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没SS投下スレ

11蘇るM/信頼 ◆v8zfG6NkJs:2011/04/14(木) 20:10:38 ID:BJ7qx07U
「フィリップ君、何か考え事?」

五代さんだ、その顔にあふれる笑顔は先程まであんなに激しい戦いをしていた者の物とは思えないほど輝いていた。

「えぇ、まぁ、それより五代さんの怪我の方は大丈夫なんですか?」
「うん、1,2時間寝たからね、もうぴんっぴんだよ」

陽気な動作を交えながら五代さんが言う。
だがフィリップは知っていた、あの戦いの傷が1,2時間休んだ程度で治らないことを。
そしてフィリップは知らなかった、五代雄介という人間の体内にはアマダムという古代のアイテムが埋めこまれていて、常人をはるかに超える回復力を誇ることを。
そんな時、他の部屋に何かないかと探しに行っていた海東さんと草加さんが帰ってきた。

「お疲れ様です、何か使えそうなものありました?」
「いいや、こんな広いお屋敷回って使えそうなものはこれだけさ」

ドンという音とともにテーブルに置かれるのは大きな救急箱。
その大きさからするとかなりいろんなものが入っていそうだ。

「よかった、これであの人治療できますね」

五代の言うあの人とは先程の戦いで倒れていた名も知らぬ青年である。
立ち上がろうとする五代に対し、

「雄介は休んでいて、僕が行ってきます」
「ありがとう、フィリップ君」

そう答え自分が立ちあがった。
『彼』は今自分たちがいる部屋とは違う部屋のベッドで寝かせられている。
そしてキィという音を立てながらドアを開き、中に入った。
そのままベッドに近づき毛布を剥ぐと突然頬を殴られた。

「おい、貴様は何者だ、デッキは…北岡はどうした」

起きていたのか、そう思う暇もなく彼は疑問をぶつけてきた。
デッキというものが何なのかはよく分からなかったが北岡というのは一緒にいた人間のことだろう。
それならば知っている、最も最悪の結果としてだが。
同伴者の死を聞いて彼がどんな反応を示すかは分からない、しかし言わなかったところで何か事が前進するわけでもない。

「デッキ…っていうのが何なのか分からないけど北岡は人物名だよね、だったら知ってるよ」
「…死んだか」
「彼は死…え?」


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