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「お薦め −映画」
1
:
FK
:2008/09/10(水) 21:18:58
「お薦め映画」についてのスレッドです。
みんなに観てほしい! と思う映画をドンドン、
こんな人に向いてますよ! とか、こんなジャンルですよ、と紹介してみてください。
映画評論家の気分で!? どうぞ。
2
:
FK
:2008/09/12(金) 19:59:46
[ニライカナイからの手紙]
蒼井優の主役第1作とのこと。2004年の秋に竹富島(海がきれい)と東京で撮影された。
この映画は「母と娘」を描いたもので、その母親の愛情の表出のしかたを是とするか非とするかで、涙するか白けるか、分かれるところだろう。
もちろん私は、いろいろと考えさせられ、そしていっぱい涙させられた作品であった。
蒼井優は簡単に言うと「笑顔」と「泣き顔」がとてもいい女優だ。
この映画も手紙が大切な役割を果たすが、最近観たものでは東野圭吾の[手紙]やR−50の作品[想文](おもひぶみ)もそうだ。
なお[ニライカナイからの手紙]と[想文]のDVD はあります、お貸ししますので。
3
:
FK
:2008/09/14(日) 21:29:18
[炎上]
VHS。1958年制作の99分、モノクロ映画。やや分かりにくいところもあるが、引き込まれて一気に観てしまった。市川崑監督作品。何とも不思議な俳優だ、市川雷蔵。早世が惜しまれる。
映画では金閣寺の名前を使うことが許されず、「驟閣寺」(しゅうかくじ)となっている。三層のところを二層にして。
なぜ放火したのかが中心的なテーマなのだが、これは単純ないじめ・怨恨説から永遠の美を永遠化するための至上の行為、とも言えるのだろう。わからない。三島由紀夫の原作小説を読んでみる必要がありそうだ。
それを、ものであれ愛であれ、永遠に自分のものにするにはどうすればいいか、と考えていくと、ついにそのためにはそれとともに自らの命を絶つという考え方に達する。残すに忍びなくわが子を道連れ心中するとか、恋人・愛人など添い遂げられない相手とともにその愛を永遠化するために等々。
実際に殺さなくても心の中で・精神的に殺すことでそれが永遠化・昇華されることもある。しかし人間はやはり眼前にそれを見て確認したいものなのだろう。そうでないと信じられないということだろう。
4
:
FK
:2008/09/16(火) 18:43:30
[曖・昧・Me](アイ・マイ・ミイ)
1989年の作品。
17才の女子高生の青春?
「セブンティーンて、もっとステキなことかと思ってた」
と語らせているが、最終的に同じ男子高校生の子どもを妊娠し、その反対にもかかわらず赤ちゃんを産んでたくましく? 生きていくところで終わっている。
110分はやや長く、その心象を描写する画面から読み取るのに苦労した。高校生のみんなならどのように見るのだろう。若くない私にはもはや無理だった...
VHS。お貸しできます。
5
:
FK
:2008/09/18(木) 10:25:59
[炎の人ゴッホ]
生徒さんからのお薦めでDVDを入手。1956年の作品。
原題は「LUST FOR LIFE」。生への渇望? どんなニュアンスになるのか分からない。
ゴーギャンとゴッホの関係だが、この映画を観ている限りは、所詮芸術家どうしは同じ家に住むことはできないということ。芸術観も人生観も、言ってみればすべてが違うのだから一緒に居られるはずはない。また一緒にいたらその独創的な創作はある意味不可能だろう。
ならどうしてゴッホはこだわったのだろうか。映画では彼が孤独を怖れて、といった感じにしてあるが。
私たちが絵を鑑賞するとき、その生涯のディテールを知ることにどんな意味があるだろうか。残された作品のみをただ見るだけでいいのではないか、とも思うのだが。ここは意見の分かれるところだろう。
私は彼の人生を知らなくても、彼の絵を見るだけでいいことにしておこう。人の人生を知るというのは、なかなかしんどいことなのだから。まして彼ら芸術家のそれは。
DVD、お貸しできます。
6
:
FK
:2008/09/20(土) 08:21:35
[椿山課長の七日間]
以前、テレビ放映されたのだが、ビデオテープが足りずにお終いまで観られなかったもの。
そして最初の十分ほどを授業で使ったこと。今回、授業で使おうと思ったらそのテープが見つからなかったこと。といったわけでDVDを購入。
やはり泣かせるのは上手い作家である。浅田次郎。人生・幸せ・恋愛・子ども・やくざなどのテーマがある。いろいろと考えさせてくれるだろう。
西田敏行はあまり好きな俳優ではないが、この作品は良いのでは。何といっても良いのは伊東美咲だろう。なかなか上手いものだ。子役は言うまでもない。
この映画でも子役と動物にはかなわない、というのはそのとおりだろう。もっとも動物は出てなかったが。
人はこの世にいっぱい未練を残しながら死んでいくものだ。死は突然、予告なしにやってくるもの。その無念さを癒やしてくれるシステム(?)。もちろん、本当にはないだろう。
そんな夢(?)をかなえてくれる小説であり、映画だ。
もちろんもう一度現世に戻れるのが、吉と出るか凶と出るか。幸せなことか否かは難しいところだ。いや、はっきり言うとやはり戻らない方がみんなのためなのだろう、実際問題。しかし、未練が残る。残るから未練なのだが。
そんな私たちの希望(?)をかなえてくれるお話。DVD、お貸しできます。
7
:
FK
:2008/09/22(月) 09:34:54
[典子は、今]
ようやくDVDになり、久しぶりに観ることができた。1981年の松山善三監督の作品。
サリドマイド薬害によるハンディを持つ辻典子本人が主役で演じる。映画が始まるとともに流れてくるメロディは、たちまち20余年前に観たことを思い出
させてくれた。
授業でレーナ・マリア・ヨハンソンをビデオで見てもらったが、これで外国と日本との例がそろった。かたやドキュメンタリー、かたや映画ではあるが。
いずれも明るい笑顔を見ることができるが、レーナと典子との彼我の違いは大きい。
DVD、お貸しできます。
8
:
FK
:2008/09/23(火) 11:26:40
[サウスバウンド]
奥田英朗原作の映画化。小説は良かったのでこの映画にも飛び付いたのだが、いや、飛び付きかけたのだが監督の名前を見て若干の躊躇を覚えた。[模倣犯]の森田監督なのだった。あの映画のエンディングは「違うだろ!」という代物だったので。その嫌な予感を振り切って購入。
カットの連続に自然さが欠けていたり、いかにもスタジオのセットというちゃちな感じがあったり、朝の登校シーンのはずなのに光が真上から来ていたり。何やかやと文句はある。
さて主人公のお父さん役は豊川悦司でまずまず。分かりにくいのは主人公が国家や徴兵制についてやり合うシーン(口論)が原作からの印象よりも少なく、やや物足りない。
それからまもなく東京を脱出し、沖縄・西表島へ行っての一家の生活が始まっていく。
最後にいいなと思ったのはバックグラウンドミュージック。ピアノとベース・パーカッションにギターがからむクラシックな音楽。大島ミチルという人。若い人には受けないかもしれないが、何ともシックでしっとり来る音楽だ。
DVD、お貸しできます。
9
:
FK
:2008/09/24(水) 17:03:37
[きみの友だち]
これは重松清の同名小説の映画化。実はこの本、1ページ目を読みかけて、やめてしまった本。今回、この映画を見て、もう一度読んでみようと思っている。どうも連作短編小説集らしいのだ。
つまり、あの映画のいくつかの(ばらばらに見える)エピソードは、実はそういうことから来ていたようなのだ。どうも、腑に落ちない、よほど脚本がわるいのかと思っていたのだが。
ということでメインのエピソードは、主役(石橋杏奈がいい顔をして演じていた)の松葉杖の女の子と、腎臓病を患う友だち([誰も知らない]の北浦愛)とのこと。このなかで泣かせるセリフが出てくる。
「いつまでも一緒にいていい? 思い出がいっぱいできて辛くなってしまうかもしれないけど」だったかの言葉を、まもなく15才で亡くなる女の子が言う。
やや聞き取りにくかったのが残念だが。
あと別のシーンで「忘れるくらいなら、思い出なんかつくらないで」というのもあった。これも聞き取りにくかった。
狂言回しの青年が最初に出てくるのだが、そしてフラッシュバックが何回も繰り返されるのだが、このあたりが分かりにくい。かなり見慣れている人でないと、前後やストーリーが分かりにくいだろう。
*
原作は次のようになっていた。小学6年生の時のことになる。
「中学に入ってからも、一緒にいていい?」
つづけて言った。
「わたし、途中でいなくなっちゃうかもしれないけど、一緒にいてくれる?」(中略)
「思い出がたくさん残って、死んじゃうと、嫌かもしれないけど......いい?」(中略)
楽しい場面であればあるほど、振り返るときの悲しみは増してしまうのだろうか。(中略)
ほんとうに悲しいのは、悲しい思い出が残ることじゃないよ。思い出がなにも残らないことがいちばん悲しいんだよ。
だから、わたしは、いま幸せだよ――。(P.272)
DVD、発売されたら購入予定。そしたらお貸しします。
10
:
FK
:2008/09/25(木) 23:07:18
[百万円と苦虫女]
言うまでもなく蒼井優主演の映画。この題名がいまいちピンと来ないので、どうなのかと思いながら見に行く。結論から言って、良かった。
前科者の独身女性が家族から離脱して各地を転々、としていくお話。
前科者といっても、器物損壊罪なのだが、こうなると法は厳しいものだ。そして世間というか地域社会は過敏なもの。そこで家族から離脱して各地を転々、という仕儀に。
(その各地で転々としていくというのは、私も若い頃夢見た旅行の仕方であり、この映画を見て久しぶりにそれを思い出した。今となっても夢としてあきらめずにやってみたいという気持ちが沸々としてきた。)
ところが彼女・独身女性・佐藤鈴子の場合は、各地を転々とするために必要な百万円(家を借りるための敷金・礼金、生活雑貨の購入のため)をその地で貯めるまでと期限を切っての旅行・転住(?)である。
独身女性であり、ミステリアス・魅力的(?)であるがゆえに(?)各地でトラブルに巻き込まれていく。海の家では遊びに来ている若者に言い寄られ、桃の収穫の山間の田舎では前科者を隠しておくことができなくなり、次の場所へ逃げるが如く。
三つ目のシチュエーションは地方の中都市。ホームセンターでのバイト先で好きになる男子学生と出会う。ここにしてようやく愛し愛される人間関係にほっとできるのかなと思うのだが。
ラストシーンは森山未來演ずる彼氏が駅まで追いかけてくるのだが、すれ違い。人生はこんなすれ違いばかりで成り立ってるのだと慨嘆したくなるようなラストである。
もっとも、ショット自体は彼と彼女の視線が歩道橋の上と下とでからんで、見つめ合っているようにも見えるのだが。
そして最後にひとこと。「そんなわけないか」! との言葉を口に鈴子は駅へ吸い込まれていく。どこへ行くかはわからない。この先のことは何もわからない。
原作は幻冬舎から、監督のタナダユキにより出ている。いずれDVDを購入することになるか。発売されたら購入予定。そうしたらお貸しします。
11
:
FK
:2008/09/26(金) 15:44:04
[蒼井優×4つの嘘 カムフラージュ]
WOWOWでやってたもののDVD版。購入しようかと少し迷ったが、結論として良かった。授業でも使える。そう、まさしく「嘘」の効用・必要性について。嘘をテーマに授業をぜひしてみようと思った。
嘘にまつわる格言も結構あるものだ。おかしな話だが、本当のことをいくら力説しても信じてもらえずに、むしろほんの少し嘘の演出をしたほうが信じてもらえるということも。
四人のクリエーターが蒼井優というキャラクターを得て、創り出す嘘の数々。面白くかつ勉強になった。
DVDお貸しできます。
12
:
渦森六郎
:2008/09/27(土) 20:37:28
「大阪物語」
つい最近亡くなった市川準監督の、今から10年くらい前の作品。
大阪に住む、霜月若菜という中学生の女の子の話。若菜の両親は「はる美&りゅう介」というコンビ名で20年も売れない夫婦漫才をやっている。そんな両親と若菜は、平凡だが幸せに暮らしていた。
しかしある日、若菜の父(りゅう介)が愛人との間に子どもを作ったことが発覚!その愛人と愛人の子どもと若菜一家は同居することに。そして落ち着いた頃、今度はなぜか父が失踪する。若菜は父さがしの旅にでるのだった…。
若菜を演じるのは、池脇千鶴。これが彼女の映画デビューだった。こののち池脇は「ジョゼと虎と魚たち」「ストロベリーショートケイクス」「風林火山」「ゴンゾウ」など多数の映画、ドラマに出演。活躍している。この人は、とても良い女優だと思う。
映画全体の感想としては、前半がすごく良くて、後半はそれほどでもない、といったところ。でも前半は、すごく良いのだ。本当に。一度観てほしい。題名どおり、「大阪の」映画だと思う。映画全体からにじみ出てくる自然な大阪臭がたまらない。
ビデオあるのでお貸しできます(ただし古いテープなので画像きたないかもしれない)。
13
:
FK
:2008/09/29(月) 11:05:47
[大阪物語]
「渦森六郎」氏に拝借して観ました。
前半はなかなかだったが、後半は「芸術映画」風になって分かりにくくなってしまって残念。カットの積み重ね、つまりモンタージュで何かを表現しようとしているのだろうが、あまりに高踏・高尚すぎてか、はたまた私の読解力のなさでか、分からない・伝わってこないのだ。
前半は沢田研二と田中裕子の夫婦漫才が、そしてその夫婦としての崩壊が緊張感をもって展開され、これはなかなかの映画かと思ったのだったが。
後半は中心となって動くのが彼ら夫婦の娘・若菜。
彼女の大ファンなら垂涎もののシーンが続くのだが、当方にはどうして沢田・田中が出てこなくなったの、と。なるほどVHSのパッケージを見たら「主演/池脇千鶴」となっていた。どうもそういう映画だったらしい。
つまり大阪のどうしようもない漫才師が主人公なのではなく、漫才師の14才の娘が主人公の青春映画であったようなのだ。
それで『大阪物語』というのはちょっとどうかなとも。しかし、それもまた『大阪物語』なのかもしれないな、とも。
14
:
FK
:2008/09/30(火) 22:57:05
[スティング]・[タワーリング・インフェルノ]
この26日、ポール・ニューマンが83才で亡くなりました。私にとっては青春時代の映画スターです。その中でいま私の手元にあるのはこの2本。
どちらも娯楽映画ということで楽しめるものです。
なお、VHSが観られないようでしたら、DVDに焼くことも可能ですのでご相談ください。
いずれもVHS。手元にありますので、お貸しできます。
15
:
FK
:2008/10/01(水) 19:17:21
[イキガミ]
今日、三宮で観てきました。原作のマンガはまだ見てませんが、若者向けに仕上げられた映画でした。
「国家繁栄法」というおぞましい法律により、18才から24才の間に1000人に一人だったかの割合で死んでいく。国家により死を与えられるのだ。
それは小学校入学の際の全員になされる注射の中にすでに入れられてあり、それが十数年後に活動を起こし、死をもたらすというもの。
いくつかのエピソードが紹介され、涙もさそわれる。映画の作り方としてやや生硬な感もあるが、題材はいい。
なお原作は星新一の短篇「生活維持省」に似ているとの指摘がある。たしかに誰かが国家のため・他の国民のために死んでいく・死なされていくという点では類似しているといえるだろう。
観ておいていい映画でしょう。DVDが出れば、購入するかも。
16
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17
:
FK
:2008/10/03(金) 06:57:00
[キャットストリート] 2008年10月 2日 (木曜)
今日で全6回終了。NHK毎週木曜日夜8時からの45分間のドラマ。
マンガが原作というものが多く見られるがその一つ。最初は試しに見ようというぐらいだったが、結局、これはなかなか良いということで(授業にも使えるということ!?)録画してしっかり見ることに。
作り方も上手い。まず男女各二人計四人というのがいい。そしてそれぞれ個性的で魅力的であった。
丁度、放映中にフリースクールでの残念な事件があったので、ちょっと水を差されたようではあったが、この作品自体はやはりなかなか良い。泣かせるシーンもちゃんとあるし。また友だちということについても考えさせられるし、いろんな観点から見られるので授業にもいいのでは、と。
一つ気になったのは最終回の「卒業式」でスクール長が四人に順次向かい合って最後の言葉を言っていくのだが、その際、彼は右手を四人の頭に置いて、言うなれば「よしよし」という感じで頭に乗っけるというもの。
もう卒業して独り立ちしていこうというのだから「頭」ではなく「握手」じゃないのかな、と。
DVD、お貸しできます。
なおレス「16」はこれに同じ内容で一カ所間違いがあったので訂正したものです。
18
:
FK
:2008/10/09(木) 08:59:24
緒方拳
緒方拳が亡くなりました。私が観た映画で印象に残っているのは、[砂の器]、[八甲田山]、[鬼畜]です。あと[優駿]も観ましたが有名な[楢山節考]は観たかどうか忘れてます。
とまれ[砂の器]と[八甲田山]はそれぞれVHSとDVDですが、ありますのでお貸しできます。
19
:
FK
:2008/10/10(金) 21:57:22
[八甲田山]
新田次郎の小説『八甲田山死の彷徨』を映画化したもの。芥川也寸志の音楽が印象的だ。
時は20世紀初頭、ロシアとの関係が悪化する中、冬の八甲田を踏破しようという案が軍事上の必要から出される。それを青森と弘前の二つの隊が競うことになり、大悲劇が発生したわけである。
軍隊の非情さが小説では描かれているが、映画ではそれが美化されており、不満とするところではあるが、なおかつ見るべきものはある。
手元にありますので、お貸しできます。
20
:
FK
:2008/10/11(土) 20:10:56
[砂の器]
松本清張の同名の小説を映画化したもの。「宿命」と題された音楽が印象的だ。
隠しておきたい過去を持つ新進気鋭の音楽家が、その栄光の日についに犯した犯罪を暴露される、というスリリングな仕立てに映画ではなっている。原作とは違うところ。
「カメダ」という地名らしい方言がキーワードになっており、言語学的な興味もひかれる。先日亡くなった緒方拳は孤児となったこの音楽家を世話する田舎の警察官役であった。無骨でそんなに器用な俳優には見えないところがまたその魅力であったか。
VHSで手元にありますので、お貸しできます。
21
:
FK
:2008/10/12(日) 22:00:12
『ベスト・オブ・モーリス・ベジャール』
DVD『ベスト・オブ・モーリス・ベジャール』を観る。モダンバレエというか、「踊り」である。相変わらずというか、どれをとっても「美しい」。ベジャールの振り付けによって人間が美しく見える。人間のからだが表現する「美しさ」の見事なこと。
観ながらふと思ったのは、彼ら演じる人たちのこと。かつてのジョルジュ・ドンのような踊り手はいない。いま登場する人たちの中にそんなビッグネームがいるのかどうかもしらない。
要するに彼らは消耗品であり、われわれ観客は消費者であるということ。彼らはどこまでいってもその時限りの消耗品であり、われわれはそれを味わい尽くすきわめて贅沢な消費者であるということ。
演じる人たちは概して若い。若くなくてはできないことでもある。その一瞬の若さをわれわれは鑑賞と称して賞味するのだ。ある意味残酷なことでもあるなと思った。もちろん演じる人たちには名誉と報酬がその対価として与えられるのではあるが。
*
以前、三船敏郎が映画は所詮監督のもの、ということでその不満というのかむなしさを酒でまぎらわせていたとのエピソードを読んだことがあるが、その折りは確かにその言うところの作品としての「映画は監督のもの」という考え方に同意したものだ。その後、あらためて考え直した。つまり監督は映像としては出てこないものであり、長い年月のうちにはその顔すら忘れ去られていくものだ、ということ。
しかし映像として残っている俳優たちはいつまでも永遠にそこに生きているのであり、忘れられることはないのだ、と。
結局、映画は俳優たちのものとして残っていくのではないか。たとえ撮影されたその時は消耗品として扱われていたとしても。
ベジャールの場合もそうかもしれない。彼の踊る姿をDVDで観ることはない。彼の振り付けた踊りは無名(?)の若者たちによって表現され映像化されて残る。それを、いつでも・いつまででもわれわれは観ることができるのだ。
そんなことを考えながらベジャールの最新DVDを観た。何度も繰り返し観たくなるし、観る度に私もあんな風に踊れたらと言わないまでも、あんな風にからだが動かせたらいいだろうなと思うのだ。生まれ変わってこれるのなら、なってみたい・やってみたいものだ、と。やはり人間は自己表現・自己実現をしたくなる動物なのか、と自分のことを思う。
*
消耗品という言葉の語感は良くない。しかし、人生はお互いを消耗品として利用・活用(消費)しあって生きていくものなのだ。
手元にありますので、お貸しできます。
22
:
FK
:2008/10/19(日) 15:34:36
[花は散れども]
神戸で朝一番の回で観てきました。新藤兼人監督95才の作品。学校もの、かな。
大正年間の終わり頃(1923,24年頃)、卒業した尋常小学校の生徒たちとその担任教師の人生模様が描かれていく。
前半、稚拙なほどに一つ一つのカットがぎくしゃくしていて年月の経過もわかりにくいところがあったので、この映画はダメだったかとおもいかけたものだ(そういう演出だったのだろう)。いきなり30年後に飛び、この教師の退職に際し謝恩会として同窓会が開かれ、日中戦争・太平洋戦争の年月を越えてきての生徒たちの苛酷な人生が自己紹介という形で紹介されていく(戦争未亡人・ピカドン・貧困など)。ここはやや辛くて。また演技過剰も感じられ評価の分かれるところか。
後半は二人の生徒の人生を中心にしている。二人とは級長(いまの学級委員長)の男の子とその子を好いていたしっかりした女の子。(脱線するが、この小学校時代の教室での子役達の演技はいまいちで、もう少し時間をかけてほしかったような。)結局、その後結ばれることのなかった二人が、謝恩会で再会し30年前の思いが甦るのだが。結果は...やはり女は強く、やはり男は女々しい、とでも言っておこうか。
やはり、人生はそのことに関してのチャンスは一度きりしかないという厳然たる現実を思い知らされるのだ。
そしてその先生が亡くなり(昭和38年11月、享年66才とあった)、ラストは元級長君は(もう45、6才になっているのだが)東京に戻る。駅でのストップモーション、列車が出たあとの人のいない駅構内が映し出されて終わっていく。
みんなに観てもらえるかどうかは難しいところ。迷うところ。なお、私はこの映画でもすこし涙してしまった。なお言えば、私も教師、人生の行く末を暗示させられ考えさせられるものでもあり、複雑な心境に。そこまで教え子に慕われるというのは羨ましい反面、もしそうだとしたら面はゆく・恥ずかしくもあるのだ。ま、なるようにしかならないが。
23
:
FK
:2008/10/21(火) 21:53:27
[『誰も知らない』ができるまで]
柳楽優弥という魅力的な少年のデビュー作となった[誰も知らない]のメイキングDVD。41分。
つくづく映画というのはキャスティングだと思わせられる。いや、脚本も監督も大事なのだが、この映画の場合、まずキャスティングに尽きる。子役たち5人。四人のきょうだと友人。
この実話に基づく[誰も知らない]がお薦めの映画であることは間違いないのだが、そして今も生徒の誰かのところへ出払っているのだが、それを観たあと、是非、こちらのメイキングも観てもらうといい。お貸ししますので。
24
:
FK
:2008/10/25(土) 22:30:49
[変身]
東野圭吾の小説・『変身』(講談社 1991年 \1350)の映画化。
テレビで放映されていたのを観たのをきっかけに、結局DVDを買った。
映画ではこの二人(玉木宏と蒼井優)が湖の畔にピクニックし、絵を描く幸せな情景がふんだんに出てくる。これが観る者に潤いを与えるのだが、小説ではその点やや無味乾燥なほどハードかつドライである。やはりその点、映画はいい。
また映画では始めジュンに一体何が起こったのかを観客に教えず、ミステリアスにしてあるが、原作ではいきなりネタバレなのだ。
ラストは、映画ではメグの絶叫で終わる感動的なものなのだが、これも小説とは違うところ。要するに小説は多分に脳の移植という問題をメインにしてるようだが、映画では若い二人の恋愛に重きをおいて描いているということ。小説と映画では別の楽しみ方・味わい方ができるとも言える。
DVD、お貸しできます。
25
:
FK
:2008/10/27(月) 22:21:42
[ネコナデ]
待望のDVDが到着、早速、夜、視聴。(実は夏、公開時に見損なった。)
ともかく子猫が「カワイイ」の一言に尽きる。あとはストーリーがどうのこうのなんか、吹っ飛んでしまうくらい。私はやはりネコ派であったと思い知らされる。
客観的に見るなら、会社という組織の本質(リストラや新入社員研修における愛社心の養成・社員間の一体感を醸成するための巧妙な方法など)が描かれているのは勉強になるか。
とまれ人は何によっていやされるか・幸せになれるかといったことについて考えさせてくれもするだろう。しかししかし、ひと言では「カワイイ」しか出てこない。役者たちのメイキングでも異口同音であった。
DVD、お貸しできます。
26
:
FK
:2008/10/31(金) 21:24:34
[明日の記憶]
「お薦め −本」41:FK (投稿日: 2008/10/31 21:05 NEW! )で紹介した『明日の記憶』(荻原 浩 光文社 2004年 \1500)の映画化されたもの。
主人公は50歳。若年性アルツハイマー!
今日の記憶が明日も持続されるとは限らない! それは恐怖以外のなにものでない...
DVD、お貸しできます。
27
:
FK
:2008/11/01(土) 17:39:15
結論、「来るわけないか」でした!
「お薦め−映画」10 :FK:2008/09/25(木) 23:07:18 [百万円と苦虫女]でのラストシーンのひとこと。について私は「そんなわけないか」と書きましたが、「FKとの対話」15 :渦森六郎:2008/09/26(金) 01:04:21 で「百万円と苦虫女」の蒼井優の最後の台詞は、「くるわけないか」だったような気がしますよ。とあり、私はさらに 16 :FK:2008/09/26(金) 14:36:56 で「百万円と苦虫女」の蒼井優の最後の台詞は?
「来るわけないか」か「そんなわけないか」?
気になりますが、言われてみたら、「来るわけないか」かなと思ったりします。
いずれにせよ、DVD待ちです。ただ一つ、原作の小説を読めば分かるかも。本屋へ直行しますか!
さて結論。つまり今日、本を買ってきました。「来るわけないか」でした! 勘違い聞き違い? 何とも、注意力の問題かも。
なおDVDは来年1月30日発売とのことです。購入予定。
28
:
FK
:2008/11/01(土) 21:57:15
[白雪姫]
何十年ぶりだろう、夜、買ってきたばかりの[白雪姫]を観た。ウォルト・ディズニーのこのアニメを初めて観たのはまず間違いなく小学生の頃。その時の感動を少し思い出すことができた。それにしても、生涯で(大げさかも)一度か二度しか観てないはずなのに、これほどまでに印象に残り、気がつかなくても様々な影響を受けているであろうこの作品、1937年のものとは。(挿入曲については、その後何度も耳にしてきている。)
今さらながらこんな単純な物語によくもまあ感動したものだと恥ずかしくもなる。しかし、その時はその時なのだから。そしてこれも私の人生観・人間観を培ってきた数多の作品の中の一つに違いはないのだから。
オーバーな話だが、感慨無量。もうすっかり忘れてしまった遠い小学生の頃の自分を思いやって。
DVD、お貸しできます。
29
:
FK
:2008/11/01(土) 22:41:51
[その日のまえに]
「その日のまえ」の「その日」とは? 重松清の小説の映画化。原作は未読。
今日が土曜日で1日だということで、映画を観に行くことにし、昨夜、この映画に決めた。[きみの友だち]がやはり同氏の原作であり、あれがベタに泣かせてくれるものであったので、この映画もそうかなと思って観ていた。広告でもどっと泣かせるような惹句。
しかし大林監督はそんなベタなやりかたはせず、つまり最近涙もろくなった私でさえも、涙を落とすことなく見終わることができた。つまりじわーっと涙が眼の中でふくらむところまではいったということ。
余命一年というのは、先日の[イキガミ]の余命(?)24時間を思い出させ、対比して考えさせられる。それはともかく、一年というのは考えようによっては長すぎて大変だと思う。24時間は短すぎてこれまたどうしようないのだが。
死はあらかじめ分かっていようが、事故による突然死であろうが、死自体は同じだ。いずれにせよ、その死の時まで私たちは精一杯生きていくしかない。「その日のまえ」まで悔いの残らないように生きていくしかない。
だから問題は残された人たちなのだ。彼らがどのようにして「失いし愛せし人」との別れに折り合いを付けるのか、なのだ。死者も、実は生者の記憶の中で永遠に生き続けている、ただ生者の目の前からは物理的に消え去るだけで。だから消し去ることのできない死者の記憶が、私たち生者の生を苦しめる。そこで「忘れてもいいよ。」ということに、その一つの解決を見いだそうとするのかも知れない。
しかし、「忘れてもいいよ。」と言われて忘れられるはずがない。人間は天の邪鬼だ。むしろ「忘れないで、いつまでも!」と言われた方がスッキリと忘れられるかも知れないのだ。
いや、それでも愛せし人のことは忘れられるものではないだろう。結局はどうころんでも、死ぬまで忘れることはないのだ。私にも何人か、死ぬまで忘れられない人びとがいる。私の死の瞬間に、幽冥の境を彷徨う最後の瞬間にそんな彼らと再会してひと言二言ことばをかわし、できたらハグして別れたい。「未来で待ってる」([時をかける少女])とささやいて。...
そんな夢を夢でなくして実現(?)してくれてる映画に[ビッグ・フィッシュ]があった。あのラストシーンである。そして今回この[その日のまえに]でもファンタジーとしてそれを実現してくれていると私は思っている。
それにしても思う。私たちの人生は死者に見守られながら、その後の余生を生きていく、といったものなのだな、と。先に退場した人たち・死者は、私たちのその死の日まで、私たちとともにあるのだ。生きているのだ。
そう、――。悲しむことはない。ひとあし先に行ってしまっただけなのだから。私たちももすこししたら、追いかけていくのだ。
30
:
FK
:2008/11/02(日) 20:39:27
[僕たちの戦争]
荻原 浩の『僕たちの戦争』(双葉社 2004年 \1900)のテレビドラマ化、森山未來が主人公を演じている。
現代のサーフィンをしていたはずの青年と、昭和20年戦争中の日本の特攻隊の青年とがクロスして...というお話し。宮部みゆきの『蒲生邸事件』を思い出させる。同じような趣向を考えつくものだ。
単純に娯楽として読むことができるのはもちろん、歴史とか戦争とかといったハードな内容をさりげなく私たちに教えてくれるの。絶品であった。
VHS、手元にありますのでお貸しできます。
31
:
FK
:2008/11/04(火) 22:31:06
[ロシアより愛をこめて]
1963年のおなじみ007の第二作。調べてみると1973年に映画館で観ている。これで二度目以上なのだが、定かではない。
娯楽作としてよくできていると思う。もちろん、今時の作品には比すべきもないが。それはともかくまず音楽がいい(ジョン・バリー)。鳴りだした途端、この独特の雰囲気の中に放り込まれる。そしてボンド役のショーン・コネリーがいい。
ま、今からしたらちゃちなところも、無理っぽいところもあるが、ともかく楽しめるのがいい。気分転換にもってこいか。
DVD、お貸しできます。
32
:
FK
:2008/11/09(日) 21:12:44
[生きる]
この黒澤明監督の映画は、志村喬氏の主役としての最高最大の作品ということになるだろう。異論はない。ただ確かに瑕疵はある。無い物ねだりかもしれないが。
黒澤も言うように、演技しすぎというか、気張りすぎであるということ。もう少し力が抜けていたらもっと違った凄さが表現されたかもしれない。しかし、急いで付け加えるなら、あれはあれで、つまり力が入りすぎの感があるけれど、あれで良かったのだと思う。
力みすぎの演技であっても、くさみを感じてもそれを凌駕する迫力があった。また志村氏の人間性のしからしむるものなのだろう。
*
志村氏の作品で私がもっともいいと思うのは、[七人の侍]だ。脇役ということになるが、しかしそれがぴったりとはまっていて申し分ない。皮肉な話だが、世の中の人間には主役たりうる人と、脇役でこそという人とがいるということだろう。誰もが主役をやろうとしても無理であり、それでは映画も生きてこない。難しいものだ。
平凡に生きることは難しい。取り立てて才能のない場合は諦めもつくが、なまじ才能を与えられている人たちは大変だと思う。分を知り、それに満足するというのは難しい。
[生きる」のDVD、お貸しできます。
33
:
FK
:2008/11/17(月) 20:43:07
[包帯クラブ]
これはまず原作の小説を読んでいたので、映画化には期待していた。それと柳楽優弥・主演ということも。
オープニングには参ったが、最後まで見終わってから私なりに解釈できた。ともかくぶつ切りのカットと音楽から始まるのだ。
それと柳楽演じるディノがなぜ妙な関西弁を使うのかも、終わりの頃になって理解できた。なんともけったいな関西弁なので、非常に違和感があるのだが。
相手役のワラは石原さとみという女優。この子はとても可愛く見えるところもあれば平凡に見えるところもあり、やや不思議な感じ。
原作と変わってて気になったのは、この包帯クラブのやり方を非難する人たちが原作では複数いたと思うのだが、それをテンポという女の子一人のしたことにしている点。この点において社会との関わりがやや見えにくいかも。
DVD、お貸しできます。
34
:
FK
:2008/11/18(火) 21:27:15
[神様からひと言]
今日、送られてきて早速、夜、観た。原作は『神様からひと言』(荻原 浩 光文社 2005年 \686)。
なかなか良くできているとは思うが、原作の方がやはり良いような気がする。もちろん映画はこれはこれで十分楽しめるのだが。なかなかお勉強にもなるので授業でも、と。
「神様」とはやはりお客様のようで、これはある食品会社のクレーム処理係のお話。悲喜こもごもというやつ。サラリーマンは辛いよ! 宮仕えは辛いよ! といったところ。
DVD・本、ともにお貸しできます。
35
:
FK
:2008/11/29(土) 17:24:47
2008年11月29日 (土曜) [The ショートフィルムズ/みんな、はじめはコドモだった]
ガーデンズで、朝の一回目で観てきた。さすがに客は少なく十人ほど。新しい映画館なので座席が抜群に良い。ただ空調がどうなってるのか、やや寒かった。一度ぬいだ上着をまた着たのだった。
阪本順治「展望台」・井筒和幸「TO THE FUTURE」・大森一樹「イエスタデイワンスモア」・李相日「タガタメ」・崔洋一「ダイコン」の順に組まれたオムニバス、92分。
阪本順治監督の「展望台」とは大阪の通天閣。その最上階を舞台に、営業終了後に取り残された二人のお話。捨てられた子どもに人生を捨てようとした大人が救われることに。
子どもの感じる絶望の深さというのはどんなものなのだろう。いやいや、子どもというのは本来、楽天的なものなのだ、との声も聞こえてくるが、なかなかそうとは言い切れないだろう。そう簡単には涙も出てこないくらいの思いをしてきてる子どもも少なくないだろう。
しかし、そんな子どもによって大人が救われるのだ。「ずっと生きていてくれるだけで、元気が出る」だったかのセリフを、子どもが最後の別れ際にその男(大人)に投げかけてくる。それは優しさなのだろう。
井筒和幸監督の「TO THE FUTURE」は小学校の教室での教師と生徒とのやり取りがメイン。小学生らしい性の問題も出てくる(女の子のプラジャー・男の子の下腹部の毛)。教師のある種の異常さは何を言わんとしているのか、私には分からなかった。ラストシーンは子どもたちらしい凄絶ないたずら(?)。連想としては[泥の河」では蟹に火を付けるのだが。このシーンだけではないが、これではPTA(教師も保護者も)の反発を買うかも。あと親のクレームの話も。
唯一、瞼が熱くなったのは大森一樹監督の「イエスタデイワンスモア」。すでに題からしてそれを予想させるものだが、もちろんカーペンターズの歌のこともあるだろう。
カタカナの題なのに中味は時代劇。唯一の。浦島太郎が出てきたりと人を喰ったようなお遊びでもある。玉手箱で歳をとってしまう、というアイデアを利用して子どものショウタが母親を助けるために一挙に大人に変身してしまうのだ。ややこしい理由をつけて母親の店を手伝い繁昌させることに。
母親と子どもとの関係を描いてホロリとさせられる。
李相日監督の「タガタメ」はある意味、重い。死神が出てきて面白おかしく(?)もしてあるのだが。そしてラストは夢を実現させてやっているようでもあるのだが。人生の運命の難しさを感じさせられる。また日本社会の「問題」も考えさせられる。
余命三ヶ月の父親(母親はすでに死去)が、39歳のハンディをもつ息子をひとりおいて死ぬわけにいかない、と死神と交渉するのだった。
崔洋一監督の「ダイコン」は、「ダイコン〜ダイニングテーブルのコンテンポラリーは」が原題。これは難しくって、分からなかった。
36
:
渦森六郎
:2008/11/29(土) 17:35:06
「みんな、はじめはコドモだった」、僕も観に行きたかったのです。先を越されるとは…。中間テストが終ってから行ってこようかな。
37
:
FK
:2008/12/10(水) 22:07:39
[男装の麗人]
6日夜、放映された歴史ドラマ(?)。数奇な運命をたどった女性・川島芳子の生涯を描く。――とは月並みな言い方だが、歴史にあるいは中国と日本という国に翻弄された女性というかいち人間を描く。私自身はまだそれほど興味を持っていなかったので詳しくは知らない。これを機に、といったところ。
それはさておき、なぜこのドラマに注目したかというと、ぶっちゃけた話、ということだが、その川島芳子の若い時を黒木メイサが演じているから! [風のガーデン]で初めて見て、その個性にひかれたからだ。結論から言ってこのドラマでの黒木の方が一段と魅力的であった。もちろんそれは露出時間が長いせいもあるのだが、彼女がこのような役柄を好んでいるからかも知れない。
38
:
FK
:2008/12/11(木) 23:15:54
2008年12月11日 (木曜) 「七瀬ふたたび」終了
NHKのドラマ「七瀬ふたたび」が今晩で終わった。「時をかける少女」に続いて筒井康隆の原作を観ることになった。いずれも見終わって心に重いものが残ることとなった。もちろん、いろいろと考えさせられることに。
「いつまでも(ずっと)友だちでいてくれる?」と七瀬がルリに言うセリフがやはり切ない。案の定、それは伏線で、彼女が瀕死状態になり、しかし助かって、ホッとするまもなく七瀬が実は相手の心の声が聞こえてくることを告白すると、「バケモノ」と罵られてしまうという悲劇。超能力者はどうしてバケモノにされてしまうのか。そんなことが気になった。あとまだ、いろいろあるが、まずは原作を読んでみようかと。
最後に、やはりヒロインが魅力的だった。そして彼女を取り巻く脇役も。全10回、観てしまった。
39
:
FK
:2008/12/19(金) 09:01:11
2008年12月19日 金曜 「風のガーデン」終了
とうとう「風のガーデン」が終わってしまいました。このドラマが放映される前に、すでに緒形拳は71歳で10月に亡くなってました。私自身は、彼に格別の思いをもってこのドラマを見ることになったわけではありません。気になる脚本家のホンだったからであり、そこに彼がいて、彼の最後の作品を見ることになったということです。
しかし良かったですね、彼の最後の演技。訥々とゆったりと人生最後を飾るにふさわしいものであったと思います。
18 :FK:2008/10/09(木) 08:59:24 にも書きましたが、彼の作品ですぐ思い出すのは『砂の器』・『鬼畜』そして『八甲田山』ですね。
俳優の死が一時代を画すということがあるとしたら、彼の場合もそういえるかも知れないですね。
40
:
FK
:2008/12/28(日) 23:44:16
『ブレーブストーリー』(宮部みゆき 角川書店 2003年 \5400)
ようやく読了。一年がかりで。なんせ1000ページのもの。
和製ファンタジーというところ。しかしなかなか難しい。
というのは要するに「魔界」やドラゴンが登場しないわけにはいかないからだ。純粋に(?)日本産のアイテムだけで構築するのは難しいということだろう。
また別の面から見ると、ワタルの成長物語。人生はかく、あるのだ、と。
アニメ版で観たほうが早いし分かりよいかも。そのあとこの大部の本に取りかかってもいいかもしれない。
DVD(アニメ)、本ともに手元にありますので、お貸しできます。
41
:
渦森六郎
:2008/12/29(月) 00:53:23
「純粋に(?)日本産のアイテムだけで構築」
そんなファンタジー小説ができたら面白いと思います。僕もちょっと考えてみよう。
42
:
FK
:2008/12/29(月) 19:06:03
2008年12月28日 (日曜) [ラースと、その彼女]LARS AND THE REAL GIRL(2007)
映画評を読んで、観たい映画を決めるのだが、これはその一本。本年最後の映画館での映画鑑賞ということに。
しかし、「参った」のひと言。こんな映画を作れるアメリカ人というのは実に不可解な人たちだ。あの軍事力や経済力をはじめとして偉そうにしているアメリカが、このような人の優しさをいっぱいに描いた映画を作れるのだから。悔しいけど日本映画にはまず望むべくもない。なぜなら日本社会がそこまで成熟してないからだ。(民主主義ではないから、といってもいいかも。それは飛躍しすぎるとしても、)宗教の社会における役割といった面からも見ることができる。
心に傷を負った人は、その傷を癒すためには同程度の、あるいはそれ以上の時間とまわりの力添えがなければならない。ラースを取り巻く人たちのあの無限の優しさは、言葉で表現できないほど素晴らしく、ただもう「参った」としか言いようがない。羨ましくもある。
表面的にはあの実に精巧な「美人」に目を奪われ、あらぬ事を憶測してしまうかもしれないのだが。いやだからこそ、あのラース役のキャラクター、どこまでいってもひたすら真面目な誠実な人柄が、ものを言うのだ。
またしても涙を禁じ得ない映画であった。DVDが発売されたら、みんなにも是非、観てもらいたい映画だ。
41 :渦森六郎:2008/12/29(月) 「純粋に(?)日本産のアイテムだけで構築」そんなファンタジー小説ができたら−−大いに期待します。『ハリーポッター』に負けないのを頑張って!
43
:
FK
:2008/12/30(火) 11:15:04
2008年12月28日 (日曜) [椿三十郎](2007)森田監督版
夜、テレビ放映されていたものを観る。これは言うまでもなく黒澤明監督のそれのリメーク版。
結論から言って、残念。黒澤へのオマージュでもあるのかもしれないが、あまりにも黒澤のをなぞりすぎの感。特に三船敏郎ならぬ織田裕二が演じる椿三十郎は、無理があった。三船の真似(というか、演出の問題だが)をせずに織田らしく料理し直してやればよかったと思う。人の真似・物真似はオリジナルにまず、敵わない。
なお椿三十郎をそれぞれが演じた年齢を調べてみると三船42歳、織田40歳である。若干のずれはあるだろうが。それにしても現実の貫禄の差は如何ともしがたい。その理由はやはり織田が三船をなぞるからだろう。織田のオリジナリティが欲しかった。ただこれは森田芳光監督の指示だったかもしれないので、本人の責に帰するわけにはいかないが。それにしても私はやはりこの監督が合わないということだろう。
2008年12月30日 (火曜)
本日、深夜10chで 2:19--5:17(実質31日)に放映される映画はお薦めです。私が若い頃一度観たきりの映画ですが。[愛と哀しみのボレロ]です。
44
:
FK
:2008/12/30(火) 20:58:59
2008年12月29日 (月曜) [日本沈没]
こちらもリメーク版。小松左京の原作ははたして読んだのかどうかも忘れたくらい古いもの。ヒロインの柴咲コウがなかなか良かったので、彼女のファンにとってはひろいものだろう。それ以外ではやはりB級映画としか言いようがない。実はこのDVD、定価を大幅に下回って売られていたのだが、それもむべなるかな、であった。
手元にありますので、お貸しできます。
2008年12月30日 (火曜) [父と暮せば](2004)
広島の原爆を扱った作品だった(知らなかった)。原作は井上ひさしの戯曲。二人芝居か。宮沢りえが好演、父親役は原田芳雄。
原爆で生き残ってしまった(!)人たちの苦悩を描いたものといえるか。生き残り、さらに自分だけが幸せになっていっていいのかという自問が、自らを苦しめる。まさにトラウマか。
それを解消(?)させるのに、亡き父親が亡霊となって(?)登場し、四日間、二人で対話しながらそのトラウマを解消していく、という筋立てなのだろう。原爆を扱った佳品・佳作として推奨したい。
VHSで手元にありますので、お貸しできます。
45
:
FK
:2009/01/01(木) 23:51:29
2009年 1月 1日 (木曜) [どら平太]
今日のお昼にやってたのを録画。夜、早速観る。市川崑監督・役所広司主演。山本周五郎の短篇『町奉行日記』が原作。やはりカットがあるようで不自然なシークエンスがあり、残念。
しかしあり得ないファンタジーが、やはり描かれている。そう、やはり山本周五郎なのだ。あと殺陣のシーンはやはり少々、無理っぽいおもむき。それと悪役の三人が義理と人情・義侠心からどら平太に屈服(?)していくというのは、なかなか難しいのでは。
いまから原作を読んで、そのあたりを。
46
:
FK
:2009/01/02(金) 19:02:11
2009年 1月 2日 (金曜) [ウォーリー]
久しぶりにディズニーのアニメを。予告で観て、なかなか良さそうと思い。ただ、一緒に行く分には振られて、ひとりで鑑賞!
お正月とはいえ、客の入りはあまり良くない。映画の性質上、子ども連れが目立つ。(ちらっとこの東宝シネマズ西宮OS、つまりガーデンズ内の映画館全体の入りもあまり良くないと、聞こえてきた。真偽の程は分からないが。)そういえば映画のお終いの頃暖房が切られていてか、寒くなってきていた。
要するにこの[ウォーリー]は是々非々、といったところ。つまり予告で期待したほどではなかったけど、お勉強としては結構、考えさせられる。授業で使えるかな、といったところ。ただ大音響ばかりが続くので、この点は疲れた。
予告で見に行こうと思わせられたのは、表情のないロボットなのに、いかにも人間らしい表情を表現していたのからであった。あと細かく言えばきりがないが、29世紀のお話しで、地球はもうボロボロ。宇宙船でみんな宇宙空間に待避しているといった設定。いろいろ無理っぽいところもあるが、「現代社会」の勉強にはオーケーか。何より、惹きつけて見せてくれるので。
47
:
FK
:2009/01/03(土) 22:54:13
2009年 1月 3日 (土曜) [害虫](2002) HARMFUL INSECT
テレビの録画。昨年の「篤姫」の宮崎あおい、というところから放映されたのだろう。彼女の15才の時の作品。彼女はすでに4才から子役としてスタートしていたそうだ。13才の中1を同い年の蒼井優とともに演じていた。二人とも今に比べればずっと子どもっぽい。
正直言ってよく分からない映画であった。現段階では私にその読解力はない。もう一度観たら分かるのかも知れないが、芸術というのは感性の問題で、分からないものはずっと分からないものかもしれない。
あえてひと言いえば、人間存在というものの不可解さ、か。もっと単純に言えば、思春期の女性の心の遍歴・惑い・不安・悲しみ...といったものの混在か。
48
:
FK
:2009/01/05(月) 10:46:03
2009年 1月 4日 (日曜) [K-20 怪人二十面相・伝]
西宮北口ガーデンズの東宝シネマズで観てきました。「高校生友情プライス」の三人と(笑)
実はこの映画、事前にいろいろ何を観に行こうかと調べてたときには、はなからオミットしていたのです。ところが、この映画を、ということで指定されたので(?)なかばあきらめ気味で観に行ったわけです。
ところがところが、どうでしょう。オープニングでいきなり、参ってしまいました。これは凄いことになるな、という予感がしました。そして、そのとおりの展開でした。これは、なかなかの映画でした。スタントもきっちり面白く見せてくれ、松たか子演じるお嬢様も、ありえないけど面白く、一気に最後まで見せてくれました。
ネタバレしないようにオープニングだけ紹介すれば「臨時ニュースを申し上げます。臨時ニュースを申し上げます。」と、例の1941年・昭和16年12月8日午前6時のラジオの臨時ニュースが流れるのだが、ただ内容は少し現実の歴史とは違っていて、そこからこの怪人二十面相が登場することになるのだ。
ということで、細かな瑕疵はあるが、授業で使ってみたい気がする。
49
:
FK
:2009/01/05(月) 19:47:50
2009年 1月 5日 (月曜) [大菩薩峠](1960)
昨年、録画しておいたもの。第一部。(第三部完結編まである。)ほぼ半世紀前の市川雷蔵主演の時代物。ニヒルな剣士・机竜之介のお話。原作の小説は、文庫で全20巻に及ぶ中里介山の作品。未完。未読。
この映画は何より「市川雷蔵」という俳優を見る・知るだけでも価値のある作品か。30代でガンで早世したのが惜しまれる。人間の顔は人それぞれで千差万別。そんな中で魅力的に造形されたいい顔を持っている俳優だと思う。ただ素顔はきわめて平凡であった。
50
:
FK
:2009/01/06(火) 22:47:27
2009年 1月 6日 (火曜) [愛と哀しみのボレロ]
2008年12月31日に放映された映画[愛と哀しみのボレロ]をお薦めでも紹介したが、今夜、ようやく観ることができた。1981年の作品であり、日本封切り直前の試写会で観たのが最初だった。まず懐かしい。
何と言っても圧巻はラスト10分ほどのジョルジュ・ドンが踊るラベルのボレロ。途中から女声、そして男声とオーケストラの音に声が重なり盛り上がっていく。このシーンを観るだけでもバレエファンには垂涎ものだろう。
ストーリーは、実は悲しいもの。第二次世界大戦から始まって各地での人間模様・人生模様が描かれていく。戦いが終わって20年。そこまで描かれてきた人たちの子どもたちも含めて映画の主舞台でもあるパリのエッフェル塔が見える場所にユニセフのチャリティーで集まってきて、それぞれが演じ、その関係者たちがそれを見守る。――戦争の悲惨さをまた別の角度から描いたものでもある。戦争反対を声高に言わなくても、それは伝わってくるのだ。
VHSで手元にありますので、お貸しできます。
51
:
FK
:2009/01/07(水) 22:07:49
[おもひでぽろぽろ]
1991年のアニメであった。脚本・監督は高畑勲で、製作プロデューサーが宮崎駿、スタジオジブリの作品。タエ子の表情や夜のシーンなど、アニメ技術のすごさを見せつけられる。
主人公のタエ子は27歳。小学校5年に記憶が帰り、そのシーンが現実の大人のタエ子と入れ替われ立ち替わり現れるように映画は展開していく。
*
人というのは何かにこだわって生きているものなのだと思う。ひとそれぞれで中身は違うにしても。
そしてその処理が上手くできないと、いつまでもそれにかかずらってしまって、今、目の前の人生をきちんと送れなくなってしまうのだろう。
ラストは小学校5年のタエ子と大人のタエ子が列車の中に登場する。もちろん大人のタエ子には小学校5年のタエ子は見えていない。そしてもう見えなくなるのだろう。
大人のタエ子はようやく脱却していくのだ。それがハッピーエンドなのかどうかは、誰にも分からないが。
52
:
FK
:2009/01/11(日) 22:00:06
2009年 1月11日 (日曜) [ぼくの神さま](2000年 米)
録画したままで観てなかった映画。ナチスドイツを批判し指弾する作品は多いが、この映画も基本的にはそう。ただ宗教、キリスト教とユダヤ教とのからみがあり、ユダヤ人であるから苦しみながらもカトリックを装って子どもだけを生き延びさせようというところから話が始まる。
ポーランド、1942年。11歳の男の子・ロメックはヴラデックとトロという男兄弟とその両親の家に預けられ、ここでの彼らとの何ヶ月間が描かれている。幼いトロはあたかも十字架に架かったキリストを彷彿とさせるような役割を演じていくのだが、この点が単なるナチス批判の映画と違うところか。
宗教的な比喩・暗喩などはわからないので、十分にこの映画を理解したことにはならないかもしれないのだが。どんな位置づけになるのか、専門家の意見が欲しいところだ。
それはともかく、反戦映画としてそれだけでも十分だろう。
53
:
渦森六郎
:2009/01/14(水) 23:47:24
『チェ 28歳の革命』
今年はキューバ革命50周年らしい。キューバ革命におけるカストロと並ぶリーダー、チェ・ゲバラを描いた二部作のうちの一つ目だ。
ついに観てきた。この映画の存在を知る少し前から、マイブームが「キューバ革命について調べること」であったので、丁度いいタイミングである。
なかなか良かった。。俳優陣が役にハマっていたし、キューバ革命戦争でゲリラ活動中のチェと、革命後のキューバの大使として国連の会議に出席するチェとをカラーとモノクロの映像で交互に描いてたのが面白かった。理想の革命戦士としてのチェと、政治家としてのチェを対比しているのかもしれない、などと考えてみる。しかしまあ、国連総会でのチェのアメリカ批判は壮快であった。うーん、やはりかっこいい人なのだなあ…などといったことばかり言っていたら、それはなんだかカストロの思うつぼのような気がしないでもない。いかんいかん、疑わねば。英雄ほど、えげつないことをしてるものなのだ。
さて、そんなことを思い、これからも「キューバ革命について調べること」をますます張り切って続けていこうと心に決めつつ、僕は映画館を出たのだった。
54
:
FK
:2009/01/17(土) 20:48:36
2009年 1月17日 (土曜) [ロレンツォのオイル/命の詩](1992)
生徒のAさんからのお薦めで、借りたもの。この題名からして意味不明で、何やら取っつきにくい感じがしたのだが、なんせお薦めだったので。「命の詩」は邦題で付け加えられたもの。
さて最初のシーンはアフリカで、いよいよもって何が始まるのかと思っていたら、舞台はアメリカは首都ワシントンに移っていよいよメインテーマが始まる。ALD(副腎白質ジストロフィー)と呼ばれる難病に罹った男の子ロレンツォとその両親のお話。実話だということ。
ひとりでも病気の人がいると、家族のみんなはそれにかかり切りになり実に大変な状況になる。それはお年寄りや小さな子どもの場合もその程度の差はあるが、それぞれに大変だ。この映画の場合は主として両親であるが、その格闘・奮闘ぶりはとてもとても。
しかし最終的に、親の愛情のなせるわざか、医者ではない素人の彼らが治療への道筋を見つけ出すというわけである。いろいろと考えさせられることはあるが、まずは感じることでいいだろう。そこから各自がどのように行動していくかを考えれば。なお、吹き替えもあったが、英語音声で観た。
55
:
FK
:2009/01/22(木) 13:38:30
2009年 1月22日 木曜 [長生き競争!]
年末にテレビで放映されたものを忘れていて、今日、観た。原作の小説(黒野 伸一 著)の存在すら知らなかった。
予想以上にジーンときた。何度も涙を誘われた。おそらく小説も脚本もいいのだろう。ベタといえばベタなのかもしれないが、分かっていても見事にのせられて感動させられる。内容が76歳の「お年寄り」たちということもあり、私にはよりなじみやすかった(?)ということかもしれない。
二十歳の女の子(石原さとみ)が登場して、狂言回しをするわけだが、やはり若さはいいなとまず率直に思ってしまう。もちろん最後にどんでん返しがあるのだが。そして人と人との出会いの摩訶不思議さ・運命的なもの、そんな人生でのあり得べき様々なことが私の胸に迫ってくる。加齢によるものだけとは思わないが。
そう、人間は生まれ変わり、生まれ変わりして縁のある人たちとの出会い(と別れ)を繰り返していくものなのだ。
なお演ずる老俳優たちはさすが、というべきなのだろう。うまいものだ。佳い作品だったと思う。
56
:
FK
:2009/01/24(土) 19:59:05
2009年 1月24日 (土曜) [誰も守ってくれない] 今日から公開
期待通りか、それ以上の出来の映画だった。オープニングからしてすごいと思わせられ、あまりのことにこちらの心もぐさぐさにされ、あまりのひどさに涙ぐんでしまうのだった。
これまで忘れられていた視点なのだろう。加害者側の家族たちのこと。この映画の場合、容疑者は主人公(妹・志田未来)の兄で、あと父・母。この家族がこの少年による殺人事件によって崩壊し、さらに日本社会の陰湿な社会的制裁を受けていくのだ。
その中にあって容疑者の妹を世間から守っていく、というのをメインに話が展開していく。ネット社会のすさまじさが印象的だ。人間というのは、どこまでも非人間的になれるものだ。もちろんその一方で、人間はやはり人間による優しさや絆(この場合、主として家族ということになる)によって生きていけるのだということを実感させられる。
佐藤浩市と志田未来の演技が、私たちをぐいぐいとその世界に引っ張っていく。佳作といっていいだろう。
57
:
FK
:2009/01/26(月) 23:06:03
2009年 1月26日 (月曜) [そうか、もう君はいないのか]
2009年1月12日月曜よる9:00放映。出演者は城山三郎に田村正和、奥さん・容子に富司純子というキャスティングで。
この絶妙な題名にどうしても惹かれて録画、先ほど見終わった。それにしても先立たれるのは辛い。
ドラマとしては、それほど上出来の部類にはならないかも知れないが、田村も富司も上手いと思う。
「仕事と伴侶」が大事と息子に言わせているシーンがある。その通りだと思う。人生の必須アイテムだろう。仕事は実は他の何でも人それぞれでいいのだが、伴侶はそれしかないだろう。いずれ別れが来るのは分かっているが、そしてその死別のあとは心の中で生き続けさせていくしかすべはないのだが。
葬儀というものは、真に悲しみたい人のためのものではないことが、このドラマでもうかがい知れる。逆にこう考えればいいか。つまり、あまりに悲しみを悲しむと人として死んでしまう、廃人と化してしまうおそれがあるので、その気を紛らわせ真に悲しむことを許さないための思いやりの儀式・形式なのだと。ともかく生き残った・残された人々の為のまさにセレモニーなのだろう。
VHSで手元にありますので、お貸しできます。
58
:
FK
:2009/02/03(火) 21:21:05
2009年 2月 3日 (火曜) [ありふれた奇跡]
毎木曜日夜10時からの連続テレビドラマ。山田太一脚本。
この題名からして、すごいなーと思わせられる。初めて耳にしたときからずっと今も、考え続けている。この言葉の意味を。
なんせ「奇跡」というのはそう簡単にあるものではなく、人生においてもそうそう出会えるものではない。その「奇跡」をつかまえて「ありふれた」とするのだから、これは一体何なのだ! といったところだ。
私たちの日常は、すべて偶然のように見えることの連続であるとも言える。しかし、実はそれらはすべて必然なのだ。そう、必然なのだ。ただそこにほんの少し偶然が混じっているために必然だということを忘れてしまっているのだ。
奇跡もそうだろう。毎日のことは実は奇跡的なすごいことの連続なのに、それと気付かずに当たり前のこと・あって当然のこととして看過しているのだ。つまり「ありふれた」こととして、その重大性や奇跡的であること気がつかないのだ。
[ありふれた奇跡]は、日常生活の中の奇跡を私たちに示唆してくれるのだ。
VHSで手元にありますので、お貸しできます。
59
:
渦森六郎
:2009/02/11(水) 21:40:13
『チェ 39歳別れの手紙』
何かを変える、ということは難しい。なかなか理解もされないもので。
さて、「28歳の革命」に続いて観てきた。チェという人は、おそろしく不器用な人なのだった。本気でラテンアメリカ全土の革命を目指して、自分でわざわざ過酷なボリビアのジャングルに出かけて、うまくいかなくなって、結局殺された。自他ともに認める夢想家なのだった。
映画としては、僕は前作より良かったと思う。終始、静かな悲壮感と迫力に満ちていた。
60
:
FK
:2009/02/12(木) 20:51:25
『チェ 28歳の革命』『チェ 39歳別れの手紙』
http://che.gyao.jp/
観たい気がする。しかし、しんどそう。しかし、観ておかねばならないような。
どうせなら、二本を同時に続けて観れたらいいのに、と。湊川公園のパル・シネマあたりだったらやるかもしれない。それまで待つか。
61
:
FK
:2009/02/19(木) 20:43:46
2009年 2月19日 (木曜) ブラック・ビューティー/黒馬物語(1994) BLACK BEAUTY
日本では未公開の映画をDVDで、準備室で観る。観客三名。
馬好きのAさんのお薦め。たしかに生き生きと走る躍動する馬の姿は美しい!
ストーリーは19世紀末のイギリスでのお話し。イギリス社会というものを垣間見ることが出来る。
内容は感動もの! 実に人間と馬とは相性の良い仲間同士なのだと思わせられる。そういえば犬もそうか。そして「犬馬の労」という言葉もあったな、と。
62
:
FK
:2009/02/23(月) 21:38:25
2009年 2月23日 (月曜) 新しく入手したDVD
[百万円と苦虫女]、[レインマン]、[虹の女神」−− 手元にありますので、お貸しできます。
まもなく入手−−[蟲師]、[ミヨリの森]
あとの入手予定は[おくりびと]は3/20頃、[火垂るの墓]は3月末、[きみの友だち]は4月初め、[イキガミ]は4/25頃。
63
:
FK
:2009/03/03(火) 22:27:39
2009年 3月 3日 (火曜) [ミヨリの森]
漫画原作のアニメ。主人公のミヨリの声を蒼井優がやってるというところから、この映画に着目。たまたまこのDVDが50%引きで販売されていたので、ラッキーとばかりに購入。蒼井優の声だけ、ってのもなかなか良かったですよ。
内容は自然破壊(ダム開発)に対する子どもたちや森の精霊(?)たちの抵抗とでもいえるのかな、そんなお話しに現代的な話題、両親の不和・離婚や学校でのいじめ、恋愛の失敗による自殺などが。また授業で紹介できるかも。
漫画(全3冊)もDVDもお貸しできます。
64
:
FK
:2009/03/04(水) 22:54:09
2009年 3月 4日 (水曜) [座頭市物語](1962年 大映)
勝新太郎の代表作として有名なシリーズの第1作。モノクロ。96分。
あらかじめおことわりの言葉があったが、現在では使用できない用語がいくつか出てくる。差別に関する言葉だが、実は主人公に差別されるもののつらさを吐露させるシーンがあり、これは授業で使えるというか、勉強になる教材になるなと思った。
時代劇は白黒にかぎるなー、と思わせられる。丁寧に作られている。なおこのシリーズは第26作まであるとのこと。人気があった理由が少しわかったような気がする。公開時、私は小学校6年くらいだから、その時は観ることはなかったと思う。今にして、というわけだ。
2009年 3月 4日 (水曜) [亀は意外と速く泳ぐ](2005)
蒼井優がお目当て。テレビで放映されていたのを録画したもの。主演は上野樹里。
内容は、何と言っていいのか分かんないようなもの、私には。とりあえず授業には使えないけど、蒼井優が面白いので。以上。
DVDにダビングしましたので、お貸しできます。
65
:
FK
:2009/03/11(水) 22:37:09
2009年 3月11日 (水曜) [続・座頭市物語]
先週に続き、第二作。京都テレビ。感想は先週同様で、しっかりしたカメラワークで作られているな、と。また音楽もなかなか格好良い! 斎藤一郎という人。
だんだんと面白くなってきて、次の作品を観たくなってきた。昔のは良かった!
66
:
FK
:2009/03/16(月) 20:53:05
2009年 3月16日 (月曜) [チェンジリング](2008) CHANGELING 142分
クリント・イーストウッド監督の作品。映画評を読んで観に行くことに決めたもの。久しぶりの洋画。半信半疑であったが、これまた凄い作品であった。DVD買って、授業でも観てもらいたいくらい。やや長尺ではあるが。
題名の「チェンジリング」はぼんやりと今はやりの「チェンジ」に関係することくらいだろうと思うだけで、調べもせずに映画を観た。観てあらためて疑問が湧いてきて帰ってから調べてみた。いろんな含意があるようだが、例えば「取り替え子」。接尾語の「ling」は人、たとえば愛しい人のことをダーリンdarlingというような。
内容としてはありふれた題材なのかもしれないが(子どもの行方不明事件)、いろいろなことを考えさせてくれる結構ハードな映画であった。母親の愛情・父親の無責任、警察や政治家とその権力行使、精神病院と精神科医の果たす役割(治安維持的側面)、キリスト教会や市民の民主主義的な思考と逞しい行動力、死刑という刑罰の是非(絞首刑のシーンがある)等々。
何からでも勉強になることがあるだろう。なお時代は1930年前後であり、当時の女性の服装と帽子に特色が見られて興味深い。主役を演じるアンジェリーナ・ジョリー(母親クリスティン・コリンズ役)とがっちりした脇役によって良い映画になっていると思う。観ておいていい映画だろう。
67
:
mlk
:2009/03/17(火) 10:12:03
>>66
久々の書き込みです!
チェンジリング私も見ました。
最初は「怖い話系かな〜」と軽い気持ちで友達と見に行ったら、予想外に重たい映画でしたね;(しかもハッピーエンドじゃない…)
これが実際に起きた事件だと知ってビックリし、見終わってから自分で色々調べてみましたが、実際の事件は映画よりも残酷だったみたいでなんだかショック受けました。。
でもいい映画だと思います!
68
:
FK
:2009/03/17(火) 13:36:47
2009年 3月17日 (火曜) [チーム・バチスタの栄光]
先だってテレビから録画しておいたものを観た。早速、あれっと思ったのは女性主人公がいる! つまり田口公平が田口公子に変身、ならぬ設定替えをされていて驚いた。やはり映画的にはこれが面白いのだろう。
心臓手術のシーンはあまり眺めていたくはないが、本物らしく描かれているのだろう。白鳥がキザっぽく描かれているのも仕方がないか。女・田口は小説の主人公である男・田口に似るようにとぼけた・抜けた感じに演出してあるようだ。
ま、医療を話題にしたミステリーという娯楽作品として楽しめるか。
69
:
FK
:2009/03/17(火) 23:14:18
2009年 3月17日 (火曜) [おくりびと]
今日、DVDが到着、早速、観た。なるほど。やはり人の死は厳粛であり、その前には私たちは口を閉ざすしかない。
人の死、それはすなわち生きるとは、との問いでもある。人の死に関わる仕事が不浄とされる理不尽さ。はっきり言って差別の存在。母と子・母と息子、父と子・父と息子との葛藤・相克。夫婦の愛情。性同一障害の本人と家族の大変さ。といったテーマも含まれている。
死んでしまえば終わり、だからさっさと・とっとと遺体を棺桶に入れ、火葬してしまえばいい。そんな考え方もあるだろう。しかし残された者からすれば、死に化粧を施された美しい姿で葬られていくことが幸せなのだ。物理的に処理すればいいというものではないわけだ。
そのように考えていく、この仕事の大切さが分かろうというものだ。こんな仕事をする人たちがいることすら知らなかった。
DVD、お貸しできます。
70
:
FK
:2009/03/19(木) 21:50:53
2009年 3月19日 (木曜) [蟲師]
原作は全10巻の漫画。それを映画化したもの。不思議な世界・想像上の世界を具象化している。漫画の第1巻を読んだだけで、これは何かあると予感させるものがあった。切っ掛けは例によって蒼井優が出演しているところからなのだが(笑)
精神世界のことを私たちに分かりやすくするためには、何らかの具象化が必要なわけだが、仏教なら仏像として具象化するように。それがここでは「蟲」(むし)であったりするわけだ。日本と日本人精神世界を探る試みと言ってもいいのかも知れない。
ともかく、まず観てみることだろう。そして考えること。
DVD、お貸しできます。
2009年 3月19日 (木曜) [白昼堂々](1968年)
こちらは渥美清に惹かれて購入した中古ビデオ。監督は野村芳太郎。知ってる俳優としては、倍賞千恵子・藤岡琢也・有島一郎・田中邦衛・フランキー堺。
ゲラゲラと楽天的に笑える作品ではなく、きわめて社会派的な作品と言えよう。戦後の日本の経済復興をになってきた石炭産業が斜陽化し、庶民の仕事が奪われ社会から排除されていく。そんな中でのやむを得ない生きるための生業がスリなのであった。
結末もハッピーエンドになりようがないのだか、拘置所で看守からタバコをすってみんなで吸うシーンで終わっている。これが精一杯だったろう。
VHSで手元にありますので、お貸しできます。
71
:
FK
:2009/03/20(金) 20:22:46
2009年 3月20日 (金曜) クロード・ルルーシュ[男と女]
彼の代表作[男と女]はすでにVHSで持っていたが、先だってDVDでも見つけ購入。
この作品は1966年のものだが、その37年後のインタビューというものを今日観た(DVDを買った理由)。いくつかなるほどと思うことがあった。将来、この方面を目指す人は知っておくといいだろう。
まず、俳優に脚本は読ませない・見せない。いきなり最後までのストーリーを教えてしまうようなことはしてはいけないと言うのだ。次にカメラリハーサルもしないということ。俳優の演技は最初のものが新鮮でいいものだから、リハーサルをして繰り返しているとダメだというわけだ。一度で撮っていく。どうしても二度三度と撮るなら、撮る角度を変えるとのこと。
もう一つ、カメラというか撮影は自らやるということ。臨機応変にその時のベストを撮るためには自分で撮るのが良いということだ。たしかに私もこれまでそんな疑問は感じていた。つまり監督というのは自ら撮らないことによりカメラマンに分からせるためにリハーサルを何度かしなければならないことにもなるし、また突発的な良い演技を落とさずに写し取ることも難しい。監督自らが撮るのがベスト、というわけだ。
あと撮影シーンのメイキングを観ていると、照明にも気をつかっているのが分かる。最近のはというか、黒澤の映画を念頭に置いているのだが、他の映画ではどうも光の扱い方に無頓着なようで気になる。
別に主役の女優アネーク・エーメのインタビューもあったが、彼女は監督に最初に出会ったときの第一印象が大事だ、と。それが良ければ映画の内容は問わず出演する、と。ファースト・インプレッションですべては決まる。これは私たちもふだん経験するところだ。授業での最初の出会いとか。
VHS・DVD、ともにお貸しできます。
72
:
FK
:2009/03/21(土) 13:38:41
2009年 3月21日 (土曜) [男と女]/2
今日は本編を観た。大昔に観たきりなので、こんなシーンがあったのか、との思いや懐かしさをいっぱい感じながら観たのだった。フランシス・レイの音楽とともに不朽の名作である。
そうかハッピーエンドだったのか。ずいぶん前に観たわけで、すっかり忘れていた。カラーとモノクロが入り交じっているのだが、実は予算の関係からとのこと。基本的に室内はモノクロ、外がカラー。
それにしても俳優というのは、眼の力が大きいとあらためて思わせられる。この女優アネーク・エーメの眼がすごい。そういえば柳楽優弥([誰も知らない])も黒木メイサもそうだ。しかし実は俳優に限らずひとってのは、やはり「目は口ほどにものを言う」というか、そのひとの魅力のほとんどは「眼」がになっているのだなと気がつかされた。
73
:
FK
:2009/03/24(火) 21:54:06
2009年 3月24日 (火曜) [フライ,ダディ,フライ]
エーーっとしか言いようがない! ホント、何でーーっとか、どうしてーーっとかの声が出てしまう。――見終わった時の率直な感想。
さらにHPでこの映画の作品情報を検索してさらに驚いた。なんと脚本は原作者(原作は小説)! あんなにも素晴らしい! 小説がどうしてこんな映画に堕してしまうのか、と嘆息していたのだが。そして脚本家は辛いよな、原作の小説が良すぎるんだ、と思っていたらなんと脚本が原作者によるものとは! 一体どうなってんだ。原作小説の良さはどこにいったんだ、と憤慨するばかり。
最近観た映画で、ここまで期待して観た映画はないのに! あまりの落差にますます憤慨するばかり。(映画を先に観ておけば良かったのかも?!)
いろいろあるけど、私が期待した授業に、というのは、主人公の在日朝鮮人のこと。このことがあまり触れられず、この小説の良さの一つが失われているということ。もちろん、おそらく映画化に際して、激しいメッセージは嫌われたからかもしれない可能性があるのだが。つまり商業ベースにそのようなことはマイナスになるから。
ま、ともあれ、一度ご覧あれ。DVD、お貸ししますので。
74
:
FK
:2009/03/27(金) 21:35:12
2009年 3月27日 (金曜) [火垂るの墓]
DVD [火垂るの墓]が到着しました。夏の映画が今ごろ発売というのは、季節感がずれててちょっときついかも。売れるのかな?
DVD、お貸しできます。
75
:
FK
:2009/03/27(金) 22:07:32
2009年 3月27日 (金曜) [ジョーズ](1975年)
スピルバーグの出世作[ジョーズ]を準備室で、来てくれた二人と一緒に観ました。先だって放映されていたものの録画。大昔に観たものでかなり忘れていた。思い出すシーンもあれば初めて観るようなシーンもあった次第。
映像だけだときれいな海のシーンが、ジョン・ウィリアムズの音楽のおかげでドキドキする危険海域に変身するわけで、あらためて音楽の凄さを思う。
今から見れば、鮫がやや作り物っぽいなとは思いましたが、今でも十分、新鮮さがあると思いました。一度は観ておくといい映画でしょうか。
なおこの後、シリーズ第4作まであるのだが、私は観ていません。どうなのでしょう?
76
:
FK
:2009/04/01(水) 22:09:21
2009年 4月 1日 (水曜) [きみの友だち]
DVD [きみの友だち]が到着しました。去年観た映画が今ごろ発売というのは、感動が薄れてしまってて売れるのかなと心配になる?
DVD、お貸しできます。
77
:
FK
:2009/04/03(金) 20:33:33
2009年 4月 3日 (金曜) [犬と私の10の約束](2008)
テレビで放映されていたもの。さほど期待していたわけではないが、その「10の約束」が面白いなと、新聞広告で見たときに思った。
細切れでビデオを観たのだが(もともとテレビ用にカットされているはずだが)、なかなかベタでも泣かせるな、案外いいな、と思った次第。やはり動物と子役!
DVDに録画してありますので、お貸しできます。
78
:
FK
:2009/04/14(火) 21:59:37
2009/4/14(火)[キャッチ ア ウェーブ]
どんなものかと録画しておいた映画。それを何回か細切れで観、今日見終えた。加藤ローサは何度か見ているのでおなじみ。若者がサーフィンにあこがれ、と同時に女の子に恋して、といった青春もの。ま、軽く楽しんだらいいのだろう。難しいことは言わずに。
79
:
FK
:2009/04/18(土) 18:27:04
2009年 4月18日 (土曜) [スラムドッグ$ミリオネア]
言わずと知れた今年のアカデミー賞受賞作品。どんなもんだろう、と思いつつ横目でにらんでいたが、どの評を見ても「観るべし」といったところなので、ついに屈して(笑)観てきました。
まあまあ、そのド迫力! その凄さ、いやスッゴサ!! もう度肝を抜かれました。これこそが映画なのだと思わせられました(錯覚としても)。もう、もう是非この映画は観に行くべきです、と絶叫調になってしまいます(笑) 授業ででも見せてあげたい、と。
映画には淡々とじっくり良い映画だなと思わせられるものもあれば、そう最近では[ラースとその彼女]なんかですね、この[スラムドッグ$ミリオネア]のように圧倒的な映像(カメラアングルの新鮮さ・凄さ)、圧倒的な音楽、そしてあまりに苛酷なインドの現実が、私たちを二時間、めいっぱい惹きつけます。喉が渇いても飲み物を口にすることも忘れ、あくびをすることもなく(笑)、横にいる人のことも忘れ(笑)スクリーンをひたすら見続けました。
映画というものはこんなにもすごい力を持っているのだと、あらためて思わせられました。そして日本の映画に比し、世界の映画というのはすごいところまでいっているのだな、と。そう、[おくりびと]も吹っ飛んでしまいますね。(もちろん、これにはこれの良さもありますが、B級かな、もしくはA’かな。)
80
:
渦森六郎
:2009/04/18(土) 19:49:16
『フィッシュストーリー』
FK氏大絶賛の「スラムドッグ…」は、まだ観ていないけれども、どうも今から紹介する映画は「スラムドッグ…」の前では吹き飛ばされそうな予感がしなくもないけれども、とりあえず書く。
原作は伊坂幸太郎の同名小説。
ストーリーは説明しづらいのだけれども、つまり、30年以上前に売れないバンドが発表していた幻の曲が巡り巡って、あげくの果てに世界を救う、という話。申しわけない、わかりづらくて。ただ、あんまり書いてしまうと観る時に楽しみがなくなってしまいそうなので。
地味だけど、荒唐無稽でもあり、でも計算されてて、ちゃんとオチがついてて、たのしかった。
81
:
FK
:2009/04/22(水) 22:46:07
2009年 4月22日 (水曜) [ジャンヌ・ダルク](1999) THE MESSENGER: THE STORY OF JOAN OF ARC
ダスティン・ホフマンが出演している映画をこのところ続けて観ているが、その一本で、しかもいずれ世界史の授業でみんなに観てもらうかもしれないので、その準備としてもなのだが、観た。
長い。157分。基本的に暗い。15世紀の人物というか、最終的に19歳で火刑に処されるジャンヌ・ダルクの短い生涯を描いたもの。キリスト教、英仏間の戦争、政治家や軍人・司祭などのキーワードで勉強することになるか。いろいろ考えさせられるが、一つだけ。やはりジャンヌ・ダルクがかわいそう、と。もちろん、もしかしたら本人は幸せな気持ちの中に死んでいったのかも知れないが。
キリスト教のことが分からないと、この映画を本当に理解したことにはならないような気がする。それは永遠に不可能だろうが。
82
:
FK
:2009/04/27(月) 19:25:34
2009年 4月27日 (月曜)
[イキガミ]、本日入手。手元にありますので、お貸しできます。
83
:
FK
:2009/05/06(水) 15:00:04
2009年 5月 6日 (水曜) [名探偵コナン 漆黒の追跡者(チェイサー)]
劇場版を初めて映画館で観た。やはり大画面と大音響は迫力があり、一年遅れ(?)で小さなテレビでちまちまと観ているのとは大違い。ただテレビ版ともマンガ版とも絵が少し違うのはよくあることか。また脚本的にそれってどうなの、というところもあるが、それを言うのは野暮というもの。コナンになりきって(笑)純粋に! 楽しむのが一番。
ということで、楽しんできました。
84
:
FK
:2009/05/13(水) 20:07:24
2009年 5月13日 (水曜) [トロイ]
[トロイ]はブラッド・ピット主演の2004年のアメリカ映画。163分。
伝説上のトロイ戦争を扱ったもの。トロイの木馬でも有名。今から3200年ほど前の歴史の勉強に参考になればと思い。
服装や武器・戦い方などの時代考証が為されていると信じて、授業で観てもらうために。
それにしても戦いというのは実に残酷なものだ。正視に耐えないのだが、がんばって観てもらうしかない。これが人間の歴史なのだから。
VHS・DVD、ともにお貸しできます。ただし、日本語吹き替え版。
85
:
FK
:2009/05/24(日) 22:25:30
2009年 5月24日 (日曜) [恋におちたシェイクスピア]SHAKESPEARE IN LOVE 1998年
ビデオ。名前だけは知っていて観る機会のなかった映画。もう10年前のものとなっていた。コメディタッチのラブストーリーといったところか。
恋はある意味相手を選ばないものだけど、本当にそこまでシェイクスピアがご立派な人で恋される人だったかどうかは、同じ男性として疑問を呈しておきたいところ(笑)
でも女性、アカデミー賞主演女優賞をとっているわけですが、たしかに良い。魅力的だ。やはり私は女性が良い演技をしている映画の方がいいですね。
あと16世紀のイギリスの劇場のことがわかって興味深い。日本の江戸時代のそれと似ているような気がする。まず場所としては狭くてまさしく言葉通りのかぶりつきもそれと理解できる。1階の舞台のすぐ前の観客席は土の床で(まさしくグランド・フロア)客は立ったまま、つまり立ち見席。だからイギリスでは1階のことをグランド・フロアと呼び、2階がファースト・フロアという言い方になるのかな、と思った。
あと女性が出演できないというのも共通している。日本では野郎歌舞伎だが、あちらでも男が女役を、ということ。やはり風紀紊乱てなことの理由のようだ。権力からしたら劇というのは劇薬にもなりうるからなのか?!
86
:
FK
:2009/05/29(金) 22:37:48
2009年 5月29日 (金曜) [地上(ここ)より永遠に](1953) FROM HERE TO ETERNITY
なんともすごい題名の映画。だから私でもこの映画の存在だけは知っていた。初めて今夜DVDで観た次第。モノクロ。アカデミー賞受賞作品でもあるが、ま、私からすればB級映画か。
1941年のハワイが舞台。アメリカ陸軍の宣伝映画の趣きもある。ラスト10分くらいのところで、日本軍による真珠湾攻撃がある。
観ていて気になるのは、やたらタバコを吸うこと。昔の映画ほどそのようで、もしかしたら煙草会社が映画制作にかんでいるのかとも思う。脚本的にいくつかそうかなと思うところも私的にはあるが、基本は娯楽、エンタテーメントだから、そうめくじらたてずに楽しめばいいのかもしれない。それなりに人生の勉強にもなることだし。
なお何が永遠なのかは観る人によって違うだろう。愛なのか、軍隊なのか、国家なのか。そもそも永遠なんて可能なことだろうか、とか。やはり小うるさく考えてしまう。
87
:
FK
:2009/06/05(金) 17:51:39
2009年 6月 5日 (金曜) [ティファニーで朝食を] BREAKFAST AT TIFFANY'S (1961年)
言うまでもなくオードリー・ヘプバーンの作品。監督はブレイク・エドワーズ、原作はトルーマン・カポーティ。音楽はヘンリー・マンシーニであり、挿入歌「ムーン・リバー」があまりにも有名。
これまで有名な宝石店ティファニーのお店の前で彼女がパンを食べるシーンは観たことがあるにはあったのだが。実際はコーヒー(だろう)も飲んでいた。そして後半で実際にお店の中にお客として入っていくシーンも。その時の応対した男性店員は、もちろん俳優であろうが、そんなことからこのお店が日本ででも有名になったのだろう。
内容はいろいろあるが、ネコが出てくるのと、月並みだが男女の愛情についてのやりとりではフムフムと思わせられる。単語としては 「belong to」何々と言っていたようだが、人間というのは相手やまわりの人との関係性の中で生きているのであるから、そのなかで帰属するというか、属する、あるいは服属する的なことも大なり小なりはあるものだ。それらをすべて否定していては生きていけない。彼らにあっては、それは愛しあっていけない、ともに生活していけない、ということになるか。
B級映画であったとしても、私はオードリの魅力と、ネコの役者ぶりと、音楽と題名の素晴らしさで、後のことはもうすべて捨て去っても、それでいいなと思ってしまう。そんな映画であった。
88
:
FK
:2009/06/06(土) 23:00:03
2009年 6月 6日 (土曜) [長い長い殺人](2007年)
宮部みゆきの原作。宮部は好きなので全部読んでいる。もっともSFっぽいものは、苦手なのだが。映画としてはまずまずのものか。
さて、この[長い長い殺人]、趣向が面白いというか奇抜。つまり登場人物の持っている財布が「語る」のである。たしかに財布というのは、それを持つ人と常に行動をともにし、ある意味すべてをお見通しなわけだ。その口(?)からしゃべらせるというのは、なかなかのもの。もしかしたら世界のミステリーにはすでにそんな例があるのかも知れないが。
俳優では、「キャットストリート」の谷村美月、「怪人二十面相伝」の仲村トオルが出ていて懐かしかった(?)
原作はどうだったか、また読み返してみたい。
89
:
渦森六郎
:2009/06/13(土) 15:39:56
『グラン・トリノ』
前々から行きたいと思っていて、ついに観てきた。クリント・イーストウッド監督、主演の最新作だ。
主人公は、朝鮮戦争帰りの元兵士の老人。妻に先立たれ、息子夫婦からは煙たがられる、孤独で偏屈なじいさんである。そんな彼が、ある日、不良グループにからまれていた隣家の姉弟を助ける。この姉弟は、タイや中国あたりに住む、モン族という部族の出身。そして、老人と姉弟の交流がはじまるのだが…。
もう、とにかく観てくれ!としか言いようがない。イーストウッドさん、すごい。こういうことができてしまうのが、アメリカ映画の良い所なんだろうな、と思う。元兵士の老人や、モン族という部族が抱える血なまぐさい歴史的な背景なんかも、しっかりと織り込まれていて、でも過剰になっていない。この映画に登場する何もかもに意味があり、それらが絶妙なバランスで動いている。
まあ、書くのはこのくらいにしておこう。こんな紹介文読んでるより、何も言わずに観たほうが早い。こういう作品を自分の手で創って、世に送り出すことができるのなら、僕は悪魔とだって取引してもいいとさえ思ったのだった。
90
:
FK
:2009/06/13(土) 21:50:14
2009年 6月13日 (土曜) [グラン・トリノ]
観に行こうと思っていたのですが、逃してしまった映画です。そこまで言われると、観に行かないわけにはいきませんね(笑)
クリント・イーストウッド監督といえば、[チェンジリング]のDVDが7月に出るようです、購入予定。
91
:
FK
:2009/07/18(土) 16:01:33
2009/7/18(土)[シェルブールの雨傘]
調べてみると1973年に観ている。もちろん映画館で。今回はその懐かしいのをDVDで。
やはり、こんなのだったのか、との思いをする箇所が幾つもある。というかほとんど覚えてなかったという方が正確だろう。
くどくどしたシーンは少なく、さっさと場面を切り替えていく。テンポが良いということか。結ばれなかった恋人との再会のラストシーンぐらいもっと情緒纒綿とやってくれてもよさそうなものなのに、と思うくらいあっさりしている。あの有名なメロディラインがやや大きめに流されていたのが救いか。
全編、音楽に乗せてセリフが語られるという形式は、新鮮であり面白かったことを、今でも思い出す。主演のドヌーブが思っていたほどには、この映画では美人ではなかったことにも気付かされた。少々、落胆した次第(?) 最初は16歳の少女役でスタートし、ラストの再会の場面でも22歳くらいの人妻の役なのだが、当時彼女の実年齢は18歳くらい。そんなこともあるかもしれない。
いずれにせよ、青春時代に感動して観た映画。それを三十数年後に観るのだ。最初の感動がそのまま残っている方が不思議なのだ。
遠い昔、ラストシーンは、おそらく涙いっぱいに観たことだろう。23歳だった。
DVD、お貸しできます。
92
:
FK
:2009/08/10(月) 23:21:44
2009年 8月10日 (月曜) [最後の赤紙配達人]
今夜、9時からのドラマ[最後の赤紙配達人]をいま見終わった。どんなものか一応チェックしておこうという程度で観だしたのだが、良くできた作品であった。
主人公の25歳から40歳までを吉岡秀隆が演じており、いい感じであった。ドラマの合間に実写フィルムや、村人のそれぞれの今や、亡き人の残された家族たちが登場して効果的であった。そしてなんと、最後の最後に、この主人公西邑(にしむら)氏104歳が登場するのだ!
ドラマでは召集に関する資料を燃やせと言われてやや悩むシーンが描かれているが、最後の本人へのインタビューでは確信的に残さねば、という姿勢であったことがうかがえた。大したものだ。大した人がいたものだ。内容は悲惨でしんどいのだが、見終わってさわやかでもあった。ぜひ授業で使いたいが、録画できていない、残念(別の番組とバッティングしていたので)。
93
:
FK
:2009/08/29(土) 21:10:54
2009/8/29(土)[明日への遺言」
大岡昇平の『ながい旅』を原作とする映画。蒼井優もチョイ役で。
原作は未読なので、映画だけの感想になる。内容的には良くて、戦争に反対する映画の一つとして位置づけられる佳作であろう。
市ヶ谷でのA級戦犯の裁判に比べ、ややかげに隠れた感のある横浜でのBC級戦犯裁判であった。米軍による無差別爆弾攻撃とそれを実行した兵の扱い。すなわち捕虜になるのか、戦犯になるのか。そんなやりとりが展開されていくさまは、丁々発止の裁判ものをみる思いであった。ただあくまでも「政治的」ではあるが。
軍人・中将である岡田資(たすく)のセリフは必ずしも分かりよいものではなく、若い人たちに、あるいは戦争についての知識をあまり持たない場合、その専門用語になんら解説はない訳なので、分かりよいとはいいにくい。
多くの司令官など軍人の中での高官たちが、その責任を回避すべく自己弁護と部下への責任転嫁をしていく中で、そのあまりにまともな責任を取る、という行動をとった彼がぎゃくに脚光を浴びるのだ。もしそうだとしたら、何とも悲しい話しではある。
主人公には藤田まことがキャスティングされている。熱演なのだろうが、不満もある。まず年齢だ。この裁判時、中将・岡田は58歳、そして絞首刑は59歳である。つまり俳優・藤田は歳がいきすぎているのだ(撮影時、74歳)。若々しい岡田の写真(何歳時のものかは不明だが)を見るにつけ、ややギャップを感じる。つまり裁判時、本当はもっと精悍な姿であったのではないかと推測され、藤田の場合はやや枯れた悟りきった感じに演出されているわけだ。それは小泉監督の狙いなのだろうが。
あと発声・抑揚が私にはすこし違和感を感じさせた。岡田は鳥取生まれで、陸軍大学を出ているのと、軍人であることからその特有の話し方があったかもしれない。藤田は東京生まれではあるが、京都育ち。脚本のせいもあるが、不自然を感じるところがあった。たたメイキングを観ていると、藤田のは長台詞で大変であったようで、その点考慮すべきなのかもしれない。概して、証人としての台詞なので長くなるようで、蒼井優も田中好子もそうで、蒼井はNGシーンも紹介されていた。
あと途中で気がついて驚いたのは、どうも似ていると思っていたら、やはりそうだったということ。つまり検事役の俳優が実はあのマックィーンの息子だったのだ。実によく似ている。あと、弁護士役も格好いい。つまり裁判長を含めたこの三人のキャスティングはなかなか見事だった。最後に忘れてならないのは岡田の妻を演じた富司純子である。上手いものだ。前作[フラガール]でもそうであった。
DVD、お貸しできます。
94
:
FK
:2009/09/10(木) 19:36:59
2009年 9月10日 (木曜) [ジュノ JUNO ](2007年 アメリカ)
生徒さんから借りた映画DVD。16歳の女子高生ジュノが妊娠・出産。その間、中絶・養子縁組などの可能性もあったりして、ある意味ドタバタ。たしかに映画の紹介HPには「ジャンル コメディ/ドラマ/青春 」とあった。
男性(男子)には身につまされる思いも? ただ女の子は強い。やはり妊娠・出産という難事業をこなす女性は! ま、そんな言い方をすると叱られるかも知れないが。
95
:
FK
:2009/09/15(火) 20:31:21
2009年 9月14日 (月曜) [始皇帝暗殺]
世界史の教材の一つとして、この映画を観た。授業に使えるところはないか、という観点からばかり観ているものだから、結局、この映画は何を言わんとしていたのかがつかめなかったという情けない次第。もちろん、時間の制約で(準備室で観たので)細切れで観たせいもある。
それでも何とか、秦の始皇帝がその夢(?)を語り、隣国・韓を攻めるシーンにいたる7分間ぐらいが授業で使えそうなのが分かった。全部で146分もあったのだが。
しかし、人の命の軽いこと! どんどん人が殺されていく。こういうのは、たとえ映画であっても、見るに堪えないものだ。現実はもっと凄まじかっただろうし。やはり歴史の勉強は大変だ。
96
:
FK
:2009/09/18(金) 20:06:31
2009年 9月17日 (木曜) [ボンベイ](1995年 141分)
インド映画。1992年から翌年にかけてのヒンドゥー教とイスラーム教の宗教対立からくる暴動事件を、若い二人の恋愛・結婚とからめて描く。
やはりインドの映画というのは、歌と踊りがつきものなのだと思わせられる。主人公たちも歌い踊る。魅力的だ。
それにしても惨いものだ。宗教の違いからくる結婚の禁止から始まり、殺しあいまで。主人公がみんな同じインド人ではないか、と叫び事態を収拾していくのだが。また真の敵は別におり(政治家)であり、宗教がそれにからみ憎悪が増幅されていく、と説得するのだが。
最終的には「同じインド人」というナショナリズムに頼って解決するしかないのだろう。宗教上の対立は深刻だ。
VHS・DVD、ともにお貸しできます。
97
:
FK
:2009/09/20(日) 20:49:39
2009年 9月20日 (日曜) [千と千尋の神隠し]
厳密に言うとラストまできちんと観たのは今回、レンタルDVDで初めて。というのも前回テレビ放映されたときはラストの15分をテープ切れで観られなかったから。
ということで、「顔なし」(No Face)のこともお終いにはきちんとしてあったのでホッとした。「顔なし」のキャラは、現社や倫理の授業でも使いたいような良い内容を含んでいる。なぜ彼(おそらく?)が金(きん)をばらまいたり、食い散らかしたりするのか。そんなところが、比喩的にある意味分かりやすく描いてある。人は人によってのみ満たされるのだ、との思いをあらたにする。
あと千尋がどこまでも優しい、というのもなかなかのもの。人間てそんなに他人に対してずっと優しくあれるものではないのだから。それは自分に失うものがないからできるのだろうか。何かを得ようとは思わないからできるのだろうか。
ファンタジーとしての他の作品と比較すると、その入り口はこの作品の場合はトンネルであったこと。『ナルニア国ものがたり』だと衣装ダンスというわけだ。あと名前に関しては『ゲド戦記』を思い出させる。白い竜は『ネバーエンディングストーリー』等々。
98
:
FK
:2009/09/29(火) 20:00:04
[蟲師]アニメ版 Vol.1
実写版はすでに観ているが、アニメ版は高くて手が出ず、このほどようやくレンタルショップで見つけて。アニメは高いとは聞いていたが、DVD 一枚にたったの2話。50分。これはひどい。too expensive である。
幸い中身は良くて、全部観たいと思った次第なのだが。
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:
FK
:2009/10/26(月) 20:59:39
2009年10月26日 (月曜) [ザ・メッセージ]
授業用の映画[ザ・メッセージ]をようやく見終わりました。3時間の大作で、ほとんど唯一のマホメットを描いた映画。偶像崇拝は禁じられているので、映画の中にも彼の姿は一切出てこない。俳優たちの視線の先に彼がいるということで、話が進行している。最後のメッカに入場していくシーンでは、らくだに乗っているかのようなカメラアングルがとられていた。
さて3時間にわたって観て、授業で使えそうなところを選択したのだが、結局一コマ目の授業では、オープニングとエンディングのそれぞれ15分あまりずつを採用。次の時間には、迫害されるシーンと戦闘シーンなどを。
イスラームについてかなり詳しく丁寧に説明がなされていると思う。ただ、それでもやはり宗教というのは難しい。所詮、学んで分かる、というものではないのかもしれない。つまり信仰してみないと分からないのかも。
それでも歴史の学習なので、どうしてイスラーム国家がその版図を広げることができたのか、その理由を授業でみんなと考えたいと思ってる。
VHS・DVD、ともにお貸しできます。
100
:
FK
:2009/10/27(火) 22:38:34
2009年10月27日 (火曜) 「楽屋―流れさるものはやがてなつかしき―」(1977年)
戯曲「楽屋」をDVDでまた観た。蒼井優が出ている。現代の戯曲、それも清水邦夫のそれはなかなかに難解で、一度観ただけでは結局何も分からなかった。誤解していた。今回二度目で、彼女たちがどうやら幽霊(?)で、実在の役者は一人っきりだったような、そんなことが分かってきた。最後、大団円はチェーホフの「三人姉妹」そのままの台詞で終わっているのではないかと思う。未確認だが。
チェーホフの「三人姉妹」「桜の園」は二十代の頃、劇場に足を運んで観たものだ。懐かしい。
DVD、お貸しできます。
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