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ハーミット帝国軍

16高雄:2017/06/03(土) 20:12:32 ID:???
ハーミット帝国記 第1話(試作)
ハーミット帝国。それは、ピル系第5惑星。エルメスの3大勢力の一つであり、強大な軍艦数千隻にも上る軍艦を保有する空海軍は他国の軍備を凌駕している。

「……ベルク・シュトラーゼ中佐。貴君はハーミット空海軍でも稀に見る逸材だ。そうだろう」

ハルミサ・コルモス西方面軍司令長官の前に立つ狼耳の彼女は、直立不動の体制のまま答える。

「は!コルモス西軍司令長官。ですが、私だけではありません。私を信じてどんな敗北の前でも付いてきてくれる部下達がいたからです」

顔を引き締めて話していたが、"部下達"の所でも少し顔を緩めてしまい、ハッっと息を飲むと直ぐに顔を引き締める。
それを見て、コルモスはそれ程信じあっているのだな。と内心。昔時に殴り合い、時に助け合ったの仲間の事を思い出す。

「……そうか。でだ。お前の隊を指名で、極秘の作戦を受け取ってる」

極秘と書かれた封筒を手に取り、それをベルクに向ける。

「何でも、旧時代。最高龍へーミックの時代に作られた移転門の調査において所属不明の航空機の出現により制空権確保が急務とされ、空海軍から貴君の隊を派遣する事に合意したらしい。ついでに陸軍一個師団も派遣が決定したようだ」

早速封筒の封を解き、中身の書類を一枚目一枚目確認する。

「……一つ質問。宜しいでしょうか?」

「うむ。構わんぞ」

「この任務内容では、その所属不明機との対空戦闘になる可能性があります。ハル型はまだしも、セイバー汎型は十分な対空装備を持っていません」

「ああ、それなら大丈夫だ。今日中に君達は船を異動し、作戦決行までの間完熟訓練をしてもらうこれがその船だ」

「はい」

2枚の紙を更に渡され、それを受け取り確認する。
一枚目はハル型駆逐艦。二枚目は、スリーツ型巡洋艦と書かれ、各艦の武装配置や何やらが書いてある。ハル型は何回も見てるから分かっているが、スリーツ型は初めて見た。ついその武装配置や兵装に目がいってしまう。

「これは……」

「スリーツ型巡洋艦。セイバー汎型との審査で落ちた船だが、個人的には気に入っている船だ。今回は武装を対空装備に1部換装している」

因みに、各艦の編成は
ハル型駆逐艦×5
スリーツ型巡洋艦×1
の一個駆逐隊である。対空戦闘をメインとしている為、VT信管の砲弾。対空機銃の増強など、尽くすものは尽くしている。

「司令のお気に入りですか……それは楽しそうですわざわざありがとうございます」

司令とは、それなりの親しい仲であるが、これまで尽くしてくれるのには流石に頭が下がる。

「うむ。こちらも君に死なれては困るからな。このぐらいの配慮は当然というものだ。君の部下達もドッグで説明を受けているところだろう。早く行ってやれ。きっとスリーツの素晴らしさに腰を抜かしているだろう。ハッハッハッハ」

「あはは……では、失礼します!」

封筒に書類を入れ脇の下に挟み1歩下がり敬礼。180度その場で回転すると、扉を開けて方面司令室を出る。

「ふぅ……」

司令室を出ると、自然と強ばった体の力を抜く。あの人の前ではいつもこうなってしまう。
気を取り直し、ベルクの足はドックへと向かう。


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