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PERFECT YAJUE

1名無し君:2020/04/01(水) 00:25:36 ID:eRHzaRyM
元ネタは今敏監督のアニメ映画、PERFECT BLUE

デパートの屋上、子供向けのヒーローショーがやっている
サイバーZ「変身、ゼェーット!」(棒読み)
客席の子供たちはそれを見ながら
客席のホモガキA「なんかホモビと比べてちゃちいなぁ」
ホモガキB「俺知ってるよ、あれ中に入ってる人が違うんだって」
などと口々に言い合っている。

サイバーZ達の出番が終わると客席にはアイドルオタク達が集まってくる
オタクK「あの噂本当? やじゅやじゅが……」
オタクB「本当らしいぜ。最終日の今日に発表するんだとか」
オタクS「女優業に専念するつもりなんじゃねぇの? アイドル時代を黒歴史にしてさぁ」
気持ち悪いファン・たれぞうもニヤニヤしながらステージの始まりを待っている。
音楽が流れはじめるとマイクを持った野獣・遠野が舞台に現れる。

タイトル:PERFECT YAJUE

野獣・遠野メインの名作音MADを垂れ流す(Big Yajueとか)
歌を披露し終えた野獣は、遠野に促されてファンに向き直る
野獣「今日はみんなに、大事なお知らせがあります。実は俺……今日で……アイドルを……卒業することになりました!」
遠野「とても悲しいですけど、僕もみんなも先輩の新しい門出を祝福してあげましょうね」
野獣「これからは新人BB女優として頑張っていきますので、皆も応援してください!」
ファンは感極まって涙する者もいれば、冷めた顔で拍手する者と半々くらい居る
たれぞうも笑顔が消えて真顔になる


平野芸能プロダクションの事務所で社長の平野とマネージャーのNSDRが言い争っている
平野社長「やっぱり今の時代はBB劇場じゃ。音MADなんてやってても将来性がないぞい」
NSDR「そんなの横暴ですよ! 野獣はみんなに歌声を届けるために辛いレッスンにも耐えてきたんですよ? あの子の可能性を奪うような方針、俺は反対です!」
間に挟まれた野獣はしばらく黙っていたが、ゆっくりと口を開く
野獣「……NSDRさんの気持ちも分かるけど、たしかに平野社長の言うとおりでしょ。一生ネットのしゃべる笛なんてやってられない。BB女優路線が俺には向いてるって、はっきりわかんだね」
NSDR「野獣ちゃん……」
野獣「NSDRマネージャーの気持ちは嬉しいけど、ここは俺の新しい可能性を試してみたいんだよなぁ〜、頼むよ〜」
平野「やっぱり野獣氏は話がわかるな! ふぉーっふぉっふぉっふぉ!」
ご満悦の平野社長と納得行かない様子のNSDRマネージャー
野獣「じゃあ俺、ファンレターもらって帰るから」
そう言って野獣は帰って行く

2名無し君:2020/04/01(水) 00:27:04 ID:eRHzaRyM
野獣は疲れた顔でマンションに帰宅し、水槽で飼う大量のぷちどる先輩たちにエサを与える
野獣「お前ら、もっとおいしそうに食べろよ〜、もっと舌使って舌使って〜」
ぷちどる先輩たちを眺めながらファンレターを開封する野獣
野獣「えーと、『野獣ちゃんのイキスギター大好きです、ずっと歌い続けてください』……そうは行かないんだよなぁ。ハハハ……」
野獣「『いつも応援しています。Twitterの野獣先輩公式アカウントもフォローしちゃいました』……なにこれ? 俺ツイッターなんてやってないんだけど」
野獣「こっちの手紙は、っと…………ファッ!?」
そのファンレターにはびっしりと『裏切り者』の文字が書かれていた
野獣「怖ぁいですね、これは怖い……」
落ち込んだ様子の野獣


ドラマの現場、野獣は台本をじっと見ながら台詞を繰り返している
野獣「…………『やりますねぇ』…………『やりますねぇ』…………『やりますねぇ』…………『やりますねぇ』…………」
NSDR「野獣ちゃん、どう? 緊張してる?」
野獣「いや全然!!」
野獣の脚本には『やりますねぇ!』の部分にだけ赤線が引いてある
NSDR「……たった一言だけじゃ、緊張のしようもないか……」
野獣に聞こえないように小さくつぶやくNSDR
そこへ主演のGO・マジメ君の二人が現場に入ってくる
野獣「……あっ! お疲れさまです!」
マジメ君「どうも、お疲れさま」
GO「あ〜、君が野獣くんかぁ。俺の妹の役なんだっけ? まま、そう焦んないで。リラックス、リラックス」
野獣「ありがとうございます!」
深々と頭を下げる野獣だったが脚本家のKBTITがやってくるとGOもマジメ君もそちらへ駆け寄る
GO「あっ、久保先生こんちゃっす! いつもながら超おもしろい脚本っすね!」
マジメ君「犯人っていったい誰なんですか?」
KBTIT「それはねぇ、あとのお楽しみっ! にゃはははん♪」
KBTITは笑うが、GOとマジメ君から離れて冷や汗をかく
KBTIT「やっべえなぁ、犯人役なんてまだ決めてないんだよね……そろそろ決めないとマズいわよねぇ……」
そこへ平野がNSDRを伴ってもみ手をしながらやってくる
平野「先生、ウリ狂の新作みましたよ〜! 魅力的な登場人物に息もつかせぬ急展開、やっぱり先生の脚本は最高だぁ〜」
KBTIT「社長、ありがとナス!」
平野「先の展開はもう書き上げてらっしゃるんですか?」
KBTIT「い、いや、まだ完全には決めてないんすよ。俺の脚本はライブ感を重視するんでね〜」
平野「さっすが先生、天才肌だ〜! ……ところでどうですかな、この先でもっともっと野獣氏の出番を増やしてみると言うのは……」
KBTIT「でも、彼女アイドルでしょ? イメージもあって使いづらいんすよねぇ」
平野「だいじょうぶ、アイドルは卒業させましたから! な、NSDRくん!」
NSDR「……………………」
KBTIT「そうは言ってもねぇ……」
平野「そこをなんとか、ふぉーっふぉっふぉっふぉ〜!」
不満そうなNSDRをよそに平野らは盛り上がる
平野「そうそう、さっそくテレビ局のドラマ部門に野獣氏のファンレターが届いたんですよ。女優としての野獣氏が期待されてる証拠ですな」
一方その頃撮影セットの中にいる野獣。『やりますねぇ』を何度も口の中でつぶやく
野獣「…………『やりますねぇ』…………『やりますねぇ』…………『やりますねぇ』…………『やりますねぇ』…………」
しかし爆発音がして振り返る
GO「おいなんだ今の!?」
KBTIT「手紙が爆発したぞ!?」
ファンレターを開封した平野の手の中で小型の爆弾が破裂した。平野は手から血を流してうずくまるが「大丈夫じゃ」と言っている

3名無し君:2020/04/01(水) 00:27:38 ID:eRHzaRyM
撮影後、野獣は自宅マンションにNSDRを招いていた
野獣「……だからやっぱり警察に届けた方が良いと思うんだよなぁ、あの爆発事件……」
NSDR「でもドラマのイメージダウンに繋がったら困るでしょ。平野社長も公にするなって言ってるんだし」
野獣「だけど一歩間違えれば怪我したのは俺だったかもしんないんだよなぁ……」
NSDR「……………………」
重苦しい雰囲気。野獣は話題を変える
野獣「あっ、そうだ。Twitterにぃ、俺の偽アカウント、きてるらしいっすよ!」
NSDR「野獣ちゃん、エゴサなんてしてるの?」
野獣「いや全然! 普段エゴサなんてしないからこそNSDRさんと一緒に見たいんだよな〜。ちょっと一緒に見ませんか? 見ましょうよ」
二人でスマホをのぞき込む
野獣BOT『もっと舌使って舌使って』『イキスギィ! イキスギィ、イク〜♪』『ク ソ デ カ マ ク ラ』
NSDR「あはは、ただのなりきりBOTじゃん」
野獣「なんだよ俺のファンかよ、しょうがねぇなぁ〜」
一緒に笑う野獣とNSDR

NSDRが帰った後、野獣は改めてアカウントを見る。BOTのようなつぶやきに混じって日常を監視したようなツイートも散見される
野獣垢『ぷちどる先輩たちのエサがなくなりそう、そろそろ買い足さなきゃ。ヤバイヤバイ』『やっぱり僕は王道を往く、ソープ系、ですね……』『昔は太ってたんですけどぉ』『風呂の時はいつも右の金玉から洗います』
野獣(あれ……? こいつ……なんでこんな事まで知って……)


事務所では平野とNSDRがテレビに向かって録画を眺めている
テレビの野獣『やりますねぇ!』
NSDR「アイドルを辞めてまで出演したドラマの台詞がたったこれだけですか? やっぱり野獣ちゃんは、歌手として売り出していくべきなんです」
平野「あのなぁ、まだ出演して一本目じゃぞ? それに君が歌手だった頃とは時代が違うんだ。今は野獣氏が生き残れるかの瀬戸際なんじゃよ

NSDR「すみませんねぇ、生き残れなくて!」
ヘソを曲げるNSDR
平野「頼むよぉ、NSDRく〜ん」
下手に出る平野を無視して涙ぐむNSDR
NSDR「野獣ちゃん、お歌をうたいたくて上京してきたのに……かわいそうですよ……」


夜遅く帰宅する野獣
野獣「ただいま、いい子にしてたかよ〜。ホラホラ〜」
ぷちどる先輩へエサやりをしようとする野獣。しかし水槽のぷちどる先輩たちは全滅していた
野獣「ひっ!? そ、そんな……なんで……」
泣き崩れる野獣

4名無し君:2020/04/01(水) 00:28:45 ID:eRHzaRyM
事務所へ通勤してくる野獣。それを物陰からねっとり眺めるたれぞう
野獣はたれぞうに気付かないまま事務所へ入っていく
野獣「おっすおはようございま〜す。……あれ?」
事務所の中では遠野が別のマネージャー達に祝われていた
NSDR「オリコンに入ったんだってさ。こないだの新曲」
野獣「マジっすか!? いままでかすりもしなかったのに……」
野獣(良かったな、遠野……)
まぶしそうに遠野を見る野獣。そこへ平野がやってくる
平野「おはよう野獣氏! こないだのドラマ、野獣氏の続投が決まったぞ」
野獣「Foo〜! きもちぃ〜!」
NSDR「そうか、良かったな野獣ちゃん!」
喜び合う野獣とNSDR
野獣「それでどんな風に俺の出番が増えたんですか?」
野獣は目を輝かせて平野に尋ねた
平野「あぁ! 子宮のBBになった後でアナルから男優五人を飲み込み、その子宮にチンコが突っ込まれた瞬間にアナルから五人を射出してそしたらそれがアメリカの国旗だったっていう役柄のBB劇場だぞい!」(※参考:すべり台で遊ぶひで)
ビューティ先輩顔になって絶句する野獣
NSDR「……そんな、気が狂ったようなBB劇場……。いくらなんでも酷すぎます! 野獣だって嫌に決まってますよ!! ね、野獣!?」
野獣「……………………」
NSDR「心配しないで野獣ちゃん。現場に頼んで脚本変えてもらうから! ねっ?」
自分の事のように必死になるNSDR。それを制して野獣は顔を上げる
野獣「…………いいっすよ」
NSDR「……えっ!?」
平野「ほほぅ」
驚くNSDR、ニヤつく平野
野獣「アイドルからの脱却を図るにはこれくらいやらないとダメでしょ。過激な内容だから話題性もありますし。ですよね、社長!」
NSDR「野獣ちゃん……」
平野「ほ〜っほっほ、これは期待の新人だぁ〜!!」
野獣は爽やかに笑っている

撮影現場にて
KBTIT「迫真の演技だったなぁ、えぇ? 総理大臣の誕生か?」
野獣「いいっすかぁ〜? Foo〜!」
NSDR「……………………」
上機嫌な社長たちと、心配そうに野獣を見つめるNSDR
野獣「お疲れさまで〜っす!!」


ある夜、自室でドラマのオンエアを見る野獣。自分が子宮にされている
BBを見ながらTwitterの野獣アカウントを眺める
野獣垢『もうあんな仕事いや!! ぜんぶ脚本家が悪いよ!!』『あんなの本当の俺じゃない!!』『助けて助けて助けて助けて助けて』
野獣「…………………」
スマホを放り投げてデカすぎる枕に顔を埋める。そしてふと鏡を見ると、今田耕司先輩が野獣を見て微笑んでいた
今田耕司先輩「…………やっぱり、女優なんてやらなければ良かった。はっきりわかんだね」
野獣「誰だ!?」
今田耕司「俺はお前だよ」
野獣「お前は……俺……?」
今田耕司「ずっとネットのしゃべる笛として活動したかったんだら? BBの数だけ強くなんかなりたくなかった、はっきりわかんだね」
野獣「違う! 俺は……俺は……」
今田耕司「ははははは……」
うずくまる野獣。笑いながら消える今田耕司先輩

5名無し君:2020/04/01(水) 00:31:07 ID:eRHzaRyM
ところ変わって深夜、駐車場からテレビ局のエレベーターにひとり乗り込もうとするKBTIT
KBTIT「ん? 誰かいるのか、おい……」
現れる謎の人影
そいつに全身をメッタ刺しにされてKBTITは殺される



インタビューを受ける野獣
インタビュアー「アイドル出身だとは思えないほどの体当たりな演技が野獣さんの持ち味ですもんね。今度はヘアヌード写真集の撮影も予定されてるんだとか! でもやっぱり抵抗とかあったりするんでしょ?」
野獣「いや全然!! んまぁでも、そこはアイドル時代の経験が生きてるんでしょうね。そう早く女優として認められて、んまぁそう、早く一人前になれるようにね……」

そして、バットマン(淫夢)がカメラマンとなってグラビア撮影を行う
バットマン「どう? 男の手でイカされたけど……(笑)」
野獣「んにゃぴ……」


その夜、家に帰った野獣はバスタブに浸かる
野獣「……………………」
野獣「!!!!!!!!」
水中で目力先輩と化して絶叫するが、その悲鳴は泡となって聞こえることはない



本屋には野獣のヘアヌード写真集が並ぶ
アイドルオタクホモガキA「あ、今日が発売日だったのか。どうする? 買う?」
アイドルオタクホモガキB「うーん、もういいかな……。BB女優に路線変更してからのやじゅやじゅって、なんかなぁ……」
そこへ憤慨した様子のたれぞうが割り込んできて全ての本をレジへ持って行く
たれぞう「……これ、く、くださいぃ……」
気味悪そうな顔をして会計する本屋の店員
たれぞう「年頃の女の子の裸が他の人に見られるのは、いけないんやもん!」
たれぞうは口の中でブツブツとしゃべっている


たれぞうがパソコンに向かっている。野獣垢とTwitterのDMでやりとりしている
野獣垢『たれぞうさん、助けて。俺を助けられるのはアナタだけなんだよなぁ〜』
たれぞう「ふひ……www ギュピ…………」
野獣垢『今の俺は偽物なの、早く本当の俺を救い出して!!』
たれぞう「ふん……ふぅーん……!!」
野獣垢『頼りになるのはアナタだけなの、お願い☆』
たれぞう「ふひひひひっ! ふひっ、ひっ……!!」
笑いながらたれぞうは野獣アカウントを見つめる

6名無し君:2020/04/01(水) 00:31:38 ID:eRHzaRyM
バットマン(淫夢)が自室でくつろいでいる
そこへ入ってくる今田耕司先輩
今田耕司先輩はバットマン(淫夢)をナイフでメッタ刺しにして殺してしまう……
……という夢を見ていた野獣
野獣「ファッ!? ゆ、夢……? 俺、いったい……」
テレビをつけるとバットマン(淫夢)が殺害されたというニュースが流れている
野獣「……え……? な、なんだこれ……。まさか、俺が……?」
ニュースキャスター『犯行の手口が似ている事から、先日殺害された脚本家のKBTIT氏の事件との関連も指摘されています』
野獣「う、うそだろ……? は、はやく事務所に行かなきゃ……(使命感)平野社長やNSDRマネージャーの指示を……えっと……」

事務所に出勤しようとする野獣をマスコミが取り囲む
マスゴミ「野獣さん、一部ではあなたの熱狂的なファンによる犯行ではないかと噂されていますがそれはご存じですか!?」
NSDR「ちょっとどいて、離れてください!!」
マスゴミ「野獣さん、お答えください!!」
NSDRにかばわれてなんとか事務所内にたどり着いた野獣
平野「午前中の仕事はなんとかキャンセルできたから、このままタクシーで直接ドラマの現場に向かおう。できるね、野獣くん」
野獣「……おかのした」
NSDR「やめましょう社長、そんな事してる場合じゃないです!」
野獣「……いや、だいじょうぶっすよ。特に今日は最終回の撮影なんですから、頑張らないと」
気丈に振る舞う野獣


ドラマの現場、GOとマジメ君が車椅子に座って呆然とする野獣を前に話し合っている
GO「現実と妄想の区別が付かなくなる……乖離性同一性障害、いわゆる二重人格、って奴だな……」
マジメ君「ハハァ……」
野獣「………………………………」
GO「……つまり、俺の妹は自分の中にもう一つの人格を作り上げて犯行を行っていたんだ」
野獣「………………………………」
ドラマスタッフ「…………はい、カットォー!!」
迫真の演技ですべてを演じきった野獣


その後、スタジオではスタッフや出演者がドラマの完成を喜び合っている
平野「いやぁ、一時はどうなる事かと思いましたが無事にクランクアップまでこぎ着けられて良かったですね〜」
平野「それに映画化の話まで持ち上がってるなんて、KBTIT先生も草葉の陰で喜んでおられますぞい、ふぉーっふぉっふぉっふぉ!!」
上機嫌な平野
マジメ君「……俺たち役者にとっては、先生が遺してくれた台詞を精一杯演じる事が一番の追悼だからね」
GO「そうだな。次もがんばらねぇとな」
野獣「そうですね」
(しんみりする出演者たち)
ひで「あっ、野獣お姉ちゃん! 現場ではあんまり共演できなかったけど、今度の特番ではよろしくだにょ〜」
野獣「そういえば番宣も兼ねてバラエティ番組に一緒に出る予定ですよね。エピソードトークばっちぇ冷えてますよ〜!」
共演者の輪の中でおどける野獣。それを平野は満足気に眺めている
平野「……じゃ、野獣くん。私たちは先に打ち上げ会場に行ってるから、すぐに来るんじゃぞ」
野獣「ん、おかのした。俺もうんこしたら向かいますね」
マジメ君「局の前にいるタクシーなら店の名前言っただけで分かってくれると思うから」
GO「じゃ、よろしくぅ!!」
野獣はトイレに向かった

7名無し君:2020/04/01(水) 00:33:40 ID:eRHzaRyM
そして脱糞のあと、野獣は無人のスタジオを感慨深げに一人で歩く
野獣(……あ、ここ、俺が子宮の役をやった時のスタジオだ)
野獣(なつかしいな……なんだか最近は色んな事が起こりすぎて、ずいぶん昔のことみたいだ)
感傷に浸る野獣。その背後にぬっとたれぞうが現れる
野獣「ファッ!?」
スタジオの中でもみ合いになる二人
野獣「なんで部外者がここにいるんだ!? 誰か!! だれかー!! 平野社長!! NSDRマネージャー!!」
バックヤードまで逃げ込む野獣。そこで打ち捨てられた平野の死体を見つける
たれぞう「偽物の野獣をやっつけて、本物のやじゅやじゅを助けてあげるんやもん!」
野獣「ファッ!? なんだこいつ……やっぱキチガイなんすね〜」
もみ合う二人。たれぞうは野獣の頭を何度も殴りつける
野獣「クゥ〜ン……」
たれぞう「フン……フンッ!!」
野獣(このままじゃ殺される……くそぉっ!!)
野獣「ンアーッ!!」
追いつめられた野獣が一転、攻勢に出たことによりたれぞうが倒れる。そこへNSDRが現れる
NSDR「野獣、なにがあったんだ? だいじょうぶか!?」
野獣「あっ、マネージャー! こいつが……こいつが襲ってきて……平野社長も……」
ぐったりする野獣
NSDR「おい野獣、野獣! しっかりしろ、立てるか?」
NSDR「野獣!! ……うちまで送ってやる。な?」
野獣「……クゥーン……」
NSDRに肩を支えられながら車に乗り込むも、野獣は意識を失ってしまう


目が覚めた野獣
野獣(あれ……ここ……俺の部屋か……?)
野獣の自室にそっくりの部屋。水槽では大量のぷちどる先輩がエサをむさぼっている
野獣(さっきまでの出来事は、夢だったのか……)
携帯で平野社長へ電話をかける野獣
野獣「出ない……」
一方そのころ、スタジオには平野の死体と折り重なるようにたれぞうの死体も打ち捨てられていた
野獣「…………ここ…………」
(生きているぷちどる先輩を見て野獣は眉をひそめる)
野獣「俺の部屋……じゃない……?」
野獣が起きあがると今田耕司先輩が立っている
今田耕司「服とか結構、困りますよね。サイズ合わなくて」
野獣の語録でしゃべる今田耕司。しかし鏡に写っているのは、NSDRだった
NSDR(今田耕司)「ふたいたいはぁ! ボクサー型っていうんですか、ブリーフッ、に、近い感じのぉ」
野獣「NSDRさん、どうして……」
NSDR(今田耕司)「NSDR? ……あぁ、マネージャーなら今日は帰るってさ。明日もステージがあるからね。……でも、NSDRさん怒ってたよ。アイドルなのになんで歌うの辞めちゃったの? って。ドラマもグラビアも、野獣ちゃんの仕事じゃないのに、って……」
野獣「もしかして今までのは、ぜんぶ、NSDRさんが……」
NSDR(今田耕司)「それにしても、たれぞうさんは失敗だったなぁ〜。せっかく偽物を始末してくれると思ってたのに〜」
野獣「嘘だ……あんたがそんな……」
今田耕司の姿をしたNSDRは刃物を持って迫ってくる
野獣「NSDRさん、どうして……そんな事する人じゃないと思ってたのに……」
追いかけっこ開始
ベランダから屋根づたいになんとか部屋から脱出する野獣、諦めない今田耕司先輩
元ネタのここは名シーンすぎるからお前ら見ろ(命令)
路地裏にて、ついに追いつめられた野獣
NSDR(今田耕司)「野獣ちゃん、ここで終わりにしよう? 偽物の野獣先輩なんていらないもん」
野獣「ちがう! 俺は野獣だ、俺が野獣なんだ!!」
今田耕司のブリーフを奪い取り投げる野獣。するとNSDRは正体を現しながら路上に飛び出す。そこへ大型トラックがブレーキ音を響かせながら突っ込んでくる
NSDR(今田耕司)「……………………」
トラックの存在も意に介さず、NSDRブリーフを履いた野獣の姿のままで恍惚としていた
野獣「あぶないっ!!」
トラックを避けて路上に倒れ込む野獣とNSDR
トラック運転手「たいへんだっ! 警察、いや救急車!!」
運転手らが慌てている気配を感じながら安堵の表情を浮かべる野獣

8名無し君:2020/04/01(水) 00:34:11 ID:eRHzaRyM
とある夏の暑い日、病院では入院着すがたのNSDRを野獣が見舞っている
NSDR「……みんないつも応援ありがとー……ははは……」
見舞いの花束を抱えてブツブツ言っているNSDR
TRN先生「……そんな訳で、NSDRさんは相変わらずですね。健康状態は安定しているのですが」
野獣「そうですか……」
TRN先生「君も忙しいだろうにね」
野獣「いえ、今の俺があるのもNSDRさんのお陰ですから」
病院の受付を通り帰宅しようとする野獣。それに気付いた一般通過客が口々に噂する
一般人A「ねぇねぇ、あれってマナインのジュセじゃね?」
一般人B「マジで!? あたし芸能人って初めて生でみた!」
悠々と駐車していた車に乗り込む野獣。車のバックミラーに顔を写しながら笑顔で言う
野獣「24歳、学生です」
それは苦難を乗り越えた余裕に満ちた微笑みとも、狂気に取り付かれた笑いにもとれるような表情だった


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