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フレイ様人生劇場SSスレpart5〜黎明〜

1迷子のフレイたま:2004/03/02(火) 22:57
愛しのフレイ・アルスター先生のSSが読めるのはこのスレだけ!
|**** センセイ、          ・創作、予想等多種多様なジャンルをカバー。
|台@) シメキリガ・・・       ・本スレでは長すぎるSSもここではOK。
| 編 )    ヘヘ         ・エロ、グロ、801等の「他人を不快にするSS」は発禁処分。
|_)__)   /〃⌒⌒ヽオリャー     ライトH位なら許してあげる。
|       .〈〈.ノノ^ リ))    ・フレイ先生に信(中国では手紙をこう書く)を書こう。
        |ヽ|| `∀´||.      ・ここで950を踏んだ人は次スレ立てお願いね。
     _φ___⊂)__
   /旦/三/ /|     前スレ:フレイ様人生劇場SSスレpart4〜雪花〜
   | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|. |    http://jbbs.shitaraba.com/bbs/read.cgi/anime/154/1070633117/
   |オーブみかん|/    
              既刊作品は書庫にあるわ。
             ○フレイスレSS保存庫 ttp://oita.cool.ne.jp/fllay/ss.html

              こっちも新しい書庫よ。
             ○フレイたんSS置き場 ttp://fllaystory.s41.xrea.com/top.html

2迷子のフレイたま:2004/03/02(火) 22:58
スンマソ、うっかりとってしまったのでたてますた。
自分は最近投下しておりませんが、皆さんの投下楽しみにロムってます。

3ミリアリア・あの子許せない 71:2004/03/06(土) 18:13
第2部 4. 私はどうすればいいんだろう? 8-1/8
[フレイ? 何よ、あの子!!]

カズイの言葉で、私の中に溢れ出したヘリオポリスの思い出。
まだトールとは彼氏・彼女でなく、キラへの打ち明けられぬ想いに、胸を焦がしていたころ。

* * *

騒がしい店内。あちこちで交わされる会話。カトウゼミと私のサークル、その他の合コン。
新しい友達、新しい出会いが、あちこちで生まれる中、私は結局、いつものメンバーで
話に花を咲かせていた。

「トール、今度出るCPUどう思う」
「ううん、結局ベンチマーク、大して変わんないのな」私の話に、トールは残念そうに答える。
「そうだね、量子サーキットの新技術を生産設備の関係で見送ったからね」キラの言葉。

「まったく、それ、やってりゃな」とトール。
「でも、本当は軍関係で先に発注されてて、キャンセル品が一部流れるという噂もあるよ」
「え!ほんと? キラ」キラの言葉に、私は目を輝かせる。

「ああ、複数の情報を総合するとね」
「キラ君、それだよ、それ。そうこなくっちゃ。よし、それ狙うぞ」盛り上がるトール。

「キラ、よく知ってる。色々、情報調べてるんだ」
「ミリィほどじゃ無いよ。たまたま、見つけただけで」キラは、少し照れるように話す。

私はキラを、うっとりと見つめる。キラは知識をひけらかすことはしないけど、
本当に良く知ってる。マニアックなトールになんなく話を合わしていける。そして、私とも。

サイは、そんな私達の話に付いて行けないようで、ヤレヤレという顔をしていた。

ふいに、後ろから、明るい声がした。
「サイ、こっちに来ない?」
「フレイ!」
サイは、そう言って振り向いた。声の主は、新入生のフレイ・アルスター。
私と同じサークル。結構いいとこの、お嬢さん。

「先輩たち、難しい話をしていますね」

フレイは、新入生らしい丁寧な言葉で話しかける。でも、それが、私には、ちょっと鼻につく。
サークルでは、友達と意外と好き勝手しているのだ。意識はしていないかもしれないけど、
表と裏を使い分けて、こういう場では、自分を飾るようなようなタイプ。合コンでも、
いろいろな人に愛想を振りまいている。そして、今、店の片隅でたむろしている私達の
ところへもやってきたのだ。

「ねえ、向こうにドリンクあるわよ。サイ、行きましょうよ」
「うん、フレイ、だけどね、今日はちょっと……」

「今日はどうだっての、サイ?」

フレイは、私のゼミの人とは、それほど会っていないはずなのに、サイには、やたら馴れ馴れしい。
男に甘えるような仕草が、私をイライラさせる。でも、それだけでは無い。私は、チラと後ろを見やる。
そこにいるキラの目は、さっきから、ずっと、フレイに注がれている。美しくセットした髪。
赤毛の後ろ髪が揺れる。それからキラの目は離れない。

キラ! フレイのこと見とれて! フレイ? 何よ、あの子!!

4ミリアリア・あの子許せない 72:2004/03/06(土) 18:17
第2部 4. 私はどうすればいいんだろう? 8-2/8
[みんな撮るよー!]

フレイに見とれているキラ。キラ、あの子のこと、まさか……
私は、振り向いて小さく声をかける。
「キラ!」

でも、私の声は少し上ずっているのが自分でも分かる。そんな私の言葉にキラはハッとしたように
視線を私に戻す。

「その人、キラっていうんですか?」 あの子が無邪気に聞いた。

「ああ、はじめまして、キラ・ヤマトです」
「私、フレイ・アルスター。よろしくね」

しばしの間、あの子とキラの視線が合う。

「あ、俺、トール・ケーニヒ」トールが割り込むように話す。

私の行動が、意図せずに、あの子とキラの自己紹介になってしまい。私は内心面白くなかった。

「みんな撮るよー!」
カズイの声がした。カズイが一眼レフのプロ用デジカメを構えて、私達を見ている。
あの子は、それだけで、カメラに向けて満面の笑顔を浮かべている。トールが立ち上がって、
大げさにポーズを付ける。私も慌てて笑顔を作る。

パシャッ! パシャッ! シャター音が数回響いた。

「どれどれ」トールが、わざわざカズイのデジカメのモニタを覗きに行く。あの子とサイも
肩を並べながらモニタを覗き込んでいる。残ったキラに、私は目を向ける。キラは、
あの子に見とれていた素振りは、既に消えて、見つめる私に微笑みを返す。
私はホッとして、嬉しくて堪らなくなる。

「カズイ、後で写真ちょうだい」と私。
「俺、データも、もらい!」とトール。
「僕もデータもらうよ」キラ。
「カズイ、2枚分な。フレイにも、後で写真渡すよ」あの子の方を向いて話すサイ。
「うん、サイ」サイを見つめている、あの子。

「ちょっと、ちょっと。いっぺんに言わないでよ」カズイは困ったような素振りながらも嬉しそうだ。

口々にカズイに話しかける声。カズイの撮る写真には平和が詰まっていた。カズイは平和な私達を残す大事な仲間だった。

* * *

私、キラ、トール。サイとあの子。そしてカズイ。平和な時。
あの子の存在も平和へのスパイス。成り行きにまかせる私を刺激し、キラへの想いを再確認させていた。
でも、あの平和な時は今は無い。

私達みんなを明るくさせていたトールは、もういない。
キラは昔とは変わった。悲しくなるくらい。
あの子は暴走し、キラを変えて、そして姿を消した。
サイは失意に落ち込み、そして、立ち直った後、私と微妙な関係になっている。
その上、平和な時を記録していたカズイも、私達の前から姿を消す。

昔の私達は帰って来ない。私はどうすればいいんだろう?

5ミリアリア・あの子許せない 作者:2004/03/06(土) 18:20
うちのSS独自のヘリオ組回想です。結局、予定分をサイズ制限で二つに分けました。
これのフレイ版も存在していて、ちょっと先になりますが出てきます。
次は、またフレイSSに戻ります。

前スレ、目次を入れたら、いきなり、リストから消えてしまいました。
過去ログ倉庫まで行けば見れますが、一度に開くとサイズが大きいですし、
もう少し入れずに、保持しておいた方が良かったですね。済みません。

前スレの最後の投下への感想です。

>>The Last War
お帰りなさい。一連の作品、どんどん良くなっています。今回のクリスとセシウスの決着で、
アスランに言ったカガリの最終話の台詞の絡ませ方なんか最高でしたよ。

>>流離う翼たち
キースとカズイの会話、大笑いさせていただきました。

>>過去の傷
食事会、ラクスとアスランは、別なんですね。ミリィは、相変わらずモーションかけて、キラ困惑気味。
そして、マリューさん登場。ムウを失ったマリューさんは、どうしているのでしょうか?

6流離う翼たち・424:2004/03/06(土) 22:37
 そこは既に異界であった。異様な空気と臭気が充満し、かつては普通に美味しく食べられたであろう食材が異界の技によって形容し難い何かへと変貌を遂げている。それらを目の当たりにしている審査員たちは一様に顔色を失い、気の弱いサイは今にも気を失いそうになっている。
 そして、最初の料理が6人の前に並べられた。

「うーん、一応頑張ってみたんだけど」

 ミリィが出してきたのはトーストに半熟の目玉焼き。簡単なサラダにコンソメスープという朝食風味なメニューだった。これなら確かに失敗はしないだろう。出だしとしてはまあまあのメニューだ。だが、5人がトーストを手にする中で、何故かトールは何にも手を付けようとはしなかった。
 そして、サラダを食べたキラがいきなり糸が切れた人形のようにその場に突っ伏した。それを見た参加者たちがぎょっとしてキラを見やる。

「おい、どうしたキラ?」

 心配したサイが声をかけるが、キラは何かに堪える様に顔を顰め、ぴくぴくと痙攣している。そして、それを見たトールが落ち着いた声で目の前のメニューを見る。

「ふむ、今回はサラダか」
「どういうことだ?」

 フラガがトールに問いかける。トールはトーストにバターを塗りながらそれに答えた。

「いえ、ミリィの料理は必ずどれか一品が地雷なんです。今回はサラダのドレッシングでしょうね」
「つまり、君はそれを知っていて黙って様子を伺っていたと?」

 フラガの詰問に、トールは視線を泳がせることで答えた。フラガはトールの計算高さに呆れたものの、自分もキラの犠牲を無駄にせぬようサラダを横にどける。
 だが、4人の何ともいえない視線がトールに集まってしまう。その視線にさらされたトールが戸惑った声を上げた。
 
「な、なんだよ!?」
「いや、なんと言うか、なあ?」

 フラガが何とも言えない目でトールを見た後、視線を他の2人に向ける。他の2人にも同様の意思が見て取れる。そう、みんなトールに同情しているのだ。お前の未来の食生活は暗いぞと。2人の関係を知らないオルガは我関せずとばかりに食事を続けていた。勿論サラダは退けている?
 男たちがそんな失礼な事を考えているとも知らず、ミリィは目配せをしている男たちをキョトンとした顔で見ていた。ちなみに、キラは5分後に何とか復活した。

 しかしまあ、ミリィの食事は極めて問題点の無い、いや、恐ろしい問題があるような気もするが、食べれるので問題は無い。問題なのはここからなのだ。

7流離う翼たち・作者:2004/03/06(土) 22:43
>> 過去の傷
ラクスが怖い・・・・・・ミリィはモーションかけてるし
平和は何処に行ったんだ?
マリューさんは久しぶりに会ったようですね。大丈夫でしょうか

>> ミリアリア・あの子許せない
前スレのまとめ、乙でした
ミリィの過去の回想ですか。この頃は普通に平和だったのに
何気にカズィがとっても重要な位置にいるw

8過去の傷・71:2004/03/06(土) 23:26
マリュ−はフレイに微笑んだ。
「お久しぶりね」
「はい、会いたかったです」
「でもその前に聞いておきたいことがあるのよね・・・ほらなぜ転属したはずの貴女がザフトの脱出ポッドに乗っていたのか。
フレイは息を吸うと全てを話し始めた。
クル−ゼに捕らえられザフトに入れられたこと、ザフトでの生活のことなど、そしてクル−ゼにあるディスクを託されアズラエルに渡した・・・そしてそれが戦争の引き金になったことなど、全て話した。
「そう・・・そんなことがあったの・・・辛かったわね」
「はい、でもこれは罰だったのかもしれません」
「罰?」
「はい・・・私キラに酷いことしたから・・・いろんなことしたから、キラを戦争の道具として利用して・・・それがキラに対しての復讐だと決めて・・・そんな女なんです私は・・・だから罰だったんです・・・転属することが決まった時点で・・・私怖かった・・・それからはずっと一人で・・・ほんとにいつ死ぬかなって・・・私キラに謝りたかった、謝らなきゃって・・・ごめんなさいって・・・ずっと苦しくて、怖くて・・・闇に閉じこもってました・・・」
「そう、でも良かったわね戻れて、キラ君に会えて・・・怖かったでしょうね、ほんとに・・・」
フレイが涙声になる・・・そして泣き出した。
「は・・・はい・・・うう・・・私・・・怖かった・・・ずっと・・・うう・・・マリュ−さん!」
元上司の胸に泣きながら飛び込んだ、そしてマリュ−は微笑むと赤い髪の少女を優しく抱きしめた。
「辛かったわね、怖かったわね、一人でよく頑張ってきたわね・・・偉いわ貴女は」
「うう・・・そんな私・・・暖かい、バジリ−ル中尉も暖かく抱きしめてくれました」
「ナタルが?・・・そう・・・ねえフレイさん・・・顔を上げて皆を見てみて、ほら皆の場所に、キラ君の場所に戻れたじゃない」
顔を上げるフレイ、皆を見渡す・・・キラが・・・サイが・・・皆が優しい目でフレイを見ている、その光景にフレイは、泣き顔で嬉しそうに微笑んだ、そして・・・。
「皆・・・ただいま」

通路を歩いているキラとマリュ−。
「そうですか、来たばかりなのにもう帰還するんですか、残念です」
「ごめんなさいね、でもまた来るわ・・・それよりフレイさんは・・・」
「フレイは・・・彼女は・・・僕が全て悪いんです・・・フレイのお父さんを守れなかった僕が・・・彼女はいろんな運命に翻弄された・・・」
「ええ・・・もしかすると彼女がだれよりも一番の戦争の被害者かもしれないわね・・・」
「はい、僕もそう思います・・・これからは僕が彼女の側にずっといてあげます、ずっと見守ってます、もうフレイを一人にはさせません」
「ええ・・・お願い・・・キラ君」
「はい」
マリュ−去りながら言った。
「私は・・・あんな幼い少女の運命を狂わせた・・・彼女に心の傷を負わせた戦争というのを私は絶対に許さないわ」
「・・・・・・」(フラガ少佐のことで傷ついてるだろうにあの人は・・・やっぱり立派な人だ)

ドアの前に来たキラは、フレイの様子を見ようとしてつい嬉しそうに微笑んだ、フレイはカガリとミリアリアの間だ楽しそうにくすくすと笑っていた、それはキラが一番好きなフレイの表情だった、そう・・・ヘリオポリスのキャンパスで見たあの無邪気に笑っていたあのフレイだった、本当のフレイ・アルスタ−という一人の本当に楽しそうな表情だった。

9過去の傷・作者:2004/03/06(土) 23:39
>>ミリアリア・あの子許せない
おおお、これは平和だった頃の・・・ミリィの回想ですね、というよりミリィはこの頃からフレイ様にちょっとした敵意というか嫉妬というか。
>>翼たち
ここは戦争だ、おいおいミリィでこれなら、これから六人とも地獄以上の苦しみを味わうみたいですね、ある意味モビルス−戦より怖いです、なにげにト−ル同情されてるし、でもさすがに彼は詳しいですね、それよりもっと同情されるのはキラでは?

10リヴァオタと八アスのためでなく:2004/03/07(日) 08:59
ガロードは本屋で大藪春彦の本を数冊買った。
「戦士の挽歌」の全巻、「狼の追跡」「ヘッドハンター」「戦場の狩人」だ
ガロードは店長のロメロに言った
「おじさん?」
「なんだ」
「本買いに着たんだけど」
「そうか」
「大藪の新刊入れててくれよ」
「そうだ、いいものがある」
ロメロは小さなカプセルを出した
「なにこれ?」
「これを飲むと胃の中で消化され、数メートルの大爆発するものだ」
「もらっとくよ」
ガロードは店を出た
ガロードはジェリドとばったり会いあとをつけた。
ジェリドは喫茶店に入った。そこでジェリドはコーヒーとカレーを頼んだ
ガロードはジェリドの隣の席に着き、コーヒーを飲む
ジェリドはトイレに向かった。いまだ!ガロードは思った
ガロードはジェリドのコーヒーにカプセルを入れた。
ガロードは喫茶店を去った。数分後、コーヒーを飲んだジェリドは
喫茶店で大爆発をした。ガロードは明日の新聞にどうどう的に公表される
だろうと思った。

11刻還り:2004/03/07(日) 16:36
キラはカガリ達からバクゥを離すようにバクゥを誘導する。
その意図を察してフラガも追随する。

「逃がすかよ。」

バクゥより発射されるミサイルを盾で防ぎながらビームライフルによる牽制、離脱。
それを繰り返す。

「ここまで離れれば。」

照準をきっちりとバクゥに合わせ、トリガーを引く。
ビームは一直線に走る。
そして、砂塵を舞い上げた。

「外れた。」

もう一度撃つ。
しかし、結果は同じ。

「キラ、熱滞留のせいだ。」

熱滞留。
ストライクのビームが外れる原因。
地上での戦闘が初めてキラにとって気付かない現象。
さらに、ストライク自体が宇宙用に設定されている。
ちなみにスカイグラスパーは地上用であることによりある程度補正がされており、フラガ自身が地上での戦闘を経験しているため命中率が

ストライクより高いのだ。

「ありがとうございます。」

キラはすぐさま端末を引っ張り出し、瞬時にデータを打ち込んでゆく。
わずか10秒にも満たない時間にである。
キラの卓越した能力は戦闘時の不利を一瞬にしてなくした。
そして、次の一撃はバクゥに直撃、大破させる。

「やってくれるな、一瞬にして熱滞留をプログラムに組み込んだ。」

戦闘を遠巻きに見ていたバルドフェルドは、素直に感嘆の言葉を述べる。
バクゥは残り1機。
完全に不利である。

「隊長どうしますか?」
「後退する。これ以上の損害はごめんだからな。」
「はっ。」

ダコスタはすぐにバクゥのパイロットに撤退を命令し、自身もジープを走らせた。

「面白い相手というのは厄介なものだ。」

呟いたバルドフェルドの口元は狩猟者としての笑みを浮かべていた。

12刻還り:2004/03/07(日) 16:38
此度の戦争で“明けの砂漠”の被害は甚大であった。
先に駆け出していった者達のほとんどが還らぬ者となり、哀しみと怒りの空気が一帯を包んでいる。
生存者の中にも無傷ですんだ者は少なく、何とか一命を取り留めたような重傷者もいる。
カガリと一緒に戦っていたアフベドという少年だ。
アフベドはバクゥの爆発に吹き飛ばされた衝撃で意識を失っている。
カガリはそんなアフベドを心配して手を握り締めていた。

「あんたらはこんなことがしたかったのか?こんな風に命を捨てる。」

スカイグラスパーから降りてきたフラガは見下ろしながら言う。

「なんだと。」

フラガの言葉に突っかかってくるカガリ。
カガリは正面からフラガをにらみつけながる言う。

「みんな必死で戦った、戦っているんだ。大事な物、大事な人を護るために必死でな。」
「護るための戦い?死ぬための戦いの間違いじゃないのか。」

カガリの拳がフラガに向けられる。
しかし、その拳はフラガの顔を捉える前に腕を掴まれた。

「護るって言うんなら、死んじゃ意味ないんだよ。待っている人のところに帰らなきゃな。」
「痛っ。」

掴まれている腕に力が込められ、カガリの腕に痛みが走る。
フラガの言葉に、カガリは衝撃を感じる。
知っていたはずであった。
戦争で仲間死ぬのを見るのは初めてではない。
誰かが死ぬたびに誰かが哀しみに包まれる。
それを見るのが嫌だった。
だから、必死だった。

(なのに・・・)

カガリは自分の行動が正しいのかわからなくなってきた。

13刻還り・作者:2004/03/07(日) 17:14
短い・遅い・行間のミスと3拍子そろっております。
皆様が心配(期待)なされていたフレイ様の出撃はありません。
まだw

>>流離う
ミサじゃなくてマリューのみならずミリアリアまでとは・・・
フレイ様の料理に期待ですね。
きっと、胃が溶けるようなものを作ってくれるにちがいないw

>>過去の傷
マリューの登場で和やかな雰囲気です。
フレイ様も笑っておられます。
ミリアリアの行動がフレイ様にどんな影響をあたえるのか?
続きが期待です。

>>キラフレ
祝投下です。
黒々としたフレイ様が白くなることを願いながらも黒でもいいかなっと。。
続きを待っています。

>>The Last War
クリスとセシウスの決着がつき、着々と締めへと向かっていますね。
円満なる完結を願っています。

>>ミリアリア
平和な頃の思い出ですね。
ミリアリアはどういう思い出トールと付き合っていたのだろう?
少し、トールがかわいそうです。

>>リバアス
ガロード、他人を巻き込むのはどうかと・・・

14流離う翼たち・425:2004/03/07(日) 22:44
 ミリィの次に料理を持ってきたのはカガリだった。出てきたのは野菜スープと、何処から出てきたのかご飯である。一体アークエンジェルの何処に米があったのだろうと誰もが思ったが、あえて口にはしない。それよりももっと大きな疑問が先ほどからこの食堂に満ちているからだ。いや、時折調理場から聞こえる怪しげな声とか、謎の悲鳴とか、奇怪な音とか・・・・・・

「どうだ、私もやれば出来るだろう」

 えへんと胸を張るカガリ。だが、スプーンでご飯を口に運んだキラはすぐに顔を顰めた。

「・・・・・・生煮えだ」

 それを皮切りに次々と出てくる不満の山。

「この人参、皮が剥いてないぞ」
「なんで野菜スープに長ネギが?」
「塩が多すぎだ」
「煮込み時間が足りない。野菜に芯がかなり残っている」
「不味いぞ」

 最後のオルガの感想は余りにもストレートだった。その直後にオルガの頭にカガリの投げたお玉が直撃し、綺麗な音を立てる。額にモロに食らったオルガは大きくのけぞった後、強引に身体を戻して文句を口にした。

「ってえな、何しやがる!」
「やかましい。いきなり不味いなんて言いやがって!」
「本当の事だろうが。お前ちゃんと試食したのか!?」
「試食? そんな物いらん!」
「ちょっと待ちやがれ、この自信二乗女!」

 何とも酷い事を言うオルガ。カガリは顔を真っ赤にして怒っているが、他の5人はオルガの言葉に内心で頷いていたので、誰もカガリの擁護はしなかった。
 そして遂にカガリは切れた。

「もう怒った、表に出ろ!」
「良い度胸だ、後悔するなよ阿婆擦れ!」
「誰が阿婆擦れだ!?」

 右手に柳刃包丁持って怒りを露にするカガリと、拳を握るオルガ。このまま流血の惨事にと誰もが思ったが、それが激突するより早くオルガの頭に拳骨が落ち、カガリの後頭部にハリセンが叩き込まれた。

「ぐぁあああ!」
「きゅう・・・・・・・」

 頭を抱えて悶絶するオルガと、ハリセンの一撃で気絶してしまうカガリ。カガリを殴ったのはフレイだった。

「もう、この娘は。カッとなるとすぐに手が出るんだから」
「「「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」」」

 フレイの呆れた呟きを聞いて6人は思った。そのハリセンは何処から出てきたんだと。

15流離う翼たち・作者:2004/03/07(日) 22:50
>> 過去の傷
マリューさんが笑っている。でも、マリューさんよりキラが笑っている方が驚きなのは何故w?
とりあえずフレイ様は幸せそうですね。マリューさんはまだまだ大変でしょうが

>> リヴァオタと八アスのためでなく
コーヒーとカレー、ジェリドの食生活は一体?

>> 刻還り
アフメド君、生きてたんですねえ。良かった
何気にカガリを叱るのは兄貴の役目ですか。黒キラじゃないからキラは怒らないかな

16散った花、実る果実34:2004/03/07(日) 22:57
今日は・・・・色々なことがあったような気がする・・・・
いつもと同じだけの長さの一日だけど・・・・ミリアリア・・・リスティアと出会い、あれほど嫌っていたザフトの軍服に袖を通し・・・・
あんなに異端視していたザフトの軍人とこれだけ色々なことが話せるとは思ってなかった。
ミリアリアと同じ名前だって事で親近感を感じたせいもあるけど・・・多分それだけじゃないだろう。
・・・・少し前の私だったら、きっとコーディネイターだという事だけで、話そうともしなかったと思う。
コーディネイターが嫌いってずっと思ってたけど・・・多分、私の偏見が余計相手の態度を頑なにさせていた事もあったのだろう。
カレッジにいた頃は隠すようにはしていたけど・・・それでも私のコーディネイターへの偏見は、パパが死んだ後ほどじゃないけど、やっぱりしっかりとあったもの。
・・・・まだ・・・・・コーディネイターが怖くないわけじゃないけど・・・・・・・

ミリアリア・・・ミリィ・・・・クルーゼ隊はまだアークエンジェルを追っていると言う事だった。
という事は、ミリアリアは無事なのだろうか。
『違う・・・・違う、私・・・・・・違う!』
あの時彼女が本当に言いたかった事はなんだろう。
彼女がコーディネイターの捕虜にナイフを向けた瞬間、あの瞬間だけはやっぱり私と同じ気持ちだったろう、と今でも思う。
でも、その次の瞬間は・・・?
私はまだコーディネイターへの憎しみを止められずにいた。
復讐をとめようとしたミリアリアへわずかなりとも憎しみを感じた。
私を止めたミリアリアの気持ちは?何故彼女は私を止めたの。
人殺しが恐ろしくなった?ううん、違う。形はどうあれ私たちはキラにそれを強いてきた。
相手が生身の人間だから怖気づいた?でもそれなら自分の体を張ってまで助けることもないだろう。
自分が手を引けばそれで済む。
なら何故。
自分が間違っていることに気が付いた?コーディネイターというくくりで相手を決めてしまうことに。
たとえば今日リスティアに私が投げかけた数々の失言。
もし私が彼女をナチュラルだと思っていたら言わずに済んだこともあったろう。
その逆もまた言える。
彼女が私の事をコーディネイターだと思っていたらファーストネームで呼ばれることにあれほど拒絶を示しはしなかったろうし、その後の会話もまた違ったものになっただろう。
ミリアリアはそんな、“コーディネイター”と“ナチュラル”で人を決めることが間違っているとあの瞬間気が付いたのだろうか・・・・
私のコーディネイターへの憎しみを目の当たりにして?
それとも・・・・・・

17散った花、実る果実35:2004/03/07(日) 22:57
ピッ
電子音がして扉が開いた。
「ミ・・・・・リスティア・・・・・」
「あなたの生活必要品をお持ちしました。最低限必要と思われるものは用意しましたが、不足があれば申し出てください。本日は隊長は戻られませんが、明日には戻ると言う事でしたので。」
「ありがとう・・・・」
「いえ、これも仕事ですから」
そういう彼女の語調にはなにやら力がない。一体どうしたんだろう?
「そんな不思議そうな目で見ないで下さい。・・・あなたと話していて、そんな素直な反応が返ってきたのが初めてで、ちょっとびっくりしただけです。」
素直?
「『ありがとう』。最初の頃は神経を尖らせてピリピリしていましたし、コーディネイターを貶める発言が多かったように思います。・・・違いますか?」
「それは・・・・・・でも、あなただってお互い様じゃない。何かっていうと、『これだからナチュラルは』って反応してたくせに」
彼女は肩をすくめて
「だってそう思ってましたから。まあ、プラントで生活しているとナチュラルと接することも滅多にありませんし、少なかったそれもけしていい思い出ではありませんでしたしね。」
どう聞いてもナチュラルを認めていない台詞だったけど、今までの刺だらけの口調ではなかった。
「前に何かあったの?」
彼女は、しょうがないな、といった感じに微笑んで、
「まあまず妬まれます。戦争が始まる前は、プラントと地球で学生同士の交流会みたいなものが催されていたのですが・・・・そのときこう言われまして。」
「なんて言われたのよ。」
すると彼女はこれ以上ないだろう完璧な笑みを浮かべてこう言った。
「確かにコーディネイターだけあって綺麗よね。でも所詮作られたものでしょ。整形してるのと一緒じゃない。」
・・・・うわ・・・・・・・・・
そのコの気持ちもわからなくはないけれど・・・・言い過ぎというか・・・・・それは流石にみっともないというか・・・・・・
「それはその娘たちが悪いわね・・・・ひがみ根性もいいところだわ。私はコーディネイターは不自然な存在だと思っているし、やっぱり今も抵抗感があるけど・・・・でもその発言もどうかと思うわ。」
「それがナチュラルに対する嫌悪感がはっきり模られるのに一役買ったことは間違いないわね。まあ、元々能力の低いナチュラルに大してあまり評価していなかったことは否めないけど。」
あれ?ちょっと待って?
「ねえ、・・リスティア。彼女達の発言は勿論あちらに非があると思うわよ。でも、あなたにもそれを言われる原因があったんじゃないの?」
プライドの高いだろう彼女は途端にむっとして、
「どういうことよ」と構えてきた。
「・・・だって、それ以前から、ナチュラルに対して・・・いわゆる優越感を持っていたわけでしょう。もし、初対面の人間に『あなたは私より劣った存在よ』って態度隠そうともせずとられたら・・・・やっぱりあなただって気持ちいいものじゃないでしょう?」
しかし彼女は不服な様子を崩さなかった。
「でもナチュラルとコーディネイターの間に能力の差があるのは歴然とした事実よ。しょうがないじゃない、ナチュラルとコーディネイターは違うんだから。」
・・・私も少し前まではそう思っていた。でも・・・・
「でも、そういうのはやっぱり違うんじゃないかしら。私たち同じ人間でしょう。もしあなたの両親がナチュラルだったら、あなた両親を軽蔑するの?」
「・・・・!私は、両親のことを馬鹿にするようなことなんて絶対しないわよ。私の両親はコーディネイターだけど・・・・・」
「だけど辿っていけば、あなたの血は必ずナチュラルに突き当たるわよ。だって、コーディネイターは3代目以降は出生率が格段に下がるって・・・それにコーディネイターが生まれた歴史を考えてもあなたのおじいさんおばあさんあたりは多分ナチュラルにあた・・」
「でも今は!」
私の言葉を遮るように彼女は言った。
「今の戦争をごらんなさい。コーディネイターの旗頭であるパトリック・ザラがなんて言っているか。もう、ナチュラルとコーディネイターは別の種なのよ。
私たちは進化したの。自分の子供にもより確実に素晴らしい能力を与える事ができるのよ・・・・」

18散った花、実る果実/作者:2004/03/07(日) 23:15
>>ミリアリア・あの子許せない
前スレまとめお疲れ様でした!
ヘリオポリス回想、いいですね。こんな平和な時があったのに何故って、共通の印象だと思うんですが、切実な思いですよね・・・

>>キラ♀フレイ♂
男フレイ様、ますます黒々と・・・・・
ミリィがちと可哀想な気もしますが、この辺で危険に気がついて身を引けるといいですね。
・・・彼女等の保身のために・・・・・・(苦笑)

>>The Last War
連載中止しなくてよかったです。私も楽しみに待っている一人なので。
セシウス、どうも幸せになれそうでよかったです。セシウスとクリス、いいコンビですよね。
この戦争が終わった後もこの調子でからんでいて欲しいです。

>>流離う翼たち
フレイ様のハリセン、出た!!(笑)
いやしかし、すごい緊張感に満ちたコンテストが・・・・
フレイ様の料理が怖・・・いえいえ、楽しみです。

>>過去の傷
マリューとフレイ様の対話、心が温まりますね。
・・・・ナタルもここに帰ってこれたら・・・・

>>刻還り
フラガさん、カガリにもお兄さん役を果たしてますね。
この人、なんだかんだ言って面倒見いいですよねえ。本編で異動命令の出てた教官ってのも、あながち間違った選択でもなかったかもしれないですねえ・・・

>>リヴァオタ
爆破ですか!また過激な・・・(笑)

19過去の傷・72:2004/03/07(日) 23:16
「くすくす・・・あらキラ」
「フレイ楽しそうだね」
今のフレイはほんとに可愛い、やっと本来のフレイに戻ったようだ、あのへリオポリスのキャンパスで無邪気に友達と楽しそうにはしゃいでいたフレイ、ほんとうにあの頃のフレイに戻ってくれてよかったとキラは思った、やっと彼女を救い出すことが出来たような感じだ。
「ええと、では食事会を始めようか」
「あ、きゃ!キラごめんね」
ミリアリアが水を誤ってかけてしまったのだ。
「キラちょっと来て」
そしてミリアリアに外に連れ出された。
「そう、なら私はカガリと楽しくお話してるわ、カガリ好きになっちゃった!もうカガリったら可愛いんだから!カガリ最高♪もう親友よ♪」
「そ、そうか・・・お前・・・人変わってるぞ・・・」
(楽しそうですね、フレイさん)
(え!?ティファ)
通路にて。
「はい、拭いてあげる」
「あ、ありがとう」
「っていうかわざとだけどね♪」
「え!?なんでそんなこと」
「二人きりになれないでしょ・・・キラちょっと目を閉じて・・・」
わけがわからない様子のキラだったが、仕方なく目を閉じた。
それを確認したミリアリアは、キラに近寄ると胸を押し付けるようにキラに抱きつきそれから唇を唇に強く押し付けた。

「どうしたものか・・・」
マリュ−が部屋でラクスと話しているので部屋を出たアスランは、プロヴィデンスの前に来ていた。
(これが隊長の搭乗していた機体か・・・隊長は一体何者だったんだ?・・・俺達とは違うのか?・・・ま、まさか隊長は二ュ−タイプだったのか?・・・)

20過去の傷・作者:2004/03/07(日) 23:20
感想は明日書きます、すいません、時間が・・・それにずっとなかなかつながらなくて。
すいません、あわてて書いた感じです。


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