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フレイ様人生劇場SSスレpart5〜黎明〜

1迷子のフレイたま:2004/03/02(火) 22:57
愛しのフレイ・アルスター先生のSSが読めるのはこのスレだけ!
|**** センセイ、          ・創作、予想等多種多様なジャンルをカバー。
|台@) シメキリガ・・・       ・本スレでは長すぎるSSもここではOK。
| 編 )    ヘヘ         ・エロ、グロ、801等の「他人を不快にするSS」は発禁処分。
|_)__)   /〃⌒⌒ヽオリャー     ライトH位なら許してあげる。
|       .〈〈.ノノ^ リ))    ・フレイ先生に信(中国では手紙をこう書く)を書こう。
        |ヽ|| `∀´||.      ・ここで950を踏んだ人は次スレ立てお願いね。
     _φ___⊂)__
   /旦/三/ /|     前スレ:フレイ様人生劇場SSスレpart4〜雪花〜
   | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|. |    http://jbbs.shitaraba.com/bbs/read.cgi/anime/154/1070633117/
   |オーブみかん|/    
              既刊作品は書庫にあるわ。
             ○フレイスレSS保存庫 ttp://oita.cool.ne.jp/fllay/ss.html

              こっちも新しい書庫よ。
             ○フレイたんSS置き場 ttp://fllaystory.s41.xrea.com/top.html

502散った花、実る果実49:2004/05/13(木) 23:24
リアの怪我は、すぐに動かせる程軽い怪我ではなかった。
戦艦の中で治療を済ませる、というわけにもいかないらしく、程なくしてリアは地球にあるザフトの保有する病院に転院することになった。

「リア・・・・・」
転院の準備を手伝おうとリアのいる病室を訪ねると、リアは半身を起こして私に微笑みかけた。
「フレイ、いらっしゃい。聞いたでしょ?私、病院にうつることになったの。クルーゼ隊長のお計らいで、ちょっと腕のいい先生のところにまわしてもらえるらしいわよ。もちろん、ある程度以上回復したら、本国でもっとちゃんとした治療を受けることになると思うけど」
つらいだろうに、微笑を絶やさないリア。
彼女が取り乱した様子を見せたのは、最初のあの時だけだった。
「なんて顔してるのよ。あなたのせいで怪我したわけじゃないでしょう。きっと治るわよ。ううん、治してみせる。だって私はコーディネイターだもん、あなたたちナチュラルとは体の出来が違うのよ」
「リア・・・その冗談、面白くないわよ・・・・・」
私はちょっと泣きそうになりながら、そう返していた。
リアが頑張っているのに、私が弱音を吐くわけにはいかなかった。
「治療に専念しなくちゃいけないから、あなたについて宇宙に上がるわけにはいかないけど。大丈夫よ、私も除隊になったわけじゃないし、また会えるわよ。怪我を治して、きっと戻ってくるから。その頃にはこんな戦争、終わってるかもしれないけどね。まあ、この調子だとクルーゼ隊長があなたのこと手放すようにも思えないし、大丈夫、大丈夫。」
きっと実際にはここで別れたら二度と会えない可能性の方が高いのだろう。
戦争が長引けば、いつまでも捕虜を連れまわすわけにもいかないのだろうし、戦争が終わったのであれば尚更クルーゼ隊長が私を連れて歩く意味は無い。
おそらく、これが最後のリアとの別れになることだろう。
「リア・・・・私頑張るから・・・・・元気で・・・・・・」
「何言ってるのよ、こんな怪我人つかまえて。元気で、も何もないでしょう?」
苦くわらってリアは私の手をとる。
彼女にもわかっているのだろう、これがおそらく最後になると。そう思うと、我慢しきれずに涙が一つ落ちた。
「いやだ、泣かないで。私だって、寂しくなっちゃうじゃないの。それより、もう、しっかりしてよね。フレイってば、私より年上の癖に、てんで頼りないんだもの。それに・・・・」
そこで彼女の声が真剣みをおびた
顔を上げると、思いつめたような顔でリアがこちらを見ている。
「もう、私がフォローしてあげることは出来ないわ。フレイ、あなた・・・気をつけて。今回の事で、ナチュラルへの反感はまた大きく育ってしまった。私、あなたが激情したザフト兵に害されました、なんてニュース聞くの、嫌だからね。」
「わかった、気をつける・・・・・ねえ、ナチュラルとコーディネイターがわかりあえる時代って、こないのかしらね・・・私、リアと会えて、コーディネイターに対して一杯誤解していたって、気がついたの。リアと会えてよかった。こんな風に、皆わかりあえたらいいのに。戦争は、どうしたら終わるのかしら・・・・・」
「私もよ」
リアは優しく頷いた。
「私もフレイに会えてよかった。・・・大きな声では言えないけど、ナチュラルもそう捨てたもんじゃないって、思うことができたわ。それでも私はコーディネイターである自分に誇りを持っているし、体が治ったらやっぱりコーディネイターのためにザフトで働くと思うけど・・・それは今までのナチュラルを否定する気持ちからじゃない。守りたいものがあるから、守るための力がある限り、私にできる事をすると言うことよ。」
「戦争が、終わるといいわね。そしてリアの体が早く治るといい。リア・・・本当に、どうか元気で。私リアの事忘れないわ・・・・」

503散った花、実る果実50:2004/05/13(木) 23:27
「本国は久しぶりだろう、イザーク。家族に顔を見せて、安心させてやるといい」
「は!ありがとうございます。・・・・・早く座れよ!」
クルーゼ隊長への誇らしげな応対とは対象的に、私に侮蔑するような視線と言葉をなげかけるイザーク。
私は彼のことが怖かった。彼のナチュラルへの蔑視は終始変わらぬものとしてそこにあるように思えたから。
ザフトのナチュラルに対する反感を、彼は代表しているように思えたのだ。
「ふんっ」
怯えた様子でクルーゼ隊長の横に座った私をみて、彼は軽蔑するように息を吐いた。
ここにはもう、リアはいない・・・・・・敵意に囲まれたこの状態でどうやってすごしていけばいいのだろう。
宇宙には・・・・これから戻る、この広い宇宙(そら)には、何が待っているのだろう。
「怖がることはない、私のそばにいれば安全だよ。私がちゃんと君を守る。だから安心したまえ、フレイ」
その声に、パパの優しい声が重なった。
「大丈夫だよ、フレイ」
パパ・・・・・
いつでも私を守ってくれていたパパ。
この人に従っていれば、本当に大丈夫かもしれない・・・・・
パパの声で、パパの言葉で私を包んでくれる人。
目をつぶればほら、パパの香り・・・・パパの声しか聞こえない・・・・・
パパといれば、大丈夫。昔からそうだったじゃない・・・・・
民間機とは違い、ひどく揺れる機体に恐れをなして目をつぶってしがみついている私の腕を、彼の手が優しく押さえた。


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