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信濃藩家中見聞 外伝と関連コメント

4太ちゃん★:2017/03/01(水) 18:28:02
森「そらよくわかる話やで、せやけど、前年、オヌシの身辺整理を後押ししてくれよった前大老・嫌師守殿らは、守って下さらなかったんかいな?」

弓「状況が変わったからな」

森「どないうことや?」

弓「失脚する三カ月ほど前、拙者は侍若衆の代表として殿に呼ばれた。その時、殿より矢野明電の守を徹底的に叩くことを命ぜられたのだ」

森「ほー、そないなことが、、、」

弓「オヌシも知っての通り、それまで明電の守に対する藩の対応は、極めて曖昧なものだった」

森「たしかに、、、そないな空気やったな」

弓「それは当時、明電の守と裏で繋がっていた秋谷大老が、手綱を引いていたからだ」

森「そらわかるでえ」

弓「だが、殿から直接命を受けた拙者は、やる気満々だった。これで思う存分、明電を叩けると、、、これを成し遂げれば間違いなく拙者の時代が来ると、、、」

森「その直後かいな、オヌシの女問題が発覚したんは」

弓「そうだ、それまでだって役臣たちの女問題はたくさんあったが、あそこまで事を大きくされ、殿にまで細かな報告が上がったのは初めてだった」

森「なるほど、オヌシの明電攻撃を止めさせたい大老に、格好の材料を与えてしまったいう訳やな」

弓「そういうことだ。いつもなら隠ぺいして無処分、もしくは、遠くへ飛ばしてハイ終わりだったくせに」

森「せやけど、あの人数に手え出してはなぁー、、」

弓「それをいうなよ」

森「まあな、たしかに不祥事が起きたかて、たいがい上層部も、己らの監督責任を問われるのを恐れて握りつぶし、遠くへ追い払ってお茶を濁すのが常套手段やったもんな」

弓「その通り、あわよくば隠ぺいしてやったことを恩に着せて、使い勝手のいい子分にさせることも、、、」

森「思いあたる奴がぎょうさんいてるなあー」(ちょっと、ワシもその一人やが、、、)

弓「ところが、あの時ばかりは違った。事の子細が殿の耳に入ったばかりか、世間の瓦版にまで載ってしまった」

森「そやねんな、殿がご出席の藩全体寄合の内容まで流れてもうて、殿の激怒の模様がありていに書かれてもうたわな。有名な『あっちも、こっちも』や」

弓「それで、俺は、ハッと気づいたんだ、、、」


(つづく)


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