したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

第26回参議院議員選挙(2022年)

1574チバQ:2022/08/16(火) 18:55:02
乱立する野党の隙を突く
 さらに見逃せないのが、野党共闘の頓挫だ。

 出口調査の結果を見ると、今回の比例選で、自民党に投票したと答えた18〜29歳と30歳代は、それぞれ32%、34%で、2019年の前回参院選から7〜8ポイント減っている。自民党に不満を持ち、別の選択肢を求める若者が少なくないことの表れだろう。だが、野党統一候補が実現したのは全国32の1人区のうち11か所にとどまり、比例選では計15の政党・政治団体が乱立した。「投票したい政党がないから、自分たちでゼロからつくる。」をスローガンに、全選挙区と比例選に候補者を立てた参政党もその一つだった。

 「選択肢があまりに多いと、どこに投票すれば良いか分からないという『認知負荷』が高まる。参政党のシンプルな主張にひかれる人が出てくるのも不思議ではない」と稲増教授は話す。

有権者の不満、既成政党はどう向き合うか
 参院選の比例選は、衆院選と異なり全国単一ブロックで行われるため、低い得票率でも1議席を獲得でき、小政党に有利な仕組みだ。既存の政党が重視しない目新しい政策を前面に押し出し、それが社会の一定層に響けば、有権者全体の数パーセントだとしても、全国で少しずつ積み上げた票で勝負する比例選では、議席獲得につながりやすい。

 過去を振り返ると、比例代表制が初めて導入された1983年の参院選では、給与所得者への税制が不公平だと批判した「サラリーマン新党」が2議席を獲得したが、86年では1議席にとどまり、89年には全員落選した。その89年の選挙では、アントニオ猪木氏らが結成し、スポーツ交流を通じた平和を掲げた「スポーツ平和党」が1議席を獲得したが、95年に全員落選。過去に議席を得たほとんどのミニ政党が、一過性のブームに終わっている。

 最近では、NHKの受信料徴収への不満をうまくすくい上げた「NHKから国民を守る党」(現NHK党)が2019年参院選で1議席を獲得し、今年7月の参院選でも1議席を得たが、党勢の広がりは見られないままだ。

 参政党が今回掲げた「反ワクチン」「脱マスク」も、過去のミニ政党のように、既存の政党が訴えておらず、かつ、有権者の一定層が共感する「ニッチ(隙間)」な政策の典型だった。そこに野党乱立やネット上のアテンション・エコノミーといった近年特有の要素が加わり、一気に支持が広がったとみられる。

 過去のミニ政党のブームがいずれも一時的な現象で終わり、最近でもNHK党に党勢拡大の兆しが見られないことを考えると、「参政党旋風」が今後も続くかどうかについては、懐疑的な見方をせずにはいられない。

 確実に言えることは、コロナ禍が長期化する中、自分たちの声が政治に届いていないという有権者の不満が、参政党への176万という得票につながったという事実であり、不満をすくい取れなかった既成政党が、そうした声とどう向き合っていくかが問われているということだ。

プロフィル
岡部 雄二郎( おかべ・ゆうじろう )
 青森支局、政治部などを経て世論調査部。世論調査や読者投稿を担当しながら、有権者の関心事を日々探っている。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板