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没SS投下スレ

85未完成没:2011/11/22(火) 23:38:45 ID:tmT7LJp.

エヴァの知るインデックスの顔はそこまでだった。

「……今になってようやく気づいたんだよ。エヴァは本当は一人じゃグレーテルに勝てないって分かっていた。
 だから、私たちがなのはを助けようとするかどうかなんて関係なく、最初から私たちを利用するつもりだったんだね」
「何を馬鹿なことを言っている!?」

さしものエヴァも理不尽な失意を感じずにはいられなかった。
グレーテルは強敵だが、事前に準備を行った状態で戦闘に臨めたならここまで苦戦したはずはなかったのだ。
転移による離脱後、アリサに止められずに大呪文を詠唱待機したままグレーテルと再戦したなら、
勝負は最初の一撃で容易く決していた。
それができなかったのはなぜか。誰のせいで誰のためだと思っている。
そして。
助かっていたはずのこいつはなぜ。
火中の栗を拾って死を迎えようとしているのか。
それでも、何があろうともインデックスだけは生かすつもりだった。
だから高町なのは救出作戦の際にも、最後まで前線には出さず、
一番危険が少なくいつでも逃げられる位置に待機させ続けたのだ。
別に好かれたいと思ったわけではない。むしろ嫌ってほしかった。
こいつやリンクには私の対岸にいてもらいたかったのだから。
だが、憎む嫌うにしてもこれはあまりにも下種に過ぎる。
この愚かしく、見当違いの推論はいただけない。
私が信じた光はもっと気高く、聡明で、正しい存在でなければならない。
死を前にしたからといって取り乱すな。浅薄な発言で格を落とすな。
信じたものはもう皆砕け散った、ニケもリンクも。
ただでさえ失望の底に沈んでいるんだ。
せめて貴様の心くらい最後の最期まで私が信じた貴様のままでいろ。

「今更取り繕わなくていいよ。私やアリサには大した力なんてなかったけど、エヴァには力を与える方法があった。
 仮契約で戦力にできるし、悪くても盾や囮にもなるし回復アイテムにもできる。良いことづくめだもの」

喋るな。

……こんな愚か者を守るために、私は全てを投げ打っていたのか。
何て無意味で、無価値だったのだろう。
インデックス。貴様の心の底はよく分かった。だが、なぜだ?
なぜ今になってそんな言動を取る。わざわざ現世に舞い戻ってきて最期に言うことがそれでいいのか?
そんなにも私を苦しめたい――――――、苦し、める。


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