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のんたぬ創作スレ

1管理人★:2017/03/30(木) 11:17:13 ID:???
のんたぬのSSやイラストなどはここに投稿をお願いいたします。
管理人が愛護である以上、愛護を優先しますが、あまりに作品数が少ないようなら虐待側も受け入れます。
創作に関係ない雑談はなるべくしないようお願いいたします。

101のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 00:50:14 ID:Ue4xJIhA

とある山村の出来事
※グロ注意

とある山村。悪天候で山の自然は大打撃を受けた。山で暮らすのんたぬは食べ物に困っていた。
人間の畑に忍び込んで作物を盗んだりもしたが、かえって畑周辺の警備が強化されることになってしまった。

「のんちゃーもうおなかぺこぺこやあ…」

そんなある日、のんたぬはある生き物を捕まえてきた。空腹で凶暴化していたのんたぬはとどめを刺すこともせず、生きたまま貪り食った。
喰われたのは人間の子どもだった。喉を噛み切られ、内臓を食い荒らされていた。すぐさま猟師と警察が山狩りを始めた。
山狩り隊には喰われた子の父親も加わっていた。父親は猟犬を4匹連れていた。
猟犬は娘の死体にわずかに付着していたのんたぬの匂いを正確に嗅ぎ分け、いとも簡単に見つけ出した。

「やっ、わんわんや!」

犬に驚いたのんたぬは逃げ出した。しかし、のんたぬがいくら全速力で走っても、体の大きな人間と犬は早歩きするだけで簡単に追いついた。
追い回されて走り疲れた(といっても10分くらいだが)のんたぬはヨロヨロと座り込んでしまった。父親と猟犬がにじり寄る。

「や、やー!くるな、くるな、近づくなやーん!」

のんたぬは両手を大きく広げ、尻尾を上に上げて威嚇するが、いかんせん全く怖くない。むしろ人間の感覚からすれば可愛らしくもある。
父親が口笛を吹いた。猟犬の一匹がのんたぬの首筋をくわえこむ。

「やー!放せやーん!のんちゃあ怒るでえー!」

猟犬はのんたぬを父親の足元に吐き出した。父親はのんたぬの腹を思い切り踏みつけた。

「うぎゃあっ!?」

のんたぬの口から空気の漏れるような音が出た。父親が脚に力を込めるとのんたぬは嘔吐し、尻からは糞が漏れた。

「や、やあ…のんちゃーのうんち見ないでやあん…」

のんたぬが顔を真っ赤にして手で覆う。父親がさらに足に体重をかける。

「やああ…く、くるしい、くるしいやん…やめてやん…」

父親が足を退ける。のんたぬはすぐさま起き上って父親の靴に噛みつく。

「がじがじ!のんちゃーいじめた仕返しや!どうや!参ったやん!謝れやん!悪いやつにはお仕置きや!」

がじがじ!当然ながら痛くもなんともない。父親がのんたぬの尻尾を踏みつける。

「やあああん!やあ、しっぽさん痛いやん痛いやめてえええ!」

父親が足を退ける。力では敵わないと知ったのんたぬは、今度は上目づかいで媚びるような表情を作り父親にすり寄ってくる。

「なあ、どうしてのんちゃーのこといじめるん…?仲良くしようやん、なあ?」

父親はのんたぬに娘の写真を見せた。

「あ!これ、のんちゃーがこないだ食べたばんごはんやで!でもこれ不味かったやんなあ、のんちゃーが今まで食べたごはんで一番まずかったやん」

父親の頭の中で何かがぶつりと音を立てて千切れた。
ナイフを抜き、のんたぬの左足に突き立てた。のんたぬの小さな足は一撃で切断されてしまった。

「あああああ!!!!!」

猟犬の一匹が左足をぱくりと食べてしまった。
のんたぬはあんよさんがどうのこうのブツブツと呟きながらしばらくうずくまっていたが、顔を上げるなり父親をキッと睨んで、

「なんでこんなことするんや!のんちゃーこんなにかわええやろ!お友達になりたいやろ!なんでいじめるんや!あほ!あほお!もう許さへんで!」

のんたぬが両手をぶんぶんと振り回して喚き叫ぶ。
足を切られたのにまあ元気なこった。呆れた父親がのんたぬの顔に娘の写真を押し付ける。モガモガと苦しそうにもがくのんたぬ。

「まずくて悪かったなあ。お前の喰った晩飯はは俺の娘だったんだよ」

「え?あ、そ、そうなん?」

父親は答えない。猟犬たちが待つのに痺れを切らして唸り始める。

「あ、あん、な…のんちゃーおなかぺこぺこやってん、やから…」

父親が口笛を吹いた。猟犬がのんたぬをぐるりと取り囲む。のんたぬの目に涙が浮かぶ。

「ごめえなしゃあ…」

102のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 00:50:53 ID:Ue4xJIhA
「何がごめえなしゃあだよ、この野郎」

「ごめえなしゃあ…ゆるしてやあ…のんちゃーおなかぺこぺこで死にそうやったんやあ…」

「娘は死にそうどころか本当に死んだんだ」

「ごめえなしゃあ…ごめえなしゃあ…うぅう・・・」

のんたぬは両手で顔を覆って泣き出した。いかにも子どもらしい、か細い声で。
ときどき指の隙間からチラチラと父親の顔色をうかがっていた。何回目かで父親と目が合った。
それで父親は気づいた。この狸は心の底から恐怖や後悔、あるいは許しを請おうとして泣いているのではない。
情に訴えてこの場を切り抜けるために演技をしているのだと。

「お前…娘がどんなに苦しんだかわかってないな…」

「やぁ〜ん…わかるもぉ〜ん…うぇ〜ん…」

嘘泣き。

「いいや、分かってねえ。今から娘と同じ苦しみを味わわせてやる。娘の気持ちをちゃんと分かった上で謝れば許してやる」

「ほんまに?」

のんたぬが顔を輝かせる。涙の跡などどこにもない。

「ああ。そこまで生きていられればの話だがな」

「え?」

父親が口笛を吹く。猟犬たちがそれぞれのんたぬの右手、左手、右足、尻尾に食らいつく。
のんたぬを奪い取ろうと首を振って必死に引っ張りまくる。

「や゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!!」

のんたぬの金切り声が鳴り響く。手足の付け根に血がにじむ。紫色の毛に覆われた尻尾は赤黒く濡れそぼっていく。

「い゙だあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ぢぎ゙れ゙ぢゃ゙ゔや゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!!!!!」

バリッ、と音を立てて右手が千切れた。
ブチッ、と音を立てて右足が千切れた。
尻尾と左手はミシミシと音を立てて今にも千切れそうだ。

「あ゙ぎ゙ゃ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!!わ゙がっ゙だや゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!!!!!『ぐる゙じみ゙』わ゙がっ゙だや゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!!」

父親が口笛を吹く。猟犬がのんたぬを放す。

「あ゙あ…も゙う…『くるしみ』あじわったやん…わかったやん…ごめえなしゃあ…これで…許してくれるんやろ…?」

「何言ってんだ。娘は腹の中を食い荒らされて死んだんだぞ。それがまだだ」

「そ、しょんな…い、いや…いやあああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!」

のんたぬが父親と猟犬に背を向け、逃げ出した。左手一本で必死に地を這いながら。
背後で口笛の音が聞こえた。

「やあああああああん!いややいややいやああああいやいややめてやめやいやいやあああいややいやあいやいやいやいあやあいや…」

のんたぬの目から涙があふれてきた。鼻水がたれてきた。本物の恐怖による本物の涙。
猟犬の牙が尻尾に食い込んだ。

「やあああああああああああ!!!!!!!!!!!」

猟犬がのんたぬを引きずる。のんたぬが暴れる。といっても左手だけをぷるぷると振り回すだけである。
他の猟犬がのんたぬの腹にむしゃぶりつく。

「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!!!!!!!」



その後、父親は警察からこっぴどく叱られた。猟犬がのんたぬをすっかり食べつくしてしまったからである。
のんたぬの死体という、人食い狸がいなくなった証拠がないと村の住民を安心させられないというのだ。
しかし、父親だけはその日の夜からぐっすりと眠れるようになったらしい。

おわり

103のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 00:52:06 ID:Ue4xJIhA

のんたぬいろいろ、性格いろいろ
我が家にものんたぬがやってきた。
愛くるしいペットとして人気があるようだ。
懐いたのんたぬのしっぽぱたぱたしながらの“大好きやん”が聞きたくて俺も飼ってみたのは良いものの…。
のんたぬ「お前なんかきやい!」
俺「いつもそれじゃないか…」
こののんたぬはどういう訳かきやいが口癖らしくいつも機嫌が悪くわがまま。
俺の想像したのんたぬとは全然違っていた。

俺「のんたぬ〜おうどんさんだよ」
のんたぬ「今日はやきにくさんが食べたかったのん!俺なんてきやいきやい!」
俺「そんなこと言ったってもう出来てしまったんだから食べてよ」
のんたぬ「いやだいやだ、おうどんさんよりやきにくさんがいいんやぁん」ぱたぱた
とまぁこんな感じでご飯に対しても不満ばかり…。

しょうがないと肉を買いに行って帰ったらのんたぬは居なかった。
やきにくさんの準備をして座ったら…ぶちって言う音とともに…
「や゛んんんん!!!」
どうやらのんきにこたつでぬくぬくしていたのんたぬのしっぽを踏んでいたようだ。
のんたぬ「う゛わ゛ぁぁ゛ぁぁぁあ゛ぁぁんきやいだきやいだ!お前なんか飼い主失格だ」
俺「そんなこと言わずにやきにくさんあるよ」
のんたぬ「そんのものいらないやん!あつっ!…ふぇぇぇんお前の食べ物なんか二度と食べるか」

俺「そうかい俺の事そんなに嫌いか。じゃあ戻ってくるな」
のんたぬ「離せやん!お外寒いやん!中に入れるしゃぁ」
俺「でも俺の事嫌いなんでしょ?俺は飼い主やめるから好きな所に行くと良いよ。その方がお互いのためになる」
のんたぬが入れるしゃぁとかなんとか煩かったがもう関係ないので放置してた。


のんたぬのことが諦めきれなかった俺はもう一匹飼った。
その子は、
のん「一緒に遊んで欲しいやん。お外行きたいやん」
俺「でも雨降ってるからお外はダメだよ。」
のん「えー。でもご主人しゃまとならどこでも楽しいやん。」
のん「のんちゃぁお腹空いたやん何か食べさせて欲しいやん」
俺「肉が余ってたから焼肉にするか?」
のん「やきにくさん好きやん。ありがとな。」
のん「ご主人しゃま大好きやん」
とまぁ俺にメロメロ。
そんなのんたぬが俺も大好きだ。

104のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 00:52:53 ID:Ue4xJIhA

そんな束の間の日常が壊された。例の悪のんたぬだ。
悪のんたぬがドアを開ける際に見計らって侵入してきたのだ。
ついさっきまでお外にいる気配がしなかったから俺も迂闊だった。
悪のん「しゃあぁ!」
俺「うわぁ化け物!」
悪のん「かわいいおんにゃのこに化け物とはひどいやん」
悪のん「のんちゃぁをお外で放置するなんてゆるさないしゃぁ!やきにくさん食べさせろやん」
俺「いやだって嫌いなんでしょ?俺の事は飼い主だと思ってないんでしょ?」
悪のん「のんちゃぁのそんな言葉も寛大な心で受け止めるのも飼い主にはひつようやん」
俺「は?」
悪のん「わかったら早くやきにくさん作るやん。」

のん「やん?この子だれやん?」…トテトテ
俺「のん…来ちゃダメ!」
悪のん「お前こそだれやん!この男の飼い主はのんちゃぁだけやん。出ていくやん」
のん「そ、そんなことないやぁん!のんちゃぁもご主人しゃまの飼い主やん」
俺「悪のんたぬ俺はのんたぬを飼うことを諦めきれなかった。だからもう一匹飼ったんだ。お前こそもう飼い主じゃないんだ。出て行ってくれ」
悪のん「う゛わぁぁぁぁん!こんなやつよりのんちゃぁの方が良いやんこんなやつこの場で始末するやんん」
悪のんがのんたぬの尻尾を掴んで引っこ抜いた。スゲー馬鹿力…。
一瞬の間にしっぽが抜けて愛するのんたぬは死んでしまった。


悪「これでのんちゃぁだけになったやん早くやきにくさん作れば許してあげないこともないやん」
俺「俺は過ちを犯したあの時にのんたぬを始末しておけばと」
悪「抱っこしてくれるなんてそんなにのんちゃぁが好きなんやね」
俺「そんなに焼肉が好きならお望み通り焼肉にしてやる」
のんたぬを抱きかかえて尻尾だけが鉄板に付くようにした。
悪「なにするやん?しっぽさんが熱いやん!離せやん」
尻尾が焼かれてのんたぬの顔が歪んで行くのが分かる。
手や足をばたばたさせて逃れようとしている。
俺「お望み通り」
その場で離してあげた。
「熱いやぁぁん!!!」
鉄板から逃げないように柵を作った。
のんたぬは喚きながら柵をぱちぱち叩くがのんたぬの力じゃびくともしない。
悪「悪かったやん許してやん」
俺「そういってもあの可愛いのんたぬは帰ってこない。」
悪「いややーん!助けてやん!のんちゃぁが代わりになるから」
俺「どの口が言っているんだ」
悪「のんちゃぁホントに死んじゃうやん。かわいいのんちゃぁが死んだら嫌やろ?」
俺「あいにくお前を可愛いと思ったことは一度もない。はっきり言って害獣だ」
悪「うそやんうそやんうそや゛ーーんきやいきやいきやいのんちゃぁが可愛いから虐めるやんな?」
俺「そうか」

死ぬ前にのんたぬを拾い上げた。

105のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 00:53:32 ID:Ue4xJIhA
悪「やっとわかってくれたんやな。のんちゃぁの可愛さはやっぱり世界一やん」
俺「違う」
悪「やん?」
俺「憎たらしい姿にお前を解剖する」
ナイフで腹に切込みを入れる。もちろん麻酔はなしだ。
悪「いただだだだだだ!のんちゃぁ死んじゃう。腹はあかん」
やばい、のんたぬが糞を出しそうだ。解剖の前にお尻にしっぽさんで栓をしてクライマックスの下ごしらえをしよう。
悪「あれ?うんちでない?なんでや!なんでうんちが出ないんや!!」
俺「どうせ死ぬのに今更うんちの心配かい?うんちぶりぶりぃ〜なんちゃって?」
悪「うるさい!もう、のんちゃぁ怒ったやん。もう謝っても遅いやん。」
俺「許さなかったらこうなるのかなぁ?」
腹の皮を全部切り落として臓器が御開帳〜
悪「い゛や゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ん」
悪「もう許さないしゃぁ、お前なんてこうしてやるしゃぁ」
俺「全然痛くないな。そんな程度か」
悪「やぁぁんなんで痛そうにしないの!??のんちゃぁだけ痛い思いしてぇぇお前だけ涼しい顔なんていややーん」
なんて暴れてたら限界まで糞が溜まったお尻が壊れるには十分だった。
ボン!べちゃ。
悪「い゛だぁ゛ぁぁぁぁぁあぁ臭いやん尻尾さんが尻尾さんが」
尻の爆発で尻尾まで吹っ飛んだようだ。
悪「やん尻尾さん」トテトテ
俺「これがお似合いだな」
鏡を見せてのんたぬの酷い姿を認識させた。
臓器は丸見えで糞で尻が吹っ飛びトレンドのしっぽさんも失い糞まみれになってる姿を。
俺「これでも可愛いか?」
悪「い゛やぁーーんいやんいやぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!こんなののんちゃぁじゃないやん。お前は絶対許さないやん」
俺「もうのんたぬなんていいや。ゴミ箱に捨てて終わりにしよう」
ぐちゃ
悪「ぐわぁぁぁぁん……。」
ぽい。
汚くなったのんたぬゴミは掴んだ圧力で臓器が圧迫されてとうとう死んでしまいましたとさ。


ホントはその気がなくても一時の感情できやいきやい言ってるのんたぬに愛想尽かすって話にしたかったのだけど、わけのわからない作品になってしまった…。

106のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 00:54:49 ID:Ue4xJIhA

のんたぬ虐待 小学生編
のんたぬ「やんっ・・・!やああんっ・・・!」ポテポテ

男子A「いたぞー!のんたぬだー!」

男子B「回り込んで挟み撃ちにすっぞ!」

のんたぬ「いややん!やめてやん!こやんといてやああん!!」ポテポテ


ザザッ


男子A「フッフッフ・・・もう逃げられねぇぞ〜」

のんたぬ「やんっ!?」

男子B「挟み撃ち成功だな」

のんたぬ「やんっ!のんちゃあはおうちにかえるやん!どいてやあん!」

男子A「うっせバーカ!どうでもいーしそんなん」グィッ

のんたぬ「やああああん!!かみのけさんいだいやああああん!!」ジタバタ

男子A「今日コイツ使って遊ぼーぜー!」

男子B「いつものとこ行くかぁ」

のんたぬ「はなじでやあああん!!はなぜやあああん!!」


男子A「オラッ!」ベシャッ

のんたぬ「んぎゃっ!!」

男子A「どうやって遊ぼっかなー」

男子B「こいつ狸のくせに服着ててキモいじゃん?脱がそうぜ!」

男子A「よっしゃ!」

のんたぬ「やああん!!のんちゃあにさわらんといてやああん!!」

男子A「うっせー!暴れんな!」バキッ

のんたぬ「い゛びゃあ゛っ!!」


ビリッビリビリッ・・・


のんたぬ「やぁぁん・・・さむいやぁん・・・」ガタガタ

男子A「うっはー・・・体ダルダルじゃんか」

男子B「きもちわりぃなー・・・そうだ!」

男子B「俺たちがダイエットさせてやろうぜ!」

男子A「どうやるんだよ?」

男子B「ふっふっふーん・・・じゃじゃーん!」

男子A「エアガンじゃん!すっげー!」

男子B「兄貴の部屋からパチってきたぜ!」

男子B「これをのんたぬに向けて・・・照準!」

のんたぬ「やぁ・・・?」

男子B「発射!」パスッ


ビシィッ!

107のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 00:55:35 ID:Ue4xJIhA
のんたぬ「い゛ぎゃ゛っ!!!いだいや゛あ゛あ゛あ゛あん!!!」

男子B「ほーれ走れ走れぇ!」

のんたぬ「やあああん!!」ポテポテ

男子B「ハハッ!遅すぎるっての!」パスッパスッ

のんたぬ「ん゛ぎゃっ!!ん゛や゛あ゛あ゛あ゛んっ!!」

男子A「俺にもやらせてくれよ!」

男子A「オラオラオラッ!」パスッパスッパスッ

のんたぬ「や゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!!や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!」

男子A「ラストシュゥート!!」パスッ


バチンッ


のんたぬ「や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!!の゛ん゛ぢゃあ゛の゛お゛め゛め゛さん゛があ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」

男子A「よっしゃあ!目玉ヒット!30点獲得!」

男子B「はぁ!?勝手にルール決めんなよ!」

男子A「いーじゃん別に!」

のんたぬ「や゛あ゛あ゛・・・や゛あ゛あ゛ん・・・」


男子A「ダイエットなら体動かさなきゃな!」

男子A「おいのんたぬ!遊具で遊ぼうぜー!」グィッ

のんたぬ「いやや!!いややあああん!!」

男子A「いちいちうっせーんだよ!」バキッドカッ

のんたぬ「ん゛べや゛っ!!!ぎゃあ゛あ゛あ゛ん!!!」

男子B「遊具ってここジャングルジムしかねーぞ?」

男子A「いいんだよこれで・・・よっと」ヨジヨジ

男子A「のんたぬをここに置いてっと」

のんたぬ「やっ・・・!?お、おちちゃうやんっ!あぶないやああん!!」

男子A「そっから頑張って降りてみろよー!」

のんたぬ「やあああん!!こわいやあああああん!!」ガクガク

男子B「動かねぇな・・・石投げようぜ石」

男子A「オッケー!・・・おらよ!」ブンッ


カーン!


のんたぬ「びゃっ!?やぁぁ!!やめでやあああん!!!」

男子B「・・ピッチャー振りかぶって第1球、投げましたっ!」ブンッ


パコォーン!


のんたぬ「い゛ぎゃ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!」

男子B「ストライーック!」

108のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 00:56:10 ID:Ue4xJIhA

ツルッ


のんたぬ「や゛っ・・・!?」


ガンッゴンッガギンッドゴンッ!


のんたぬ「や゛あ゛っ!!あ゛ぎぁ゛っ!!う゛ぎゃっ!!や゛あ゛あ゛ぁ!!!」


男子A「おーい、生きてっかー?」

のんたぬ「や゛あ゛あ゛・・・や゛あ゛っ・・・」ピクピク

男子B「ハハハッ!顔中ボッコボコでさらに太ったみてー!」

男子A「おい起きろって!」ムンズッ

のんたぬ「んや゛あ゛あ゛っ!!じっぼざんいだいやああああん!!」

男子A「行くぜ必殺!のんたぬ大車輪!」グルグルグル

のんたぬ「や゛びゃああああああああああああ!!!」

男子B「尻尾ちぎれるかもなー」ケラケラ

男子A「大回転マシマシだぜーっ!」ブンブンブン

のんたぬ「びぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」

のんたぬ「や゛あ゛あ゛あ゛っ!!・・・ぎゅっ・・・・う゛げえ゛え゛え゛え゛え゛っ!!!」ゲロゲロゲロ

男子A「うわぁっ!」ポーイ

のんたぬ「びゅびぇあ゛あ゛っ!!」ベシャッ

のんたぬ「や゛っ・・・・・・げぁ・・・あ゛っ・・・・・・」ビクビク

男子B「きったねーの!」ゲラゲラ

男子A「あっぶねー・・・ん?」

のんたぬ「・・・・・・」ヒュー、ヒュー

男子B「寝ちまったか?」


男子A「ションベンで起こしてやろうぜ!」ゴソゴソ

男子B「いいねー!」ゴソゴソ


ジョボボボボ・・・


のんたぬ「や゛っ・・・ガバッげべぇぇっ!!びゃ゛あ゛あ゛あ゛!!!」ゴボゴボ

男子A「くっせーコイツ!もう触りたくねーなぁ」

男子B「乾かしてやろうぜ!えーっと・・・」ゴソゴソ

男子B「あった!ライター!」

男子A「火付けんの?」

男子B「おう!見てろよ・・・」カチッカチ


・・・シュボッ!

109のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 00:56:44 ID:Ue4xJIhA
のんたぬ「・・・や゛っ!?あ゛、あ゛つ゛い゛っ!!あ゛づい゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!」ゴロゴロ

のんたぬ「じっぼさん゛があ゛あ゛あ゛あ゛!!!がみ゛のげさん゛があ゛あ゛あ゛あ゛!!!や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!!」ジタバタ

男子A「すっげー!リアルかちかち山じゃん!」

男子B「おーっし、水組んでくるわ」


のんたぬ「や゛あ゛あ゛あ゛あ゛んっ!!!あ゛づい゛い゛い゛い゛い゛!!!!」ゴロゴロ

男子B「消してやるから大人しくしろっての」ゲシッ

のんたぬ「や゛あ゛あ゛っ!!」

男子B「おりゃあ!」ザバァ

のんたぬ「ぶびゃあっ!!・・・・・・い゛い゛い゛い゛・・・!!!」ガクガク

のんたぬ「ひぃ・・・ひぃぃぃん・・・」プルプル

男子A「うっはっは!毛が燃えて無くなっちまったじゃん!」

男子B「さっぱりしたなぁ〜感謝しろよー!」

男子B「・・・ってやっべ!そろそろ5時じゃん!」

男子A「マジ?じゃあこれで最後だなー・・・」

のんたぬ「・・・・・!」

のんたぬ「(やっとおわるやん・・・?おうちかえれるやん・・・?)

男子B「よーし!最後の遊びはっと・・・」

男子B「この縄使ってやろうぜ!」

男子B「名付けて『のんたぬ大脱出』!」

男子A「何すんの?」

男子B「まぁ見てろって!まずのんたぬをあの木のとこまでシュゥート!」ドゲシッ

のんたぬ「びゃあ゛あ゛あ゛っ!!」ゴロゴロゴロ


ゴロゴロゴロ・・・ドンッ


のんたぬ「ぎゅあ゛っ!!・・・げひゅっ、げひゅっ!・・・やぁ・・・・・・」

男子B「のんたぬの首に縄を巻いてっと」ギュゥゥ

のんたぬ「や゛っ・・・が・・・あ゛ぁ・・・・!!」

男子B「んで、この木に吊し上げる!」グイッ

のんたぬ「あ゛あ゛っ・・・ぎぁあ゛あ゛・・・・!!」ジタバタ

男子B「ほーれ頑張って脱出してみろー!」

男子A「暴れるとどんどん締まっちまうぜー」

のんたぬ「ぎぃぃぃ・・・・・・ぎぁぁっ・・・・・・!!」

のんたぬ「がっ・・・・ひゅあ・・・・や・・・ぁ・・・・・・!」カフッカフッ

のんたぬ「あ゛・・・・・や゛ぁ・・・・・・」ブビビッブリリリ

男子A「うっわ!」

男子B「ウンコ攻撃してきやがった!くっせぇ!」

のんたぬ「や・・・・・・あ・・・・・・」ビクンビクン

男子A「気持ちわりー・・・俺もう帰る!」

男子B「俺もー!」


タッタッタ・・・


のんたぬ「・・・・・・」

のんたぬ「(なんで、しゃあ・・・?)」

のんたぬ「(なんでのんちゃあが・・・いじめられるん・・・?)」

のんたぬ「(おかあしゃん・・・・・・くるしいやぁん・・・)」

のんたぬ「(もう・・・しんどい・・・やぁん・・・)」

のんたぬ「・・・」



〜終わり〜

110のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 00:58:02 ID:Ue4xJIhA

のんたぬバスターズ
ガチャン!!

男「あっ!あの狸め、またやりやがったな・・・!」

ガラッ

男「・・・あ〜あ、やっぱり盗られてる・・・今月で3回目か・・・」


ヤーン!ヤーン!


男「くっそぉ、あのド畜生共めぇ・・・」

男「ここ最近のんたぬが繁殖してるって聞いてたけど、ここまでひどくやられちまうとはなぁ」

男「いい加減何とかしないと、安心して家庭菜園ができねぇ・・・」

男「はぁ〜、どうすっかなー・・・」



のんたぬ「やーん!きょうもおやさいさんげっとやん!」

ちびたぬ「やーん!おかぁしゃ、おかぁしゃ!」ポテポテ

のんたぬ「にんげんさんはあほあほや〜ん!のんちゃあはかしこいから、かんたんやったやんっ!」

のんたぬ「おちびちゃん、ぎょーさんたべるやん!」

ちびたぬ「やん!モキュモキュ・・・やぁーん!」オイシイ

のんたぬ「ここにおったら、おいしいもんたくさんたべれるやんっ」

のんたぬ「おちびちゃんのために、がんばるやーんっ!」

ちびたぬ「や〜ん、おかぁしゃ〜!」


男「・・・っつーわけで困ってんだよなぁ〜」

友「ふ〜ん、のんたぬねぇ・・・」

男「ってお前にこんなこと話してもしょうがないんだけどさ」

友「・・・1つ、アテならあるが」

男「マジで!?」

友「あぁ、最近できたのんたぬ駆除サービスらしいんだけど、結構評判良いみたいだぞ」

友「値段も悪くないし、試してみたらどうだ?」

男「何ていうとこだ?」

友「えぇっと確か・・・」スマホポチポチ

友「あった、これだ」スッ

男「なになに・・・『のんたぬバスターズ』・・・?」

男「『今なら初回2,525円で経験豊富なスタッフがあなたのお家を荒らすのんたぬを完全駆除!』・・・って」

男「怪しすぎるだろ・・・さすがにこれは」

友「ちなみに口コミによると派遣されるスタッフは皆美人揃いらしいぞ」

男「さっそく電話するぜぇっ!!えぇっと番号は・・・」

友「現金な奴め・・・」

111のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 00:58:53 ID:Ue4xJIhA
---翌日


男「・・・勢いで頼んだはいいが、本当に大丈夫かなぁ」

男「今更ながら不安になってきたぞ・・・」


ピンポーン


男「あっ、はーい!」

男「・・・えぇい、何でも来いってんだ!」


ガチャ


男「すみませーん、今開けま・・・」



海未「あっ・・・男様、でよろしかったでしょうか?」

海未「このたびはのんたぬ駆除サービス『のんたぬバスターズ』をご利用いただきありがとうございます」ペコリッ

海未「私、本日の駆除を担当させていただきます、スタッフの園田と申します」

海未「誠心誠意勤めさせていただきますので、どうかよろしくお願いいたします」ニコッ


男「」

海未「・・・?」

海未「どうかなさいましたか?」

男「あっ!い、いえいえっ!こここちらこそ、今日はお願いシャッス!!」

海未「・・・ふふっ、はい、よろしくお願いします」

男「ア、アハハハ・・・」

男「(・・・イィィィィヨッシャァァァァァ!!!)」

男「(めっちゃ可愛い!!超かわいい!!黒髪ロングストレートの大和撫子!!超かわいい!!)」

男「(サンキュー、友!!今度会ったら何でも言うこと聞いてやるからな!!)」

海未「・・・あの、男様?」

男「・・・ハッ!」

海未「早速作業の方に取り掛からせていただきたいのですが、構いませんでしょうか?」

男「は、はい喜んで!!」

海未「それでは、失礼いたします」

男「・・・あの、園田さん、でしたっけ?」

海未「はい、何でしょうか?」

男「その大きな箱に駆除用の道具が入ってるんですか?」

海未「えぇ、そうですよ」

海未「道具・・・と言われるとちょっと違うのですけれどね」

男「?」


海未「我々が提供しているサービス『のんたぬバスターズ』は従来の駆除方法とは違う新しいものなのです」

海未「実際に見ていただければ、ご理解いただけるかと思いますよ」

男「はぁ・・・」

海未「では、準備の方に取り掛からせていただきますね」ガチャガチャ

男「ん?ケージ・・・?」

海未「エリー!ニコ!マキ!起きてください、お仕事ですよ!」



キツネチカ「チカァ・・・?」

にこうさぎ「にこっ・・・ふわぁ〜」

まきパンサー「ヴェェ・・・ネムイ・・・」ゴシゴシ

112のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:00:04 ID:Ue4xJIhA

男「うおぉっ!?・・・って、動物?」

海未「はい、キツネチカ、にこうさぎ、まきパンサーです」

海未「この子たちが、本日ののんたぬ駆除を行います」

男「この子たちが・・・ですか?」

海未「はい、みんなご挨拶してください」

エリー「チカッ!よろしくチカ!」

ニコ「にっこにっこにー!がんばるにこ〜!」

マキ「ヴェェ・・・ヨロ、シク・・・」コソコソ

海未「マキ、人見知りしないで出てきてください!」

男「(・・・大丈夫かなぁ)」



海未「それでは、実際にのんたぬの被害に遭った場所を教えていただけますか?」

男「あっはい、こっちです」


ガラガラ


男「ここなんですよ・・・」

海未「なるほど、こちらの野菜が被害に遭っているのですね」

男「はい・・・俺一人じゃどうしようもなくて困ってたんです」

男「大の男が情けないんですけどね、ハハハ・・・」

海未「・・・ご心配いりません」

海未「私とこの子たちにおまかせください」

海未「必ず、男様の生活に安寧をもたらすことをお約束いたします」ニコッ

男「(天使・・・いや、女神だ・・・)」

海未「それでは、早速罠の設置に取り掛かりましょう」ガサゴソ

男「罠、ですか?」

海未「はい、こちらがのんたぬ専用に当社が開発した焼肉型のトラップです」

海未「まずこれを設置してのんたぬをおびき寄せます」

男「焼肉型・・・ってこれ、焼肉そのものですよね?」

海未「えぇ、のんたぬは焼肉が大好物なんですよ」

男「でも、これだけを設置したらただ餌を与えるだけになるんじゃ・・・」

海未「そうですね。疑問に思われるのはもっともだと思います」

海未「のんたぬというのは通常の動物よりも知能が高く、一般的な仕掛けの罠だと簡単に見破られてしまうのです」

海未「この餌は、まずのんたぬをおびき寄せるために仕掛けるのです」

海未「そこからは彼女たちのお仕事になります」

男「なるほど・・・」

113のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:00:40 ID:Ue4xJIhA
海未「さて、みんな用意は良いですか?」

エリー「チカッ!」

ニコ「にこっ!」

マキ「ヴェッ!」

海未「作戦はいつも通りです。しっかりお仕事をこなしてくださいね」

海未「それでは、それぞれ持ち場についてください!」

エリー「チカッ!マキ、いくチカ!」タッタッタッ

マキ「ヴェッ!」タッタッタッ

ニコ「にこはここでまつにこ〜」

男「ん?この子は行かないんですか?」

海未「えぇ、ニコはここで待機です」

海未「この子はエリーとマキとは別行動でのお仕事になりますので」

男「ふむ・・・」

海未「それでは、のんたぬが現れるまで隠れて待機しましょう」

海未「焼肉の匂いに釣られて、すぐに出てくるはずですよ」



プーン・・・

のんたぬ「んん〜・・・なんしゃあ?」クンクン

のんたぬ「おいしそうなにおいがするやぁ〜ん」

ちびたぬ「や〜ん・・・」グゥゥ

のんたぬ「やん?おちびちゃん、おなかすいたん?」

ちびたぬ「やん!やん!」

のんたぬ「わかったやん!のんちゃあがおいしいごはんさんとってくるやん!」

のんたぬ「おちびちゃんは、おうちでまっててやーん!」ポテポテポテ

ちびたぬ「おかぁしゃ!やーん!」フリフリ


海未「・・・!来ましたね」

男「あれが、のんたぬか・・・」

男「あの狸が俺の大切な野菜たちを・・・グギギギ」

海未「男様、お気持ちはお察しいたしますが落ち着いてください」

男「あっ・・・す、すいません」

海未「・・・焼肉を見つけたようですね」



のんたぬ「やん?・・・これ、ええにおいするやぁん」クンクン

のんたぬ「・・・」チビッ・・・モグモグ・・・

のんたぬ「・・・!おいしいやああん!!」

のんたぬ「おいしい!おいしいやんっ!」ガツガツックッチャクッチャ

114のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:01:31 ID:Ue4xJIhA
男「きったねぇ食べ方だなぁ・・・」

海未「所詮は野生動物ですからね」

海未「・・・のんたぬが動き出しましたね」



のんたぬ「やーん!ここにもおちてたやん!」

のんたぬ「こんなにおいしいのをおいとくなんてにんげんさんはあほあほや〜ん」

のんたぬ「のんちゃあとおちびちゃんがたべたるやんっ!かんしゃするや〜ん!」

のんたぬ「いっぱいもってかえるや〜ん」ポテポテポテ



男「ギギギギギ・・・あの糞狸めぇぇ・・・!」

海未「男様、どうか落ち着いてください・・・」


海未「さて、それでは作戦開始です」サッササ

男「?何してるんです?」

海未「エリー達に作戦開始の合図を送ってるのです」サササッサ



エリー「チカ!うみからあいずがきたチカ!」

エリー「クンクン・・・こっちチカ!」

エリー「ゆっくりおいかけるチカ」コソコソ

マキ「ヴェッ」コソコソ

のんたぬ「や〜んやんっ!おちびちゃんまっててや〜ん!」ポテポテポテ



男「あの子たちは、2匹で巣に向かうんですか?」

海未「えぇ、彼女たちにはそれぞれ役割があるんです」

海未「まず、エリーは嗅覚を生かしてのんたぬの匂いを辿りつつ、巣の場所を特定します」

海未「巣に到着したら、ふたりはそれぞれ分かれてから作戦を実行します」

男「なるほど・・・」



のんたぬ「やーん!おちびちゃん、ただいまやん!」

ちびたぬ「やん!おかぁしゃ!おかぁしゃ!」ポフポフ


エリー「・・・あそこチカ」

エリー「エリーがいくから、マキはかくれてるチカ!」

マキ「ヴェッ!」タッタッタッ


ちびたぬ「や〜ん!やぁ〜ん!」モグモグ

のんたぬ「ぎょーさんたべるや〜ん」ニコニコ

115のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:02:11 ID:Ue4xJIhA
ガサガサッガササッ!


のんたぬ「やん!?だれやんっ!?」

ちびたぬ「やん?」

のんたぬ「おちびちゃんはしずかにしててやんっ」

のんたぬ「・・・かくれてないででてくるやん!!」グルル・・・


ヒョコッ


エリー「・・・チカ」

のんたぬ「やん・・・?」

のんたぬ「えい・・・ち?えいち・・・やん・・・・・・?」

エリー「チカ!」タッタッタッ

のんたぬ「やんっ!!えいち、えいち!!まってやぁーん!!」ポテポテポテ

ちびたぬ「やんっ!?おかぁしゃっ!おかぁしゃあぁーっ!!」



男「のんたぬはキツネチカを見ると発情するんですか」

海未「そうなのです。科学的にはまだ謎な部分が多いのですが・・・」

海未「のんたぬもキツネチカもメスの個体しか確認されていないのですが、なぜかのんたぬはキツネチカを見ると性的興奮状態に陥るみたいなのです」

海未「その特性を利用して、エリーにはのんたぬだけを巣から出すために誘導を引き受けてもらってるのです」

男「なるほど・・・」

海未「のんたぬが巣から出たようですね・・・出番ですよ、ニコ」

ニコ「にこっ!」タッタッタッ・・・


男「あの子は何をするんです?」

海未「親のいないうちに巣の中を探って、ちびたぬがいないかをチェックするのです」

海未「もし発見した場合は、捕獲対象となりますので」

男「捕獲するんですか?」

海未「はい、健康体のちびたぬは希少価値があり、様々なところに需要があるのです」

海未「製薬会社やペットショップ、大学の研究室などからもよく依頼が来るんですよ」

男「はぇ〜・・・」



ちびたぬ「やん・・・おかぁしゃー・・・」

ニコ「(・・・おちびちゃん、みつけたにこっ)」

ニコ「にこ!こんにちわにこっ」ヒョコ

ちびたぬ「やんっ!?やああああん!!やああああん!!」プルプル

ニコ「だいじょーぶにこ!にこはあなたのおかーさんのおともだちにこっ!」

ちびたぬ「やん・・・?」

ニコ「にこにーっておぼえてらぶにこっ☆」

ちびたぬ「や、やんやー・・・?」

ニコ「おかーさんは、おちびちゃんのためにちょっとおでかけしてるにこっ」

ニコ「だからきょうは、にこといっしょにあそぶにこー!」

ちびたぬ「・・・・・・」

ちびたぬ「・・・やんっ」コクリッ

ニコ「(ちょろいにこっ☆)」

116のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:02:46 ID:Ue4xJIhA
ガサガサ・・・


のんたぬ「えいち・・・・・・えいち、どこいったやぁん?」

のんたぬ「えいちにあいたいやぁん・・・・・・えいちぃ・・・」


ガサガサ・・・!


エリー「チカ!」ピョコッ

のんたぬ「やん!えいちっ!」

エリー「・・・」

のんたぬ「えいちっ!!えいちっ!!」ポテポテ

エリー「・・・」ゴロン

エリー「チカぁ・・・///」フリフリ

のんたぬ「・・・っ!!」ムラッ

のんたぬ「ハッ・・・ハッ・・・えいちぃぃ・・・・・・」ハァハァ

のんたぬ「えぃちぃぃぃぃぃ!!!」ハァハァハァハァ

エリー「・・・今チカ!!」

のんたぬ「や・・・?」

マキ「ヴェェェェ!!」ガバァッ

のんたぬ「あ゛ぎゃあ゛っ!!なにするやあああん!!」

のんたぬ「はなせ!!はなせやああああん!!」ジタバタ



男「なるほど、エリーちゃんがのんたぬを誘惑してる隙をついてマキちゃんが襲い掛かると」

海未「そういうことです」


男「でも大丈夫なんですか?発情した動物って、普段よりも凶暴になってるって聞きますけど・・・」

海未「そうですね、もちろんのんたぬも例外ではありません」

海未「発情したのんたぬのパワーは、普通ならばあの子たちでは太刀打ちできないほどです」

男「それじゃあ、あの子たちが危ないんじゃ・・・!」

海未「ご心配には及びません。そろそろあの焼肉トラップの効果が現れる頃でしょうから」

男「トラップ・・・ってさっきのですか?」



のんたぬ「や・・・・・・んん・・・?」クラッ

のんたぬ「(なんしゃあ・・・?おめめ、くらくらするやぁん・・・?)」グラグラ

エリー「・・・おくすりがきいてきたチカ!」

エリー「マキ!やっちゃうチカッ!」

マキ「ヴェェェ!!」ガブゥ

のんたぬ「ん゛や゛ぁっ!!いだいやあああああん!!」

のんたぬ「はなぜぇ!!はなぜやああああああん!!」ジタバタ

117のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:03:17 ID:Ue4xJIhA
のんたぬ「(からださん、うごかないやぁん・・・?どうしてやぁん・・・?)」

エリー「しっぽとおててとあしはぜんぶとっちゃうチカ!」

マキ「ヴェッ!」ギチギチギチ

のんたぬ「や゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!い゛だい゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!!!」

のんたぬ「や゛め゛でや゛んっ!!!や゛め゛でや゛あ゛あ゛あ゛あ゛んっ!!!」

のんたぬ「え゛い゛ぢっ!!え゛い゛ぢぃ゛ぃ゛い゛っ!!だずげでや゛あ゛あ゛あ゛あ゛んっ!!!」

エリー「・・・」プイッ

のんたぬ「え・・・・・・いち・・・?」


ギチギチッブチブチブチィッ


のんたぬ「や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!!!」



男「焼肉に薬を・・・?」

海未「えぇ、のんたぬ用に調合した睡眠導入剤を混ぜ込んであります」

海未「今回は少量しか使用していないので成体のんたぬを眠らせるには足りませんが、意識を朦朧とさせ、体の自由を奪う程度には効果はあります」

男「なるほど、そうやっておとなしくさせるのか・・・」

海未「そしてちびたぬにもこの焼肉トラップは大いに効果があるんですよ」


海未「ちびたぬがあの焼肉を食べると、体が小さいのですぐに薬が回ります」

海未「ちびたぬは怪我やストレスに極端に弱いので、こうやって眠らせて捕獲するんですよ」

男「はぇ〜なるほど・・・」



ちびたぬ「やぁ・・・・・・ふわぁ〜・・・」

ニコ「にこっ?おちびちゃん、おねむになってきたにこ?」

ちびたぬ「んん〜・・・やん・・・・・・」コクリコクリ

ニコ「ゆっくりおやすみにこ〜」

ニコ「ままがかえってきたら、おこしてあげるにこ」ナデナデ

ちびたぬ「やん・・・おかぁしゃ〜・・・」ポテッ

ちびたぬ「・・・・・・」スピースピー

ニコ「・・・ねちゃったにこ?」ツンツン

ちびたぬ「Zzz・・・」

ニコ「(さくせんせいこうにこっ☆)」

ニコ「(うみのところまでもっていくにこ〜)」ヒョイ

ちびたぬ「Zzz・・・」


タッタッタッ・・・

118のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:03:58 ID:Ue4xJIhA
ニコ「にっこにっこにーっ!」

海未「おかえりなさい。ニコ、ご苦労様です」

にこ「らくしょーにこっ!」

海未「ふふっ、頼もしいですねニコは」ナデナデ

ニコ「にこぉ〜///」

海未「ちびたぬは1匹・・・っと」

海未「目立った怪我や病気の症状は見当たりませんね。極めて健康的な個体です」

男「おぉ、これがちびたぬか・・・ちっせぇな〜」

ちびたぬ「Zzz・・・」

男「大人しくしてりゃ、可愛げもあるんだがなぁ〜・・・」

海未「専用ケースに入れて・・・これでよし」

海未「このちびたぬはこちらの方で引き取らせていただきますが、よろしいでしょうか?」

男「あっはい、大丈夫です」

海未「ありがとうございます。さて・・・」スクッ

海未「そろそろ向こうも終わっていると思いますので、回収に向かいますね」

男「あっ・・・お、俺も行ってみていいですか?」

海未「・・・かまいませんが、少々グロテスクなものを見ることになりますが、よろしいですか?」

男「・・・大丈夫です」

海未「わかりました。それでは参りましょう」


海未「・・・あそこですね」

男「・・・うっ!」



のんたぬ「や゛・・・・・・あ゛ぁ・・・ん・・・・・・」ピクピク

エリー「あ、うみ!おわったチカ!」

マキ「ヨユーデッショー」

海未「ご苦労様です。今日は1匹だけだったので早く終わりましたね」

男「・・・あの、園田さん?」

海未「はい、何でしょうか?」

男「その・・・これ、のんたぬですよね?」

海未「えぇ、のんたぬです」

男「(うわぁ・・・顔面がグチャグチャだ・・・)」

男「(手足と・・・尻尾?が無くなってダルマみたいになってるし・・・)」

男「(もはや不細工な肉ダルマにしか見えんな・・・)」

のんたぬ「や゛ぁぁ・・・・・・や゛あ゛あ゛ん・・・」

海未「まだとどめはさせていないのですね」

男「コイツ殺しちゃうんですか?」

海未「はい、もちろん死体の方はこちらで引き取らせていただきます」

海未「死体処理に関しましては追加料金が発生することはございませんので、ご安心ください」

男「そ、そうですか・・・」

のんたぬ「や゛ぁ・・・・・・あ゛・・・?」

のんたぬ「おちび・・・ちゃん・・・?」

119のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:04:28 ID:Ue4xJIhA
のんたぬ「おちびちゃあっ!!おちびちゃああああああん!!」ジタバタ

男「うぉっ!なんだ?」

海未「エリー!マキ!」

エリー「チカ!おとなしくするチカ!」グィ

マキ「ヴェェッ!」グィ

のんたぬ「やあああああん!!!かえせえええ!!!おちびちゃんかえせやああああああああん!!!」

海未「・・・おそらくケースに収納したちびたぬに気づいたのでしょう」

海未「少々やかましくなりますが、気にすることはありませんよ」

男「は、はぁ・・・」

のんたぬ「がえ゛ぜえ゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!がえ゛ぜや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!」

海未「・・・あまり放っておくと、ご近所に迷惑ですね」

海未「マキ、とどめをお願いします」

マキ「ヴェッ」コクリ

マキ「ヴェアゥッ!!」ガブゥ

のんたぬ「ぎゅげぇっ!!・・・・や゛あ゛あ゛・・・・・・!!」

男「おぉ・・・喉を噛むのか」

海未「えぇ、呼吸を止めて窒息死させます」



のんたぬ「お゛ぢび・・・ぢゃんん・・・・・・がえ、ぜぇぇ・・・」ヒュー、ヒュー

マキ「・・・」ギリギリッ

のんたぬ「や゛があ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」

のんたぬ「じね゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!!じね゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!!」

のんたぬ「の゛ん゛ぢゃあ゛を゛い゛じめ゛る゛な゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!!」

のんたぬ「に゛ん゛げん゛な゛ん゛がじん゛ぢゃえ゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!!」

のんたぬ「や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!!や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!!」

のんたぬ「や゛あ゛あ゛っ・・・や゛・・・・・・あ゛ぁ・・・・・・」

のんたぬ「あ・・・・・・ぁ・・・」

のんたぬ「」

エリー「おわったチカ!」

マキ「ヴェッ」ペッ

海未「ふたり共、ご苦労様でした」

男「・・・壮絶でしたね」

海未「すみません、お見苦しいところを見せてしまって」

男「い、いえ・・・」

海未「それでは、死体を回収しますね」ガサゴソ

120のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:05:37 ID:Ue4xJIhA
男「その、なんでちびたぬだけは保護して親狸は殺しちゃうんですか?」

海未「ちびたぬは先ほども申し上げましたように、その希少さから様々なところに需要があります」

海未「ちびたぬから成体のんたぬになるまでにかかる時間は非常に早く、自然の個体を発見するだけでも価値があるのです」

海未「しかし大きくなったのんたぬにはその価値はありません」

海未「大人になったのんたぬはその愛らしさに反して性格は非常にわがままかつ、狡猾になります」

海未「自己中心的で人間に害を加えたり、時には自分の子どもすら殺してしまうこともあるのです」

海未「食用や製品の素材にもなりませんし、愛玩用なんてよほどの物好きでない限り飼おうとは思わないですしね」

海未「なのでこうやって、我々のような業者が各地でのんたぬ被害に遭われたお宅を訪問し、駆除しているのです」

男「そうなのか・・・」

海未「・・・っと、これで全て回収は終了いたしました」

男「あ、ありがとうございます!」

エリー「おわったチカー!」

ニコ「にっこにっこにー☆」

マキ「ラクショーネ」クルクル

男「みんなありがとうな!すげぇ助かったよ!」

男「園田さんも、ありがとうございました!」

海未「こちらこそ、お役にたてて光栄です」ニコッ

男「(やっぱ女神だ・・・)」


海未「・・・2,525円、確かに頂戴いたしました」

海未「もしまたのんたぬが現れた際には、いつでもお電話ください」

男「ははっ・・・できればもう世話にはなりたくないっすね〜」

男「・・・でも園田さんに会えるならいいかも」ボソッ

海未「?何かおっしゃいましたか?」

男「あ、あぁいえっ!その・・・つ、次に依頼したときはいくら掛かるのかなぁ〜って!」

海未「はい、2回目以降のご利用料金は25,252円となっております」

男「えっ・・・2万・・・!?」

海未「はい、のんたぬ駆除サービス『のんたぬバスターズ』は初回のみ格安でサービスを提供しております」

海未「ですので次回以降は、通常料金でサービスの方を承らせていただきます」

海未「それでは、本日はありがとうございました。またのご利用をお待ちしております」ペコリッ


ギィィ・・・バタンッ


男「そ、そんなぁ・・・」

男「・・・って、金は払えてものんたぬがいないんじゃ意味ないか」

男「流石にそう都合よくはいかねぇよなー、ハハハ」


・・・ヤーン・・・・・・ヤーン・・・


男「・・・ん?」

男「今の声は、まさか・・・」


ヤーン!オチビチャンオイデヤーン!

ヤーン!オカァシャー!ヤーン!


男「マジかよ・・・・・・」



〜終わり〜

121のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:06:49 ID:Ue4xJIhA

一緒にお使い、気を付けて
のんたぬ「みんなー、ちゃんとおねぇちゃぁに着いてくるんやでー」

チビたぬズ「「「ゃーん!」」」

今日はチビさん達を連れて、希ちゃんとキツネーチカちゃんの家までお遣いです
のんたぬも今ではすっかりお姉さん
しっかりチビさん達の面倒も見てあげられます
でも果たして本当に最後までちゃんとお遣い出来るでしょうか…?


絵里『私は忙しくてついてけないんだけど、くれぐれも気をつけてね。信号をよく見て、横断歩道を渡ること』

のんたぬ『任せるやん!のんちゃぁはもうおねぇちゃぁやからね』ドヤァ

絵里『うーん…。のんは多分大丈夫だと思うけど…』
絵里『本当にチビさん達も連れてくの?』

のんたぬ『やん!チビしゃんにもお外見せてあげるやーん!』
のんたぬ『(ここのところえぃちはチビしゃんばっかり構うやん。だからここでのんちゃぁがいい子だって所を見せて、えぃちに褒めてもらうやん!)』グフフ


…こんなことで大丈夫なのでしょうか?
心配です


━━さて、行きの道のりも半分まで来ましたが…

チビたぬ1「おねーちゃ、疲れたゃん…」

チビたぬ2「おトイレ行きたいゃん…」

チビたぬ3「ちょっと休むゃん!」

のんたぬ「えー!まだ半分も歩いてないやん。休みたいならチカちゃんのお家で休めばいいやん」

チビたぬ3「おねーちゃ、ヒドイ!きやい!」

チビたぬ2「おトイレ…」

ギャーギャー!

のんたぬ「(うるさいやんなぁ!えぃちを奪って、のんちゃぁに迷惑までかけて、ヒドイのはそっちやん!)」
のんたぬ「(でもえぃちに褒めてもらうためやんな…。しゃーないなあ…)」
のんたぬ「(おねぇちゃぁは妹に優しくしなきゃってえぃちも言ってたやん!)」

のんたぬ「うーん…。あ!あそこに草むらあるやん!おトイレも休憩もそこでするやん」

チビたぬズ「「「ゃん!」」」

のんたぬ「のんちゃぁの真似して道路渡るんやでぇ。右見て、左見て、右…。今やん!」ポテポテ

チビたぬ1「ゃーん」トテトテ

チビたぬ3「ゃん」トテトテ

チビたぬ2「あっ、待ってゃん。走るとぅんち出ちゃぁ…」トテ…

のんたぬ「早くするやん!車に轢かれるでー」

DQN「新車だぜウェーイwwwwwwww」
ブロロロロロロロ

のんたぬ「!?ああっ!」

グシャ

122のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:07:26 ID:Ue4xJIhA
チビたぬ2「ぷきょ!」

のんたぬ「ちびしゃーん!」

DQN「お?なんか踏んだか?」

のんたぬ「ちびしゃん!しっかりするやん!」

チビたぬ2「ゃ゛…」プル…プル…

のんたぬ「死んじゃダメやん!のじょみぱわー注入、はーいぷちゅ!」

DQN「おいおい、何だよ。…ああ!俺の新車にクソがついてる!てめぇか、このクソたぬき!殴ってやる」
のしっのしっ

のんたぬ「危ない!」

DQN「んあ?」

プチ

チビたぬ2「げぇ…」

のんたぬ「やああああああああん!」

DQN「あ、ちっこいのも居たんだ。小さすぎて見えんかった、ワリ」

のんたぬ「うわあああああああああ!もう許さないやーん!」
ポコポコ

DQN「チッ…っせーな!」
ボコッ

のんたぬ「や゛っ!」

DQN「こっちだって買ったばっかの車汚されてんだよ!被害者はこっちだっつーの!」
DQN「大体、ここ横断歩道じゃねーだろ。道を渡るときは横断歩道渡るようにって飼い主に言われなかったのかぁ?」

のんたぬ「う…」

DQN「あーあーあー!折角の新車汚してくれちまってよぉ!交通ルールも守れない害獣にはお仕置きだなぁ」
ズイ

のんたぬ「ひぅ…」
ビクッ

チビたぬズ「「おねーちゃをぃぢめるなー!」」
トテトテトテ! 
…ペチペチ

のんたぬ「…!来ちゃダメやん!」

DQN「何だ?まだ2匹も居たのか。…お前もお仕置きして欲しいのかぁ?」
ヒョイ

チビたぬ1「!?はなしぇー!」
チタパタ

のんたぬ「ちびしゃんは悪くないやん!いじめちゃダメやん!」

DQN「ほーん。じゃあやっぱお前ボコるかな」

のんたぬ「うぅ…。しょれは…」

DQN「だってさー。お前の姉ちゃん?冷たいよ……な!」
ギュウウ!

チビたぬ1「ぎゅぇ」

のんたぬ「やああああん!」

123のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:08:13 ID:Ue4xJIhA
DQN「うほっwwなんだこいつ!柔らかすぎだろww」

チビたぬ1「ぐ、ぐるじぃ…」

のんたぬ「離せー!離せやーん!」

DQN「ん?ほい」
パッ

ヒュー
…ビターン

チビたぬ1「おぶゃ!」

のんたぬ「ああ!なんてことするやん!」

DQN「わりーわりー。んじゃやっぱ掴んどく」
ギュウ

チビたぬ1「あぁ゛!」

のんたぬ「ほんとにやめてやん!ちびしゃん死んじゃうやーん!」

DQN「死ぬぅ?ハハッ。仮にも動物が、そう簡単に死ぬかよ。害獣なら尚更な」
DQN「憎まれっ子なんちゃらってやつだよ。例えばこんな風に…」
ヒョイ

DQN「尻尾持って振り回しても多分死なんぜ」
ブンブンブン

チビたぬ1「ゃ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!」

DQN「うはw害獣扇風機wwww」

チビたぬ1「ちっぽしゃんいだぃゃ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ん゛!目が回るゃ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ん゛」

ミシッ
ミシッ
…ブチィ

チビたぬ1「ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ちっぽしゃんがぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!」
チビたぬ1「…ぅ゛!オロロロロロ」

DQN「んお!…てめえ!ゲロ吐きやがったな!汚え!」
ブンッ!

グオオオオオ!
…グチャ!

のんたぬ「ちびしゃん!」

DQN「あ。思わず投げちまった。……死んだなこりゃ。完全に潰れてるわ」

のんたぬ「う、く、く、くぅぅ…!」
のんたぬ「もう怒ったでぇ!ちびしゃん達の敵討ちやああああああん!やあああああああああああ!」
ポコポコポコポコポコポコポコポコポコポコポコポコポコポコポコポコ!

DQN「」
ゲシィ!

のんたぬ「ぶはっぅぎゃん!」
ゴロゴロゴロゴロ
…ビターン

DQN「んだよ…。さっきから手加減してやったら調子乗りやがって…」
DQN「もう完全にキレたからな!ぶっ殺すぞ害獣がぁ!」
ボコバキドコメキャグチョ

124のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:08:51 ID:Ue4xJIhA
のんたぬ「いだ!いだ!うぎゃ!ぶにゃ!」
のんたぬ「(痛いやん…苦しいやん…。なんで…なんでのんちゃぁがこんな目に…)」
のんたぬ「(ただえぃちに褒めてもらいたかっただけなのに…)」

ボコボコボコボコ
…ボコ
……

DQN「…。ん?」


のんたぬ「?」

DQN「…お?まだやんのか、チビ」

チビたぬ3「ぅ…」カクカクプルプル

のんたぬ「ち、ちびしゃん…どうして」

チビたぬ3「ぉ、おねぇちゃ達いぢめちゃきゃい!きゃいなんだから!おちおきちてやる!」

DQN「…そうか。どうせ皆殺しのつもりだったしな。先に殺されてぇならお望み通り、お前からぶっ潰してやるよ…」

チビたぬ3「ぅ、ぅやぁぁぁぁぁ!」

ベシ

チビたぬ3「ぴゃん!」

DQN「」
ヒョイ

チビたぬ3「ぅやぁぁぁぁん!」チタパタ

DQN「お前はどうすっかな…。そうだ。さっきのは尻尾だったし、今度は耳の耐久力でも試してやるか」
ギリリリリ

チビたぬ3「ゃ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!ぉみみしゃん取れちゃうや゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛」

のんたぬ「う、うああ…。…も、もぉやああん…。どうして…」
のんたぬ「(…このままだとちびしゃん達皆殺されちゃぁ…。そしたら次はのんちゃぁも…。そんなのやだやーん。ど、どぉすれば…)」

のんたぬ「…!?せや!」

のんたぬ「(…今あいつはちびしゃん虐めてるやん…今ならこっそり逃げられるやん)」
のんたぬ「(思えば、ちびしゃん居てもいいことないやんな!わがままだし、えぃち取るし…。でもちびしゃんいなくなればきっとえぃちはまたのんちゃぁを構ってくれるやん!)」
のんたぬ「(…それでええやんな。悪いのはアイツ。のんちゃあは悪くない。のんちゃあは悪くない…)」


━━ねぇ、のん

絵里『のんもすっかりお姉さんね。のんは優しいから、きっといいお姉さんになれるわよ』
絵里『ちびちゃん達に色々教えてあげて、面倒を見てあげて、そして。そして、もしもの時にはあの子達を守ってあげて』

のんたぬ「…」


━━おねぇちゃ!

チビたぬズ『『『おねぇちゃ!大ちゅきゃでー!』』』
チビたぬズ『『『もしおねぇちゃがいぢめられた時は、うち達が守ったるでー』』』


のんたぬ「…」

のんたぬ「そうや。のんちゃぁは……のんちゃぁはおねぇちゃぁなんや…」

のんたぬ「ちびしゃんを守るって、えぃちと約束したんや…」

のんたぬ「…」


のんたぬ「」キリッ

125のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:09:31 ID:Ue4xJIhA
DQN「…」


チビたぬ3「おみみしゃんいだいやぁぁぁぁぁぁん」

DQN「お、もう千切れっかな?」
ギュウウ

のんたぬ「待てー!」

DQN「ん?お前もこの後ぶっ潰してやるからまぁ待てよ」

のんたぬ「待たないやん!のんちゃぁはおねぇちゃぁや!ちびしゃんを…ちびしゃんを守るんやああああああああああああああ!」

DQN「来るなら来いよ!返り討ちにしてやらあ!」

のんたぬ「うやあああああああああん!のんたぬぱーんち!」
ペチィ!

DQN「!?いでええええええええええ!」

のんたぬ「のんたぬきーっく!」
ゲチィ!

DQN「ぐわああああああああああああ!」

のんたぬ「のんたぬ噛みつきー!がぶがぶがぶ!」

DQN「いてえ!いてえよおおおおお!」

チビたぬ3「おねえちゃ…」

のんたぬ「ちびしゃん、はよ逃げるやん!」

チビたぬ3「あぃがと、ぉねえちゃ」
トテッ

のんたぬ「しゃあ、後はお前におちおきするだけやん!がぶがぶがぶ!」 

DQN「…」

のんたぬ「痛くて声も出せないやんな!でも許さんでぇ!ちびしゃんはもっと痛かったんや!お前もその苦しみを…」

DQN「フンッ!」
バチコーン

のんたぬ「ぶべらっ!」
のんたぬ「…へ?」


DQN「正義の味方ごっこは楽しかったかよ、おねえちゃん?」

のんたぬ「!?!?…な、なんで」

DQN「あ?ふつーに考えりゃ、お前みてぇなチビの攻撃が効くわけねえよな。…ま、噛みつきだけはちょっと痛かったけどなー」
 
のんたぬ「しょんなぁ…」
ガクブル

DQN「お前も馬鹿だなー。チビ助をボコってる間逃げりゃよかったのにな。…逃がすつもりはないんだけどもさ」

のんたぬ「ぅ、しょんなの嫌や!のんちゃぁはおねえちゃぁなんや!」

DQN「ははっ、アホらし。とことん馬鹿な害獣だぜ。その結果どうなるかもわからないんだな」

チビたぬ3「ぉねえちゃ!」

のんたぬ「?!ちびしゃんだめぇ!」

DQN「ほらな、こうなる」
ガシッ

チビたぬ3「ぃゃん!?」

DQN「揃いも揃ってアホばっか。怨むならオツムの足りん姉を怨めよ。…さ、続きだ」
ギュウウ

チビたぬ3「ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!」

グググ
…ブチッ!

チビたぬ3「うぎゃぁぁぁ!おみみしゃんん゛ん゛ん゛ん゛ん゛!」

DQN「おっ、耳がなくなったらまるでたぬきのドラ○もんだな。…って、ドラえ○んはネコだろがぁ!」
バキッ

チビたぬ3「ぶえぇ!」
ビタッ

126のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:10:25 ID:Ue4xJIhA
のんたぬ「やめでえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!ちびしゃぁ悪くないぃ!虐めるのはのんちゃぁだけにしてえええええ!」

DQN「」
ツマミアゲ

チビたぬ3「え゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛…」

DQN「やっぱ柔らけー。中身詰まってねえんだろうな。特に頭」
DQN「こんだけスッカラカンならきっと素手でも潰せちまうぜ。……こうやってな!」
ギリリリリ

チビたぬ3「ぃだい…くるちー…。…ぉねえちゃ、たちゅけ…。……ぁ゛」

プチッ…

DQN「おおー。この感覚やみつきになりそ」

のんたぬ「や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」
のんたぬ「どおじでごんな゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!酷すぎるや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!」

DQN「酷い?よく言うぜ。…俺がチビをボコってる間、逃げ出そうとしたくせによ」

のんたぬ「!?」


DQN「ちゃんと見てたんだぜぇ?チラチラよそ見して、逃げるタイミング図ってたところを」

のんたぬ「そんなこと…」

DQN「酷いよなあ…チビはどう思ったんだろうな?お姉ちゃんに見捨てられてさ」

のんたぬ「でも、のんちゃぁは助けてあげようとして…。おねぇちゃぁで、えぃちに褒めて欲しくて……」

DQN「助けられてないじゃーん!あーかわいそーなおチビちゃん」
DQN「…それにさ、助けるにしては乱入遅すぎない?……正直に認めろよ。チビ達と自分の命を天秤にかけてましたってよぉ!」
ドゴ!

のんたぬ「ぷえらっ!」
ポヨーン

DQN「痛みがわからないお姉ちゃんには、妹達がどれだけの苦しみを負ったかわからせてあげないとな。…だから、尻尾もいで耳をちぎって、そんで踏み潰してやるよ」
DQN「無事あの世に行けたらちゃんと謝れよ?駄目なお姉ちゃんですみませんでしたってなぁ!」
グギギ…

のんたぬ「いだあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!しっぽしゃんいだい゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!」

…ブチッ

のんたぬ「うぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!」

DQN「まだまだ妹達が味わった苦しみには程遠いぜ?…次は耳だ」
ギュム
…ギギギ

のんたぬ「しぬう゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛!血がでて死んじゃうや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!」

メリッ

のんたぬ「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」

DQN「ほらほら、もっと苦しめ!駄目な姉にはお仕置きぜぇ!」

のんたぬ「いやあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!いだいのいや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」

DQN「さて、あとはぷちっと潰すだけだが…」

のんたぬ「いやあぁぁ…のんちゃぁ死にたくない、えぃちに会いたいやああああああん!」

DQN「…そうか、死にたくないか」

のんたぬ「じにだくない゛!いだいのいややああああああん!」

DQN「…」
DQN「そうだなぁ、俺の言うこと聞くんなら、許してやってもいいぜ」

のんたぬ「!?」

DQN「今からお前を握りつぶす。その間に、自分がチビ達を見捨てた最低の糞たぬきだって認めるんなら、場合によっては情けをかけてやるよ」

のんたぬ「えっ!?」

DQN「自分がいかにクズか、言い訳せずに認めろよ。…さ、時間は無えぞ」
ニギギギ

のんたぬ「待っ!……!ぐええっ…ぷひゅぅ」
のんたぬ「(どうして?のんちゃぁは良いおねぇちゃぁや!何も間違って無いはずなんや!)」
のんたぬ「(なのに、なんで…?)」

127のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:11:10 ID:Ue4xJIhA
━━妹たちを守ってあげてね?

のんたぬ「(えぃち…)」


━━おねぇちゃを虐めるなー!

のんたぬ「(ちびしゃぁ…)」





━━ちびしゃぁなんて、居なくなればいいのに


のんたぬ「うやああああああああああああ!!」
のんたぬ「ごめんなしゃあああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!のんちゃあは…ちびしゃぁ居なくなれって思ってたやああああああん!」

ググ…

のんたぬ「ぉえっ!」
のんたぬ「う゛…。げほ!……のんちゃぁ、本当はちびしゃぁに嫉妬してたやあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!」
のんたぬ「えぃち奪って、きやいだったやあああああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」

グググ!

のんたぬ「あ゛あ゛あ゛!」
のんたぬ「…のんちゃぁ、悪いおねぇちゃぁだったや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!自分の事しか考えない、悪いおねぇちゃぁだったや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!」

ググ…
メキョ!

のんたぬ「かはっ!」
のんたぬ「ひゅーっ、こひゅー…!」

DQN「…」
DQN「ようやく自分の馬鹿さ加減を認めたか?」

のんたぬ「…認めるやん。のんちゃぁはさいてーのクズやろーやん」
のんたぬ「だから、だから命だけはたしゅけて…」

DQN「やだよ」

のんたぬ「な゛んで…。約束…ちが……」

DQN「家族を守ろうともしないグズたぬきを生かしとくわけ無いだろ?殺処分だよ」

のんたぬ「…」
のんたぬ「はは…。本当に…、その通りやんな…」
のんたぬ「でも、死ぬのは嫌なんや…。怖いんや…!命だけは…」

メキョメキョメキョ!

のんたぬ「いだあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!じにだぐない゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!」

のんたぬ「えぃぢごめんなしゃああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!悪い゛おねぇちゃぁでごめんなしゃああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」

のんたぬ「ちびしゃぁごめんなしゃああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!?たしゅけてあげられない、情けないおねぇちゃぁでごめんなしゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」

のんたぬ「みんな謝るからあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!はんせーしゅるからあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」

のんたぬ「だから痛いのやめでえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!殺さないでえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛」

のんたぬ「ごめんなしゃあ!ごめんなしゃあ!ごめんなしゃあ!ごめんなしゃあ!ごめんなしゃああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」





のんたぬ「……あ゛。」

プチッ


 

DQN「死んだか。ざまあみろ」
DQN「せいぜい、あの世で反省するんだな」

DQN「あー、なんか凄くいいことした気分!新車の汚れも気にならないぜ」
DQN「洗車いって、そんでまたドライブの続きしよっと!」



━━こうして、のんたぬとちびたぬのお遣いは思わぬ形で幕を閉じました
一体なぜこのようなことになったのでしょう?
運が悪かった?絵里の言うことを無視して横断歩道をわたらなかったから?
それとも……?





おしまい

128のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:13:04 ID:Ue4xJIhA

賢いのんたぬ

バカのんたぬから趣向を変えて賢いのんたぬがいたらという妄想

  愛で描写有るので注意


賢いのんたぬ


‐‐‐老夫婦宅


婆「今日はいい天気ねぇ」

婆「・・・おじいさんったらまだ寝てるのかしらねぇ」

婆「のんちゃん、起こしてきてくれない?」


ヒョコッ


賢いのんたぬ「やんっ、わかったやーん」テッテッテッ


ガチャッ


爺「フゴー・・・Zzz・・・」

賢たぬ「まだ寝てるやーん・・・」

賢たぬ「ほいっと」ピョンッ

爺「ンゴッ・・・Zzz・・・」

賢たぬ「おじーちゃん、朝やでー」ユサユサ

賢たぬ「おばーちゃんがご飯さんできたから、降りてきーやってやん」

爺「んん・・・おぉ、のんか・・・」

賢たぬ「おじーちゃん、おはよーさん」

爺「おはよう・・・すぐ行くから、下に降りときなさい」

賢たぬ「はーい」トテトテ


爺「ふわぁぁ・・・」

婆「おはようおじいさん。ご飯できてますよ」

爺「うんむ・・・」ポリポリ

婆「先に顔洗ってきてください」

賢たぬ「おじーちゃん」

爺「ん?」

賢たぬ「古いタオルさんはお洗濯してるから、この新しいタオルさん使ってやん」スッ

爺「おぅ、わかった」


ジャバジャバ・・・


爺「ふーっ、さっぱりしたわい」

賢たぬ「はいおじーちゃん、新聞さん」

爺「おぉ、すまんな」

婆「それじゃあ、食べましょうか」

爺、婆、賢たぬ「「「いただきます」」」


モグモグ・・・ズズズッ・・・

129のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:13:34 ID:Ue4xJIhA
賢たぬ「お味噌汁おいしいやーん」

婆「ふふっ、よかったわ」

爺「うむ」モグモグ


婆「それじゃあ、お買い物に行ってくるわね」

婆「おじいさんとお留守番、よろしくね」

賢たぬ「いってらっしゃいやーん」


ガラガラガラ・・・ピシャッ


爺「ふぁあ・・・今日は暇じゃの」

爺「録画しといた時代劇でも見るか・・・」

賢たぬ「はいおじーちゃん、リモコンさん」サッ

爺「おぉ、ありがとう」

賢たぬ「お茶さん入れてくるやーん」トテトテ


ジャーッ・・・コポコポコポ・・・


賢たぬ「はいおじーちゃん、熱いから気ーつけてや」

爺「すまんな・・・ズズズッ・・・はぁ〜、美味いのぅ」

爺「お前も飲むか?のん」

賢たぬ「いただきますや〜ん」ズズズッ・・・

賢たぬ「はぁ〜、あったかいやぁ〜ん・・・」

爺「ほりゃ、こっち来て丸まっとき」

賢たぬ「お邪魔しますやん」ゴロン

賢たぬ「おじーちゃんのお膝の上は落ち着くやぁん・・・」ゴロゴロ

爺「ほっほっほ」ナデナデ


・・・!・・・・・・!


賢たぬ「・・・!」ピクッ

爺「どうかしたか?のん」

賢たぬ「・・・お庭に誰か入って来たやん」

爺「なんじゃと?まさか泥棒か・・・?」

賢たぬ「この声は・・・」


オチビチャンオイデヤーン!

ヤーン!ヤーン!

オカァシャー!ヤーン!

130のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:14:22 ID:Ue4xJIhA
賢たぬ「・・・のんたぬさんやね」

爺「なんと・・・ここ最近野生のは見かけんかったが、家の中に入ってくるとはのう」

爺「どれ、ワシが仕置いてやるかいの・・・」ノソッ

賢たぬ「やんっ、おじーちゃんはテレビさん見ててええよ」ピョイッ

賢たぬ「うちが追い返すから、ここにいててやん?」

爺「・・・ええのんか?野生のを相手するのは久々じゃろ?」

爺「お前も年なんじゃから、あまり無茶しちゃいかんぞ」

賢たぬ「大丈夫やん。うちにまかしといて」

爺「何かあったら、すぐにワシを呼ぶんじゃぞ」

賢たぬ「やんっ」コクリ


のんたぬ「やーん!きょうからのんちゃあたちはここでくらすやんっ!」

のんたぬ「おうちはちょっとちっちゃいけど、まぁがまんしたるやんっ」

ちびたぬA「やん!おかぁしゃ!」

ちびたぬB「やーん!」

のんたぬ「おちびちゃんたちもうれしいやん?よかったやーん!」

のんたぬ「さっそくおうちにはいるやーん!」ポテポテ


トテトテトテ・・・


賢たぬ「こら」

のんたぬ「んん?なんしゃあ、おまえ?」

賢たぬ「ここは人間さんのお家やで。はよう出ていき」

のんたぬ「??なにいってるや〜ん?ここはのんちゃあたちのおうちやん!」

のんたぬ「おまえこそさっさとどっかいくやーん!」

ちびたぬA「やん!やーん!」

ちびたぬB「やぁーん!」

賢たぬ「ここはおじーちゃんとおばーちゃんが住んでる家なんよ」

賢たぬ「だからここには住めへんで」

のんたぬ「そんなんしらんやんっ!さっさとおうちにいれろやぁーんっ!」

のんたぬ「のんちゃあたちさむいんやん!はよぉ!はよぉぉお!!」

賢たぬ「・・・」ハァ・・・


賢たぬ「・・・今すぐに帰るんやったら、しんどい思いをせんで済むやん」

のんたぬ「はよぉいれろやああんっ!!はよおおおお!!」ジダンダ

ちびたぬA「お、おかぁしゃ・・・」

ちびたぬB「やぁん・・・」

のんたぬ「おまえむかつくやんっ!!のんちゃあ、おこったやあああんっ!!」

のんたぬ「ぎたぎたのぼこぼこにしたるやぁあああん!!」

賢たぬ「・・・帰る気はないんやね?」

のんたぬ「うるさいやんっ!!のんちゃあのいうこときかんからやあああん!!」

のんたぬ「もうゆるしたらへんやあああん!!」

賢たぬ「・・・しゃーないやん」スッ

のんたぬ「やぁん?なにしてんのやん?」

のんたぬ「あたまにはっぱさんなんかのせて、ださださやーんっ!」ケラケラ

賢たぬ「スピリチュアルパワ-タップリチュウニュウスピリチュアルパワ-タップリチュウニュウ・・・」ブツブツ

のんたぬ「ぼそぼそうるさいやんっ!!とっととしねやああああん!!」ガバァッ

ちびたぬA「・・・!」

ちびたぬB「おかぁしゃ・・・!」

賢たぬ「はーい、ぷしゅっ!」


ドックン

131のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:15:21 ID:Ue4xJIhA
のんたぬ「や・・・・・ぁ・・・・・?」

のんたぬ「・・・・・・」ボーッ

ちびたぬA「やーん!やーん!!」

ちびたぬB「おかぁしゃ!おかぁしゃ!」クィクィ

のんたぬ「・・・・・・」

のんたぬ「・・・かえるやん」

ちびたぬA「やん・・・?」

ちびたぬB「おかぁしゃ・・・?」

のんたぬ「えぇからかえるやんっ!!いうこときくやんっ!!」

のんたぬ「はよう・・・はようかえらんと・・・」ポテポテ

ちびたぬA「やんっ?おかぁしゃー!」ポテポテ

ちびたぬB「やぁーんっ!」ポテポテ

賢たぬ「ふぅ・・・成功したやぁん・・・」

賢たぬ「久々にやったから・・・ちょっと疲れちゃったやん・・・」フラフラ



賢たぬ「おじーちゃん、終わったやぁん・・・」

爺「おー、ようやったようやった」

賢たぬ「スピリチュアルパワー・・・使ってしもたやぁん」

爺「年なんじゃから無茶したらいかんと言うたじゃろう」

賢たぬ「ごめんなさいやぁん・・・」

爺「もうすぐばあさんが帰ってくるから、それまで寝ときなさい」

賢たぬ「ん〜・・・そうするやぁん・・・」ゴロンッ

爺「おぅよしよし、頑張ったのう」ナデナデ

賢たぬ「やぁ〜ん・・・」

賢たぬ「スピー・・・スピー・・・」



ガチャッ


婆「ただいま〜」

爺「おっ・・・のん、ばあさんが帰ってきたぞ」ユサユサ

賢たぬ「ん・・・んぁ〜・・・やんっ」ヒョイッ

賢たぬ「おばーちゃん、お帰りなさいや〜ん」トテトテトテ

婆「ただいま、のんちゃん」

賢たぬ「お荷物さん持っていくやん」ヒョイ

婆「ありがとうねぇ」

婆「今日の夕飯はうどんが安かったからきつねうどんにするわね」

賢たぬ「!おうどんさん・・・!」

婆「のんちゃん、うどん大好きだものねぇ」

賢たぬ「おばーちゃんが作ってくれたご飯さんは何でもおいしいやーんっ」

婆「ふふふっ・・・のんちゃんには油揚げ2枚入れてあげるわ」

賢たぬ「やったやーん!」

爺「・・・今日も平和じゃのう」

132のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:16:16 ID:Ue4xJIhA
‐‐‐道端


のんたぬ「・・・・・・」

のんたぬ「・・・ハッ」

のんたぬ「ここ・・・どこやぁん・・・?」

のんたぬ「のんちゃあはおうちにおったはずやのに・・・」

のんたぬ「・・・!おちびちゃん?おちびちゃああん!?」

ちびたぬA「や・・・ぁ・・・・・・」ブルブルブル

ちびたぬB「ひ・・・・・・ひぃ・・・」ガタガタガタ

のんたぬ「おちびちゃん!?しっかりするやぁん!!」ユサユサ

のんたぬ「おめめあけてやん!!おちびちゃあああん!!」



虐男「あーイライラするぜぇ・・・ん?」

のんたぬ「おちびちゃあああん!!おきてやあああん!!」

虐男「のんたぬか・・・ちょうどいいな」

虐男「おいのんたぬ!ムカつくからボコらせろや!」

のんたぬ「やぁぁん!!にんげんさんどいてやん!!おちびさんしんじゃうやあああん!!」

虐男「そんな小せぇのなんかに用はねぇんだよオラァ!!」グシャァ

ちびたぬA「や゛びゅぇあ゛っ!!」

ちびたぬB「びゅあ゛あ゛っ!!」

のんたぬ「や・・・・・・おちび・・・ちゃん・・・・・・?」

のんたぬ「おちびちゃんっ!!お゛ぢびぢゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あん!!!!」

虐男「オラッ!!今日は死ぬまで遊んでやるから覚悟しろよっ!!」グィッ

のんたぬ「ぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!!い゛や゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!!」

のんたぬ「や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!!」



〜終わり〜

133のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:17:19 ID:Ue4xJIhA

のんたぬ、捨てられる
ドンガラガッシャーン!


亜里沙「あっ・・・」

絵里「・・・また、やったのね」

のんたぬ「やん・・・えいちぃ・・・」

絵里「これで何回目?何度言ったらいいのかしら?」

絵里「どうしてわかってくれないの!?ねぇ!?」

のんたぬ「やん・・・のんちゃあは、えいちのために・・・」

絵里「言い訳しないで!!」

亜里沙「お、お姉ちゃん落ち着いて・・・」

絵里「・・・亜里沙、私はもう我慢の限界よ」

絵里「この子を飼ってから、私達の生活はおかしくなってしまったわ」

絵里「食事に文句ばかり言って、台所はメチャクチャにして、私のベッドに入っておしっこして、亜里沙にプレゼントしたアクセサリーも壊して・・・」

絵里「何度も何度も叱ったのに、なのに・・・それなのに!」

絵里「もういい加減にしてよ!!」

亜里沙「お姉ちゃん・・・」

のんたぬ「やん・・・えいち、おこらんといてぇ・・・」

のんたぬ「のんちゃあがよしよししてあげるやん!うれしいやん?」

絵里「・・・・・・」プツンッ

絵里「のん、こっちにいらっしゃい」

のんたぬ「やん?」トテトテ


バッチィィンッ!!


のんたぬ「ん゛びゃあ゛あ゛っ!?」ボテンッ

絵里「ふざけないでよ!!もうウンザリなのよ!!」バシンッ!バシンッ!

のんたぬ「ぶびゃあ゛あ゛っ!!びゃあ゛あ゛あ゛っ!!」

絵里「あんたなんか!!あんたなんかがいるから!!」バシンッ!バシンッ!

のんたぬ「ん゛ぎゃあ゛あ゛あ゛っ!!!い゛だい゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!」

亜里沙「お姉ちゃん、もうやめて!のんちゃんが死んじゃうよぉ!」

絵里「ハァ・・・・・・ハァ・・・・・・」

絵里「・・・決めたわ」

絵里「もう、この子は捨ててしまいましょう」

亜里沙「えっ・・・?」

のんたぬ「や゛っ・・・!?」

絵里「これ以上、この家に置いておくわけにはいかないわ。私にも亜里沙にとっても、この子の存在は害にしかならないもの」

亜里沙「そんな・・・」

のんたぬ「やんっ・・・えいち、いやや・・・」

絵里「亜里沙、辛いことだと思うけどわかってちょうだい」

絵里「これからの私達のためにも・・・ね?」

亜里沙「・・・・・・うん、わかった」

のんたぬ「やん・・・・・・ありちゃ・・・?」

亜里沙「ごめんねのんちゃん・・・亜里沙も、お姉ちゃんが疲れてるところをもう見たくないの・・・」

亜里沙「だから・・・・・・さよなら」

のんたぬ「あり・・・・・・ちゃ・・・?」

134のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:18:35 ID:Ue4xJIhA
のんたぬ「どうして・・・どう゛じでやああん・・・」ポロポロ

のんたぬ「のんちゃあは・・・・・・わるくないのにぃぃ・・・」グスンッ

絵里「ごめんなさい、亜里沙」

亜里沙「ううん、いいの。亜里沙はまた、優しいお姉ちゃんに戻ってほしいから」ニコッ

絵里「ありがとう・・・・・・さ、行くわよ」

のんたぬ「や゛あ゛あ゛っ!!いややん!!い゛や゛や゛あ゛あ゛あ゛ん!!!」

のんたぬ「のんちゃあ、ええこにするやん!!!みんなのいうこときくやん!!!」

のんたぬ「やから、ほかさんといてやぁぁん・・・・・・」

絵里「その台詞も、何回聞いたかしらね」

絵里「恨むなら、もっと早くその言葉を行動に移せなかった自分を恨みなさい」

のんたぬ「や゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!ごめんなしゃああああ!!!ゆるしてやああああん!!!」

絵里「もう何もかも遅いのよ。早くこのケージに入りなさい」

のんたぬ「いややああああああん!!!いややああああああん!!!」ジタバタ

絵里「・・・・・・」バキィッ

のんたぬ「い゛ぎゃあ゛あ゛っ!!!」

絵里「言うことを聞くか、ここで死ぬか、選ばせてあげるわ」

絵里「早くしなさい」

のんたぬ「やぁぁん・・・やぁぁぁぁん・・・」グスングスン


‐‐‐‐公園


絵里「・・・」キョロキョロ

絵里「この辺なら人通りも少ないわね・・・ほら、早く出なさい!」ガシャガシャ

のんたぬ「や゛あ゛あ゛あ゛!!ほかさんといてやぁぁぁん!!!」

絵里「早く出てきなさい!!」ガシャアンッ!

のんたぬ「んぎゃああっ!!」ポーンッ

のんたぬ「ひぐっ・・・えいちぃ・・・いやや、いややぁぁん・・・・・・」

のんたぬ「えいちがおらな、のんちゃあしんぢゃうやぁぁん・・・」

絵里「勝手にすればいいじゃない。もう私達に関わらないで」

のんたぬ「やあああああん!!!いややいややい゛や゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!」ジタバタ

のんたぬ「えいちのあほお゛お゛お゛お゛お゛!!!あほお゛お゛お゛お゛お゛!!!」ジタバタ

のんたぬ「きやいきやいきやいや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!」ジタバタ

絵里「・・・それが本性ってわけね」

絵里「最後にあなたがどう思ってるのか知れてよかったわぁ。これで心置きなく捨てることができるもの」

のんたぬ「や゛あ゛あ゛あ゛ん!!!じにだぐな゛い゛い゛い゛!!!」

のんたぬ「え゛い゛ぢい゛い゛い゛ぃ!!え゛い゛ぢい゛い゛い゛い゛ぃ!!!」

絵里「あら、私のことは嫌いなんでしょう?」

絵里「奇遇ね。私もあなたのこと大っ嫌いなのよ」

のんたぬ「や゛っ・・・・・・」

絵里「もう二度と会わないことを願うわ」

絵里「さよなら」スタスタスタ


のんたぬ「や゛ああっ!!えいぢいがんどいでぇっ!!おねがいやあぁぁん!!」シガミッ

のんたぬ「う゛う゛ぅ・・・う゛え゛ぇぇぇん・・・」グスングスン

絵里「・・・」スッ

のんたぬ「や・・・えいち・・・?」


バキィッ!


のんたぬ「ぶぎゅ゛あ゛あ゛あ゛っ!!!」ゴロゴロゴロ

絵里「・・・」スタスタスタ・・・

135のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:19:49 ID:Ue4xJIhA
のんたぬ「や゛・・・や゛ぁ・・・・・・」

のんたぬ「え゛い・・・ぢ・・・・・・?え゛いぢぃ・・・・・・?」

のんたぬ「どご、いっだやぁん・・・?がぐれやんどいでやぁん・・・」

のんたぬ「のんぢゃあを・・・ひどりぼっぢに・・・ぜんどいでやぁぁん・・・」ポロポロポロ

のんたぬ「ひっぐ・・・・・・う゛ぅぅっ・・・」グスッ

のんたぬ「ざむい゛・・・やぁぁん・・・・・・」ブルブル

のんたぬ「え゛いぢ・・・・・・え゛いぢぃぃ・・・」

のんたぬ「ごめんなしゃあ・・・ごめんなしゃあぁぁ・・・」

のんたぬ「う゛ぅっ・・・う゛ぇぇぇぇぇん・・・」ポロポロポロ

のんたぬ「う゛え゛え゛ぇあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!!」

のんたぬ「や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!!」

のんたぬ「や゛あ゛あ゛あ゛ん・・・や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん・・・」

のんたぬ「や゛あ゛ぁ・・・やぁ・・・ん・・・」

のんたぬ「・・・・・・」



〜終わり〜

136のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:20:37 ID:Ue4xJIhA

子どもは親の背を見て育つ?
ビシィ バシィ

親のんたぬ「い゙だい゙や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!」

絵里「なんでこれだけ叩かれてるのにトイレの一つも覚えられないのよ!」

ビシィ バシィ

親「ぢゃ゙ゔや゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!お゙も゙ら゙じじだの゙ヴヂぢゃ゙ゔや゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!」

絵里「のんじゃなきゃ誰が廊下なんかで用を足すのよ!」

親「やって…ウチやないもん…ちびしゃあたちがおもらししたんやもん…」

絵里「のんがちゃんと教えてないからでしょうが!」ビシィ

親「や゙め゙でや゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!」



ジュウウウ

親「あ゙づい゙や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!」

絵里「あれほどつまみ食いはするなって言ったのにどうして我慢できないのよ!」ジュウウウ

親「ぢゃ゙ゔや゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!だべ゙だの゙ヴヂぢゃ゙ゔや゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!」

絵里「じゃあ誰が食べたっていうのよ?」

親「たべたのちびしゃあたちやもん…ウチはあかんっていったもん…」

絵里「なんで言うだけで終わらすのよ!あんたみたいな抜け作の子が言っただけで聞くわけないでしょうが!」ジュウウウ

親「や゙め゙でや゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!」

絵里「はあ…檻に戻りなさい。今日は夕飯抜き。もう顔も見たくない」

親「やあ!ばんごはんたべたいやん!久しぶりの焼肉さんやん!たべさせろやん!」

絵里「なんなら希を焼肉にしてやるわ!」ジュウウウ

親「や゙め゙でや゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!じっ゙ぽ゙ざん゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!」



ガチャ

子のんたぬ1「ままー!」

子のんたぬ2「ごはんー!」

子のんたぬ3「やきにきゅー!」

親「今日はばんごはんなしやん!」

子1「えー?」

子2「やー!」

子3「やきにきゅー!」

親「うるさいやん!」バシィ

子3「や゙ーん゙!」

親「ばんごはん食べられないのはお前らのせいやん!ウチの言うこと聞かんとおもらしやつまみ食いするからや!」ドカ バキ ボコ

子3「や゙ーん゙!」

子1「やー!」

子2「やーん!」

親「どうしてお前らはそんなにアホなんや!ウチの子ならもっと賢くてかわいいやん!お前らなんかウチの子じゃないやん!」ギリギリ

子3「や゙ーん゙!」

子1「やー!」

子2「ままー!」

137のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:22:59 ID:Ue4xJIhA
絵里「何やってんのよ、のん!」

親「お仕置きしとるんや!ちびしゃあたちはウチとちゃうアホアホさんやから思い切りお仕置きせなあかんのや!」ギュイイイ

子3「ゔわ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!」

絵里「やめなさい!」ガシィ

親「やー!えぃち、放せやーん!こいつらが悪いんや!」

絵里「思い上がるんじゃないわよ!」ビターン

親「や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!」

絵里「のんがお仕置きしたら死んじゃうでしょ!力の加減もわからないのに」

親「分かるもん!ちびしゃあ死なないもん!」

絵里「じゃああの子は何なのよ!」

子3「ま…ま…」ピクピク

親「!?ち、ちびしゃあ…おちびしゃあああああ!」

絵里「ちょっと待ちなさい」ガシッ

親「や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!お゙ぢび゙じゃ゙あ゙お゙ぢび゙じゃ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!」ジタバタ

絵里「あの子は私が何とかするから。のんは他の子と仲直りしてなさい」

親「やあ…ウチもちびしゃあと一緒にいたい…」

絵里「のんに絆創膏貼ったり薬塗ったりなんかできないでしょ」

親「でもぉ…」グスグス

絵里「のんが怒ってるのはちび達もちゃんと分かったはずよ。まず自分から謝って、それからおトイレや台所のルールを教えてあげなさい」

親「…うん、わかった!えぃち、ウチわかったで!」

絵里「ちゃんと教えられる?」

親「任せてやん!もうおもらしもつまみ食いもナシやん!」

絵里「それじゃあね」バタン

138のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:24:22 ID:Ue4xJIhA

子1「…」

子2「…」

親「ちびしゃあ…ごめんやん…ウチえぃちに怒られてかっかしとったんや…」

子1「…」

子2「…」

親「でもなあ、ちびしゃあたちも悪いんやで?ウチの言うこと聞かんとおもらししたりおうどんさん勝手に食べちゃったりして…」

子2「…?」

子1「…!」

親「あんな、これからはウチの言うことちゃんと聞いてえな?こんなことになったんもちびしゃあたちが悪いんやから…約束できるやん?」

子2「…」

子1「…」コク

親「できるやんな?それじゃ約束と仲直りにしっぽさんちょーんちょんやるで」

子1「…」チョン

子2「……」チョン

親「はい!ちょーんちょん!」

子1「…」

子2「…」

親「それじゃあ今日はもう寝るやん!ちびしゃあたちのせいでばんごはん抜きになってもーたからな!やることないからおねんねやん!」ボフッ


子1「…」

子2「…」

「ちびしゃあたちも一緒に寝るやん!子守唄うたってあげるやーん!」

子2「…」

子1「…」モゾモゾ

子2「…」モゾモゾ

親「ねーんねーんこーろりーよー」ボエ〜

子1「…」

子2「…」



(深夜…)

子3「…」スヤスヤ

絵里「…」スースー

親「…」グァーグォーグェー

子1「…」ムクリ

子2「…」スヤスヤ

子1「…」ポンポン

子2「や…?」ムクリ

139のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:25:35 ID:Ue4xJIhA
トテトテ

子2「だ、だい、どころ?」

子1「れいぢょうこ、れいぢょうこ!」

ガサガサ

『讃岐うどん 3人分』

子1「やーん!」ビリビリ

子2「やーん!」ムチャムチャ

ガサガサ

『豚もも切り落とし』

子1「やーん!」ビリビリ

子2「やーん!」ムチャムチャ

トテトテ

親「…」グァーグォーグェー

子1「やん!」ブリブリ

子2「やん!」ジョバアアア



(朝…)

子3「…ま…ま…」

絵里「起きたの?今お水持ってくるから…って何よ、これ……」


絵里「のん!?」

親「あ、えぃち、おはようやん!ウチちびしゃあと仲直りでき…」ビチャビチャ

絵里「…」

親「や!?なんやこれ?」

絵里「冷蔵庫にあったうどんとお肉も勝手に開けられてたけど、まさか…」

親「ちゃ、ちゃうやん!ウチそんなの知らないやん!ちびしゃあたちがやったやん!」

絵里「へえ?」ジロリ

子1「やー!」フルフル

子2「やーん!」フルフル

絵里「昨日のんにあれだけ酷い目に遭わされたのにやらないわよねえ…」

親「やーん!ウチほんまに知らんもん!」

絵里「何がお仕置きよ…自分はお漏らしもつまみ食いもやりながらちび達には…」

親「やって…ウチ…」アワアワ

絵里「来なさい。本当のお仕置きがどんなのか教えてあげるわ」ガシッ

親「やーん!はなしてやーん!」ジタバタ

絵里「おちびちゃんは中に入っていいわよ」

子3「やーん!」パタパタ

子1「やーん!」

子2「やーん!」

絵里「さてと、私たちは行きましょうか」

親「やーん!やめてやーん!お仕置きいややあああああん!」



や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!

い゙だい゙や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!

ぐる゙じい゙や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!

じっ゙ぽ゙ざん゙や゙め゙でや゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!

あ゙ん゙よ゙切゙れ゙ぢゃ゙ゔや゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!

ヴヂ死゙ん゙じ゙ゃ゙ゔや゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!

――大丈夫よ。私はのんと違って加減を知ってるから。

あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!

140のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:26:55 ID:Ue4xJIhA

のんたぬカラスさんと一緒
のんたぬ「えぃち!お腹しゅいた!」

絵里「ええ…さっき朝ご飯食べたばかりじゃない。それじゃあ…はい、この菓子パン食べていいわよ」

のんたぬ「やあ!のんちゃーおうどんさんがええ!」

絵里「いや、それって間食で食べるものじゃないじゃない。いま食べたらお昼ごはんどうするのよ。昼まで待ちましょう、ね?」

のんたぬ「やーあ!のんちゃーいま食べたいの!いま!いま!早く食べさせてやん!」

絵里「もう…」



――昼食――
のんたぬ「ごちそうさん!」

絵里「あら、ほとんど食べてないじゃない。具合でも悪いの?」

のんたぬ「何いうとんねん!さっきえぃちがおうどんさん作ったからのんちゃーもうお腹いっぱいやねん!」

絵里「ああ、もう。だから言ったじゃない」

のんたぬ「知らんがな!のんちゃーもうお腹ぱんぱんやの!もういらへん!ごっそさん!」

絵里「はあ…」



――昼下り――
絵里「うわあ、雨降ってきた…」

のんたぬ「えぃち!おさんぽ!」

絵里「今日は雨が降ってるから明日にしましょう」

のんたぬ「やあ!のんちゃーお外いきたいん!」

絵里「こないだ雨の日にお散歩して泥だらけになっちゃって『もう雨きやい!』なんて言ってたじゃない」

のんたぬ「今日は行きたいの!のんちゃー泥んこの方がええもん!行きたい行きたい行きたーい―!」

絵里「はいはい、もう耳元で叫ばないでよ…」



――河川敷――
のんたぬ「えぃち!のんちゃー水遊びしたい!」

絵里「こんな土砂降りの中で何するのよ…」

のんたぬ「のんちゃー川で泳ぎたい!」

絵里「え!?駄目よ、そんなの駄目。雨で水が増えてるんだから流されちゃうわ」

のんたぬ「のんちゃー泳げるもん!えぃちと違ってうんどーしんけーばつぐんやから大丈夫やもん!」

絵里「ちょっと、待ちなさいってば!」

のんたぬ「やあああああん!やあああああん!えぃちたしゅけてやあああああん!」

絵里「のん!のん!?」

141のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:27:50 ID:Ue4xJIhA
――帰宅――
のんたぬ「えぃちなんで余計なことしたんや!のんちゃーちゃんと泳げたもん!なんでじゃますんねん!」

絵里「あれのどこが泳げてたっていうのよ。助けてなんて叫んじゃって。おかげで私もびしょ濡れだわ」

のんたぬ「のんちゃー助けてなんて言うてへん!えぃち嘘つき!えぃちのお邪魔虫!のんちゃーお風呂で泳ぐやん!」

絵里「待って!せめてシャワー浴びてからにしてよ!湯船の水が汚れちゃう!」

のんたぬ「やあ!シャワーいやや!えぃちが邪魔すんのが悪いんやもん!のんちゃー泳ぐ!」

絵里「ああ…」



――翌朝――
絵里「うぅ…熱が39度もある…」

のんたぬ「えぃち!今日は雨ふっとらんで!お散歩!」

絵里「のん、私風邪ひいちゃったみたいだから今日はお家の中にいさせて…」

のんたぬ「なんでや!雨やからお散歩いややっていったのえぃちやん!今日は晴れてるからのんちゃーがえぃちをお散歩させてあげるの!」

絵里「ごめん、今日はちょっと立ち上がれそうにないの…」

のんたぬ「のんちゃーがさせてあげるって言うとるんや!えぃちの好きにさせてやっとんのになんやねん!えぃちはワガママばっかの赤ちゃんや!」

絵里「だって…これじゃのんが危険な目にあっても助けられないわ…」

のんたぬ「のんちゃーがえぃちに助けられたことなんて一度もないやん!のんちゃーが助けてやっとるんや!のんちゃーを馬鹿にするなやん!」

絵里「うげぇ…」



――公園――
のんたぬ「えぃち!しゅべりだい!しゅべりだい!」

絵里「どうぞ…一人でやって…」

のんたぬ「えぃちと一緒にしゅべるの!はよう登るやん!えぃちはのろのろの亀さんや!」

絵里「はいはい…」



のんたぬ「えぃち!ブランコ押して!押してやん!」

絵里「はいはい…」

のんたぬ「やーん!やーん!」ギュワンギュワン

絵里「ぐはっ!」ドゴォ

のんたぬ「あー!えぃちなにぼさっとしてんねん!えぃちがぶつかったせいでブランコ止まってもうたやん!もう一回!」

絵里「のん…あんまり激しく動くのはやめにしましょ…」

のんたぬ「やあ!」

絵里「お願い…」

のんたぬ「やーや!」

絵里「昨日あれだけ川とお風呂で泳いだじゃない…」

のんたぬ「しゃーないなあ、今回だけやで!」

絵里「ありがと…」

142のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:28:36 ID:Ue4xJIhA
のんたぬ「えぃち!あの木からガーガー音がするやん!」

絵里「…ああ、カラスが巣を作ってるのね」

のんたぬ「うるさいやん!のんちゃーのお邪魔をするやつはやっつけてやるやん!」

絵里「待って。近づいちゃダメ」

のんたぬ「なんでや!」

絵里「今の時期はカラスが子供を育ててる時期だからすごく凶暴…えー、怖くなってるの。巣の下を通るだけで襲われちゃうのよ」

のんたぬ「カラスさんなんかのんちゃーの敵じゃないやん!焼鳥さんにしてやるやん!」

絵里「のん、待って!のん…」ドサッ

通行人「うわ、人が倒れたぞ!」



のんたぬ「やいやい!カラスさん!うるさくしたらのんちゃーが許さへんで!」

カラス「カー」

のんたぬ「カーカーうるさいやん!カラスさんはアホやからのんちゃーの言葉がわからないんや!」

ピーポーピーポー

のんたぬ「ああ、もう!またうるさいのが増えたやん!のんちゃーをなんだと思うとるんや…」

絵里「」グッタリ

のんたぬ「え、えぃち…えぃちー!」

救急隊員「おい、担架はやく持って来い!」

のんたぬ「えぃち起きてやん!えぃち、えぃちー!」

救急隊員「脈と血圧測れ!」

のんたぬ「何すんや!えぃちはのんちゃーだけのえぃちやん!えぃちに触るなやん!」

救急隊員「おい、何だこの狸は!早いとこ車に乗せるぞ!」

のんたぬ「やん!待つやん!えぃち持ってくなやーん!えぃちはのんちゃーだけのものやん!返せやーん!」

ピーポーピーポー

のんたぬ「待つやん!待ってやん!のんちゃーえぃちと一緒がええ!待って!待ってやあああああん!」

のんたぬ「やあん…なんでやん…どうしてのんちゃー置いてくんや…ぐすっ…えぐっ…えぃち…」



カラス「カー」

のんたぬ「!?やー!放せやーん!」

のんたぬ「降ろすやん!のんちゃーえぃちが迷子になっちゃったから探さなアカンねん!カラスさんと遊んどる暇はないんや!」

カラス「カー」

のんたぬ「降ろすやん!だいたいカラスさんの巣はがっちがちですわり心地最悪やん!えぃちのベッドの方がフカフカで気持ちええやん!」

カラス「カー」

のんたぬ「もうええやん!のんちゃー一人で降りるやん!もうのんちゃーに近づくなやん!」ムギュ

子カラス「ガー(´;ω;`)」←のんたぬに踏まれた

のんたぬ「のんちゃーの歩くところにおるんが悪いんや!ほなさいならや!」

カラス「カー」

のんたぬ「やー!放せやーん!焼鳥さんにされとうなかったらはよ放せえ!…や、やめろやーん!おめめ…おめめやめろやあああああん!」

カラス「カー」ザク

のんたぬ「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!お、おめめまっくら…ふじゃけるなあああああ!ゆるさへんやん!のんちゃーほんまのほんまに怒ったでー!」

カラス「カー」ズバ

のんたぬ「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!お、お腹…ぽんぽんさんやめろやあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん!」

カラス「カー」

子カラス「ガー」むちゃむちゃ

のんたぬ「や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!噛゙ま゙な゙い゙で゙や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!の゙ん゙ぢゃ゙ー゙食゙べ゙な゙い゙で゙や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!」

子カラス「ガー」むちゃむちゃ

のんたぬ「痛゙い゙痛゙い゙痛゙い゙い゙い゙い゙い゙!許してやあああああん!のんちゃーが悪かったやあああああん!ごめんなさいやあああああん!」

カラス「カー」プイッ

のんたぬ「ゆ゙る゙ぜや゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!の゙ん゙ぢゃ゙ー゙謝゙っ゙だや゙ろ゙が゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!え゙ぃ゙ぢ助゙げでや゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!」

143のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:29:54 ID:Ue4xJIhA

捨てる神あれば拾う神あり
前に書いた捨てられたのんたぬの続き風に

ザーザー・・・


男「うひー、雨降ってきやがった。早く帰らねぇと・・・」


ヤァーン・・・ヤァーン・・・


男「ん?何か声が・・・あそこか?」

男「少し寄ってみるか」タッタッタッ



のんたぬ「やぁーん・・・・・・やぁーん・・・・・・」

男「あれは・・・のんたぬじゃないか」

のんたぬ「やぁーん・・・ざむいやぁーん・・・」ブルブル

のんたぬ「おなかすいたやぁん・・・さびしいやぁーん・・・」

男「よぉ、捨てられたのか?お前」

のんたぬ「やっ・・・?」

のんたぬ「に、にんげんしゃんっ!のんちゃあをたすけてやんっ!おねがいやんっ!」

男「はぁっ?なんだよいきなり・・・」

のんたぬ「のんちゃあ、えいちにすてられたんやぁん・・・」

のんたぬ「のんちゃあがわるいこやったから、ほかされたんやぁぁん・・・」グスッ

男「自業自得だな」

のんたぬ「でもなっ、のんちゃあ、いっぱいはんせーしたやんっ!」

のんたぬ「だからもっかいえいちにあって、ごめんなさいしたいやん・・・」

のんたぬ「だから・・・のんちゃあをたすけてやぁん・・・」ウルウル

男「・・・・・・」


男「(ちょうどいい。帰ってもどうせ暇だったし・・・)」

男「(暇つぶしに少し遊んでやるか)」

男「んで?俺にどうしろってんだ?」

のんたぬ「やん!えいちにあえるまで、のんちゃあをおせわしてほしいやん!」

男「(遠慮なさすぎだろこの狸め・・・)」

男「・・・いいぜ。俺の家に連れてってやる」

のんたぬ「やーん!やったやーん!」

男「ただし、俺の言うことはちゃんと聞けよ。わかったな」

のんたぬ「やん!わかったやん!のんちゃあやくそくするやぁん!」

男「んじゃついて来い。案内してやる」

のんたぬ「や・・・のんちゃあ、あんよがいたくてあるけんやん・・・」

のんたぬ「だっこしてつれてってやぁん・・・」

男「はぁ?やだよきたねぇな」

のんたぬ「うぅぅ・・・おねがいやぁん・・・」

男「んじゃこうしてやるよ」ムンズッ

のんたぬ「んやぁぁん!!おようふくつかむのいややぁぁん!!」ジタバタ

男「うるせぇ!暴れると投げ捨てんぞ!もう約束忘れちまったのか!?」

のんたぬ「やっ・・・・・・やん・・・」シュンッ

男「ったく・・・大人しく言うこと聞いてりゃいいんだよ」

のんたぬ「やぁぁ・・・あめさんにあたってつめたいやぁぁん・・・」ブルブル

144のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:30:34 ID:Ue4xJIhA
‐‐‐‐男宅


男「着いたぞ」

のんたぬ「やん・・・びちょびちょになったやぁん・・・」

のんたぬ「やっ・・・・・・やっ・・・・・・やっぴぇしっ!」クシュンッ

のんたぬ「ズズズッ・・・ぅやぁぁん・・・」ブルブル

男「・・・まずは風呂に入らねぇとな。ほら、服脱がすぞ」グィッ

のんたぬ「やあああん!やめてやんっ!はずかしいやあああん!」

男「獣が何言ってんだ!さっさと脱げっての!」グィグィッ

のんたぬ「やああああん!!ぅやああああん!!」

のんたぬ「ぅやぁぁ・・・みやんといてやぁぁぁん・・・」

男「お前なんつーみっともない体してんだ・・・よほど甘やかされてたんだな」

のんたぬ「はよぉおふろいれてやぁん・・・さむいやぁぁぁん・・・」ブルブル

男「(そういえば昨日使ってた湯はまだ抜いてなかったな。ってことは・・・)」

男「わーったよ。さっさとこっちに来い。入れてやるよ」

男「・・・どうなってるかは知らねーけどな」ボソッ

のんたぬ「や・・・?」

男「なんでもねぇよ。こっちだ、ついてこい」

のんたぬ「やんっ」トテトテ


男「ほれ、入れ」

のんたぬ「う゛ぅぅ・・・ざむいやぁぁん・・・」ガタガタガタ

男「我慢しろ。さて、湯船はどうなってるか・・・」

男「あー・・・やっぱり・・・」

のんたぬ「はよぅ、はよぅぽかぽかしたいやん・・・」ブルブル

男「ま、こいつに贅沢はさせられんし、これでいいや」

のんたぬ「なにゆーてるんやん?はよぅしてやん!」

男「何でもねぇよ。ほら、まずは湯船で綺麗にしてやる」ヒョイッ

のんたぬ「やっ!ゆ、ゆっくりいれてやーん!」


ピチョッ


のんたぬ「やんっ!?これおゆさんじゃないやん!!おみずさんやん!!」

男「大丈夫だよ。ちょーっと冷たいだけだから」

のんたぬ「やあああ!!つめたいやああん!!ぽかぽかじゃないやあああん!!」

のんたぬ「はなせえええ!!はなせやあああん!!」ジタバタ

男「こら!暴れんじゃねぇって!大人しくしろ!」


ツルッ


男「あ」

のんたぬ「や・・・?」


バシャァァン!

145のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:31:11 ID:Ue4xJIhA
のんたぬ「びゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!づべだい゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!」バシャバシャ

男「何やってんだコイツ・・・」

のんたぬ「や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!だじゅげでや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!」

男「ちょうどいい。このまま汚れてるとこ落とすぜ」ゴシゴシ

のんたぬ「や゛あ゛っや゛あ゛あ゛あ!!!い゛や゛や゛あ゛あ゛あ゛ん!!!お゛ぼれ゛る゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!」バシャバシャ

男「いちいち暴れんなって!」グィッ

のんたぬ「や゛ぶぁっ・・・ごぼっ・・・ごぼぼっ・・・!」ブクブク


ザバァッ


のんたぬ「ぶぁぁっ!!げふぇえ゛っ!!ぅびゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」

男「ほーれもういっちょ」

のんたぬ「やびゃっ・・・ごぼぼぼ・・・・・・」ブクブク

男「・・・そろそろいいかな」


ザバァッ


のんたぬ「ぶぁ・・・かはっ・・・ひゅぁあ・・・」ヒューヒュー

男「少しは大人しくなったな。んじゃ次は石鹸で洗ってやる」

のんたぬ「かふっ・・・・・・げぶっ・・・・・・」ヒューヒュー

男「しっかりしろっての」バシンッ

のんたぬ「びゅぁ゛っ!!・・・ごふっがふっ・・・ぅえぁぁ・・・」


のんたぬ「うぅぅ・・・ぅやぁぁ・・・」ガタガタガタ

男「よーし次はこのタワシで洗うぜ。大人しくしとけよ」

のんたぬ「やぁぁ・・・・・・やさしく、してやぁん・・・」

男「お前が暴れなきゃな・・・ほれっ」ザリッ

のんたぬ「い゛ぎゃあ゛あ゛あ゛っ!!」

男「だーかーらーっ!動くなっつってんだろ!」ザリザリザリッ

のんたぬ「や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!いぢゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」

男「ほら、尻尾もしっかり洗わないとな」ザリザリザリッ

のんたぬ「い゛い゛い゛い゛ぃ・・・い゛ぢゃい゛や゛あ゛あ゛あ゛・・・・」

男「顔もいっとくぜ」ザリザリザリッ

のんたぬ「ぶぎゅっ!!びぁあ゛あ゛っ!!や゛あ゛あ゛あ゛っ!!!」

のんたぬ「や゛あ゛あ゛・・・ひりひりするやぁぁん・・・」

男「あっ・・・しまった忘れてた。石鹸付けてねーや」

男「ちょっと沁みるかもしれんが我慢しろよー」ゴシゴシ

のんたぬ「や゛あ゛っ!?ぃぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!じみ゛る゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!!!!」

男「よーし汚れはこれで落ちたなぁ」

男「体中まっかっかだけどな!ハッハッハ!」

のんたぬ「ぃぎぃぃ・・・・・・やぁあぁん・・・」ブルブル

146のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:31:46 ID:Ue4xJIhA
男「んじゃシャワーで流すぞ」ジャーッ

のんたぬ「や゛っや゛あ゛あ゛っ!!!づめ゛だい゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!」

男「我慢しろ。じきに湯になるから」ジャーッ

のんたぬ「や゛あ゛あ゛・・・や゛・・・・・・んん・・・」

のんたぬ「ふやぁぁ・・・ぽかぽかやぁ〜ん・・・」

男「(ようやく静かになったか)」

男「(でもこう大人しいとそれはそれでつまらんな・・・そうだ!)」

男「(シャワーを60℃に設定して・・・っと)」ピッピッ

のんたぬ「んやぁ〜・・・やっ?お、おゆさんちょっとあついやんっ!ぬるくしてやんっ!」

男「すまんな。水の温度は勝手には変えられないんだ(嘘)」ジャーッ

のんたぬ「やっやぁあっ!!あちゅいっ!!あちゅいのやぁぁっ!!」トテトテ

男「逃げんじゃねーっての!石鹸が落ちないだろうが!」ジャーッ

のんたぬ「や゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!!あ゛ぢゅい゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!」

男「ほれほれ〜」ジャーッ

のんたぬ「ぶゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!や゛ぢゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」

男「顔もしっかり念入りになー」ジャーッ

のんたぬ「ぶべぁっ!!びゃあ゛あ゛あ゛っ!!ごぼっごびゅっぅえ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あっ!!!」

男「ハハッ!全身茹でタコみてーに真っ赤だな」


男「んじゃあ仕上げにするか!」ヒョイッ

のんたぬ「や゛ぢゃあ゛あ゛あ゛あ゛っ!!!や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!」ジタバタ


ザッバーン!


のんたぬ「ぃびゃあ゛あ゛あ゛あっ!!!ぢゅべだい゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!」バシャバシャ

男「茹で上がったら冷水で締めないとな」ケラケラ

のんたぬ「い゛や゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!も゛う゛や゛ぢゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」バシャバシャ

男「冷たいのは嫌か・・・ならシャワーであったかくしてやるよ」シャーッ

のんたぬ「あ゛ぶぁっ!?や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!びぇや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」

男「冷たい水と熱いシャワーを同時に浴びると気持ち良いだろ〜?」シャーッ

のんたぬ「ぅびゅえ゛ぁあ゛あ゛あ゛!!!ぢんじゃう゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!」

男「そんだけ元気なら大丈夫だって!」シャーッ

のんたぬ「う゛う゛う゛ぅや゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ・・・・・・」

男「そろそろいいかな・・・」ザバァッ

のんたぬ「ぐひぃい゛い゛・・・・・・ひぃい゛い゛い゛い゛ん・・・・・・」

男「ほれ、拭いてやるから大人しくしろよ」

のんたぬ「や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!!じゃわ゛るなあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!!」ジタバタ

のんたぬ「お゛ま゛え゛ぎや゛い゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!ぎや゛い゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!」

男「おい、いい加減に・・・」

のんたぬ「や゛あ゛あ゛ぅっ!!!」ガブゥッ

男「ってぇ!!・・・てめぇ、やりやがったな!!」

男「そんなに触られるのが嫌なら・・・こうしてやる!」ムンズッ

のんたぬ「や゛あ゛あ゛あ゛っ!!!じっぼい゛ぢゃい゛や゛あ゛あ゛あ゛ん!!!や゛め゛ろ゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!」

147のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:32:21 ID:Ue4xJIhA
男「この乾燥機の中なら俺が触らなくても乾くだろうぜ」ポイッ


ガンッドゴッ!


のんたぬ「ぴぎぇあ゛あ゛っ!!」


ガチャッ、ピッピッ、ピッ・・・


のんたぬ「や゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!だせや゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!ぐら゛い゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!」バンバンッ

男「言うこと聞かなかった罰だ!そこで回されてるんだな!」

男「えーっと15分に設定してっと・・・スタート!」ピッ


ゴゥンッ、ゴゥンッ


のんたぬ「や゛っ!?な、なんしゃあぁ・・・?」

のんたぬ「はよぉだせやんっ!!!だせやああああああん!!!」バンバンッ


ゴゥンゴゥンゴゥンゴゥンゴゥンゴゥン!


のんたぬ「う゛びゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ!!!ぐる゛ぐる゛ぜん゛どい゛でや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!」


ブォォォォォ・・・


のんたぬ「びゃあ゛あ゛んっ!!!あ゛ぢゅい゛っ!!!あ゛ぢゅいや゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!!」


ゴンッガンッドゴッドガッ


のんたぬ「や゛あ゛っ!!あ゛ぎぁ゛っ!!う゛ぎゃっ!!や゛あ゛あ゛ぁ!!!」

のんたぬ「どめ゛でや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!お゛ね゛がい゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!」

のんたぬ「ごめ゛ん゛な゛じゃい゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!ゆ゛る゛じでや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!」

のんたぬ「や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!!」

148のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:33:05 ID:Ue4xJIhA
ゴゥンゴゥンゴゥンゴゥンゴゥンゴゥン・・・


ピー!ピー!


男「おっ、できたか。どれどれ・・・」ガチャッ

のんたぬ「や゛ぁっ・・・・・・げぁぁ・・・・・・」ピクピク

男「うわぁ・・・」

男「顔はボコボコで体は痣だらけ、全身の毛はチリチリだし・・・」

男「違う生き物になったみてーだなぁ!」ケラケラ

のんたぬ「ぎ・・・ぎぃい゛ぃ・・・・・・」

男「さってと・・・そろそろお前にも飽きちまったし、これでお別れだ」

のんたぬ「や゛っ・・・!?」

男「雨はもう止んでるし、一人で帰れよな」

のんたぬ「や゛・・・や゛ぐ、じょぐ・・・お゛ぜわ゛・・・じゅる゛っで・・・・・・」

男「あー・・・ひとつ言い忘れてたわ」

男「俺は人間との約束は必ず守るけど、狸とはそんなことしねーんだ」

のんたぬ「う゛・・・う゛ゃあ゛あ゛あ゛・・・・・・」

男「玄関の外までは連れてってやるよ」グィッ

のんたぬ「ぃぎぇっ!!・・・・・・ぃや゛あ゛あ゛・・・や゛あ゛あ゛・・・・・・」


ガチャッポーイッベチャァッ


のんたぬ「ぶびゅあ゛あ゛っ!!・・・ぎゅっ・・・ぐゅう゛ぅぅ・・・・・・」

男「じゃーな。いい暇つぶしだったよ」ガチャンッ

のんたぬ「う゛ぅぅぅ・・・・・・う゛や゛ぁぁぁん・・・・・・」

のんたぬ「う゛ぎゅっ・・・う゛う゛う゛っ・・・・・・」ムクリッ

のんたぬ「ぎや゛い゛・・・・・ぎや゛い゛や゛あ゛あ゛・・・・・・」ズリズリ・・・

のんたぬ「に゛んげん゛な゛ん゛が・・・ぎや゛い゛や゛あ゛あ゛ん・・・・・・」ズリズリ・・・



男「あっ、そういや脱がした服返すの忘れてた・・・まぁいいや、捨てとこ」



〜終わり〜

149のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:34:23 ID:Ue4xJIhA

某学校、体力測定
――某学校・体力測定――


生徒「あー、最後のんたぬ投げか…動くし毛がもさもさしてて投げにくいったらありゃしねえんだよな。ハンドボール投げに戻してほしいわ」

――やーん!やーん!だせー!出せやーん! ←大量ののんたぬが籠の中にぎゅうぎゅう詰めにされてる

生徒「始まるぞ。やだやだ…」

キモヲタ「ブフォw」ポイッ

のんたぬ「放せえー…やん!」ドテッ

生徒1「おい!お前10メートルくらいしか飛んでねえじゃねえか!もっと飛ばさねえとのんたぬが暴れるんだから気合入れろよ!」

キモヲタ「失礼wwwフォカヌポォウwww」

のんたぬ「何するやん!のんちゃーボールじゃないやん!」ガブッ

先生「痛ててててて!」

フツメン「うおりゃ!」ポイッ

のんたぬ「やめろやー…やーん!」ドサッ

先生「30メートルぐらいだな。おい!動き出す前に拾え!」

のんたぬ「や゙…何するん、や…のんちゃー…怒るでえ…」プルプル

オリャー! ヤアアアアアン! オリャー! ヤアアアアアン! オリャー! ヤアアアアアン! オリャー! ヤアアアアアン! オリャー! ヤアアアアアン! オリャー! ヤアアアアアン! オリャー! ヤアアアアアン!

先生「そろそろのんたぬが怖がり始めるころか…」

のんたぬ「やー!放せやーん!」ジタバタ

野球部「うるせえんだよ!動くな!」バキ

のんたぬ「や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙痛゙い゙い゙い゙い゙い゙!」

先生「こら、殴るな!形が変わる!」

野球部「関係ないでしょ。それ!」ポイッ

のんたぬ「やめてえええええ!やあああああん!恐いやあああああん!落ちるううううう!…ぎゅえ゙!」ゴシャ

先生「おー、50メートルは飛んだな。死んでると助かるんだが…」

150のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:35:04 ID:Ue4xJIhA
のんたぬ「や゙ああ…ん゙む…ぴゅゔぇ…ぶゔぃ…」

先生「生きてるか…」

のんたぬ「やーん!恐いやーん!やめて放してやーん!のんちゃーおといれ行かせろやーん!」ジタバタ

野球部2「おりゃあああ!」

のんたぬ「や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!」ジョバアアア

野球部2「ファッ!?」ビターン ←ミスって足下に思い切りたたきつけた

のんたぬ「ん゙ぢゅぅ!」

生徒「何やってんだよお前wwwww」

野球部2「ちげーよ!こいつ投げる瞬間に小便漏らしやがったんだ!きったねえ!」

先生「記録は…10センチってとこか」

野球部2「いや今のはファールでしょ先生!もう一度やらせてください!」

先生「駄目だ。ボール…のんたぬだって何個もあるわけじゃないんだぞ。一応生き物なんだからな」

のんたぬ「や…や゙ああ…え゙ぃ、ぢ…」

先生「うーん…こりゃ背骨折れてるしもう使えないな。捨てといてくれ」

のんたぬ「や゙あ゙ん゙…い゙や゙あ゙…や゙め゙…」

陸上部「ああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!」ブゥン

のんたぬ「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!!!!!!!」

生徒「うおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!」

のんたぬ「やあああああん!降ろしてやあああああん!のんちゃー落ちちゃういややいややや゙め゙でや゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!…だずげ」グジャ

生徒「すげー!100メートルはいったぞ!」

先生「あれ?ボールどれだ?」

生徒「それですよ。先生の足元にあるでしょ」

先生「あ、これか…え、これか?なんか赤いぼろ雑巾にしか見えないぞ」

生徒「耳とか尻尾とかがその辺に散らばってますよ。みんな着地のときに千切れたんです」

先生「あー、そうだったな。陸上競技にのんたぬ投げがないのもわかるな。汚いしうるさいしあんまり飛ばないしで盛り上がらないなこりゃ」

生徒「だったらなんで体力測定の種目に入れたんですかねえ…」



151のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:36:03 ID:Ue4xJIhA

釣り餌と化したちびたぬ
釣り人「あれ、餌がもうないな…」

親のんたぬ「ちびしゃあ、お水にぽっちゃんしたら危ないから気を付けて歩くんやで!」

ちび「やーん!」ヨチヨチ

釣り人「お、これはちょうどいい」ヒョイ

ちび「やーん!」

親「あー!何するやん!ちびしゃあ返してやん!」

釣り人「どこに針通せばいいかな…とりあえず尻尾だな」ブスリ♂

ちび「や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!」

親「やめてやーん!ちびしゃあ痛がってるやーん!」

釣り人「それ」ヒョイ

ちび「ままあああああ!」ポチャン

親「いややー!ちびしゃあ泳げないんや!はよ、はようあげてやーん!」

ちび「ゴボゴボ」

魚「お、餌ゥー!」ガブ

ちび「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!」

釣り人「お!引いたぞ!」グイ

ちび「や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!」ギュウウウ

魚「うわ、釣り針やんけ!」ブンブン

ちび「うぉげゃあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!」ブチ

親「ちびしゃあ!ちびしゃあ!…あああああ!しっぽさんしか残ってないやん!ちびしゃあどこ行ったやーん!」

釣り人「喰われたか。もう一回」ヒョイ

ちび「やーん!」

親「やめてやめてやーん!やめろやあああああん!」

釣り人「今度は耳に通してみるか」ブスリ

ちび「や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!ま゙ま゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!」

親「いややいやや!ちびしゃあやめてやーん!はなせやあああああん!」

釣り人「それ」ヒョイ

ちび「やあああああん!」ポチャン

152のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:36:44 ID:Ue4xJIhA
親「あげてやーん!ぽっちゃんしないでやーん!早く助けてやーん!あげろやーん!」

ちび「ゴボゴボ」

サメ「お!血の匂いゥー!」

釣り人「サメだ!」

親「やー!ちびしゃあサメさんに食べられちゃうやーん!早く早くあげてやーん!はようあげんかあああああ!」

ちび「ままー!ま゙ま゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!」

親「やめろやーん!ちびしゃあ助けろやーん!はよせえ言うとるやろがあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!」

サメ「いただくで」ガブリ

ちび「い゙や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!」

親「ちびしゃあー!待っててやん!今助けに行くやん!」サブン

サメ「うまくねえ!」ガブガブ

ちび「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!ま゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ま゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!」

親「やーん!の、のんちゃー泳げないやーん!ちびしゃあ!サメさんやめてやあああああん!」

ちび「やあああああん!ま…ま…」

サメ「ごちそうさまでした」スイー

親「やああ…のんちゃー溺れちゃうやん…」

釣り人「あれ、サメがいなくなったな。また餌だけ食われたか?簡単に千切れて使えねー餌だったな…」グイ

親「やあ…ん…」ゼエゼエ

釣り人「なんだお前、飛び込んどきながら子ども見捨てて自分だけ針にしがみついてノコノコ帰ってきたのかよ」

親「お…お前のせいやん…ちびしゃあ…ちびしゃあ返せやん!返せやあああああん!がえ゙ぜえ゙え゙え゙え゙え゙!!!!!」

釣り人「お前キャッチアンドリリースって言葉知ってるか?」

親「んなもんどうでもええんや!ちびしゃあの仕返しやー!」ポカポカ

釣り人「そうか。要するに釣った獲物を海に戻すことだよ。こんな風にな!」ドガッ

親「うぎゃい!」ザバーン

釣り人「じゃあな!」

親「な、何すんや…のんちゃー、泳げガボガボ、やめ、お、お前、じぇったい許さないやん…待てや゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!」

サメ「お、また来たか」ガブ

親「や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!痛い痛い痛いあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!や゙め゙でや゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!助゙げでや゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!!」



153のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:37:37 ID:Ue4xJIhA

育児疲れの成れの果て
突然殴られた。
あのえいちに殴られた。
訳がわからなくなった。
あんなに自分の事が好きだったえいちに思い切り殴られた。
訳がわからない。

「・・・やん?」

ちょっと笑ってえいちを見つめる。

絵里、反応なし。じっとこっちを見つめている。

「・・・ゃあああああん・・・」

猫のように鳴いてみる。

絵里、はやり反応なし。コチラをじっと見つめるのみ。
いつもはこのタイミングで「大好きよ、のんんん〜〜〜!!」と言って
抱きしめてくれるはずが、何故か今日はない。
おかしい。おかしい。何かがオカシイ。

ちいさなおててで万歳をし、そのままバタバタさせてみる。

「・・・ぃぇいち・・・だっこ・・・・ゃん」

仕草だけでは抑えきれなくなって、つい言葉が出てしまう。
言葉を使うより、やんやん鳴いているほうがえいちに可愛がられることを知っている。
だけどもう限界。

「・・・・ぁんなぁ・・・・ぇぃち・・・だっこ・・・してくれへん・・・?」

空に上げた手が痛い。



「可愛いだけじゃ、駄目なのよ」
「今まではそれで良かったけど、これからは違うわ」

万歳の姿勢をした無防備なのんたぬ。絵里はその腹に思い切りキックをして
壁に突き飛ばした。

「ぅゅゆゆゆゆん!んぎゃぴゅぇ゛!!!!!」

ゴム毬のように壁に当たり、その状態で3,4秒も手足をバタバタさせたあと、
こっちを涙目で見て、私の足元まで超速で走ってくる。
のんたぬは相当困惑しているよう。身体をブルブル震わせてながら、足に抱きつく。

「・・・ぅぅゃゃゃ・・・・なんで・・・・やん・・・」

しっぽが足に絡まり、のんたぬの身体が私の足元にキツく巻き付いている。

その足をブンブン振ってみるが、のんたぬは全然離れない。

「ゃあああん!!ゃあああん!!」

足を振るごとに悲鳴が聞こえる。

そのまま部屋の中を歩いてみる。思い。のんたぬの暖かさと重みが足元から伝わってくる。

154のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:38:10 ID:Ue4xJIhA
(絵里)
可愛すぎて、ぐちゃぐちゃにしたいなんて、初めて。
至る原因は一杯あるんだけれど、それはもうどうでもいいこと。

今、私の足元に固くへばり付いてるこの”のんたぬ”をいかに
グチャグチャに殺すか考えるほうが楽しい。

「いくら足を振り払っても、、全然離れないわ・・・」

(のんたぬ)
何故殴られたかはわからない。分かりたくもない。
そんな原因を考えるより、今のこの出来事を終わらせる方が先。

はやくいつもの「えぃち」に戻って欲しい。戻って欲しい。戻って欲しい。戻って欲しい!!!
そう思うと次なる感情、怒りが湧いてきた。

だけどその感情は何なのか分からない。またもやのんたぬ困惑。

「・・・ゅゅゅうううやん!」

自分がいかに可愛くて可愛くて可愛いか、
それを失ったらどうなるかををえいちに教える。

まず、可愛いしっぽさんを触らせない。いつものえいちに戻るまでモフモフさせない。
そうすればいつものえいちに戻る!
それが今の限界。本物の怒りまではまだまだ遠い。

「・・・やん・・・!」「・・・・ぇいち・・・?」


「・・・ぁんなぁ・・・えいち・・・、しっぽさん・・・・もふもふ、きんしぃぃぃぃぃぃ!!きんしぃ!きんしぃ!きんしぃやで!!!」

(絵里)
「尻尾さんだめなのね?」

顔を私の足にうずくめながら禁止禁止叫んでる。どうせなら顔が見たい。何か水っぽい感触・・・。
のんたぬの唾と涙が足にぺちゃぺちゃくっつく。

折角なので顔を無理矢理こじ上げてじっくり見る。

narehate1.jpg

「かわいいわねえ。まだまだくしゃくしゃってわけじゃないけど、鼻水も凄いし
目には涙浮かべてるし、涎が凄いわ。」

「・・・はなせはなせ!!はなしてはなして!!ゃああああん!ゃああああん!!」

いつも触られると気持ち悪い声で鳴くのに、ちょっと心外。
悲しみと怒りの感情が半々くらいなのだろう。

尻尾さんは禁止にされてしまったので、別の手段で行く。

おさげを引っ張る。ひっぱると同時に凄い声で鳴く。

「いたいやあああああん!!うちのおさげひっぱらないでやあああん!!!」

足元の締め付けが強くなる。とても強くなる。

引っ張られているおさげのある方の手が足から離れお下げを取り戻そうとする。

そんな小さなおててじゃ無理なのに。グーパーグーパーをしながらブルブル震えている手。

次はもう片方の手。



もう面白くて楽しくて仕方ない。ちょっと何か意地悪する度、すごい反応をする。
このままいろんなところつついて遊ぶだけでも十分に楽しめそう。

今度はもう片方のお下げを引っ張る。

なかなかシュールな光景。のんたぬは遂に両手を離し、両手でお下げを取り戻そうとする。

ただし、足と尻尾は私の足元にいまだ固く絡みついたまま。

何度も引っ張ったり緩めたりして反応を楽しむ。

155のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:39:20 ID:Ue4xJIhA
(のんたぬ)
「やめて!やめてやあああん!!おさげさんもだめ!おさげさんもだめやああん!!」

自分のトレードマークの可愛いお下げをこんな扱われかたされるなんてたまったもんじゃない。

必死に抵抗して、可愛いお顔さんを死守する。可愛いお顔さんを保たないと、えいちに嫌われてしまう。

今までえいちに好かれるために全力を出してきた。ここで諦めるわけにはいかない。まだうちはえいちを信じる。

「・・・おねがぁいやあああん!!うちなぁ、えぃちががすきやああん・・なんで・・・なんでやん・・・・・!」

(絵里)
「私が好きなのはもう知ってるわよ。」

「のんちゃん、なんで私に嫌われたかわかる?都合の悪いことはまたいつもの様にわすれちゃった?」



(のんたぬ)

「きやい・・・?きやわれたやん・・・えぃ・・えい、ち、えいちに・・・やん・・?」

(絵里)
「大っ嫌いになりましたーその顔もう見たくないでーす」

(のんたぬ)
自分がえりちから嫌われてるなんて1ミリも思ってなかった。
うちはまんまるでおさげでしっぽさんで可愛くてえりちから可愛がられているじゃなかった?

「・・・ぅそ・・・うそや〜!う、うち、し、知ってるで!」
「うちのことでいっぱいいっぱいやんなぁ・・・?えぃちもすなおじゃないんなぁ・・・、ええでえいち。」
「たまにはわすれてもええでぇ・・?(半笑い)うちはいつもえぃちのそばにいr」

(絵里)
「そばにいたらこまるんだけどさー」
「気持ち悪いから私の側から消えて!!それぇ!」

片方ずつ持っていたお下げを右手に一つにまとめて、そのまま力を付けて床にたたきつけた。

のんたぬは大泣きした。こんどは足元へ来ることもなく、

その場で仰向けになったちっちゃな手足をバタバタさせながら大泣きした。

「ぎょぴゃああああああああああああああ!!」
「や゛あ゛あ゛あ゛ん゛!」「や゛あ゛あ゛あ゛ん゛!」
「や゛あ゛あ゛あ゛ん゛!」「や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!」


更にしっぽを踏む。踏む。踏む。
甲高い声で泣き叫ぶ。

「しっぽさんやめてっていうたやあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!」
「えいちきやいやあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!」

しばらくすると元気が無くなった。反撃してこないの?

「・・・・ぷぇ・・・・どぉして・・・えぃち・・・」

ちょっと可哀想に思えてきたので、殺すのはまた今度でいいわ。

次可愛がったらどんな反応しめすのだろう。


おわり

156のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:44:41 ID:Ue4xJIhA

生みの親としての責任
絵里「・・・」

のんたぬ「や・・・え、えいち・・・」

ちびたぬA「やん!やーん!」

ちびたぬB「おかぁしゃー!」

絵里「・・・のん、私言ったわよね?勝手に子供作っちゃダメだって」

のんたぬ「やん・・・ごめんなしゃあ・・・」

のんたぬ「で、でもな!のんちゃあのおちびちゃん、かわええやろ?ほら!」

ちびたぬA「やーん!えいちぃ!」

ちびたぬB「おうどんちゃんたべたいやーん!」

絵里「・・・」

のんたぬ「えいちかって、おちびちゃんのことすきになるはずやんっ!」

のんたぬ「せやから・・・のんちゃあがそだててもええ?」

絵里「ダメに決まってるでしょ」

のんたぬ「ぅやぁ!?なんでやぁぁぁん!?」

絵里「あなたが育てる?自分のことすら私にやらせてるのによくそんなことが言えるわね」

絵里「誰が餌をやるの?誰が寝床を作ってあげるの?誰がおトイレの始末をするの?」

のんたぬ「や・・・やぁ・・・」

絵里「できるわけないでしょ?あなただけで精一杯なのに」

のんたぬ「や・・・でもぉ・・・のんちゃあ・・・」

絵里「私の言いつけを守らなかった罰よ」

絵里「どこで種をもらってきたか知らないけど・・・この子たちは処分しなきゃいけないわね」


のんたぬ「し、しょぶんって・・・」

絵里「決まってるじゃない。殺すのよ」

のんたぬ「やぁぁ!!そんなんあかんやぁぁん!!」

のんたぬ「のんちゃあのおちびちゃんやのん!!そんなんしたらえいちでもゆるさんやぁぁん!!」

絵里「うるさいわね!」ボコッ

のんたぬ「ん゛や゛ぁぁっ!!」

絵里「そもそもあなたが悪いんじゃない!勝手に子供なんか作るから!」ボコッボコッ

のんたぬ「や゛ぁぁっ!!や゛ぁぁぁぁっ!!!」

ちびたぬA「やぁぁーんっ!」ポコポコ

絵里「・・・ん?」

ちびたぬB「おかあしゃ、いじめゆなやぁーん!」ポコポコ

のんたぬ「や゛ぁ・・・・・・おちび・・・ぢゃ・・・」

絵里「・・・」ヒョイッ

ちびたぬA「やぁぁん!」チタパタ

のんたぬ「やぁ!?なにするやぁぁん!!おちびちゃんはなしてやあああん!!」

絵里「・・・のん、あなたに3つの選択肢をあげるわ」

絵里「1つは私がこの子達を殺すのを見届けること。2つはあなた自身がこの子達を殺すこと」

のんたぬ「や゛ん゛っ!!そんなんぜったいあかんやぁぁぁん!!」

絵里「そして3つ目はこの子達と一緒にこの家から出ていくことよ」

のんたぬ「!!」

157のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:45:26 ID:Ue4xJIhA
のんたぬ「や・・・でて・・・いく・・・?」

絵里「そうよ。出ていくの」

のんたぬ「のんちゃあら・・・ほかされんのぉ・・・?」

絵里「当たり前じゃない。うちじゃもう飼えないもの」

のんたぬ「やぁぁ・・・そんなん・・・」

のんたぬ「そんなん・・・・・・いややぁぁん・・・」ポロポロ

のんたぬ「のんちゃあら・・・えいちがおらな、しんじゃうやぁぁん・・・ポロポロ」

絵里「・・・出ていく気はないということね」ニギリッ

ちびたぬA「きゅやぁっ!」

のんたぬ「やぁぁ!!おちびちゃぁぁん!!」

絵里「さぁ、私が殺すか、あなたが殺すか、選びなさい」ギリギリッ

ちびたぬA「う゛ぎぇ・・・や゛ぁぁぁ・・・!」

のんたぬ「や゛あ゛あ゛あ゛っ!!!あかんやん!!!どっちもあかんやああああああん!!!」

絵里「・・・・・・仕方ないわねぇ」

のんたぬ「ゃ・・・?」

絵里「今回は許してあげるわ」

のんたぬ「やぁぁんっ!!おちびちゃああん!!」

ちびたぬA「やーん!おきゃあしゃ「なーんて」

絵里「ウ・ソ」


ギリッメキメキボキッギュチャァァッ!


ちびたぬA「ぷきゅぃぴゅびゅぇぁぁ!!!・・・ぁ・・・・・・」



ボトッビチャッビチャッ・・・


のんたぬ「や・・・ん・・・?」

のんたぬ「おちび・・・ちゃん・・・?」

ちびたぬA「」

のんたぬ「おちびちゃぁん・・・おちびちゃぁぁん・・・!」

のんたぬ「いやや・・・いややいややいやや、いややあああああああああああああ!!!!!」

のんたぬ「や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!!!」

絵里「ふぅ・・・割とあっけなかったわねぇ」フキフキ

絵里「小さいのは柔らかいって聞いてたけど、こんな簡単に潰れちゃうなんて」

のんたぬ「えええええいいいいちいいいいいいいい!!!!」

絵里「・・・近所迷惑よ。静かにしなさい」

のんたぬ「うるさいやあああああん!!!おちびちゃんかえせやああああああん!!!」

のんたぬ「えいちなんかきやいやああああああん!!!ぜったいゆるさんやああああああん!!!」

絵里「あらそう。じゃあ出ていく?」

のんたぬ「や゛ぁっ!!・・・っ・・・!」

絵里「外の世界で、もう1匹の子と自由に生きてもいいのよ」

絵里「あたたかい布団も、美味しいうどんや焼肉も、なーんにもない世界で生きるの」

絵里「外の世界の怖さは知ってるわよねぇ?のん」

のんたぬ「う゛・・・ぅや゛ぁぁぁ・・・」プルプル

絵里「あなた一人で、その子を守りきることなんて無理なのよ」

絵里「この子達を産んでしまったことが、あなたにとっての罪なの」

のんたぬ「ぅぐっ・・・ひぐっ・・・ぅやぁぁぁぁぁん・・・」グスングスン

ちびたぬB「おかぁしゃ、ないちゃやーんやん・・・?」

のんたぬ「うぐぅっ・・・やっ・・・・・・ひっく・・・」グスングスン

158のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:46:54 ID:Ue4xJIhA
絵里「・・・のん、最後のチャンスをあげるわ」

のんたぬ「ぐすっ・・・やん・・・?」

絵里「もう一人の子はあなたの手で殺しなさい」

のんたぬ「や・・・やぁ・・・!?」

絵里「あなたが最後の責任を取るのよ。産んだ者としてね」

絵里「そうすれば、あなたが約束破ったことも許してあげる」

絵里「あなたのことだって、また愛してあげられるわ」

のんたぬ「!」

のんたぬ「・・・・・・」

のんたぬ「・・・ほんまに?」

のんたぬ「ほんまに、ゆるしてくれるん?」

絵里「・・・えぇ、もちろんよ」

のんたぬ「・・・・・・わかったやん」

のんたぬ「のんちゃあが・・・せきにん、とるやん・・・」

絵里「・・・いい子ね、のん」

のんたぬ「・・・おちびちゃん・・・・・・」

ちびたぬB「おかあしゃ!げんきだしてーやん!」

のんたぬ「・・・ぅ・・・ぅぅ・・・」プルプル

絵里「やりなさい」

のんたぬ「っ・・・!!」


ギュゥゥッ!

159のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:47:25 ID:Ue4xJIhA
ちびたぬB「ぅぎゅっ!・・・きゅっ・・・う゛・・・!」

のんたぬ「おちびちゃん・・・ごめんなぁ・・・」ギュゥゥッ

ちびたぬB「お・・・かぁ、しゃ・・・くゆ・・・ち・・・・・・!」プルプル

のんたぬ「ごめんなぁ・・・かんにんしてなぁ・・・」ギュゥゥッ

のんたぬ「のんちゃあがおばかさんで・・・・・・ごめんなぁぁ・・・」ギュゥゥッ

ちびたぬB「ぎっ・・・ぎぁ・・・・・ぅきゅぁ・・・・・・」プルプル

ちびたぬB「や・・・・・・ぁ・・・・・・」

ちびたぬB「や・・・」


ちびたぬB「」

絵里「・・・よくやったわ、のん」

のんたぬ「ぅぅ・・・ぅぅぅぅ・・・・・・」ポロポロ

絵里「あなたって本当、最低のクズね」

のんたぬ「や゛・・・!?」

絵里「自分可愛さに、まさか子供に手をかけるなんて・・・生き物として最低の行為よ」

絵里「自分がどうなってもいいから子供だけは助けてほしい・・・なーんて」

絵里「そんな答えは、あなたの中にはさらさらなかったようね」

のんたぬ「・・・!!」

絵里「今回の件で改めてわかったわ」

絵里「あなたは、どうしようもないくらい惨めな狸だってことがねぇ」

のんたぬ「・・・・・・」

絵里「・・・さ、用事も片付いたし、ご飯の買い出しに行ってくるわね」

絵里「帰ってくるまでにその汚いの、ちゃんと片づけておいてちょうだい」

絵里「それじゃ、お留守番お願いね」スタスタスタ


キィィ・・・ガチャンッ!


のんたぬ「・・・・・・」

のんたぬ「・・・ごめん、なさい」

のんたぬ「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」

のんたぬ「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいぃぃぃぃ・・・・・・!!!」

のんたぬ「や゛あ゛あ゛ぁぁ・・・や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!!ぅや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!!」

のんたぬ「や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!!!」



〜終わり〜

160のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:48:38 ID:Ue4xJIhA

頑張って描いた似顔絵
絵里がクソッタレ化してるから注意だぞい



のん「えぃち! えぃち!」

絵里「なに…」

のん「これ見て! 見て見てやん!」

絵里「んー?」

絵里「…何これ」

のん「のんちゃーとえぃちやん! のんちゃーが描いたんやで! えぃちへのぷれじぇんとやん!」

絵里「…」

絵里「いらない」ビリ

のん「や!? 何するやん!」

絵里「これのどこが私なのよ。どこが顔? どこが手足? 埃がぐちゃぐちゃに丸まってるようにしか見えないわ」

絵里「それともなあに? のんには私がこんな汚らしい糸くずにでも見えてるの?」

のん「そ、そんなことないやん!えぃちはかちこいかわいいえぃーちかやん! のんちゃーの次くらいにかわええで!」

絵里「へえ…私はあなたよりも醜いってわけね…」

のん「や、やーん! ちゃうもん! そうやないもん!」

絵里「…」

のん「せ、せや、のんちゃー他にもたーくさんお絵かきしたんやで! 全部えぃちにあげるやん!」

161のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:49:11 ID:Ue4xJIhA
絵里「…」

のん「な? かわいくかけとるやろ?」

絵里「はあ…よーくわかったわ…」

のん「せやろ? せやろ? やから…」

絵里「のんは私のことが本当に嫌いなのね」

のん「え…?」

絵里「どれもこれもぐちゃぐちゃの塊ばっか。最初に見せられた絵の方が上手く描けてたかもしれないわ」

のん「やん…えぃ、ち…?」

絵里「無理してプレゼントなんか用意しても私のことをこんな糸くず程度にしか思ってない本心は隠せないわね」

のん「ちゃ、ちゃう…」

絵里「私はのんのそういう単純…純粋なところ好きよ。でもこの絵はいらない。私を馬鹿にするならのんの心の中だけにして」ビリビリ

のん「あ…あぁ…」

絵里「勉強するから部屋の外に出てて」

のん「…」フルフル

絵里「のん?」

のん「の、のんちゃー…えぃちのこときらいやないもん…だいすきやもん…」グスグス

絵里「嘘つきは泥棒の始まりよ」

のん「う、うそや、グスッ、ないもん…あ、あんな、のんちゃーもう一回お絵かきしてあげるやん。こんどはちゃんとかわいくかいてあげるから…」

絵里「出てって」

のん「えぃち…」

絵里「私のことが好きなら言うこと聞けるでしょ」

のん「やん…」トボトボ

絵里「しばらくかかるからお腹すいたらテーブルの上にあるお菓子食べてていいわよ」バタン



うぅっ…

わああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああん!!!!!!!!!!

うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああん!!!!!!!!!!

えぃちだいすきやあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああん!!!!!!!!!!

えぃちいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!

や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!!!!!!!!!!

162のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:49:48 ID:Ue4xJIhA

ちびたぬ亜里沙と一緒
━━今日からお姉ちゃん、希さんとチカちゃん、それににこさんと、そしてあの生意気な糞たぬきで卒業旅行に行っています
私はお留守番。甘やかしなお姉ちゃんにかわって害獣の躾をしていた私に訪れた、ツカノマ?の休息の筈だったんだけど…

『ごめんねアリサ。悪いけど、チビちゃんの面倒見てあげてね?』

…まさか、ここに来てのんたぬが増えるなんて
朝起きたら服にくるまっていたってお姉ちゃんは言うけど、だからって飼おうと思うかなぁ…?
1匹でもわがままで手がかかるのに…
どうやって増えたか、いずれ特定しないと。このままねずみ算的に増えでもしたら…


ちびたぬ「zzz……。ゃん?」

亜里沙「あ、起きちゃった。ずっと寝ててくれて良かったのに、なんて」

ちびたぬ「ままー?…ぁれ?どこやーん」


最近生まれたばかりなのに、大きさは成体とおんなじ位なんですよねー
わがまま度も、ね…


亜里沙「ああ、のんたぬちゃんもお姉ちゃんも旅行に行ったよ。しばらくの間、私とチビちゃんでお留守番ね」

ちびたぬ「ままもえぃちも居らんの!?」
ちびたぬ「しょんなのいやゃ…」

亜里沙「ね、一緒にイイコにしてようねー」

ちびたぬ「!?」
ちびたぬ「いやん!おまえきやい!」

亜里沙「」チョイイラ
亜里沙「な、なんでかな…?」

ちびたぬ「うち知ってるやん!おまえがままをいぢめてること、ちってるやん!」

亜里沙「虐め?……ああ、それはいじめとは違うのよチビちゃん」
亜里沙「あれは躾。…わかる、し・つ・け」 

ちびたぬ「ゃん…?し、ちゅ、け?」

亜里沙「そう、躾。悪いことしたら当然、怒られるの。それは虐めたくてそうしてるんじゃなくて、その子に悪い事は悪いって覚えてほしいからやってるの」
亜里沙「のんたぬちゃんを叱ったりぶったりするのも、のんたぬちゃんに良いことと悪いことの区別をつけてほしいからなの」

ちびたぬ「??…よくわからないやーん」

亜里沙「ちょっと難しかったかな?でも、段々わかるようになるよ」
亜里沙「…お姉ちゃんがいない間、私がチビちゃんを躾けてあげるからね」

ちびたぬ「やっ!?…ちびちゃぁのことぶつゃん?ちびちゃぁ痛いのいやゃ」

亜里沙「そんなに怯えなくてもいいのよ…?ちゃんと良い子でいればぶたないんだから」
亜里沙「お姉ちゃんが帰ってくる時までにとってもいいこになって、それでお姉ちゃんとのんちゃんを驚かせてあげましょうね?」ニコ

ちびたぬ「うぅ…」

163のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:51:05 ID:Ue4xJIhA
━━こうして、チビちゃんを躾ける日々が始まりました


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ちびたぬ「あぃさ、ゃきにくしゃん!」

亜里沙「焼き肉さんください、でしょ?」

ちびたぬ「ぅ…。ゃきにくしゃんくだしゃぁ!」

亜里沙「はい、よく出来ました。……でもごめんね?今お肉無いのよ。今日はうどんで我慢してね」

ちびたぬ「しょんなぁ!ちびしゃぁ『くだしゃぁ』言えたもぉ!ちびしゃぁいいこなんや!」
ちびたぬ「だから、ゃきにくしゃんくれなきゃきやい!きやいきやいきやい…」

バシーン

ちびたぬ「ぷぇ!」

亜里沙「チビちゃん、『ください』って言うのは当たり前の事なのよ。偉いことでも何でもないの」
亜里沙「当たり前のことが出来たからって、わがままを押し通そうとしてもダメ。…わかった?」

ちびたぬ「ゃーん…」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
亜里沙「じゃあ、お風呂入りましょうねー」

ちびたぬ「…」

亜里沙「……。だめよ、チビちゃん。あなた達のような糞た…、たぬきはただでさえ汚いのに」
亜里沙「ましてや、チビちゃんまだお漏らしするでしょ」

ちびたぬ「でも…」

亜里沙「…」ヒョイ

ちびたぬ「!?…やーん!ちっぽしゃんつままないでやーん!」チタパタ

亜里沙「暴れると危ないよ」ギリリ

ちびたぬ「うぎゃあ゛あ゛あ゛!ごめんなしゃあああああ!お風呂入りますやあああああああああああん!」
ちびたぬ「だからちっぽしゃん痛いのやめでえええ!」

亜里沙「いいこだね、さすがチビちゃん!」スッ…

ちびたぬ「…。やん…」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ザバー

のんたぬ「うぇぷ!?」
のんたぬ「しゃんぷーが目に入ったやっ…ゲホッ」

亜里沙「ああ良かった。綺麗になったねー」

ちびたぬ「目が見えな…」

亜里沙「じゃあ後はお湯に浸かって30秒ね」ヒョイ

ちびたぬ「待ってやーん!見えなくてこわ…」

亜里沙「よーい、始め」

ポチャーン

ちびたぬ「ガボガボ…」
ちびたぬ「(目が見えないからどこがお水でどこが息できるところか分からないやーん)」

亜里沙「ふぅ…気持ちいいなー。害獣の世話で溜まった疲れが取れていく気がするよー」

ちびたぬ「ゴボッ…」
ちびたぬ「(ぐるじい…。あぃさ、気づいてやーん)」パチャパチャ

亜里沙「…せっかくくつろいでるのに、うるさいなぁ」イライラ
グイッ

164のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:51:51 ID:Ue4xJIhA
ザバ…

ちびたぬ「!?…っゲホ、ぉ゛ぇ、」
ちびたぬ「ひゅーっ、こひゅー」

亜里沙「…チビちゃん?お風呂は遊ぶところじゃ無いのよ?」

ちびたぬ「ひゅゃ…。だって、おめめしゃん痛くて、しょれで溺れて…」

亜里沙「言い訳しないで!」
亜里沙「聞き分けのない悪い子にはお仕置きです」

ちびたぬ「やあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!ちびちゃぁ悪くないもおおおん!」

バキボコ

ちびたぬ「うええ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛ん゛!」
ちびたぬ「(あ゛…お水飲んじゃってぎも゛ぢわるい)」
ちびたぬ「オロロロロロ」

亜里沙「っ!せっかく綺麗にしたのに!誰が掃除すると思ってるの!」
ボコボコボコボコ

ちびたぬ「ちがうやああああああああん!ちびちゃぁ悪くない!悪くない゛い゛い゛い゛い゛い゛!」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
亜里沙「さ、寝る時間ですよ」
亜里沙「お漏らししないようにちゃんとトイレ行きなさい」

ちびたぬ「…。ごめんなしゃあ」

亜里沙「…。まさか…」
バッ

ビチョビチョ

亜里沙「」

ちびたぬ「これは違うもぉ!お風呂でお水飲んじゃったからちっこ出ちゃっただけだもぉ!」
ちびたぬ「ちびちゃぁいつもおトイレちゃんとできるもぉ…」

ドスッ

ちびたぬ「・・え゛あ゛!」

亜里沙「ふざけないで…。お風呂で洗って、戻して洗って…。それでまた洗うっていうの?」
亜里沙「ま、しょうがないよねー。チビちゃんはまだチビだもんね」

ちびたぬ「!?…せやで!ちびちゃぁはまだちいちゃいからしゃーないんやで!」

亜里沙「だ、か、ら。もうおしっこ出ないように搾り出しておきましょう?」

ちびたぬ「せやせや。しゃーないやんな!……へ?」

ギュウウ

ちびたぬ「や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」
ちびたぬ「づぶれる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!」

プリ
プリプリプリプリプリ

亜里沙「うわっ!おしっこじゃなくてうんちだ!うんちは流石にちょっと恥ずかしいんじゃないの?」

ちびたぬ「ちびちゃぁいつもうんちは出ないやああああああん!これは違うんやあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」
ちびたぬ「見ないでえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!うんち見ないでえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!」

……
大体こんな生活です
面倒ではありますが、躾をせず放っておくとどれだけ私やおねえちゃんに迷惑がかかることか…
害獣を躾けるのは飼い主の義務ですからね

165のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:52:25 ID:Ue4xJIhA
━━しっかり躾けたおかげもあって、また、まだ幼くわがままが染み付いてない事もあって、ちびたぬはすぐに言うことを聞くようになりました
これならなんとかやっていけるかな?
そうなると、別のことを考える余裕が出てきます。そう、のんたぬの繁殖のことです
いくら成体より躾けやすいといっても、あまりポンポン増えられても困りますから…
お姉ちゃんいわく『朝起きたら服にくるまっていた』とのことですが……
…嫌な予感がします


亜里沙「……。あれ?チビちゃん?」
亜里沙「どこいったんだろ?こんな夜中に…」


ちびたぬ「えぃち…。えぃちの匂いしゅる…」ゴソゴソ


亜里沙「?…お姉ちゃんの部屋にいるの?なんでまた…」


ちびたぬ「えぃちの匂い嗅いでるとドキドキしてきもちーやん…。ぐへへ…」


亜里沙「ちびちゃん?なにして……。!?」
亜里沙「なっ…!?」

ちびたぬ「!?あぃさ!」
ちびたぬ「はわわ…これは違うやん!」

亜里沙「……。これ、お姉ちゃんのパンツよね…?それに身体を擦りつけて…?」

ちびたぬ「ちびちゃぁきっといけない事だってわかってたやん!でも…でも、えぃちのいい匂いして我慢できなかったやん…」

亜里沙「え…?なに?なんなの…?」

ちびたぬ「ぅえ…。…な、あぃさ、謝るやんな?ごめんしゃぁ。…ほら、謝れたやんな。ちびちゃぁイイコやろ?」

亜里沙「発情?害獣が……私のお姉ちゃんに…?」 

ちびたぬ「だからしょんな怖い顔せんといて?おまじないかけてやるやーん。ちびちゃぁぱわーちゅーにゅー、はいぷちゅ…」

亜里沙「」プッツン

ドゴォ

ちびたぬ「う゛げぇ!」

亜里沙「はは…。わかった。わかっちゃったよ…。どうやって繁殖するか。なんて最悪なんだろう」

ちびたぬ「あ゛…」

亜里沙「害獣の分際で、お姉ちゃん……人間に発情するなんて」

ちびたぬ「や、やめてやん。ちびしゃぁ『はつじょー』が悪いことだってわかったやん」
ちびたぬ「だから、ゆるし…」トテ…

亜里沙「あ…」
亜里沙「ああああああああああああ!!近寄るなあああああああああ!」

ベコドシャメキャ!


ちびたぬ「いだいや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!ごめんなしゃあ!」
ちびたぬ「謝るからあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!もう『はつじょー』しないって約束しゅるから許してや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!」

亜里沙「はぁ…はぁ……」
亜里沙「……。」

ちびたぬ「や゛……ゆるじで…」プルプル…

亜里沙「」

スッ… ニギ

ちびたぬ「?!」

サワ…

ちびたぬ「!?頭ナデナデ…あぃさ、許してくれるん?」

亜里沙「…」

ギュムム…!

ちびたぬ「え゛ぁ!?いぎぃゃ!おみみしゃんい゛や゛あ゛あ゛っ!」

亜里沙「お姉ちゃん…守らなきゃ。……害獣から…」ギギギ

ブチィ!

ちびたぬ「ぶぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」
ちびたぬ「じぬう゛う゛う゛う゛う゛う゛!もうやだあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!ままあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛だずげでええ゛え゛え゛え゛え゛!」

166のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:53:07 ID:Ue4xJIhA
亜里沙「はは…面白い。もっと苦しんで、そして死んで。死んでよ。…死ねったら!」

グリリリリ

ちびたぬ「いだあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!そんなに曲がらないい゛い゛い゛い゛い゛い゛!ちびちゃぁの首しょんなに曲がらないからあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」 
ちびたぬ「死にたくない!たしゅけてくだしゃあ!謝まるやん、だから!ごめんなしゃぁ!ごめんなしゃぁごめんなしゃぁごめんなしゃぁごめ…っ」

…… ゴキ

ちびたぬ「こひゅ…」

ポイ
……ボテ

亜里沙「…」
 
ゲシッ!…ググ

ちびたぬ「ごめ…な……しゃ…」

プチ

ちびたぬ「」


亜里沙「…。はっ!私一体!……!?」
亜里沙「ちびちゃん!?しっかりして!」


遂にやってしまいました。慌てて呼びかけますが返事はありません。流石に首の骨を折り、ぺったんこに潰されれば死ぬみたいです


亜里沙「はぁ…。どうすれば…」


私は焦りましたが、それはちびたぬを殺してしまったからということでは、勿論ありません。ただ、お姉ちゃんが悲しむと思ったからです。
私個人としては、害獣のことでなんでここまで悩まなくちゃいけないのかと腹が立つくらいです
でも、やっぱなんとかしないと。あんなのでも、お姉ちゃんは可愛がってたんだし…

 
…ぁぁん

亜里沙「!?」

ゃぁん…ゃーん

亜里沙「…まさか!」

ちびちびたぬ「ゃーん…!ゃぁあぁぁん!」プルプル…


━━害獣の交尾、それもお姉ちゃんの下着が被害に合うというのは、とても腹立たしく許しがたい事です。が、結果としては、まあ良かったです。

まず、お姉ちゃんを悲しませずに済んだこと。これが何より重要です。
産まれたばかりは一回り小さいですが、幸いなことに、うどんをやればやるだけ身体は成長するみたいなので、元々の大きさにするのに対して時間はいりませんでした。頭の方は流石に元通りとはいきませんが、まぁ害獣はそもそもバカなのでごまかせるでしょう。

もう一つ、良かったことがあります。個人的にはこっちの方が重要かも。それは、……


ちびちびたぬ「あぃさ!おうどんしゃぁ!」

亜里沙「っと!はいはい、今行くね」

ちびちびたぬ「遅いやん!ちびちゃぁはよく食べて大きくなることが仕事だって、あぃさゆったやん!」

亜里沙「そうだったね、ごめんごめん。良く食べて早く大きくなってね」


亜里沙「…。大きくなって、次の替えを用意できるようになって。替えさえ用意できたら、そうしたら私はあなたを好きなだけ潰せるんだから。私の為に早く…」

ちびちびたぬ「やん?何か言ったやん?」

亜里沙「ううん、なんでもないよ。……さ、明日はお姉ちゃん達が帰ってくる日だよ。明日までにもっと大きくなれるよう、いっぱい食べようね!」

ちびちびたぬ「やーん!」

167のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:53:44 ID:Ue4xJIhA
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
それからは特に何もありませんでした。強いて言うなら、ちびちびたぬがのんたぬのことを「おばあちゃぁ」って呼んで焦ったくらいですかね。でも結局ちびちびたぬのことはバレませんでした。のんたぬは自分の子供の区別もつかないみたいです。ホッとすると同時に、その馬鹿さ加減に改めて驚愕しました。
そんなこんなで時間は経ち…


━━そして今…

ちびちびたぬ「…はぁ、はぁ。えぃちのぱんちゅいい匂いやん…」
ちびちびたぬ「うっ…ふぅ」

…終わり?

ちびちびたぬ「!?…あぃさ!あんなぁ、これは…」

ああ、気にしないでいいよ。生き物だもの、当然のことだよね

ちびちびたぬ「怒ってないん?良かったぁ」

うん、全然怒ってないよ。寧ろ感謝してる。これで思う存分お仕置きできるんだから

ちびちびたぬ「えっ?お仕置きするやん?怒ってないって…」

やっぱ馬鹿だなぁ。ちびちゃんはお仕置きされるために産まれたようなものなんだよ?

ちびちびたぬ「ちびちゃぁよくわからないやん…。な?怖い顔しないで?笑って?痛いのは嫌や…」

大丈夫。すぐには死なないよう、じっくり時間をかけて虐めてあげるから。安心して?

ちびちびたぬ「いや…お仕置きいやや…。来んといて…。」タジ

どうする?まずはしっぽ切り取ってみようか?それとも耳をちぎれるまで引っ張ってみる?
お湯に浸けるのもいいなぁ。針をいっぱい刺して逆ハリネズミなんてのも面白そう。たぬきなのにネズミだって。可笑しいね
ま、いいや

ちびちびたぬ「あ…。あああ……」ジョワアア




それじゃ、お仕置きをはじめましょうか

168のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:55:04 ID:Ue4xJIhA

古来の異型生物
ほぼ全編地の文かつグロ注意



私がその生物と出会ったのは、内戦が終結してしばらく経った頃だった。
日本で医師をしていた私は政府軍と反政府組織が血で血を洗い続ける某国へ赴き、病院で傷病者の治療にあたっていた。
両勢力の間に和平が成立し、戦いそのものは終わっていたが、私の仕事は終わらなかった。むしろ増えた。
国内のあらゆる場所に政府軍と反政府組織が地雷を埋めまくり、それで手足を奪われる人が後を絶えなかったのである。

問題は他にもあった。いつからか病院に備蓄されている食料の減りが急激に早くなった。
終戦を迎えて入院している患者が少なくなっても、食料の減るスピード変わらなかった。
あまりにも減る勢いが激しいので、誰かが勝手につまみ食いしているとも思えなかった。
私は食糧庫を見張ることにした。犯人はすぐに姿を現した。私は腰を抜かした。

とても異様な姿の生物が段ボール箱を引き裂き、缶詰に牙を立てていた。
私は村の誰かが食料を盗みに来たのかと思った。その生物はかなり人間に近い体つきをしていたからだ。
ずんぐりした胴体に短い手足。顔つきは人間の幼い女の子とほとんど変わりない。
しかし、頭のてっぺんから二つの耳が生えており、腰のあたりから胴体ほども長くて太い尻尾が生えている。
一体なんなんだ、これは。人間のような狸か。狸のような人間か。
その生物と目が合ったとき、私は茫然と立ち尽くしていた。「それ」は一瞬怯えたような表情を見せたが、すぐに歯をむき出して威嚇してきた。

「おまえ! だれやん!」

「それ」はいきなり吠えた。いや、喋った。舌足らずな発音だったが、はっきりと私が誰か誰何していた。

「のんちゃーのおまんまとりにきたやんな! これはのんちゃーのやん! おまえになんかやらないやん!」

なおも私がぼさっとしていると、「それ」はいきなり襲いかかってきた。いくら振り払おうとしても腕に噛みついて離れようとしなかった。
病院のスタッフが私の悲鳴を聞いて駆けつけた。スタッフは「それ」の姿を認めるや、いきなりスコップを手に取って「それ」に殴りかかった。

「いたいやん! のんちゃーのかわええおかおさんやめろやん! やめろや゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!」

やめろという悲鳴(私にはそう聞こえる)に構うことなく、スタッフは顔が原形をとどめなくなるまで「それ」を殴り続けた。
こんな生物は見たことがない。私が説明を求めると、スタッフはまるで吐き出すように「それ」について語り始めた。

169のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:55:47 ID:Ue4xJIhA

「それ」は現地では「ノン・タヌ」と呼ばれており、狸の仲間らしい。狸にしては極めて知能が高く、九官鳥のように人の言葉を真似ることができる。
この地に住んでいた現地人の祖先は、人間の言葉を話すノン・タヌを神の使いと信じていた。いつしかノン・タヌを崇める宗教ができていた。
人々は広大な宮殿を作ってノン・タヌを住まわせ、収穫した作物を全て供えた。ノン・タヌの求めに応じて人間を生贄に捧げていた時期もあったらしい。
長きにわたって人間と密着した生活により、ノン・タヌはただ人間の言葉を真似るのではなく、自分の感情を人間の言葉で表すことができるまで進化した。

今ではノン・タヌを崇める者はいない。
古代の遺跡から見つかった記録によれば、神の使いとして崇められていた頃のノン・タヌは人間にかなり無茶な要求を出していたという。
先述した人間の生贄もそうだし、他には牛の肉を焼いて食わせろ、とか川を埋め立てて渡れるようにしろ、とかワニを飼いたいから捕まえろ、とか。
古代人は嬉々として従っていたようだが、現代の人たちはワガママともいえる要求に唯々諾々と従っていた祖先たちを軽蔑しているようだ。

やがて大航海時代が訪れ、この国にもヨーロッパ人が入植してきた。宗教を使って原住民を精神的に支配するのが彼らのやり方である。
原住民もキリストを信じるようになり、ノン・タヌ信仰は一気に廃れた。ヨーロッパ人はノン・タヌをターゲットとした狩りを趣味として楽しんだ。
原住民はノン・タヌを生け捕りにしてヨーロッパ人に安く叩き売ることで過酷な労働を免れた。
当然ながらノン・タヌは面白くない。かつては人間に崇拝される立場だったのに、今では人間に捕らえられ、売り飛ばされ、撃ち殺される立場である。
ノン・タヌは人間を激しく憎んだ。ノン・タヌに言葉巧みに誘われた人間の子供が虐殺されるという事件が多発した。
総督の子供が惨殺されたのを機に、ヨーロッパ人と原住民はノン・タヌに総攻撃を仕掛けた。現在まで続く人間と狸の抗争が幕を開けたのである。

そして、ノン・タヌは国土のほとんどが焦土と化した今回の内戦もしぶとく生き残ったのであった。
石器から弓矢、刀剣、銃、爆弾と人間の使う武器は劇的に進化しているにもかかわらず、ノン・タヌが絶滅していないという事実に私は戦慄した。
どうやらノン・タヌは単性生殖ができるらしい。檻に一匹だけ入れておいても、いつの間にか子供が生まれているという。
ノン・タヌの数が減った時期は災害などで生態系が大きく崩れた時期と一致する。凄まじい繁殖力なので、人間が殺す程度では減らないのだ。
それを聞いた時、私はひらめいた。



私は森に深い穴を掘り、そこに食べ物を投げ入れた。半日ほどしてから戻ってくると、餌につられたノン・タヌが四匹ほど穴に落ちていた。

「やーん!」
「だしてやーん!」
「たすけろやーん!」
「のんちゃーはかみのつかいやーん! かみにしたがえやーん!」

私は彼らを連れ帰った。抵抗して引っ掻いたり噛みついたりする個体もいたが、コンビーフを与えるとみんな大人しくなった。
私は彼らを檻に入れた。政府軍が捕虜を監禁していた場所。拷問や虐待によって壁に飛び散った血の跡が今も生々しく残っている。

「くらいやん!」
「せまいやん!」
「あついやん!」
「だせやん! もりにかえせやーん!」

それから私は一日一回、その檻を訪れてノン・タヌたちの様子を観察した。餌は与えなかった。それが重要だからだ。

一日経過。
「おなかすいたやん!」
「なんかくわせろやん!」
「うしさんのおにくがええやん!」
「はよおもってこいやん!」

三日経過。
「お……おねがいやん……ごはんくださいしゃいやん……」
「おなかぺったんこやん……たしゅけてくだしゃいやん…」
「にんげんしゃんはかみさまやん……」
「なんでもいうことききますやん……やから……ごはん……」

一週間経過。
「あああああ!」
「ごはん! ごはん! めし! めしいいいいい!」
「おにく! おにく! おにくおにくおにくおにく……」
「はよだせやーん! のんちゃーはかみさまやあああああん!」
「やーん!」
「やーん!」
「やーん!」

本当に子どもが生まれている。それも三匹。ノン・タヌも飢えてきたし頃合いだ。私は政府の人に無理を言ってヘリを飛ばしてもらった。
自分で言うのもなんだが、国内での私の評判はかなり良かった。戦時中、政府軍だろうと反政府組織だろうと分け隔てなく治療したからである。
これが成功すれば私はさらに尊敬される。

170のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:56:20 ID:Ue4xJIhA
病院の近くの平原に空から食べ物をばらまいた。足を踏み入れることはできない。
穴だらけの草原にノン・タヌの好きな肉や日本のうどんに似た太い麺をまんべんなく。
私はノン・タヌを檻から出し、食べ物をばらまいた平原に連れて行った。

「ごはあああああん!」

食べ物の匂いを嗅ぎつけたノン・タヌは一目散に平原へと走り出した。
髑髏の看板で立ち入りが禁止されている平原へ。

すなわち、地雷原へ。

あちこち駆けまわっては地面に顔をこすりつけて餌を食らっている。そのとき、耳をつんざく爆音が鳴り響いた。
ノン・タヌの一匹が地雷を踏んだのだ。
人間が相手なら手足を奪う程度の威力しかなくとも、ノン・タヌなら木端微塵になってしまう。地雷を踏んだノン・タヌは跡形もなくなっていた。
いや、尻尾だけが残っている。切り落とされたトカゲの尻尾のようにバタバタとのた打ち回っている。
主を失った尻尾を眺めていると、また爆音。尻尾が地雷に触れたのだ。
近くにいたもう一匹のノン・タヌは茫然としている。顔は地雷を踏んだ個体の血を浴びて真っ赤になっている。
遠くから見てもわかるほど体がひどく震えている。目には涙が溜まっている。歯がカチカチと鳴っている。尻尾の毛が逆立っている。

「う……うぁやぁあああん!」

変な叫び声をあげながら、私の下へと駆け寄ってくる。しかし、途中で地雷を踏んだ。上空に十メートル近く飛ばされる。

「や゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!!!!! い゙だい゙や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!!!!! あ゙ん゙よ゙ざん゙や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!!!!!」

威力が弱かったのか、両足が吹き飛んだだけでまだ生きている。動けなくなったノン・タヌは仰向けになって両手をばたつかせ、ひたすら叫んでいる。
他の二匹も一目散に逃げ出した。一匹は地雷の餌食になった。子供たちは体重が軽いのか、地雷を踏んでも爆発させることなく戻ってこれた。

「た、たしゅけてたしゅけてたしゅけて……」

生き残ったノン・タヌが狂ったようにブツブツと呟きながら足にしがみついてくる。その鼻先にコンビーフの切れ端を近づける。

「うや? お……おにくう!」

ノン・タヌが手を伸ばす。私が髑髏の向こう側へ肉を投げると、ノン・タヌは今しがた味わった恐怖をもう忘れたのか、再び駆けだして行った。
そして、吹き飛んだ。

「や゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!!!!! や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!!!!!!!!!!」

足を失ったノン・タヌが未だに叫び続けている。私はそれを放置し、子供たちを連れて帰った。

「ままぁ…」

親の死を目の当たりにした子供たちはショックを隠せなかった。私は子供たちを慰め、元気づけてやった。
健やかに育って体重をつけてくれないと、地雷を踏んでも爆発しない。

171のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:57:12 ID:Ue4xJIhA
私の目論見は見事に的中した。
ノン・タヌを飢えさせてから餌で釣って地雷原を走り回らせ、爆破処理させる。
安全地帯から食べ物を放り投げるだけだから、人間の背負うリスクはゼロ。地雷もノン・タヌも減らすことができる一石二鳥の妙案だ。
しかもノン・タヌは凶暴化するほど飢えるまでの約一週間で子どもを産み落とす。つまり、この作業でノン・タヌが絶滅する恐れは少ない。
私はこの方法で地雷処理をすることを政府に提案した。政治家たちを信用させるため、最初のノン・タヌが生んだ子供たちを再び地雷原に送り込んだ。

ノン・タヌが吹き飛ぶのを目の当たりにした政府はすぐに動いた。軍を使って一日に三百頭ものノン・タヌを捕まえた。
食料をばらまくのがもったいない政府は大量のノン・タヌを上空から地雷原に直接投げ落とし、機関銃で追い立てるという荒っぽい方法をとった。
走れば爆弾を踏んでバラバラになる。止まれば銃弾に貫かれてバラバラになる。

「い゙や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!!!!」
「や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!!!!!!!」
「ゔぴ゙ゅ゙わ゙や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!!!!!!!!!!!!」

追い詰められたノン・タヌの群れが泣き叫び、涙と鼻水をまき散らしながら地雷原を逃げ回る姿はおぞましかった。
政府のやり方に恐怖さえ覚えた。

しかし、本当の恐怖は日本へ帰国した後にやって来た。

帰国して半年ほどたった頃、現地の病院スタッフから手紙が来た。私の功績を讃え、私に対する感謝の念が綴られていた。
人種や民間人、軍人などの差別なく治療してくれたこと。
内戦終結後も地雷に苦しむ国民のために尽力してくれたこと。
ノン・タヌ式地雷処理法を考案してくれたこと。
今ではノン・タヌを使って国内の地雷の数を最盛期の半数以下にまで減らせたということ。

にもかかわらず、ノン・タヌの数は増え続けているということ。



172のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:57:50 ID:Ue4xJIhA

のんたぬ親子いい天気
道を歩いていたらのんたぬの親子を発見した。親と子どもの2匹家族だ。

のんたぬ「やーん!きょうはええおてんきやんな〜」

ちびたぬ「ふわぁ〜・・・おねむやぁん・・・」ウトウト

ちびたぬ「おかぁしゃ、おひるねしたいやん・・・」

のんたぬ「やんっ、かまへんで。ゆっくりおねんねしぃやん」

のんたぬ「こもりうたうたってあげるやん。や〜んやぁ〜ん♪」

ちびたぬ「んゅ〜・・・や〜ん・・・おかぁしゃ・・・」スヤスヤ

のんたぬ「や〜ん♪・・・ねむっちゃったやん?」

のんたぬ「・・・おちびちゃんは、のんちゃあのだいじなたからものやん」

のんたぬ「のんちゃあがぜったいまもるやぁん・・・」ナデナデ

のんたぬ「ふわぁ〜・・・のんちゃあもねむたくなってきたやん・・・」ウトウト

のんたぬ「ちょっとだけ・・・ねむるやぁ〜ん・・・」スースー

人通りの少ない公園とはいえ、のんきに昼寝を始めてしまった。まぁ、気持ちは分からなくもないが。
ちょうどいい。寝ているところ悪いが、奴らには俺の暇つぶしに付き合ってもらおう。


物音を立てないよう、慎重に奴らのところにまで近づく。

のんたぬ「すやぁ〜ん・・・すやぁ〜ん・・・」スヤスヤ

ちびたぬ「んゅぅ・・・おかぁしゃ〜・・・」スヤスヤ

2匹揃って無防備に昼寝とは、なんて警戒心のない生き物だろうか。
俺は大声を出してのんたぬ共を叩き起こした。

男「おいっ!!起きろ狸共!!」

のんたぬ「ひゃあぁん!?な、なんしゃあぁぁ・・・?」ビクッ

ちびたぬ「ぅきゃっ!!くっ・・・くぴゃっ・・・!」

突然の大声にのんたぬ共は飛び起きる。
・・・ん?なんだ?小さい方の様子がおかしいぞ。

ちびたぬ「ひゅっ・・・ひゅぅぅっ・・・ぐゅぅぅっ・・・!」ヒューヒュー

のんたぬ「やんっ!?おちびちゃんっ!!どないしたんやんっ!?」

・・・どうやら急に驚いたせいでパニックで呼吸ができてないようだ。
子どもの身に何が起こったかわからないのんたぬ達は慌てふためいている。

のんたぬ「しっかりしてやん!!おちびちゃん!!」ユサユサ

ちびたぬ「ぐひぃぃっ・・・ぐひゅゃぁぁっ・・・」ヒューヒュー

のんたぬ「おまえ、おちびちゃんになにするやぁぁん!!はよぉなおせやぁぁん!!」

のんたぬが声を上げて俺に怒りをぶつける。必死に訴えかけるその様に、俺は思わず吹き出してしまう。

173のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:58:20 ID:Ue4xJIhA
男「ハハッ、おもしれぇなぁお前」

のんたぬ「わらうなやあああああん!!!はよぉせぇやあああああん!!!」

ちびたぬ「ひゅっ・・・ひゅっ・・・」プルプル

のんたぬ「やんっ!?おちびちゃん!!おちびちゃぁぁん!!!しっかりしてやぁぁん!!!」

ちびたぬの呼吸が小さくなってきた。このままほっとけばそのうち勝手に死ぬだろう。
しかしそれでは面白くない・・・。よし、ここはひとつ遊んでみるか。

男「いいぜ。助けてやるよ」

のんたぬ「はよぉするやぁぁん!!おちびちゃんしんじゃうやぁぁぁん!!」

男「はいはい・・・っと」ヒョイッ

ちびたぬ「ひゅぎゅあぁっ・・・!」

のんたぬ「やぁぁっ!!もっとやさしくしろやぁぁん!!」

口やかましいのんたぬを無視し、手に取ったちびたぬを見る。
体は小刻みに震え、青ざめた顔は今にも死にそうな表情だ・・・どれ、指をコイツの喉に突っ込んでみるか。

男「ほれっ」ズボッ

ちびたぬ「ごびゅぅぇっ!?・・・・ぅきゅぅぅ・・・!」プルプル

男「ん〜・・・なるほどなるほど」グリグリ

ちびたぬ「ぅぎゅっ!!ぐゆぅぅっ!!う゛う゛う゛う゛っ!!!」ジタバタ

わずかに残った力で逃れようと必死で抵抗するも、力の差は圧倒的である。
心配そうなのんたぬ達の視線を無視し、俺は治療(大嘘)を進めた。


ちびたぬ「う゛ぅっ・・・う゛ぎゅぅぅぇえ゛ぇぇぇ・・・!」ゴボロロ

しばらく口内をいじくり回してたらちびたぬが盛大に血混じりのゲロを吐いた。
俺はたまらず指を引きずりだし、ちびたぬを投げ捨てた。

男「うわっと!」ベシャッ

ちびたぬ「ぅぶぎゅぁあっ!!や゛・・・ぁ・・・」ピクピク

のんたぬ「やぁぁぁん!!おちびちゃぁぁん!!」

男「きったねーなぁ・・・なんてことしやがる」フキフキ

のんたぬ「こっちのせりふやぁぁぁん!!おまえゆるさんやぁぁぁん!!」ポカポカ

男「うるっせぇ」ドゲシッ

のんたぬ「ぶぎゅぇあああっ!!!」ゴロゴロ

のんたぬが怒り狂い、俺に向かって小さな手を振り回し殴りかかる。
当然ながら非力な狸のパンチなど痛くもかゆくもなかった。
軽く蹴り飛ばすと、悲鳴を上げながらまるでゴムボールのように愉快に転がっていく。

のんたぬ「ぐぅぅ・・・ぐやぁぁ・・・・・・」

男「このチビはもう助からん。かわいそうだが諦めるんだな」

のんたぬ「や゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁっ!!!ふじゃげるなやあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!」

のんたぬ「おまえがわるいんやあ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!どうにがぜぇや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!」

よだれと涙でまみれた顔を向けながら、のんたぬは吠えかかる。
一しきり吠えた後、今にも死にそうなちびたぬにのんたぬが寄り添った。

174のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 01:59:39 ID:Ue4xJIhA
ちびたぬ「やぁ・・・・・やぁ・・・・・・ん・・・・・・」ヒューヒュー

のんたぬ「やぁぁぁん・・・おちびちゃぁぁぁん・・・・・・」グスッ

のんたぬ「しっかりしてやぁぁん・・・おねがいやぁぁん・・・」グスングスン

もはや虫の息のちびたぬを、のんたぬは泣きながら抱きかかえる。正直とても見苦しい。どれ、俺がどうにかしてやろう。

男「俺がとどめさしてやるよ。そいつを渡せ」

のんたぬ「やぁぁぁん!!ふじゃけるなやぁぁぁん!!!」

のんたぬ「おまえなんかにおちびちゃんさわらせんやぁぁぁん!!!」ガバッ

男「うるせぇ」ボゴッ

のんたぬ「うぎゃぁぁっ!!」

男「さっさとそいつ渡せっての」ボゴッボゴッ

のんたぬ「う゛びゃぁあっ!!や゛あ゛あ゛んっ!!」

のんたぬ「やめでやあ゛あ゛あ゛ん!!!あっぢいげやあ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!」ボフボフ

俺に渡すまいとちびたぬの上に覆いかぶさり、必死に守ろうとする。
それにしても鬱陶しいなこの尻尾・・・。

男「邪魔だっつの」ガシッ

のんたぬ「い゛ぎゃあ゛あ゛っ!!じっぼざんざわるなや゛あ゛あ゛あ゛ん!!!」

男「これをちぎられたくなかったら、そこをどくんだな」ギリギリ

のんたぬ「どっぢもあがんや゛あ゛あ゛あ゛ん!!!はなぜや゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!」ジタバタ

優柔不断な狸だ・・・見苦しいにもほどがある。
俺は暴れるのんたぬの体を押さえつけ、尻尾を思いっきり引っ張った。


のんたぬ「や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!!」

ブチブチ・・・っと、肉がちぎれる感触が手に伝わる。のんたぬの悲鳴がたまらなく心地いい。
俺はそのままのんたぬの尻尾を思いっきり引きちぎった。

のんたぬ「ぃぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!!!」

ちぎれた尻尾とのんたぬの尻から盛大に血液がほとばしった。
耐え難い激痛に恐われたのんたぬは子を守ることも忘れ、絶叫とともに地面に転げまわる。
止まらない出血が、地面に赤い池を作り上げていた。

のんたぬ「ぁぎぃぃいあ゛あ゛あ゛あ゛ぁぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!!」バタバタバタ

男「今の内に・・・っと」ヒョィッ

転げまわるのんたぬの隙を突き、ちびたぬを捕獲する。かろうじて生きてはいるものの、もはやちびたぬの命は限界だった。

ちびたぬ「や・・・・・・やぁぁ・・・・・・」プルプル

男「安心しろよ。すぐ楽にしてやる」

俺はポケットからライターを取り出すと、ちびたぬの尻尾に火を当てた。チリチリと焦げる臭いがし、やがて尻尾に赤い炎が燃え移る。

ちびたぬ「や・・・や、やぁぁぁ!!あちゅい!!あちゅいやあああん!!」

ちびたぬ「おかあしゃ、たちゅけてやぁぁぁん!!!」ジタバタ

のんたぬ「や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛・・・や゛あ゛・・・や゛ん゛っ!!?」

ちびたぬの声が聞こえたのか、苦痛に悶えていたのんたぬが我に返る。
しかし時すでに遅し。のんたぬの目の前には火だるまになったちびたぬがいた。

ちびたぬ「びゃああああん!!!びゃあああああん!!!」

のんたぬ「お・・・ちび、ちゃん・・・?おちびちゃあああああん!!!!」

のんたぬ「あっあっ!あつっ!!うぅ・・・ぅやあああああん!!!」

ちびたぬ「あ゛あ゛あ゛・・・・ぅ・・・ぅびゃあぁぁ・・・お・・・かぁ・・・しゃ・・・・・・」

火に触れるのを恐れたのんたぬは、ただ己の子どもが燃え盛る姿を見ることしかできなかった。
そして火は消え、そこには黒い塊となったちびたぬのカスだけが残った。

175のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 02:00:10 ID:Ue4xJIhA
のんたぬ「・・・・・・」

男「綺麗に燃えたな」

俺は燃えカスの踏みにじり、後始末をする。
呆然をするのんたぬが、小さく震えながら俺の方を向く。

のんたぬ「・・・んで・・・」

男「ん?」

のんたぬ「なんで・・・こんなことするやぁぁん・・・?」

のんたぬ「のんちゃあのたからもの・・・・・・かえしてやぁぁん・・・」

男「んー・・・」

なんで、と聞かれれば答えは一つ。

男「暇つぶし」

のんたぬ「・・・・・・っ!!」

のんたぬ「・・・ぅぅぅ・・・ぅぅぅぅううやあああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!」

のんたぬ「じねや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!!!」ガバァッ

憎しみの言葉を叫びながらのんたぬは俺の足にしがみつく。

男「ハァ・・・っせいっ!!」ドゴォォッ!

俺はのんたぬを振りほどくと、顔面をつま先で思いっきり蹴り上げた。
メキメキッ・・・と、骨の砕ける感触がした気がした。

のんたぬ「がびゅぁぁああ゛あ゛あ゛っ!!!!」

血しぶきを上げ、放物線を描きながら飛んでいき、地面に衝突する。
頭が割れ、鼻が砕け、歯も折れたのんたぬの顔は、見るに堪えない醜悪なモノへと変わっていた。

のんたぬ「ぎゅびゃっ・・・かひゅっ・・・ひゅぁぁあ・・・・・・」ピクピク

男「あーぁ、これじゃもうダメだな。また別のを探すかぁ・・・」

男「じゃあな。生きてたらまた遊んでやるよ」

俺は再起不能となったのんたぬに別れの言葉をかけ、その場を後にした。
その場に残ったのは、黒い炭の塊と、血みどろの汚物めいたのんたぬだけだった。

のんたぬ「や゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん・・・・・・や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん・・・・・・」

のんたぬのかすれた慟哭だけが、誰もいない公園に響き渡った。



〜終わり〜

176のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 02:00:54 ID:Ue4xJIhA

のんたぬ危機一髪!
にこ「突然だけどのんたぬ危機一髪やりましょう」
にこ「いつもいつもセクハラわがままばっか。流石の私も耐えられないわ。だからお仕置きも兼ねてゲームをしようと思うの」

のんたぬ「やーん?げーむやるん?のんちゃぁも入れてー。わちわちー」

にこ「」イラ
にこ「もちろん!主役はあんたなんだから。もう二度と刃向かえなくなるくらいお仕置きしてあげる」

のんたぬ「?お仕置き…?ゃ…にこっち、怒ってるん?お顔怖いでぇ。わちわちしてあげるから許してやーん…」ガタガタ

にこ「まずは害獣を死なない程度にボコして樽に入れます、か」

のんたぬ「すぴぃちゅあゆぱわーあげるから…。はーいぷち」

にこ「ニゴァ!」

ボコ

のんたぬ「いだいや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!」
のんたぬ「まさか本気やん…?どぉしてやーん…。えぃちたしゅけ…」ダッ

にこ「おっと」ヒョイ
にこ「逃げないように脚折っときましょう。細いからニコニーのか弱い力でも安心ニコ・・」

ググ…

のんたぬ「あぎゃああああ!折れちゃう!のんちゃあのかわいいあんよさんがあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」

ミシ…… ボギン!

のんたぬ「いだあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」

にこ「これで逃げられることも抵抗されることもなくなったわ」
にこ「樽に詰めて…と」ギュウギュウ

のんたぬ「んぎゅ…ぷぇ…」

にこ「はは、押し込められた姿はブッサイクな饅頭みたいね」
にこ「…さ、いよいよお楽しみのゲームの時間よ。当然だけど、このゲームに使用するのはカミソリを改造した切れ味バツグンの剣よ!リアル志向でいいでしょ」

のんたぬ「ぎゅや゛…。に、にこっち…。謝るから…ゆゅちて……」

にこ「だーめ。遅すぎだわ。もっと早く自分のアホさ加減に気付くべきだったわね」

のんたぬ「ひぐっ…嫌やぁ」ガクブル

にこ「まあ、あんたと私じゃ知らない仲でもないしね。手加減してあげる」

のんたぬ「え…?」

にこ「直ぐには死なないように配慮してあげるってのよ。嬉しいでしょう?ニコニーてば天使・・」
にこ「…結果的には長く苦しむことになるでしょうけど、ね」

のんたぬ「あ、いや……や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」バタバタ
のんたぬ「死にたくない!えぃちたしゅけてえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!」ジタバタ

にこ「暴れたって無駄よ。苦しみながら、今までの行いを反省しながら死んでいきなさい」

177のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 02:01:30 ID:Ue4xJIhA
にこ「さーて、いい加減始めましょうか」
にこ「宣言通り直ぐには殺さないわ。だから、最初は下から。段々上に向かってね」

のんたぬ「ごめんなしゃぁ!ごめんなしゃぁ!謝るから!痛いのだけはやめでえ゛え゛え゛え゛え゛え゛!」

にこ「えいっ」ザク

のんたぬ「…あ゛っ!」

にこ「んー?これはどこに刺さったのかなー?」

のんたぬ「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!しっぽしゃんがあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」

にこ「おおっ!ここは尻尾かぁ。のんちゃん自慢の可愛い尻尾さん(笑)切れちゃったわね」
にこ「じゃあ次はもうちょい上に……えいっ!」ブス

のんたぬ「!?!?ぎやあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!」

にこ「まあまあの手応え。これは脚かしら?」

のんたぬ「あんよがあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!折れて切れていだい゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!」ジタバタ

にこ「あったりぃ!やっぱそうなのね」
にこ「ちょっと荒療治だと思えばヘーキよ。まだまだ行くわよ」ブス!

のんたぬ「ぎぃ!ぐぐ……」

にこ「あれ?耐えてるの?害獣の癖に生意気ね」
にこ「ほら!ほら!」グチュグチュ

のんたぬ「ぎぎ……んぐゃ…!」

にこ「何もブス顔になりながらも耐えなくていいのに。…って、こいつ元からブスか」
にこ「反応からして今のは手ね。それも先っぽの方。これじゃつまらないから次行きましょ。…ほっ」ザク

のんたぬ「ふぐ!」

にこ「っち!また湿気たリアクションね。普段のわがままぶりからして堪え性ないかと思ったけど」
にこ「中々やるじゃない。普段からこんだけ我慢できる子だったら良かったのに」

のんたぬ「はぁ…はぁ…」

にこ「位置的に今のは肩ね。人間の身体でもあまり神経通って無いところだし、まあ仕方ないか」
にこ「だったら次に行くまでよ。…ていっ!」ザク

のんたぬ「ゃ…!」

にこ「くっ!……このっ」ザク

のんたぬ「ぅぶ…」

にこ「おら!」ザク

のんたぬ「…っ!」

178のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 02:02:07 ID:Ue4xJIhA
にこ「はぁ…はぁ」
にこ「…。何なのよ。害獣の癖に……もっと泣き喚け!悲鳴を聴かせなさいよぉ!」

のんたぬ「…ごめんなぁ」

にこ「!?」

のんたぬ「のんちゃぁが悪かったんや。にこっちがこんなにのんちゃぁを嫌ってることに気付かんかったから」
のんたぬ「きっとにこっちは優しいから、うちに文句言えへんかったやんな。もっとちゃんとしてればこんなことにはならなかったやん」

にこ「…」

のんたぬ「…うち、にこっちが本当は優しいこと知ってるやん。きっとこんなことしたく無いはずやん」

にこ「あんた…」

のんたぬ「な、にこっち。これからはちゃんとするやん。この事を恨んだりもしないやん。だからこんなことはもうやめるやんな」
のんたぬ「のんちゃぁはにこっちの優しさをわかってるから、だから…」

チョキン

にこ「話は終わり?」

のんたぬ「へっ?」

にこ「…黙ってたかと思えば今度は上から目線で知ったようなことペラペラペラペラと」
にこ「ウザいったらありゃしない」

のんたぬ「あ…あ…」

にこ「あんたが心変わりしようがしまいがもう関係ないの。私はあんたを許すことはないんだから」

のんたぬ「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」
のんたぬ「のんちゃぁのおみみしゃん!いだい!いだい゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!」

にこ「やっぱり耳は痛いのね。あんだけ目障りに動くんだもの、沢山神経が通ってるはずだものね」

のんたぬ「はんしぇーしたのにい゛い゛い゛い゛い゛!どおじでや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!」

にこ「どうしてかって?そうねぇ。バカたぬきはやっぱ覚えてないか…。ま、いいや。教えてあげる」

のんたぬ「もうわちわちしないや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!うぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」

にこ「私があんたが憎くてたまらないのは決してわしわしされたからとか、そんなちゃちな理由じゃ無いわ。ニコニーはそんな事を恨みに持つような人間じゃないもの」
にこ「……。妹のことよ。あんたに噛まれて、病気になって、今も生死の境を彷徨ってる…私の可愛い妹のね!!」

のんたぬ「!?」

にこ「…あんた、自分がどれだけ不潔でどれだけの病原菌を持ってるか知ってる?知らないわよね。私もつい最近まで知らなかったんだもの」
にこ「大人ですら噛まれればただじゃ済まないってのに。小さい子供なら尚更よね。何がきっかけかはわからないけど、あんたは私の妹を噛んだ。そうでしょ?」

のんたぬ「あ…。知らないやん…のんちゃぁそんな事知らないやん…」

にこ「害獣はもう忘れちゃったのかー。救いようのない馬鹿ねー。…でもね」
にこ「…でも、病院で観てもらった。自分でも調べてみた。……そしたらね、あんたしか居ないのよ。原因は」

のんたぬ「や…。だって、だってぇ…」
のんたぬ「…だって!覚えてないやん!のんちゃぁが知らないってことはやってないってことやん!だから離して!助けてやあああん!」バタバタ

にこ「……良かった。最後まで害獣でいてくれて。これで、心置きなく始末できる…」
にこ「……いよいよ、ラストスパートよ。死ぬ準備は出来たかしら?」

179のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 02:02:58 ID:Ue4xJIhA
のんたぬ「うえぇ…。なんでぇ?のんちゃぁわからないやん。悪くないやああああん…」グスグス

にこ「残りの穴は2つ。1つは胴体に向けて。どんなに身を捩っても決して逃げられない」
にこ「もう1つは首。これが刺されば100パー確実に死ぬ事になるわね」

のんたぬ「あ…怖い…。死にたくない…。やだぁ…!」

にこ「この期に及んでまだ自分のやったことを認めないのね。…死にたくないのは私の妹も同じ。それが理解できたなら…理解して本当に反省できたならまだ救いはあったのに。害獣には無理かぁ」
にこ「…もう死になさい。ただ死ぬだけじゃなくて、苦しんで苦しみぬいて、後悔しながら死になさい」

ググ… …ブチュ

のんたぬ「ぐぷぇ!あが…」プル…
 
にこ「馬鹿なあんたには何度でも言うわ。直ぐには殺さない。苦しみ抜け、ってね」
 
ズチュ…ズチュ

のんたぬ「ががが…!があ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」

にこ「まだまだ!」

ズチュ!ズチュ!

のんたぬ「いだいや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!死ぬの怖いや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!」

ザクザク

のんたぬ「うぶっ!おげええ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!」ゴボッ

ブス…ブス

のんたぬ「ぶぇ…。あ゛あ゛…」ビクン…ビクン!
のんたぬ「……」

にこ「…。死んだ?」

のんたぬ「」チョロ

チョロチョロ…
ブリ…ブリリリリ

にこ「漏らしたんだ、汚いなー。心も身体も汚物にまみれて死んでいくなんて、ふさわしいっちゃふさわしいんだけど」
にこ「…これでトドメよ。永遠にお別れね」

のんたぬ「あ゛…。え、ぃ…ち」

にこ「うんうん、害獣らしい生命力ね」
にこ「…あぁ、あんたの頼りにしてる絵里のことだけどね。あんたの処分に賛成してくれたわ。今までの経緯を話したら、ね。寧ろ積極的に処分する方に動いてくれた。…私自身の手でケリを付けたかったからそれは断ったわけだけど」

のんたぬ「…」

にこ「…もう聴こえてないかしら?物足りない気もするけど、しょーがない、終わりにしてあげる」

のんたぬ「に…こ、っぢ……」
のんたぬ「わ、ちわち…。遊んで…ゃ、ん」ニコ

にこ「ええ、遊んであげる。こっからでれたら、いくらでも」

スッ… ザク

のんたぬ「が、ぁ…!な…で?」

にこ「…黒ひげ危機一発って知ってる?このお仕置きの元になったゲームなんだけど。ハズレを引くと中身がぽーんって飛び出すのよ。…ま、それはいいんだけど。大事なのはそうじゃなくてね」
にこ「…今あんたの身体には剣が刺さってるでしょう?この状態で無理やり捻り出されたらどうなるのかしら」

…ミシ ギチ
ギチチ!ギリリ!

のんたぬ「!? あ、ああ…!」
のんたぬ「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!い゛だあ゛!い゛だい゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!千切れちゃう!バラバラになっぢゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」

にこ「…」

のんたぬ「あ゛あ゛!やあ゛あ゛あ゛あ゛!えぃちいい!にこっちい゛い゛い゛!ほんとーにいだい゛!いだい゛!いだい゛いだい゛いだい゛いだい゛!え゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!ぎゃああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」

ブチ
……ポーン!

のんたぬ「えぁ?」

180のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 02:03:40 ID:Ue4xJIhA
ドサ
ゴロゴロ
 
のんたぬ「や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!や゛っ!……やん?」
のんたぬ「…あれ?…もぉ痛くないやん?」

にこ「…」 

のんたぬ「出れたやん!にこっち、のんちゃぁ出れたでぇ!だから遊んでやん!やーん」

にこ「…。さよなら」

のんたぬ「さよなら?…まだ帰るには早いでぇ!いぢわるなにこっちにはわちわちやで!そーれわちわち…?」
のんたぬ「んん?身体動かないやん?…ありゃ?おててどっか行っちゃった?あんよも。ちっぽしゃんも…。困ったやんなぁ。な、にこ……に゛、に゛ご、ごご……ごぼ」

にこ「何言ってんのよ。あんた疲れてるのよ、きっと。もう寝なさい」

のんたぬ「そ、そそ、そうやね。…げぇ。ね゛、眠い気がするや゛…。のんちゃぁ、眠…。遊べないのは、残念だけど…、も、もぅ…お、おや、す」
のんたぬ「おお、お、起きたら。…また、あそ。わ、わちわち。…や……」

にこ「はいはい、わちわちね」

のんたぬ「ぉご!…なんか、寒。…のん、ちゃ。風邪、ひかんかなぁ…?にこ、ちと、遊べなく。なるの……嫌、な、の、に゛………」

にこ「……」
にこ「黙ってればまだ愛嬌あるのにね…はぁ」

にこ「可愛い顔。でももう愛しさは感じられないの。ごめんね」


にこ「私は死んだらきっと地獄行きだから。そしたらまた逢えるわね。」



にこ「もし地獄でも逢えたなら。その時、また遊びましょう」





じゃあね、のんたぬ

181のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 02:04:42 ID:Ue4xJIhA

奪いとったタカラモノ
絵里とのんたぬとの生活も早いもので数年が過ぎました。
昔から大きく変わった事といえば、のんたぬが子供を生んだ事でしょう。

3匹の元気なちびたぬ。
しかし、1匹だけ産まれた時から他の2匹とは少し様子が違いました。

ーーそう、のんたぬの特徴ともいえる「しっぽ」が無かったのです。

それでも絵里とのんたぬは愛情を注いで育てました。


ーーあの事件が起こるまでは。



絵里「のん〜おちびちゃん、ご飯よ」

のんたぬ「おうどんさんや!」
ちびたぬ1「やーん!」パタパタ
ちびたぬ2「やーん!」パタパタ
ちびたぬ3「やーん!」

のんたぬ「それじゃいただきますするで!せーのっ」
ちびたぬズ「いただきましゅ!」

絵里「フフッ、すっかりのんもお母さんらしくなったわね」

のんたぬ「あたりまえやん!おちびしゃんはうちの大事な宝物やん!」

絵里「あら頼もしいわね。そうだ午後から希とチカちゃんが遊びに来るんだった。チカちゃんとも仲良くしてあげてね」

のんたぬ「うちに任せときぃや!」


ーー数時間後
希「こんにちは、えりち、のんちゃん。ほらチカちゃんもご挨拶や」

チカ「チー!」

絵里「フフッ、いらっしゃい。希にチカちゃん」

のんたぬ「のじょみ〜チカしゃんよく来たやん。チカしゃん向こうでおちびしゃん達と遊ぶやん!」

チカ「チー!」トテトテ

のんたぬ「おちびしゃん、チカしゃんが来たで。」

ちびたぬズ「やーん!やーん!」

のんたぬ「みんなで仲良く遊ぶんやでぇ〜」

ちびたぬズ「やーん!」

チカ「チー!」

希「…のんちゃんも立派にお母さんやってるやん」

絵里「…そうね。一匹だけおちびちゃんのしっぽが無いと分かった時は、どうなるかと思ったけど」

希「最近は落ち着いてるん?」

絵里「ええ。優しくて頼りになるお母さんよ」

希「それなら一安心やね。これでえりちも肩の荷が下りたわけや」

絵里「だと良いんだけどね〜」

182のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 02:05:17 ID:Ue4xJIhA
ーー数時間後

絵里「あら、もうこんな時間。そろそろ夕食の用意をしないと。希も食べてくでしょ?」

希「ん〜、せやな。それなら買い出しに行こか」

絵里「ちょっとあの子達の様子を見てくるわ」

絵里「のんー?ちょっと買い物に…」

のんたぬ「えぃち」シーッ

ちびたぬズ「しゅゃ〜しゅゃ〜っ」スヤスヤ

チカ「チィ〜」スヤスヤ

絵里「ごめんなさい、お昼寝してたのね。ちょっと買い物に行ってくるからお留守番よろしくね」

のんたぬ「任せときぃや。いってらっしゃぁ」


ーーバタン。ガチャッ。

のんたぬ「行ったみたいやな。おちびしゃん、起きるやん」ユサユサ

ちびたぬ3「…ゃ〜、ん?」

のんたぬ「おちびしゃん、今からうちの言うとおりにするんや。ええか?」ゴショゴショ

ちびたぬ3「………やーん!!」

のんたぬ「それじゃいくで!」ガシッ

チカ「…チー?」

ちびたぬ3「やん!!!」ガブッ

チカ「ヂイイイイイ!」ジタバタ

のんたぬ「おとなしくするんや!」ガシッ

ちびたぬ3「やんやん!」ギリギリ

チカ「ヂイイイイイヂイイイイイ!」ジタバタ


ーー玄関ガチャッ。バタン。

希「もー、えりちってばチョコ買い過ぎやん」クスクス

絵里「あら?希こそお肉が多くないかしら?」ニヤニヤ

希「こ、これはあれやん!のんちゃんとおちびちゃん達にたくさん食べて元気に育ってもらうためや!」

絵里「はいはい」ニヤニヤ

希「……ん?なんか騒がしくない?」

絵里「……本当ね。ちょっと様子を見てくるわ」タッタッタ

ーー
絵里「のんー?どうか…し…た…」ガチャ

のんたぬ「あとちょっとや!」ガシッ

ちびたぬ3「やん!」ギリギリ

チカ「ヂイイイイイ!!」

絵里「何してるの!?やめなさいっ!!!」

のんたぬ「えぃち!?」

希「えりちー、どしたん?大きな声出し…て…」ヒョコッ

183のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 02:06:21 ID:Ue4xJIhA
ーー「ギリギリギリ…ブチッ!」ポトッーー



チカ「ヂイイイイイ…チカッ?チ…カ…?…チーッチーッ!?」プルプル

希「チカちゃん!!!」ダッ
希「チカちゃん!!!しっかりするんや!…あぁ…なんて酷い…」グスッポロポロ

絵里「希!すぐに動物病院に行くわよ!私タクシー呼んでくる!」

希「チカちゃん、しっかりして…死なないで…」グスッ

チカ「……チ…ィ…」


ーー動物病院に運ばれたチカちゃんは辛うじて一命をとりとめました。
しかし彼女の綺麗な尻尾はどうする事もできませんでした。

ーー数時間後

絵里「のん、あなた自分がやった事分かってるの!?」

のんたぬ「だっておちびしゃんだけしっぽしゃん無いのかわいそうやぁん!」

絵里「だからってチカちゃんの尻尾を切るなんて非常識にも程があるわよ!」

のんたぬ「やぁーん!おちびしゃんにしっぽしゃん着けるん!」ジタバタ

絵里「どうしようもできないの!わがまま言わないで!」

のんたぬ「やぁーん!やぁーん!しっぽしゃん!しっぽしゃん!」

絵里「……分かったわ。そこまで言うなら、おちびちゃんに尻尾をあげましょう」

のんたぬ「やん!?えぃちほんま…

絵里「……ええ。だから


ーーーのん、あなたの尻尾をあげなさい」

のんたぬ「…えぃち?」

絵里「そうすれば、のんとおちびちゃんの両方の願いが叶うわ。」

のんたぬ「いややぁ!うちのしっぽしゃんはうちのや!えぃちだってうちのしっぽしゃんをモフモフするの好きやろ?それができへんくなるで!嫌やろ?」

絵里「…おちびちゃんの尻尾でも出来るわ」

のんたぬ「いややぁ!しっぽしゃん無くなるのいややぁ!もうえぃちなんて嫌いや!嫌い嫌い嫌い!」

絵里「…そうね。私もわがままばかり言う子は嫌いよ」ガシッ

のんたぬ「ウグッ!えぃちくゆしぃやぁ、放しゅてぇ」ジタバタ

絵里「おちびちゃん、こっちにいらっしゃい。」

ちびたぬ3「やーん」

絵里「いい?今度はママの尻尾を切り取りなさい。そしたらあなたにこの尻尾をあげるわ」

ちびたぬ3「やん?やーん!!」

のんたぬ「おちびしゃん、や、やめるやーん!やめい〝や〝や〝あ〝あ〝あ〝あ〝あ〝あ〝ん〝!!!!」

184のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 02:07:04 ID:Ue4xJIhA

巻き込まれたのんたぬ親子
※グロ、津波描写、スッキリしない終わり方に注意

凄まじい地震が私の住む地域を襲った。慌ててテレビをつけると、どこも放送を中断して報道フロアから臨時ニュースを流していた。
日本列島の太平洋岸ほぼ全域に大津波警報が出された。私は日ごろから用意していた非常食や毛布などを掴んで家を飛び出した。
市街地の奥にある高台へ向かう。外に出ると街路樹や電柱が倒れており、家もいくつか倒壊していた。
逃げる途中で、のんたぬの親子を見かけた。倒れた電柱のそばで遊んでいる。そう見えた。
実際には、のんたぬの親の尻尾が電柱の下敷きになって動けなくなっており、子供が電柱を必死で動かそうとしていた。

「やーん! たすけてやん! のんちゃーうごけないやん……」
「まま……ままたちゅけて……」

のんたぬに呼び止められて、私は初めて彼らが置かれた状況を理解した。子供が目を潤ませてこちらを見つめてくる。
助けるべきだろうか。しかし私一人で電柱など動かせるはずもない。ためらっていると、携帯電話が鳴った。

『今どこにいるんだ? もうみんな避難したぞ』

友人からだった。私がいなくて近所の人たちが心配しているようだ。
心苦しいが、私はのんたぬ親子を見捨てることにした。

「やーん!」
「やー! まって、まってえええ!」

走り出すと、背後から親子の必死な叫び声が聞こえた。子供のぽてぽてという足音も聞こえた。私は聞こえないふりをした。

高台に到着してから二十分ほど経った。津波の到達予想時刻はとうに過ぎているが、何も起こらない。
張りつめていた空気が徐々に緩んできた。そうなると、気になるのはあののんたぬ親子のことである。
非常識な行為であることは重々承知の上で私は高台を降り、親子の下へ向かった。

「ゔげ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!! や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!!!!!」

おぞましい叫び声が聞こえてきた。あの場所に近づくにつれ、悲鳴はどんどん大きくなってくる。

「い゙だい゙い゙だい゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!!」

のんたぬの親が顎も外れんばかりに口を大きく開けて泣き叫んでいる。

「ごめぇなちゃぁ……ごめぇ……ごめぇ……」

子供が涙をぼろぼろと流しながら親の尻尾に噛みついている。口の周りは血で真っ赤に染まっている。
私が話しかけると子供ははっと顔を上げた。血と涙と鼻水でぐしゃぐしゃに汚れている。
何をしているんだ。私が問いかけると子供は涙声で言葉を絞り出した。

「し……ままのしっぽちゃん……きるぅ……」

185のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 02:08:28 ID:Ue4xJIhA
なるほど、そういうことか。
電柱は重くて動かせない。自分の力では親のんたぬを引っ張り出すこともできない。
そうなると子供が親のんたぬを助けるには尻尾を切り取るしかない。
子供ながら腹が据わっているな、と私は思った。
助け出すためとはいえ苦痛に叫ぶ親の手や足を切断できるだろうか。私にはできそうもない。
子供が再び親の尻尾にむしゃぶりついた。

「ん゙ぐ゙ぁ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!!」

私は子供をどかして親の尻尾を観察した。皮膚や肉はほとんど噛み切られている。
しかし、骨は子供の歯によって少しばかりのへこみがついているだけで、これでは到底切断できそうにない。
私は決断した。赤ん坊を高い高いするように親のんたぬの胴体を両手でしっかりと握りしめ、深呼吸するよう指示する。

「し、し、しん、こ、きゅー?」
「息を大きく吸って大きく吐くんだ。いいな」

親のんたぬは私に言われるがままに肩で大きく息をし始めた。叫びすぎて過呼吸気味になっている。
何度か深呼吸してから、息を吐き終わったタイミングで親のんたぬを思い切り引っ張り上げた。
関節を鳴らすようなプチッという音。

「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

尻尾が完全に千切れた。私は親子を抱きかかえて高台へ戻ろうとした。
しかし、どういうわけか親のんたぬが私を攻撃してきた。両手を振り回して私の顔を引っ掻こうとする。

「はなせやん! おまえのんちゃーのしっぽさんとったやん! おまえわるいやつやん!」
「ちびしゃあ! こいつからはなれるやん! こいつわるいやつやん! のんちゃーをいじめたやん!」

今度は耳に噛みついてきた。

「おまえゆるさないやん! のんちゃーのしっぽさんかえせやん! かえせやああああああああああん!!!!!!!!!!」

たまらず私は親のんたぬを放り投げた。

「やあああああ! やああああああああああん!!!!!」

親のんたぬが吠えながら私の靴に噛みついてきた。
その叫び声があまりにも大きかったので、私は携帯電話が鳴っていることにしばらく気が付かなかった。
スピーカーから飛び出た友人の怒声が私の耳を突き刺した。

『馬鹿野郎! お前どこほっつき歩いてんだ! 港が波にのまれてんだぞ!』

血の気が引いた。津波がすぐそこに迫っている。
親のんたぬを抱き上げようとしたが、滅茶苦茶に暴れて手が付けられない。
私は親のんたぬを放置し、子供だけを連れて走り出した。

「やああああん! しっぽさん! ちびしゃあ! かえせやああああん! があ゙あ゙あ゙あ゙あ゙え゙え゙え゙え゙え゙ぜえ゙え゙え゙え゙え゙!!!!!」
「ままー! ままあああああ!!!!!」

親子の叫び声に私は再び聞こえないふりをした。


私が高台に戻ってから一分もたたずに津波が町を襲った。
家、車、船、コンテナ、ありとあらゆるものが縁日の水ヨーヨーのように流れていく。
街のみんなが濁流を呆然と眺めていた。私の家が私の目の前をバラバラになりながら通り過ぎた。
そういえばのんたぬの親はどうなっただろうか。これでは助かるはずもない。
流れてきた瓦礫に頭を強く打ちつけでもして苦しまずに死んだことを祈る。

「まま!」

のんたぬの子の声で我に返った。柵から身を乗り出して叫んでいる。
危うく落ちそうになった子を抱き上げ、海と化した市街地に目を凝らす。

いた。

どこかの家の洗面器が流れている。そのなかに紫色の狸。
尻尾がない。ということは、さっきの親のんたぬだ。
親もこちらに気付いているようだ。洗面器の縁にしがみついて何やら叫んでいる。

「まま! ままー!」

186のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 02:09:05 ID:Ue4xJIhA
子供が飛び出そうとした。慌てて押さえつける。私の腕から逃れ、親の下へ行こうと懸命にもがいている。

「見るな、見るな!」

子供の顔を手で覆った。子供はしばらく暴れたのち、大きな声で泣き始めた。

「やーん! ままー! ま゙ー゙ま゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!!」

私は親のんたぬが流されていくのを見えなくなるまで見届けた。
親のんたぬは最初こそ恐怖に顔を歪ませていたが、高台から離れていくにつれて表情に怒りが滲み出た。
最後に見た親のんたぬの顔は、目がつり上がり、牙がむき出しになっていた。敵を見る顔だった。
憎しみのこもった目を向けられたのに、なぜか私は溜飲が下がる気がした。
ざまあみろ、と心の中で罵った。私は二匹とも助けようとしたのに、お前ときたら尻尾を盗んだ悪い奴だとかなんとか……
まあ、あとで考えてみれば攻撃されても仕方のないことではあったが。

津波から一週間ほどたった。
私は避難所での生活に飽きてしまい、のんたぬの子供を連れて海岸を歩いていた。ひどいありさまだった。
海藻や海の底に沈んでいたゴミが打ち上げられ、砂浜はもはや荒れ地になっている。クジラの死体も転がっている。
津波で流された人の遺体はほとんど回収されていた。海鳥についばまれて顔も体も穴だらけだったとか。

「あ、まま!」



子供が叫んだ。私は無視した。あれ以来、子供は余震があったりサイレンが鳴るたびにまま、まま、と叫んで跳び回っていた。
毎晩うなされ、寝かしつけるのに苦労した。親を求めて夜泣きしたり、町の中を徘徊するなどしょっちゅうだった。
だから今回も幻を見たんだろう。取り合わずに帰ろうとすると、子供は私を振り切って砂浜へと駆けだした。
子供は幻など見ていなかった。
幻よりもひどいものだ。

数羽の海鳥がのんたぬを囲んでくちばしでつついている。よく見ると尻尾がない。この子の親に間違いない。
のんたぬは鳥から逃れようとナメクジのような遅さで這っている。生きているようだが、変わり果てた姿だ。

「いやぁ……やぁ……やん……」

まともな餌にありつけていなかったのか、体は案山子みたいにやせ細っている。全身傷だらけである。
右の耳がない。手の指は両方とも全部なくなっている。左足は今にも千切れそうで、皮一枚で何とかつながっている。海鳥にやられたのか。
一番ひどいのは顔だった。

左右の目がなくなっている。何も入っていない眼窩からは今も血が流れ出て、涙のように頬を伝い落ちている。
おそらくこれも海鳥にえぐられたのだろう。
目玉は水分をたっぷりと含んでおり、鳥が死体を食べるとき真っ先に口を付ける部位だと警察の人から聞いた。
そのせいで身元の確認にかなり時間がかかっているらしい。

「やぁや……これ……うちの……だめ、やん……」

親のんたぬが地面にうずくまりながら尻を左右に振っている。
おそらく尻尾を振って海鳥を追い払おうとしているのだろう。だが尻尾はない。
両手で何かを握りしめている。正確には丸くなってしまった両の手で挟み込んでいる。小さな蟹だった。親のんたぬの餌だ。
親のんたぬが口を開けて手を近づける。蟹はつるつるの手を抜け出し、親のんたぬの眼窩に入り込んだ。

「や……!? や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!!!!!」

親のんたぬが頭をぶんぶんと振って喚き散らす。驚いた海鳥は飛び去ってしまった。
私は親のんたぬに駆け寄り、眼窩に指を突っ込んで蟹を引っ張り出した。
はさみには血まみれの肉片が絡みついていた。

「ままー!」

子供が親のんたぬに抱き着いた。親の胸に顔をぐりぐりとこすりつけ、尻尾を千切れんばかりに振っている。

「あ……や……?」
「まーま、まーま!」

親のんたぬが手をぎこちなく動かして子に触れる。子が親の両手を掴んで自分の頬に押し付ける。
緊張の糸が切れ、どうしようもなくだらけた笑顔。
親は子供の頭に鼻を擦り付けて匂いを嗅いでいる。
生きててよかった、と私は思った。いや、こんな姿で生きていてもよかったかどうか……
だが安堵したのもつかの間、親のんたぬがいきなり子供に噛みついた。

187のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 02:09:49 ID:Ue4xJIhA

「や゙ぁん!」
「やぁ!? まま、いちゃいいちゃいー!」

歯を立てて耳にかじりついている。

「やあああああん! ままあああああ!」

子供は叫んでいるものの、抵抗はしていない。私が子供から親を引き離そうとすると、子供が私の手を振り払った。
私は当惑した。子供の耳からは大量に血が流れ出ている。親は歯ぎしりして噛み切ろうとしている。

「まま、まま……いちゃい……いちゃいやん……」

子供が目に涙をためて親に必死に訴えている。
たまらず私は親のんたぬを蹴飛ばした。
それがいけなかった。蹴った衝撃で子供の耳が完全に切り離されてしまった。

「ぃい゙っ!」

子供が奇妙なうめき声をあげる。
親は両手で砂浜をまさぐっている。子供の耳を探り当てると飛び込むように食らいついた。そして、飲み込んだ。

「まま……うっ……わあああああん! うわあああああん!!!!!」

子供が砂浜にへたり込んで泣き出した。親のんたぬが這い寄ってくる。私は親が再び触れる前に子供を連れてその場を去った。

その日、子供は深夜になるまで私に抱き着いてぐずぐずと泣いていた。
親に会えたことを子供が心底喜んでいたのは、あの表情を見れば容易に理解できた。
しかし、親は目を失ったこともあって、子供が誰なのか、何なのかも理解できなかった。
あろうことか、餌と勘違いして捕食しようとした。

子供にとってはショックだっただろう。しかし、噛みつかれようとも親から離れようとしなかった。
子供は親と一緒にいたかった。助け出そうとした私の手を払いのけたのがその証拠だ。
私は後悔した。子供を連れて海など行くべきではなかった。そもそも外出すべきではなかった。

だが、元はといえば下手に仏心を出してのんたぬ親子を救おうとしたのが間違いだったんじゃないか? 
あそこで二人とも死なせてやれば少なくとも今、二匹とも辛い思いはしていない。
考えていると瞼が重くなってきた。子供は泣き疲れて、いつの間にか寝息を立てていた。私も眠ることにした。

翌朝、私が目覚めると、子供が消えていた。どこに行ったのかと考えるよりも早く、私の体が動いた。

私は昨日の浜辺へと来ていた。確信しているわけではないが、子供が来るならここだという漠然とした思いがあった。
予想は的中した。昨日と同じく、親のんたぬが海鳥たちに襲われている。子供が鳥に掴みかかっている。

「だめー! だめー! ままだめやーん!」

子供が羽根にしがみついて抵抗する。鳥が翼を振り回す。子供が飛ばされて親に直撃する。

「ぎゅや゙ゔ!」
「ま、まま、だいぢょーぶ?」

子供が親の顔を覗き込む。親のんたぬの鼻がぴくりと動いた。

まずい。

私がそう思った瞬間、親が子供の顔に噛みついた。昨日とは違い、顔をすっぽりと口の中にくわえこんでいる。

「ん゙ー゙! ん゙ー゙!」

子供のくぐもった叫び声が聞こえる。子供の頭を頬張った親のんたぬの顔は風船のように丸く膨らんでいる。
親が頭を左右に激しく振り始めた。子供は手足と尻尾をばたつかせてもがいている。

「ん゙ん゙ー゙!!!!! ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙!!!!!!!!!!」

何度目かで遂に子供の体が親から離れて宙を舞い、砂浜に叩きつけられた。
頭は無かった。食いちぎられていた。下顎だけがかろうじて肩の上に残っていた。
親のんたぬは子供の頭を咀嚼しようとした。
口を動かすたびに赤い液体や白い粒状の物体、それに茶色いブヨブヨした何かがこぼれ落ちる。
子供の血と頭蓋骨と脳みそだ。
あらかた飲み込んだ親のんたぬは満面の笑みを浮かべていた。
目を失い、まん丸の眼窩だけが残った親の顔は仮面を被っているようで不気味だった。



海鳥が親のんたぬの右足を突いた。くちばしがいとも簡単に膝を貫いた。別の鳥が左足をもぎ取った。

「ゔゃ゙ん゙!」

海鳥たちは両足が使えなくなった親のんたぬを器用に仰向けに寝かせ、腹をつつき始めた。

「や、やあ! やあああああん!」

ぐちゃぐちゃという嫌な音と共に鳥たちのくちばしがみるみる赤く染まっていく。親のんたぬの悲鳴などお構いなしだ。

188のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 02:10:23 ID:Ue4xJIhA
や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!!

ぽ゙ん゙ぽ゙ん゙ざん゙い゙や゙や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!!

や゙め゙ろ゙や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!!!!!

や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!!

の゙ん゙ぢゃ゙ー゙い゙じ゙め゙る゙な゙や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!!!!!

ぽ゙ん゙ぽ゙ん゙や゙め゙でや゙め゙でや゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!!!!!

い゙だい゙い゙だい゙だずげでや゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!!!!!

あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



数分後、海鳥たちは飛び去って行った。
後には穴だらけの親のんたぬと、首のない子供の死体しかなかった。
私は二匹を一緒に砂浜に埋めてやった。

あのとき、どうして私はすぐに子どもを救ってやらなかったのだろうか。今になっても時々思い返す。
救わなかったというより、動けなかったというのが正しいかもしれない。
餌と間違えて耳を食われた。それでも「まま」と一緒にいたいから、子供は再び砂浜へ行ったのだと思う。
実際、子供は海鳥から親を助けようとしていた。

そんなあの子をひょいとつまみあげて、また連れ帰るということが私にはどうしてもはばかられた。
その結果、子供は他ならぬ「まま」に殺されてしまったのだが。
しかし、ある意味では親に最も近い場所で死ねたのは幸運だったのではないだろうか。
少なくとも私は親と一緒にあの世へ行けた子供が羨ましい。



私の両親は未だに行方不明だからである。



189のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 02:11:08 ID:Ue4xJIhA

うちも学校行きたいやん!
絵里のカバンに入ったのんたぬを見て思いついたネタです


絵里「……あのねぇ」

のんたぬ「やん…」

絵里「いい加減、カバンの中に入るのやめてくれないかしら?明日の荷物が滅茶苦茶になってるじゃない」

のんたぬ「やん…のんちゃあも、がっこうつれてってやん」

絵里「ダメに決まってるでしょう?学校にペットは持ちこんじゃダメなの」

のんたぬ「のんちゃあはえぃちのおよめさんなんやんっ!ぺっとじゃないやんっ!」

絵里「そういうのはいいから、早く出てきなさい」グィッ

のんたぬ「やぁぁんっ!いややぁぁぁんっ!」

絵里「ワガママ言わないの!」

のんたぬ「だってのんちゃあ、いっつもひとりぼっちやもぉぉんっ!!えいちがおらなさびしいんやもぉぉんっ!!」

のんたぬ「ひとりぼっちいややぁぁん……えぃちぃぃぃ……」グスングスン

絵里「…」ハァ…

絵里「…いいわ、連れて行ってあげる」

のんたぬ「やんっ!」

絵里「ただし、今から私の言うことをちゃんと聞くこと。いいわね?」

のんたぬ「やぁーんっ!ありがとうやーんっ!えぃち、あいしてるやーんっ!」

絵里「少しここで待ってなさい」スタスタ

のんたぬ「やんっ!」コクリッ


絵里「のん、おまたせ」

のんたぬ「やん、えぃちおそいで!おんなのこはまたせたらあかんねんで!」

絵里「…1つ聞きたいのだけど、のんはどうしてそんなに学校に行きたいのかしら?」

のんたぬ「だって、ずぅっとえぃちといっしょにいたいんやもんっ!それににこっちもおるから、おせわしてもらえるやんっ!」

絵里「そう…それはいいわねぇ」

絵里「それじゃあ、あなたはこっちのカバンに入ってちょうだい。そっちだと私の荷物が入れられなくなっちゃうわ」

のんたぬ「やん……のんちゃあ、こっちのカバンがええ……」

のんたぬ「こっちのほうがえぃちのにおいがして…おちつくやぁ〜ん…」

絵里「…ダメよ、こっちにいらっしゃい。言うこと聞かないと……わかってるわよね?」

のんたぬ「んゃっ……しゃーないやぁん……」ゴソゴソ

のんたぬ「やんっ……やんっ、えぃち、はいったでぇ」

絵里「いい子ね、のん」

のんたぬ「はよぉいこうやんっ、はよぉ!」ワクワク

絵里「それじゃあ行きましょうか」


ジィィィィッ!ガチャッ!

190のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 02:11:41 ID:Ue4xJIhA
のんたぬ「やぁぁん!?まっくらやぁぁん!!」

のんたぬ「えぃち、だして!!だしてやぁぁん!!」ボフッボフッ


絵里「よかったわぁ。サイズが少し不安だったけど、すっぽり収まったわね」

のんたぬ「やぁぁぁっ!えぃち!のんちゃあ、くらいのいややん!あたまさんださせてやぁぁん!」ジタバタ

絵里「鍵のおかげで暴れても問題無し…これなら安心ね」

絵里「そして天井に吊るして…っと、これで完成ね!」

のんたぬ「えぃちぃぃぃ!!のんちゃあのいうこときいてやぁぁぁん!!」

絵里「…ふっ!」ドゴォッ!

のんたぬ「ぅびゃあ゛あ゛ぁっ!!」

絵里「いい声で鳴いてくれるわね…いい子よ、のん」

のんたぬ「ぇやっ…けふぅっ……え、えぃちぃぃ……?」

絵里「学校に連れてくって言ったけど…あれはもちろん嘘よ」

絵里「あなたの学校に連れて行ったりなんかしたら、トラブルが起こるのが目に見えてるもの」

のんたぬ「やぁ…えぃち、うそついたん…?」

絵里「そうよ。そしてあなたはそれに見事に引っかかってくれたわけ」

絵里「さて、覚悟はいいかしら?」ポキポキ

のんたぬ「な、なにするんやん……?やめてやん…こわいやぁぁん……」

絵里「最近ちょっとトレーニングにハマっててねぇ」

絵里「お仕置きも兼ねて、あなたには今からサンドバッグ代わりになってもらうわ」

のんたぬ「や……?え、えぃち!じょーだんはほどほどにせなあかんやんっ!」

のんたぬ「はよぉここからださな、のんちゃあ、えぃちのこときやいになっちゃうやん!」

のんたぬ「そんなん、いややろ?えぃちはのんちゃあのこと、だいすきやもん!」

絵里「……」


のんたぬ「い、いまならのんちゃあもゆるしたげるやんっ!せやから、はよぉここから…」

絵里「嫌よ」

のんたぬ「やぁぁぁん!!なんでやぁぁぁん!?」

絵里「それじゃあ練習もお仕置きもできなくなるもの」

のんたぬ「やぁぁん!!のんちゃあわるいことしてないやん!!おしおきいややぁぁぁん!!」

絵里「してるじゃない。私のカバンをひっくり返してグチャグチャにして」

絵里「何度やっても言うこと聞かないおバカさんには、きつくお仕置きしないといけないのよ」

のんたぬ「のんちゃあおばかさんちゃうもぉぉおん!!!えぃちのあほぉぉぉお!!!」

のんたぬ「はよぉだしてやぁぁん!!!だせやぁぁぁん!!!」ジタバタ

絵里「…さ、トレーニングを始めましょうか」

絵里「覚悟しなさい、のん!」

のんたぬ「やぁぁぁああああ!!!いたいのやぁやぁぁぁぁぁぁあん!!!」

絵里「…フッ!」ボスンッ

のんたぬ「うぎゃぁんっ!!!」

絵里「…ハッ!」バスンッ

のんたぬ「いぎゃぁあんっ!!!」

絵里「ん〜…いまいち感触が良くないわね」

のんたぬ「ぃぐっ…い、いぢゃいの、いややぁぁ……おねがいやから、やめてやぁぁぁん……」

絵里「ジムの先生は確かこう…体をひねってからっ…」

絵里「…せいっ!」パァンッ!

のんたぬ「う゛げあ゛ぁ゛ぁ゛っ!!!」メキィッ

191のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 02:12:31 ID:Ue4xJIhA
絵里「今の感触…これね!」

のんたぬ「ぎゅう゛う゛ぅ……う゛ゆ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛……」

絵里「さぁ、どんどん行くわよ、のん!」

のんたぬ「や゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ん!!!も゛う゛や゛め゛でや゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ん!!!」

絵里「はっ!やぁっ!」パァンッ!スパァンッ!

のんたぬ「あ゛ぎゃあ゛ぁ゛ぁ゛ん!!!ぃ゛ぎゃあ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ん!!!」

絵里「ワン!ツー!」パン、パァンッ!

のんたぬ「ぶぎゅ゛あ゛ぁ゛ぁ゛っ!!う゛びゃあ゛ぁ゛ぁ゛っ!!!

絵里「ボディーっ!」ボコォンッ!

のんたぬ「お゛ぎゅぇ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛っ!!!!」ゲボォッ

絵里「アッパーっ!」バコォンッ!

のんたぬ「ぐぎゅあ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛っ!!!!」メキメキッ

絵里「ハァッ……ハァッ……」

のんたぬ「うびぇぁ゛ぁ゛……ごめ゛ん゛な゛じゃい゛、や゛ぁ゛ぁ゛あ゛ん……ゆ゛る゛じでや゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛ん……」ヒュー、ヒュー

絵里「…そうね、そろそろラストにしましょう」

のん「や゛ぁ゛ぁ゛……や゛ぁ゛…?」

絵里「このまま一気に、ラストスパートよっ!!」

のんたぬ「やぁぁぁ…い゛や゛や゛ぁぁ・・・い゛や゛や゛、い゛や゛や゛い゛や゛や゛……!!」

のんたぬ「い゛や゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!!」

絵里「ハァァァアーッ!!!」ズドドドドドドドドドッ!!

のんたぬ「ぶぎゅ゛ぁ゛びぇ゛やびゅ゛びゅ゛ぇ゛ゃ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!!!」グシャッドゴォッメキメキッボキッドグシャァァッ!

絵里「……っせやぁーっ!!!」バゴォォンッ!!

のんたぬ「や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!!!」


絵里「ふぅ〜……いい汗かいたわぁ」

絵里「さて、どうなってるかしら…」カチャカチャ、ジィィーッ…


ボトンッ


のんたぬ「や゛…や゛ぁ……げぁ゛ぁ゛ぁ゛……」ピクピク

絵里「あら、可愛いお顔になったわよ。のん」

のんたぬ「ぃ゛ぁ゛……ぁ゛やぁ゛ぁ゛……ん…」

絵里「骨も歯もいっぱい折れちゃってるわねぇ…まぁ、すぐに治るし、大丈夫よね」

絵里「で、反省したかしら?もうカバンには入らないって、誓える?」

のんたぬ「や゛ぁ゛……や゛ぁ゛ぁ゛……」コクコク

絵里「いい子ね。流石私の可愛いのんよ」

絵里「それじゃあ、あなたはもう寝なさい。檻に連れて行ってあげる」ムンズッ

のんたぬ「ぃ゛ぎぁ゛っ!!……ぃ゛や゛あ゛ぁ゛…や゛あ゛あ゛ぁ゛ん……」


ポイッガチャンッ


絵里「これに懲りたら、もうイタズラはしないことね」

のんたぬ「う゛ぅ゛ぅ゛……う゛や゛ぁぁぁん……」

絵里「それと…」

のんたぬ「や゛……?」

絵里「たまにトレーニングする時は、またサンドバッグ役、お願いねっ!」

のんたぬ「!!?」

絵里「それじゃ、おやすみなさい!」バタンッ

のんたぬ「や゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛・・・や゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛ん……」ポロポロ

のんたぬ「ぅや゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛ん……」



〜終わり〜

192のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 02:13:45 ID:Ue4xJIhA

奪いとったタカラモノ-Another-
以前キツネーチカの尻尾をちびたぬに付けようとしたSSを書いた者です。

少し違うストーリーにしてみましたのでよろしくお願いします。

キツネーチカの尻尾が切れた所からスタートします。


ーー「ギリギリギリ…ブチッ!」ポトッーー



チカ「ヂイイイイイ…チカッ?チ…カ…?…チーッチーッ!?」プルプル

のんたぬ「よっしゃ!しっぽしゃん取れたやん!」

ちびたぬ3「やーん!やーん!」

のんたぬ「それじゃおちびしゃん、ちょっと待っててやん」ポテポテ


ーー絵里の部屋

のんたぬ「たしかここに…あったやん♪」ガサゴソ

のんたぬ「えぃちがアクシェシャリー造る時に使ってたボンドしゃんや!」


ーー先日

のんたぬ『えぃち何やってるん?』

絵里『アクセサリー作りよ。もうすぐ真姫の誕生日だからプレゼントにね』

のんたぬ『えぃちは器用やなー。…ん?何やこれは?』グニグニ

絵里『あっ!のん!それ触ったら駄目よ!それはねボンドって物でね、なんでもくっ付いちゃうの。例えばこのビーズを……ほらくっ付いたでしょ』

のんたぬ『ほぇ〜シュピリチュアルやな!』ポテポテ

絵里『だから使う時は気を付けなきゃいけないの。二度と取れなくなるからね』


のんたぬ「これを使えば完璧や!」ドヤァ

のんたぬ「それじゃ早くおちびしゃんの所に行くやん!」ポテポテ


ーーリビング

のんたぬ「フタを外して押してやれば……あぁっ!」ブチュブチュ

のんたぬ「いっぱいこぼれてしまったやん。しゃーないから、おちびしゃんこの上に座るやん!」

ちびたぬ3「やん!」ベトッ

のんたぬ「そしたら立たせてチカしゃんのしっぽしゃんをくっ付けて……出来たやん!」

ちびたぬ3「やーん!やーん!」フリフリ

のんたぬ「良かったなぁおちびしゃん!うちはボンドしゃん置いてくるで」ポテポテ


ーー

ちびたぬ1「……やーん?」ベチョ

ちびたぬ2「……やんやん?」ベチョベチョ

193のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 02:14:19 ID:Ue4xJIhA
ーー

のんたぬ「ボンドしゃんも置いたし、おちびしゃん達の所に行くやん」ポテポテ

「……ゃーん!やーん!」

のんたぬ「ん?おちびしゃんどうしたんや!?」ポテポテ

ちびたぬ1「ゃーん!おててしゃんが!」

ちびたぬ2「うごけないゃーん!」

リビングに戻ったのんたぬが見たものは、床にこぼれたボンドで遊び、両手がくっ付いたちびたぬ1と両脚と床がくっ付いて動けないちびたぬ2でした。

のんたぬ「あーっ!ボンドしゃんで遊んだらダメやーん!」

ちびたぬ1「おかぁしゃおててしゃんはなれないゃーん!」バタバタ

ちびたぬ2「ゃーん!たしゅけてゃーん!」ジタバタ

のんたぬ「おちびしゃん!ちょっと我慢するんや!」ギューッ

ちびたぬ1「ゔぇ゙ぇ゙ぇ゙ん゙!ぃ"だぃ"ぃ"ぃ"」バタバタ

のんたぬ「駄目や…。離れないやん…」

ちびたぬ1「ゔぇ゙ぇ゙ぇ゙ん゙!おかぁしゃー!」バタバタ

ちびたぬ2「おかぁしゃー!ゃーん!」ジタバタ

のんたぬ「おちびしゃん……ぅぅ…やぁぁん!えぃちー!助けてやぁぁん!」


その後帰宅した私と希が見た光景は想像を絶するものでした。

手と手がくっ付き泣き叫ぶちびたぬ1。

床と脚がくっ付いて身動きがとれずに泣き叫ぶちびたぬ2。

「えぃちー!えぃちー!」と私の名を泣きながら呼ぶのんたぬ。

この3匹よりも酷い光景が私達を待ちかまえていました。

尻尾を切り取られたキツネーチカ。

キツネーチカの尻尾を付けたちびたぬ3…。

希はこのキツネーチカの尻尾を付けた生物を見て気を失ってしまったわ。そりゃそうよね、こんな異生物を見たら当然よ。

ーーでも私は違った。
妙に頭は冷静だった。
希を私のベッドに寝かし、キツネーチカを動物病院まで運んだ。

でも迂闊だった。



ーー希とのんたぬ達だけにした事をーー


希「…んっ…ここは…えりちの部屋?どうしてベッドに…」

希「えりちー?どこにおるん?えり……ち…」ガチャッ

のんたぬ「えぃちー!えぃちー!」

ちびたぬ1「「ゔぇ゙ぇ゙ぇ゙ん゙!おかぁしゃー!」バタバタ

ちびたぬ2「おかぁしゃー!ゃーん!」ジタバタ

希「…そうや、全て思いだした。えりちと買い物から帰って来たら…」

その時ウチの前に醜い生物が寄って来た。


ちびたぬ3「やん!」フリフリ

その醜い生物はウチの足元で尻尾を振っている。

その尻尾は……

194のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 02:14:52 ID:Ue4xJIhA
ーーー

チカ『チー!』

希『ん?尻尾さんにブラシをして欲しいん?』

チカ『チー!チー!』

希『フフッ、チカちゃんは綺麗好きやな。よーし!ウチも気合い入れてブラッシングするで!』サーッサーッ

チカ『チーッ』ニコッ

希『気持ち良さそうやね」サーッ


ーー

希『チカちゃん、そろそろ寝よっか?』

チカ『チー!』

希『チカちゃんの尻尾、フワフワで暖かいなー』モフモフ

希『チーッ』


チカ『チーッ』


ーー

ちびたぬ3「やん!」フリフリ

希「っ!」ガシッ

ウチはかつてチカちゃんの尻尾だった物を握ると
力任せに奪い返した。

希「この尻尾はチカちゃんの、ううんチカちゃんとウチの大事な尻尾やったんや!どうしてこんな酷い事を」ポロポロ

希「どうして!」バシッ
ちびたぬ3「い"ゃ"ぁ"」

希「どうしてこんな事を!」バキッ
ちびたぬ3「ゃ"ぁ"あ"ぁ"ぁ"」

のんたぬ「おちびしゃん!のじょみ!おちびしゃんになにするんや!」

希「…っ!」バシッ

のんたぬ「いだい"!やーん!えぃちに言い付けてやるやん!!」

希「…ギリッ」バキッ

のんたぬ「や"ぁ"ぁ"ぁ"ぁん"」

希「チカちゃんは!」バシッ

のんたぬ「い"ぎゃ"ぁ"ぁ""ぁ"」

希「もっと!」ドカッ

のんたぬ「ぐぎゃ"ぁ"ぁ」

希「痛かったはずや!」グシャッ

のんたぬ「ぶぎゃ"ぁ"ぁ"ぁ"ゃ"ぁ」

希「…はぁっ、はぁ…」

のんたぬ「…ぃ"だぃ"ゃ"ぁ…えぃ…ち…えぃ……た"す"…ぇ"…」

ちびたぬ1「おかぁしゃーいじめるゃー!」ペチペチ

ちびたぬ3「やー!」ペチペチ

希「……」バシッドカッ

ちびたぬ1「ふ"ぎ"ゃ"ぁ"」

ちびたぬ3「ゃ"ぁ"ぁ"」

ちびたぬ2「おかぁしゃー!おちびしゃー!」ジタバタ

195のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 02:15:59 ID:Ue4xJIhA
ーー

動物病院から帰って来た私が見たものは、右手が赤い血で染まり立ち尽くしている親友の姿だった。

足元にはのんたぬ、ちびたぬ1、ちびたぬ3が横たわっていた。

離れた所で身動きがとれないちびたぬ2が泣きわめいているようだが、私の耳には届かない。



絵里「…ごめんなさい希。あなたの手をこんな薄汚い物で汚してしまって」

希「……えりち、あのな…うち…」クズッポロポロ

のんたぬ「…えぃ…ち…えぃ……た"す"…ぇ"…」

絵里「希、あなたは悪くない。悪いのは全部私だから…だから…




ーーあとは私がやるからーー」


のんたぬ「え…ぃ……ち…?」


おわり

196のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 02:16:34 ID:Ue4xJIhA

のんたぬ、駄菓子屋へ行く
のんたぬ「えいちー!のんちゃーおさんぽいきたいやーん!つれてってやーん!」ポフポフ

絵里「えぇ?今日はもうお散歩連れて行ってあげたでしょう?また明日にしましょう」

のんたぬ「やーん!行きたいやーん!はよぉ!はよぉ!」グイグイ

絵里「ちょっと・・・引っ張らないで」

絵里「もう・・・今、学校の宿題をしているところなの。お出かけできないのよ」

絵里「あんまり我儘言わないでね。のん?」

のんたぬ「そんなんしらん!のんちゃーおさんぽしたいんや!えいちのいじわゆー!」プンスコ!

絵里「ああもう・・・!」イライラ スタッ

のんたぬ「やんっ?」

絵里「そんなにお出かけしたいなら、一人で行って頂戴。近所なら迷子にはならないでしょうし」

のんたぬ「やーん・・・。えいちといっしょがええのに・・・」

絵里「他にもお夕飯作ったり、お洗濯したり色々やることがあるのよ」

絵里「のんみたいに一日中食べて寝て遊んでばかりってわけにはいかないの」

のんたぬ「やーん・・・しゃあないな!きょうはおおめにみてやるやーん!」

のんたぬ「のんちゃありっぱなおねえちゃあやしひとりでおさんぽしてくるやーん♪」

絵里「はぁ・・・暗くなるまでに帰ってくるのよ?知らないところには絶対行っちゃダメだからね」

のんたぬ「やんっ!」

絵里「そうそう。のん。お出かけするならこれを着けていかないとね」ガチャガチャ

のんたぬ「・・・のんちゃーくびわつけるのいややーん。くるしいやん・・・はずしてやん」

絵里「駄目よ。野良だと勘違いされたらどうするの?」

絵里「保健所に連れて行かれて処分されちゃうんだから」

のんたぬ「やぁ・・・つれてかれるのいややぁん・・・のんちゃあはえいちのたからものやぁん」フルフル

絵里「だったら着けていきなさい。首輪に家の住所も書いてあるし・・・」

絵里「もし迷子になっても帰ってこれると思うわ」

のんたぬ「のんちゃーまいごにならないやんっ!」

絵里「はいはい。じゃあいってらっしゃい。道路に出るときは車に気をつけるのよ?」

のんたぬ「やーん!いってくるやーん!」トテトテ ポフポフ!


のんたぬ「やーん♪やぁーん♪」

のんたぬ「ええおてんきさんやーん♪あったかくてきもちええやーん!」

のんたぬ「えいちもいっしょにくればよかったのにやーん!」

トコトコ

のんたぬ「やんっ?あれなんやろ」

197のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 02:17:04 ID:Ue4xJIhA

駄菓子屋-



のんたぬ「・・・?・・・!おかしがいっぱいあるやーん!はいってみるやーん!」

のんたぬ「やーん!すごいやーん!」キョロキョロ

のんたぬ「だれもいないやーん?」

グウウ〜グウウ〜

のんたぬ「んん・・・いっぱいあるいたからおなかすいてきたやーん」キョロキョロ

のんたぬ「!やきにくさんもたくあんあるやーん!」ジュルリ・・・

のんたぬ「・・・たかいところにあってとどかないやぁん」ピョンピョン ガシッ

のんたぬ「とどいたやんっ」バラッバラバラ

のんたぬ「やーん♪いっぱいおちてきたやーん」

のんたぬ「いただきますやぁん!」ビリビリビリ ポイステッ

のんたぬ「おいしいやぁぁん!おいしいやぁん!」ムチャムチャ

おばあちゃん「こら!!!」

のんたぬ「や゛ん!?」ビクゥ

のんたぬ「げほっげほっ・・・おまえだれしゃあ!」

おばあちゃん「あたしゃこの店の主人だよ」ムンズ

のんたぬ「やぁああああん!のんちゃあのしっぽさんさわるなやぁぁぁぁん!!はなすやぁぁん!!」ジタバタ

おばあちゃん「まったく・・・少し居ない間にこんなに散らかしおって」ヤーンヤァーン!ハナセヤーン!!!

おばあちゃん「おや。首輪をしとるね。飼い主がおるのかい。躾けのなってない子だねぇ」

おばあちゃん「残念だねぇ。仕置いてやろうと思うたが・・・さっさと出ておいき」

のんたぬ「やぁん!のんちゃあはおやつたべとるんや!じゃなすんなやん!!!!」ジタバタ

おばあちゃん「これは店の商品じゃよ。お前が勝手に食べていいもんじゃないじゃ」

のんたぬ「こんなにいっぱいあるやん!!ひとりじめするなんてずるいやん!!」

のんたぬ「のんちゃーにもっとたべさせろやーん!!!しっぽさんはなしぇええええ!!!」バタバタ

おばあちゃん「ええかげんにせぇ!」バシィーン!(床にたたきつける音)

のんたぬ「ぴげぇあ゛!?」ピクピク ・・・・・・ムクリ

のんたぬ「・・・や゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!のんちゃあおこったやん!!やん!!やん!!」ガブリガブリ

おばあちゃん「いたっ!」ガクリ

のんたぬ「いまやっ!!」ポテットテトテ ガサガサ

のんたぬ「やきにくさんげっとやーん♪にげるやーん♪」

おばあちゃん「お待ち!」

のんたぬ「やぁーん!」トコトコ


のんたぬ「や〜ん♪」ビリビリポイッムチャムチャムチャムチャ

のんたぬ「げっぷぅ・・・おいしかったやーんおなかいっぱいや!」

のんたぬ「あんなにおかしがたべれるところがあるなんてだいはっけんやーん」

のんたぬ「こんどえいちにもおしえてあげるやーん。きっとほめてもらえるやーん!」

ウゥゥゥウゥゥゥ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(サイレンの音)

ミツケタゾー!コッチダー!ツカマエロー!

198のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 02:17:37 ID:Ue4xJIhA

警察官A「いたぞ!のんたぬだ!捕獲するぞ!手提げのケージを用意しろ!」ガシッ!ガラガラガシャン!

警察官B「捕獲完了しました!!」

のんたぬ「やん!?なにするしゃあ!やぁぁんっ!いややぁぁぁんっ!くらいやぁぁぁん!だじでぇぇぇ!!」

警察官A「やかましいぞ害獣がぁ!」

警察官B「だまれ!!おらぁぁぁ!!」ブンブンブンブン!!

のんたぬ「や゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!!ふりまわさないでやあ゙あ゙あん!!!きもちわゆいやああん!!!」オロロロ ビチャボトボトボトボト

のんたぬ「おげぇぇぇ。なんでごんなことするや゙あ゙あん!ひどいや゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙」

警察官A「うぉ!?汚い反吐を撒き散らしやがって!」

警察官B「車に詰めませんねこれじゃあ・・・」

警察官A「そうだな・・・近くに小川があるな。ケージごと沈めて洗うか」

のんたぬ「や゙ん゙!?いややぁぁぁんっ!のんちゃあおよげへんやぁぁぁん!やめてやぁぁん!」

警察官A「よしやれ!」

のんたぬ「やめ゙ろ゙や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!!!!!」ブクブク

警察官A「溺れて死なないよう適度に水から上げろよ」

警察官B「了解!」グイッザパア!

のんたぬ「えほっげほっ!ひゅーっひゅーっ」ブルブル

警察官A「まだ汚ねぇな・・・おし!もう一度だ!」

のんたぬ「や゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛・・・やめ゙・・・」ブクブクブクブク

警察官A「こんなもんか・・・おいっ生きてるか!?」

のんたぬ「・・・ゃぁ・・・ゃぁん・・・」

警察官A「よしっ車に積んで出発だ」ブロロロロロ

のんたぬ「・・・ゃぁぁぁ・・・のんちゃあ・・・おうちかえりゅ・・・えぃちぃ・・・

     ・・・ゃぁぁぁぁん・・・ぁぁぁぁぁん」


警察官A「・・・・・・ということでして、被害を受けた店のご主人から通報を受けまして

     のんたぬを捕獲しましたところ・・・

     首輪に住所が書いてありましたのでこちらに伺った次第です」


絵里「・・・・・・」

警察官A「お宅ののんたぬの仕業で間違いありませんか?」

絵里「・・・はい」

警察官A「さいわい御主人は軽傷ですし、盗んだ商品も弁償してもらえば許してくれるそうですが・・・

     綾瀬さん、のんたぬに責任能力はありませんから、飼い主のあなたがしっかり躾けて管理しないと・・・
     
     では、こちらののんたぬをお返しします。」ガチャガチャ

絵里「・・・・・・」

のんたぬ「ぅやぁーん!やっとでれたやぁん!おいおまえ!のんちゃあにこんなことしてただですむとおもうなやん!」

のんたぬ「おしおきしたる!わちわちまっくちゅや!」トテトテ

絵里「・・・!のん!!やめなさい!!!」ガシッ

のんたぬ「や・・・ん?えい・・ち?えいち!?えいちやん!」

のんたぬ「やぁぁぁぁん!ぅやぁぁぁん!えいちぃぃぃ!あいたかったやぁぁぁん!こわかったやぁぁん」ダキッ

のんたぬ「あんな!こいつひどいねん!のんちゃあにいっぱいらんぼうしたんや!せやからおしおきせなあかんのや!」

のんたぬ「えいちもてつだってやん!」

絵里「・・・いい加減にしなさい!!!!のん!少し黙ってて!!」

のんたぬ「!?・・・やぁ・・・ん」ションボリ

絵里「あの・・・本当に申し訳ありませんでした!色々とご迷惑をお掛けして・・・お店の方にも謝罪しに伺います
  
   商品の弁償もします」ペコリ

警察官A「はい。ぜひそうしてください。では今日のところはこれで、失礼します」ガチャバタン

199のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 02:18:20 ID:Ue4xJIhA
絵里「すみません。すみませんでした!」

絵里「すみませんでした・・・・・・・・・」

のんたぬ「・・・ゃぁぁん?えいち?」

絵里「・・・・・・」

のんたぬ「えいち・・・?どうしたん?そんなあやまってばっかり・・・」

のんたぬ「・・・・・・しょーか!えいちなんかわるいことしたんやなぁ?」

のんたぬ「あかんで!えいち!わるいことするこには、おしおきやん?」

のんたぬ「のんちゃあがわちわちしてやるやーん!それーわちわちまっくちゅやー!」ワチワチ

絵里「のん・・・お仕置きされるのはあんたのほうよっ!!!!!」ボゴォ!!

のんたぬ「びゃあ゛あ゛っ!?」ピクピク

絵里「のん。私は今まで散々あんたの我儘に付き合ってあげたわよね?

   嫌いな食べ物をひっくり返したり、お漏らしをしたり、私の洋服をめちゃくちゃにしたり・・・

   私に迷惑を掛けるのは我慢できるわ。けどね・・・」

絵里「人様にまで迷惑かけるのを許すわけにはいかないわ。これからは悪いことをしたらきっちり

   お仕置きをしてあげる。それが飼い主の義務だもの」

のんたぬ「や゛あ゛あ゛っ!!いややん!!のんちゃあわることしてへんもん!!!おしおきいややん!!!」

絵里「まずはその減らず口をやめなさい!!!」ゲシィ!ボゴッボゴボゴ

のんたぬ「う゛え゛え゛ぇあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!!!い゛だい゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!

     い゙や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!おじおぎい゙や゙あ゙あ゙あ゙あ゙のんちゃあのがわいいおがおさんがぁぁぁぁ!」」

絵里「あんたは今日悪いことを散々やらかしたのよ?わかってるの?」

のんたぬ「・・・や゛あ゛あ゛あ゛ん・・・や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん・・・のんちゃあ・・・わるぐない゛・・・やん」

絵里「まだ足りないようね」

のんたぬ「や゛あ゛あ゛っ!!しっぽさんいたいやぁぁん!はなしぇええ!!」

絵里「フッ!!!」ボキィ!ガラガラポイッ

のんたぬ「ぎゃぃぃぴ!」

絵里「今日はベランダで一晩過ごしなさい。反省するまではずっとこのままよ?明日の朝、一度様子を見に来るわ」ガラガラピシャ!

のんたぬ「や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!のんちゃあはんせーしたや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!」

のんたぬ「おうちいれでや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!おそとごわいや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!」

のんたぬ「・・・・・・や゛あ゛あ゛あ゛ん・・・ゆるしてや゛あ゛あ゛あ゛ん」

のんたぬ「う゛ぅぅぅ・・・う゛や゛ぁぁぁん・・・」

のんたぬ「・・・・や゛あ゛・・・あ゛あ゛ん・・・」




おしまい

200のんたぬはひとつの光:2017/05/06(土) 02:19:06 ID:Ue4xJIhA

のんたぬ養殖工場
音の木坂周辺に生息するスピリチュアルな生き物「のんたぬ」。
一見愛らしい生き物ですが、その性格はわがままかつ傲慢で、特定の人物以外には懐かない傾向にあり、一時期はペットとして小さなブームを起こしていたものの、捨ててしまう人が後を絶ちませんでした。
そしてその驚異の繁殖力から、今では全国でその姿が確認されるようになりました。

ここは某所にある工場。山奥にひっそりと佇むこの場所では、主にのんたぬの駆除と養殖を行っています。
この工場は当初、ここ数年爆発的に増加したのんたぬを処理するために設立された施設でした。
しかしのんたぬの子ども、通称「ちびたぬ」はのんたぬと違い希少価値が高く、ペットショップや大学の研究室等から提供の依頼が多数寄せられました。
以来ここでは殺処分に加え、ちびたぬの養殖も行うようになったのです。
今日はそんな「養のんたぬ場」を見学してみましょう。


のんたぬ「やぁぁん!!やぁぁぁん!!!」

のんたぬ「くさいやぁぁん!!だせやぁぁぁん!!」

のんたぬ「のんちゃあ、おうちにかえりたいやぁーん!!

のんたぬ「こわいやぁん…おかぁしゃぁん…」

1台のトラックの中から、何やら騒がしい声が聞こえてきました。これがのんたぬです。
ここには大型トラックで1日およそ50匹近いのんたぬが工場内に運び込まれます。
怒り狂い、泣き、戸惑い…さまざまな感情を持ったのんたぬ達ががコンテナの中に詰めこまれていました。
トラックが工場内に侵入し、停車するとコンテナが開き、コンクリートの床の上にたくさんののんたぬが乱雑にぶちまけられました。

のんたぬ「うびゃぁんっ!!」

のんたぬ「ぅやんっ!いちゃいやぁぁぁぁん!!」

のんたぬ「なんしゃあおまえら!はよぉおうちかえせやんっ!」

のんたぬ「ぅやぁぁ…おかおさんいたいやぁぁん……」

のんたぬ達は口々に喚き散しました。逃げようとする者もいましたが、密閉された空間に逃れられる隙間はありません。
そこに3人の男達が登場しました。彼らはここで働く従業員の皆さんです。

従業員A「おらっ!喚くなバカ狸!」ドゴッ!

のんたぬ「や゛ぁぁん!!!いぢゃいや゛ぁぁぁん!!!」

のんたぬ「いきなりなにするやぁぁんっ!!」

従業員B「言うこと聞きやがれってんだ!」パシーンッ!

のんたぬ「やめてやんっ!!たたかんといてやぁぁん!!」

のんたぬ「こわいやんっ!!いたいのいややぁぁん!!」

従業員C「オラッ!オラッ!」パシンッ!パシィンッ!

のんたぬ「ぶぎゃっ!!びゃぁあっ!!!」

のんたぬ「や゛ぁぁっ!!や゛ぁぁぁんっ!!!」

のんたぬ「ぅやぁぁあぁあぁぁぁあん!!!!」




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