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仮投下スレ
306
:
刃の亀裂
◆k7QIZZkXNs
:2010/12/18(土) 18:47:00 ID:./todxkw
「く、お、お――!」
だが――違った。
ガッツはアスカロンを引き抜こうとしたのではない。
「おおおお、おおおおおおおああああああっっ!!」
ガッツは、アスカロンを――振り抜こうとしていたのだ。
石造りの壁に突き立ったアスカロンを。
力任せに、がむしゃらに。
速度で勝てないのならば、力で勝る。それがガッツの見出した、唯一つの零閃への勝利手。
直線的な突きでは容易く軌道を変えられても、薙ぎ払う斬撃なら、居合い抜きでは対処は不可能――
「ぜ――零閃編隊――八機!」
ガッツが何をしようとしているか察知した銀閣もまた、勝負を決するべく二度目の零閃を放つ。
だが――しかし。
鞘から抜き放たれた刀は、斬刀ではないのだ。
分子結合を破壊する、斬れぬものはない刀――斬刀『鈍』ではなく、質がいいだけのただの刀だ。
零閃は本来斬刀を用いることを前提に編み出された秘剣。当然、刀にかかる負担は想像を絶する。
銀閣の才覚があったからこそ、ただの刀でも八機編隊を可能としたその代償は、もちろん零ではない。
壁を粉砕しつつ迫るガッツの巨刀と、銀閣の零閃編隊八機が激突――すでにひび割れていた銀閣の刀を粉々に粉砕し、アスカロンが駆け抜けた。
勢い余って階段を軽く五、六段は粉砕し、アスカロンは停止した。
残ったのは右腕を斬り飛ばされた着流しの男と、荒く息をつく隻眼の男。
零閃編隊は、竜殺しの巨刀によって吹き散らされた。
『黒い剣士』対『零閃使い』――ここに決着である。
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