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おもらし千夜一夜4
190
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事例8裏「篠坂 弥生」と断水の日。@弥生-前編-③
:2014/12/02(火) 20:57:38
「んじゃまずは……クラスいいんちょ……前期は雛倉だったか……
面倒だし継続でいいかな? 一応賛成反対の決取るから目を瞑って手を上げてくれ」
――面倒だしって……随分適当。
文城先生が私達に目を瞑る様に指示を出す。
そして賛成の人は手を上げるように指示を出す。
私は迷わず上げた。
雛さんは自分で向いてないって言っていたけど、私はそうは思わない。
逆にクラスで一番向いてるんじゃないかって思う。
でも、自分だけ手を上げてるような不安もあって、私は気が付かれない様に目を細く開く。
私の席は後ろの方で、ぱっと見ただけでも真弓さんと檜山さん、他3人程度が手を上げていた。
「んじゃ次は反対の人ー」
私は手を膝の上に置く。反対の人……いるのだろうか?
いまいち賛成の人数も多いのか少ないのかわからなかったので、このときもダメだと思いながら私は目を細めて見ることにした。
――えっと……あ。
見える範囲に一人だけ、肘を机につけたまま遠慮がちに手を上げる人がいた。
その人は黒髪で長髪の……朝見さんだった。
雛さんと余り仲がいいとは言えない相手。
いや、仲が悪いと言ったほうが適切だろう。
ただ、最近は干渉することをやめて、互いに避けてるような気がする。
避けて関わらないようにしてるはずなのに……なぜ手を上げたのだろう?
他の多くの生徒が両方に手を上げなかったように朝見さんもそうするのが自然……。
彼女は何を思って手を上げたのか……本当に向いていないと思ったのだろうか?
「よーし、目を開けていいぞ。結果は継続だな。えっと次は――」
淡々とこれが続き、実に半数くらいの人が委員継続と言う結果になった……適当すぎる。
最後に何か別の話しをしていた気がするけど、下腹部に溜まり始めた物に注意を奪われ、聞き逃す。
文城先生のことだし、恐らく大したことではないだろうと勝手に決め付けておく。
そんなことより、下腹部に溜まり始めた物の方が心配だ。
それは、朝2杯飲んだ飲んだ牛乳が恥ずかしい熱水へと変わったもの。
普段は朝のHR前か後に済ませるのだけれど、朝、雛さんや真弓さんと話す機会が増えたことで、最近ではHR後に行くようになっていた。
朝のHRと1時限目の間には短いが5分の休憩がある。特に文城先生は話が短く直ぐ終わる場合が多い。
だけど、今日はそうは行かない。次授業の先生が既に来て待機している。休憩は無いだろう。
――あと30分……まだそんなにしたくないし全然大丈夫だよね?
私は結構――というより可也“近い”方だから不安が大きかったのだけど
このあとほんの少し我慢が辛くなった程度で、どうにかお手洗いには間に合った。
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