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中・長編SS投稿スレ

66earth:2011/02/05(土) 00:00:16
 地球からSOS信号が放たれているとの報告を聞いて耕平は、どうするべきか悩んだ。

「どうするべきか?」

 正直にいえば面倒。その一言に尽きる。
 地球に生き残っている国など、耕平が少しその気になれば数分もかけることなく根こそぎ灰燼に帰すことが
できる程度の、ふけば飛ぶ程度の存在でしかない。
 しかしそれはあくまでもまともに戦争した場合だ。ネゴシエーションのテーブルに立てば、どんな目に
あうか判らない。

(霞とかの第三計画の遺児がでてきたら面倒だしな。まぁ思考を根こそぎ読まれることはないだろうけど)

 このゲームでは諜報戦というのも存在している。その中には俗に言う超能力を使ったものもある。
 そして耕平はこの諜報戦に対応するために自軍のアンドロイドを改造していた。
 どこぞのレベル7とか超人と言ったようなトンでもない能力を持つアンドロイドはさすがに保有して
いないが、リーディングをブロックする程度の能力は全てのアンドロイドが常備している。

(腹の探りあいなんて面倒なんだよな。面倒な人間付き合いなんてリアルだけで十分だ)

 そうぼやくものの、最新の報告で寄せられた地球の現状を考慮すれば、人類文明の完全崩壊を
避けるためには現地への支援は必要だった。
 耕平はいつまでもこの世界の人類の守護者を気取る気はない。さっさと国力を回復して自立して
もらいたいというのが本音だった。故に完全に見て見ぬ振りは現状では難しい。尤も今から救援した
からといってどこまで体制を再建できるかは微妙だったが。

「現地時間は西暦2005年6月8日。あの惨劇から1年。ソ連は事実上消滅。米国は崩壊寸前。
 南米は北米大陸からの難民と食糧危機、経済危機で内乱状態。欧州は再建途中だったのが隕石ですべてオジャン。
 アフリカは欧州再建のために一気に資本が流れたせいで経済が失速して民族紛争が多発してたところにあの
 隕石で国家の大半が瓦解。一部は生き残っているけど、余裕は無し……」

 眩暈がするほどの被害だった。




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