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うにゅほとの生活3

720名前が無い程度の能力を持つVIP幻想郷住民:2020/11/16(月) 19:03:15 ID:guiw0n2E0
2020年11月8日(日)

荷物が届いた。
うにゅほが、そわそわしながらダンボールを開封していく。
「とけいかな……」
「たぶん」
恐らく、二日前に注文した壁掛け時計だろう。
うにゅほが選んだものだ。
いささか過剰包装気味の箱を開くと、
「わ」
アイボリーの四角い掛け時計が現れた。
「けっこうおっきい……」
「近くで見ればそんなもんだよ」
うにゅほが、壁掛け時計を手に取る。
「……いいね」
「そうだな」
「いいよね?」
「ああ、いいと思う。掛けてみようか」
「うん!」
三十分前の時を刻む壁掛け時計を外し、新しい電波時計を設置する。
「おー……」
うにゅほが、感嘆の声を上げる。
「いいね……」
「うん」
「……いいよね?」
「壁の色に馴染んでるし、質感も壁紙に似てる。気に入りました」
「うへー……」
てれりと笑う。
「時計ひとつ変わるだけで、部屋の雰囲気がぐっと変わる気がする」
「わかる」
もっとも、住んでいる当人にしかわからない程度の微妙な差異に過ぎないのだろうけど。
電波時計を設置してしばし、
「──…………」
ちら。
時折、用もないのに電波時計を見てしまう。
「なんか、つい見ちゃうな」
「みちゃう」
「いいな、この時計」
「いいよね……」
お気に入りの時計になりそうである。




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