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オリロワA part2
449
:
氷の偶像
◆H3bky6/SCY
:2025/06/08(日) 13:36:44 ID:IwbDKrGw0
「な、にを…………?」
ジャンヌは困惑に眉を寄せた。
ジルドレイは、祈りにも似た敬虔な口調で答える。
「ご安心めされよ! ジャンヌが凡俗を自称し、己が光を否定する。ならば……ッ!!」
ジルドレイの声は、静かに、けれど確かな熱を孕んでいた。
瞳に映るジャンヌを仰ぎ、胸に手を当てるように一礼すると、告げる。
「この私が、それをお見せいたしましょう。
貴女の知らぬ貴女の光を……ジャンヌ・ストラスブールの正義を、この身にて、貴女様に証明してみせます!!」
その声音には、誓いにも似た敬虔な決意が宿っていた。
だがそれはあまりに一方的で、狂気じみた献身だった。
続けて、ジルドレイは思案するように呟く。
「確か、御身はこの先で巨悪を討つご予定でしたか。
ふぅ〜む。この先にある施設と言いますと、港湾と灯台でしたか……どちらかに『巨悪』がいるのですね。
まあどちらも両方を訪ねるとしましょう。正義の証明に相応しい舞台ですから」
氷の靴音を響かせ、ジルドレイが歩き出す。
「お待ちなさい!!」
ジャンヌの声が、鋭く空気を裂いた。
彼女が駆け出そうとした、だがその刹那――氷が爆ぜ、地を這い、彼女の足元へと一気に迫る。
瞬く間に草花が凍結し、大地は白銀の監獄と化した。
「く……ッ!」
身体を翻す間もなく、膝上までを凍てつかされる。
さらに分厚い氷の壁が、彼女の周囲を静かに覆い囲む。
それは攻撃ではない。
触れさせず、近づけず、穢れさせぬための――隔絶の結界だった。
「そこで少々お待ちを、貴女が訪れる頃には既に証明は完了していることでしょう。
存分にご照覧あれ、私の信ずるジャンヌの光を。さすれば貴女もご理解なさる事でしょう、御身が特別な存在であると!!」
「ジルドレイ……!」
ジャンヌの叫びは、氷壁に吸い込まれ、音すら凍るようにかき消える。
瞬時にジャンヌは焔の翼を広げ、氷を融かした。
彼女の身体を包んでいた霜が、一気に蒸気となって立ち昇り、周囲を朝靄のように覆ってゆく。
白煙が晴れたときには、もうそこにジルドレイの姿はなかった。
草原の彼方、港湾へと続く道を、氷の風が駆けていく。
「くっ……!」
歯を噛み締めるジャンヌ。
港湾に待つのは巨悪。宿敵たるルーサー・キングだ。
それがジルドレイと潰し合うのならジャンヌにとって好都合な展開である。
だが、彼女の脳裏にはそのような損得勘定など一切浮かばなかった。
ジルドレイがこれ以上間違いを重ねる前に止めねばならない。
彼女を動かすのはその責任と使命だけである。
凍りついた朝露の大地に、炎を帯びた足が再び触れる。
まるで陽光のように、ジャンヌ・ストラスブールは、走り出す。
残る氷は溶け、砕け、どこにもなかったように消え去った。
【D-4/草原/一日目 朝】
【ジャンヌ・ストラスブール】
[状態]:疲労(大)、全身にダメージ(大)、右脇腹に火傷
[道具]:なし
[恩赦P]:0pt
[方針]
基本.正義を貫く。だが、その為に何をすべきか?
1.ジルドレイを追い彼の凶行を止める
2.ルーサー・キングとの合流地点(港湾)を目指す。
3.刑務の是非、受刑者達の意志と向き合いたい。
※ジャンヌが対立していた『欧州一帯に根を張る巨大犯罪組織』の総元締めがルーサー・キングです。
※ジャンヌの刑罰は『終身刑』ですが、アビスでは『無期懲役』と同等の扱いです。
【ジルドレイ・モントランシー】
[状態]: 右目喪失(氷の義眼)、右腕欠損(氷の義肢)、怒りの感情、精神崩壊(精神再構築)、全身に火傷、胸部に打撲
[道具]: 無し
[恩赦P]:0pt
[方針]
基本. ジャンヌを取り戻す。
1.港湾と灯台に向かい、ジャンヌの光をジャンヌに証明する
2.出逢った全てを惨たらしく殺す。
※夜上神一郎によって『怒りの感情』を知りました。
※自身のアイデンティティが崩壊しかけ、発狂したことで超力が大幅強化された可能性があります。
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