せてね♪」
光平「ありがとう、助かるよ!」

果たして未知の異世界で光平たちを待ち受けている者とは何か!?
目指すは、旧王国軍勢力が本拠地として結集しているという、
ロサレダ大陸南部のリジナス州の州都ノアトーンである。

733凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/06/06(月) 23:50:15
>>732続き

折しもアセーリアのロサレダ大陸では、
南のノアトーンから攻め上ったラウール軍が異世界から来たパルス・ブリューヌ・ジスタート軍と合流し、
王都ネクナールを占領しているサラジアの黒三日月隊にいよいよ天下分け目の決戦を挑もうとしていた。
ところが、大陸の東側では新たにウルヤーヴと名乗る謎の男が挙兵し、
戦いは三つ巴の様相を呈し始める。

本来の主敵・黒三日月隊との決戦に際して後顧の憂いを断つべく、
まずは規模の小さいウルヤーヴ軍を撃滅しようと東へ転進したラウール率いる連合軍は、
ベイタルの低地平原でウルヤーヴ軍と交戦。
戦況を有利に進めるが、敵兵はオルフェノクやワームの正体を現し、
矢や鉄砲玉をものともせずに向かって来る。

ダリューン「なっ…!? 敵は魔軍か!」

ラウール王子はウルヤーヴの本隊に自軍をぶつけ、
とうとう戦いは大将同士の一騎打ちにもつれ込むが…。

ラウール「僕にそっくり…!?」
ウルヤーヴ「何を驚いている。
 お前が俺にそっくりなのは当然だろう。
 10年前の恨み、お前は忘れていても俺は忘れんぞ…!」

敵将ウルヤーヴの姿は、何とラウールに瓜二つ。
あまりの事に戸惑うラウールを、ウルヤーヴは配下のコレオプテラワームに襲わせる。

キクマル「な…何という俊足!」
ナレイン「動きが全く捉えられない…!」

ワームのクロックアップに手も足も出ず、ラウールの部下達は一方的に薙ぎ倒される。
だがラウールは、なぜかクロックアップしているワームの動きをしっかりと目で追い、
彼らの攻撃を見切ると、自分も同じように超高速移動してワームの突進を回避、
そのまま反撃に出てコレオプテラワームを倒してしまった。

ラウール「なぜ…僕がこんな事をできるんだ…!?」
ウルヤーヴ「眠っていたワームの本能が疼き出したようだな。
 さあ思い出せ。自分が何者なのかを!」

自分の未知の能力が発動して困惑するラウール。
体の内奥で、自分が知らないもう一人の自分が騒ぎ出すような感覚がする。
今まで経験した事のない強烈な闘争本能に火が付き、
それが頂点に達した時、ラウールの体は白色の光に包まれて変貌し、
ネイティブの一族である事を示す角の生えた白いサナギワーム(サリス)の正体を現した…!

白サリス「グォォォォォ!!」

レミーナ「ラ…ラウールがワーム!?」
ボーダン「そんなバカなっ!」
ウルヤーヴ「教えてやろう。
 俺は10年前、王宮にいた本物のラウール・エル・アディラス王子だ!
 そいつは俺を殺して擬態し、入れ替わって俺になりすましたワームなのだ!
 だがある時、そいつは事故で記憶を失って自分がワームである事を忘れ、
 自分を本物のラウール王子だと思い込んでしまったのだ。
 俺は幸運にも死後にオルフェノクとして覚醒し、
 今日までずっと王子の座をこの偽者から奪還する日を待っていた。
 メルヴィオンの新たな王となる資格は、
 そこにいる醜いワームではなくこの俺にある!」
ラウール「そんな…そんなっ…!!」

人間の姿に戻り、呆然としてその場に崩れるラウールを嘲笑いながら、
ウルヤーヴは戦いを切り上げて悠然と立ち去って行った。


*白いサナギワームはワームの中でも特に優れた突然変異種で、
 成虫になる前からクロックアップが可能である。
(『仮面ライダーカブト』第14話参照)

734凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/06/06(月) 23:52:05
突然明かされたあまりに衝撃的な真実に、ラウールは強いショックを受けた。
確かにラウールは7歳の時に記憶喪失を起こしており、それ以前の自分がどうだったかは全く覚えていない。
これまで、自分は王位継承の資格がある男系王族の唯一の生き残りだという自覚を原動力にして奮起し、
いくつもの困難を逃げずに乗り越えてきたラウールだったが、
実は王家の血など引いていない偽者であり、正体は人間ですらない邪悪な怪物の一種であった…。
ウルヤーヴは、「王子になりすました化け物を退治し、正統な王統を回復する!」と称して
ラウール討伐を天下に号令している。
救国の英雄から一転して国を乗っ取ろうとしている悪魔へと成り下がり、
己のアイデンティティーが完全崩壊したラウールは現実を受け止め切れず、
人事不省に陥って軍勢の指揮を取れなくなってしまった。

ボーダン「おい、殿下はどうされてる?」
ナレイン「駄目だ…。すっかり塞ぎ込んでしまわれた。
 食事すら喉を通らぬと仰せで、今日は朝からまだ何もお食べになっておられん…」
レミーナ「こうなったら潔くウルヤーヴに降伏して、
 正統な王位継承者に国を明け渡すとまでラウールは言ってるわ。
 この最後の局面に来てまさかこんな事になるなんて、困ったわね…」
キクマル「ただ、あのウルヤーヴなる者の申す事、
 全てを額面通りに受け取ってそのまま信じてしまって良いのかどうか。
 拙者は少々気にかかるところがござるが…」

ラウールを新たな王になるべき者として抵抗運動の旗頭に戴きながら戦ってきた家臣達にとっても、
彼が実は王の資格のない偽者だったというのは戦いの大義を根底から揺るがす大問題である。
皆、ラウールの血筋ではなく人間性に惹かれてここまで付いて来た者達でもあるので、
そう簡単に主君を見捨てる気はないが、当のラウール自身が既に心が完全に折れているし、
理論上の正義が明らかにウルヤーヴ側にある以上、自分達はその正義に刃向かう逆賊となってしまう。
どうして良いものかと誰もが戸惑い、ここに来てラウール軍はすっかり進退窮まってしまった。

ミラ「取り敢えず守りは固めておいたから、当分そう簡単に崩されはしないはずだけど…。
 主軸になるメルヴィオン軍の大将がこの状態じゃ私達も困ったわね」
ナルサス「お気持ちは無理からぬ事とは察するが、
 このまま引き篭もって時を空費していても我らは不利になるだけの事。
 できれば早く態勢を整えて決戦に出たいものだが…」

ひとまず時間を稼ぐため、
ジスタート七戦姫でも随一の守備の名手として知られるリュドミラ・ルリエと、
パルス軍の稀代の名軍師ナルサスが知恵を出し合って鉄壁の陣を構築し、
メルヴィオン・パルス・ブリューヌ・ジスタート連合軍は防御態勢をがっちりと固めて、
勝負を持久戦に持ち込んだが、こうして動かずにいる間にもウルヤーヴ軍はGショッカーから
増援をどんどん受けて兵力を増し、黒三日月隊もサラジア本国から戦力を補充して日に日に強化されていく。
このままでは、勢力を膨張させた両軍にやがて挟み撃ちにされるのは必定である。
持久戦というのはただ相手を有利にさせるだけのジリ貧に向かう選択であって、
本来はナルサスの言う通り、短期決戦による早めの各個撃破をせねばならない状況なのだ。

レミーナ「ラウール、入るわよ」
ラウール「だ…駄目だレミーナ!
 僕に近付かないでくれ…!」
レミーナ「そんな事言わないでよ。みんな心配してるのよ?
 食事、ここに置いておくから…」
ラウール「出て行けェッ!!」
レミーナ「…!?」

眠っていたワームの本能が先の同族との戦いで刺激されて騒ぎ出し、
ラウールの精神は胸の奥深くから湧き上がる凶暴性に呑み込まれそうになっていた。
サナギから成虫態への脱皮の時が近付いていたのだ。
違う、こんなのは本当の自分じゃない…。
幼い頃に記憶喪失になって以来、ずっと人間として築き上げられてきたラウールの穏やかな心は、
暴れ狂う破壊と殺戮の衝動を必死に否定して抑え込もうとするが、
ウルヤーヴの言葉によれば、それこそがワームである元々のラウールの偽らざる本性なのである。
自分は身も心も醜い怪物だ…。
そう考えると、ラウールは強い悲しみに襲われてしまうのであった。

735凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/06/06(月) 23:55:08
そんな折、牧村光平らと共にアセーリアへ戻ったエリス王女(仮名)は、
直ちに弟であるラウールの元を訪れて面会する。

ラウール「姉上! ご無事だったのですね!」
エリス「ラウール、心配かけてごめんなさい。
 話は家臣達から聞いているわ。あの恐るべき黒三日月隊を相手に、
 よくここまで戦って来たわね」

苦悩も、自分を苛んでいた激情すらもしばし忘れて、
敬愛する姉姫との再会を喜ぶラウールだったが、すぐに我に返って辛そうに下を向く。

エリス「どうしたの?」
ラウール「いえ、その…。
 何とお呼びすれば良いか、分からなくて…」
エリス「今まで通り、姉上と呼んでくれればいいでしょう」
ラウール「いえ…そうはお呼びできません。僕は…その…」
エリス「ラウール…。
 そっか、とうとう気付いちゃったのね」
ラウール「えっ…?」

どう説明してよいか分からず悲しげに俯くラウールに、
エリスは全てを知っていたという様子で優しく微笑みかける。

ラウール「もしかして、ご存じだったのですか?
 僕はワームで、あなたの弟を殺して擬態して…」
エリス「落ち着いてラウール。違うわ。
 あなたは何も悪くない。悪い事なんて何もしていないのよ」
ラウール「いえ、でも僕は…!」
エリス「父上は、いずれこの事はあなたにきちんとお話しになるおつもりだったわ。
 あなたがその事実に耐えられるくらい強くなるのを待ってから、
 全ての秘密を包み隠さず明かそうというのが父上のお考えだったのよ。
 でも万が一、その日が来る前に父上の御身に不慮の事があった場合に備えて、
 父上はあなたへの手紙をしたためてクロエラの地下神殿に保管しておられたの。
 それをあなたに見せる時が来たようね。さあ、一緒にクロエラへ行きましょう」

新世代型高機動大型装甲車「G.R.A.T.A.N」に乗り込み、
ナレイン、レミーナらわずかな数の供回りだけを連れて、
内密に本陣を離れてエリスと共にクロエラの地下神殿へと向かうラウール。

光平「で、何で俺がこんな格好を…」
エレン「総大将が不在では軍全体の士気に関わるからな。
 敵の間者にそれが知れたら、ウルヤーヴの奴がここぞとばかりに総攻撃に出て来るかも知れん」
ミラ「よく似合ってるわよ。
 ラウール王子のそっくりさんだけあって素敵な風格があるわ」
光平「Gショッカーとの戦い自体は任せろってところだけど、
 俺は軍勢の指揮なんて取れないですよ?」
ダリューン「そこは我々がしっかりやるから心配無用だ。
 総大将はただどっしりと頼もしく構えていてくれればいい」
ギーヴ「よっ王子様! ほらほら、もっと偉そうに!」
光平「そんな事言われても…」

ラウールが留守の間、彼と瓜二つな光平が影武者としてラウールの代わりを務める事になった。
そうとは知らないウルヤーヴは今度こそは本気でラウールを葬るべく、
Gショッカーの怪人軍団からなる軍勢を率いて攻めかかって来る。

ベルゼブブオルフェノク「き、貴様、さてはラウールではないな!?」
光平「残念だったな。本物のラウール王子はお前達の陰謀を暴くために、
 クロエラの地下神殿に向かってるぜ。――翔着!!」
ベルゼブブオルフェノク「いかん…!
 奴をあの神殿に行かせたら全てが水の泡だ!」

果たして、クロエラの地下神殿に封印された父王の手紙に記されたラウールの秘密の真実とは!?
ラウール、ウルヤーヴ、そして牧村光平。
この三人のドッペルゲンガーが存在する理由が明かされようとしていた…。

736ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/06/07(火) 12:59:55
>>730加筆

***ゲゲゲの森・妖怪横丁***

砂かけ「夜行さん!鬼太郎達を追いかける為にも、魔界へ行く装置を頼む!」
夜行「う〜む...儂も鬼太郎を追いかけるのに協力したいが、その為の
 部品を今、切らしておってなあ...造ろうにも時間がかかるぞ」
子泣き「それでは、鬼太郎達の元に間に合わぬではないか」

砂かけ達は妖怪横丁一の発明家である妖怪“夜行さん”に鬼太郎達を
追いかける為、魔界へ行く装置を造るように頼んだのだが、どうやら
造るのに必要な部品を今手元にないらしく、どうするか難儀していた。

ブロロォ‐‐‐

ぬりかべ「...車の音?」
夢子「あら?何かが近づいているわ」
子泣き「あれは何じゃ?」

その時、車の音が聞こえ、一同は音の方を見る。そして大きな
車両が横丁に近づいていた。そして車両から数人の人間が
降りてくる。

零児「ゲゲゲの鬼太郎を追って、魔界へ向かったつもりだが...
 ここは何処だ?」
小牟「ムッ!あの看板...もしや鬼太郎が住んでいるという
 ゲゲゲの森の妖怪横丁か?」

降りてきたのは森羅の零児と小牟で、横丁に来た大型車両は
龍亀一號だった。鬼太郎の援軍として、六本木から魔界へ向かった
零児達は、その途中で妖怪横丁に迷い込んでしまったのであった。

砂かけ「お前さん達は何者じゃ?見た所、只の人間では無いようじゃが...」
零児「ここに住む妖怪か?俺達は‐‐‐」

妖怪横丁に現れた零児達を、砂かけ達は不審に思いながら何者か尋ねる。
零児は砂かけ達に、自分達が閻魔大王によって集められた鬼太郎の増援で
ある事を説明する。

砂かけ「...なるほど。閻魔大王様が」
夜行「ちょうどいい。本来なら儂の開発した装置で魔界へ向かう予定じゃったが、
 完成に時間がかかる。済まぬが、砂かけ達を鬼太郎の元へ送ってはくれぬか?」
零児「彼らをか?」

零児達の説明を聞いて、夜行は装置の開発に時間が掛かる為、
砂かけ達を零児達に同行させる事を提案する。

裏嶋「...私は構わないわよ。この龍亀一號は50名の隊員を
 収容できる大型車両だもの。ラックラクにね...妖怪の1人や2人、
 乗せても平気よ」
零児「戦力が増える事に越した事は無い。こちらとしても助かる」
砂かけ「よろしく頼む」

零児達は夜行の提案を受け入れ、龍亀一號に砂かけ達鬼太郎の
仲間を同行させる事に決める。

ねずみ男「...おーい、家の修理終わったぞ〜。ったく、俺様が
 何でこんな事を...ん?誰だ、こいつら...ムッヒョォ〜!
 すっごい美人のお姉さま♥♥」
幽助「誰だ?このボロ雑巾みたいな奴、ていうか、クサッ!」

ゲゲゲハウスの修理を終えたねずみ男が、砂かけ達のいる所へ
顔を出すが、裏嶋博士の美貌に目がハートマークになり、
鼻の下を伸ばす。ねずみ男の臭いに思わず幽助は鼻をつまむ。
そしてねずみ男も零児達の説明を聞く。

ねずみ男「なるほど、なるほど。よぉ〜し、このビビビのねずみ男様も
 裏嶋お姉さまの為...もとい、親友である鬼太郎の為に悪魔くんの
 救出に向かうぜ!」
子泣き「別にお前さんの助けは必要としないのじゃがなぁ...」
砂かけ「...まっ、何かの役には立つじゃろう」

下心が見え見えだが、ねずみ男の同行を子泣きや砂かけは
渋々認める。

夢子「あの...」
小牟「ん?お主は一般人か?何故、こんば場所におるんじゃ?」
夢子「天童夢子と言います。鬼太郎さんのお友達です」

夢子は零児達に声を掛け、自分と鬼太郎の関係を話す。

夢子「鬼太郎さん達の事を、よろしくお願いします」
零児「ああ、任せてくれ」

夢子から鬼太郎達の事を託され、零児は砂かけ、子泣き、ぬりかべ、
夜行、そしてねずみ男を引き連れ、魔界へと向かうのであった。

737ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/06/07(火) 13:00:49
>>731加筆
◯砂かけばばあ→零児達に同行して、魔界へ向かう。
◯子泣きじじい→零児達に同行して、魔界へ向かう。
◯ぬりかべ→零児達に同行して、魔界へ向かう。
◯夜行→魔界へ行く装置の開発に時間がかかる為、零児達に
  同行して魔界へ向かう事を提案する。
◯ねずみ男→ゲゲゲハウスの修理を終え、砂かけ達に合流。
   裏嶋の美貌に惚れ、零児達に同行して、魔界へ向かう事を決める。
◯夢子→零児達に鬼太郎達の事を託す。
◯有栖零児→妖怪横丁に迷い込み、砂かけ達の同行を認める。
◯裏嶋千鶴→妖怪横丁に迷い込み、砂かけ達の同行を認める。
◯浦飯幽助→ねずみ男の臭いに鼻をつまむ。

【今回の新登場】
◯夜行さん(ゲゲゲの鬼太郎)
 鬼太郎の仲間妖怪で、妖怪発明家の異名を持つひとつ目の髭を蓄えた鬼。
 妖怪横丁に研究所を構えていて、首切れ馬と呼ばれる頭部の無い馬に乗る。

738ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/06/08(水) 12:44:59
<<アセーリア編・メルヴィオン王国以外の国家についての案>>

■暁(ギョウ)帝国
 
 ヒノイズル大陸において、アオイ国と二分する古代中国の様な国家。
 実は地球で6000年前に滅んだダオス帝国の民の一部が時空を超えて
 アセーリアに流れ着き、新たに興した国家であり、皆気力や妖力を使う事が
 出来る。(ゴーマ族の流れもある為、古代中国を思わせる国家にも関わらず
 既にコピー機が使われていたりする)かつては、アオイ国よりも国力が上だったが
 近年、アオイ国が地球と密かに交流を持った事で、アオイ国が上になってしまい、
 現在、宮廷では危機感に迫られている。

 <<オリジナルキャラクター>>
 ◯劉煌<リュウコウ>(CV.未定)
  暁帝国の皇帝。年齢は20代後半。先帝が亡くなり、若くして皇位を
  継いだが、慎重派で、じっくり考えて行動を決める為、周囲からは
  「愚鈍」と陰口を叩かれていたりするが、人の才能を見る目は確かで、
  人的配置に優れている。争い事は嫌いで、アオイ国とは、良い関係を
  築きたいと考えている。
  キャラクターモデルは蜀の二代目皇帝、劉禅。

<版権キャラ>
 ◯道士 嘉挧(五星戦隊ダイレンジャー)
  ゴーマ族から世界を守る為、ダイレンジャーを集め導いた道士。
  元ゴーマ族で、大神龍襲来の際にダイレンジャーとゴーマの争いを
  止めるべくシャダムと密約を交わし、次期皇帝を巡って戦うが敗北して死亡。
  死後アセーリアで黄泉還り、各地を旅していた時に盗賊に襲われた
  劉煌を助けた事で、暁帝国の将軍に迎えられ、第2の人生を歩んでいる。

■ボアザ帝国
 
 時空を超えてアセーリアに流れ着いたボアザン星人の末裔であるボアザ族の国家。
 クレプス大陸の北方全土(地球で言う所のロシア全域)を国土としている帝政国家で、
 かつては原典同様「角の無い者は劣等である」と考え、他種族を見下していたが、
 現在は考えが改められている。(ただし、一部の原理主義者は今でも他種族を
 見下している者が存在する)文化的にはロシアに近い。

■バム王国
 
 時空を超えてアセーリアに流れ着いたバーム人の末裔であるバム族の国家。
 クレプス大陸の西部(地球で言う所の西・中央アジア辺り)を国土としており、
 エジプトやアラブの様な文化を持つ。ボアザ帝国との間には高い山脈があり、
 先祖からの因縁なのか、ボアザ帝国とは何度も戦争が起きている。

■ディノトピア

 ロサレダ大陸の遥か南方にあるダウル大陸の国家。竜人(『ゲッターロボ』の
 爬虫類人あるいはアバレンジャーのダイノアース人のどちらかを想定)の
 住む国家で、軍事力は中世だが、優れた科学力を持つ。(イメージ的には
 ドラえもんの映画『のび太と竜の騎士』の恐竜人の国)大陸内には竜=恐竜が
 数多く生息している。なお、ダウル大陸はアルヴィオンから見れば暗黒大陸で
 交流は今現在無い。

739ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/06/08(水) 12:49:03
>>738
×アルヴィオン→◯メルヴィオン

740ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/06/09(木) 11:20:44
>>738に追加。

●ドン・ドルネロ(未来戦隊タイムレンジャー)
 ロンダーズ・ファミリーのボスであるクジラに似た怪人。西暦3000年の世界では
 暗黒街の大物として恐れられ、西暦2000年の世界に逃亡してロンダーズ・ファミリーを
 結成し、金儲けの為に悪事を働く。死後アセーリアで黄泉還り、再び金儲けをするべく、
 暁帝国で活動を開始。あっという間に裏世界の大物となり、港町を中心に牛耳っていて、
 賭博や売春、密輸、帝国の官吏への賄賂といった犯罪を行っており、国内では問題視されている。
 ロサレダ大陸でサラジアの侵攻が始まると、サラジアを通じてGショッカーにいるロンダーズの
 囚人達を呼び寄せて、組織の巨大化を図っている。

△グリード(鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST)
 「お父様」が生み出した「強欲」の名を冠するホムンクルス。真理と融合した「お父様」との
 最終決戦で果てた後、アセーリアで再生。(容姿は肉体を共有していたリン・ヤオの姿をしている)
 暁帝国北部の港町に流れ着き、所謂社会に居場所が無い者を仲間とし、海賊業をしている。
 (だがエドやリンの影響からか、誰彼構わず襲うのではなく、悪徳商人や役人のみを襲っている)
 ドルネロとは商売敵。

741ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/06/11(土) 20:28:57
【嵐の前の静けさ いよいよ最終章へ!】

サラジア共和国も民主政権へと移行し、異世界アセーリアを巡る混乱も収拾され、
これまでシグフェルと敵対していた牙冥甲ザジロード=彩堂寺戒とも和解。
ブレイバーズにとって倒すべき敵勢力も、Gショッカー、ETF、そして堕神の3つを
残すのみとなった。

Gショッカーでは政変による政権交代が起き、ついに真の破壊者として
覚醒してしまった門矢士が、次期創世王=魔王ダークディケイドとして
圧倒的な力で反対派を抑えてGショッカーの新帝王の座に君臨した。
次期創世王最大の有力候補だったシャドームーンも、あっさりと降伏して
新帝王ダークディケイドへの忠誠を誓ってしまう。

バラオム「いったいシャドームーン様は何をお考えなのだ!?」
ダロム「きっと何か策がおありなのに違いない。
 今はただシャドームーン様を信じて待つしかない」

一方で牧村光平を巡る恋愛関係も決着を見る。

光平「ごめん、佳代ちゃん。俺は君の思いに応えることはできない」
佳代「いいから早く沢渡さんのところへ行ってあげなよ。
 …ねえ光平、これからもアタシたちはいい親友だよね?」
光平「もちろんだよ! ありがとう」

森の中で、抱き合って互いの愛を確かめ合う光平と優香。

光平「優香、愛してるよ…」
優香「わたしもよ、光平…」

その様子を森の木陰から、うっすらと失恋の涙を浮かべながら
様子を見守っている戒と佳代。

佳代「きっとこうなるとは、心のどこかでは思ってたんだよね…」
戒「今の俺たちに必要なのは、時間だな…」

共に愛した相手のためを思えばこそ潔く身を退き、
好きな相手に振られたという共通点ができた彩堂寺戒と錦織佳代は、
この後互いに意外なカップルとして急接近していくことになる。

慎哉「……(・∀・)ニヤニヤ」
光平「…なんだよ、さっきからこっちをじろじろ見つめて」
優香「どうしたの朝倉くん?」
慎哉「いやさ、沢渡の光平に対する呼び方が、
 "光平くん"から"光平"に昇格したんだなと思ってさ。
 お二人さん、熱いねえ♪」
光平「……(///)」
優香「……(///)」

学校の昼休み時間、カフェテリアで慎哉にからかわれる光平と優香。
いつしか優香の光平に対する呼び方も、これまでの君付けから
呼び捨てへと自然に変わっていたのだった。他にも優香、佳代、紗希の3人も
女同士の友情が深まり、今までのよそよそしい「苗字にさん付け」から
「下の名前で呼び捨て」で呼び合うようになる。

光平「優香、この頃ずっとバタバタしてたしさ。戦いも一息ついたところだし、
 今度の休みの日にでも二人で旅行に行かないか?」
優香「うん」

いよいよGショッカーとの最終決戦を目前に控えたブレイバーズ。
今度の戦いでは生きて戻れるかどうかわからない。
せめてその前にと、剣持隊長に許可を取り、
2人の思い出作りにと光平と優香は二人っきりで
日本国内の観光地に旅行に出かけた。

優香「うわあ、きれい♪」
光平「すみません光太郎さん、わざわざヘリまでチャーターしてもらって」
光太郎「気にすんなって。こちらこそこの度は佐原航空をご利用いただきまして
 誠にありがとうございます。お二人さん、しっかりベルトにつかまっててくれよ♪」

南光太郎の操縦するヘリに乗り、景勝の地の絶景を上空から見下ろす光平と優香。
ヘリパイロットである南光太郎が所属していた佐原航空は、経営者であった佐原夫妻が
亡くなった後、佐原俊吉社長の忘れ形見である茂少年がやがては成人して
社長業を引き継げるようになるまでの間、旋風寺コンツェルンが暫定的に
経営権を預かる形で現在も営業を続けていた。

742ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/06/11(土) 20:29:27
一方その頃、堕神の大審官アークシセイザーは、
堕神王リリス復活に必要な「女神の器」をついに全て揃えていた。
シグフェルが堕神よりも先に確保してブレイバーズが保管していた「女神の器」も、
星間評議会新最高議長ジュリアス・カミュエルという自身のもう一つの顔を利用して
巧妙に全て横取りしていたのだ。

シセイザー「今こそ堕神王リリス様を、封印の壁より自由の身にして差し上げるのだ!」

ついにアークシセイザー自ら地球に出撃!
旅先の光平と優香を襲う!

シセイザー「我が名はアークシセイザー。娘、私と一緒に来てもらうぞ」
優香「貴方は…いったい!?」
光平「優香は渡さない! 翔着(シグ・トランス)!!」

シグフェルに変身して応戦する光平だったが、
アークシセイザーの圧倒的な力の前にまるで歯が立たず、
瀕死の重傷を負わされてしまう。

シグフェル「ぐわああああ!!!!!」
優香「光平っ!!」
RX「待て! 堕神の大審官アークシセイザーとやら!
 今度はこの俺が相手だ!」
シセイザー「仮面ライダーBLACK RX、残念だが今はお前と戦うつもりはない。
 ここで私がお前を倒してしまったら、影の王子に恨まれよう」

RXはアークシセイザーの念動力で戦闘域外へと弾き飛ばされ、
シグフェルに加勢することができない。

シセイザー「とどめを刺してやろう」
シグフェル「くっ…」
優香「待って! わたしは貴方と一緒に行きます。
 だからこれ以上はもうやめて!」
シセイザー「フフフッ…よかろう」
シグフェル「優香…行っちゃだめだ!」
優香「さようなら、光平…」

こうして成すすべもないまま、沢渡優香はアークシセイザーによって
堕神界へと連れ去られてしまうのだった。その後、一週間の昏睡状態を経て、
慎哉たちが心配そうに見守る中、光平は病室のベットの上で目を覚ました。

光太郎「すまん、俺がついていながら…」
光平「光太郎さんのせいじゃありません…。
 優香、俺の力が足りないばかりに……くそっ!!」
慎哉「光平…」

回復した光平は、佐原博士と剣持隊長に直談判して
自分を対Gショッカー最終決戦の部隊から外してもらう。
単身で堕神界へと乗り込み、連れ去られた優香を助け出すためである。

佐原「正直に言えば、Gショッカーとの最終決戦を前にして、
 君をメンバーから外すのは大幅な戦力ダウンだ」
光平「わがままを言って申し訳ありません」
剣持「今の時期にブレイバーズからは誰一人として君に加勢をつけることはできん。
 それは分かっているな?」
光平「分かっています。必ず俺一人の手で優香を助け出します!」
剣持「これだけは言っておく。光平君、決して死ぬなよ」
佐原「必ず優香ちゃんを助け出して、生きて戻って来たまえ」

こうしてブレイバーズの主力部隊がGショッカーの本拠地である暗黒星雲へと向かう一方で、
天凰輝シグフェルは連れ去られた沢渡優香を救出するため、たった一人で堕神界へと乗り込む!
アークシセイザーが優香を連れ去った目的とは?
そして光平=シグフェルの運命や如何に?

743ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/06/12(日) 09:55:13
【究極なる闇】

ダークディケイドの肉体を得て生まれ変わった
表裏六柱の至高邪神の合身体「デビルショッカー」。

そしてアーマードダークネスを身に纏い完全体となった
暗黒宇宙大皇帝エンペラ星人。

両者による闇の頂点を決める頂上決戦=最後のバトルファイトが始まった。
銀河バイブルの予言によれば、次なる闇の頂点が決まった時点で、
全次元は永遠なる闇に閉ざされてしまう。
それを阻止すべく、ブレイバーズは最後の決戦へと向かった。
やがてデビルショッカーとエンペラ星人は
共に大いなる闇の意思の中へと飲み込まれ、
「究極なる闇」と呼ばれる怪物体へと変化した。

ディケイド「この時を待っていたぜ!」
大首領「なにっ!?」
ディケイド「俺の力で究極なる闇の力を抑える!
 その間に俺ごと攻撃しろ!」

門矢士は正義の心を失ってはいなかった。
魔王ダークディケイドとなってGショッカーの支配者として君臨したのも、
全ては闇の意思の目を欺くための芝居だったのだ。

闇の帝王「貴様ァァッ! 初めからそれが狙いだったのか?」
星王バズー「おのれえええっ!!!!!」
ディケイド「…フン、お生憎様だったな。この俺がお前たち老いぼれに
 易々と体を乗っ取られるとでも思ったか?」
Rキバーラ「士くん!」
ディケイド「早くしろ! 長くは持たん!」
シンケンレッド「みんな、ディケイドの覚悟を無駄にするな!」

仮面ライダーディケイドという尊い犠牲のもとに、
ついに「究極なる闇」を撃破したブレイバーズ。
しかしそこへ、ひどく慌てて動揺した様子の
アポロガイストとケルベロスⅡが駆け付けてくる。

アポロガイスト「しまった! 遅かったか!」
ケルベロスⅡ「貴様らァァァ!! 自分たちが何をしたのか
 わかっているのかぁー!!」

ライダー1号「どういう意味だ?」

アポロガイストたちの話によると、
銀河バイブルに記されていた「最終的な闇の勝利」が確定していた未来を、
ブレイバーズが力ずくで強引に覆してしまったため、次元と時空の調和が乱れ、
そのバランスを取るための反作用として超巨大なグランドクレバスが発生。
いずれ全ての宇宙・次元・時間を飲み込んで無に帰してしまうのだという。

カミュエル「やれやれ…これで長らく最大の目の上のたん瘤だった
 Gショッカーがようやく壊滅した。残るは用済みとなったブレイバーズを消すだけ。
 フフフッ…フハハハハハ!!!!!!!!!」

744ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/06/14(火) 12:52:40
<<絆は種族を超えて...7>>

悪魔将軍「―?何やら、外が騒がしいな」
ぬらりひょん「朱の盆。様子を見て来い!」
朱の盆「は、はい!・・・・うわぁぁぁ!!」

真吾少年に迫っていた悪魔将軍は、外が騒がしい事に気が付き、
ぬらりひょんは朱の盆に様子を探らせに行かせる。命令に従った
朱の盆は様子を見に行くが、大声を上げて戻って来た。

ぬらりひょん「どうしたというのだ、朱の盆!」
???「やはり、お前が絡んでいたのか、ぬらりひょん!」
ぬらりひょん「...その声は鬼太郎か!」

通路から現れたのは、外でパズズを倒した鬼太郎達だった。
宿敵である鬼太郎が現れ、ぬらりひょんは苦虫を潰したような顔をする。

百目「悪魔くん!」
真吾「ひゃ...百目。幽子ちゃん...来てくれたんだね」
百目「勿論だモン!」

悪魔将軍の恐怖に怯んでいた真吾少年だが、百目と幽子が
助けに来てくれた事に安堵する。

目玉おやじ「彼が、悪魔くん...埋もれ木真吾君という少年か!」
鬼太郎「真吾君を返してもらうぞ!」
悪魔将軍「そうはいかん...」
シレーヌ「この少年は、我らデーモン族...悪魔がこの世を支配する為に
 必要な存在なのだ。邪魔立てはさせぬぞ!」
一反「何か、おっかないのがいるバイ...!」ガクガク

真吾少年を返すように鬼太郎が迫るが、悪魔将軍やシレーヌが阻む。
一反木綿は、悪魔将軍達から発する気迫に体を震わせる。

デミトリ「奴はもしや...」
飛影「サタンの化身といわれる悪魔超人のボス...悪魔将軍か。
 ふっ...面白い奴が絡んでいたようだな」
悪魔将軍「魔界の貴族、デミトリ・マキシモフにモリガン・アースランド...
 それに暗黒武術会の優勝チームのメンバーの1人、飛影か。ゲゲゲの
 鬼太郎だけでなく、この様な者達まで来るとは...どの様な意図があって
 ここに来たかは分からないが、貴様達も我が配下となり、共に人間共を
 支配しようではないか!」

悪魔将軍という強敵を前に、強者と戦う事を望む飛影は不敵な
笑みを浮かべる。悪魔将軍は、デミトリ達に配下に加わるよう、
誘いを持ちかける。

飛影「ほう...」
モリガン「あら、私を誘ってくれるなんて嬉しいわ。けど...人間を支配するとか、
 興味ないのよ。私...」
デミトリ「人間がどうなろうと、私には関係の無い事だが、この私を配下に加えるだと...
 私の望みは『支配』だ...私は誰の下にも付かん!」
飛影「同感だ。それよりも、俺は貴様と戦ってみたいと思うのでな」

悪魔将軍に誘われるデミトリ達だが、それぞれ、その誘いを断る。

745ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/06/14(火) 12:53:31

氷村「ムッ...この気配は、ついに来たか!」
デビルマン「美樹ィィィ!!」

ドゴォーン

猫娘「ニャッ!!」
シーサー「今度は何だ!?」

氷村が気配を感じ取ると、けたたましい音と共に建物の壁が
崩れると、美樹を助けに現れたデビルマンが現れる。

氷村「来たな。デビルマン」
デビルマン「氷村ァ!美樹は何処だ!」
氷村「安心しろ。牧村美樹は丁重に扱っているぜ」

美樹を取り返そうと、氷村に敵意をむき出しにしながら、居場所を
聞き出す。氷村は、眠っている美樹をデビルマンに見せた。

デビルマン「美樹...」
悪魔将軍「デーモン族の勇者、デビルマン。その身体...我が肉体の
 一部にしてくれよう!」
デビルマン「...誰だが知らねえが、俺の邪魔をするってんなら、相手に
 なってやるぜ!」
悪魔将軍「刃向うのであれば、この姿で相手をしよう。ムゥン!」

デビルマンも吸収しようと悪魔将軍が立ちはだかるが、デビルマンは
悪魔将軍に敵意を向ける。敵意を向けたデビルマンに対して、エネルギー体の
姿だった悪魔将軍は姿を変え、キン肉マンを苦しめた西洋の騎士の様な甲冑の
姿に変わる。

鬼太郎「あの姿は...!」
目玉おやじ「あれはNYで、正義超人のキン肉マンと戦った時の姿じゃ。
 以前テレビの中継で見た事があるぞ!」

悪魔将軍の姿が変わった事で鬼太郎は驚き、目玉おやじは、テレビの
中継で見た事を思い出す。

デミトリ「面白い。ならば私がねじ伏せてみせよう」
悪魔将軍「無論、貴様達の相手もしてやる。だが今、用があるのは
 デビルマンだ。貴様達は、彼等が相手をしよう。出てくるのだ!お前達」

悪魔将軍がデミトリ達に差し向けたのは、かつてNYでの戦いで、
キン肉マンに差し向けた地下を根城にしている地下超人の軍団だった。

ぬらりひょん「では、我々も...」
シレーヌ「悪魔将軍の邪魔はさせぬぞ!」

ぬらりひょんとシレーヌも、それぞれ配下の妖怪やデーモン族を
呼び出した。

猫娘「まだ、こんなにいたなんて!」
一反「どんだけいるバイ...」
百目「悪魔くんや見えない学校の皆を助けるんだモン!」

まだまだ妖怪やデーモン族がいる事に驚く猫娘達。そしていよいよ、
恐怖の将―悪魔将軍との決戦の火蓋が切って落とされた。
見えない学校の仲間や美樹は救い出されるのか...戦いの行方は如何に!

746ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/06/14(火) 13:05:56
◯鬼太郎→悪魔将軍達と対峙する。
◯目玉おやじ→テレビの中継でキン肉マンと悪魔将軍のNYの戦いの事を思い出す。
◯猫娘→悪魔将軍達と対峙する。
◯一反木綿→悪魔将軍の気迫に体が震えだす。
◯シーサー→悪魔将軍達と対峙する。
●ぬらりひょん→配下の妖怪を呼び寄せる。
●朱の盆→外の様子を見に行かされるが、鬼太郎達が来たので引き返す。
◯埋もれ木真吾→百目達が助けに来たので、安堵する。
◯百目→悪魔将軍達と対峙する。
◯幽子→悪魔将軍達と対峙する。
◯デビルマン→美樹を助けに現れ、悪魔将軍と対峙する。
◯牧村美樹→氷村によって、眠らされている。
●氷村巌→デビルマンに眠っている美樹を見せる。
●妖獣シレーヌ→配下のデーモン族を呼びよせる。
◯モリガン・アーンスランド→悪魔将軍に配下になるよう誘われるが断る。
△デミトリ・マキシモフ→悪魔将軍に配下になるよう誘われるが断る。
◯飛影→悪魔将軍に配下になるよう誘われるが断る。

>>744
×アースランド→◯アーンスランド

747ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/06/16(木) 12:38:43
【ネオジオン最終戦】

ロゴスを支配していた地球教は壊滅し、復活したイノベイド、リボンズ・アルマークが
ロゴスを支配下に置いていたが、ブレイバーズの活躍で、ロゴスは、ついに壊滅した。
だが、その直後ネオジオンの総帥であるシャア・アズナブルがアクシズ落としを敢行。
ロゴスとの決戦で、ブレイバーズの機動部隊は疲弊していたが、ラー・カイラムを
旗艦として、アクシズのある宙域へと駆けつける。

***アクシズ***
アクシズにはネオジオンの機動艦隊が展開。その中にはネオジオンと
同盟を結ぶ宇宙革命軍や反ナチュラルを掲げる元ザフトの部隊。
ドルチェノフ率いるギガノスの残党。さらにはクラックス・ドゥガチ率いる
木星勢力等が加わっていた。

シャア「来たか、アムロ!」
アムロ「アクシズは落とさせないぞ、シャア!」

赤いMS―ナイチンゲールに乗るシャアに、アムロはHi-νガンダムに
乗って、シャアのアクシズ落としを止めようとする。

カミーユ「シロッコ...!」
シロッコ「カミーユ・ビダン...貴様との因縁をここで断ち切らせてもらおう!」

カミーユの乗るΖガンダムは、シロッコの乗るジ・Oへと挑む。

ジュドー「ハマーン...アンタには世話になった事もある。だけど、地球に
 アクシズは落とさせねえぞ!」
ハマーン「来るか!ジュドー...」

キュベレイに乗るハマーンはファンネルで、ジュドーのΖΖガンダムを攻撃。
ジュドーは、ファンネルを落としつつ、ダブルビームライフルの銃口を向ける。

アクシズを止める為、そして各々の宿敵と決着を着ける為、ブレイバーズは戦う。
そんな中、アムロのHi-νガンダムはシャアのナイチンゲールを倒し、シャアは
そのまま戦線を離脱する。

フロンタル「シャア総帥が戦線を離れてしまった今、私が指揮を執る」

シャアの戦線離脱に、シナンジュに乗るフル・フロンタルは自ら指揮を執る。
やがてブレイバーズの奮闘により、ネオジオンの戦力は減少していった。

フロンタル「...そろそろ頃合いか」

フロンタルが呟くと、時空クレバスでイーバが出現。実はフロンタルは
堕神と通じていたのであった。フロンタルは堕神の命により、アクシズ
落としを利用して、地球壊滅を狙ったのである。

シャア「...待っていたぞ。この時を!」

そこに戦線を離脱していたシャアがサザビーに乗って現れる。
実はシャアはフロンタルが堕神と通じている事に気が付いており、
それを明らかにする為、アクシズ落としを行ったのであった。

748ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/06/16(木) 12:40:19

シャア「以前から、私にはこの光景がヴィジョンとなって見えていた。
 始めは何なのか分からなかったが、段々ハッキリと分かるようになり、
 その実態を暴くべく、アクシズを落とすのを決めたのだ」
アムロ「何という無茶を...」
シャア「君達なら止められるという確信があったからな」

フロンタルの実態を暴く為とはいえ、地球全体を巻き込む
アクシズ落としを行おうとしたシャアにアムロは、やや呆れた。

フロンタル「やはり気づいていたか...。だが、アクシズは地球に落とさせてもらう!」

フロンタルがパネルを操作すると、アクシズに異変が起きる。アクシズから
何本もの触手が現れ、その姿は、やがて巨大なガンダムに変わる。

ドモン「あれは、もしやデビルガンダム!?」
フロンタル「こうなる事は予想できた。目的の遂行の為、密かにデビルガンダムの
 残骸を回収し、アクシズをデビルガンダムに変える様、細工を施したのだ」

アクシズはデビルガンダムに変貌し、フロンタルは密かにデビルガンダムの
残骸を回収していた事を話す。それに伴い、アクシズからデビルガンダムの
手駒であるデビルアーミー、デビルネイビー、デビルバーディが大量に出現する。

ピキィーン

バナージ「この感覚...まさかオードリー!」
フロンタル「ミネバ様には、この【デビルアクシズ】のコアになっていただいた。
 さぁ、これでもなお君達は止められるかね?」

ユニコーンガンダムに乗るバナージはデビルガンダムとなったアクシズ―
デビルアクシズからオードリー(ミネバ・ラオ・ザビ)の気配を感じ取る。
フロンタルはオードリーをデビルアクシズのコアユニットにしたのだ。

ハマーン「フロンタル...貴様!」
シャア「ハマーン。私に言いたい事はあるだろうが、今はこの場を収める為、
 協力してくれないか。あれは地球...いや全ての脅威だ!」
ハマーン「...良いだろう。ミネバ様をお救いする為にも、貴様と手を組んでやる。
 だが、後で逃げるなよ」

ハマーンは主であるオードリー(ミネバ)をコアユニットにしたフロンタルに、
怒りのこもった目を向ける。そしてシャアから協力を要請され、オードリーを
救い出す為、それに応じる。

ブライト「ブレイバーズ各機に連絡。デビルアクシズが地球に落ちるのは
 何としても阻止せねばならない。これよりデビルアクシズの破壊及び
 コアとなっているミネバ・ラオ・ザビの救出を行う。ここが正念場だ!」

果たしてブレイバーズは地球に迫りくるデビルアクシズの脅威から、
地球を守り、コアとなったオードリー...ミネバを救い出せるのか!

749凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/06/19(日) 14:14:49
≪X星人の侵略!怪獣軍団総攻撃≫


***北海道・標茶町***

修司「あれっ? どうしたんだろう」

星崎修司、30歳。北海道のとある田舎町に住んでいる市井の男性。
アマチュア音楽家で、携帯電話の着信メロディ等を自作し、
自分が運営するウェブサイト上で無料配布している。
だがある日、そのサイトが何者かのハッキングを受けた。

「我々はX星人である。星崎修司、お前を抹殺する!」

日本語で作成されていたホームページが突如、
謎の文字列に書き換えられてPC画面に表示される。
だが修司には、地球のどの言語でもないそのメッセージが読めた。
そしてそこには、彼を殺すという恐ろしい脅迫文が書かれていたのである。

修司「…!」

慄く修司。そこへ部屋の窓ガラスを割り、
黒いコスチュームを着て目にはゴーグルを付けた数人の男達が入って来る。

修司「お、お前達は、X星人!」
X星人A「我々が遠い昔に絶滅させたはずのムーサ星人が、
 まさかこの地球に逃げ込んでいたとはな」
X星人B「その上、我々の弱点である殺人音波を
 この星のコンピューターネットワークにばら撒きおって。
 我々の計画の邪魔をする者は生かしてはおけん!」
修司「や、やめろ! うわぁぁっ!」

X星人は手に持っていたレーザーガンで修司を射殺。
そしてPCを操作し、彼のホームページを全て消去してしまった。

X星人C「ありました! エラトーの竪琴です!」
X星人D「よし、直ちに破壊しろ!」

家の中を捜索し、楽器が置かれている修司の趣味の部屋から
一つの竪琴を発見したX星人は、レーザーガンでその竪琴も木端微塵に破壊した。
エラトーの竪琴と呼ばれるそれは、かつて繁栄したムーサ星人の
伝統的な民族楽器として知られているものであった。


***東京・岡島家***

雄大「あれっ? サイトが無くなってる…」

そのわずか数分後、自室のベッドに寝転がりながら、
スマートフォンを操作して修司のサイトにアクセスしようとした岡島雄大は、
ブックマークしておいたそのサイトが閲覧不能になっているのを見て首をひねる。
昨日、たまたま見付けたばかりのサイトで、
配布しているスマートフォン用の着信メロディがとても良かったので、
試しに一つダウンロードし、更に他にもいいものはないかと、
改めてサイト内を色々見てみるつもりだったのだが…。

雄大「閉鎖か…。ちぇっ、見付けるのが遅かったかな」

この時点では、これが自分さえも巻き込む世界的大事件の端緒になろうとは、
雄大には予想できようはずもなかった…。

750凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/06/19(日) 14:16:16
***東京・メガロシティ***

不良A「なあお嬢ちゃん、お金貸してよ〜」
不良B「その制服、海防大付属だよな。
 すっげえエリート校じゃん。
 俺らみたいな底辺校の奴らと違ってリッチなんだろ?」
桂「そ…そんな…。やめて下さい!」
雄大「あれは…、波川さん?」

波川桂、16歳。海防大学付属高校1年生。
雄大のクラスメイトで、豪邸で暮らしている大富豪のお嬢様である。
しかし雄大とはこれまで接点が少なく、会話をした事はほとんどなかった。
下校中の雄大は、その桂が他校生の不良グループ三人組に絡まれているのを発見する。

雄大「あの制服、硝子山高校じゃないか!
 波川さん、ヤバい奴らに捕まっちゃったなあ〜」

硝子山高校は都内屈指の荒れた高校として有名で、
不良の集団が他校の生徒を相手に暴行や恐喝に及ぶ事も少なくないため、
目を付けられたら大変と、海防大付属生からも恐れられていた。

雄大「(ど、どうする…?
 俺なんかが戦っても勝てる相手じゃないし、
 ここは光平先輩を呼んで……いやいや、
 そんな事してる間に波川さんが…!)」

日頃からテニス部で体を鍛えているスポーツマンとは言え、
格闘技の経験があるわけでもなく、雄大は喧嘩は苦手である。
だが、とにかく今はやるしかない。
勇気を振り絞って、雄大は不良達の前に飛び出した。

雄大「お、おい…! やめろよお前ら…!」
不良A「あ? 何だてめえ」
不良B「お前も海防大付属か?」
雄大「お…女の子相手に恐喝なんかして、
 恥ずかしくないのかよ!」
不良C「ヒャ〜! 女の子を守る王子様ってとこかい?
 カッコいいねえ」

雄大を口々にからかいながら、三人の不良は恐ろしい形相で迫って来る。
後ずさりそうになりながらも身構える雄大。だが…。

不良A「ざけんじゃねえっ!」
雄大「うわぁっ!」

不良のパンチが雄大の顔面に命中。
かけていた眼鏡が吹っ飛び、雄大は倒れて地面に尻餅をつく。
すかさず不良達は雄大を取り囲み、
胸倉を掴んで無理に立ち直らせると、殴る蹴るのリンチを加え始めた。

雄大「うわぁ〜っ!」
桂「だ、誰か助けて下さいっ〜!!」

751凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/06/19(日) 14:17:25
光平「待てっ、お前達!」

そこへ運良く通りがかり、桂の悲鳴を聞いて飛んで来たのは、
雄大の一年先輩の牧村光平である。

不良A「何だぁ? やるかゴルァ!」
光平「お前達じゃ相手にならない。
 カツアゲなんていう悪さはやめて、
 怪我をする前にとっとと消えろ!」
不良B「舐めた口利きやがって…。
 たった一人で俺達三人に勝とうってのか?」
不良C「ふざけんなよ。死ねオラァっ!!」
光平「っ…!」

元々、琉球空手の心得があるだけでなく、
シグフェルに改造されて戦闘能力が大幅にアップしている光平にとっては、
そこらの不良など例え三人がかりでも相手にならないというのは、
ハッタリや思い上がりなどではなく事実である。
不良のパンチを掌で受け止めた光平は、そのまま相手の拳を握った手に少しずつ力を込める。

不良C「うぎゃぁぁぁっ!」
不良A「て、てめえ!」
不良B「ぶっ殺すぞ!」

激昂した二人の仲間が光平に襲いかかるが、
光平は片方が打ち込んできた大振りなパンチを屈んでかわし、
アッパーカットで顎を下から弾き飛ばす。
そして間髪入れず、光平の背後を狙おうとしていたもう一人の不良に
反転して足払いのローキックを浴びせ転倒させた。

雄大「す、凄いや先輩…」

見ていた雄大と桂も思わず呆然となるほど、
鮮やかに一瞬で三人の不良を蹴散らしてしまった光平。
これでもパワーは大幅に加減しているので
三人ともダメージ自体は大した事はないが、
実力が違い過ぎる事は今の一連のアクションだけで十分に明らかだった。

不良A「ち、畜生! 覚えてやがれ!」

捨て台詞を吐いて一目散に逃げて行く不良達。

雄大「良かった〜。ありがとうございます光平先輩!
 波川さんも、怪我はないっすか?」
桂「え、ええ…。私は大丈夫…。
 でも岡島くん、ひどい傷だわ!」
雄大「あ、いやいや、掠り傷っすよ」

あちこちに痛々しいアザを作りながらはにかむ雄大。
桂はポケットからハンカチを取り出し、
切れて出血している雄大の口元を拭いた。

752凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/06/19(日) 14:19:30
光平「あ〜あ、雄大、眼鏡壊れちゃったぜ」
雄大「ええ〜っ、マジっすか!?
 弱ったな〜。どうしよう」

殴られた衝撃で地面に落ちた雄大の眼鏡を光平が拾い上げるが、
眼鏡はフレームがひどく折れ曲がり、レンズにも太いヒビが走ってしまっていた。

桂「岡島くん、良かったらうちに来て。
 私のお父様が会長をしている波川ファウンデーションの系列に、
 眼鏡屋さんの会社もあって、そこの店長さんは私とも昔から顔見知りなの。
 連絡してお願いしてみれば、きっと何とかしてくれるはずよ」
光平「えっ!? 波川ファウンデーションって、
 あの怪獣ランド計画の…?」
雄大「そうなんすよ先輩!
 波川さんは、あのハモンド島の怪獣ランドのスポンサーになってる、
 波川ファウンデーションの会長さんのご令嬢なんです!」

波川ファウンデーションは、桂の父・波川謙吾が会長を務める大財閥である。
その波川ファウンデーションは現在、
地球連邦政府の事業である怪獣ランド計画のスポンサーとなっていた。

怪獣ランド計画とは、南太平洋のハモンド島に建設された巨大怪獣の飼育施設で、
怪獣達を捕獲し動物園のように一ヶ所に閉じ込めて管理するという、
世界各地で脅威となっている怪獣災害の解決策として企画された一大プロジェクトである。
現在、地球連邦軍やブレイバーズも動員して怪獣達の捕獲作業が各地で進められており、
その関係で光平も波川ファウンデーションの事は知っていたのであった。

桂「うちはここのすぐ近くよ。
 傷の手当ても早くしないと大変だわ」
雄大「でも…、いいんすか本当に?」
光平「そう言ってくれてるんだから行って来いよ、雄大。
 …せっかくのチャンスじゃないか」
雄大「チャンスって、何のチャンスっすか!?」

雄大の耳元でボソっと囁く光平。
次の瞬間、雄大の顔が真っ赤に紅潮した。

光平「ハハハ。お前が勇気出して硝子山の不良達に立ち向かったんだ。
 そのくらいの役得はあっても別にバチは当たらないんじゃないか?」
雄大「ええ〜っ…。
 そ、それじゃあ、光平先輩も一緒に…。
 ほら、結局助けてくれたのは光平先輩ですし」
光平「バカ言うなって。
 お邪魔虫は用が済んだら退散するよ。じゃあな」
雄大「せ、先輩〜!」

ひらひらと手を振って立ち去ってしまう光平。
後に残された雄大は、困り切った表情で桂に向き直る。

桂「さあ、早く行きましょう岡島くん」
雄大「じゃ、じゃあ…、お言葉に甘えさせてもらおうかな…」

こうして雄大は、メガロシティの外れにある波川家の屋敷に
ご招待される事になったのであった。

753凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/06/19(日) 14:20:47
***東京・波川邸***

メイド達「「「お帰りなさいませ、お嬢様!」」」
雄大「す、すげえ…」

雄大が桂に案内されてやって来た波川家の屋敷は、
敷地面積が千坪を超える広い立派な豪邸で、
桂が帰宅すると、屋敷で雇われている何十人もの使用人が
整列して出迎え一斉に頭を下げるのであった。

桂「ちょっと染みるかも…」
雄大「うん…。あ、イテテテテ」

桂に怪我の手当てをしてもらう雄大。
その間に、壊されてしまった眼鏡も修理してくれるよう、
執事が波川ファウンデーション傘下の眼鏡店に電話で連絡する。

眼鏡屋店長「このような具合でいかがでしょう」
雄大「ピッタリです。ありがとうございます!」

波川ファウンデーションの会長のご令嬢からの要請とあって、
傘下の眼鏡店はすぐに動き、わざわざ店長自ら波川邸まで飛んで来て、
壊れた雄大の眼鏡を預かりその場で修理し始めた。
ここでも波川家の凄さを実感する雄大。
眼鏡の修理代ともなると数万円はかかるものだが、
助けてくれたお礼という事で、代金は全額波川家で支払ってくれた。

雄大「ヤバっ、母さんからだ」

外では陽も沈みかけた頃、
ズボンのポケットに入れていた雄大のスマートフォンから、
電話の着信メロディが流れ始めた。
その音を聞いた桂の顔色がさっと驚きに変わる。

雄大「もしもし、母さん?
 ゴメンゴメン。ちょっと色々あって遅くなっちゃってさ。
 もうすぐ帰るから。うん、大丈夫。じゃあね」

雄大の帰りが遅いのを心配して電話をかけて来た母親に事情を説明し、
電話を切った雄大。桂はまだ驚きを隠せないという表情で、
雄大のスマートフォンをじっと見つめている。

雄大「ごめん波川さん。そろそろ帰らないと。
 …って、どうしたの?」
桂「ううん…。何でもないの。
 ただ、素敵な着信メロディだなって思って。
 どこにあった曲なの?」
雄大「ああ、これ?
 最近見付けた音楽家さんのサイトからダウンロードした着信音なんだけど、
 そのサイト、俺がこれを落とした後すぐに閉鎖しちゃったみたいでさ。
 他にもいい曲がたくさんあったのに勿体なかったな〜」
桂「(あの音は〝エラトーの竪琴″の音色…。
 これを地球人が作り出せるはずがないわ)」

こうしてこの日から、それまでほとんど交流がなかった雄大と桂は急速に接近し、
学校でも一緒に仲良く過ごす事が多くなって行ったのである。

754凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/06/19(日) 14:23:28
***ハモンド島・怪獣ランド***

ゴロザウルス「zzzzz…」

麻酔で眠ったまま空輸されて来たゴロザウルスが、
ハモンド島の怪獣ランド施設内にある森林地帯に降ろされる。
島の中心にそびえる管制塔のモニターでその様子を確かめながら、
波川ファウンデーションの波川謙吾会長は満足そうに頷いた。

謙吾「原始恐竜ゴロザウルスは、
 当ランドにとっては記念すべき十匹目の怪獣になる。
 反対や不安の声も少なくない中で始まったプロジェクトだったが、
 とうとうここまで来たかと思うと感慨深いね」
窪田「おめでとうございます、会長」

地球連邦政府の日本人エリート官僚で、
怪獣ランド計画を統括している窪田幸雄という青年が謙吾に祝辞を述べる。
既に怪獣ランドに収容された怪獣は、
ゴジラ、ラドン、アンギラス、ガメラ、ゴモラ、ダンガー、
ボルケラー、ジョバリエ、レギーラの九匹。
これにゴロザウルスが加わって、節目の十匹目を数えたのである。

謙吾「人間にとっては害になるからというだけの理由で、
 無闇やたらと生き物の命を奪うのは決して倫理的な所業とは呼べない。
 熊やライオンだって動物園の檻の中で飼っていれば人畜無害なんだ。
 この怪獣ランド計画は、人類の英知が生み出した、
 怪獣災害の唯一の根本的解決策だと私は信じているよ」
窪田「人類の英知…ですか。それは面白い」

そう言って冷笑する窪田に、
謙吾は水を差されたように不愉快な顔をして聞き咎める。

謙吾「窪田君、面白いとはどういう意味だね?」
窪田「いえ、何でもありませんよ、波川会長」
謙吾「怪獣ランド計画は、
 君ら地球連邦政府内の平和的進歩主義者にとっても長年の夢だったじゃないか。
 怪獣との共生など下らない幻想だと笑う者も多かったが、我々は決してめげなかった。
 その夢が今、ようやく実現しようとしているのだよ」
窪田「そうですね会長…。失礼しました。
 では十匹目の怪獣の確保を祝って、二人で乾杯と行きましょうか」
謙吾「そうだな…。うむ、そうしよう!」

窪田の態度にどこか不審な点を感じながらも、
謙吾は言われるまま、窪田がグラスに注いだ祝い酒を手に取った。

謙吾「では、乾杯!」
窪田「乾杯…」

だが、酒を一口飲んだ謙吾は強烈な眠気に襲われ、
その場に倒れてしまう。睡眠薬が入っていたのだ。

X星人「………」

謙吾の意識が完全に落ちたところで、
一体のグロテスクな姿をしたエイリアンが現れ、
謙吾にそっくりな姿に擬態した。

擬態謙吾「…なかなか悪くないデザインの体だ」
窪田「計画がここまで進めば、波川会長はもはや用済みだ。
 後は我々X星人が自らの手で計画の最終段階を実行する。
 …波川を牢に放り込んでおけ!」

窪田の指示により、管制塔の地下に密かに作られていた牢に、
謙吾は眠ったまま運び込まれて閉じ込められてしまった。

755凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/06/19(日) 14:27:30
***東京・波川邸***

桂「ただいま」
メイドA「お帰りなさいませ、お嬢様…」

翌日、学校から帰宅した桂は、
屋敷のメイド達の様子がどこかおかしい事に気付く。
皆、どこか愛想がないし、何だかよく分からない、
得体の知れない生理的な気味悪さを感じるのだ。

桂「岡島くんがまたうちに来てくれる事になったわ。
 おやつのショートケーキを用意して…」

言いかけて桂は絶句する。
ドアが開き、大勢のメイド達を従えて部屋へ入って来たのは、
何と桂にそっくりな姿をした女だったのである!

擬態桂「あなたの姿をしばらく借りるわ。
 計画が済むまで、大人しくしていてもらいましょうか」
桂「…!」

メイド達が桂にレーザーガンを突き付けて脅し、
屋敷の庭にある大きな蔵に桂を入らせて閉じ込める。

擬態桂「これより、この波川邸を我々X星人の前線基地として使用する。
 ハモンド島の怪獣達を操る、指令電波発信装置のスタンバイを急ぎなさい!」

屋敷にいた大勢のメイド達も、全て擬態したX星人に入れ替わられていた。
桂に擬態したX星人隊長の指示で、占拠された波川家の屋敷に大型コンピューターが設置され、
ここから発せられる指令電波でハモンド島の怪獣達は操られる。

擬態桂「怪獣達による世界同時攻撃を開始せよ!!」

X星人の技術でハモンド島から瞬間転送された怪獣達は、
波川邸からの指令電波に操られるまま世界各国の都市で暴れ回る。
ワシントンDCにはガメラが、バルセロナにはゴジラが、
北京にはゴモラが、リオデジャネイロにはレギーラが、
エルサレムにはラドンが現れ、破壊の限りを尽くす。

アナウンサー「ご覧いただけますでしょうか!?
 ゴジラがバルセロナの街を破壊しています!
 完成を間近にしたサグラダ・ファミリア教会にゴジラは迫っています!
 ガウディの未完の傑作は、果たしてゴジラに破壊されてしまうのでしょうか!?」

世界各国の軍隊やブレイバーズが出動し、怪獣達を迎え撃つが、
テレポート機能により神出鬼没の怪獣達は各地の都市を次々に蹂躙する。

擬態桂「次はアフリカ大陸を攻撃するわ。
 カイロにゴロザウルス、ヨハネスブルクにダンガーを転送!」
擬態メイドA「了解。転送します!」
擬態桂「ラドンはエルサレムを破壊した後、そのままドバイへ。
 レギーラもリオを壊滅させ次第、ブエノスアイレスを次の攻撃目標にせよ!」

その時、波川邸のドアチャイムが鳴った。
雄大が約束通り遊びに来たのである。

雄大「〜♪ 波川さ〜ん、岡島っす!」
擬態桂「この男は…?」

波川邸と全世界が大変な事になっているのも露知らず、
ウキウキ気分で波川邸へやって来てしまった雄大の運命や如何に!?

756ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/06/21(火) 11:25:07
<<絆は種族を超えて...8>>

真吾少年や美樹を助け出すべく、悪魔将軍やぬらりひょん、シレーヌに
立ち向かう、鬼太郎やデビルマン達。その配下の妖怪やデーモン族、
地下超人を相手に奮闘していた。

鬼太郎「今すぐ、真吾君を解放しろ!ぬらりひょん」
ぬらりひょん「この儂が解放すると思うか、鬼太郎!」

鬼太郎は自身の髪の毛針を槍の様に伸ばし、ぬらりひょんも
仕込み刀で応戦していた。

モリガン「あなたが相手をしてくれるのかしら?」
シレーヌ「ほざけッ!」
モリガン「ふふっ、踊りましょう!」

モリガンはシレーヌと対峙。シレーヌは両腕を切り離し、ブーメランの
様にモリガンに向けて飛ばす。それをモリガンは踊る様に回避していく。

百目「悪魔くんを返すだもーん!」
氷村「おっと、させねえぜ!ぐぉぉぉ!!」
幽子「きゃぁー!」
真吾「百目!幽子!」

真吾少年を助けようと百目と幽子が駆け寄るが、その前に氷村が
立ち塞がり、正体である妖獣ヒムラーに変身すると、その鋭い爪で
斬りつけてくる。

飛影「ふんっ!」
ヒムラー「むっ...俺の攻撃を止めるとは、やるなあ!」
飛影「雑魚ばかりで飽きてきた所だ。相手をしてもらうぞ!」
百目「あ、ありがとう何だモン!」
飛影「...離れていろ。邪魔だ」
百目「う...うん(何だろう?僕と同じ様な...そうじゃないような感じがするモン?)」

ヒムラーの攻撃を飛影が止める。助けられた百目は飛影から、
同じ百目族みたいな気配を感じ取るが、飛影が魔界整体師、時雨によって
【邪眼】を身に着けた事を百目は知らない。

悪魔将軍「向こうは盛り上がっているようだな。では、デビルマンよ。
  我々も戦いを始めるとしよう」
デビルマン「だったら、俺から仕掛けさせてもらうぜ!オラァ!」

鬼太郎達が奮闘している一方、悪魔将軍とデビルマンも戦いを開始する。
早速デビルマンが悪魔将軍に殴りかかったが、悪魔将軍はビクともしなかった。

悪魔将軍「バゴア、バゴア!俺は体の硬度を自由自在に変える事が出来る。
 今、自分の体をダイヤモンドに変えたのだ!」
デビルマン「何だとぉ〜!」

悪魔将軍は、その能力で自分の体をダイヤモンドに変える。流石のデビルマンも
ダイヤモンドには歯が立たなかった。

悪魔将軍「それに今の俺はこんな事も出来るのだ!ムン!」
デビルマン「指先から炎だと!」

悪魔将軍は指先から炎を出してデビルマンに攻撃。さらに続けて
強風を起こしたり、雷を出してデビルマンを攻撃した。

真吾「...あれはユルグの炎!それに鳥乙女のピンクハリケーンに
 メフィスト2世の雷!」
百目「12使徒の皆の力が使えるのかモン!?」
悪魔将軍「その通り!俺は身体に取り込んだ者の能力や技を使う事が出来るのだ!」
デビルマン「何だって!」

悪魔将軍が使う技は、仲間である12使徒の技や能力である事に気が付く真吾少年に
悪魔将軍は自身の能力を明かす。

真吾「皆を助けないと...ソロモンの笛なら!」

悪魔将軍が仲間達の能力を使うのを見て、悪魔将軍に吸収された
12使徒達を助けたいと思う真吾少年は、ソロモンの笛の力なら、
解放できるかもしれないと考えるが身動きがとれなかった。
そんな時、何かが近づく音が聞こえる。

757ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/06/21(火) 13:22:54
一同は近づいてくるの物に警戒していると、突如、刀で斬ったかの様に
壁が切断され、大きな音と共に壁が崩れると、大きな車両が出現する。

一護「ここが鬼太郎っていう妖怪がいる場所か?」
ザ・ニンジャ「左様。間違いないでござる」

車両―【龍亀一號】の屋根の上から死神の姿となった一護と
ザ・ニンジャが降りてくる。先程の事は一護が斬魄刀で壁を斬って
壊したのであった。

子泣き「待たせてしまったのう、鬼太郎」
砂かけ「大丈夫か、皆!?」
目玉おやじ「おお、砂かけ達も一緒じゃったか!」
鬼太郎「一体、これは?」
夜行「この人間達に連れてきてもらったんじゃ」

龍亀一號から鬼太郎の仲間である砂かけ達も降りてくる。鬼太郎は
突然の出来事に戸惑うが、夜行は自分達を連れて来た零児達を
引き合わせる。

零児「日本の特務機関【森羅】の有栖零児だ。閻魔大王から埋もれ木真吾少年を
 助けだす為、ゲゲゲの鬼太郎の援軍として派遣されてきた」
小牟「ワシらが来たからには、安心するがよいぞ♪」

零児は鬼太郎に、自分達が閻魔大王の命で来た事を手短に話す。

デミトリ「また貴様達か...」
モリガン「つくづく縁があるようね。私達」
零児「デミトリにモリガン!来ていたのか」
小牟「まぁ、こうなると思っていたがのう...」

過去の事件で零児達と共に解決したデミトリとモリガンだが、
何度も遭遇している事に、デミトリはやや呆れていた。

飛影「浦飯...貴様も来たのか」
幽助「何だよ。飛影も来ていたのかよ!奇遇だな」

そして幽助も飛影と再会する。幽助は気軽に飛影に声を掛けた。

ぬらりひょん「...なるほど。貴様らが【逢魔】の連中と敵対している
 森羅という組織か」
零児「なぜ逢魔を知っている。まさか、この件に逢魔も関わっているのか!」
ぬらりひょん「ふふふ。我ら日本妖怪や西洋妖怪...多くの妖怪や物の怪は、
 ある“御方”の下、妖怪帝国を築いたのだ!逢魔もその一員よ」
小牟「妖怪帝国じゃと!」
ルキア「...そういえば、妖怪帝国なる組織が虚(ホロウ)を取り込んで、
 不穏な動きをしているという噂を魂尸界で耳にした事がある。
 まさか本当だったとは...!」

ぬらりひょんは森羅の敵対組織である逢魔が妖怪帝国の一員である事を
話す。そしてルキアは魂尸界で聞いた妖怪帝国についての噂を思い出した。

零児「これは、詳しく事情を聞く必要があるようだな。裏嶋博士、龍亀一號を
 下げて待機してくれ」
裏嶋「ええ、戦闘は任せるわ。龍亀一號もメンテナンスが必要だし」
ねずみ男「じゃあ、お姉サマはこの僕がお守りします!」
砂かけ「お前さんを置いておけるか!こっちに加勢せい!」
ねずみ男「そんなぁ〜(泣」
夜行「鬼太郎。儂は裏嶋博士と、メンテナンスをしておる。頑張るのじゃぞ!」
鬼太郎「分かった。夜行さん!」

逢魔の事を詳しく聞くため、零児は愛用の拳銃である「金(ゴールド)」を
構える。そして龍亀一號のメンテナンスを行うべく、裏嶋が下がる事になり、
ねずみ男もついて行こうとしたが、砂かけに止められた。そしてメンテナンスには
夜行が手伝う事になる。

悪魔将軍「...話は終わったか?何人掛かってこようが、我が【地獄の断頭台】の
 餌食にしてくれよう」
ザ・ニンジャ「悪魔将軍!...その姿、やはり12使徒と見えない学校を吸収したか」
悪魔将軍「悪魔六騎士の1人、ザ・ニンジャよ。今一度、我が軍門に戻る気になったか?」
ザ・ニンジャ「無論、その様な事は毛頭ないでござる!悪魔将軍...いや、サタンの
 化身よ、悪魔くんの仲間である12使徒達を解放し、今一度地獄へお帰りになって
 もらうでござる!」

一度は悪魔六騎士の1人として、悪魔超人の軍門に降ったザ・ニンジャは、正義超人に
目覚めた者として、悪魔将軍に立ち向かう。

デビルマン「誰だか知らねえが、奴(悪魔将軍)は俺の獲物だ。邪魔をするんじゃねえ!」
零児「奴は?」
鬼太郎「僕らもよく知らないのですが、デビルマンというデーモン族の悪魔ですが、
 どうやら、あそこで捕まっている女性を助けようと戦っているんです」

デビルマンは美樹を助け出す為、現れた零児達に「悪魔将軍を倒す邪魔をするな」と
睨みつける。デビルマンの事を知らない零児は鬼太郎に聞くと、鬼太郎はデビルマンが
人間の女性、牧村美樹を助ける為に戦っている事を話す。

悪魔将軍「今度こそ、話は終わったようだな...では、戦いの続きだ!」

零児達が鬼太郎達に合流し、後半戦が始まるのであった。

758ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/06/21(火) 13:54:52
◯鬼太郎→ぬらりひょんを相手に戦う。
◯砂かけばばあ→鬼太郎達に合流する。
◯子泣きじじい→鬼太郎に合流する。
◯ねずみ男→裏嶋についていこうとするが、砂かけに引き留められる。
◯夜行さん→裏嶋のメンテナンスを手伝うべく、戦いの場から下がる。
●ぬらりひょん→鬼太郎を相手に戦い、零児達に逢魔が妖怪帝国の
   一員になっている事を明かす。
◯モリガン・アーンスランド→シレーヌを相手に戦う。
◯飛影→百目を助け、ヒムラーを相手に戦う。
◯浦飯幽助→鬼太郎達に合流し、飛影と再会する。
◯埋もれ木真吾→悪魔将軍が12使徒の技を使っている事に気が付く。
◯百目→真吾を助けようとするが、ヒムラーの攻撃を受ける。そこを
  飛影に助けられる。
◯幽子→真吾を助けようとするが、ヒムラーの攻撃を受ける。そこを
  飛影に助けられる。
◯デビルマン→悪魔将軍を相手に戦う。
●シレーヌ→モリガンを相手に戦う。
●氷村巌/ヒムラー→元の姿に戻り、百目と幽子を攻撃。飛影を相手に戦う。
●悪魔将軍→吸収した12使徒の技で、デビルマンを攻撃する。
◯ザ・ニンジャ→鬼太郎達に合流する。
◯黒崎一護→斬魄刀で壁を破壊する。
◯朽木ルキア→妖怪帝国の噂を思い出す。
◯有栖零児→鬼太郎達に合流する。
◯小牟→鬼太郎達に合流する。
◯浦嶋千鶴→鬼太郎達に合流し、龍亀一號のメンテナンスをする為、
   夜行と共に戦いの場から下がる。

759凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/06/22(水) 15:15:31
≪ハモンド島攻略作戦≫

>>755続き

X星人が操る怪獣達の攻撃で世界各地の都市が破壊される中、
ブレイバーズはX星人の根拠地であるハモンド島の怪獣ランドを攻略すべく、
日米その他世界中の戦力を結集させて一大作戦を行なう事になった。
ブレイバーベースの会議室に集まったヒーロー達は、その作戦について話し合う。

テッサ「これが、ミスリルの偵察衛星スティングが撮影した、
 ハモンド島の衛星写真です」

ミスリル西太平洋戦隊のテレサ・テスタロッサ戦隊長が
スクリーンに映された衛星写真を示すと、一同にどよめきが起こった。
無数の敵機と思しき機影がその画像には写っている。
X星人が母星から呼び寄せたおびただしい数のガンシップ(戦闘円盤)やキャリアー(輸送円盤)、
大型ロボット兵器等が、ハモンド島とその沿岸の海を所狭しと埋め尽くしているのだ。

テッサ「ご覧の通り、ハモンド島は今やX星人の要塞と化しています。
 しかし、私達は人類の自由と地球の平和を守るため、
 何としてもこれを攻略し、邪悪な侵略者を撃破しなくてはなりません」
マデューカス「非常に困難なミッションではあるが、
 勝利のためのヒントは、これまでの人類の戦史の中に既に存在している。
 …パールハーバーだ」
トニー「つまり、奇襲攻撃…?」

トニー・スタークらアメリカ勢を中心に、再び騒然となる作戦会議室。
ここで艦娘を率いる鎮守府の司令官である長門が前へ進み出て、
作戦の第一段階を説明する。

長門「戦艦や巨大ロボットで島に近付いた場合、
 敵は島一帯に張り巡らしたレーダーによってたちまちこれを察知してしまう。
 だが、少数の人間サイズの兵の接近を探知できるほど敵のレーダーは優秀ではない。
 これを利用し、我々艦娘の精鋭からなる水雷戦隊が夜陰に紛れて島の北側にある湾へ侵入、
 湾内に停泊している敵の円盤群を雷撃による奇襲で速やかに殲滅せしめる」

続いて、ネルフ日本支部作戦部長の葛城ミサトが長門の話を引き継ぎ、
作戦の第二段階について、スクリーン上の地図を指し示しながら解説する。

ミサト「艦娘達の攻撃が始まれば、
 敵はそれに対抗するために、分散していた戦力を島の北側に結集させるはずよ。
 その隙に、上空に待機していたエヴァやモビルスーツ、
 その他各種ロボット軍団が島の反対側にある南の平原に降下。
 地上に設置された対空ミサイル設備等を破壊しつつ、
 可能な限り迅速に、島の中央にある管制塔を目指して進撃するわ」

更に、ミサトに代わって作戦の第三段階の説明に立ったのは、
仮面ライダー1号=本郷猛と仮面ライダー2号=一文字隼人である。
今やレジェンドと呼ばれる歴戦の勇者である彼らも、
レンジャー部隊のリーダー格としてこの作戦に参加するのだ。

本郷「管制塔付近の制空権が確保できた時点で、
 我々仮面ライダーやアベンジャーズを初めとするレンジャー部隊が続いて降下。
 管制塔へ乗り込み、中にいるX星人を倒して囚われている波川会長らを救出する」
一文字「X星人は、世界中で暴れさせている怪獣達を、
 テレポートで島へ呼び戻して俺達を迎撃させるだろう。
 だが、こいつを掻い潜って管制塔へ突入し、
 中にあるはずの怪獣コントロール装置を破壊できれば、
 その時点で怪獣達はX星人の命令を聞かなくなり、
 奴らは地球侵略のための主力武器を失った事になる」
テッサ「作戦の概要は以上です。
 本ミッションを【南洋の目覚め作戦】と命名します。
 人類の存亡を賭けた重要な戦い、皆さんのご健闘を祈ります!」

こうして決行される事になった南洋の目覚め作戦。
ブレイバーズの総力を挙げたX星人との決戦の行方は果たしてどうなるのであろうか!?

760ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/06/24(金) 19:57:57
<<絆は種族を超えて...9>>

戦闘が再開し、龍亀一號の所へ数体のデーモン族が迫るが、幽助、
一護、ルキア、チャド、井上が龍亀一號の前に立つ。

一護「井上!お前は博士達を守ってくれ」
井上「分かった。黒崎君!」
ヘンゲ「俺の名はヘンゲ。デーモン族の恐ろしさを味わってもらおう!」
ゲルゲ「同じく、ゲルゲ!」
ベトラ「同じく、ベトラ!」
ロクフェル「俺の名はロクフェル!」
幽助「へっ!雑魚が何体こようが蹴散らしてやるぜ」
ヘンゲ「何だとぉ!この人間風情がっ!バォォォン!!」

一護は井上に裏嶋達を守る様、指示を出す。幽助はヘンゲ達デーモン族の
妖獣を相手に挑発し、怒ったヘンゲは自身の姿をマンモスに変え、他の妖獣達と
共に一斉に襲い掛かる。

一護「ハァァ!」ズバァ
チャド「巨人の一撃(エル...ディレクト)!」
ルキア「舞え...【袖白雪】」
幽助「レイガァァン!」
ヘンゲ&ゲルゲ&ベトラ&ロクフェル「「「「ギャァァァァ!!!!」」」」

一斉に襲い掛かったヘンゲ達だったが、一護は【天鎖斬月】で一刀に斬り、
ルキアは自身の斬魄刀である【袖白雪】で凍らせ、チャドは霊子を纏った
パンチ【巨人の一撃】を繰り出し、そして幽助は指先から霊力を撃ちだす
【霊丸】であっという間に葬った。

ヘンゲ「ば...馬鹿な...」
幽助「ケッ!やっぱり雑魚じゃねえか」

デビルマンならいざ知らず、只の人間と思って舐めていたヘンゲ達だったが、
これまで多くの強敵と戦ってきた幽助や一護達にとっては最早、只の雑魚でしか
なく、ヘンゲ達はそのまま息絶える。

シレーヌ「ヘンゲ達が!おのれぇ〜!」
モリガン「あら?まだダンスは終わってないわよ。ソウルフィスト」
シレーヌ「ぐぅぅ!」
モリガン「続けて...バルキリーターン!」
シレーヌ「ぐわぁ!」
モリガン「フィニッシュは...ダークネスイリュージョン!!」
シレーヌ「ぐわぁぁぁぁ!」

ヘンゲ達が一護達に倒された事に動揺するシレーヌだが、モリガンの
ソウルフィスト、バルキリーターン、ダークネスイリュージョンと立て続けに
技のラッシュを喰らい、大ダメージを受けてしまう。

シレーヌ「うぅ...ダメージを受け過ぎたか。仕方が無い、撤退だ」
モリガン「あらあら、もう終わりなのね」

ダメージを受け過ぎたので、撤退する事を決めたシレーヌは、自身の
身体を蝶に変えて、その場から消える。モリガンはバトルが終わった事に
残念そうな事を口にするが、表情とかは、残念とは思ってなさそうだった。

761ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/06/24(金) 19:58:49
ヒムラー「チィ!シレーヌめ...逃げやがったか」
飛影「どこを見ている...貴様の相手は俺だ!」ザシュ
ヒムラー「ぐわぁぁ、俺の腕がぁぁぁ」

飛影と戦っていたヒムラーはシレーヌが撤退した事の隙をつかれ、
その腕を手刀で切り落とされてしまう。

ヒムラー「ぐぅぅぅ、こうなれば仕方が無い。俺も撤退だ!」

ヒムラーは黒煙を周囲にまき散らし、闇にまぎれて撤退をしようとする。

百目「何にも見えないモン!」
ヒムラー「(今の内に...)」
飛影「無駄だ...邪王炎殺剣!」
ヒムラー「何だとォ!ギャァァァ!」

逃げようとしたヒムラーだが、飛影は額の邪眼を開き、その姿を捕え、
自らの妖気と炎を融合させて作りだした剣、【邪王炎殺剣】でヒムラーを
真っ二つに斬り、ヒムラーは消滅する。

百目「...ハッ!悪魔くーん!」
幽子「大丈夫!?悪魔くん」
真吾「...何とか大丈夫だよ。ありがとうございます。ええと...飛影さん」
飛影「フン...偶々だ」

ヒムラーが倒され、黒煙が晴れると百目と幽子は真吾少年の下に駆け寄り、
ついに真吾少年は助け出される。真吾少年は飛影に助けてもらったお礼を
言うが、飛影は素っ気ない返事をした。

ぬらりひょん「むぅ...デーモン族は皆全滅してしまったか!」
鬼太郎「これ以上の戦闘は無意味だ。どうする、ぬらりひょん!」
零児「おとなしく、貴様の知っている情報を吐いてもらうぞ」

一方、鬼太郎達とぬらりひょんの戦いに零児と小牟が加わる。
デーモン族も全滅し、鬼太郎と零児はぬらりひょんに降伏を迫る。

ぬらりひょん「まだ終わらぬわ!朱の盆、貴様も隅っこで縮こまっておらんで
 儂を助けぬか!」
朱の盆「ハ、ハイィィ!うおぉぉぉぉ!」
猫娘「ニャァァァ!」
朱の盆「ぎゃぁぁぁぁ!」

だが戦闘を辞めないぬらりひょんは、隅の方で震えていた朱の盆を
焚き付ける。主であるぬらりひょんの命令で朱の盆は鬼太郎達に
向かって突撃するが、猫娘に顔中をひっかけられ、またぬらりひょんの
元へ戻る。

ぬらりひょん「ええい、ならばコイツらならどうだ!」

朱の盆の不甲斐無さに呆れつつ、ぬらりひょんは鬼太郎達に対し、
更に妖怪達を差し向ける。現れたのは、一つ目をした大勢のマネキン
人形―廃棄されたマネキン人形が妖怪化したマネキン妖怪達が姿を現す。

ねずみ男「どっひゃぁー!いっぱい出たぁ〜!」
目玉おやじ「おそらく、あのマネキン人形たちは付喪神の一種である
 妖怪じゃな!」

大勢のマネキン妖怪が現れ、ねずみ男は驚き、目玉おやじは分析を行う。
そしてマネキン妖怪が一斉に襲い掛かり、鬼太郎達はそれらを相手をする。

マネキン妖怪「ヒッヒッヒ...」
零児「面倒だ。小牟、行くぞ!金(ゴールド)、柊樹(ハリウッド)」
小牟「任せろ、零児!ショックウェーブ!」

襲い掛かってくるマネキン妖怪達に零児と小牟は一掃しようと、
零児はまず愛用の銃である金(ゴールド)と柊樹(ハリウッド)を撃ちこむ。
そして小牟は、ショックウェーブでマネキン妖怪達を封じ込む。

小牟「巫女みこ、ナース、やっぱこっちじゃろう、つやつやたまご肌!
 仙狐攻絞法奥義【狐主封霊】(コスプレ)!今回も取り揃えておるぞ」

封じ込んだマネキン妖怪達を相手に小牟は巫女、ナース、スクール水着、
バスタオル姿、そして最後はウェディングドレスの姿となり、そのまま倒してしまう。
これが小牟の持つ仙狐攻絞法奥義、狐主封霊(コスプレ)である。

子泣き「ほほ〜、中々似あっておるのう!」
砂かけ「これ、鼻の下を伸ばすでない!」
猫娘「(私もコスプレしたら、鬼太郎を振り向かせる事が出来るかしら...)」

小牟の繰り出した技を見て、子泣きじじいや猫娘達は各々、反応する。
そしてマネキン妖怪達は一掃したが、何時の間にかぬらりひょんと朱の盆は
その場からいなくなっていた。

762ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/06/24(金) 20:26:31
◯浦飯幽助→ヘンゲ達デーモン族を倒す。
◯飛影→邪王炎殺剣でヒムラーを倒す。
◯黒崎一護→ヘンゲ達デーモン族を倒す。
◯朽木ルキア→ヘンゲ達デーモン族を倒す。
◯茶渡泰虎→ヘンゲ達デーモン族を倒す。
◯井上織姫→一護から裏嶋達を守る様、指示を受ける。
◯モリガン・アーンスランド→シレーヌとの戦闘で勝利する。
◯埋もれ木真吾→飛影によって助けられる。
◯百目→真吾に駆け寄る。
◯幽子→真吾に駆け寄る。
●マネキン妖怪→鬼太郎達に襲いかかるが倒される。
◯鬼太郎→零児と協力してぬらりひょんを相手に戦う。
◯猫娘→朱の盆の顔を引っ掻く。
●ぬらりひょん→マネキン妖怪を鬼太郎達を相手に繰り出し、撤退する。
●朱の盆→ぬらりひょんの命令で突撃するが、猫娘に顔を引っ掻かれる。
◯有栖零児→マネキン妖怪を倒す。
◯小牟→奥義・狐主封霊でマネキン妖怪を倒す。
●ヘンゲ→一護達に倒される。
●ゲルゲ→一護達に倒される。
●ベトラ→一護達に倒される。
●ロクフェル→一護達に倒される。
●シレーヌ→モリガンとの戦闘でダメージを受け、撤退する。
●ヒムラー→飛影との戦闘で撤退しようとするが倒される。

【今回の新登場】
●妖獣ゲルゲ(TVアニメ版デビルマン)
 竜巻の様に回転しながら、飛行機や新幹線を溶かす事が出来る妖獣。
 その正体はナメクジ妖獣で、塩分が弱点。

●妖獣ベトラ(TVアニメ版デビルマン)
 ムササビの様に飛行する妖獣。特殊な蜘蛛を産みだし、人間の体内に
 侵入させる事で、人間を凶暴化させる事ができる。口から糸を吐き、鋭い
 爪や電気ショックを用いて戦う。

●妖人ロクフェル(TVアニメ版デビルマン)
 デーモン族の刺客で、背の高い大男の姿をしている。怪力と口から炎を吐く事が出来る。
 ゼノンの命令でザンニンの指揮下に入るが、不服に思っている。実はろくろ首の様に首を
 伸ばす事が出来、首の部分にもう一つ顔がある。

●マネキン妖怪(モノクロ実写版 悪魔くん)
 捨てられたマネキン人形が妖怪化。顔が一つ目になっているのが特徴で、
 人間をマネキン人形に変える能力を持つ。

763ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/06/29(水) 12:30:41
<<絆は種族を超えて...10>>

鬼太郎や零児達の活躍で、デーモン族とぬらりひょん率いる妖怪達は倒された。
一方、デビルマンは悪魔将軍と熾烈な戦いを続けていた。

デビルマン「はぁ...はぁ...全然ビクともしねえや」
デミトリ「ならば、次は私が奴の相手をしよう。カオスフレアァ!」

悪魔将軍を攻撃するデビルマンだが、次第に息を切らしてしまう。
そこでデミトリが勝負に割って入り、カオスフレアを悪魔将軍に向けて
繰り出す。

悪魔将軍「流石は魔界の大貴族。なかなかの攻撃だ。ふむ...
 痛みを感じないとはいえ、少しダメージを負い過ぎたか。
 ならばそろそろ...」
小牟「ムッ!あれは...!?」
零児「知っているのか、小牟!」
小牟「あれはヨガのポーズ...悪魔将軍はヨガのポーズをする事で
 身体に受けたダメージを回復させる事ができるのじゃ!」

デミトリのカオスフレアを受けた悪魔将軍はヨガのポーズをとる。
悪魔将軍はヨガをポーズをとることで、体に受けたダメージを回復できるのであった。
プロレス好きな小牟は超人プロレスにも精通しており、悪魔将軍に関する知識を
話す。

悪魔将軍「では、こちらの番だ。竜巻大回転!」
デビルマン「うぅ...」
悪魔将軍「続いて、体重移動魔法!」
デミトリ「この様な攻撃で...屈するものか!」

悪魔将軍はサシペレレの竜巻大回転で、竜巻を起こしてデビルマンを
苦しめた後、デミトリに組みつき、象人の体重移動魔法で体重を重くして、
伸し掛かる。

真吾少年「また皆の技を...!」
ザ・ニンジャ「やはり、悪魔将軍を倒すには、取り込まれた十二使徒達を
 解放しなければ...!ソロモンの笛の奪還をするしか手はあるまい!」

ザ・ニンジャは悪魔将軍に取り込まれた十二使徒達を助けだそうと、
ソロモンの笛を取り返す事を決める。ソロモンの笛が置かれている場所には
地下超人達が待ち構えていた。

地下超人A「ここで、手柄を立てれば俺達は悪魔超人軍団の幹部だ!」
地下超人B「ソロモンの笛は渡さんぞ!」
ザ・ニンジャ「拙者に立ち向かってくるか...ならば、かつて悪魔六騎士の
 1人だった拙者の忍術を特と見よッ!」

ザ・ニンジャは、その俊敏さと忍法を繰り出し地下超人達を蹴散らしていく。

真吾「うぅ...いつまでも倒れている訳にはいかない。僕も戦う!」
幽子「悪魔くん...」
百目「その身体で、大丈夫なのかモン?」
井上「だったら、私が回復させてあげる。舜桜、あやめ。双天帰盾・
 『私は拒絶する』」

敵に捕まり弱っていた真吾少年だが、悪魔将軍に取り込まれた仲間を
助け出す為、自分も戦おうと立ち上がる。百目と幽子は心配するが、
見かねた井上が盾瞬六花の能力の一つである回復技【双天帰盾】を使う。
これにより、真吾少年は心身ともに回復した。

真吾「すごい。さっきまで、あんなに体が弱っていたのに、力が漲ってくる」
鬼太郎「よし、僕達もソロモンの笛を取り返すぞ!」

ザ・ニンジャは、その俊敏な動きで地下超人達を

764ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/06/29(水) 12:32:36
>>763修正

<<絆は種族を超えて...10>>

鬼太郎や零児達の活躍で、デーモン族とぬらりひょん率いる妖怪達は倒された。
一方、デビルマンは悪魔将軍と熾烈な戦いを続けていた。

デビルマン「はぁ...はぁ...全然ビクともしねえや」
デミトリ「ならば、次は私が奴の相手をしよう。カオスフレアァ!」

悪魔将軍を攻撃するデビルマンだが、次第に息を切らしてしまう。
そこでデミトリが勝負に割って入り、カオスフレアを悪魔将軍に向けて
繰り出す。

悪魔将軍「流石は魔界の大貴族。なかなかの攻撃だ。ふむ...
 痛みを感じないとはいえ、少しダメージを負い過ぎたか。
 ならばそろそろ...」
小牟「ムッ!あれは...!?」
零児「知っているのか、小牟!」
小牟「あれはヨガのポーズ...悪魔将軍はヨガのポーズをする事で
 身体に受けたダメージを回復させる事ができるのじゃ!」

デミトリのカオスフレアを受けた悪魔将軍はヨガのポーズをとる。
悪魔将軍はヨガをポーズをとることで、体に受けたダメージを回復できるのであった。
プロレス好きな小牟は超人プロレスにも精通しており、悪魔将軍に関する知識を
話す。

悪魔将軍「では、こちらの番だ。竜巻大回転!」
デビルマン「うぅ...」
悪魔将軍「続いて、体重移動魔法!」
デミトリ「この様な攻撃で...屈するものか!」

悪魔将軍はサシペレレの竜巻大回転で、竜巻を起こしてデビルマンを
苦しめた後、デミトリに組みつき、象人の体重移動魔法で体重を重くして、
伸し掛かる。

真吾少年「また皆の技を...!」
ザ・ニンジャ「やはり、悪魔将軍を倒すには、取り込まれた十二使徒達を
 解放しなければ...!ソロモンの笛の奪還をするしか手はあるまい!」

ザ・ニンジャは悪魔将軍に取り込まれた十二使徒達を助けだそうと、
ソロモンの笛を取り返す事を決める。ソロモンの笛が置かれている場所には
地下超人達が待ち構えていた。

地下超人A「ここで、手柄を立てれば俺達は悪魔超人軍団の幹部だ!」
地下超人B「ソロモンの笛は渡さんぞ!」
ザ・ニンジャ「拙者に立ち向かってくるか...ならば、かつて悪魔六騎士の
 1人だった拙者の忍術を特と見よッ!」

ザ・ニンジャは、その俊敏さと忍法を繰り出し地下超人達を蹴散らしていく。

真吾「うぅ...いつまでも倒れている訳にはいかない。僕も戦う!」
幽子「悪魔くん...」
百目「その身体で、大丈夫なのかモン?」
井上「だったら、私が回復させてあげる。舜桜、あやめ。双天帰盾・
 『私は拒絶する』」

敵に捕まり弱っていた真吾少年だが、悪魔将軍に取り込まれた仲間を
助け出す為、自分も戦おうと立ち上がる。百目と幽子は心配するが、
見かねた井上が盾瞬六花の能力の一つである回復技【双天帰盾】を使う。
これにより、真吾少年は心身ともに回復した。

真吾「すごい。さっきまで、あんなに体が弱っていたのに、力が漲ってくる」
鬼太郎「よし、僕達もソロモンの笛を取り返すぞ!」

765ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/06/29(水) 14:52:00
回復した真吾少年と共に、鬼太郎達は襲い掛かる地下超人達を
蹴散らしていく。

地下超人「逃がさんぞ!」
ねずみ男「ヒィ〜〜お助け〜!」ブゥ〜〜
地下超人「くさ〜〜〜〜!!」
ねずみ男「あっ!助かった?」

地下超人達に囲まれたねずみ男だったが、その強力な屁をした事で、
臭いを嗅いだ地下超人達はあまりの臭さに気絶した。

真吾「タロット手裏剣!」
地下超人「ぐわぁ!」

真吾少年もタロットカードを手裏剣の様に飛ばし、地下超人を倒していく。

地下超人「貴様ァ!」
百目「あぶない、悪魔くん!」
幽子「照魔境ー!」
地下超人「うぅ...まぶしい!」
ザ・ニンジャ「てりゃぁ」
地下超人「ぐわぁ...」

真吾少年の背後から他の地下超人が襲い掛かって来たが、百目と
幽子が喰い止め、ザ・ニンジャが倒した。

真吾少年「ありがとうございます」
ザ・ニンジャ「いや礼は後でござる。さ、今の内にソロモンの笛を...」

真吾少年はザ・ニンジャにお礼を言おうとするが、今はその時では無い
としてザ・ニンジャは礼を受け取らなかった。そして彼らの奮闘により、
真吾少年はソロモンの笛をついに取り戻す。

悪魔将軍「いかん、ソロモンの笛が!」
デビルマン「おっと...」
デミトリ「貴様の相手は...」
デビルマン&デミトリ「「俺(私)だ!!」」
悪魔将軍「ぬぅぅ...」

真吾少年の手にソロモンの笛が戻った事で動揺する悪魔将軍は
取り返そうとするが、デビルマンとデミトリが阻む。

真吾「...(皆、今助けるよ)」

♯〜♪〜♭〜♯〜

猫娘「綺麗な音色...」
井上「とても優しい感じがする...」

真吾少年は悪魔将軍に取り込まれた十二使徒達に届く様に、
想いを込めてソロモンの笛を吹く。その音色に猫娘や井上など
心が心地よくなっていくのを感じた。

悪魔将軍「うぅ...その演奏をや、やめろ...」
目玉おやじ「おお、悪魔将軍が苦しみ始めたぞ!」
零児「やはり、悪魔将軍にはソロモンの笛は友好か」

悪魔将軍はソロモンの笛の音色を聞いて、苦しみだす。
邪悪なサタンの化身である悪魔将軍には、ソロモンの笛の音色は
酷い騒音を聞いているような感じになるのであった。

766ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/06/29(水) 14:53:29

メフィスト老「うぅ...この音色は?」
メフィスト二世「これは...ソロモンの笛?」
ヨナルデ「悪魔くんじゃ...悪魔くんがわし達の為に吹いておるのであーる」
鳥乙女「悪魔くん...」
象人「悪魔くん...」
家獣「バウー」
赤ピクシー&青ピクシー「「悪魔くん...」」
ユルグ「悪魔くん...」
妖虎「悪魔くん...」
サシペレレ「悪魔くん...」
こうもり猫「悪魔くん...」

そしてソロモンの笛の音色は悪魔将軍に取り込まれたメフィスト老や
メフィスト二世達、十二使徒にしっかりと伝わっていた。そして皆、
掛け替えのない仲間、悪魔くんを思い浮かべる。そして、皆の気持ちが
1つとなり、奇跡が起きる。

悪魔将軍「こ、これは...!」
幽助「おいおい、何か光り出したぞ!」
幽子「この感じ...」
百目「分かるモン!これはメフィスト二世達、皆がやっているんだモン!」
悪魔将軍「ぬぅぅ...や、やめろぉぉぉぉ!」

悪魔将軍の身体が突如として光り出す。幽子と百目は、これは取り込まれた
仲間達が起こしている事に気付く。そして、最大限に光を放つと、悪魔将軍の
中から、メフィスト老、メフィスト二世、ユルグ、妖虎、鳥乙女、こうもり猫、
象人、家獣、サシペレレ、ヨナルデパズトーリ、ピクシーが出現し、真吾少年の
前に降りてくる。

真吾「皆...」
メフィスト二世「サンキューだぜ、悪魔くん」
ヨナルデ「悪魔くんのおかげでわしらは悪魔将軍の呪縛から
 解放されたのであーる」
幽子「本当に...よかった」
百目「皆、無事に戻ってきて嬉しんだモーン!」
メフィスト二世「百目も幽子も、頑張ったな!」

真吾少年や十二使徒は、涙を浮かべながら無事に再会できた事を
喜び合う。

鬼太郎「よかったですね。父さん」
目玉おやじ「うむ。そうじゃのう」
ザ・ニンジャ「そういえば、十二使徒以外にも見えない学校も
 悪魔将軍に取り込まれた筈だが...何処に?」
ヨナルデ「その心配は必要ないのであーる。何故なら、わし達が
 悪魔将軍から脱出した時、見えない学校は、元の結界の場所へ
 転移したのであーる!」

取り込まれた見えない学校の姿が見えない事に疑問を抱いた
ザ・ニンジャに対し、ヨナルデパズトーリは見えない学校が元の場所へ
戻った事を話す。

悪魔将軍「うぅ...」
デビルマン「どうやら、あの連中がいなくなった事で、てめぇは
 ひどく弱くなったみてえだな」
デミトリ「貴様から受けた屈辱、晴らさせてもらうぞ」
零児「地下超人達も全て倒した。後は貴様だけだ」
小牟「これだけの人数じゃ。年貢の納め時じゃぞ」
悪魔将軍「うぅ...俺は恐怖の将、悪魔将軍。悪魔超人の支配者である
 俺が、こんな所で敗れてたまるかぁ!」

弱体化した悪魔将軍にデビルマン達が迫るが、悪魔将軍は負けじと
立ち上がる。

真吾「まだ、立ち上がるのか!?」
悪魔将軍「こうなれば、この場所で貴様達に敗れた妖怪、デーモン族、
 地下超人の怨みをパワーを取り込み、我が力とする!」

周囲の倒された妖怪やデーモン族、地下超人の身体から怨みの籠った
エネルギーが現れ、立ち上がった悪魔将軍の元に集まっていく。
そのパワーを吸収し、悪魔将軍は巨大なエネルギーの姿に変わるのであった。

悪魔将軍「今度こそ、貴様達の命を奪い、その力を我が糧とする!」
真吾「そうは行かない。メフィスト達を取り戻したんだ。もうお前に取り込ませたりしない!」
メフィスト二世「おう。散々俺達の力を使いやがったんだ。その礼を
 たっぷりさせてもらうぜ!」
メフィスト老「うむ。儂も今回の事は腹に据えかねておる。我が魔力を受けてみよ!」
零児「ぬらりひょんには逃げられたが、貴様の知っている事を話してもらうぞ」
幽助「ぶちのめしてやるぜ!」
一護「覚悟しな」
デビルマン「美樹は返してもらうぜ!」
鬼太郎「さぁ、行くぞ!悪魔将軍」

怨みのエネルギーを取り込んだ悪魔将軍を真吾少年達は果たして
倒す事が出来るのか...。

767ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/06/29(水) 15:10:57
◯埋もれ木真吾→ソロモンの笛を取戻し、悪魔将軍から十二使徒達を解放する。
◯百目→メフィスト二世達との再会を喜ぶ。
◯幽子→メフィスト二世達との再会を喜ぶ。
◯メフィスト老→真吾少年によって悪魔将軍から解放される。
◯メフィスト二世→真吾少年によって悪魔将軍から解放される。
◯ユルグ→真吾少年によって悪魔将軍から解放される。
◯妖虎→真吾少年によって悪魔将軍から解放される。
◯ヨナルデパズトーリ→真吾少年によって悪魔将軍から解放される。
◯ピクシー→真吾少年によって悪魔将軍から解放される。
◯象人→真吾少年によって悪魔将軍から解放される。
◯家獣→真吾少年によって悪魔将軍から解放される。
◯サシペレレ→真吾少年によって悪魔将軍から解放される。
◯鳥乙女ナスカ→真吾少年によって悪魔将軍から解放される。
◯こうもり猫→真吾少年によって悪魔将軍から解放される。
◯鬼太郎→ソロモンの笛を取り戻す為、戦う。
◯ねずみ男→襲ってきた地下超人達に屁をくらわす。
◯デビルマン→悪魔将軍と戦う。
◯デミトリ・マキシモフ→悪魔将軍と戦う。
◯小牟→悪魔将軍がヨガのポーズでダメージを回復出来る事を話す。
◯井上織姫→真吾を回復させる。
◯ザ・ニンジャ→ソロモンの笛を取り返す為、地下超人と戦う。
●悪魔将軍→十二使徒が真吾少年によって解放された事で弱体化するが
  妖怪、デーモン族、地下超人の恨みのパワーを吸収してパワーアップする。




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