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フレイ様人生劇場SSスレpart5〜黎明〜

463散った花、実る果実47:2004/05/10(月) 22:01
嘘でしょう・・・・・?
「ミリアリア!ミリアリア、しっかりしてよ!!」
必死で呼びかけた声に彼女はうっすらと目を開いた。
「・・・まったく・・・その呼び方で呼ぶなって、言ってるでしょう・・・」
語調は弱いものの、いつもの調子でやり返してくる彼女に少しだけ安心したら、涙が出てきた。
「ごめん・・・・リスティア・・・・・」
「大体、それ、ナチュラルの友達の名前なんでしょう・・・同じ様に呼ばれるなんて嫌よ・・・・」
「うん、ごめん、ごめん、リスティア・・・・・・」
一度流れ始めたら涙は止まらない。
「泣かないで・・・あんた馬鹿だから、また間違えるといけないから、私のこと、リアって呼んで。傷が痛くて、怒ったりするの、気合いるのよ・・?」
「うん、ごめん、ごめんね、リア・・・・・」
もう、それしか言葉が出てこなかった。
腰から下が、真っ赤な血に染まっている。
それに、脚の形が・・・・・・・・・・・
顔色も、元々透き通るような肌だったのが、今は青ざめてまるで蝋細工のようだ。
「リア・・・・・」

「そこどいて!病室に運びます!」
ばたばたと騒々しく医師たちが駆け込み、リアを運んでいった。
私もそれに付いて行ったけれど、病室の中に入れるはずもなく、ただ待つしかなかった。
「おまえらがやったんだ」
後ろから憎憎しげなつぶやきが洩れる。
振り向くと2,3人の男達が私を睨みつけている。
「ミリアリアにあんなひどい怪我させたのは、ナチュラルどもじゃないか。なのになんでおまえがそんな所にいるんだよ。」
「そんな・・・」
私、そんなつもりじゃなかった。ただリアが心配で・・・・・
私はリアを傷つけたいなんて思ったことないのに・・・・
「見たところ、相当ひどい怪我だった。あれじゃ、完全に元に戻るかどうかあやしいよ。おまえ等ナチュラルが、俺達の将来を奪っていくんだ」
「そんなつもり・・・!!」
私は叫んでいた。
「私はリアを傷つけるつもりなんかない、リアが怪我して悲しいのは、心配なのは私も一緒よ!」
「どうだかな!」
叩き付けるような叫びと共に鋭い視線がつきささる。
「所詮おまえはナチュラルだろう。俺達コーディネイターとは違うんだ。親切面して誤魔化そうったってそうはいくかよ!」
「だから私は・・・・」
「おまえがナチュラルだって事は事実なんだ。目障りなんだよ!俺達が誰と戦争してると思ってるんだ?」
ナチュラルってだけで、私の言葉はもう聞いてもらえないの?どんなに私がリアを思っても、それとは関係ないところでしか見てもらえないの?
その瞬間、私は気づいた。
私、アークエンジェルにいたとき、この人たちと同じ事してた。
キラに、ラクスに、コーディネイターだからって、だから利用していいんだって。


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