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おもらし千夜一夜4

203名無しさんのおもらし:2014/12/06(土) 17:13:54

この世界には、『式神契約』というものがある。
『式神』となる人間は術者の魔力を受け、己を使役する術者の盾となり矛となる。
契約が済むと、術者と式神には特別な繋がりが生まれ、感覚を共有しながら共に成長してゆくのだ。



とある修練場に、ひとりの式神の少女が居た。
相方の術者である少女は今ここにはいない。
契約があるとはいえ、四六時中一緒にいるわけでもないのだ。
式神の少女は呪文の鍛錬をしながらも、頭の中は相方のことと、もうひとつのことでいっぱいだった。
相方に対するものは、心配や恋情などでは決してない。あえてそれに名前を付けるとしたら、怒り。
(あの馬鹿、繋がってること忘れてるんじゃないでしょうね…!)
少女のほかには誰もいない修練場の真ん中で毒づくが、それは怒りと同時に湧き上がってきたもう一つの欲求に遮られてしまう。
少女は反射的に両足を包む袴の間に手を差し入れ、それから恐る恐るといった様子で手を放す。正座の状態になった両足は、その姿勢を崩さない程度にもじもじと動いている。


さて、ここでもう少し詳しく『式神契約』について説明しよう。
先ほど述べた「特別な繋がり」とはなにも魔力の受け渡しに限った話ではない。体の感覚――寒さや痛みなども、一方が感じれば自動的にもう一方にも感覚が行く。実際に傷ができるわけではないが、痛いものは痛い。そして、それは、尿意にも適用される法則だった。
つまり端的に言えば式神の少女は、どこかにいる相方の『おしっこ我慢』のとばっちりを受けているのだった。


「み、水の神よ…、っ、敬虔な使徒に、ぁ、力を、さず、けたまえ…っあ、」
目の前に広げた、呪文の書かれた巻物の字を切れ切れに唱える。水、という言葉に小さく反応する。
実際にはほとんど膨らんでいない彼女の膀胱は、まるで危険水域に至っているような感覚を先ほどからずっと発し続けている。
ならば相方が厠に行けばいい話なのだが、生憎と今日は二人に仕事が入っていなかったために、相方は朝からどこかに出かけたままだ。早く厠に、とせっつくことすらできない。
朝、どこそこに行ってくるという話をされたような気はするが、その時は興味もなく聞き流していた。
つまり、どこかに居る相方が自分の意思で厠に行かない限り、この式神の少女は虚構の尿意から解放されることはない。
ここまで強い尿意を抱えた相方が何をしているのか知る由もないが、きっとすぐに厠に行くだろう。そう楽観視してはいるものの、期限の切られない我慢は辛い。

いくら限界が来ようとも、漏らすことがないのは救いだろうか。
それとも、自分の意思で解放されることのできない我慢は苦痛か。

腰を左右に揺らしても、ぎゅっと股間を抑えても、前かがみになっても尿意の辛さは変わらない。
はち切れそうな膀胱を抱えて、今もどこかで『本当の我慢』をしているのは、彼女ではなく相方だからだ。
もしかしたら買い物の途中で催して、厠を探している最中かもしれない。そういう話を聞いたことはないが、意中の相手とどこかを歩いていて、言い出せないのかもしれない。
いいから早く厠に行け、と想像のなかの術者の少女に怒りをぶつけるが、そんなことをしても仕方ない。
極限状態といってもいいほどの虚構の尿意に苛まれた式神の少女は、鍛錬を諦めることにした。

正座の状態から、腰の引けた状態でゆっくりと立ち上がる。途中、強い波が襲ったが、術者は漏らさなかったらしい。更に強くなった尿意がそれを伝えてくる。
巻物をまとめ、所定の場所に片づけ終え、修練場の戸に手をかけた時、『それ』は起きた。
「っ、あ…待って、っ〜〜」
いままでで最大級の尿意に、たまらず崩れ落ちる。漏らすことはないと頭では分かっていても必死で押さえつける。
長い時間我慢させられた尿意は、それが実在していないとしても少女に解放の快楽を感じさせるには十分だった。
時折弱まる排尿感は、もしかして術者は排尿を止めようとしているのか。
それがもどかしくて、無意識に式神の少女は下腹部にぐっと力を込める。ちょうど、自分が排尿するときのように。
数分が経っただろうか。あれほど式神の少女を悩ませた強い尿意はすべて消え、少女は床から立ち上がる。と、同時に違和感を覚えた。
先ほどまでは体に馴染んでいた袴がいやに重い。
恐る恐る少女が目をやると、愛用の袴はちょうど股から下の一部を濃く変色させていた。


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