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中・長編SS投稿スレ
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勿論、これに内心慌てたのは帝国政府の基地建設賛成派や、黒旗軍との格差を思い知られている
交渉団の面々であった。
土地を提供することに合意しておいて自国内の取りまとめをすることが間に合わず、挙句の果てに
黒旗軍に提供できたのが離れ小島なのだ。
普通なら喧嘩を売っているとしか思われない。さらに恐ろしいのは彼らがあっさり本土の土地を諦めて
南鳥島などという辺鄙な土地を選んだことだった。
「実はかなり怒っているのでは?」
外務大臣は顔面蒼白で、カナーバに平身低頭して謝罪して、何とか本土に土地を提供できるように
するので少し時間が欲しいと申し出た。
しかしながらカナーバは「問題ありません」と言って取り合わなかった。そして実際に問題がなかったことを
彼らは後日思い知ることになる。
「じゃあ、建設を始めましょうか」
朝倉はそう言って戦艦長門の通信オペレータに、軌道上に待機していた船団に向けて指令を出させた。
この指令を受け、軌道上に待機していた輸送船団が次々に南鳥島周辺に建設資材を投下していく。
同時に大量の工作艦が大気圏に突入し、そのまま南鳥島に直行。大量に投下された資材を回収するや
否や、大量の工事用ロボット(バッタや鉄人兵団のロボット等)を射出して、即座に工事を開始する。
「な、何という工事のスピードだ……」
周辺で黒旗軍を監視していた帝国海軍の将兵達は、見る見る巨大なメガフロートが建設されていく
のを見て目を見開いた。大崩壊前の米国であっても、到底同様のスピードで工事を行うことは出来ない。
「これが異星人の技術力と言う奴か………」
かくして3日もたたないうちに、南鳥島を中心に巨大なメガフロートが完成した。
そして1週間以内には、宇宙港、そして宇宙船ドックを含め多数の軍事施設が立ち並ぶ一大軍事拠点へ
と変貌していくことになる。
あまりに短期間にこの巨大な軍事拠点が建設されたことから、事情を知る人間達は『小笠原の墨俣城』と
呼ぶことになる。
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