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第一外典:魔法少女管理都市『瀬平戸』

98名無しさん:2019/07/06(土) 17:21:50

ドレスを着込んだ、歯車の女王。
規則的に動き続ける、正しく機械の如く、彼女は其処に在り続けた。今がその頂点であった。
黒百合学院……藤宮明花にとって、全てが始まった場で、全てを終わらせるべき場だった。その屋上に、坐していた。
だからこそ、魔法少女兵達を放ち、追い立てて、ここまで追い詰めるつもりだったが、少々予想外だったのは獲物の方から、こちらへとやってきたことだろうか。

「……御足労頂き感謝します、魔法少女の皆様方」

スカートの端を摘みながら、カーテシーを振る舞った。そこに漲り、そして迸る力に、魔法少女の四人は背筋を冷たいものが這い上がっていった。
感情や、恐怖心とはまた別の方向から来る本能を揺さぶるもの……目の前に在るのは絶対的な支配者だ、逆らってはいけない、自然の摂理として上に立っている存在であると。
だがそれでも、立ち止まろうとは考えなかった。その中でもオーネストハートは、自身を律し、貫き、一歩前に踏み出して、目の前の女王を睨みつけるのだ。

「今度こそ。貴女を倒します。これ以上、貴女に魔法少女を、貶めさせない」

その言葉に、くっ、と……女王の口元が綻んだ。傍らに立っている、無色透明の少女、ゲームマスターのそれとは比べ物にならないほどに表情は豊かだった。
或いは、わざとらしいほどに、とでも言うべきか。口元に片手を添えながら、然し嘲笑するような笑いを隠しきれていない様子であった。


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