したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

型式番号について考えるスレッド

1与謝野折檻:2003/08/23(土) 15:12
スピンオフ企画第一弾
U.C.における機動兵器の型式番号についてはここでお願いします。

2与謝野折檻:2003/08/23(土) 17:19
■RGM-86R「GM III」について
今まで、漠然とRGM-86RはRX-86「サム」をベースにした量産モデルだから例外的にRGM-86になったのでは?と考えていました。しかし、タイラントソードの扱いについては否定的な方もいらっしゃいますし、良い機会ですので、少し暴走しつつ考えてみました。

拠点番号制の「穴」は、「すべての製造施設に拠点番号が振られたわけではない」という点です。アナハイム社も、「マラサイ」を納入した際には拠点番号「10」で登録されていますから、なるほどアナハイム社グラナダ工場製MSは「RMS-10X」で良いでしょう。それではグラナダ工場の永遠のライヴァル、フォンブラウン工場製のMSはどう登録すれば良いのでしょう? 私思いますに、「都合の良い拠点番号がない場合」、拠点番号制導入後も旧来の二桁制を引きずっていたのではないでしょうか?

たとえば、アナハイム社フォンブラウン工場なりが製作したRGM-79Rの近代化改修版がU.C.0086年に採用され、仮にRGM-86と命名されたとしましょう。内戦勃発によって発注がキャンセルされたかもしれませんし、性能も飛びぬけて優れているわけでもありませんから、いずれにせよそれほどのヒット商品にはならなかったでしょう。内戦終結後、その発展型RGM-86Rを計画し、売り込みを図ったらカラバが興味を示してくれたので、地上で不要になる装備を外してRGM-86G(『B-CLUB』70号参照)という名で売却しました…と、こんなシナリオでどうでしょう?
「RGM-○○R」の接尾記号「R」は、良く「Refine」の意味で解釈されていますが、RGM-86Rの場合、初手から「86R」なのがミソだと思うのです。フィルムでの初登場は0088年だけれども、実は0086年には基本機体が完成していて、それに一部ムーバブル・フレーム構造等を導入したのが「86R」という解釈です。
しかし、部分的なムーバブル・フレームの導入という考え方は、ここ数年で一気に情勢が変化し、今のところ0083年まで遡る勢いです。すると、RGM-79Qの腕とRGM-86Rの腕に技術的な進歩はほとんどないわけで、0088年はおろか、0086年の段階においても、RGM-79Qタイプの腕部ユニットより、RX-178タイプの腕部ユニットの方が入手が容易だったとかいう事態もなきにもあらず、という感じもいたします。「RX-178は仮にもTV前半の主役なんだし、凄いMSに違いない!」という思い込みさえ捨てれば、近藤和久氏やカトキハジメ氏の描く「Mk-IIまんま腕」のエゥーゴ、連邦系量産MSなどの存在から考えて、「存外あの腕とかバックパックは規格品の流用とかそれをチューンしたものじゃないのか」という結論も導けようと思うのです。話がやや脱線しましたが、あるいは0086年の時点で、既に「Mk-II経由の設計」と思われていた腕部やバックパックを装備していても問題ないんじゃないか?と思えるのです。RS-82B-R「ジムII改」の解説には「このRタイプは後のガンダムMkII、RX-86サムのテストベースとして使用された。」(『HOBBY JAPAN』1987年9月号参照)という記述もありますが、そうするとMk-IIタイプのバックパックは、それ以前から存在し、しかも、それを装備した機体がRX-178とRX-86の共通の祖形となったということになります。

RGM-79R(RS-82B)「ジムII」→RS-82B-R(RX-79BR)「ジムII改」→RX-178「ガンダムMk-II」/RX-86「サム」→RGM-86R「ジムIII」

こんな感じでしょうか?
RX-178のみが拠点番号「17」を持つグリプス工廠への転出組と考えれば、RX-79/RGM-79、RS-81、RS-82、RX-86/RGM-86あたりは一列に並んで非常に分かりやすいと思うのですが、いかがでしょうか。

3一文字突破:2003/08/23(土) 19:21
RGC−80に関しては、かなり納得です。会計年度については大変為になりました。
RGM−86系に関しては、似たようなことを妄想してましたが、先を越されちゃいました。

>「都合の良い拠点番号がない場合」、拠点番号制導入後も旧来の二桁制を引きずっていたのではないでしょうか?
 なるほど、確かに抜け道ですね。
拠点番号制時の法則を考えると量産機ナンバー【RMS−86(仮)】あたりの型番で、『GMIII計画』(センチネル参照)が86年に採用されていたと考えると良い気がします。
その後、改修型のR型が考案され、新体制発足後の拠点番号制の廃止に伴いRGMナンバーが復活したことで【RGM−86R】に改称されたと言うシナリオでどうでしょう?
当初、エウーゴ向けに売り込まれた【MSA−008 バージム】なんかも、新体制発足後の87年に連邦向けに売り込まれ、【RGM−87】に改称されたと考えると都合が良さげです。
同様に【MSZ−007AR ザーグ】なんかもアナハイムの自社開発で89年には完成、実戦配備されていましたが、連邦に承認されたのが91年で、同時期に承認された【RGZ−91 リ・ガズィ】
と同じカテゴリーとして【RGZ−91AO】で承認されたと考えて補完してみましょう(苦しい...)。
型式番号の再登録の例としては【RX−121−2 ヘイズル2号機】なんかが、ありますので、有りなんじゃないかと。

...あ、でもエウーゴ政権になったのが、87年末なんで【RGM−87 バージム】ってギリギリやねというか間に合わないか?(苦笑)

4一文字突破:2003/08/23(土) 20:07
>「都合の良い拠点番号がない場合」、拠点番号制導入後も旧来の二桁制を引きずっていたのではないでしょうか?

 今、思いつきましたが、『ジェリド出撃命令』登場の謎の機体【MS−87D ナスホルン】も同様な事例として説明できそうな予感。
「一年戦争時、一部地域での局地戦に投入されたジオンの幻のモビルスーツ」が87年に登録されたのでしょうか?
でも、これも87年1月の出来事でギリギリなのが困りもの。10月1日〜9月30日の年度更新システムならオッケイですが。

5GRA:2003/08/24(日) 03:15
>与謝野折檻さん
>「存外あの腕とかバックパックは規格品の流用とかそれをチューンしたものじゃないのか」という結論も導けようと思うのです。

 以前、ジムスナイパーⅡとネモのバックパックの類似性について話題が上がったのを覚えています。たしか、あの時も「パーツはすでに一般的な部品として流通している可能性もある」といった主旨の事を言われてましたよね。私もこれには賛成です。私は拠点番号制時の尋常でない開発量と速度に激しく違和感を覚えているのですが、規格品のパーツが存在するのであれば、その組みかえによって「新機種」を作り出す事も可能ではないかと思います。そうなれば、4年間で百種類(番号だけで考えれば)のMSを開発する事も不可能ではないでしょうし、実際問題として開発拠点が多岐に渡れば、規格の統一は絶対条件でしょう。フロントミッションかアーマードコアかという感じですが。

>「都合の良い拠点番号がない場合」、拠点番号制導入後も旧来の二桁制を引きずっていたのではないでしょうか?

 番号を与えられてない開発基地はあり得ると思いますが、これについては、私は疑問に思います。何故なら番号を決定する所は役所だからです。原則から逸脱しそうな事例が出た場合、役人はどういう対処をするでしょうか。多少おかしくても、なんとか原則の中に納めようとする筈です。私はこの場合、既に廃止した筈の二桁を使うよりも、300なり400なりの番号を与え、なんとか3桁という原則を維持させるのではないかと思いますし、その方が簡単なのではないでしょうか。
 それと、もう一つは「ザ」の法則に書かれているMRXやORXに関する部分で「開発拠点としては比較的小規模で、いわゆる「拠点番号」を割り当てられなかった(現に拠点番号は10〜19まで全てが埋まっている)研究施設が自主開発した機体を区別するためにとった処置と考えるのが、妥当なのではないだろうか?」というのを支持しているので、適切な番号がない場合にはこのような処置をするのではないかと思うのです。

 それと、マラサイはあくまで特殊ケースだと思うのです。フォンブラウン工場の話は拠点番号の無い開発基地としての例えなのはわかっていますが、あえて書きます。
 連邦のそれもティターンズなどは、GP計画の抹消後、アナハイムにMSを開発させ、あまつさえそれを採用するつもりなぞ無かったのではないでしょうか。だからこそ、アナハイムはティターンズの管理下には置かれず、エゥーゴがMSを開発する事が出来たのではないでしょうか。そしてマラサイが「裏取引」により譲渡されたのも、表の取引が存在しないから裏でしか出来なかったのだと思うのです。だからあの場合の「108」は「グラナダ基地で開発した事にする」為の偽装ではなかったかと思います。

 とはいえ、86である理由はこれが一番説得力があるのは確かですし、いくら「300をつければいいじゃないか」と言ったところで、現実には86がついてるわけですから空論にすぎないですね。何事も理屈どおりには行かない(いや与謝野折檻さんの説が理屈としておかしいという事ではないですよ)ですし、二桁つけようと思った役人がいてもおかしくはないですからね。「R」話も納得です。

 ところで、パーツの話と拠点番号を振られなかったという話からするに、178と86の関係は、一般に言われている178の量産型としての86ではなく、ただ共通の祖先を持つというだけの別種(例えるなら人間とチンパンジーのような)という事でよろしいでしょうか。

6ギギ:2003/08/24(日) 04:24
■会計年度
これは参考になります。
私は全てとは言いませんが「数字=通し番号」と解釈していました。
(「いました」ってのが、既にグラグラしてるのを表してる。(笑)
折檻さんの会計年度のレスを読むまでは、RGC-80がやはりネックだと考えていましたし。
でも、RX-81(RX-81LA/STではなく)なんかは、どうなんですかね。
計画のみとは言え、一年戦争時にはあった計画ですよね?

■RGM-86
「ヌーベルGMIII」もRGM-86Rなんでしょうか?
唯一絶対の資料と言っていい「センチネル」やGジェネ関連の資料でもそうなので、まぁそうなんだろうと言われればそれまでですが、どうにも釈然としないんですよね。
これがRGM-86とかRGM-86Nとかだったら、GMIIからの改修機であるGMIIIはRGM-79Rに因んでか、やはりGMIIからの「Refine」って考えちゃいますが。

■「数字=通し番号」
考えてみると、拠点番号制ってのも爆発的に活発になったMS開発に年度番号制が対応不能になったと考えられなくもないですね。
通し番号であれば、特に問題ないわけですし。

私の従来の考えだと、RGC-83(試作機は恐らくRX-83)以降、MS開発が活発化し、拠点番号制に移行するわけですが、再び通し番号制に戻るRGM-86までの「84」「85」に関しても存在したであろうと考えていました。
そして、これは恐らく連邦が正式採用を見込んで開発したRMS-106「ハイザック」とRMS-154「バーザム」あたりに与えられていたのではなかろうかと。
拠点番号制の機種は、生産拠点が異なれば別ナンバーが与えられていた「可能性」がありますし(RMS-116Hなどから類推)、主力機に関しては拠点番号は産地を示すだけで、これらの機種に「実は通し番号の型式番号もあった」のではなかろうかと激しく妄想していたわけです。

■GRAさん
>ボールはどうしようか悩んだんですよね。
>ガンタンクが後に「RMV」という型式になった
私としてはMSの範疇で考えていたと思うんですよ。
ガンタンクの場合、RMVに移行後「1」から順次通しナンバーを与えていると考えられますが、ボールにはこれが当てはまらないのも一因です。
(参考:RMV系はRMV-1「ガンタンクII」RMV-3「ガンタンクIII」RMV-05「ガンタンクホバー」がある)

これのRX-76→RB-79という事例は年度番号制であれば、説明しやすいですかね。
正式採用は79年になったので、数字も変更されたと。通し番号制だとすると、やはり「被り」が問題か。(他に被ってるものはないのだろうか?思いつかないが)

年度番号制の場合、同じ年度に複数の計画があった場合どうなるんですかね?(そのための拠点番号制か?ならなんで廃止したんだろ?)
前述のRMVシリーズやコアファイターバリエーション(FFシリーズ)なんかは通し番号くさいですし、これらを勘案すると通し番号制か?とか。
どちらも捨てがたいってのが心情ですなぁ。
(まぁ、それ故長いこと話題になる事柄なんでしょうがねぇ。)

非常に支離滅裂で申し訳ない。

7一文字突破:2003/08/24(日) 07:15
>これのRX-76→RB-79という事例は年度番号制であれば、説明しやすいですかね。
正式採用は79年になったので、数字も変更されたと。通し番号制だとすると、やはり「被り」が問題か。(他に被ってるものはないのだろうか?思いつかないが)

ちなみに対地攻撃用の「コア・ブースター」が【F−79】でしたね。(「灼熱の追撃」参照)
コア・ブースター系は年度制と通し番号制のダブルナンバーだった可能性も?

8GRA:2003/08/26(火) 21:47
■ 年式か通番か
 という議論はやっぱり止めませんか。ここに来られる方々は、「絶対この考えが正しい」というような事は無いですが、実際の処どんなに議論しても結論は出ないと思うんですよ。結局のところ、通番なら「75」の根拠は不明だし、年式は合理的な説明のつかないケースがあるわけで。
 ちなみに、私が最初に番号の話しを持ち出したのは、RXとR○○は番号が同じなら同じ種類のMSですよねという事がいいたかっただけです。

>ギギさん
>「ヌーベルGMIII」もRGM-86Rなんでしょうか?
 同意です。釈然としません。純粋に再設計されている機体と、179改修機とでどうして同じ番号なのか。それも性能が数段違うのに。パワードジムのように実験機としてなら、番号を設定しなかったというのもわかりますが、UC的感覚からいけば新番号なり末尾記号を変更する対象なのではないかと。

>通し番号であれば、特に問題ないわけですし。
 議論は止めましょうと書いておいてなんですが、センチネル(センチネル信者ではないですよ)によれば「愛称の略号が煩雑化した為」とあるので、通し番号でもジムのようなたくさんの末尾記号には困ってたのではないかと…。

>私としてはMSの範疇で考えていたと思うんですよ。
 ボールがMSなのかどうかという事も結論はなかなか厳しいと思うのですが、現に79と被っているわけで、それならば準MSとして取り扱われてたと考えれば、通番派だとしても肯定できるし、年式派を否定する事にもならないと思うのですがいかがでしょうか。無論、そんな兵器の種類は無いと言われればそれまでですけど。

9一文字突破:2003/08/26(火) 23:17
GRA様
>年式か通番か、実際の処どんなに議論しても結論は出ないと思うんですよ
 激しく同意です(苦笑)

>私が最初に番号の話しを持ち出したのは、RXとR○○は番号が同じなら同じ種類のMSですよねという事がいいたかっただけです。
 ということで、話を元に戻します。

MG GM解説書より引用
「(RXシリーズがロールアウトした)ほぼ同時期に、いわゆる「ガンダムを経由しない」MSも開発されていた。これらの機体はガンダムのための基礎設計をもとに、基本的にはMSそのものを検証するためにワン・オフを前提として試作されたもので、便宜上RX−79系というカテゴリ−が与えられていた。」

ということで、RX−79(G)及びRGM−79は同じく「RX−79」計画を出所としていると言う点で大別すると同じMSであるという考えは賛成です。
RX−79計画の産物故に【79】の番号を持つのでしょう。
しかし、拠点番号制廃止後には、
【90】RX−90(YRX−90A含む)、RGM−90(88X改&重装型)
【91】RGZ−91(91AO含む)、RGM−91S(89改)
と性質の違うMSが共に同じ番号を振られているため、「番号が同じなら同じ種類のMS」という説は少し弱くなるのではないでしょうか?

10GRA:2003/08/27(水) 01:54
>一文字突破さん
>と性質の違うMSが共に同じ番号を振られているため、「番号が同じなら同じ種類のMS」という説は少し弱くなるのではないでしょうか?

 言葉が足りませんでした。拠点番号導入前限定という事です。(ネタ出しスレの時には開発基地番号導入以前という書き方をしてました。)
 例えば、発表されていませんが、RMS−101つまりグラナダ開発のものがハイザック前の105まで開発されている筈ですが、RX−104,105という様に被っていますし、似たような事例はこれ以降も出てきます。被る事にそれほど神経質にはなってないのでは。
 またもやセンチネルからの引用になってしまいますが、拠点番号廃止後は「法則にのっとるあまり複雑化したものを多少法則から外れようとも浸透度を優先させる」とあります。RX−104や105は浸透度(RXと年式?)優先に従ったのでしょう。つまりこれ以降は法則からはずれても構わないわけで、これ以降はあまり法則は気にしない方がよいのではと思っています。
 それとここで気になる記述が。「浸透度〜」の次に「故にあくまで特例であった{RGM}ナンバーが、UC0089年に至ってまで使われる事になった」とあります。この特例はジムIIがRMSでない事を指してるのかもしれませんが、拡大解釈すればRGMナンバーだけは特例として拠点番号以前の法則が使われていたという様にもとれないでしょうか?
 こんな事ばかり書いてるといくら否定しても「センチネル信者」と言われそう(笑。

11与謝野折檻:2003/08/30(土) 19:50
遅レス気味ですが

■MS-87D
リーア35「ドラケンE」はリーア軍が採用している小型MSですが、0080劇中の核弾頭積み込みシーン等からジオン軍も使用していたことが確認できます。そこで思うのですが、ジオン内におけるこの機体の型式はどのようなものだったのでしょうか?
そのまんまRH-35E(アームの形が違いますし、サブタイプがEかどうかは不明ですが)でも別に困りはしませんが、ひょっとするとMS-35Eとかそんなような名前で登録したんじゃないでしょうか。なんとなく私はそう思ってきたのですが、そう考えると、MS-87Dなんていう機体も、「もとはどこかの企業がベンチャーで開発した機体をいろいろあって採用した…」とか、「月面諸都市のうちのひとつがジオンのMSを参考に開発した機体を強引に接収した」とか、そんな風にも考えることができて便利なんですよね。某ドイツ軍がハインケルHe100とかMe209を装備したフリしたり、フランスやロシア、しまいにゃイタリアからかっぱらった兵器を自国用に改修して使用したりした事例などともオーヴァーラップして自分なんかには納得しやすい考え方です。

■桁調整について
連邦軍というのは桁調整について熱心なのかルーズなのか微妙な組織で、たとえば「ガンタンクII」系列の機体はRMV-1「ガンタンクII」、RMV-3「ガンタンクIII」ときて、いきなりRMV-05「ガンタンク・ホバー」だったり、有名なORX-005「ギャプラン」が時と場合によってORX-05だったり、プロトタイプ「リックディアス」はRX-98なのかRX-098なのか、というのも含めて色々と難しいところです。時期的には拠点番号制導入に前後する数年間に混乱が集中する傾向にあり、3桁制導入が直接の原因と考えるのが一番すっきりする考え方なのでしょうが、単なる誤植と峻別するのが難しく、これが事態をより複雑にしている傾向があります。

■お役所
実際の軍隊でも、敢えて桁を調整するところとそうでないところが両方存在します。
カナダ国防軍などは桁調整に熱心なところで、
F-104→CF-104(もともと三桁なので頭に「Canada」の「C」を追加しただけ)
F/A-18→CF-188(三桁にするため「18」の後にもう一回「8」を追加)
CH-46→CH-146(三桁にするため「46」の前に「1」を追加)
P-3C→CP-140(三桁になればそれでいいじゃん)
といったように「リナンバー万歳」な姿勢をあからさまにしています。その一方で、「頭に1を付けた三桁にする」という意気込み以外は割りとナゾで、「別にCF-188でなくてもCF-118でどこが悪い」「CP-140でなくてもCP-103じゃダメなんか!?」というハッキリしないところもお茶目な感じです。

翻ってリナンバーしない国で一番身近なのが某国の自衛隊で、F-4、F-15のように導入元の名称をそのまま採用しているものもあれば、F-1、F-2のような国産機には独自に番号を与えています。この両者で整合が図られているかというとそうでもなく、このまま国産機を作り続けていったら、そのうち「F-4支援戦闘機」なんて紛らわしい機体が出来てしまうんじゃないかと他人事ながら心配したりもします。もっとも、そのとき旧F-4が就役している可能性はゼロですから、「別にカブっても問題ない」と考えるか、「F-4はマズいので欠番にしてF-5とかにしよう」と考えるのか、そのあたりは自分の生きている間に確認できれば面白いでしょうね。で、桁というか数字が前後するのは問題ないみたいで、こういう国のお役所は、そんなに深刻に考えてないみたいですよ。

12与謝野折檻:2003/08/30(土) 19:52
■アナハイムとRGM-79R
『ジ・アニメ フィルムコミックス 機動戦士Zガンダム1』近代映画社/1985
「RGM-79R GM-II 連邦軍のMS、GMの改良型。大量生産が可能でグリプスとアナハイムで製造される。」
この記述からは、RGM-79Rの生産の一部をアナハイムが請け負っていたことが窺えます。確かに「星の屑」後のアナハイムの処遇について、受け手側があれこれと推測することは可能でしょうが、今のところ「RGM-79Rの一部=アナハイム製」というこの説に対し、否定するに足る明確で具体的な根拠はないと思われます。

■グラナダ工廠
グラナダ基地が拠点番号「10」で、開発したMSは自動的に「RMS-10X」となる…我々はふだん何の疑問も抱かずそう考えがちです。一方、私はグラナダ基地の存在自体は否定しませんが、そのあり方についてはもっと複雑なものであったろうと考えています。
そもそも、ジオン軍のグラナダ基地を接収したものが、連邦軍グラナダ基地であろうというのが普通の考え方でしょう。これに対し、ジオニック社のグラナダ工場を引き継いだのがアナハイム・グラナダ工場ということになります。本来、この両者…基地と生産施設は有機的に結合されたものであって、立地的にはどうかわかりませんが、それぞれの役割において無意味に重複していたりはしないと思うんですね。工場に基地機能があったり、逆に基地にMS開発機能があったりということはないと思うんです。

同じグラナダにはツィマッド社も製造工場を持っていて、MS-09、MS-09Rなどを生産していたことが知られています(MGキット「MS-09」「MS-09R」解説参照)から、生産設備はジオニック社のものだけではなかったことがわかりますし、これらジオニック系以外の開発、生産施設を連邦軍が接収した可能性も否定しません。だいいち、ジオニックの製造ライン自体が複数存在した可能性も大いにあります。ケイブンシャの『機動戦士Zガンダム大百科』には「グラナダの第8モビルスーツ工場」という単語が登場しますし、最低限8つは製造ラインがあったことが窺えます。ここから導ける結論としては、拠点番号「10」を持つ施設というのは、軍の開発工廠ただひとつだけではなく、こうした数多い製造施設を包括した概念だった、ということではないでしょうか。

さて、それではその中にあって、RMS-106の量産を請け負うのにもっとも適したラインはどこでしょうか? 普通に考えて、それはかつてMS-06系MSを量産していたジオニック社の工場施設だと思われます。そして、その工場は当時アナハイムのものとなっているのです。そういえば、「A.O.Z.」における「ハイザックはアナハイム・エレクトロニクス(以下、AE社)が世に送り出した量産型MSである。」という記述もまだ記憶に新しいところです。こうした数々の状況証拠から、私はRMS-106の「開発」はともかく、「製造」に関してはアナハイム社グラナダ工場がその一部なり全部なりを請け負っていたのではないか、と考えています。後のサナリィがF90S、F70を開発しながらも、その量産はアナハイムが請け負い、結局はF71が順次配備されていったという事例も想起されますし、そうしてアナハイムがRMS-106の生産に関与していたからこそ、その発展型である「マラサイ」を自社独自?で開発することができたのではないでしょうか。私は、このような理由から「RMS-108」という機体の扱いのみが特例的なのではなく、そもそも拠点番号制それ自体に、もともとそういう性格(基地と工場は直接関係ない)があったんじゃないかと考えています。「ハイザック」が普通にRMS-106なのと全く同様に「マラサイ」はRMS-108である…と。

13与謝野折檻:2003/08/30(土) 19:52
■RX-81
当初の計画によるRX-81は、結局採用されていませんし、そもそも「製造に着手」すらされていません。ここらへんに抜け穴があるんじゃないでしょうか。飽くまで「将来構想」というか「夢」を数字に託しただけで、現実感の漂う数字ではない…とか。たとえば米海軍の艦艇は艦体番号(ハルナンバー)が通し番号で与えられるのが原則ですが、なんらかの要因が混ざった場合、その大原則すら捨てて、いきなりSSN-21「シーウルフ」とか名乗ってしまうこともあるわけです。本来の順序でいけばSSN-774となる道理ですが、「21世紀型攻撃原潜」というこっぱずかしいネーミングセンスによりSSN-772「グリーンヴィル」、SSN-773「シャイアン」の次にSSN-21「シーウルフ」を建造。あまつさえ同型艦ではこの特例番号を踏襲し、SSN-22「コネチカット」、SSN-23「ジミー・カター」ときて、冷戦終結により以降の建艦計画がキャンセルされると、その次のクラスでは何食わぬ顔でSSN-774「ヴァージニア」とか言ってるんです。SSN-21ぐらいなら「21世紀を担う超高性能攻撃型原潜」という意味で計画名としては気持ちもわからなくはないのですが、SSN-22とかSSN-23とかもう意味不明ですよね。
話がだいぶ脱線しましたが、たとえばRX-80っていう計画が既に一度俎板上に上っていたのでそれとの混同を避ける意味で先走ってRX-81にした(先の長い計画なんでどうせ採用もそのころだろう)…とか、そんなマヌケな事態だってあり得ると思うんですよね。あまりにマヌケなのであまり積極的に主張はしませんが、そういう説だってたとえばMGキットの解説書とかに書かれてしまえば一気に普及してしまうわけで、無理が通れば道理は引っ込むということで自分をごまかすのも一つの手かな、と。
「採用順」説でも「廃案→枠再利用」とか「偽装」とかで番号カブリを強引に料理できるように、「年号」説においてもそのズレはどうにかなってしまうわけで、そこら辺が結論の出ない所以でしょう。

14GRA:2003/09/06(土) 02:30
>与謝野折檻さん
>お役所

 私が言いたかったのは、「2桁を使う事がおかしい」という事ではなく、「3桁」という「方針」が出てるならそれに従うのではという事です。
 与謝野折檻さんが例に挙げられたカナダでいえば、「3桁」という方針が出ているようで、その結果として担当の役人が「188」という番号を付けたわけですよね。それは「2桁と3桁とどっちが正しい」とか「リナンバーをすべきか」という次元の思考の結果ではなく、「方針に従った結果」にすぎないのではないでしょうか。その方が組織人としても簡単だし、上司に睨まれる危険もないから当然でしょう。連邦の役人さんだって同じ様に、この当時に「3桁」という方針があるのだからそれに従うでしょうし、従う事がそんなに難しい事でもないのではという事です。
 某国自衛隊の様にリナンバーをしないというのも有るでしょうし、なんらかの統一をするというのも有るでしょうし、究極的には「適当につける」というのも有りでしょう。ですが、それらはどんな形であれ組織としての「方針」であり、個々の役人さんは大体それに従いますよね。
 連邦の方針が「3桁と限定してない」というのであれば、与謝野折檻さんの説に異論を唱える気は全くありません。

15GRA:2003/09/06(土) 02:32
>引き続き
>「RGM-79Rの一部=アナハイム製」というこの説に対し、否定するに足る明確で具体的な根拠はないと思われます。

 もちろん否定はしません。というか、エゥーゴ仕様もあるでしょうから、アナハイムでも生産してたでしょうね。
 私としては、詳しくは後述しますが、この時期のアナハイムは生産はしてても、連邦MSの開発はしてないと思ってます。というのは、ジェガンについての記述で、「連邦量産MSとして初めてアナハイムで全面的に製作・生産」といった主旨の記述が時々見られるわけで、という事はアナハイムはそれまでは開発か生産のどちらかしか請け負ってない事になります。しかし生産はしている様ですから、開発はしてない事になるのではないかと。

>拠点番号「10」を持つ施設というのは、軍の開発工廠ただひとつだけではなく、こうした数多い製造施設を包括した概念だった、ということではないでしょうか。

 私はこの拠点番号を「商品企画第○課」という程度に捉えていて、実際に製作した工場なんかとは切り離して考えおり、どこで組み立てたかという事よりは企画者を重視してます。
 ハイザックを例にとれば、グラナダにある「開発第10課(仮称)」が企画、実際の各パーツの開発は外注する事もあったでしょうし、もしかしたら100パーセント外注をしていたかもしれませんが、名目上の開発者は「開発第10課」というわけです。後は記述する人の考え方によって建前を重視するか実態を重視するかの問題で、【「A.O.Z.」における「ハイザックはアナハイム・エレクトロニクス(以下、AE社)が世に送り出した量産型MSである。」】という記述は実態を重視した書き方という事になります。ちなみに私の言う「この時期のアナハイムは連邦MSを開発してない」は建前上の話です。現実にはパーツの開発など殆ど請け負ってたとは思います。その他154なんかは、ニューギニアで開発した事になってますが、実際の製作・生産は宇宙でしてたんではないでしょうか。
 それから、私のいう「108が特殊」というのは、本来「開発第10課」がタッチしてないアナハイム自主開発MSを「開発第10課」による開発というように偽装?したのではないかと。これは巷に流布する裏取引説を信じての事です。

16与謝野折檻:2003/09/09(火) 19:32
■GRAさん
当時の連邦軍のMS型式登録規則の条文が明らかでない以上、事務処理の基準も明らかではありませんよね。ですから「絶対こうだ」と断言することは誰にもできないと思うんです。ですが、そこで思考停止せず、それを踏まえたうえでなお、「GMIIIはどうしてRGM-86Rなのか?」という疑問を考えるとき、「私ならこう考えますよ」という一例として「旧登録制度の特例適用」を提案したわけです(別な方法で解決できるならそれはそれで結構なことだと思います)。

思いますに、多くのガンダムファンはここ20年がとこ、「当時の型式番号は拠点番号制に対応した3桁」が常識化してしまっており、逆にどんな例外もその常識の範疇で考えようとしすぎているような気がします。実際にお役所が定めている規則などを見ますと、第○条第1項で何某かを規定した場合、すぐその後の第2項あたりに「ただし〜」として例外の取り扱い準則を例示するのが常です。業界用語でいう「第○条ただし書き」ですね。実際、日常的に規則を扱っている役人の方が「特例」に対する備えをしている分、一般人よりも例外に困ることはない…といいますか、一般の認識と違って、本物のお役人は「例外をコントロール」しているのです。

これは実は大事なことで、ちょこちょこ発生する「例外」をそれぞれの担当者が勝手に処理していたら、そのうちワケ分からなくなるのはガンダム業界の混乱ぶりを見るまでもなく明らかですよね。「拠点番号制」なんてその最たるもので、「10、11、12、13…19」までを厳密に定義してしまって、「業者提案の機体を購入した場合(漫画業界でいう持込原稿)の型式番号は?」「敵から鹵獲したMSの型式番号は?」「旧式機のマイナーチェンジは?」「一時的に傘下に入った他組織のMSは?」「それらの型式がカブっていた場合は?」といった場合の「スジの通った」対処方法が示されていません。

>既に廃止した筈の二桁を使うよりも、300なり400なりの番号を与え、なんとか
>3桁という原則を維持させる
という提案ですが、同拠点の機体は11機目から100の位が変化する特殊なナンバリング法則(珍しくスジの通った取り扱い準則)を採用しているため、200機、300機と開発するまでもなく、20機種、30機種のMSを生産することで簡単に300、400番台へ突入してしまいます。RX-272は拠点番号17における12機種目の機体であることから「272」なわけですが、もし22機種目ならばRX-372です。

ちょっと話が逸れましたが、私は昨今のガンダム・ファンの方が、現実の役人よりはるかに「官僚体質」に染まっているのじゃないかと思えてなりません。役所や役人はその道のプロですから、キチンと例外や特例のことまで考えて規則を作り、適用していきますが、我々ファンは「原則」を過剰に信奉するあまり、例外に対する対応方法をあまりに考えてこなさ過ぎたんじゃないでしょうか? 我々のようなファン・サイドがMSの型式番号を語るとき、現用米軍等の採用しているMDS命名法を絶対視するあまり、それに適応しない命名は「おかしい!」「あり得ない!」等と否定したり、見なかったことにしたり、というような場面をよく見ます。自分の中に一つのバック・ボーンしかないと、ついついその本質が十分に理解できなかったり、その基準に当てはまらないものを否定してしまったりしがちですが、こういった不寛容は、現実に存在する「例外」を学ぶことによって、徐々に矯正されていくものだと信じます。カナダ国防軍の話も、シーウルフ級の話も、狙いとするところは「例外の勉強」であって、型式番号の具体的な法則を提案しているワケではないのです。

そんなこんなで、私は「拠点番号制をもとにした3桁表記が基本(ただし例外については旧来の型式表記併用も認める)というルールが存在した」派です。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板