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【ブレンド・S】ひでり「一回きりのデート」
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ひでり「休憩入りまーす」
店長「お疲れ様デース」
ひでり「今日は疲れましたね、指名が多くて」
美雨「ひでりちゃんお疲れ様です…最近、指名増えたんですか?」
ひでり「はい、前よりずっと」
美雨「私は最近仕上げる原稿の量が増えましたよ…忙しい」
ひでり「大変ですね…」
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美雨「ともかく、良かったじゃないですか!人気が出てきた証拠ですよ!」
ひでり「そうですね、僕のアイドル性を認めてくれる豚…いや人が増えたわけですね!」
美雨(ひでりちゃん相変わらずちょっと黒いですねー…)
ひでり「僕が本当のアイドルになる頃はファン1000万人も夢じゃないですねー…」
美雨「夢が大きくて、良いと思いますよー」
ひでり「うおーっ!俄然やる気が起きてきました!これからも頑張りますよ!」
美雨「頑張って下さい」
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客1「ひでりさーん!」
ひでり「ご指名ありがとー!皆のアイドルひでりんですよー!」
客1「いやー、やっぱりひでりちゃんは可愛いねー!」
ひでり「もぉー!褒めすぎですよー!」
ひでり(グヘヘヘ、これで喜んでくれるんだから、ちょろいもんだぜ)
女性客「あのー…ひでりさーん…」
ひでり「ハイハーイ♪」
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ひでり「どうもー!ひでりんですよー!」
女性客「あの…神崎…ひでりさんですよね?」
ひでり「そうですよっ!どうしたんですかー?」
ひでり(たった今名乗っただろ!)
女性客「私、ちょっと前からここに来てて…」
ひでり「そうなんですかぁ?ありがとうございますぅ!」
女性客「その…」
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女性客「私…ひでりさんが好きです…!」
ひでり「やったぁ!僕のファンってことですよね?」
女性客「いや、そういうことじゃなくて」
ひでり「え?(素)」
ひでり「ちょっと僕、貴方の言いたいことが分かんなーい?」
女性客「あの、本気で好きなんです、こい、恋人として!」
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ひでり「はぁ?(半ギレ)」
ひでり「…じゃなくて!僕にはまだそういうのは早いかなぁって」
女性客「私、ハヅキって言います!これ、電話番号です!」
ひでり「いや、だから!」
ハヅキ「これからもここに来ます!決してひでりさんの迷惑にならないようにしますから」
ひでり「はぁー…注文はなんですか」
ハヅキ「コ、コーヒーで…」
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ひでり(アイドル特有の行き過ぎたファンって奴ですか…)
ひでり(大体せっかく僕が接客してるのに、一番安いコーヒーを頼みやがって)
ひでり(まあそれはいいです、やっぱりアイドルというのは大変です)
ひでり(しかし、ああいうのは不気味でもありますね)
ひでり(とりあえず、誰かに相談しないと…)
ひでり「店長、ちょっと相談が…あれ、秋月さんも」
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ひでり「どうしたんですか?二人とも物陰でこそこそして」
店長「ちょっと!今話しかけないでクダサイ!」シコシコ
紅葉「そうだ、今はちょっとした息抜きの時間だ!」シコシコ
ひでり「えぇ…」
店長「ちょうど今、苺香さんでオナニー中だったのに…」シコシコ
紅葉「俺は夏帆で…!」シコシコ
紅葉「イキソッ…イクッ!」ビュビュッ
店長「私もイきますよ…!」ピュルルッ
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ひでり「何で貴方達はいつもオナニーしてるんですか!!」
店長「どうしたんデスか?相談っていうのは」
ひでり「もうそれをする気もなくなりましたよ!」
麻冬「あんた達、こんなところで何してるの」
ひでり「あれ、麻冬さん」
紅葉「アレ!?星川!?」
店長「アレ!?麻冬さん!?」
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麻冬「三人ともシコってないで仕事をしなさい」
紅葉「ダァーッ痛い!だから箒でケツを突くな!」
店長「勘弁してクダサーイ!!」
ひでり「待ってください!?僕に関しては冤罪です!」
麻冬「知らないわよ、仕事に戻りなさい」
ひでり「違うんです、相談があるんです!」
ひでり「かくかくしかじかありまして…」
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風呂入って飯食ってきます
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麻冬「…ま、簡単に言うと客に告られたのね」
ひでり「そうなんです」
麻冬「私も、無条件に駄目という気は無いわ」
ひでり「えぇ!?麻冬さんなら絶対駄目って言うと思ってた…」
麻冬「私も一応、異性と付き合ったことはあるし、否定する立場じゃないのよ」
ひでり「えっ、麻冬さんて彼氏いたんですか」
麻冬「何よ、その一言言いたそうな目は」
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麻冬「でも、よく相手を理解したうえで付き合うのよ」
麻冬「くれぐれも、変な人に絡まれないように気を付けてね」
ひでり「ありがとうございます、多分、大丈夫だとは思いますが」
紅葉「で、そいつはまだ店にいるの?」
ひでり「あそこですよ」
紅葉「…うおぉ珍しい女性客!」
ひでり「テンション上げないでください」
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もう始まってる!
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店長「待ってくだサイ!私は人の色事には興味ありマセンが!」
麻冬「どうしたのよ、店長」
店長「神崎さん自体はあの人の事、どう思ってるんデスか!」
ひでり「まぁ、多分歳も僕と同じ位ですし、顔も、僕ほどじゃないですが整ってますし悪くない?」
紅葉「お前、相当惚れてんな」
ひでり「違いますよ!僕が彼を好きになった訳じゃないです!」
ひでり「ただ、告白されると、自分を認めてくれたみたいで、嬉しいじゃないですか」
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紅葉「ふーん、そういうもんか、ま、楽しんでこいよ」
店長「私達はこれ以上口出しできマセンね」
麻冬「お熱いわね」
ひでり「だーかーらー!まだ付き合うとは一言も言ってませんよ!」
苺香「あのー…」
苺香「そろそろ皆さん、仕事に戻ってもらえませんか…!(ドS顔)」
店長「苺香さん!ありがとうございマス!じゃなくてすいませんデシタ!」
ひでり(…浮かれてもいられませんね…よく考えなきゃ)
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――後日――
ひでり「やっほー!ひでりんでーす!」
ハヅキ「あの、あれ以来一回も電話、くれませんでしたね」
ひでり「ああ、お久しぶりですね…ハヅキさんでしたっけ」
ハヅキ「名前、憶えていてくれたんですね!」
ひでり「はい…あれ以降、貴方との関係を少し考えましたよ」
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ひでり「…やっぱり、まだお付き合いは、早いですよ」
ひでり「多分貴方は、バイト中の僕の姿しか知らないです」
ひでり「きっと普段の僕を知ったら、貴方の幻想も壊れてしまいますよ」
ハヅキ「そっ、そんな事ない!そんな訳ないですよ!」
ハヅキ「私、ひでりさんの事、色々調べてます。アイドル、目指してるんですよね」
ひでり「はい、そうですが…」
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本当に飯食ってきます
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ハヅキ「私、もしここでひでりさんに振られても、ファンとしてずっと応援してます」
ハヅキ「いつか絶対、一流のアイドルになってくださいね!」
ハヅキ「すいません、熱くなってしまって…コーヒーでお願いします」
ハヅキ「高い物を頼めば、もっとひでりさんを応援できるのに…お金がないもんで…」
ひでり「……」
ひでり「コーヒーですね、かしこまりました」
ひでり「仕事が終わったら、電話します。また、話しましょう」
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――夜、ひでりの家――
ひでり「…もしもし、ハヅキさんですか」
ハヅキ『ひでりさん!本当に電話してくれたんですね!』
ひでり「…別に、コーヒーだけ頼んだって良いんですよ、その気持ちが嬉しいですから」
ハヅキ『そうでしたか…ありがとうございます…あの、今お時間ありましたら』
ハヅキ『愚痴程度の、私の話、聞いてもらっていいですか』
ひでり「?別に、構いませんけど…」
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ハヅキ『私、田舎の生まれで、華やかな都会にずっと憧れてたんです』
ハヅキ『自腹で上京して、なんとかバイトに就いたんですけど…忙しい割に食べていくのがやっとで…』
ハヅキ『休みの日、偶々スティーレに立ち寄ったんです。そこでひでりさんを知りました』
ハヅキ『そこで綺麗な方だと思ったんですが…調べたらひでりさんって農家の息子さんからスティーレのバイトを始めたんですね』
ハヅキ『何だか共通点を感じて、それで…ひでりさんが好きになってしまいました』
ハヅキ『すいません、こんな自分語り、つまらないですよね』
ハヅキ『…ひでりさん?』
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ひでり「……」グスンッ…
ハヅキ『もしかして、泣いてらっしゃいます?』
ひでり「苦労、されてきたんですね…分かりますよ」スンッ
ハヅキ『いや、あの、そんな、泣かないでください』
ひでり「泣いてないですよ…今度の休みは、いつ空いていますか?」
ハヅキ『日曜ですが』
ひでり「その日、デートに行きませんか」
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ハヅキ『デートですか!ありがとうございます!』
ひでり「お金は気にしないでください、あまり高い所は行けませんが、僕が少し出してあげます」
ハヅキ『いやいいですよ、申し訳ない!』
ひでり「遠慮しないでください!ただし、一回きりですからね!」
ひでり「結局僕と貴方は、従業員とお客、アイドルとファンの関係ですからね」
ハヅキ『はい、一回きりでも大丈夫です』
ひでり「じゃ、今度の日曜、10時にアキバの電気街口!以上!」
ハヅキ『楽しみにしてます!』
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――当日――
ひでり「おはようございますって早いですね…もう来てたんですか」
ハヅキ「映画見に行きましょうよ!」
――――
ハヅキ「私、前からこの映画見たかったんですよ!」
ひでり「うーん、こっちの方が面白そうですがね」
……
ひでり「ふーん…まあ、悪くはなかったでしょうね!」
ハヅキ「めっちゃ面白かったですよね!」
――――
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ハヅキ「うわーっ、おしゃれなカフェですね」
ひでり「まるでスティーレがおしゃれでないような言い方ですね」
ハヅキ「いや、そういうつもりじゃないです!」
……
ひでり「このケーキ滅茶苦茶美味いじゃないですか…今度キッチンの秋月さんに文句言いましょう」
ハヅキ「今度は上野の動物園行きましょうよ」
ひでり「アクティブですね…」
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――夕方――
ハヅキ「へへ…今日はひでりさんのお陰で楽しかったです!」
ハヅキ「映画も見たし、ケーキも食べたし…色々やったら、ここ最近で一番幸せでした」
ひでり「お陰で僕のお財布はここ最近で一番不幸ですよ…」
ハヅキ「ごめんなさい!」
ひでり「冗談ですよ、そんなマジに取らないでください」
ハヅキ「でも、ひでりさんみたいな綺麗な女性とデートできて、本当に楽しかったんですよ!」
ひでり「え?”女性”…?」
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ハヅキ「あれ?ひでりさん、何か私、まずい事でも言いました?」
ひでり「ハヅキさん!?僕、男の娘なんですけど!?」
ハヅキ「え、えぇーーっ!?」
ひでり「何で今まで気づかなかったんですか!?」
ハヅキ「いや、本当に気付かなくて…僕っ娘だと思ってました」
ひでり「この前、僕について色々調べてるって言ってたじゃないですかー!」
ハヅキ「すいません!」
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ハヅキ「でも、女の私でも綺麗だと思う男性とデートするの、最初で最後だと思います。一回きりのデートなので…」
ひでり「(やれやれ…)僕もこんなきれいな女性とデートするの、最初で最後ですよ」
ハヅキ「じゃあ、別れ際にしたいことがあるんですが…」
ひでり「なんですか」
ハヅキ「キス…だけでも…」
ひでり「そうですね…一回きりのデートですからね…良いですよ」
チュッ
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ハヅキ「じゃ、私これからも頑張りますんで、ありがとうございました!」
ひでり「元気でいてくださいね!また、電話しますよ!」
美雨「あらひでりちゃん、奇遇ですね…その方は?」
ひでり「うげっ!?」
ハヅキ「あ、私、今日ひでりさんとデートしていた者です…」
美雨「ひでりちゃんの、デート…?私にも言ってくださいよー!」
ひでり「何で言わなくちゃいけないんですか!?」
美雨「NLの良いネタになったじゃないですかー!」
ひでり「僕たちはそういうのじゃないですよーっ!!」
END
※ハヅキはこのSSのオリジナルキャラです
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ご覧頂きありがとうございます。
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read_archive.cgi/internet/20196/1510739518/l50
のスレから始まり、ほぼ毎日ブレンド・SのSSを更新し一週間がたちました。
ですが、学校やSSのネタのこともあり、これからはSSの投稿を終了、または不定期投稿にしたいと思います
今まで応援していただきありがとうございました
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オツシャス!
あまり自分の素性が分かるような自分語りはしない方がいいと思うゾ
SSじゃなくてそっちばかり突っ込まれたりする事もあるから気をつけるに越した事はない
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今度はオリキャラじゃなくて作中のキャラとのカップリングが見たい
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面白かったゾ
しばらくしてからの新作期待してナス!
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>>32
今後気を付けます!
それと>>15は「僕が彼を好きに〜」ではなく「僕が彼女を好きに〜」でした
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