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剣士「冒険学校…!」
-
ザッザッ…
ザッザッザッ…
ヒュウウゥ…
…ザッ…!
剣士「…来たな、ついに」
武道家「あぁ!」
剣士&武道家「冒険学校に!!」
"
"
-
………
……………
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
…そこには、巨大な5つの大陸から成る、広大な世界が存在した。
氷の大地。炎の大地。森の大地。大海に浮かぶ島。
そして、全ての中心である最も巨大な大地…"中央大陸"。
その広大な世界のもとに、ふとしたきっかけから生命体は誕生した。
無論…"ヒト"も、である。
人類が誕生して、幾年の長い月日が流れると、
人々は知識を得て…一つの事を知る。
この世界に"魔法"という存在があることに。
やがて、優れた知識と技術、魔法の力をを持つ人間たちは、
その広大な大陸、その未知の世界に"冒険"の夢を見た。
そう。これが、長きに渡る"冒険時代"の幕開であった…。
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……………………
………………
…………
………
……
…
……
………
…………
………………
……………………
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――――【 北方大陸・北西 冒険学校 】
剣士「ようやく、俺らも冒険者になる日が来たわけか」ウキッ
武道家「入学の歳になるまですっげー長かった…」
剣士「冒険者を育成する冒険学校…ワクワクしてきたぜ!」
武道家「俺だって楽しみだよ。…だけどさ」
剣士「ん?」
武道家「寮暮らしになるわけじゃん?家族と離れるのは少し寂しい」
剣士「ま…まぁ、な」
武道家「だけど、それ以上に冒険者として世界を駆け回りたいと思う!」
剣士「…おうよ!」
-
武道家「冒険者を目指す奴らって、やっぱりクセのある奴が多そうだよな」
剣士「な〜に、俺らだって、日々鍛錬してきたじゃねーか。負けねぇよ」
武道家「そりゃ、腕には自信があるぜ?」
剣士「俺らだって、地元の山に籠って二人で鍛錬してきたじゃん。魔獣だって沢山倒したし」
武道家「おうよ。それに俺とお前で何度も戦ったよな〜…。ずっと引き分けてたが、1勝の差で俺の勝ちだったはずだ」
剣士「…待て。勝ったのは俺だろ」
武道家「あぁ?9年前にやった時、お前が崖から落ちて、負けと泣いて…」
剣士「そりゃお前だろ!」
武道家「あぁん!?」
剣士「あぁっ!?」
ザッ、ザッ、ザッ…
???「ははは…仲のいいことだが、新入生が目立つと少々厄介なことになるぞ」
"
"
-
剣士「あぁん!?誰だ!」
武道家「これは俺らの話、誰か知らんが…引っ込んでてもらおうか!」バッ
???「…男同士の争いには、あまり口出ししないほうがいいのだろうが…」
???「いかんせん、この学校の"先生"としては見過ごせないものでな。すまんね」
剣士「…せん」
武道家「せい…?」
冒険先生「冒険先生だ。君らの顔、しっかり覚えたからね。早く1年生の教室に入りなさいよ」クルッ
ザッザッザッザッ…
-
剣士「…」
武道家「…」
剣士「お…お前のせいで、初日から目ぇつけられたじゃねえかよ!!」
武道家「お前だって暴れてただろうが!んぎぎ…!!」
剣士「…ふん!」
武道家「…ふん!」
…………
………
…
-
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【 教 室 】
ザワザワ…
剣士「…」
武道家「…」
ガヤガヤ…
剣士「俺らの教室ここでいいんだよな。つーか、人、結構いるな…」
武道家「冒険学校は人気だしな〜」
剣士「つーか先生とか来ないのかね」
武道家「さっきチャイムなったし、そろそろー…」
-
…ガラッ!!
冒険先生「はいよーこんちわ。全員、好きにでいいから席につけー」
剣士「!」
武道家「!」
冒険先生「…おっ。さっきの二人組、ケンカはもういいのか?」
剣士「だ、大丈夫です」
武道家「も、問題ないです」
剣士(あの人、担任だったのかよ…ついてないな…)
冒険先生「問題ないなら、何より。えーと…んじゃ…」ゴホン
冒険先生「みんな、入学おめでとう。これから、このクラスの担任を受け持つ冒険先生だ。よろしくな!」
-
生徒たち「よろしくお願いします!」
剣士「よろしくー…」
武道家「ういっす…」
冒険先生「うむ、元気でよろしい」
冒険先生「さて…早速なのだが、この学校についてもう1度だけ教えておく」
冒険先生「ここは秘境を探索したり、魔獣に対抗する戦士を育成する…、つまり、世界を駆け巡る冒険者の養成学校だ」
冒険先生「世界には、冒険学校はいくつか存在していて、君たちの同期は大陸中にいる」
冒険先生「そして、君たちの先輩は命を懸けて今日もどこかで戦っているんだ」
剣士(…かっけぇな)ボソボソ
武道家(うむ…)ボソボソ
-
冒険先生「この学校に入学した時点で、君たちはヒヨっ子ではあるが"冒険者"には変わりなくなる」
冒険先生「つまり…、命を賭した戦いの世界に身を置くことになる…そういうことを認識してほしい」
生徒たち「…」
冒険先生「はは、そんな静かになることもない」
冒険先生「確かに、"死"に一番近い職業ではあるが、そのリスクの代わり…」
冒険先生「誰よりも強く、誰よりも美しくある秘境を冒険できる。一攫千金だって夢じゃない!」バッ
生徒たち「…」
剣士「…」
武道家「…」
-
冒険先生「勿論、この学校の滞在中に冒険者の道を諦めても文句は言わない」
冒険先生「まぁ君たちは覚悟があって来てるんだろうから、きっと大丈夫だと思うけどね」ニコッ
生徒たち「…はいっ!」
冒険先生「予定では、2年間の講習と演習、実習を繰り返してゆっくり覚えてもらう」
冒険先生「君らの先輩もいるわけだから、出来だけ先輩後輩の関係はしっかりね」
生徒たち「はいっ」
冒険先生「うん、よろしい。それじゃあ君たちには最初、この用紙を配るから…ペンを用意してくれるかな」
…ペラッ
剣士「何じゃこりゃ…」
武道家「冒険術、選択用紙…?」
-
冒険先生「冒険者といえども、それは一つの枠じゃない」
冒険先生「冒険者にも、戦士、魔術士、ナイト、盾士、格闘家…様々な振り分けがある」
冒険先生「まぁ皆も知ってただろうけど、学びたい冒険術を書いて俺のところまで持ってきてほしい」
冒険先生「午後から、体力測定もあるから、それと照らし合わせて、希望の職業が向いてるか判断するんだ」
剣士(ってことは、向いてなかったら剣術を学べないってことか…?)
…スッ
???「質問…よろしいですか」
冒険先生「はい、どうぞ。えーと…名前は?」
僧侶「僧侶です。あの…今、先生が言った、"向いているかの判断"について聞きたいのですが」
-
冒険先生「ふむ、いいぞ」
僧侶「もし、希望するモノにそぐわない結果だった場合、まさかとは思いますが…」
僧侶「別の枠に飛ばされたり…するんでしょうか…。まさか、退学の処分なんてことも…」
冒険先生「そうだ」
僧侶「…僕は、ここに来るまでに、それなりに自分でスキルを磨いてきたつもりです」
僧侶「もしこの学校で、それを認められず、その道で進めなければ意味がないのですが…」
冒険先生「それは残念、ってことで諦めてくれ」ニコッ
僧侶「…本気ですか?」
冒険先生「本気さ」
-
僧侶「…何故ですか」
冒険先生「向いていないものをやらせていたら、その子が死ぬからだ」
僧侶「…っ」
冒険先生「お前らは、命を懸けた場所へこれから旅立つんだぞ」
冒険先生「俺らは、お前ら一人一人を、そんな場所で戦えるように、技術も一つ一つ教えなければならない」
冒険先生「死んでほしくないのは当然だし、これが冒険学校のやり方だ」
冒険先生「自分に合わないと思ったら、この時点で帰ってもらって結構だ」
僧侶「…わかりました」
冒険先生「わかってもらって嬉しいぞ」
冒険先生「じゃ、全員改めて言うが、時間をやるから、希望する冒険術を紙に記載して持ってくるように!」
………
……
-
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ガヤガヤ…ザワザワ…
剣士「お前は、やっぱり格闘術?」
武道家「当たり前だろ。お前だって剣術だろ?」
剣士「…そりゃそれ以外の能ねーし」
武道家「だよな」
トコトコ…
僧侶「…あの」
剣士「おう?」
-
僧侶「初めまして。ぼ、僕は僧侶っていうだけど…」
剣士「知ってる知ってる。さっき、冒険先生に質問してたやつだろ」
僧侶「うん」
剣士「その僧侶クンが何か用かい?」
僧侶「さっき先生と知り合いみたいだったから、仲いいのかなって…」
剣士「あ、あぁ〜…」
武道家「お…おう…」
僧侶「?」
剣士「仲がいいっていうか、目ぇつけられたっつーか…。なぁ?」ハハ…
武道家「そうだな…」
-
僧侶「う、うん…?」
剣士「はっはっは、まぁ気にするな。っていうか、君は何を学ぶつもりなんだ?」
僧侶「支援魔法かな。回復とか、仲間の強化とか…仲間を裏から支える感じの魔法だよ」
剣士「ほぉ、いいね。俺ら魔法は疎いんだよな〜」
武道家「俺は魔法っつーより、"気力"だけどな」
剣士「あぁそうだっけ…」
僧侶「気力?」
武道家「魔力と似てるようなもんだけど、魔法とは違って無属性のオーラっつーか」
僧侶「ごめん、わかんないや…」
武道家「えーと、軽く見せたほうが早いな。少し下がって」スッ
僧侶「う、うん」
-
武道家「…おりゃっ!」ポッ
僧侶「!」
武道家「この右手に光ってるのが…気力ってやつ」
僧侶「これで攻撃するの?」
武道家「うむ。これを使って打撃の攻撃範囲伸ばしたり…」
武道家「こうして腕を振って飛ばすイメージをすると、遠距離攻撃も〜…」ブンッ
ポウッ…、ドゴォンッ!!
生徒たち「うわああっ!?」
生徒たち「きゃあっ!!」
ザワザワッ!!
-
武道家「あ゛っ」
剣士「」
僧侶「」
武道家「や、やべぇ!!申し訳ない!!」
剣士「バカ野郎かお前は!!」ゴンッ
武道家「あいだっ!!はは…、ご、ご愛嬌さ」
剣士「全く…」
僧侶「あはは…」
剣士「仕方ねぇやつだな…。まぁとりあえず、さっさと用紙に希望を記入してー…」
カツカツカツ…ダァンッ!!
???「…ちょっと!!」
-
剣士「ん?」
???「あなたじゃなくて、今、スキルをぶっぱなした方!!」
武道家「お、俺か!な…なんだ?」
???「何すんのよ!!折角、今日の為に新調した服が、ボロくなっちゃったじゃないの!!」
武道家「わ、悪かったって…」
???「教室の中で、技ぶっぱなすなんてバカじゃないの!」
武道家「ごめんってば!」
???「全く…」
剣士「ま、まぁまぁ。許してやってくれよ」
???「私は、この人と話してるの!」
剣士「そ…そうか。悪いな」
武道家「おい、助けてくれないのかよ」
剣士「だってコイツ、おっかねえよ!」
-
魔道士「…コイツって、私、魔道士っていう名前があるんだけど?」
剣士「そ、そうだったか。魔道士サン、悪いな。悪気があったんじゃないんだ、許してやってくれよ」
魔道士「…」
僧侶「そ、そうなんだ。僕に"気力"っていうのを見せてくれようとして…」
武道家「…悪かったな」
魔道士「はぁ…仕方ないわね。今度から気を付けてよ」プイッ
武道家「お、おう…」
カツカツカツ…ピタッ
魔道士「…」
魔道士「…ねぇ」クルッ
-
剣士「まだ何かあるんスか」
魔道士「三人の名前は?私の事を知ってて、貴方たちの名前を知らないのはおかしいでしょ?」
剣士「…剣士だ」
武道家「武道家」
僧侶「僕は僧侶」
魔道士「うん、ありがと。もうこんな事はしないでね」
カツカツカツ……
武道家「…おっかない娘だったな」
剣士「少し可愛かったな」
武道家「えっ…。お前、あれが趣味なのか!」
剣士「気が強い子は嫌いじゃないぜ?」
武道家「確かに気は強いし、少し可愛いかもしれないけど、ガサツっていうか…!!」
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ポウッ…、ボォンッ!!!
武道家「がふっ!!」
…ドサッ!
魔道士「…聞こえてんのよ!」
剣士「か、火炎魔法…」
僧侶「自分で教室で使うなって言ってたのに…ひぃぃ…」
剣士「…はは」
………
……
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本日はここまでです、有難うございました。
一部、修正文は後日、記載致します。
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今までの作品見てなくても大丈夫?
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毎度毎度力作に出会える今の幸せを噛み締めながら読んでいます
しかし今回は並行らしいとかこの人の鉄人ぶりはどこまでなんだ
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おつおつ
エピソード0とはさすがわかってらっしゃる
楽しみにしてるでー
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なあここって速報からなんて思われてるか知ってるか?
クソスレ乱立
進撃SSに制圧されている
書き手の完結能力の無さ
読み手のクソガキの多さ、くさいから書き込みすんなクズ
圧倒的過疎、VIPで書いてた書き手なら当然書き込みが多い方がいいくせにまったりした空気が好きだと負け惜しみ
シンヤアアアアアアアアwwwwww
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一部ブーメランなんだけどそれは
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乙乙
サプライズで嬉しいわ
お父さんのお話なのかなあ
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どのくらいの時代かわからないけど、相変わらず楽しみです**
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一周年記念カキコ
おめでとうございます
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皆様有難う御座いました。序盤の書き込みミスも含め、
この度は最初だけは綺麗にスタートしたいと我侭から、
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1402659716/
新スレへとお引越しさせていただく事となりました。
序盤から内容を少し変えて執筆致しましたので、今後はこちらのスレはsageでお願いいたします。
>>26
亀レスとなりましたが、問題ございません。新作という名目となります。
1周年記念や、こちらにもたくさんのご感想をいただいている上での新スレは、
本当に申し訳なく思っております。
今後はこのようなことはないように致しますので、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、失礼致しました…。
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