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穂乃果「ちょこまかチョコレートマカロン」

1 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/20(日) 06:04:23 0nQQXJck
穂乃果「だからね、何が言いたいかってね、あの日からね、なんだかヘンっていうか」モジモジ

海未「は、はぁ」

穂乃果「えっとその、つまり…っ!」グ


バッ!


穂乃果「…く!空港で引き留めたあの日からっ! ことりちゃんの事を考えると、胸が苦しくなるんだよ!!」ドゥーン!

海未「……なんと」










穂乃果「ねー!もー! マジメに聞いてるの!?」プンスコ

海未「え?あぁ、それはもちろんです…が  それって、つまり」



海未(…これは どうすれば良いのでしょう、私)


2 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/20(日) 06:04:54 0nQQXJck
海未「ええとですね、私から助言をさせていただくとするのなら… それはアレではないですか、ほら、穂乃果の持ってる漫画で定番の」

穂乃果「えっ!?なになに!?ちゃんと教えて!」ズイッ

海未「ぬぐっ、わ、わかるでしょう? 言わせないでほしいです…」

穂乃果「わかんないよー!こんなの初めてでっ」

海未「…つまりそれは、「知らない(ゴニョゴニョ)、教えて(モニョモニョ)」みたいな感じの………? す、スノーハレーション」

穂乃果「…………なぞなぞ? ていうか、はっきり喋ってよ」

海未「うぅぅ、ですからぁ……… って、どぉーして私が照れてモジモジしなくてはいけないのですか!!!」カッ!

穂乃果「ええっ!?ご、ごめんなさい!?」ゴーン



海未「恋です!恋っ! LOVE! 穂乃果!! あなたはレンでアイなラヴ感情をことりに抱いているのではないですか!?」ズビシィ!

穂乃果「なっ…!  こっ、恋!?///  私が、ことりちゃんに!!?」ドキーン!






穂乃果「いや、それは無いでしょ 違う違う」ノー

海未「ズコーッ!」


3 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/20(日) 06:05:24 0nQQXJck
穂乃果「海未ちゃん、落ち着いてよ  私もことりちゃんも、どっちも女の子だよ?」フゥ

海未「いやまぁそうなんですけど」

穂乃果「恋愛って、男女でするものなんだよ? 私の持ってる漫画だって、どれも男女のやりとりが基本でしょ?」ヤレヤレ

海未「いやまぁ知ってますけど」



穂乃果「うーん、海未ちゃんでもわからないのかぁ おとーさんか、おかーさんだったら」

海未「いや御両親への確認はもう少し待ちましょう!!」ズバァ

穂乃果「へ?どうして?」キョトン

海未「下手すると孫の顔を見せられません宣告に……んんッ、コホン」



海未「………しばらく、自分で考えてみては? 他ならぬ貴女自身の感情なのですから、貴女にわからないのなら誰にもわかりませんよ」

穂乃果「そう、かなぁ…  ん、そーかも…?」

海未「私は一度乗りかかった舟ですし、相談にも乗りますが  むやみやたら訊ねてまわって、他人の意見を鵜呑みにしてしまうのもどうかと」

穂乃果「なるほど… うん、わかった!そうするよっ  ありがとー、海未ちゃんっ」ニコッ

海未「いえいえ、わかっていただけてなによりです」ホッ


4 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/20(日) 06:05:47 0nQQXJck
海未「というか… えっと」

穂乃果「?」

海未「その話、ことりにも相談してみたのですか?貴女の悩みの原因とも言える相手ですが、だからこそ…」

穂乃果「あぅっ、そ、それはその…  しようとした、よ? でも」ギクゥ



穂乃果「………む、無理、です 無理でした  なんていうか… ぎゃーっ、ってなっちゃうから///」カァァァ

海未「重症ですねえ」



海未「私は間違いないと思いますし、はっきり「そう」だと自覚してくれれば… こうも私が困る必要は無いのですが」ハァー

穂乃果「ことりちゃんに相談したくても、胸がドキドキして顔が熱くなっちゃって喋れなくてさぁ  恋じゃないのに変だよねー」

海未「まぁ、この調子ですからね…  穂乃果、わざとやってませんか?」

穂乃果「?」






穂乃果「うん、海未ちゃんに話せたことでちょっとスッキリできたし… そろそろ帰ろうかなっ」

海未「ああ、もうこんな時間でしたか  では、また明日学校で」

穂乃果「また明日ー おじゃましましたー」


5 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/20(日) 06:06:21 0nQQXJck

海未「……ふー  さて、どうしたものでしょうか」



ヴヴヴ ヴヴヴ



海未「あっ、電話…  噂をすれば」

ピッ

『海未ちゃぁ〜ん… ぐすん』






海未「…ええと  今日はどうしました?ことり」

ことり『やっぱりわたし、ほのかちゃんから嫌われちゃったんだよぉ〜!今日も勇気出して誘ったのに、断られたもん… うわーん!』

海未「うーむ…」



ことり『断るときもね?用事があるからー、とかならわかるよ? なのに、「ごめん、ことりちゃんは駄目」って!』

海未「…それはまた、直球を投げられましたね  いや、ある意味ひねくれてる…?」

ことり『わたしは駄目ってなに〜…  わたしだけ?わたしだから断ったのかなぁ?ことり以外の人とだったら良かったんだ、うぅぅ〜っ』



海未(本当に、どうしたものでしょう…)


6 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/20(日) 06:06:59 0nQQXJck
ことり『きっと、わたしの気持ちがバレちゃったんだ…  それで、きもちわるいって思われちゃったんだよぅ…!』

海未「そんなことは…  貴女の想いに10年近く、ずっと気付くことのなかったあの穂乃果ですよ?バレてません、考えすぎです」






ことり『でもでも!あの日から絶対態度が変わったもん!』

海未「例の、ことりが空港から連れ戻された日ですか」

ことり『抱きしめられて、内心ヘンに喜んじゃったせいかなぁ… それとも、泣きながら即決で留学を取り消すなんて重いし露骨すぎたからかなぁ…』

海未「当日の夜はウッキウキの大はしゃぎで報告してきたではありませんか  あの時はそのような不安、微塵も抱いてませんでしたよね?」

ことり『ウキウキで大はしゃぎはしてなかったよ!?/// だ、抱きしめられちゃったって報告は…したけど!///』



海未「しかし… なるほど、言われてみれば納得ですね  態度が変わったのは、穂乃果の意識が変わったから」

ことり『ふぇ?』

海未「ああ、こっちの話です」


7 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/20(日) 06:07:26 0nQQXJck
ことり『ごめんね、いつもいつもこんな愚痴きいてもらっちゃって めんどくさいよね…』

海未「そんな、気にしないでください 友達じゃないですか」

ことり『うん… こんなこと、海未ちゃんにしか話せないから つい』

海未「…まだ、私しか知らないから」

ことり『こんなの、知られちゃいけないもん  ほのかちゃんに対する、わたしのこんな気持ちは…  くすん』






海未(そう…  こっちは、この子は、こんなにもはっきり自覚している)






海未「ことり…  やはり、伝えようという気にはなりませんか?貴女のその想いを、穂乃果に、正直に」

ことり『ならないし、したくもないよ  無理だよ、結果もわかりきってるのに  だって、わたしたちは』

海未「同性だから、ですか…」

ことり『親友って言ってもらえるだけで… 友達として側にいられるだけで充分なの  ………そう、充分 だった、けど』



ことり『…き、き、嫌われちゃったかもしれないんですぅ〜…! 友達ですらなくなっちゃうのはヤだよぉ〜! ふえぇぇん!』

海未「いえそれどころか、驚くほど勢いよく好転したような   私、真逆の結果にコミットしてもいいくらいです」


8 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/20(日) 06:07:58 0nQQXJck

海未(とはいえ、私は正直恋愛というものには疎い…  穂乃果の感情もことりの想いも、本当にわかっているのか、理解できているのか…)



海未「うぅむ、どこまで私が口を挟んでいいものやら…  ちなみに、ことり?もしも穂乃果と想いが通じ合うとしたらどうしたいですか?」

ことり『あっ、えへへ〜///  それは何度も夢に見たんだ♡  たしか、今朝も!』

海未「今朝て 夢ってそっちですか 「夢にまで見た」を地で行っているのですね」

ことり『微粒子レベルの希望も無いとは思うけどっ、もしほのかちゃんと結婚できたらね? …ふたりで、お菓子の家に住むの♡』

海未「結婚ときましたか  いや別にいいですけど  ていうか、はい?お菓子?」

ことり『シックなチョコレートの家具、ふわふわマカロンのクッション…』

海未「あっ、聞き間違いでもなく、文字通りとイメージ通りのお菓子の家なのですね」

ことり『家中の甘ぁい香りに包まれながら、甘〜い言葉を囁き合うの……♡』

海未「私が聞きたかったのはそういうことではないのですが…」



海未(穂乃果は自分の感情を理解できていない  ことりは今以上の関係を求めようとしていない)

ことり『ウフフ、チョコフォンデュのおふろに、マカロン入浴剤で背中流しっこ…… え、なに?もー、今海未ちゃんと電話中だよっ』


海未(ふたりの為に… 私は、応援すべき?止めるべき?それとも、ただ、見守る…)


ことり『ふ〜ん…? へ? いや、わたしが? ……え、えええっ!!?』

海未「…? どうしました?ことり?」

ことり『あっ、ご、ごめんね海未ちゃん なんか、おかあさんが急にびっくりする提案してきて…』






ことり『しばらくの間、引っ越してみないかって』

海未「………えっ!?」


9 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/20(日) 06:08:23 0nQQXJck
海未「ど、どこに…! 転校!?いつですか!?」ガバ

ことり『転校とか、そこまで大げさな話じゃなくて… えっと』



ことり『シェアハウス?っていうのかな  それが、オトノキとそう離れてないところにあるらしくて』

海未「は、はぁ…?」

ことり『お友達からのお願いで、試験的に…? うん、使ってみてほしいって  ……えっ、本当? わぁ、それはちょっと楽しそうかも』

海未「???」

ことり『あっ、あのね? 今、海未ちゃんも試しに誘ってみたらって 部屋はいくつかあるらしくて、わたしの友達ならいいって』

海未「へ? えっ?」

ことり『でも、そんなのいきなり言われても戸惑うよね  ちょっとした一人暮らしみたいな感じになるみたいだし』

海未「えと、ええと…  すみません、よく意味が」

ことり『あはは…  最初から、きちんと説明するね』


10 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/20(日) 06:09:20 0nQQXJck

 ・

 ・

 ・



海未「なるほど…  とある別荘地をシェアハウスとして転用する前の、試験運用期間」

ことり『そこで、うちの家族が選ばれたー… って感じかな』



海未「そして、ことりも誘われたと」

ことり『とりあえずおかあさんは確定で、おとうさんは無理みたいです』

海未「商業として成り立たせる前のテスター、その為の一時的な引っ越し  …ことり、貴女はどうするのですか?」

ことり『ん〜…  興味は、ある、かなぁ?  せっかくの機会っていうのもあるし』

海未「……私も  いえ、ことりの友達であれば、それに参加させていただけると…?」

ことり『うん、お金とかも心配いらないって  …あ、もしかして海未ちゃん的にもアリなの!?もし海未ちゃんがやるっていうならわたしも』

海未「いえ、私は…   しかし、ふむ」



海未「………ことり」

ことり『うん?』






海未「それに、穂乃果を…  穂乃果「だけ」を誘ってみてはどうでしょう」



………………

…………

……


11 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/20(日) 06:09:52 0nQQXJck

ガチャ


理事長「いらっしゃい♪ いえ、今は… 「おかえりなさい」、になるわね♡  さ、2人とも入って入って」


ことり「…う、うん  ただいま、おかあさん」

穂乃果「おっ、お邪魔し…っ! あぅ、た、ただいま…?」



ことり「……っ」モジモジ

穂乃果「……っ」ソワソワ

理事長「部屋に案内するわね こっちよ〜」







ことり(とうとう、この日が…  今日からわたし、この家で ほのかちゃんと…)ゴクリ

穂乃果(うぅ、今更になって実感が湧いてきた…  私、今日からここで ことりちゃんと…)ゴクリ






ことり穂乃果(( 一緒に…! ふたりきりで暮らすことに……っ!!!??/// ))ズドバァン!!



理事長「なぜかしら… 今一瞬だけ、すごく寂しい気持ちになったわ  あ、ここが私の部屋よ 聞いてる?ふたりとも?」


12 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/20(日) 06:10:26 0nQQXJck

海未「例の引っ越しは今日ですよね  ふたりはもう新しい家に着いたのでしょうか…」






海未(さて、どうなることやら  少なくとも、お互いに気まずくなってしまっている現状は打破できると考えましたが)ソワ

 チラ

海未(…着信は、無し  なにかあれば、ことりは直ぐにでも電話してくると思うのですが…)


ソワ…


海未「き、気になる…! 超気になります! 大丈夫、ですよね? 余計に関係拗れたりしちゃったりしませんよね…?」ソワソワ ソワソワ






海未「うぁぁ、なぜ私はあんな大胆な提案をぉ…! デリケートな問題なのだから、もっと慎重になるべきで…っ!」モガー



ヴヴヴ ヴヴヴ



海未「ことり!?」バッ!

にこ『違うけど…  ほら、こないだ話してた新曲の歌詞の』

海未「切ります」ピッ

にこ『ぬわんでよっ!!?』


13 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/20(日) 06:10:56 0nQQXJck

〜ことりの日記〜



今日から、新生活。

ほのかちゃんとの…共同生活? が始まります。

正直、不安でいっぱいです…

だけど。

海未ちゃんが言ってくれた通り、これは仲直りのチャンス。ほのかちゃんとの。

…今、ほのかちゃんがことりをどう思ってるのかは、イマイチよくわからない。

でも。一緒に生活する以上、これまでみたいに避けられ続けたりは… しない、はず。

それにしても。 このひとつ屋根の下に、ほのかちゃんもいるんだ…  部屋は当然別だけど。

…なんだか緊張してきちゃった。今日、ちゃんと眠れるかなぁ。

でも、緊張してるとかもバレちゃダメ。

ほのかちゃんに対して抱いてる気持ちを隠しきりつつ、ちゃんと仲直りしなくちゃいけないんだから。

がんばるぞ。がんばれ、南ことり!


○月×日 土曜日


14 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/20(日) 06:11:36 0nQQXJck

〜穂乃果の日記〜



今日もことりちゃんとうまく話せなかった…

これから同じひとつの家で、一緒に生活するんだっていうのに!

なんだか今日は、いつも以上に胸のドキドキがひどかったような気がするよ。

今も、別の部屋にいるはずのことりちゃんのことを考えるとなんだかクラクラして…

穂乃果、なにかの病気じゃないよね…? こっちに来る前におかーさんに相談するべきだったかなぁ。

海未ちゃんは最近、大丈夫、ってしか言ってくれないし。全然大丈夫じゃないよ、海未ちゃん!

早く何とかしたいなぁ。前みたいに、ことりちゃんとまた…

ううん。前以上に、ことりちゃんと話したいんだ。

だから、早く元通りになれるよう、頑張ろう。 高坂穂乃果、ファイトだよ!

…なにを頑張ればいいのかな?


○月×日 土曜日


15 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/20(日) 06:12:14 0nQQXJck

チュン チュン



ことり「ふわ…  ぁふ」ムクリ


ことり「はれ…? どこ、ここ……」キョロ キョロ



ことり(……あ!そっか  新しいわたしの部屋…)



ことり「おかあさんがご飯作ってくれてるんだよね… 顔洗って、リビングいこ…」トテトテ






ことり(大きなキッチンとバスルームが共用…って、あまり普通の家と変わらないよね 違いといえば部屋が多い、くらいかなぁ)ポヤー


16 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/20(日) 06:12:44 0nQQXJck
ことり「おかあさーん、おはよー…  あれ?いない」


キョロキョロ


ことり「ごはん、できてる…  うん?書置き…」ピラ



『急な呼び出しが入ってしまいました。 すぐには帰らないから食べておいてね。 母より』



ことり「お仕事かなぁ… そっか、おかあさん出ちゃったんだ」


ガチャ


穂乃果「おふぁよぉございますー…」ポヘー

ことり「!!!」ビクーン!



バッ

ことり(え…  じゃ、じゃあ  新生活二日目にして… わたし、ほのかちゃんと)

穂乃果「わー、いいにおいする   あれ?おばさんいないのかな?おはようございまーす」


17 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/20(日) 06:13:24 0nQQXJck
ことり「お、おはよう…!」ス

穂乃果「っ!?  おぁ、おはっ、おはようことりちゃん!!?」ドキーッ!



穂乃果「ごめ、き、気付かなくって  もう起きてたんだぁ、あは、は」プイス

ことり「うん…  ほっ、ほのかちゃんこそ早いね…?今日、日曜日だよ?」(目を合わせてくれない…)

穂乃果「ええと、その、緊張してたのかなぁ、たはは 自分でもびっくり…」アセアセ



穂乃果「…ことりちゃん  おばさんは?ごはん、できてるみたいだけど」ソワ

ことり「それが…  朝早くから出かけなくちゃいけなくなったみたいで」

穂乃果「へっ?  いないの?」ポカン

ことり「う、うん ごはんは食べちゃってていいみたい」

穂乃果「そっか…  え?そう、なの  あれ、それって」



ことり「だから…  あさごはん、食べよっか  …………その、ふたりしか、いないけど」

穂乃果「…ふ?  ふ…  ふ!?ふ、ふたりだけぇ!!?」ゴガーン!!


18 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/20(日) 06:14:27 0nQQXJck
ことり「あは、は、そうだよー…  そう、なんです  ゴメンナサイ…」ドヨーン

ことり(ほのかちゃんが、明らかにショック受けてるぅ…)ガーン



穂乃果「え、ぇえ  ふたりでごはん、ふたりで、かぁ」ドキドキドキドキ

穂乃果(逃げられない…! いやでも、別に嫌なわけじゃなくてっ あああ何話せばいいのかなぁ!)ギャー






ことり「……や、やっぱりことり、あんまりお腹すいてないかなぁ  一度、部屋に戻ってようかな…」ポツリ

穂乃果「…………えっ」

ことり(やっぱり嫌がられてる… ほのかちゃんが食べ終わった頃を見計らってから、戻ってこよう…)

穂乃果「ま、待って!!?」ガバ

ことり「へ?」






ことり「ど、どうしたの…?」

穂乃果「食べない、の? あの、一緒に…」シュン…

ことり「ふぁっ???」ドキーン!



ことり(え、なに!?  切なげな目がとってもかわいいっていうかソレどういうことなのかなぁ!?)アセアセ



ことり「………いい、の? わたし、いても」

穂乃果「な、なにそれ! ダメなわけないし… 早く食べないと、冷めちゃう、よ…?」


19 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/20(日) 06:14:58 0nQQXJck

ことり「いただきまーす…」

穂乃果「いただきます…」



シーン…



ことり「……」カチャ カチャ

穂乃果「……」カチャ カチャ




カチャ… カチャ…




ことり穂乃果(( 超無言………!!! ))ゴガーン…






ことり(話しかけていいのかなぁ…!? いやでも、もしそれで不快にさせちゃったら…!)チラ チラッ

穂乃果(うぅ、ダメだ話題が見つからないよ…! ていうか、顔!見れない!やっぱり!)モジモジ テレテレ



 ・

 ・

 ・



穂乃果「…ごちそうさまでした」カチャ

ことり「わたしも… ごちそうさま」カチャ



ことり穂乃果「「 はぁ〜〜〜〜……… 」」ガックリ


20 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/20(日) 06:15:46 0nQQXJck

ことり「…って感じだったの〜! うぅぅ〜〜〜〜……」グスグス

海未『はぁ…  なにをやっているのですか、あなたたちは…』



海未『今、穂乃果は?』

ことり「多分リビングでテレビ観てる… と、思うけど」

海未『……ことり、貴女は?』

ことり「ひとり、自分の部屋です…」

海未『せっかくの休日だというのに』



ことり「海未ちゃぁん、どうしたらいいかなぁ…? このままじゃ、ずっと気まずいままだよぉ〜…」グスン

海未『うーむ…』


21 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/20(日) 06:16:54 0nQQXJck
海未『とりあえず、ですね… 貴女はもう少し自信を持ってください 嫌われてるとか、ないですから』

ことり「むり…」

海未『……』






海未『…わかりました  少し私から言っておきます』

ことり「へ…? えっ!? ま、待って!何を…」

海未『だらけているであろうあの子に、活をいれてあげるだけですよ』


ピッ


ことり「切れちゃった…」


22 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/20(日) 06:17:58 0nQQXJck

<アイノー ハッピホリデー♪


穂乃果「ん? 海未ちゃんから…」ピ



穂乃果「もしもし?」

海未『おはようございます、穂乃果』

穂乃果「おはよー! どうしたの?暇してた?」

海未『暇をしていたのはあなたではないのですか?今、何してます?』

穂乃果「あはは、テレビ観てた…  いやでも、この家のテレビね?ウチのより大きくて」

海未『せっかくの休日でしょうに、全く… ことりも一緒に暮らしているのでしょう?ふたりして何をしているのです』

穂乃果「うぐっ」ギクリ



穂乃果「こ、ここに… ことりちゃんはいないよ? 一緒には、その」

海未『………穂乃果  あなたの悩みの話は聞きましたが』



海未『最近、ことりを避けるような態度を取っていますよね』

穂乃果「ぎくーっ!!!」


23 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/20(日) 06:19:56 0nQQXJck
穂乃果「な、ななっ、なななんで???!?」アセアセ

海未『学校でも露骨なので、バレバレですよ 絵里など、喧嘩でもしているのかと私に相談しに来たほどですし』

穂乃果「ち、ちがうよっ…! 言ったでしょ!?なんか緊張というか、落ち着かなくなるから…!避けてなんか」



海未『当然、ことりも気付いてます』

穂乃果「っ…!?」



海未『…本当に喧嘩のきっかけになど、ならなければよいのですがね』

穂乃果「そんなっ!?」

海未『誰であれ少なくとも、避けられて良い気はしないでしょう  ことりは優しいからと、甘えていませんか?』

穂乃果「ち、違う!!? 嫌だよ!! 私、避けてな…いや、だって!!?」ワタワタ

海未『違うと言っても今、ことり本人はどう思っているのやら… 誤解を解くなら、早い方が良いですよね』

穂乃果「わ、私!! 行ってくる!!」ピッ


24 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/20(日) 06:22:29 0nQQXJck

トテ トテ


ことり(ちょっと、お手洗い… うぅ、ほのかちゃんと顔を合わせないようにしなくちゃ)


穂乃果「ことりちゃんっっ!!!!」バッ!

ことり「ひゃはぁあぃ!!!???!?」ビクーン!


ガシッ!


ことり「ふぇ」

穂乃果「ち、違うから!!」



モッギュー!



ことり「ぇ、ぁ?  ぇ、ぇ」

穂乃果「避けてないから!!!誤解しないで!!?私、ただ…!!」

ことり「ぁ、あぅぁ…??///」カァァァァ

穂乃果「………ごめんなさい、やっぱり避けてた!!  でも、お願い  キライに、ならないで…!」グスッ

ことり「ひゃ、ひゃぃ  ならない、しゅきでしゅから…  だから、放してぇ、しんじゃうぅ…///」クラ クラ…



………………

…………

……


25 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/20(日) 06:23:26 0nQQXJck

穂乃果「……」グスン

ことり「ええ、っと…」

穂乃果「…ごめん、なさい」ポロポロ

ことり「泣かないで!?」ゴーン






ことり「あの… 何が、あったのかな?」

穂乃果「私が… 避けてた、から  喧嘩になる、てっ  言われ、たっ  ぐす…」

ことり(何を言ったの、海未ちゃん!?)ガーン



ナデナデ



穂乃果「ぅ…」

ことり「だいじょうぶだよ、ほのかちゃん」ニコッ

穂乃果「ゆるしてくれる…?」

ことり「怒ってないよっ  …確かに、少し、寂しかったけど」

穂乃果「うっ、だよね…  ごめんなさい」

ことり「ううん…  わたしにも、悪いところはあるから…」

穂乃果「え?そんなことないよ!私が…」

ことり「言えないから、謝れないけど…」ポソッ

穂乃果「…?」


26 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/20(日) 06:24:10 0nQQXJck
穂乃果「えへへ… なんだか、きちんと謝ったらスッキリした」

ことり「そうなの?」

穂乃果「うん! もう大丈夫!」パッ

ことり「ふふ、よかった  でも…」

穂乃果「ん?」

ことり「その… ど、どうして、避けられてたのかな、って…」チラ

穂乃果「う  それは…  少し、悩みごとが、あったんだ うん」

ことり「悩み? それって」

穂乃果「でも! なんだか大丈夫になったみたい!だって、もう普通に話せるし!」

ことり「…?  そ、そう?」



ことり(わたしのせいとか… 気持ちがバレたとか、そういうことじゃなかったのかな…? 良かったぁ)ホッ


27 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/20(日) 06:25:10 0nQQXJck
穂乃果「ね! ことりちゃん!また、ぎゅーっ、ってしていい?」

ことり「ええっ」ドキィ



穂乃果「今、すごく嬉しいんだ!だから、したいの!お願いっ!」

ことり「い、いい… ですよ?  さっきにみたいに、不意打ちじゃない、なら  その」ドキドキ

穂乃果「わー!ことりちゃぁーん!」ガバー



モッギュー♡



ことり「っ…」

穂乃果「……?」


28 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/20(日) 06:26:39 0nQQXJck

ドキ ドキ


ことり(ぁううう〜〜〜〜!! やっぱり、心臓がバクハツしちゃいそう…)ドキドキ ドキドキ

穂乃果(あ、あれ…?  おかしいな、また…  緊張っていうか…)ドキドキ ドキドキ



ことり「〜〜〜!///」カァァ

穂乃果「………?///」カァァ



モッギュー…












理事長「ただいまー」ガチャ


ことり穂乃果「「 わーーーーーーーっっっ!!!??!?!? 」」バッ!


29 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/20(日) 06:27:17 0nQQXJck
理事長「ど、どうしたの? びっくりした…」

ことり「う、ううん!!? ナンデモ?ナイノヨ!?」ワタワタ

穂乃果「お、おおオカエリナサイマセ!!?!?」アセアセ






ことり(助かった…のかな?   ……すこし、勿体なかった気もしたけど)ドキドキドキドキ

穂乃果(どーして穂乃果はあんなに慌てちゃったんだろう… だって、見られても別に…)ドキドキドキドキ






理事長「真姫ちゃんづてでいいから、家の感想聞かせてねって 西木野さんが」

ことり「ほぇ?」

理事長「言ってなかったかしら? このシェアハウス、元西木野家の別荘なのよ」

穂乃果「そーなの!?」ゴーン

ことり「聞いてない!」ゴーン


30 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/20(日) 06:29:16 0nQQXJck

〜ことりの日記〜



今日、ほのかちゃんと仲直りできた!

いきなり目標を達成してしまいました。なんだか、拍子抜け。

これでもう元通り… だよね?

本当、海未ちゃんには足を向けて眠れません。さすが幼馴染!って感じでした。

電話で沢山お礼を言ったら、凄く照れてた。頼りになるけど、かわいいな♡

嫌われてなかったみたいだし、良かった。引っ越ししてみた結果オーライ、なのかな?

これだけで、なんだか幸せな気持ち。ただ、もとの友達に戻れるってだけなのに。

実感しちゃいます、単純だけど。

やっぱりわたしは、ほのかちゃんのことがすきなんだなぁって。


○月×日 日曜日


31 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/20(日) 06:29:49 0nQQXJck
書き溜めここまで


32 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/20(日) 08:17:06 BouX2f5g
ちゅんなあ


33 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/20(日) 08:43:24 BouYckvA
(・8・)…

(^8^)


34 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/20(日) 10:18:03 HVVab5vU
ふむふむ〜。
ことほのあら先生の新作かな?


35 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/20(日) 20:21:35 BXKEA7EY
読みやすいしええやん!


36 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/20(日) 21:21:27 m.Zc69RM
これはとてもよい


37 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/21(月) 01:17:04 I7R6iGxw



38 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/21(月) 07:17:28 WO.LTXyU

トテテッ


穂乃果「おっはよー!」

ことり「おはよう、海未ちゃんっ」

海未「おはようございます」



テコテコ スタスタ



穂乃果「普段より少し早起きしなきゃいけなくなっちゃったよ〜…」グデン

海未「意外と遠かったのですか? 家の場所は」

ことり「ううん、ほのかちゃん家から歩いて10分で着くよ」

海未「10分て…  大差ないじゃないですか、ほらシャキッとしてください」

穂乃果「聞いて、海未ちゃん  週明けの朝の10分って、すごく大きいと思うんだ」キリッ!

海未「穂乃果」ジト

穂乃果「はい」シュン

ことり「ふふ」クスッ


39 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/21(月) 07:18:12 WO.LTXyU

海未「…いつも通りです  うまくいって、よかったですね」

ことり「うん♪」

穂乃果「ほへ?」キョトン



海未「いえ、何も  それより穂乃果、新しい生活はどうですか?」

穂乃果「えっ」ドキィ


アセッ


穂乃果「う、うん  ……えと  か、快適、かなっ」チラッ

ことり「?」

海未「それは何よりです」

穂乃果「部屋も広いし、キレーだし、なにより新鮮な体験だよ! 海未ちゃんも来たら…… って、あれ…?」

海未「どうしました?」



穂乃果「そーいえば…」


40 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/21(月) 07:20:23 WO.LTXyU
穂乃果「穂乃果はお呼ばれしたけど…  穂乃果、だけ…?」


ことり「ぎくっ」

海未「あー…」




穂乃果「ことりちゃん、海未ちゃんは誘わなかったの? もしかして、一人しか空きはなかったとか…」


ことり(うぅ… とうとう訊かれた)

海未(さすがに穂乃果でも、おかしいと気付きますか… いや、確かに今更で遅いくらいですけど)



海未「私も誘われましたが、残念ながら… 家の稽古がありますから」

穂乃果「なあんだ、そっか…」



ことり(そのことは、わざと黙ってたんです ごめんね)

海未(他にも誰か誘えるというのは、穂乃果にとって逃げ道になり得ましたからね… 今はともかく、あの時の気まずくなっていた状態だと)


41 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/21(月) 07:21:24 WO.LTXyU
ことり「でもね、空いてる部屋は他にもあるって聞いてるから 海未ちゃんも、今からでも住みたいって言えば住めるんだよ」

海未「ふふ、お気持ちだけいただいておきます」

穂乃果「他にも……」



ことり(どうせ、おかあさんに訊けばすぐわかる事だし… もう仲直りはできたんだから、隠す必要はないよね)

穂乃果(そっか  じゃあ…?  ずっとふたりっきりってわけじゃ、ないのかな)






穂乃果「……」



ことり「…ほのかちゃん?」

穂乃果「へっ? あ、何?」パッ

ことり「どうしたの?なんだか、むつかしい顔してたけど…」

穂乃果「ううん、なんでもない…  たぶん」


42 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/21(月) 07:23:19 WO.LTXyU

キーンコーン カーン


ヒデコ「へ〜、引っ越してシェアハウスかあ 面白いことやってるねぇ」

穂乃果「そうなんだよ だから今日うちに来ても、穂乃果はいないのです!」テーン

ミカ「放課後おまんじゅう食べながら穂乃果とダベりつつ、だらだら過ごそうと思ってたのに〜」

穂乃果「売り上げには是非とも貢献してほしいね! 私のかわりにカワイイ妹がいるから、それで我慢して?」

フミコ「ふたり共、仲いいなとは思ってたけど… ついに同棲まではじめちゃったんだ?なんちゃって」

ことり「そ、そういうのじゃないですっ   ……でも、仲良いかな?そう見える? えへへ」テレッ

穂乃果「同性?私とことりちゃん?」キョトン

海未「おそらく、貴女は勘違いしてますね…  いやでも、完全に間違いとは言い切れないような」






ヒデコ「でも楽しそうでいーなぁ  ねね、そこって他にも部屋空いてんの?」

穂乃果「!!!」ドキリ



ことり「うん、空いてるって聞いてるよ あと何部屋残ってるのかまでは知らないけど」

ヒデコ「本当? ちょっと親に相談してみようかな…」

ミカ「それって誰でも入れるの?」

ことり「一応、わたしの友達っていう条件はある… のかな? おかあさんに訊いてみないとわからないかも」

フミコ「うわ、そうか 理事長とも一緒に暮らすことになるんだ… なんか緊張しそう」



穂乃果「……っ」


43 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/21(月) 07:26:57 WO.LTXyU
穂乃果「そ、そーいえばさー!!今日の数学!!」ガタァ!

ヒデコ「へ?」

海未「…?」



穂乃果「ほら、あの… なんとかいう公式!あれ難しかったから、教えて!ヒデコ!」

ヒデコ「いいけど… なんで私?」

穂乃果「いーじゃん助けてよ!ノート見せて!ほら、フミコもミカも!こっち来て!」

ことり「あっ、ほのかちゃん  それならわたしが」パァァ

穂乃果「いや、大丈夫!ことりちゃんは来ないでいいから!」シュバ!

ことり「!!?」ガーン…

海未(あぁ、これは…  ふふ、なるほど)









ことり「ぅみちゃぁあぁぁぁ〜〜〜〜ん……!」ポロポロポロ

海未「よしよし、泣かない泣かない」ナデナデ

ことり「ほのかちゃんが、ことりからは教わりたくないって… わたしは今まで、何のために勉強してきたの〜…」グスン

海未「いやいや、穂乃果に教えるためだけに勉強してきたわけではないでしょうに」

ことり「………………」

海未「…冗談ですよね?」




穂乃果「その…  ごめんね?ヒデコ」

ヒデコ「えっ、何? 何ですか唐突に こわっ」


44 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/21(月) 07:28:23 WO.LTXyU

理事長「ご飯できましたよ〜」


ことり「はーい」




理事長「それじゃ、いただきます」

ことり「いただきまーす」

穂乃果「いただきます…」



理事長「ふふ、穂乃果ちゃんまで私の娘になってくれたみたいでなんだか楽しい」ニコニコ

穂乃果「……」

ことり「…ほのかちゃん?」



 ・

 ・

 ・



穂乃果「ごちそうさまでした…」

ことり(ほのかちゃん、なんだか元気ない…?)


45 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/21(月) 07:30:36 WO.LTXyU

………………

…………

……



穂乃果「あのっ おばさん」

理事長「あら、穂乃果ちゃん  ふふふ、お母さんって呼んでくれてもいいのよ?」ニコー

穂乃果「ちょっと、お話が…」

理事長「何かしら?」

穂乃果「その…  えっと…」



穂乃果「た、たくさん居たほうがいいんでしょうか?」

理事長「娘?そうね、多いと嬉しい」

穂乃果「いえ、ここの… この家を使って暮らす人、です  私たちみたいな…」

理事長「…んー  西木野さんの立場からすれば、家の感想や評価は色んな人から貰えるほうがありがたいことだと思うけれど」

穂乃果「……そ、そう  ですか」シュン


46 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/21(月) 07:31:03 WO.LTXyU

………………

…………

……



穂乃果「こ、ことりちゃんっ」

ことり「あっ、ほのかちゃん  お風呂あいたよ」



穂乃果「……」ソワ…

ことり「…?」






穂乃果「…しっ、質問が!  ある、んだけど」

ことり「うん…?」






穂乃果「ことりちゃんは…」


47 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/21(月) 07:31:33 WO.LTXyU

穂乃果「………少しの人数で遊ぶのと、たくさんの人数で遊ぶなら   どっちが楽しいと、思う…?」

ことり「?」



穂乃果「ことりちゃん的には、どうなのかな、って…」

ことり「それは…  多い方が楽しいんじゃないかな?賑やかそうだし」

穂乃果「っ、   そ、そっか……」ズキ






穂乃果「…うぅ〜〜〜〜」モヤ モヤ

ことり「ど、どうしたの?」

穂乃果「なんでもない…」






穂乃果「…………今日は、ごめんね!  大丈夫、次からは邪魔しないからっ」パッ

ことり「えっと…  なんの話?」


48 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/21(月) 07:32:42 WO.LTXyU

〜穂乃果の日記〜



私、いったいどうしちゃったんだろう?

人が増えても…別に私が困ることなんてないし。ヒデコは、友達なのに。

この家に、ヒデコが… 他の誰かが、新しく入ってくるんだってことを考えたら。

なんだか、嫌だなって思っちゃった…

そう思った時、気付いたら私、大きな声を出して話を逸らしてた。

なんでだろう。どうしてだろう。考えたけど、わからなかったよ。

ていうか、考えれば考えるほど、私はなんて嫌な子なんだって思っちゃう…

ことりちゃんだって、人が多いほうが嬉しいんだ。私だって、賑やかなのは楽しいって思うし!

他の誰かが入ってきたとしても、ことりちゃんが出ていくってわけじゃない。

誰が来たって、私とことりちゃんは一緒に居られる。だから、うん。もう大丈夫。

…あ、そっか。穂乃果にとって大事なのは、ことりちゃんが居るかどうかなのかも?

だったら、別に… いや、それでも…

ひゃー、ダメだぁー、書きながら混乱してきた。うん、やっぱり穂乃果は頭がよくない。勉強を頑張ろうと思います!


○月×日 月曜日


49 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/21(月) 11:11:26 RuOzHj06
はのけちゃん可愛い


50 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/22(火) 21:15:09 AVRJpVF.
ハノケチュン!


51 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/23(水) 19:06:23 Rs5/CwEw
てすと


52 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/23(水) 19:14:19 Rs5/CwEw

ことり「〜♪」

海未「ご機嫌ですね、ことり?」



ことり「えへへ、やっぱり仲直りできたのが… 普通に話せるのが嬉しくって」パァァ

海未「やはりというか、穂乃果絡みですか  新生活は順調なようで」

ことり「うん! 仲直りするために計画したようなものだったせいで、今の環境を持て余すなぁって最初は思ったけど」

海未「ふむ? 持て余す…」

ことり「ほら、やっぱり距離が近すぎるから  ご飯も、毎日一緒に食べるんだよ? か、家族、みたいで///」テレリコ

海未「…ええと 身に余るほど贅沢に感じるとか、そういう話ですか」

ことり「最初はそんな余裕なかったの! おかあさんも一緒なのがまたヘンに気になるっていうか、落ち着かなかったんだけどね?」






ことり「……さ、最近は  悪くないというか  うん、ぜいたく…  良い感じ、かも  なんて…///」デレッ

海未「緩みすぎです、顔」


53 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/23(水) 19:15:33 Rs5/CwEw
ことり「それに、ほのかちゃんの存在抜きにしても… シェアハウス、新鮮で良い感じだよ 海未ちゃんも本気で検討してみたら?」

海未「いえ、あの時の態度から察するに…  それは穂乃果から疎まれてしまう気がします、私が」

ことり「えっ? どうして」キョトン

海未「そんな気がするだけです  馬に蹴られてしまうのではないかと」



海未(確証を得られないうちから、下手にあの子の感情を仄めかすのは良くない… はず)



ことり「よくわかんないけど…  まぁ、ほのかちゃんとことりしかいないっていうこの状況がしばらく続くのも、悪くないです」デレデレ

海未「貴女の方に不満がないというのは、大変に結構な事なのですがね…」






海未(気まずさが解消したとはいえ、あっちの気持ちには確かに変化がある  …はたして、「今まで通り」が続くのでしょうか?)


54 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/23(水) 19:16:32 Rs5/CwEw
ことり「一緒に家を出て、行ってきますって言うのが姉妹みたいで♪新しい何かに目覚めちゃいそうなんだぁ〜///」クネクネ

海未「……」

ことり「でもでも、やっぱりほのかちゃんに鞄用意してあげて、「いってらっしゃい」って送り出したい… やってみたいなぁ〜///」ポワー



ことり「それとねそれとね! 例えば…」パァァ

海未「…すっかり気が抜けていますが 締めるところは締めなければいけませんよ?」

ことり「?  あっ、夜更かしはさせないようにしてるよ? わたしだって、海未ちゃんみたいにビシッと注意してあげられるもん」ムフー

海未「いえ、穂乃果の生活態度についてではなく  貴女の話です」

ことり「ことりが? えへへ、そうだねっ 確かに、妄想しすぎて寝不足にならないように気を付けなくちゃ」

海未「うーん…  どうにも、ズレてますね」



海未「事が順調に運ぶと、それはそれで不安になるというか  妙な何かが起きなければいいですけど」

ことり「あはは、心配しすぎだよ〜」



………………

…………

……


55 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/23(水) 19:17:36 Rs5/CwEw

ことり「おかあさーん  お風呂さきに貰っていいー?」

理事長「どうぞー」




 ・

 ・

 ・




カララ…


ことり「ことりの〜、おーやーつーに〜♪  しちゃうかな〜♪」ヌギ ヌギ



シュル パサ…



ことり「ふふふん、ふふふふ〜♪」






ガチャッ


56 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/23(水) 19:18:39 Rs5/CwEw

穂乃果「へ?」


ザパァッ…


ことり「えっ」






穂乃果「……」スッポンポン

ことり「……」スッポンポン






穂乃果「あっ、わっ…!?///」ザプ!

ことり「えっ!?あれっ!?ご、ごめんなさい!///」バッ!



穂乃果(ぜ、ぜ、全身、見られた…っ?  きっと、お腹も!さっき計ったら体重、ちょっと増えてたのにっ…!///)カァァ

ことり(ぜ、ぜ、全部、見られた…っ!  いいけどっ、いやよくないけど!うぅタオル無いから手で隠すしかっ///)カァァ


57 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/23(水) 19:19:46 Rs5/CwEw

カポーン…


穂乃果「ぇう、な、なんで…?」モジ…

ことり「き、気付きませんでしたっ!本当です!信じて……って   ん?あれっ?」



ことり(ほのかちゃん…  はずかし、がってる? え、どうして?)



穂乃果「わ、私も、入ってこられるまで、気付かなかった、けど」

ことり「う、うん  きづき、にくい、モノナンダネ…デスネ?」



穂乃果「……」

ことり「……」




シーン…




穂乃果「あ、あのさ  ずっと、立ってるの?そこで…  手で、隠した、まま?」チラリ

ことり「………はぅっ!?」ゴーン


58 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/23(水) 19:21:00 Rs5/CwEw
ことり「すぐ出ていきますっ!」バッ


カララ

理事長「ことり、あなたのお気に入りのシャンプー特売で売ってたからコレ… って」スッ

ことり「おかあさん!!?」ビクゥ!



理事長「……あら」

ことり「…えと  これは  その」スッポンポン

穂乃果「あ、おばさん…」チャプ



理事長「あらあらあら♪ 今日はふたり一緒にお風呂?相変わらず仲が良いのね」パッ


ことり穂乃果「「 ……………えっ 」」








理事長「お母さんとはもう一緒に入ってくれないのに…、なんて  それじゃ、お邪魔しちゃってごめんなさいね」スタスタ


ことり「……」

穂乃果「……」




ことり穂乃果(( え゙っっっっ!?!?!?!? ))ピシャアン


59 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/23(水) 19:22:09 Rs5/CwEw

ことり(一緒にって…!?  いや、そんな!)アセッ

穂乃果(えええ! それは、どうなのかな!?)アセッ



ことり(でも… このタイミングで「そんなの無理」って出てくのは、逆におかしい、よね…!?)チラッ

穂乃果(だからって… ここで私が、嫌がるのも、断るのも、それはそれで変、だよね…!?)チラッ






ことり穂乃果(( だって、別に…… 女の子同士だし…… ))






ことり「……」

穂乃果「……」


60 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/23(水) 19:23:18 Rs5/CwEw

カポーン…


ことり「……」ワシャ ワシャ

穂乃果「……」チャプン…






穂乃果「あ、あのう」

ことり「ひゃい」ビクゥ

穂乃果「おお背中、お流し、お手伝い、しませうっか?」(噛んだ!)

ことり「け、結構でごじゃりましゅるっ!」(噛んだ!)



穂乃果「そ、そっか ごめんね」シュン

ことり「そんな、あやまらなくても! ええとえとっ、じゃあ…!?」アセッ

穂乃果「え、何?」

ことり「ふぇっ、あ、しまった…  いや、それじゃあ、そのぅ… うん」



ことり「…しゃ、シャンプーが目に入らないように… 応援、してて」

穂乃果「えっ、あっハイ わかりました…?」

ことり「うん… お祈り、してて…?」






ザパァー


穂乃果「う、うおお〜 がんばれがんばれ、ファイトだよっ」(なにしてるんだろう、私…)

ことり「わ、わぁ〜 ちゃんと流せて、助かっちゃうぅ」(なに言ってるんだろう、わたし…)


61 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/23(水) 19:24:02 Rs5/CwEw

パシャパシャ キュッ…


ことり「……」

穂乃果「……」



ことり(髪も体も…  洗い終えてしまいました  どうしよう)

穂乃果(ことりちゃん、シャンプーも終わったし…  そう、なると)




カポーンヌ…


ことり(どうしよう…! 行かなくちゃいけません! あの狭い湯船に!)

穂乃果(どうしよう…! 来るよね!? この狭い湯船に!)






ことり(ここでわたしから、「まだ上がらないの?」って訊くのは… なんか、追い出そうとしてるみたいになるし)

穂乃果(ここで私が自分から出てくのは… なんだか、ことりちゃんを避けようとしてるみたいになっちゃうし)



ことり「あの、では… おじゃましま」スクッ

穂乃果「待って! 向こう見ながら来て!なるべくコッチ見ないで!?」ザパァ

ことり「ごめんなさい!?」ビクゥ


62 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/23(水) 19:25:15 Rs5/CwEw

穂乃果「あの… ほら、向かい合うのは、きっと窮屈だから  ことりちゃんが背中向けてこっちに…」

ことり「うっ、うん  こうで、いいかな? ごめんね、もう少し脚をひらける?」チャプン…

穂乃果「ど、どうしてそんな離れようとするの 疲れるでしょ 遠慮せずに寄りかかっていいんだよ」

ことり「でも、そしたら背中にほのかちゃんの胸が…っ!? いや、こほん! なんでも、ナイデス」




 ・

 ・

 ・




ことり「……お、落ち着いた、ね?  意外と、おさまるね…」

穂乃果「そ!…そうっ、だねぇ?  いやぁ、快適かいてき…」




ピットリ♡




ことり(あわあわわあぁあああああいったいぜんたい何なのどーなの一体何なんですかこれぇええええ!!?///)カァァァァァ

穂乃果(どどどどどどどどどどっどおぉしてこんななななな何がどーして一体こんな状況にぃいいいい!!?///)カァァァァァ


63 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/23(水) 19:26:33 Rs5/CwEw

ドッキン ドッキン


ことり(駄目っ!どきどきしてるのを悟られないよう、平常心を…っ  女の子同士、これは普通のことなんだからっ)グ

穂乃果(目の前に、ことりちゃんのうなじ… 体、細くてきれい 知ってたけど、なんでか…  うぅ、どきどきする)



ピチョン…



ことり「っっ…!」

穂乃果(ことりちゃん、も  なんか、様子が…  緊張、してる?)ドクンッ



…ゴクリ



穂乃果(なんでだろ、どうしよ…  抱きしめたい、ぎゅって…!)ギュ!

ことり「!!?!?!??!!????!!!!?!!」ビクゥ!









穂乃果「……ぁ」(抱きしめ、ちゃった…)

ことり「…はっ、 ふぁ………???///」ポーッ…


64 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/23(水) 19:27:26 Rs5/CwEw

ドキン ドキン ドキン ドキン


ことり(なに!?なんで!? いきなり、なにを……!?  いや、別に、いいけど…!)

穂乃果(私っ…!? 気付いたら、抱きしめてた…!?  でも、何も、言われない…?)




ことり「……っ」ゴクリ

穂乃果「……っ」ギュッ…






ピットリ…






ことり(ほのか、ちゃんが…  てのひらが、ことりの、おなか、さわって  むねが、ことりの、せなかで、つぶれて…)

穂乃果(ことりちゃんの、からだ…  ほそくて、やわらかくて  この、いいにおい… おきにいりの、しゃんぷー…?)


65 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/23(水) 19:28:26 Rs5/CwEw

カポン…


ことり「は…っ  はぁ…、はぁ」

穂乃果「ふーっ…  すぅ、ふぅっ」






ことり(こんなの、だめ    ぜったい、ばれる    …だって、うれしい)ボーッ…

穂乃果(おかしい、へんだよ    いきなり、こんな    …でも、やめられない)クラ クラ…












ことり「もっと…   ぎゅって して…」

穂乃果「はなしたく、ない…   もっと…」






ピチョン…  ピチョン…



………………

…………

……


66 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/23(水) 19:29:22 Rs5/CwEw

カララ


理事長「ふたりともー…? いつまで入って」ガチャ









ことり「」グデェン

穂乃果「」グデェン


理事長「ええええええ!!!」ゴガーン!




 ・

 ・

 ・




理事長「楽しかったのはわかるけど、のぼせる前に上がりなさい!めっ!」パタパタ

穂乃果「ご、ごめんなさぃ…  はふぅ、頭いたい…」グデー

ことり「うぅぅ、まだクラクラしてるぅ… おかあさん、こっちももっと扇いでぇ〜…」ダルーン


67 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/23(水) 19:30:46 Rs5/CwEw

〜ことりの日記〜



今日、気付いてしまったことがあります。それは…

ほのかちゃんと仲直りを済ませた今、この共同生活という状況は。

実はわたしにとって、大変よろしくないものなのではないか、ということ。

というのも、お風呂で… 忘れたいくらいに忘れたくないハプニングを起こしてしまったことがきっかけ。

( 一度書いて消した跡 )

気が抜けてたんだろうなぁ、海未ちゃんの言ったとおりだった。

そう。仲直りが出来た矢先、わたしの抱く歪で邪な感情に気付かれてしまっては元も子もないのです。

今日は、危なかった。気付かれたって、おかしくなかった…

しっかりしなくちゃ。少なくともこの生活が終わるまでは、きちんと気を引き締めよう。

この恋心を、隠し通し続けるために。

だいすきなほのかちゃんと、「今まで通り」、ずっと友達でいるために。


○月×日 木曜日


68 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/23(水) 20:36:01 lah4NS0A
>>60
声出して笑った


69 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/23(水) 23:48:25 73GlQvFw
ファイト


70 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/24(木) 22:02:05 Tg5LSpKI
ハノケテン


71 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/25(金) 00:51:56 chTpP6sU
ことりちゃん!


72 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/25(金) 20:49:46 amBXaqag
ことほのこと


73 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/27(日) 10:31:48 BFlGyQR6
まかまかマカロン


74 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/28(月) 02:06:27 efm/MDRg
ぷわぷわーお


75 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/28(月) 03:36:11 V9V1csxs

穂乃果「ごちそうさまでしたー」

ことり「ごちそうさまでした」

理事長「はい、お粗末様」



理事長「今日からお休みね ふたりは何か予定があるのかしら?」

穂乃果「!」ピクリ

ことり「ううん、今のところは特に何も…」


ガタァ!


穂乃果「ひ、ヒマ!なんだよね、ことりちゃんっ」ズイッ

ことり「え? うん、そうだけど…」

穂乃果「じゃあっ、じゃあさ…」






穂乃果「遊びに… いこうよ  せっかくだし!」

ことり「わぁ、いいよ〜♪ ふふ、どこにいこっか?海未ちゃんにはわたしから」

穂乃果「待って! きょっ、今日はその…」モジ…


76 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/28(月) 03:37:04 V9V1csxs

穂乃果「海未ちゃんは、呼ばずに… 私と」ヒソッ…

ことり「……………ふぇ?」

理事長「あら、ひそひそ話?お母さんに秘密? 寂しいわ…」シュン



ことり「えっと…  え? 今、なんて」

穂乃果「うぅ…  だ、だから  その、ね? 今日はっ」ボソボソ



穂乃果「いつもとは、ちょっと、ちがくて…  あ、あえて、海未ちゃんは、呼ばない感じで」

ことり「海未ちゃん、誕生日近かったっけ…?」

穂乃果「そうじゃないよ!サプライズの準備とかでもないんだけどさ!」



穂乃果「ただ…  今日は、ことりちゃんとふたりで…  ふたりだけで、遊びにいきたいかなぁって なんとなく…」ヒソ…

ことり(え……  えええええええええええええええええええええええええええ)ズガァン!


77 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/28(月) 03:37:56 V9V1csxs
ことり「べっ…!?つに、いや、うん  ことりは、イイヨ? ダイジョウブダヨ」

穂乃果「…!  そ、そか  よかった、えへへ」パァァ

ことり(なんですかその笑顔! かわいいよ!?)ゴガーン



ことり「で、でも… 昨日のうちから、言ってくれれば… 色々わたし、準備というか気合を」ゴニョゴニョ

穂乃果「へ?なんの気合って?」

ことり「なんでもないれす!?」ビクゥ



ことり(ほのかちゃんがこんなこと言い出すなんて珍しい… 海未ちゃんと喧嘩したとか、そんなわけでもないのに)

穂乃果「……」チラッ チラッ



理事長「あら、もうこんな時間 私はそろそろ出なくちゃ ふたりとも、晩御飯はどうするつもり?」

ことり「ええと…?」

穂乃果「あっ、あとで連絡します  何時に戻るのかとか、まだ…」ゴニョゴニョ


78 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/28(月) 03:38:48 V9V1csxs

………………

…………

……



ことり「じゃあ、その  …行こっか?」

穂乃果「うんっ  ことりちゃん、なんだか今日は特にオシャレだね!」

ことり「そっ!?ソンナコトナイヨ! いつもどおり、ですよ…!」アセッ



ことり(うう、ふたりきりだからって変に気合を入れちゃう自分の乙女心が憎い…!)



穂乃果「そう? …でもなんだか、いつもよりことりちゃんがかわいく見えて嬉しいな」

ことり「ふぁうっ!?///」ズギューン!

穂乃果「………はぇっ!?  わ、あ、なっ、何いってるんだろうね?私っ  あはは…///」テレリコ

ことり「ありがとうことりの乙女心!!!」グッ!

穂乃果「え!?お、おとめごころ?急にどうしたの…?」

ことり(声に出てた…!!!)ズゴーン


79 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/28(月) 03:39:42 V9V1csxs

ことり「…こほん  それで、ほのかちゃんはどこに行きたいのかな」

穂乃果「ん? うーん…  ん〜…」



穂乃果「むずかしい…」ヌヌン

ことり「?」



穂乃果「特に行きたいところが無くて…  でも、どんなとこにでも行ってみたいな」

ことり「ふ、ふわふわしてるね?なんだか…」



穂乃果「……」

ことり「ほのかちゃん?」



穂乃果「とりあえず… てきとーにお店とか見て回ろうよ!」パッ

ことり(それって… ウィンドウショッピングかな? ほのかちゃんにしては、やっぱり珍しい提案のような)


80 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/28(月) 03:40:13 V9V1csxs

ワイワイ ガヤガヤ


ことり「見てほのかちゃん、前はあんなお店なかったよね 行ってみる?」

穂乃果「ね、ねえ  ことりちゃん」

ことり「うん?」






穂乃果「その…  手、繋いでもいい?」

ことり「……………………ん?」ピタァ






穂乃果「だ、ダメかな?」

ことり「ん?んんっ…?えっ?  て?  テツナイデモイイ……って」

穂乃果「うん… 手を繋いだまま、歩きたいかなって なんとなく思って」

ことり「……」



ことり(なんで!?!?!?!?!?!?)ズガァァン!


81 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/28(月) 03:42:11 V9V1csxs
ことり(ほのかちゃん、やっぱりなんか今日おかしい…!)「もちろん、いいに決まってます」キリッ

穂乃果「やったー!」ギュッ

ことり(あっ、無意識に返事を!しかも受け入れちゃった!?)



ギュゥ…



穂乃果「わ、わー…  やっぱり、合ってた…///」ポッ

ことり「こ、これから… どうするの、かな」ギク シャク

穂乃果「……このままで、いろいろ見て回ろう?」

ことり「……こっ、このままで」



ことり(なにが起きてるっていうんですか…!? これじゃあ、本当にデートみたいだよ!!?)






テコテコ スタスタ   ギュー…♡






ことり(あぅぅ、もう結構長いこと… ずっと歩きまわってるけど、何も目に入ってこないよぉ…)

穂乃果「……」

ことり(ほのかちゃんも、さっきから何も言わないし下しか向いてないよ…? 何これ…)

穂乃果「………楽しい、ねっ ことりちゃん  えへ…///」パァァァ!

ことり(えっ、何が!?)ゴガーン!


82 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/28(月) 03:43:53 V9V1csxs

穂乃果「……」チラ

ことり「ぅ〜…? ぅ〜…///」ドキドキ モヤモヤ



穂乃果(手を繋いでたら、もっと近い感じがして… すごく嬉しくなる ちょっぴり恥ずかしかったけど、正解だった)



穂乃果「ふふー…♪」フニフニ

ことり「!?」ビクゥ



ことり(な、なんで手をにぎにぎしながら笑うの!?ことりフィルターで、甘えてる恋人みたいに見えてしまいますけど!?)

穂乃果(穂乃果の悩みはきっと… 思うまま、やりたいことをやればいいんだ そしたら、ソワソワがポカポカに変わるから)




ことり「た、楽しい、の?」

穂乃果「ん♪ すっごく…///」




ことり(おちつくのよ、南ことり…! 普通の女の子なら、友達と手を繋いで歩くだけで楽しいんです!きっと!)

穂乃果(わかってきたよ! きっと私は、ことりちゃんが一度留学しようとしちゃったせいで、離したくないんだ)


ことり(わたしが混乱してるのは、変に意識してしまってるせい…)

穂乃果(傍にいて、捕まえてると…  嬉しいし、安心する…)


ことり(だから… 普通に振る舞いつつも、心で距離を取らなくちゃ 近づきすぎれば、きっと悟られちゃう)

穂乃果(だから… もっともっと近づこう 少しの不安も無くなるくらい、自分の意思の赴くままに行動しよう)


83 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/28(月) 03:45:35 V9V1csxs

………………

…………

……


カァ  カァ…



ことり「暗く、なってきちゃったね」

穂乃果「ん… そろそろ、帰らなきゃかぁ うぅ、早いなぁ…」



ことり「結局… アキバをうろうろしてただけだったけど、良かったのかな?」

穂乃果「私は全然……  はっ!?ご、ごめんね!  ことりちゃんは退屈だった!?」

ことり「そ、そんなことないよ! 慣れてきたら、これはこれで役得だって思えてきて…!」

穂乃果「ことりちゃんも… 今日、ちゃんと楽しかった…?」

ことり「うん…!だから、そんな不安そうな顔しないで?」

穂乃果「じゃ、じゃあっ、また次も、こうやって誘っていい? ふ、ふたりだけで… また」

ことり「…………う、海未ちゃんが寂しがらない程度にね? 時々なら、まぁ…」



ことり(うぅ… こんなの、はっきり断れるわけないです  良くないって、わかってるのに…)

穂乃果(自分が楽しいからって浮かれてた… 次は、ことりちゃんも楽しめてるのかちゃんと確認しよう…)


84 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/28(月) 03:46:40 V9V1csxs

ことり「…家、着いちゃったね」

穂乃果「着いたね、うん…」



ギュー…♡



ことり「……」

穂乃果「……」






ことり穂乃果(( 手、離すの  勿体ないなぁ……… ))






ことり(ていうか、離していいタイミングもよくわからないです… ほのかちゃん、どう思ってるんだろう)チラ

穂乃果(まだ握っててもいいのかなぁ ことりちゃん、嫌だとか変だって思ってても言わなそうだし…)チラ


85 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/28(月) 03:47:34 V9V1csxs

ソワ…


ことり(ほら、このままじゃおうちに入れないよ!手を離そう!ほのかちゃんからお願いします!)

穂乃果(さすがに家の中でまで繋いでるのは変だと思うけど…!なんか離したくない、どうしよう!?)



ことり「……」

穂乃果「……」



ギュウゥー…♡










理事長「……ふたりとも、なにしてるの? 入らないの?」

ことり穂乃果「「 わーーーーーーーーーーーーー!!!!!???/// 」」パッ!



理事長「ちょうど私も帰ってきたところだったのだけど… 家の前でどうしたの?もしかして鍵、忘れてたとか…」

穂乃果「あっ…! そ、そう!鍵!忘れてたのかも!?」ワタワタ

理事長「かも?」

ことり「かっ、鍵のせい!です!けしてタイミングが計れなかったとか緊張してたとかじゃなくってね!?」アセアセ

理事長「タイミング…?」


86 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/28(月) 03:49:27 V9V1csxs

〜穂乃果の日記〜



今日、ことりちゃんと遊びに行った!珍しく、ふたりだけで。

あの、お風呂に一緒に入っちゃった日から、無性にことりちゃんと一緒にいたくなってしかたなかった私。

そのモヤモヤが、今日さっぱりした気がする!その代わり、なんだかやたらとウキウキしてるけど…

昨日はなぜか結局、誘うことができないままだった。メール画面とにらめっこしながら、寝ちゃってたよ。

今朝、流れで誘うことができてよかった。本当、すごく楽しかったし!

けど… 誘うことに躊躇っちゃってたのは、やっぱり海未ちゃんに申し訳なかったからかなぁ。

ことりちゃんもああ言ってたし、次は三人で遊ぼう。今日はごめんね、海未ちゃん!

…でも、ことりちゃんとふたりでいるのは、なんだか違う楽しさがあった。

三人でいるときとか… μ'sのみんなと一緒にいるときとは、違う感じ…

これはやっぱり、安心感なのかな。

私の悩みの正体は、ことりちゃんに対する寂しさみたいなものだったみたいだから。多分。

それもこれも、あの時ことりちゃんが勝手に留学を決めたせいだよ。

もしかしたらって、今でも不安になっちゃうんだ。これは仕方ないこと!

はー、またそわそわしてきちゃった。もう、責任とってよね!ことりちゃん!


○月×日 土曜日


87 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/28(月) 03:55:42 nK9yWk/6
最高


88 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/28(月) 18:17:58 KvMcNun6
控えめに言って最高


89 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/28(月) 19:09:28 cUSidLv2
すごくいい


90 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/28(月) 23:45:50 bLFT5Axs
控え目に言っても最高


91 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/29(火) 01:07:57 Q3.WzHxM
何もかんもハノケテン


92 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/11/30(水) 00:55:45 rjvv3F8M
ホノケチュン


93 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/12/01(木) 19:12:01 Hi9Nd352
ほむまん


94 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/12/03(土) 01:05:18 yu8Cz6LI
マカロン


95 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/12/05(月) 00:51:57 sz/aUNlE
ハノケテン


96 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/12/05(月) 23:58:47 900FBT6c
波野気天


97 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/12/07(水) 22:16:13 3A01Ic3c
ホノケチュン


98 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/12/10(土) 13:30:53 RqYxauCk
ことりちゃん


99 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/12/10(土) 21:16:20 wdHSaN5k
親鳥ちゃん


100 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/12/12(月) 01:03:34 oDDX3VbA
ぷわぷわ


101 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/12/13(火) 01:36:03 ASpImdFs
マカロン


102 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/12/15(木) 10:39:20 5mh4lxUs

ことり「海未ちゃん助けてえ!!!」ガバー

海未「ひぃっ」ガタァ






海未「なんなんですか、穂乃果が席を外した途端に…」

ことり「うぅぅ… お悩み相談」グスン

海未「…なにかありましたか? そういえば、今日は私一緒に登校できませんでしたが… そのとき?」

ことり「うん… 聞いてよぉ、ほのかちゃんが…」

海未「ほ、穂乃果が?」ゴクリ









ことり「ものすごく可愛く甘えてきて困ってるの…」

海未「なッ――――――!?  ……んぁ???」


103 : undefined :2016/12/15(木) 10:41:57 5mh4lxUs
海未「はー、次の科目は何でしたかねっと」フー…

ことり「待って!?あきれ顔で話を切らないで!ほんとに困ってるの!」



海未「…なんといいますか、「あー私モテすぎてツライわー」とかそういう類の」

ことり「自虐装って自慢してるわけでもなくてー!」ワー



海未「別にいいじゃないですか 今まででも時々そういうことはあったでしょう?」

ことり「ま、まぁそうなんだけど…」

海未「そしてその都度、歓喜の報告をしてきたではありませんか なぜ今回はそう、ネガティヴな反応なのです?」

ことり「それは、かくかくしかじかで…」

海未「かくかくしかじかでは何も伝わりませんが…」


104 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/12/15(木) 10:53:24 5mh4lxUs

ことり「その… 今わたし、ほのかちゃんと暮らしてるでしょ?」

海未「しばらくは続きますよね」

ことり「ただ生活してるだけでも距離が近いから… わたしの気持ちが悟られないよう、もっと注意深くならなくちゃって思って」

海未「ふむ…」

ことり「それに気づかせない適度な関係を保つためにも、意識して自分から離れたりすることも必要だなって」

海未「!」



ことり(そう思うようになったキッカケの、おふろでのハプニングは… やっぱり説明しづらいです…)

海未(そうですか、やはり…  ことりは、あくまでも引く姿勢なのですね…)



ことり「…わたし、あらためて気を引き締めなおしたばっかりなのに」

海未「……」


105 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/12/15(木) 10:57:47 5mh4lxUs


穂乃果『おはよっ、ことりちゃん!ぎゅーっ!  んふ〜、ことりちゃんだぁ… あったか〜い…♡』



穂乃果『その… 学校着くまで、手、つないでもいい? 今朝はほら、海未ちゃんいないから、少し寂しくって』



穂乃果『う〜…、もう着いちゃったね   そだ!学校入る前にもう一回ぎゅーってしよ!』






………………

…………

……



ことり「って感じで…」

海未「あなたが都度どんな反応を返していたのかも気になりますね…」



海未「しかし、昨日3人で遊んだときはいつもと変わらなく見えましたが…  おかしいのは今朝から?」

ことり「ううん… たぶん、土曜日からヘンだった…」

ことり(ふたりで遊んだ時… あの日には既に様子がなんだか…)






ことり「とにかく、ことりとふたりで居るときは本当にそんな感じなの!困るよぉ!」ワーン

海未「見ていないので、なんとも言えませんが…」

ことり「そんなの、どきどきしちゃうでしょ!?無理だよ!わたしだって、ぎゅーってしたくなるよ!?」

海未「こ、声が大きいです 落ち着いてください」

ことり「どうしてほのかちゃんはかわいいんだろう…っ  いっそ、思い切りブサイクで魅力ゼロだったらよかったのに…」

海未「本当に落ち着いてください」


106 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/12/15(木) 10:59:16 5mh4lxUs

絵里「さ、ストレッチから始めるわよ  海未、貴女は私と組みましょう」

海未「はい」チラッ…



穂乃果「ことりちゃん!一緒にやろ!」タッ

ことり「う、うん…」






ギュー  ノビー

穂乃果「えへへ、楽しいね」パァァ

ことり「…えっと、練習が?久しぶりだからかな?」

穂乃果「ううん  ストレッチが」

ことり「…そ、そう、デスカ」ガチッ

穂乃果「ことりちゃん?なんだか身体固くなった?  私が押したげるね、えーいっ♪」グイグイ フニュフニュ

ことり「う、あ、あぅ   あり、がとう…ね   ひぅぅ…///」カァァァ

穂乃果「はいっ、次!今度は私! ぎゅー!って、思い切りやってねっ」

ことり「ぐ、ぐいー、って感じで…やらせていただきます  ぎゅー、ではなく…」




にこ「あの二人いつまでストレッチやってんの?」

希「なんやろ、今日は暑いな〜」パタパタ


海未(割と露骨じゃないですか!)ゴーン


107 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/12/15(木) 11:01:01 5mh4lxUs

絵里「今日はここまでにしましょう  皆、お疲れ様」






希「えりち、生徒会役員の子が呼んでたみたいやけど」

絵里「ああ、多分あの件よね… 希、一緒に来てくれる?」

凛「にゃー!疲れたー!かよちん、真姫ちゃん!今朝話してたラーメン屋さんいこうよ!」

真姫「私、にこちゃん家に貸してたプレーヤー取りに寄らなくちゃ 全く、にこちゃんが持ってこないから…」

にこ「つ、ついウッカリ忘れちゃって…  ごめんニコ?てへ?」

花陽「それなら私たちもにこちゃん家まで行こっか、凛ちゃん  途中から真姫ちゃん一人になっちゃうし」






海未「すみません、ふたりとも  私、一度弓道部の方に顔を出さなければいけなくて」

穂乃果「時間かかるの?」

ことり「教室で待ってようか?」

海未「おそらくすぐには戻ってこれません 先に帰っていてください…」ペコリ



ことり(う、海未ちゃぁん!?  ひとりに… いや、ふたりにしないで!?)ズガァァア

海未(ぐっ、ことりが縋るような目で… あなたが困っているのは重々承知ですが、本当、申し訳ありません!)プイス

穂乃果(じゃあ、今日は帰りもことりちゃんとふたりかぁ…)ソワ…


108 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/12/15(木) 11:02:48 5mh4lxUs

ポテ ポテ


ことり「……」チラ

穂乃果「……」ソワ



穂乃果「…ね、ことりちゃんっ」

ことり「!」ビクッ



ことり(この流れは…  多分また)



穂乃果「家に着くまで… また、手」スッ

ことり(やっぱり!)ゴーン



穂乃果「………こ、ことりちゃん? あれっ、聞こえなかったかな、その…///」モジ…

ことり「…………………っ」プルプル







ことり(心を… 心を鬼にするのよ南ことり 受け入れ続けるだけのイエスマンのままじゃダメっ)


109 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/12/15(木) 11:05:06 5mh4lxUs

ことり(少し、ことりの方から突き放さなくちゃ  例えば…)ホワン ホワン





 〇 〇 〇





わたし「いや、高校生にもなって手を繋いでなんて変だよ?女の子同士だと余計おかしいよ  恋人とかじゃあるまいし、ね?」


ほのかちゃん「こ、ことりちゃん…? もしかして、ずっと嫌だったの?我慢して私のいう事聞いてただけだったの…?」


わたし「嫌でもないけど、常識的じゃないっていうか  だからヤメとこ?今後は必要以上にベタベタくっつくのもナシで」ニッコリ


ほのかちゃん「…うん  わかった、もうことりちゃんにはあんまり近づかないようにする…」シュン…





 〇 〇 〇





ことり「無理だよ!?!?!?!?」ズガァン!!!

穂乃果「わぁっ!?」ビクーッ


110 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/12/15(木) 11:07:47 5mh4lxUs
穂乃果「む、無理…?  もしかして、嫌だった…?」シュン…

ことり「ああああああああ違う違うの!!!今のは違うからっ!!!再現しちゃダメだよぅ!!!」



ことり(い、いやこれはチャンスかも!? この流れに乗って軽く否定を入れつつ、でも冷たくは無理だから…! えとっ)ホワンホワン





 〇 〇 〇





わたし「嫌じゃないけどぉ、手を繋ぐってなんだか仲良すぎに見えちゃわないかな〜? 最近よくくっついてるし」アハハ


ほのかちゃん「良すぎ…? そうかな? でも、悪いことじゃないよね?」


わたし「そうだけどぉ〜 勘違いする人もいるかもしれないよ? わたしたちがガチレズカップルなんじゃないかって」


ほのかちゃん「え!?それはちょっと困るね…! 穂乃果たちはガチレズじゃないから」


わたし「でしょっ? 全く、ほのかちゃんは無防備なんだから気をつけなくちゃ!相手がことりだから良いものの!」メッ!


ほのかちゃん「あはは、そうだねっ  うん、今後はそういうこと控えるようにするよっ!」パァァァァ!





 〇 〇 〇





ことり(よしっ、これです!  ……でも、ほのかちゃんがさらっとガチレズとか普通に使ってきたらヤだなぁ)


111 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/12/15(木) 11:08:38 5mh4lxUs

ことり「ほのかちゃんっ!」ガシッ!

穂乃果「へ?」



グ…



穂乃果「ぇ、こっ、ことりちゃん…?」ドキリ

ことり「…っ」(言うよ!はっきり言います!)









ことり「……………無防備に、そういうことして…  勘違いされたら、どうするの?」

穂乃果「…???」



穂乃果(どう、したん、だろ   でも、真剣な顔…)ドキ ドキ


112 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/12/15(木) 11:10:58 5mh4lxUs

ギュム…!


穂乃果「ちょ、ちょっと痛い、よ? ことりちゃん…  肩、離して…」グ

ことり「最近、よくくっついてくるけど…っ   相手、ことり、だから?」

穂乃果「っ!!?」ドキィッ!



…ドキン  ドキン  ドキン



ことり(あ、あれ…?  わたし、なにか、間違えて  でも、でも、止まらない  がまん、してた、から?)グル グル

穂乃果(なんっ、く、苦しい…  また、胸が…っ)キュ






ことり「っ、ことりに…」






ことり「勘違い、されたら…   ことりが、勘違い、したら   どうするの…?」

穂乃果「っ!?」


113 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/12/15(木) 11:14:54 5mh4lxUs

ゴク…ッ


穂乃果「………かん、ちがい…?」

ことり「…………………っ!?」ハッ






ことり「……」

穂乃果「……」









シ ン ……









ことり「………………なっ、なぁーんちゃって!!?」パッ

穂乃果「はぇっ……?」


114 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/12/15(木) 11:16:31 5mh4lxUs
穂乃果「ことり、ちゃん…?」ポカン…

ことり「ほのかちゃんがこの前貸してくれた少女漫画の新刊! こんなシーンあったよねっ」ニコー

穂乃果「あっ…?え?あ! う、うん! あった!うん!」コクコク

ことり「あの場面とってもお気に入りで、つい真似しちゃったの!びっくりさせちゃってごめんなさいっ」

穂乃果「ぜっ、全然!? なぁんだそっか、漫画…! 気にしないで! 大丈夫だからっ」

ことり「そ、そう? よかった、あはは…」

穂乃果「そうだよっ 穂乃果は平気、えへへ…」



ことり「……」

穂乃果「……」









穂乃果「………えと、じゃあ  帰ろっかっ」

ことり「う、うんっ  帰ろう」



ことり(………あ、あたまが真っ白になっちゃいました… なんかもうよく覚えてないけど、疲れたよぅ)ガクーッ

穂乃果「……」






穂乃果(少女漫画… かぁ)ギュ…


115 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/12/15(木) 11:24:08 5mh4lxUs

〜ことりの日記〜



うぅ、自己嫌悪。

冷静になって思い返すと、わたしはとんでもない墓穴を掘りかけていたような気がします。

なんとか誤魔化せて良かった…

でも。漫画の真似事ってことにして、あやふやのまま終わらせたけれど。

あの後のほのかちゃんは、手を繋ごうって言ってこなかった。

家に帰ってからも、なんだか少し距離ができた気がする。

避けられてはいないけど、直接的なふれあいが減った…ような。

もしかしてわたし、結果的には上手くやれたのかな?全然そうとは思えませんでしたけど。

だとしたら、よかった。わたしの言いたいこと、ほのかちゃんがわかってくれたなら、少し安心。

これで、ほのかちゃんの前で悶々として、不審に思われるような心配がなくなるから。

もう、手を繋ぐために手汗とか緊張を必死に隠し誤魔化す必要もなくなるんだ。

前みたいな、普通の、ただの、友達同士の距離感に戻れれば。

…そうなると今度は、少し寂しいなって思っちゃうわたし。

ぜいたくかな。わがままかな。でも、しかたないよね。


○月×日 月曜日


116 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/12/15(木) 18:50:42 k/hmRBzs
最高だった


117 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/12/16(金) 00:53:28 UUKqfAW6
きたか…


118 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/12/17(土) 00:36:34 1I56vZus
やっぱり最高だ、ことほの


119 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/12/18(日) 01:32:01 sm4f8HME
まかまかマカロン


120 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/12/21(水) 22:45:16 FAGnlzsk
まきゃろん


121 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/12/24(土) 13:31:10 FkEEd0gM
ぷわぷわ


122 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/12/26(月) 01:31:21 R40PfrIU
ぷわぷわーお


123 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/12/26(月) 20:42:12 rUSUdg8c
わーおわーお


124 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/12/26(月) 21:44:53 6ZYlKDhE
ぱわふるもーにん


125 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/12/27(火) 20:27:15 IbrsJrE2
マカロン


126 : 名無しさん@転載は禁止 :2016/12/28(水) 19:15:23 KhWQBghM
チョコレート


127 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/01/03(火) 15:03:47 tK403RQA
マカロン


128 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/01/31(火) 07:54:23 2RAdbWwM
ことり「――――で、結局そのままずっと手が触れたままで!もー内容なんて頭に入ってこなくて!」キャー

海未『はあ ドラマの感想ではなく、ただの惚気話でしたか』

ことり「うっ! ご、ごめんなさい、またつい癖で…」



海未『しかし、最近はまたいつも通りというか… 以前のような報告に戻ってきましたね?』

ことり「え?」



海未『貴女がまた、そうやって… 穂乃果との出来事を、嬉しそうに話すようになりました』

ことり「あ…  ええと、それは」

海未『少し前まで、連絡してくることも減って  電話してきた時も、今日はこんな風な失敗をしそうだった、等と反省しきりでしたよ』

ことり「うん…  それは  そうだね  多分、それは」


129 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/01/31(火) 07:55:14 2RAdbWwM
ことり「軽く、釘を刺すことに成功してからは… 最近のほのかちゃんが、そこまで過剰にくっついてこなくなったから、かな」

海未『……』

ことり「わたしたち、「前と同じような距離感に戻れた」から  …だからわたし、どこか安心しちゃってるんだ きっと  あはは…気を付けるね」

海未『…寂しそう、ですね?』

ことり「う…」ギクリ






ことり「それは、だって!  ………だって、困ったけど  やっぱり、嬉しかったんだもん…  甘えてくるほのかちゃん、かわいくて」

海未『それで、また以前のように私に  いえ、反動で前以上に  溜まった鬱憤やら感情を吐き出したくなるのだということですかね?」

ことり「はい、そうみたいです…」シュン

海未『責めてるわけではありませんよ 今更迷惑などとも思いませんし』


130 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/01/31(火) 07:55:58 2RAdbWwM
海未『ただ…、』

ことり「?」

海未『いえ、なんでもありません  そういえばことり、今穂乃果は?』

ことり「一緒にドラマ観終わったあとは、すぐお部屋に戻ってたから… もう寝ちゃってるんじゃないかな?」

海未『そうですか では、貴女も?』

ことり「うん、寝る支度も終わってお部屋でごろごろしながら電話してます」

海未『まあ、こういった話は穂乃果の来るところではできませんからね』



海未『そろそろ私達も床に就きましょうか 明日も学校ですし』

ことり「そうだねっ  今日も話きいてくれてありがとね、海未ちゃんっ」

海未『いえいえ  …では、おやすみなさい』

ことり「おやすみなさーい」


131 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/01/31(火) 07:56:45 2RAdbWwM

ピッ


海未「ふー…」



ポスッ…



海未「…穂乃果は」ポツリ


海未(以前聞いた、ことりが釘を刺したという話…  それで、それだけで  うまく解決するものなのか、私にはわからない)






海未「「前と同じような距離感に戻れた」…  戻ることが、できたのでしょうか?  穂乃果は…」


海未(穂乃果は私に、なにも相談してこなくなった  あの子の今の心境も、私にはわからない)






海未「穂乃果自身の感情を、自分で納得して飲み込むことができたのでしょうか?  恋ではないと言い切った、あの子自身の感情を…」


132 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/01/31(火) 08:00:18 2RAdbWwM

モゾ…


穂乃果「…ねむれない」






穂乃果(ドラマ観てるとき、何気なくことりちゃんの指に触れてみた  …何気ない、ふりをして)

穂乃果(そこから、ドラマの内容を憶えてない…  緊張して、暑くなって、今でもそれが続いてるみたい…)

穂乃果(露骨にくっつくと、こないだみたく、ことりちゃんとヘンな雰囲気になるから… だから、自然な感じを装うために気を張って)

穂乃果(我ながら意味わかんないよ  そうまでして、ふれあってなきゃいけない理由もないのになぁ…)



穂乃果「はぁ、やっぱりなんかヘンだ…  私」



穂乃果(ヘンな雰囲気にしちゃうのは、私が原因だってわかる ことりちゃんは悪くない だけど、私がそうしちゃう原因は?)

穂乃果(わかんない  手が触れあって  ふれあいたくて  それで、どきどきしちゃう原因…)



穂乃果「あ…  最近、そんな内容のを読んだような?  こっちに来てから買ったやつ」ムクリ


133 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/01/31(火) 08:01:07 2RAdbWwM

ゴソゴソ


穂乃果「確かこの作品の…  この辺り  ええと」パラ、パラッ


パラ…  パラ


穂乃果「…あった」



穂乃果(奥手な男の子主人公が、幼馴染のヒロインとテレビ観てるシーン  私と同じように、触れ合った手を意識して ドキドキしてる)

穂乃果(でも、この原因はちゃんと漫画の中で説明されてるんだ  この主人公は、幼馴染の女の子のことが…)






穂乃果「………参考にはならないかな   だって私、男の子じゃないし」パタム…






穂乃果(あ、日記書くの忘れてた…  もう遅い時間だ、早く書いて寝ちゃお)ガタッ



穂乃果「ええと、なに書こう?   …………今日、ことりちゃんとテレビを観てるとき――――」カキカキ


134 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/01/31(火) 08:02:01 2RAdbWwM

………………

…………

……



ことり「ほのかちゃん、寝不足?」

穂乃果「そう、かも… ちょっとね あはは」


スタ スタ


ことり「少し、目の下にクマが」ジー

穂乃果「ち、近いよ?/// それよりほら、ちゃんと前見て歩かないと…あっ!」

ことり「ふぇ?」パッ



ドンッ!



ことり「ひゃうっ」ヨロッ

穂乃果「っだ、大丈夫!?」



男「す、すみません!急いでいて」


135 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/01/31(火) 08:02:56 2RAdbWwM
ことり「いいえ、わたしも余所見してたから…  ごめんなさいっ」ペコリ

穂乃果「もう、だから言ったのに  や、遅かったけど」

ことり「あのぅ、貴方は大丈夫でしたか?」

男「平気です、本当に失礼しました!ではこれで…」タッ

ことり「あっ」






ことり「待ってください!」

穂乃果「えっ…」

男「は、はいっ!?」ピタッ






ヒョイ

ことり「ペン、落としましたよ」ニコッ

男「あっ、どうも…! ありがとうございます」ペコ

穂乃果「……」


136 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/01/31(火) 08:04:00 2RAdbWwM

スタ スタ


穂乃果「ね、さっきのさ」

ことり「うん?」



穂乃果「なんだか、少女漫画みたいだったよね」

ことり「さっきの…  あ、ぶつかった時の?」

穂乃果「そうそう 定番の出会い方っていうかさ」

ことり「ふふ、確かにねっ  ことり、パンを咥えてたほうがよかったかな?」クスッ

穂乃果「あはは、それだとカンペキなヒロインだ…っ」グ






 チクリ…






穂乃果(………あれっ?)


137 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/01/31(火) 08:07:06 2RAdbWwM
ことり「…ほのかちゃん?」

穂乃果「うぁ、いやその」アセッ



穂乃果「そ、そしたらさ!さっきの人が主人公?になるんだよねっ  どうだった?」パッ

ことり「ええ〜、と…?  どうだった、とは?」キョトン

穂乃果「ヒロインことりちゃんから見たっ、か、感想だよ! イケメンでした、とかっ  …あ、好みじゃなかったとか!」アセアセ

ことり「え゙」ギクリ



ことり(う、顔すらボンヤリとしか憶えてない… でも確かに、普通の女の子は男の人の印象くらいチェックしそう 運命の王子様候補的な…?だったら)






ことり「…ま、まあまあだった、かなぁ? ぶつかったの許してくれたし、いい人そうだったよねっ」ニコー

穂乃果「っっ!?」ズキン!


138 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/01/31(火) 08:07:51 2RAdbWwM
ことり「あっ、話してるうちに いつの間にか海未ちゃんちだ  おーい、海未ちゃぁん」パタパタ

穂乃果「……!!  ごめんっ  学校、先に行ってるから…!」タッ

ことり「ふぇ…?  ちょっ、ほのかちゃんっ!?」


タタタ


海未「おはようござ…って、えええっ!?」

穂乃果「あ」


ドンッ!


穂乃果「う…」ヨロ

海未「っ、ととっ…  穂乃果、何事ですか…      え」ギョッ

穂乃果「ご、ごめんね!  私、先に」バッ

海未「穂乃果、大丈夫ですか…っ!? どうして、そんな」

穂乃果「ちっ、違…!?   そだ!おなか、痛くてっ   …先に行ってる!からっ!」ダッ



タタタタタタ…


139 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/01/31(火) 08:09:08 2RAdbWwM
ことり「海未ちゃんっ」トテテ

海未「ことり…  穂乃果と、喧嘩したのですか?」

ことり「へ?ううん…?  さっき、急に走り出して  話してるときは普通だったよ? …けんか?どうして?」

海未「普通って…」



ことり「海未ちゃん、ぶつかってたけど大丈夫だった?」

海未「それは、私は平気ですけど」

ことり「なんか、そういう日なのかなぁ?  わたしもさっき、人とぶつかっちゃって」

海未「……」



ことり「いきなりどうしたんだろう?ほのかちゃん…  追いかけた方がいいのかな」

海未「…お腹が、痛いからと  ぶつかった時に」

ことり「あっ、そうだったんだ? でもお手洗いなら、目の前がほのかちゃんちと海未ちゃんちなのに…」

海未「…です、よね」






海未(誤魔化、された? 今まで、一度も見たことのないような表情を  つらそうな  苦しそうな  ………切な、そうな)


140 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/01/31(火) 08:11:31 2RAdbWwM

ガチャ  バタンッ!


穂乃果「はぁ、はぁ、はぁ…っ  ごほ、オエッ… ゔ」グ



ズキ  ズキ



穂乃果(ことりちゃんは、かわいいから  …そう、少女漫画のヒロインみたいにかわいいから)ズキン

穂乃果(いつか、いつかは  出会うんだ  主人公に…  かっこいい主人公に  主人公の、「男の人」に)ズキン

穂乃果(みんな、そうだ  私の、おとーさんと、おかーさんだって、そうだったんだ)ズキン






ズキン…!






穂乃果(ことりちゃんも、いつかは   いつか、誰かを、選ぶんだ…?  男の人と、「恋」をする)ポロ…



ポロッ  ポタ、ポタタ



穂乃果「え……  なに、これ?  っ、なんで、涙、止まらない…  胸、痛い…  ヒグッ…ぅ、うぇ  けほっ…」ポロ ポロ ポロ…


141 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/01/31(火) 08:13:25 2RAdbWwM

〜穂乃果の日記〜



今日一日、私は何気ない顔をできてたかな? いつも通りに、ふるまえてたかな? ちゃんと、笑えていたのかな。

自分の事がさっぱりわからないよ。突然泣き出すなんて、赤ちゃんじゃないんだから…

最近、ずっとこんなのばっかりな気がする。

ことりちゃんから、勘違いがどうとか言われてからは、特に…

モヤモヤして、わけわかんなくて、ドキドキして、苦しいんだよ。

ことりちゃんのことが頭から離れないから、全部ことりちゃんのせい! …って言うのは、ひどいよね。

わかってる。わかってるよ。ことりちゃんは何も悪いことしてない。

人のせいにするなんて… 私、わかってるのにな。明らかに、おかしいのは穂乃果の方なのに。

でも、困るよ。すごく困ってる。すごく、つらくて。胸の奥が、ぐるぐるの、ぐちゃぐちゃで。

なんなんだろうなぁ、本当。こんなのが続いちゃうと、もしかしたら私、ことりちゃんのこと…

( 一度書いて消した跡 )

ううん、やっぱり。うん、大丈夫。

ことりちゃんのこと。キライには、なれそうもないや。よかった。


○月×日 金曜日


142 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/01/31(火) 10:41:56 HfFBeckg
生きとったんかワレ
大分待ったで!これからも頼むで!


143 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/01/31(火) 23:34:54 dQdRm2es
待ってた


144 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/01(水) 01:20:11 vMn/DxmA
生きててよかった


145 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/10(金) 20:31:29 6SPOD4Rc
穂乃果「ごちそうさまでしたっ」ペチ

ことり「ごちそうさまでした」カタン

理事長「はい、お粗末様でした」



理事長「ふたりとも、今日の予定はあるのかしら?」

ことり「μ'sの練習は休みだし… ほのかちゃん、どうしよっか?」

穂乃果「あー…  えと」



穂乃果「今日は…  特に、なにも  しなくていいかなっ」

ことり「……」

理事長「あら♪ 暇だったら、私のお買い物に付き合わない? この前、良さげなお店を見つけて」

穂乃果「遠慮しておきます」

ことり「今日はやめとくね」

理事長「そう…」シュン


146 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/10(金) 20:32:20 6SPOD4Rc
穂乃果「ごちそうさまでしたっ」ペチ

ことり「ごちそうさまでした」カタン

理事長「はい、お粗末様でした」



理事長「ふたりとも、今日の予定はあるのかしら?」

ことり「μ'sの練習は休みだし… ほのかちゃん、どうしよっか?」

穂乃果「あー…  えと」



穂乃果「今日は…  特に、なにも  しなくていいかなっ」

ことり「……」

理事長「あら♪ 暇だったら、私のお買い物に付き合わない? この前、良さげなお店を見つけて」

穂乃果「遠慮しておきます」

ことり「今日はやめとくね」

理事長「そう…」シュン


147 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/10(金) 20:33:25 6SPOD4Rc

………………

…………

……



穂乃果「……」キョロキョロ



穂乃果(おばさんも、いないな  ことりちゃんは、自分の部屋だよね…)トテテ


ことり「ほのかちゃん?」

穂乃果「!!」ビク!


バッ


穂乃果「あ、あ あはは  いたんだ、ことりちゃん?」アセッ

ことり「うん…  ね、どこにいくの?練習着に着替えて…  今日、練習はお休みでしょ?」

穂乃果「…ちょっと、急に自主練したい気分になっちゃって! だから軽く運動してくるよ!」ニコー

ことり「じゃあ、ことりも一緒に」

穂乃果「いやいやいや!せっかくの休日なんだし、ことりちゃんはゆっくりしてなよ!ねっ」


148 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/10(金) 20:34:08 6SPOD4Rc
ことり「…ほのかちゃん、なにかあった?」

穂乃果「っ…」ドキ

ことり「昨日から… 学校でも、なんとなく様子が」

穂乃果「そっ、そんなことないよ!?なにもないよ!」

ことり「本当? 海未ちゃんも言ってたよ、どこか無理してるような…」ズイッ

穂乃果「うっ」フイ

ことり「…?」(目、そらされた…?)



ことり「昨日はお腹いたかったんだっけ? まだ体調が」

穂乃果「もうっ、大丈夫だってば! そういうのじゃないし心配いらないからっ!」タッ

ことり「あ…」



ガチャッ



穂乃果「い、いってきますっ!」バタン

ことり「ほのかちゃん…」






ことり(……ようし  久しぶりに、今日は…!)トタトタ


149 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/10(金) 20:34:49 6SPOD4Rc

タッ タッ タッ タッ タッ


穂乃果「ふぅ、ふぅ、ふぅっ」



穂乃果(走って、走って、走りたい  体、動かしていたい  頭、からっぽになるまで…っ)

希「ん? あれは…」



希「おーい  穂乃果ちゃんっ」

穂乃果「ほえ?」ピタッ






希「お休みなのに、珍しいやん  自主練?それとも、またダイエット〜?」ニヒヒ

穂乃果「希ちゃん! 今日も巫女さんだったんだ」


150 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/10(金) 20:35:39 6SPOD4Rc
希「いつもの2人は一緒やないん?」

穂乃果「う、うん  今日は、ひとりで…」

希「それはまた、珍しい  …あ、邪魔しちゃった?」

穂乃果「大丈夫だいじょーぶ! 希ちゃんこそ、忙しくないの?」

希「掃除も終わったし、のんびりしてたとこよ」

穂乃果「そっか」



穂乃果「……」

希「いい天気やねえ  穂乃果ちゃんが運動したくなる気持ちもわかるなあ」ノビーッ






穂乃果「………気持ち  わかる?」

希「うん?」


151 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/10(金) 20:36:21 6SPOD4Rc
穂乃果「希ちゃんにもある? とにかく、走りたくなるっていうか 思いっきり体を動かしてないとって… そんな日が」

希「…?」



希「それは、ええと  う〜ん…?」

穂乃果「あっ、ごめんね  そんなの、わかんないよね」



穂乃果「穂乃果にだって、よくわかんないのに…」ポツリ

希「……」



希「確かに、それだけ聞いてもウチには良く分からんかったけど…  なんか、穂乃果ちゃんらしいなって思うよ」ニコッ

穂乃果「え」

希「楽しくて、とか ワクワクして、とかで もう「とにかく、たまらなくなって」… 思いっきり走っちゃう!前向きな穂乃果ちゃんらしいやん」

穂乃果「…違う  違うの  違うよ、そういうのじゃないんだ…」


152 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/10(金) 20:37:43 6SPOD4Rc

穂乃果「そんな、前向きな感じじゃなくて  なんていうか、気持ち悪くてモヤモヤして」

希「…!」



穂乃果「後ろ向きな感じなのかな?  わからなくて、どうしようもない  だからいっそ、忘れたくって  考えたく、ないって思って」



穂乃果「もう「とにかく、たまらなくなって」…!  それで、思いっきり走ろうって、………あれっ?」

希「…ふふっ」クス



穂乃果「え?あれっ…?え? 同じ…、っいや違うよ!?希ちゃんが言う、明るい感じじゃないっていうか!」アセアセ

希「そっかそっか 穂乃果ちゃんの言いたいこと、わかった気がする」

穂乃果「え!?わかるの!?」ゴーン

希「なんとなく、ね?」



希「ウチにもあるよ あったよ  どうしようもなく、走り出したくなる時は」

穂乃果「ほ、ほんと!? それってどんな」ズイッ!

希「誰にだってあるよ きっと誰にだって」


153 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/10(金) 20:38:14 6SPOD4Rc
穂乃果「だから、それって!? 教えて、希ちゃんのその時って」ガバァ

希「おっと…  流石にそろそろ戻らないと  一応お仕事中やからね」パッ

穂乃果「ええええええええ!!!」ガーン!






希「それじゃ、来週また学校で♪」

穂乃果「そんな!?待ってよぉ!希ちゃんっ!私、ほんとうに…!」

希「…穂乃果ちゃん」クルリ






希「どんなにどうしようもないことだったとしても、悩み続けるのは悪いことじゃないって思うよ」

穂乃果「え…?」

希「それにきっと、ウチが何を言ったって響かないよ  穂乃果ちゃんが自分で納得できるまでは、きっと」


154 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/10(金) 20:39:04 6SPOD4Rc
穂乃果「そんな、そんなこと…」

希「……」



希「ウチはね  …ひとりぼっちで下校してた時  小学生だった頃」

穂乃果「えっ」



希「同じクラスの仲良しグループが、遊ぶ計画を立ててるところを見て…  気付いた時には家も通り過ぎて、知らない道を走ってたよ」

穂乃果「…っ!?」

希「穂乃果ちゃんとは無縁な例だと思うけど… 参考になった?」ニコ

穂乃果「え、う  あ、あの…っ!?  ごめん、なさい  私」

希「ふふ、謝ることないよ  今は平気  だって、穂乃果ちゃんたちがいるんやから」



穂乃果「希ちゃん…」

希「それじゃ、今度こそもう行くね  また学校で」ヒラリ


155 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/10(金) 20:39:37 6SPOD4Rc

………………

…………

……



穂乃果(うぅ…  私、無神経だったなぁ)ズーン


トボ トボ…


穂乃果(でも、そっか… 希ちゃんは、ちっちゃい頃にもう、こうやって悩んだことがあったんだなぁ)

穂乃果(私は… どうだろ、小学生… んん、思い当たることない… あれ?もしかして逆に、今までが悩まなさ過ぎてたのでは)ゴーン




 グゥー


穂乃果「はぅ!///」ドキィ





穂乃果(ちょ、ちょっと運動しすぎた…?なんて  なんか、お腹すいてきちゃったかも)





穂乃果「………帰ろう、かな  ことりちゃんもいる、あの家に」


156 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/10(金) 20:40:23 6SPOD4Rc

ガチャ


穂乃果「ただいまー…  うん?」クン

穂乃果(ほんのり…  いい匂い  甘い匂いがする)


トタトタ


ことり「!  ほのかちゃんっ、おかえり!」パァァ

穂乃果「う、うん ただいま もしかして、何か作ってた?」

ことり「正解! ちょうどさっき焼きあがったところなんだよ〜」パタパタ



穂乃果(…ことりちゃん)キュ…



ことり「…久しぶりに、ほのかちゃんに食べてもらおうかなって  わたしのマカロン!  良かったら、一緒に食べませんか?」ニコー

穂乃果「っ!  私の、ために…」


157 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/10(金) 20:43:45 6SPOD4Rc

穂乃果「いただきます…」ハム

ことり「♪」


キュン…


穂乃果(甘い…  とっても、甘い  溶けるみたいに、胸が甘くなる  ことりちゃんの、手作りお菓子)



ことり「おいしい?」

穂乃果「…うんっ!  甘くて、すごく…  しあわせになる」

ことり「あはは、おおげさだよぉ///」テレリコ

穂乃果「………ほらほら、ことりちゃんも! あーん」ヒョイ

ことり「あ、あーん!?デスカっ!?///」ガッタァ

穂乃果「私一人で全部食べたら太っちゃうよ!ことりちゃんも共犯だーっ♪」

ことり(こ、このくらいは…!セーフ!? せっかくほのかちゃんが元気になってるから、水差したくないし…!)グヌヌ



プルプル

ことり「あ、あー…っ、はむ!   ………うぅ、甘い、です…///」カァァ

穂乃果「っ…!///」ドキッ…



穂乃果(ああ、すっごく甘い  この時間は、すごく甘い  めちゃくちゃだな、私  苦しいって思ったり、幸せだって思ったり)



………………

…………

……


158 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/10(金) 20:44:32 6SPOD4Rc

理事長「ただいま〜」ガチャ


穂乃果「…ふぁ?」パチ



穂乃果「あっ、私…  寝てた?いつの間に…」

理事長「あら、ことりは一緒じゃないの?」

穂乃果「え、わかんないです… たぶん、部屋かな? …ていうか、もう夕方!」ゴーン

理事長「最近の穂乃果ちゃん、寝不足気味な感じしてたものね  今日は一日中ぐっすりだったのかしら」クス

穂乃果(た、確かに 寝不足からの運動に甘い物… そりゃ寝ちゃうよ)



穂乃果「せっかくの休日が… なんか勿体ないなぁ…」ゴーン

理事長「ね、穂乃果ちゃん  頂き物があるのよ  食べる?」ガサゴソ

穂乃果「頂き物、ですか?」

理事長「ええ、これ… チョコレートね おそらく、高級品」ガサッ

穂乃果「おお 言われてみれば、高そう…」

理事長「でしょう?西木野さんから頂いたの」

穂乃果「納得です」


159 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/10(金) 20:45:45 6SPOD4Rc
理事長「はい、どうぞ」パカ

穂乃果「……」



穂乃果「…あの、お皿出してもらっていいですか?」

理事長「?」

穂乃果「部屋まで持って行って… ことりちゃんと、食べようかなって///」テレ

理事長「あら…フフッ♡  お皿ね、ちょっと待ってて」トッ






理事長「はい、これでいいかしら?」

穂乃果「ありがとうございますっ、おばさん」ニコー

理事長「いえいえ  あと、お母さんって呼んでくれてもいいのよ♪」

穂乃果「とりあえず、これだけ…  飲み物どうしよ、後でまた取りにこようかなっ」パタパタ


160 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/10(金) 20:46:59 6SPOD4Rc

穂乃果「よーし」トタタ

理事長「晩御飯もあるから、ほどほどにね?」

穂乃果「はーい!」



トッ トッ トッ



理事長「ふふふ、本当に仲良しね  さ、私も少し頂きましょう」ヒョイ







カリッ…  コク







理事長「あら  結構、ビターな味  甘くて、少し、ほろ苦い」


161 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/10(金) 20:47:54 6SPOD4Rc

トタ トタ


穂乃果「えっと、ことりちゃんの部屋は確か…  あ、れ」ピタリ




穂乃果(そういえば…  そうだ  私達、お互いの部屋に出入りしたことって…  まだ、なかった)


穂乃果「…な、なんだろう  少し、緊張してきたよ?  なんでだろう」ソワ…





ゴクリ





穂乃果(もしかして、ことりちゃんも寝てたりして…  そしたら、どうしよ?)


162 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/10(金) 20:48:41 6SPOD4Rc

トタ、トタ


穂乃果(もし寝てたら… 起こしちゃうのはちょっとなあ  でも、私…)ギュ




トタ、トタ…




穂乃果(また、ことりちゃんと…  甘いを、感じたい  また一緒に、甘い物食べたい  なんか、ひとりは、勿体ないって思うから)





ト…





穂乃果「…この、部屋だよね」


163 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/10(金) 20:49:41 6SPOD4Rc

ソローッ


穂乃果(寝てるかもしれないから、一応静かに…  あ、鍵あいてる?って)カチャ



キィ…



穂乃果(はあ!!! い、いくら寝てるかもしれないからって! ノックもしないのは礼儀知らずすぎ…! おちつけ、私!?)ズゴーン…!


…ペラペラ  ポソポソ


ことり「…うん、元気になってくれたみたいだった! 良かったよぉ〜」ホニャー

穂乃果「!」






穂乃果(ことりちゃん、起きてた…  でも、誰かと電話中?)


164 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/10(金) 20:52:26 6SPOD4Rc

海未『そうですか、それはなにより…   今のあの子には、貴女の行動こそが何より響くのでしょうね』

ことり「それでね!最近甘えないなって思ってたのに、いきなり、「あーん」って!「あーん」って!?きゃー!?///」ジタバタ

海未『は、はあ… えらく盛り上がっていますが』



海未『本当に素直でわかりやすいですねえ ことりの気持ちは、私にも』

ことり「はう!? そんな!?」ギクー


…クッ


ことり「き、気を付けなくちゃ、ね!  うん、しっかり隠さなくちゃ  気を付けるよ…  しっかりしなくちゃ!  わたしの気持ちは」









ことり「ほのかちゃんのことが、すきって気持ちは…  ほのかちゃんへの、恋心は」



 パリン!!


165 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/10(金) 20:54:22 6SPOD4Rc
ことり「えっ!?」バッ


バラ バラ バラッ…!


穂乃果「あ、あ…!?しまっ  お皿、チョコが」




 シン…




穂乃果「あ、え  えと」

ことり「ほのっ…!?   そ ん、な…?   え?   いつ、から」フルッ


ポロ…、ゴトッ!


海未『へっ、え…?  ことり?今の音は  …もしもし、ことり?』

ことり「そんな…  聞か、れた?」

穂乃果「ごめっ…!  いや!?鍵あいててっ  一緒に、お菓子、それでっ」アセッ






ことり「いつから…  まさか」

穂乃果「盗み聞きするつもりはなくて…!  でもその、つい  ただ、さっきのって」


166 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/10(金) 20:55:16 6SPOD4Rc

ことり「あ………   あ、あぅあっ」ブルッ…!



穂乃果「今の、私…?  す、すきって  隠す?  恋、心  って…」

ことり「 あ 」










海未『ことり…!?  もしもし、ことり!?  大丈夫ですか、ことっ…!』










ことり「 出 て っ て ぇ っ っ っ ! ! ! ! ! ! ! ! ! 」


167 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/10(金) 20:56:06 6SPOD4Rc

〜ことりの日記〜




















 月 日  曜日


168 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/11(土) 01:06:55 Xu.CW.x.

やってしまいましたなぁ


169 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/11(土) 02:20:09 5LnoxNj.
あわわわわわ


170 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 03:42:57 ZAECdm6M

海未「…おはようございます、穂乃果」

穂乃果「うん…  おはよ、海未ちゃん」






海未「今日も…  ことりは休みですか?」

穂乃果「うん…」

海未「今朝も、昨日も、部屋からは出てきませんでしたか…?」

穂乃果「うん…」






海未「……」

穂乃果「……」



海未「…行きましょうか  学校…遅れてしまいます」

穂乃果「うん…」


171 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 03:44:05 ZAECdm6M

………………

…………

……



絵里「ワン、ツー! ワン、ツー…って! ストップストップ!」



穂乃果「……」スッ スッ  バッ

絵里「ちょ、穂乃果!? ストップ! 聞こえてる!?」

穂乃果「えっ」ピタ



穂乃果「あっ、ご、ごめん…?  呼んだ?少し、ぼーっとしてた…」

絵里「いや、呼んだ?じゃなくて…」

凛「穂乃果ちゃんだけ、全く別の振り付けになってたにゃ」

真姫「少しボーッと、どころじゃないわね  今日も完全に上の空」



花陽「さっきの動きは…  Printempsの  やっぱり、ことりちゃんがいないから…?」

にこ「ちょっと、海未〜…  そろそろアレなんとかしなさいよ」

海未「……」

希「ウチの話したんは、余計やったかな…」


172 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 03:45:14 ZAECdm6M

スタ スタ


海未「…穂乃果」

穂乃果「うん…?」パッ



海未「私は、ここで  気を付けて帰ってくださいね  事故などに遭わないよう」

穂乃果「あ…」



穂乃果(いつの間にか、もう海未ちゃんの家  今日… 私、学校で何してたんだっけ…)



海未「では…」

穂乃果「…待って」



海未「どうしました…?」

穂乃果「お見舞い…  今日も、うちまで一緒に来てよ  ことりちゃん、出てきてくれないんだ」



海未「…すみません  一昨日だって、無理を聞いてもらってなんとか行けたのです  流石にもう、稽古の時間をこれ以上削るわけには」

穂乃果「稽古、って…!? ことりちゃん、まだ出てこない!!! 顔見れない、話も出来ない!!! ご飯だって、ちゃんと食べてるかわかんない!!!」ガッ

海未「穂乃果  落ち着いて…」

穂乃果「海未ちゃんならなんとかできるでしょ!? そうだ!今回も、留学の時だってそうだっ! 海未ちゃんになら、ことりちゃんなんだって相談してて!」

海未「ッ」


173 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 03:45:44 ZAECdm6M
穂乃果「海未ちゃんが呼べばっ、絶対出てくるんだ!!! 今日こそ、きっと」





海未「いい加減にしなさいっっっ!!!!!!」

穂乃果「!?」ビクッ





海未「他人に当たり散らしている場合ですか…!? まだ気付けていないのですか!? いつまでも貴女がそんなだから!!ことりはずっと」

穂乃果「………海未ちゃんの、バカァッ!!!」ダッ

海未「…ぁ」ハッ






 タタタタタ…






海未「……」グ…


174 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 03:46:40 ZAECdm6M

モゾ…


ことり「……」グスッ



ことり(夕方…  ほのかちゃんも、帰ってくる時間)





ことり「会いたく、ない…」ポツリ



ことり(会いたい 会いたいよ でも、どんな顔して会えばいいの? もう顔もまともに見れない わたしの気持ちが、はっきり知られちゃった)






ことり「きもち、わるい…っ」ジワ






ことり(今まで一緒にいた同性の友達が、自分に恋愛感情を抱いてたなんて  どう思われる?  そんなの、わかりきってる)


175 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 03:47:37 ZAECdm6M

グス…  ヒック…


ことり「きもちわるい…  きもち、わるいよぉ…っ」ポロ ポロ






ことり(何度泣いても、何度悔やんでも、踏ん切りがつかないの  面と向かって、「そう」言われる勇気が出ないの)






ことり「………こわい…!」ギュウゥ…ッ






ことり(どんな表情で、どんな言葉をぶつけられるの  怒り? 憐み? 蔑み?  どれを想像しても駄目  だって、どれも耐えられない)






ことり「ゔぅっ、ひぐ…ぅ   もぉ、やだよぉっ、うえぇぇぇ……っ」ポロ ポロ ポロ…


176 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 03:48:18 ZAECdm6M

ピッ

『おかけになった電話をお呼びしましたが―――』


海未「はぁ…」






『他人に当たり散らしている場合ですか…!?』


海未「どの口が…  私が穂乃果に当たってどうするのです」



ピピッ

from海未【きちんと食事は取っていますか? 今日は、数学で課題が出されましたよ 小テストの範囲になるそうです】



海未「………私の呼びかけにも、応えてくれませんよ  穂乃果…」


177 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 03:49:09 ZAECdm6M

ギリッ…


海未「私じゃ、駄目に決まってるじゃないですかっ…!」



海未(私のせいで…  私は、余計な気を回しすぎた  穂乃果はあの子の感情が理解できない  だったらきっと、今まで通りでいるべきだったんです)





海未「どうして…!? 貴女も同じ気持ちではないのですか!? 貴女の抱く想いは、ことりのそれとどう違うのですか!?」



海未(同居を勧めた、私が招いた事態  ことりは、報われることなんて求めてなかったのに  変わらないことを、求めていたのに)






海未「穂乃果の、馬鹿…っ!!!」



海未(馬鹿は私  ことりはただ、穂乃果の傍にいることを望んでいた  ことりが叶わぬ恋に苦しみ続けていようと、私なんかが口を挟むべきじゃなかった)


178 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 03:49:54 ZAECdm6M

シン…


穂乃果「……」



穂乃果(リビング、広いな…  誰もいないから、広く感じる  広くて、寂しい…)






穂乃果「恋、って  …なんなんだろ」ポツリ



穂乃果(わかんない、わかんないよ  穂乃果、バカだから  教えてくれなきゃわかんないよ、ことりちゃん)






穂乃果「教えてよ…  話してよ、説明してよ」



穂乃果(だから、出てきてよ  私はどうすればいいの?  ちゃんと教えてよ、ことりちゃん)






穂乃果「話を、してよ…   今は、ぽっかり、寂しいんだ   話が、したいよ…   ことりちゃんと、話せてないんだ…」


179 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 03:50:22 ZAECdm6M

ガチャ


理事長「ただいま」

穂乃果「っ、おかえりなさ…っ?」パッ



穂乃果(おばさん、帰ってきた  もうそんな時間になってたんだ…)



理事長「穂乃果ちゃん、夕食のリクエストはある? なければハンバーグにしようかしら」

穂乃果「あぅ、えっとその……」






理事長「…あの子はまだ出てきてない?」

穂乃果「!  は、はい…  ごめんなさい…」グ


180 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 03:51:45 ZAECdm6M
理事長「もう、どうして穂乃果ちゃんが謝るの」

穂乃果「だって…!  多分、いえ  …絶対、私のせい、ですから」

理事長「それは大丈夫、そうじゃないかって思ってたから  …けど、それでも穂乃果ちゃんが謝る必要はないわよ」

穂乃果「え」



穂乃果「そっ、そうじゃないか、って…!?」ドキ

理事長「あの子が大きくはしゃいだり悩んだりするときは、大抵が穂乃果ちゃん絡みだもの」

穂乃果「え、えええー…?」



理事長「もしかして、喧嘩しちゃった?」

穂乃果「ケンカ…  そう、なのかな  嫌われちゃったのかな… 私」



穂乃果(悪いのは、黙って部屋に入っちゃった私  それできっと、ことりちゃんは怒ってる…ん、だよね…?)



理事長「へえ…  本当に喧嘩  ことりと穂乃果ちゃんが、ねえ」

穂乃果「あっ、でも!  悪いのは穂乃果の方で」アセッ


181 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 03:53:59 ZAECdm6M

理事長「私も当然心配してるし、早く仲直りして出てきてほしいけれど…  それなら、あの子にとっては悪いことばかりでもなかったかも?」

穂乃果「へ…?  それって、どういう」ポカン






理事長「あの子ね、一度こう溢したことがあるのよ  「海未ちゃんみたいに、一度くらいは本気で穂乃果ちゃんとケンカしてみたいなぁ」って」

穂乃果「え…」






理事長「穂乃果ちゃんと海未ちゃんみたいな、喧嘩するほど仲が良いって関係にも憧れてたんじゃないかしら」

穂乃果「……」

理事長「わかりやすいわよね  ことりは昔から、穂乃果ちゃんが大好きなんだもの」クスッ

穂乃果「………すき…」ポツリ


182 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 03:55:23 ZAECdm6M

………………

…………

……



ポフ…


穂乃果「すき、って  なんなんだろう…」


穂乃果(あの日から、考え続けてる  悩み続けてる  でもやっぱり、答えは出ない…)




希『悩み続けるのは悪いことじゃないって思うよ』


穂乃果「希ちゃん…  これでいいなんて、思えないよ…  だって、私はバカだから…」




ことり『ほのかちゃんのことが、すきって気持ちは…  ほのかちゃんへの、恋心は』


穂乃果(わからないものは、また増えた  私の気持ちがわからない  ことりちゃんの気持ちも、わからない…)ドキ




海未『恋です!恋っ!』


穂乃果(海未ちゃん…  恋って、なんなの?  男の子と女の子が、結婚するためのものじゃなかったの?)




ことり『ほのかちゃんのことが、すきって気持ちは…  ほのかちゃんへの、恋心は』


穂乃果(ことりちゃんは、知ってるの?  どうして、恋を知ってるの)ドキ ドキッ


183 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 03:56:11 ZAECdm6M

理事長『ことりは昔から、穂乃果ちゃんが大好きなんだもの』


穂乃果(そんなの、今更…  ずっと仲良しだった、昔からの友達だもん  私だって、ことりちゃんのこと…)




ことり『ほのかちゃんのことが、すきって気持ちは…  ほのかちゃんへの、恋心は』

 ドキ ドキ…

穂乃果(でも、違ったのかな  私、ずっとわかってなかったのかな…)




海未『まだ気付けていないのですか!? いつまでも貴女がそんなだから!!』


穂乃果「……」








ことり『ほのかちゃんのことが、すきって気持ちは…  ほのかちゃんへの、恋心は』


 ド キ ッ … !


穂乃果「っ……!!」ギュウ…ッ




………………

…………

……


184 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 03:56:54 ZAECdm6M

スタ  スタ…


海未「あ…」

穂乃果「お、おはよ…  海未ちゃん」



穂乃果「今日も…  待ってて、くれたんだ」

海未「ええ…  おはようございます、穂乃果」

穂乃果「昨日は、ごめんね」

海未「いえ、私の方こそ ごめんなさい」



海未「今日も、ことりは…」

穂乃果「…うん」

海未「そうですか…」

穂乃果「あの、海未ちゃん」






穂乃果「今日のお昼休み…  時間、ある?  話、聞いてほしいんだ」


185 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 03:57:53 ZAECdm6M

キーン コーン カーン…


海未「…穂乃果」ガタッ

穂乃果「ん… えと、そうだなぁ…  とりあえず、屋上までいこう  誰もいないといいんだけど」






ヒュウゥゥ……


穂乃果「いただきます」ペリリ

海未「またパンですか 全く…」



海未「他には…  誰もいません、ね」

穂乃果「………うん  よかった」


186 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 03:59:44 ZAECdm6M
海未「それで、話とは…?」

穂乃果「海未ちゃん、前に私に言ったよね?」



穂乃果「私のことりちゃんへの気持ちは、恋なんじゃないか、って」

海未「っ…!?」



海未(穂乃果…  まさか  いえ、やっぱり…)

穂乃果「海未ちゃんは、ラブソングの歌詞とか書いてるけど  恋の歌…  恋する、きもち」



穂乃果「それって、やっぱり…  恋を、知ってるの?  海未ちゃん、恋ってなんなの?  ちゃんと、説明できる…?」

海未「………それは」

穂乃果「穂乃果はあの時、こう言ったよ  男女でするものなんだって  でもあれは、間違ってたの?  私、間違ってたの?」

海未「いえ… おそらく、間違ってませんよ あなたの答えは、正しかったはずです」

穂乃果「それなら、なんで…?  でもじゃあ、どうして!?  ことりちゃんは、言ったんだ!!」ガバ

海未「……!」


187 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 04:01:01 ZAECdm6M
穂乃果「確かに聞いたもん!!ことりちゃんの、あれはどういう意味だったの!?教えてよ!!ことりちゃんは、私に」

海未「穂乃果」

穂乃果「っ」ピタ



海未「わかりませんよ  本当は私だって知らないんです  したこともない恋なんて、私にわかるわけないじゃないですか」

穂乃果「う…」

海未「漫画やドラマや一般論 そこからなんとなくのイメージを持っているだけですから 偉そうに貴女にどうこう言える立場じゃないんです」

穂乃果「そっ、か…  そうだよね、うん  やっぱり、難しいよね…」シュン…

海未「ですが」






海未「今の貴女なら…  もう、わかるのではないですか?  やっぱり貴女は、とっくにわかっているのではないですか…?」

穂乃果「え…?」


188 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 04:05:38 ZAECdm6M
穂乃果「私は…  わかんないよ  わかんなかった  いくら考えたって、わからないものはわからないよ…」

海未「……」



海未「穂乃果  私に何と言ってもらいたいのですか」

穂乃果「!」



海未「だいたい、何故そうまで言うほどに答えを欲しがるのですか?  逆に聞きたいのですが、答えって、そこまで必要なものですか?」



穂乃果「なっ、そんな、言い方…っ!? 欲しい!必要に決まってるよ! 私はずっと、考えてる! わからないから、苦しいのに!」バッ!

海未「そうですか  では答えを得ることができれば貴女の悩みは全て解決するのですね?」

穂乃果「そう…っ、だよ!!!」

海未「わかりました」






海未「穂乃果、貴女の考えこそが最初から正しいですよ  そしてことりが間違っています  女性同士の間に恋心なんて、芽生えるわけありませんから」

穂乃果「なっ…」ズキ…!

海未「穂乃果の持つ感情も、恋ではありません  私の勘違いでした  すみません」


189 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 04:08:38 ZAECdm6M
穂乃果「な、ん  それはっ」



海未「恋とは、男女がお互いを好き合うこと  この相手と子孫を遺したいと思う生物的欲求から生まれる感情ですね」

穂乃果「待ってよ! 違う、知りたいのはそういうことじゃ」

海未「次に、ことりとのトラブルについてですが」

穂乃果「海未ちゃんっ!!」

海未「いくらなんでも、ことりも永遠にあのままということは無いでしょう いつか出てきたその時に、非礼を目一杯詫びなさい それで、いずれ「元通り」」






海未「大丈夫、きっと元の関係に戻れるでしょう  元の、ただの、「友達」同士に」ニコッ

穂乃果「それは…っ!  それ、は…!?」ギリッ




穂乃果(「友達」…?  でも、私はっ!  ………私、は…?)ズキ







海未「満足できました?」

穂乃果「ッ、なんで!どうして恋じゃないって言いきれるのさ!わからないって、言ったじゃん!?」

海未「ああ言いましたが、恋なんて所詮ありふれたものですからね 私自身が理解していなくとも、常識として知識はありますし」

穂乃果「だったら…! 海未ちゃんの言葉は、ぜんぜん答えにならないよ!!私はちゃんとした答えが欲しいのっ!!」

海未「では、辞書を引きますか? インターネットで検索しますか? 学校の教師に質問しますか?」

穂乃果「っ…!ぐ」


190 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 04:11:15 ZAECdm6M
海未「まさか、誰が何を言おうとも、貴女は認めないとでも? 確かに、何を言われようと、そうやって理由をつけて突っぱねることはできますよね」

穂乃果「そんなこと!  そんな、こと…」ギリッ…

海未「……」



海未「考えた、悩んだと言ってますが  そもそも方向が間違ってませんか」

穂乃果「ほう、こう…?」

海未「恋がどうとか、自分の感情の名前だとか…  知ったところで、何か解決するんです?何が解決するんです」

穂乃果「それは、だから…」

海未「別の方向ですよ 小難しく考えすぎてませんか?馬鹿な貴女らしくもない」






海未「穂乃果  まず貴女はどうしたいのですか  具体的に、ことりとどうなりたいのですか?」

穂乃果「私…?」


191 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 04:11:56 ZAECdm6M

ドキ…


穂乃果「私は、ことりちゃんと…  別に、ただ」

海未「ことりが気になるようになって、私に相談してきて、ことりと暮らすようになって」




海未「何もわかりませんでしたか?本当に?」

穂乃果「同じ家で…  私は」




海未「気付けたことは、ありませんでしたか?何も?」

穂乃果「…気付けた、こと  私が」




『手を繋いでたら、もっと近い感じがして… すごく嬉しくなる』




穂乃果「気付いたこと…」


192 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 04:12:42 ZAECdm6M

穂乃果「手、繋いだだけで…  楽しくて、嬉しかった」

海未「……」




『奥手な男の子主人公が、幼馴染のヒロインとテレビ観てるシーン  私と同じように、触れ合った手を意識して ドキドキしてる』


穂乃果「どきどき、するんだ  ことりちゃんといる時間は、まるで少女漫画の世界で」




『ことりちゃんも、いつかは   いつか、誰かを、選ぶんだ…?  男の人と、「恋」をする』


穂乃果「でも… ことりちゃんが誰かのヒロインになる事を想像したら そう、それは、泣いちゃうくらいに、つらくって」








『穂乃果の悩みはきっと… 思うまま、やりたいことをやればいいんだ そしたら、ソワソワがポカポカに変わるから』


穂乃果「ある…  あるよ  …あった  私が、気付けたこと」


193 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 04:13:35 ZAECdm6M

『他ならぬ貴女自身の感情なのですから、貴女にわからないのなら誰にもわかりませんよ』


穂乃果「私自身が気付いたこと…!」





『ほのかちゃんのことが、すきって気持ちは…  ほのかちゃんへの、恋心は』





穂乃果「私っ…!  あの言葉が、頭から離れないんだ…!  私!!あの言葉が!!  ………嬉しかったんだ!!!」

海未「…ほら  私は何も言う必要がないじゃないですか」



穂乃果「海未ちゃんっ…  私!」バッ

海未「やっぱり、そうなんですよ  貴女の方が、私なんかより余程理解できているんです」


194 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 04:17:49 ZAECdm6M
穂乃果「だったら…!」

海未「しかし、私が言ったことも間違いではありません  だからこそ、ことりは今…  いえ、昔から苦しんでいました」



海未「穂乃果、貴女の答えはことりに伝えるべきだと思います  その答えが、あの子を受け入れるものであるにしろ  拒絶するものであるにしろ」

穂乃果「拒絶…?  そんな答えありえない!私は」

海未「それも一つの優しさではあるのですよ? 私は、そう考えます」



海未「先程言ったように、本来は男女が将来を約束し、子を産み、家庭を築くまでのプロセスのひとつですから」

穂乃果「!!」ハッ…

海未「ことりは、穂乃果と共にその「普通の恋の結果」に辿り着くことは叶わないのです それは確かな事実です」

穂乃果「……」

海未「ことりの「幸せ」の為に… 「幸せと呼ばれる結果」の為に、一縷の望みすら持たせず拒絶するのは… ある意味、一番優しくて正しいのかもしれません」


195 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 04:19:39 ZAECdm6M
穂乃果「そう、だね   それは、確かに、そうだ…」

海未「…貴女の言った通り、ことりは昔からずっと私に相談してくれていました  大切な友人の恋の行方、私は誰より長く見守ってきました」



海未「それでも私は、貴女がことりを拒絶しようと腹を立てたりしません 貴女がどんな答えを出そうと その結果、あの子が泣くことになったとしても」

穂乃果「……」

海未「ですが」






海未「どんな答えを出すことになろうとも  貴女が泣くことを私は赦しません」キッ

穂乃果「っ…?」ゴク…

海未「応えるのは…  全てを決めるのは貴女なんです  苦しみ続けたあの子の前で、貴女が涙を流すことを  私は決して赦しません」






海未「貴女が出した答えに、貴女自身が後悔するなんてことは…  絶対に、駄目です」

穂乃果「………うん」


196 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 04:21:06 ZAECdm6M

穂乃果「答えは…  私が出せばいいんだ  出したい答えでよかったんだ  ………だったら、私の出したい答えは…!」

海未「…そろそろお昼休みも終わりますね  もう、私の助言は必要ないはずですし  戻りましょうか」スクッ






穂乃果「待って!!」

海未「まだ、何か?」













穂乃果「海未ちゃん…! 私を、思い切り叩いてっ!!!」

海未「へ…?」


197 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 04:23:24 ZAECdm6M

ザッ…!


穂乃果「あの時みたいに…! ううん、あの時よりもっと強く!  バカで最低な、私の目を覚まさせてっ!!!」

海未「穂乃果…」



穂乃果「そしたら、私、また行ける…!! 何度だって行くよ!! あの時みたいに、迎えに行ける!! 走って、追いかけて、捕まえてみせる!!」

海未「………ふふ」



海未「走ろうと思った時に、その場で直ぐに走り出せる  それが、貴女の良い所」

穂乃果「ずっとずっと待たせてた…!!  だから私は、今、すぐに!!  お願い、海未ちゃんっっ!!!」

海未「そうです…  待たせすぎなんですよ  本当に貴女は最低です  本当に、貴女という人は…」スッ…












海未「…素敵です」ニコッ



パ シ ン ッ ッ …… ! !


198 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 04:24:34 ZAECdm6M

………………

…………

……



ドタドタドタドタ!!


理事長「ん…?」




コンコン! コンコン!


理事長「はい、開いてま」

穂乃果「理事長っ!!」ガラァッ!

理事長「ほのっ…!?  こ、高坂さん? …どうしたのですか、廊下は静かに」



穂乃果「鍵を貸してください…!! 家の鍵!! 渡してくださいっ!!」

理事長「!」



穂乃果「お願いします!!!今、すぐにですっ!!!」


199 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 04:26:07 ZAECdm6M

………………

…………

……



コン コン


ことり「っ」ビク!




穂乃果「ことりちゃん…  起きてる?」

ことり(ほのかちゃん…  帰ってきた? まだ、お昼くらいだと思ってたのに…)




コン! コン!


穂乃果「ことりちゃん ことりちゃん 寝てるかな?」

ことり(…無理だよ  ごめんね  出ていけないよ  だから、早く、どこかに行って…)モゾ…

穂乃果「……」



チャラッ…



穂乃果「…ことりちゃんのお母さんにね、借りてきたんだ  この家の全部の鍵が開けれる、マスターキー」

ことり「っ!!?」ビクゥッ!


200 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 04:28:39 ZAECdm6M
穂乃果「もし本当に眠ってたら…  うん、悪いけど起こしちゃおうかな  ごめんね  でももう、待たせないって決めたから」ガチャコッ

ことり「待っ、やめて…!?」ガバァッ!



キィィィ…ッ



穂乃果「………起きてたんだ、ね   久しぶり、ことりちゃん」ニコ

ことり「ああっ…!」




ゾッ…!




ことり「やだ……!?  やだ、やだぁっ  やだやだ!!  出てってよぉっ!!」

穂乃果「……」スッ

ことり「来ないでっっ!!!!??」


201 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 04:30:24 ZAECdm6M

…ガク ガク


穂乃果「どうして、震えてるの…?」

ことり「やだよぉ、こわいよ…!  お願い、何も言わないで…  出てって、このまま…」ジワ…



…ポロ ポロ



穂乃果「まずは…  ごめんなさい  あの時、ノックもせず、部屋に  勝手に話を盗み聞きしちゃって、ごめんなさい」

ことり「うぅっ、うああっ」ポロ ポロ



ことり(これでもう、元通りには戻れないんだ  わたしが、ばかだった  気をつけなきゃいけなかった  自分の不注意で、だめにした)



ことり「ひっぐ、うぅっ  やだよぉ…っ!」ポロ ポロ…

穂乃果「…許してくれなくても、ごめんなさいは、これでおしまい   私ね、ことりちゃんに言いたいことがあるんだ」

ことり「っ!!」ズキン…!



ことり(せめて、先延ばしにしようとしたけど  それももうおしまいなんだ  みっともない悪あがきも、ここまでなんだ)


202 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 04:31:46 ZAECdm6M
ことり「やめて…  ごめんなさい、ごめんなさいぃっ…!」ボロ ボロ

穂乃果「ことりちゃんに言いたいことがあって、ここに来たんだ」


ガシッ!


穂乃果「っ?」ドキ…

ことり「お願い、しますっ…  なんでも、します  いう事、なんだってききます」ググ…!






穂乃果「ことりちゃん…」

ことり「出ていけって言われれば出ていきます…  近づくなって言われれば二度と近づきません  だからっ」ギチ…






ことり「何も、何もわたしに言わないでくださいっ…!  何も聞きたくない!  ほのかちゃんの口からは、何も言ってほしくないんですっ!」ボロ ボロ ボロッ

穂乃果「……」


203 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 04:33:12 ZAECdm6M
穂乃果「それでも…  言う  言わなくちゃダメなんだ」

ことり「やだ!!  聞きたくない、聞きたくないっ!!」






穂乃果「言いたいんだ!! 私の気持ちっ!!」キッ!

ことり「あ…」 ポ ロ






ことり(強くて、まっすぐな瞳  そうだ…  そうだよ  わたしなんかに、止められるはずない  ほのかちゃんは、止まらない)



ことり「うぅぅ…っ ぐすっ、あああ…」ポロ ポロ

穂乃果「ちゃんと聞いて!!  私の気持ちを!!」






穂乃果「私、すきです!!!  ことりちゃんのこと、すきですっっ!!!」

ことり「ッ…」ズキ!


204 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 04:34:55 ZAECdm6M

グスッ…


ことり「そう、だよね…  そう言ってくれる可能性も、考えたよ」

穂乃果「ことりちゃん…?」

ことり「だって、ほのかちゃんは優しい  やっぱり、ほのかちゃんは優しい」



ことり「でも、そんな慰めもいらないの 聞きたくなかった 同情されて、憐れまれて、そんな都合のいい言葉を掛けられるのも、つらいよ…!」ポロ ポロ ポロ

穂乃果「違うっ!!?  そんな気持ちで言ったんじゃないよ!!!  同情なんて、してないっ!!!」

ことり「……」



ことり「だったら…  ほのかちゃんは、結局なんにもわかってないんだよ」

穂乃果「どうして!?」

ことり「わたしがどれだけ変な事を言ってるのか、わかってない  ことりの「すき」は、穂乃果ちゃんの言う「すき」とは違うもん…」

穂乃果「…っ」

ことり「わかってないよ  わたしの言う「すき」が、どれだけきもちわるい意味なのか  まだ、わかってないんだよ…」ポロ ポロ…


205 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 04:37:07 ZAECdm6M

穂乃果「…そう、だね  私にはわからない  考えても、わかんなかった  ことりちゃんの「すき」を、私はまだ知らないよ」



穂乃果「だから私、知りたいよ  ことりちゃんに、教えてほしい  ことりちゃんが言う、ことりちゃん自身の「すき」って、何なのか」

ことり「………それ、は」

穂乃果「だけど、その前に聞いてほしいの」



穂乃果「言いたいんだ  聞いてほしい  穂乃果の「すき」を  穂乃果が感じる、穂乃果だけの「すき」を言わせて」

ことり「ほのかちゃんのは…」

穂乃果「違うんだよ? 知ってた? 私の「すき」は、ことりちゃんに対してだけ違うんだ」

ことり「…わたしに、だけ?」ズビ…  グスッ



穂乃果「そうだよ  なんでだろうね?  わかんないけど、ことりちゃんだけ…」


…ドキ ドキ


206 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 04:37:53 ZAECdm6M
穂乃果「…そう  とにかく、落ち着かなくなるんだ」


グ…!


穂乃果「ことりちゃんのこと、だいすきだから  ドキドキしたり、あったかくて幸せになるんだ」




穂乃果「ことりちゃんのこと、だいすきなのに  苦しくなったり、つらくて泣きそうになるんだ」




穂乃果「それでもやっぱりだいすきで、傍にいたいって思うんだ…  それに、なんだか、触れていたいって思うんだ」




穂乃果「手を繋ぐだけで、楽しくて…  指に触れるだけなのに、こわくって」


207 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 04:39:19 ZAECdm6M
穂乃果「皆で一緒にいるのは楽しいのに  ことりちゃんと一緒にいると、他の誰も来てほしくなくなったりするんだ…」






穂乃果「私ね、ことりちゃんは、少女漫画のヒロインみたいだなって…  でも、私…!  ことりちゃんに、主人公を見つけてほしくないんだ…!」

ことり「っ…!?」ハッ



穂乃果「ずっと、誰も選んでほしくないって…! 誰かが私よりことりちゃんの近くにいるのが、耐えられなくて泣いちゃうんだ!」

ことり「それ、って…」

穂乃果「私、気付いたんだ! 私は、私の思うようにやればいいんだって!! だから、私!! ことりちゃんに、お願いがあるんだっ!!!」






バッ…!






穂乃果「誰にも渡したくないから…!!! 私を選んでほしいんだ!!! 私を!!!高坂穂乃果を、あなたの主人公にしてくださいっっっ!!!」


208 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 04:40:28 ZAECdm6M


シン…


ことり「……」

穂乃果「これが、私の気持ちなんだ…!  きっと、これが!  私自身の答えだから…!  ことりちゃん、私のヒロインにっ…!」



ことり「………………」

穂乃果「…おっ、お願い!?しまひゅっ!」ガバァッ…!



穂乃果「はぁっ!? 噛ん…っ!///」カァァァァ

ことり「………ぷ」






ことり「ぷくっ、ふふ…  あはっ、あはは…! ひっく、ぐすっ …あはははははっ」

穂乃果「あ、うぅ!?///」ボッ



穂乃果「わ、笑わないでよ! 噛んだのは、マジメに緊張してたからでっ」

ことり「しゅ、主人公にって…!  ヒロイン?って…!  ふくく、何、それ…っ!  あはははは」

穂乃果「え、ええ!? そこ!?」ガーン!


209 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 04:42:15 ZAECdm6M
穂乃果「だっ、ダメ!?これ!?/// うまく言えたつもりだったのに! おかしいな、じゃあ何て例えれば…!///」アセアセ

ことり「ううん、だいじょうぶ  ちゃんと伝わったよ…  ふっ、ぷふふっ」

穂乃果「だったらなんで笑っ…!///      ………………あ」ハッ…

ことり「あはっ、ご、ごめんね  まじめな顔で、いきなり少女漫画の話されるなんて思わなくって」ケホッ



穂乃果「いつの間にか…  まっすぐ、目、合わせてくれてる」

ことり「あっ…」






穂乃果(久しぶりの、ことりちゃんだ  ようやく話せたんだ  ようやく、顔を見れた)






穂乃果「…ひどい顔だね」

ことり「っ!?」バッ



穂乃果「目も瞼も、真っ赤に腫れて…  すっかり、やつれて  肌も荒れてる  髪もボサボサ」

ことり「み、見ないで…!? ちがうの! 今は、今は見ないで! 今はダメっ!」バッ


210 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 04:43:28 ZAECdm6M
穂乃果「そうだよね  ことりちゃんは誰より女の子らしくって  いつだって、身だしなみに気を遣ってたから」

ことり「ごめんなさいっ! 今はダメ…! こんなところ、ほのかちゃんには見られたくないよ…!」

穂乃果「でも、今のことりちゃんは」ズイッ

ことり「ちょっと待ってて! せめて、顔を…! ううん、今からお風呂!入ってくるから!」タッ


ガシッ!


穂乃果「だめ  待って  今、こっち向いて」

ことり「いや…!  放し、てっ」グググ

穂乃果「ことりちゃんっ!」グイ!

ことり「きゃ…!」



ジッ…



穂乃果「……」

ことり「ぁ、ぅ  やだ…  こんな、わたし」プル プル

穂乃果「今の、ことりちゃんは…」


211 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 04:44:48 ZAECdm6M

ギュッ…!


ことり「ひゃ///」

穂乃果「すごく…!  正直、すごく、不細工で!  なのにすごく、ホントにすっごく、愛おしいよ!?」ギューッ!

ことり「なっ、うぅ…!?///」ボッ



ことり「放して…! ことり絶対、汗くさい! 放して!放してよ! もぉ、ほのかちゃんの、ばかぁーっ!!」ベシ!ベシ!バシッ!

穂乃果「いた、いたたっ…!  …やだ!放したくない!  ことりちゃんを、もう離したくないっ!」ギュウゥ






穂乃果「……ねえ、ことりちゃん」

ことり「うー…!  うぅ〜っ…!」プル プル…

穂乃果「今まで…  ずっと可愛かったのは、何のため?  いつでも、おめかしとか頑張ってたのは、誰かのため?」

ことり「っ」ドキ






ことり「〜〜〜っ…!  ひっ、卑怯、だよ…!?  もう、わかってるんでしょ…?  ズルいよ、そんなの」ウルッ…

穂乃果「あはは… だよね  やっぱり、ずるいかな  でも、聞きたいな  いつか出会う、誰かのためだったのか  それとも…」

ことり「………他の、誰かのため、なんかじゃないよ   わたしにはずっと、ただ、たったひとりの人しか見えてなかったんだから…」


ポロッ…


212 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 04:47:09 ZAECdm6M


ギュゥ…!


ことり「だから、あなたに見てほしかったんです  長い髪も、おしゃれな服も  わたしは、ほのかちゃんだけに見てほしくて…」ポロ ポロ

穂乃果「……っ!」ドキ






ことり「…隠してて、ごめんなさい  ことりは、ただ、ほのかちゃんが離れていっちゃうのが怖かったんです…」

穂乃果「…気付けなくて、ごめんなさい  穂乃果は、ただ、ことりちゃんを想う気持ちの名前を知らなかったんだ」















ことり「すきです  恋してます  わたしはあなたに、ずっと恋をしていたんです   すきです、ほのかちゃん…!」

穂乃果「すきだよ  気付いたんだ  私はこの気持ちに、恋って名前を付けたいんだ   すきだよ、ことりちゃんっ!」


213 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 04:48:18 ZAECdm6M

〜穂乃果の日記〜



書きたいんだけど、うまく書けない。

忘れたくないんだから、それこそ書くべきなのにな。

だけど、やっぱり書けないや。

だから、一言だけ。憶えていたい、一番大事なところだけ。






今日は、とっても、大切な日。


○月×日 金曜日


214 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 04:50:21 ZAECdm6M

〜ことりの日記〜



まだ夢を見てるのかもしれないから、詳しく書きたくない。

本当にあったことなのか、今も自信がないから。

目が覚めたとき、それが夢だったら、余計に残念だから…

でもせめて、一言だけ。もしも、夢じゃなかったときのため。






今日は、とっても、大切な日。


○月×日 金曜日


215 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 04:51:45 ZAECdm6M

リ`・ヮ・) ここまで読んでくれてありがとう!甘くてほろ苦いビタースウィートな『チョコレート編』、これにて完結だよ! 

(*・8・) そして大変お待たせいたしました!甘くて甘い、スウィートスウィートな『マカロン編』の幕開けちゅん!



リ`・ヮ・)(・8・*) ヤマなしオチなしシリアスなし!ことりと穂乃果のひたすらSweet&SweetなEverydayはっじまっるよ〜!


216 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 04:53:37 ZAECdm6M
なんだかんだここまで長くかかっちゃったけど、ぶっちゃけ書きたかったのはここからです


217 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 04:58:52 4GpbzXBI
とりあえず乙
二人愛おしすぎる


218 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 05:56:59 YS0DN8tc
一気に乙
同性愛はここのSS界では普通だが実は重くて深いテーマなんだと感じたわ
イチャラブ編も楽しみだけどここまでの過程も素晴らしかったです


219 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/12(日) 14:35:31 v9LJTcBs
何が始まるんです!?


220 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/14(火) 19:53:21 y8SRUPrA
( ゚ω^ )ゝ 乙
待っとるで!


221 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/18(土) 00:39:52 45myQApw
良さみ深くない?


222 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/02/20(月) 01:48:01 7NPIqDvQ
ことほの最高だな


223 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/04/02(日) 20:51:21 mYUDFqX.
俺はまだ待ってるぞ


224 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/05/24(水) 11:48:19 TzEemoiY
もうかえってこないのか…


225 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/05/25(木) 00:35:41 9tsP5a0.
まあ気長に待ってるさ
前だってかなり待ったからな


226 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/09/27(水) 16:19:45 t4HbJf1I
4ヶ月音沙汰なしか


227 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/10/10(火) 03:30:19 lbjtcwjk
こんな良スレあったの知らんかった


228 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/11/14(火) 19:35:49 hEJ2kTX2
9ヶ月やぞ


229 : 名無しさん@転載は禁止 :2017/11/16(木) 16:50:31 PquXaQdE
話的にはひと段落はしてるからな


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