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おもらし千夜一夜4

298事例2裏「朝見 呉葉」と弱い心。@呉葉 6:2015/05/11(月) 20:08:32
「それでは、実験の説明をします。まず注意事項は――」

先生が実験の説明を始める。

『説明長そう……あ、でも長くても授業終了時間は変わらないし一緒かぁ……』

――篠坂さんも、もっと別の事考えれば、雛倉さんへ届かないのに……。

「――以上です、各班事故の無い様慎重に行ってください」

説明が終わり、各班作業を開始し始めたようで、各所で話し声や器具を設置する音が聞こえてくる。

「はい、シャー芯」

「……まゆ、私にさせるつもり?」

「うん」

私の隣の2人が実験を始めようとしている。
ちなみに実験内容は炭素棒の代わりにシャー芯を使った電気分解。
シャー芯を受け取った雛倉さんは少し嫌そうにしながらも、嘆息をした後作業に入った。
流石に手際が良い……が、一人でするのは流石に大変だ。
黒蜜さんが手伝うのかと思っていたのだが、どうやら丸投げらしい……。

対面に座る二人を見るが、どうも、不思議そうな顔で作業を眺めているところを見るに、全く理解できていない様子。
……仕方が無い。私は雛倉さんの作業を黙ってサポートすることにした。

『早く終わったら、早くお手洗いに……いけないよね……』

そうでしょうね。
と言うか、その様子じゃ実験レポートかけないような気がするけど……。

私は雛倉さんの実験の進行をスムーズに行えるように器具の配置を換えたり、道具を渡したりする。
何をするか分かっていると言葉を交わさなくても、何とかなるものだと、一人で関心していると――

「……あ、ありがと……」

――実験に使う道具を渡した時に、小さい声でお礼を言ってきた……。
いつも私が話しかけても無視するのに……いや、私が悪いのは分かってるけど。
そんなことを思いながら雛倉さんの方に向いていたのだけど、不意にその直線上に居る黒蜜さんの顔が目に止まる。
その顔は…なんと言うか微笑ましいものを見ているような――あ……全く手伝わなかったのはそういう魂胆……。
余計なお世話だ……。


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