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医療リハビリテーション
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いじめとどう向き合い、解決につなげるか
デーリー東北2015年2月23日(月)11:00
今月8日、青森市で「いじめはなくせる‼」と題したシンポジウムが開かれた。主催は、全国のいじめ自死遺族らで組織するNPO法人ジェントルハートプロジェクト(川崎市)。会場では、いじめが原因でわが子を失った親たちが、遺族の苦しみやいじめ撲滅に向けた思いを語った。青森県内でも、昨年7月に県立八戸北高の女子生徒が死亡し、両親がいじめによる自殺の可能性があるとして調査を求めるなど、問題が後を絶たない。いじめとどう向き合い、解決につなげるべきなのか。シンポジウムを通じてヒントを探った。
「今から16年半ほど前、一人娘をいじめ自殺という形で失いました」。
ジェントルハート理事で横浜市在住の小森美登里さん。講演の冒頭でこう切り出し、過去を語り始めた。
高校1年、入学してすぐに娘の変化に気付いた。憧れて入部した吹奏楽部内でのいじめだった。担任に様子を報告し、相談センターにも通ったが、娘の命を救うことはできなかった。
学校側にいじめの事実を否定され、結果的として民事裁判に。7年に及ぶ争いの末、高裁で和解した。「不利な内容だったが、7年間の闘いで疲れ果ててしまった」と小森さん。「だからこそ、遺族には裁判にならない方法を提案したい」と続けた。◇
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理事で川崎市在住の篠原真紀さんも、2010年に中学3年の次男を失った。
4人のクラスメートからいじめを受けていた友人の助けに入り、標的にされた。次男は加害者側の行為を許すことができず、遺書に4人の名前を示し、「たとえ死人となっても必ず復讐(ふくしゅう)する」との言葉を残して自ら命を絶った。
事件後、川崎市教委が中心となり、遺族や教師、生徒、保護者、塾の講師ら延べ約100人から詳細な聞き取り調査を実施。3カ月後に「学校全体がいじめ状態にあった」とする報告書をまとめた。
「多くの人の正しい判断に救われ、裁判を起こさずに済んだ」と振り返った篠原さん。いじめを原因に自殺する子どもが全国で相次ぐ現状に、「きちんとした原因究明がなければ、再発防止策を考えることもできない」と力を込めた。◇
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いじめを解決する方法について、理事で教育評論家の武田さち子さんが最初に挙げたポイントは「加害者のサイン」だった。
武田さんは、いじめを限界まで隠そうとする被害者とは対照的に、「加害者の周囲では多くのトラブルが発生しており、問題行動を認識しやすい」と説明。「加害者のいじめをやめさせない限り、被害者は救われない」とし、早い段階で加害者の問題把握と解決に努める必要性を訴えた。
さらに、日常的に起きるトラブルを丁寧にチェックした上での事実調査や、無記名アンケートと個別面談の組み合わせで子どもの話しやすい環境作りを進めることの大切さを強調した。
学校側に対しては「一つの学校で起きた問題は他でも起きる可能性があるのに、学力向上や部活動の成績などが重視され、いじめへの関心が低い」と問題点を指摘。行政には、文書保管の義務付けや情報開示の仕組みの再考などを求めた。◇
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今回のシンポジウムは、八戸北高の問題を受け、「青森の人にいじめ問題の本質を知ってほしい」との思いから、県内で初めて開かれた。最後に、小森新一郎代表はこう締めくくり、県民にメッセージを送った。
「大人がどういう姿勢でいじめと向き合うか、ここからしか始まらない。ただ、本気になればなくならないものではないはずだ」。【写真説明】いじめが原因で亡くなった次男の写真を手に思いを語る篠原真紀さん=2月8日、青森市
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