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聖杯戦争-(マイナス)2/「はじまり」の短編集
1
:
◆Ydvc2XJMDI
:2023/06/11(日) 16:33:16 ID:5AsPBGYQ0
────英霊の座には、多くの英霊が君臨している。
────そして、SSの座には、多くのSSが眠っている。
5
:
◆Ydvc2XJMDI
:2023/06/11(日) 16:42:49 ID:5AsPBGYQ0
以上でこのスレのルールの投下を終了します。
1スレの1レス目のコピペををミスして、本来あった空白行を削除してしまったので、
気になる方は次スレ以降下記を参考にしてコピペをお願いします。
後続の方に余計なお手数を掛けさせてしまい、本当に申し訳ございません。
1: ◆J6dGJkDICc:2016/01/03(日) 22:23:23 ID:8u7yUs860
────英霊の座には、多くの英霊が君臨している。
────そして、SSの座には、多くのSSが眠っている。
.
6
:
◆kLJfcedqlU
:2023/06/18(日) 14:55:00 ID:xbRZ49QA0
投下します
7
:
DAY1:ハッピーエンドの後語り
◆kLJfcedqlU
:2023/06/18(日) 15:05:20 ID:xbRZ49QA0
シェフィが目覚めた先は、見知らぬ土地。それでいて懐かしい世界だった。
ビルが立ち並び、せわしなく人々が歩み続ける。
聖杯が作り出した東京という異界都市。その交差点のど真ん中に、シェフィは一人立っていた。
シェフィ頭が不可解な現状に耐え切れず、ぐるぐるとかき乱される。
シェフィが思ったことは。『ここがどこか』ではない。
頭の中に流れ込む『聖杯戦争という儀式について』でもない。
「どうして私は...消えてないの。」
『自分が生きていること』そのものが、彼女にとっては疑問であった。
◆
東京の住宅街にある、一軒家。
学生という役割を与えられた自宅、その屋根の上からシェフィは夜の街を見つめていた。
シェフィの記憶にあるアストルムとは違う。夜でも人口の光が街に溢れ、瞳をギラギラと照らす。市街地から離れているから喧騒と呼ぶほどのものではないが、それでも人の息遣いは十分感じらる。
人の営みを感じるたびに。シェフィは自分がここにいる理由について考える。
それはシェフィがエリスやミロクとの戦いの中、力と権能を得る対価として消滅したこととは異なる理由である。
そもそもの話、シェフィという生命体は存在しない。
一人の少女が、ゲームに参加するために作られたキャラクター。
人々を閉じ込めた電脳の牢獄を、無垢なる願いとともに繰り返した少女。
その存在の手で検体として管理され、改造され、端末として利用された少女の一欠片。
それがシェフィという。“アバター”である。
それにもかかわらず、シェフィは今東京にいる。
現実を生きる少女『阿賀斗紫布菜』ではない。
アストルムに存在した『シェフィ』としてここにいた。
水晶のような二本の角を持ち。
青く透き通る翼を持ち。
氷のように煌めく尾を持ち。
ドラゴン族の特性を持った、現実の人間とはかけ離れた存在として、確かに形を成している。
ありえないこの現実が、この地に降り立ったその時からシェフィの頭で渦巻いていた。
「マスター。ここにいたんだね」
下から聞こえた声がシェフィの意識を引き戻す。
見下ろすと、二階のベランダから銀髪の少女が手を振って上を見上げていた。
「バーサーカー。うん、ちょっとこの世界に呼び出されたときのことを思い出してたの。」
「ふーん。ちょっとそっちいくね。」
返事を返す間もなく、バーサーカーは「よっ。」という声とともに一飛びで二階のベランダから屋根に飛び乗った。
シェフィ隣に立つ少女は、照らされた街を興味深そうに眺め。嬉しそうに笑う。
夜になっても明るく人々が行きかう街が珍しいのは、バーサーカー......イングリスという真名を持つ、シェフィのサーヴァントにとっても同じであった。
「夜になっても賑やかで平和だね。私のいた世界とは随分勝手が違うみたい。」
「バーサーカーは、この世界をどう思う?」
「ご飯も美味しいし、嫌いじゃないよ。私としてはもうすこし戦いがいのある相手がいると嬉しいんだけどね。他のサーヴァントや使い魔以外と戦うことが無いしさ。」
「それ、貴方の世界の怪物のこと言ってないわよね。魔石獣......だっけ。あんなのがそこらにいたら困るわよ。」
魔力のパスが繋がった関係であるマスターとサーヴァント。相手の記憶を夢で見ることがあるというが、シェフィにもその現象が起きていた。
夢の中で見た結晶化した宝石を持つ怪物たち。人を襲う強大な外的としてそんな存在が闊歩する世界。その怪物と戦う存在として、一人の少女の従騎士としてバーサーカーは生きていた。
バーサーカーの記憶の中の世界は、東京とは全く違う。むしろシェフィのいたアストルムに近しい場所だった。
魔法があり、その源があり、天に浮かぶ都市には上位の人々が住み、動物が変質した怪物が現れ、それに立ち向かう騎士たちがいる世界。
現実の東京と地続きの場所に居ながら、その場所をどこか遠くに感じる今のシェフィにとって、夢で見たイングリスの世界の方がなじみ深く思えてしまう。
8
:
DAY1:ハッピーエンドの後語り
◆kLJfcedqlU
:2023/06/18(日) 15:17:46 ID:xbRZ49QA0
「バーサーカーは......聖杯が欲しいの?」
ふいに、そんな言葉が口から出てきた。
聖杯戦争のために、全く違う世界に呼び出された彼女。
生前とは異なる戦場で争うことになったサーヴァント。
英霊召喚のシステムを理解したわけではないシェフィだが、呼び出しに応じた以上何かしら強い願いがあるのだろう、そう思ったゆえの質問であった。
願いを聞かれたバーサーカーは、一瞬きょとんとした顔になる。しかしすぐにほほ笑んで、あっけらかんと返事をする。
「いや、別にいいかな。」
「えっ?」
戸惑うシェフィに、バーサーカーは続ける。
「私の願いは武の極みに至ること。そのために鍛錬を積み、より強い者たちと戦うこと。だから、いうなれば聖杯戦争に参戦することそのものが願いかな。」
「他の願いはないの?例えば、生き返りたい!とか。」
「実は私、もうそれ叶ってるんだよね。正確には生まれ変わりだけど。」
目を丸くするシェフィを見て、「そういえば言ってなかったね」とイングリスは自身の半生を語る。
イングリスという少女は、その存在そのものが奇跡の産物だ。
一代で王国を築き上げ、信ずる女神と愛する民を思い生涯を終えた英雄王。
彼が天寿を全うするその時の彼が敬愛する女神に「武を極めるために生まれ変わる」ことを望み、遥か未来の世界においてそれが叶えられた存在。
民のために生きる王としての人生を終え、己のために生きる武人としての人生を望んだ姿。
名と魂が同じながら、本質はまるで異なる英雄譚の後語り。
それがシェフィのサーヴァント『従騎士イングリス』である。
「だからこの姿の私は、今のマスターと同じようなものかもね。」
「バーサーカー。それって。」
「マスターも、ずっと戦って来たんでしょう。」
シェフィのこれまでの道なりに、バーサーカーは称賛する。
相棒の記憶を夢に見ていたのは、バーサーカーも同じである。
電子の牢獄に囚われた後、その世界を管理する者や滅ぼす者たちと戦いを続けたことも。その果てにその身は光となって消滅したことも。
かりそめの現実にありえざる肉体を得た存在であることを、バーサーカーは知っていた。
「シェフィこそ、聖杯に掲げるような願いはないの?」
バーサーカーは問い返す。
死の間際に願いを叶える機会を与えられた英雄は、消滅した先で願いを叶える機会を得たマスターに問いかけた。
「それは.....。」
シェフィの頭に渦巻くものが、その先の言葉を妨げる。
「...私は、これ以上何かを願っていいのかな。イングリス。」
シェフィが震える声で言葉を紡ぐ。彼女の中で渦巻いていたものが、少しずつ形を成していく。
それは感動であり、高揚感であり、歓喜であった。
消えたはずの存在が形を成していたことが、シェフィは嬉しかった。
『シェフィ』としてここにいることが、たまらなく嬉しかった。
「だって私は、与えられてばっかりで。あの結果はみんなが頑張ったからなのに。」
そしてそれは、罪悪感に近しい感情だった。
あの戦いで消えたのはシェフィだけではない。
勇気を示し強敵に立ち向かったのは、数えきれないほど多くの人たちだ。
多くの人々を差し置いて、利用され助けられるばかりの少女が、こんな奇跡を与えられていいのだろうか。
その思いが、シェフィの足をすくませる。
9
:
DAY1:ハッピーエンドの後語り
◆kLJfcedqlU
:2023/06/18(日) 15:21:05 ID:xbRZ49QA0
思い悩む少女を、英雄は優しく見つめる。
優しい子だと、英雄は思う。戦う覚悟を持ち、人を思える人間だと。
イングリスは一個人として、シェフィという人間を気に入っていた。
聖杯戦争を戦うために現界した彼女であるが、仮にマスターが本当に願いを持たないのであれば、それでもよかった。
マスターが生き延びることにのみ注力することも、構わないとさえ思っていた。
実際は違う。シェフィの心には確かな願いが隠れていた。
その事をイングリスは好ましく思った。人は願うものだと、彼女は知っている。
『聖杯を使って願いを叶えようとは思わない』という人はいるだろう。
『願いを叶えた身であり、これ以上のものは思いつかない』という人もいるだろう。
だが、何一つ願いが無いという人間は。そうはいない。
女神アリスティアに願いを問われた英雄王に、“何も願わない”という選択肢はなかった。
人生に不満も無かった王ですらそうなのだ。一人の少女が願いを持つことを誰が責められようか。
今を生きる者を助けるのが、英霊の誇りであり。
イングリス・ユークスという人物は、誰よりも“正しき者の願い”を肯定する英霊だった。
「いいに決まってるよ。シェフィはすごく頑張ったんだからさ。」
返す言葉は短く、しかし今のシェフィを進ませる答え。
「聞かせてよ。マスター。君の願いは何?」
それはきっと正しい願いだと、確信をもって問いかける。
ハッピーエンドのその先を歩んだ英雄の言葉は、ハッピーエンドのその先に立った少女に道を示した。
シェフィの頭の中で、ずっと渦巻いていたものが消える。
熱を持った肉体の内から、鼓動が響く。
今のシェフィを構築する全ての要素が、シェフィにとっては奇跡とも言うべきもの。
こんな奇跡を与えられ、それ以上に何か望んでいいというのなら。
かつて英雄王イングリスがそうしたように、シェフィは己の胸の内を言葉にする。
「私は、私が消えてしまった後のことを知りたい。」
知りたい。仲間たちは無事に現実に帰れたのか。未来ヘ歩を進めたのか。
「私は、もし許されるのなら...もう一度みんなと会いたい。」
会いたい。共に旅した仲間たちと、他愛もない話をしたい。
そして、もし可能ならば。またあの仲間達とともに。
世話焼きで愛らしいエルフの少女と。
口は悪いけど誰よりも優しい獣人の少女と。
食べることが大好きで底抜けに明るい王女と。
勇敢で他人のことを思える、大好きな騎士の青年と。
「もう一度、みんなと同じ食卓で、ご飯を食べたい。」
――願いが、決まった。
立ち上がり、空を見る。夜風が、濡れた頬を優しくなでる。
命を懸けた戦場の夜空は、残酷なほど美しい。
先ほどまでは見えなかった無数の光が瞬き、その中央に大きく月が映る。
広い空を前に感じる世界に自分しかいないような感覚、シェフィは最後に見た景色を思い出す。
全ての戦いが終わり、『再構築』で世界が消え去る瞬間。『ログアウト』により電子の牢獄から解放された人々が、光となって天に消える。儚くも美しい世界の終わり。
今ここに、その場所にともに居た「彼」はいない。
この街も消えない。いずれは無くなる泡沫だとしても、今すぐではない。
シェフィはふと自分の手に目を向ける。
あの夜に消えた自分の体は、確かな熱と鼓動とともに、ここにある。
心を落ち着けるように大きく息を吸い込み、静かに吐き出した吐き出す。
夜の冷たい空気が肺腑に入る感覚も、今は心地いい。
シェフィはイングリスに、共に戦うサーヴァントに顔を向ける。
満月を背に受けた氷竜の羽根が、キラキラと虹色に光る。その角は鋭く伸び、決意を宿した左目は先程までと違い、何かを宿したように紅く変わっていた。
「聖杯。取りに行くわよ、バーサーカー。」
今までになく強い気持ちを秘めた声。自由と最強を願った少女を従える者として、これ以上無く相応しい闘志。
『欲しい』ではない。『取りに行く』と断じたマスターの命令に、バーサーカーは笑顔で応える。
少女の願いを、英雄の挑戦を。イングリス・ユークスは否定しない。
「マスターがそう望むなら、私は勝つよ。マスターの願いのために。」
少女と少女。 竜(ドラゴン)と狂戦士(バーサーカー)。
創られた世界の月が、その目覚めを見届けていた。
10
:
DAY1:ハッピーエンドの後語り
◆kLJfcedqlU
:2023/06/18(日) 15:24:59 ID:xbRZ49QA0
【クラス】
バーサーカー
【真名】
イングリス・ユークス@英雄王、武を極めるために転生す〜そして世界最強の見習い騎士♀〜
【性別】
不明(肉体は女性)
【ステータス】
筋力A+ 耐久C+ 敏捷A 魔力B+ 幸運B 宝具C
【属性】
混沌・善・天
【クラススキル】
戦闘狂 A
『狂化』の変異スキル。バーサーカーは安定した理性と高い技術を誇り、会話にも難はない
ただし超がつくほど好戦的であり、マスターや周囲に甚大な被害が出る場合を除いて自分が強敵と戦うことを何より優先する。戦闘の意志のない敵マスターの殺害や、魂喰いといった戦闘とはいえない殺戮を極めて嫌い、その類の指示には従おうとしない。
【固有スキル】
磊落のカリスマ D
王として歩まずとも、自らの道を歩む姿で人を惹きつける技能
王としての性質とは異なるが、圧倒的な力と自由なその姿は周囲を振るわせる
心眼(真) B
修行・鍛錬によって培った洞察力。
窮地において自身の状況と敵の能力を冷静に把握し、その場で残された活路を導き出す“戦闘論理”。逆転の可能性が1%でもあるのなら、その作戦を実行に移せるチャンスを手繰り寄せられる。
転生者 C
男性の王としての人生を終えた後、女性の戦士としての人生を歩んだことを示すスキル。このスキルによりバーサーカーの性別は変質し、特定の性別に効果のあるスキルを無効化する
【宝具】
『女神の鎧装(アリスティア・アルマ)』
ランク:D~A 種別:対人宝具 レンジ:― 最大補足:1人
神騎士(ディバインナイト)の証とも言うべき、女神より与えられし加護。祝福が身を纏い身体能力の向上や魔術への耐性を付与する。
ステータス上は『魔力放出』『対魔力』『神性』の複合&上位スキルとも言うべき宝具
その出力はマスターの魔力量と比例し、シェフィの場合はCランク相当の魔力放出&対魔力及びEランク相当の神性を獲得しているのと同様の効果となっている。
応用で魔力を一点に集め放出する『霊素弾(エーテルストライク)』という技を持つが、サーヴァントである場合はマスターの魔力を大きく消費するので使用は難しい
『その拳虹を砕き、地平へ至る者(プリズムブレイク・オーバーロード)』
ランク:E〜A 種別:対人宝具 レンジ:― 最大補足:1人
英雄王が女神に「生涯を己の武のために捧げた人生」を望んだことにより生まれた、従騎士イングリスの人生そのものの具現化。
通常、英霊の能力が向上することは無いが。イングリスは例外的に時間をかけ修練に励む度、強敵との戦闘を経る度に技術やステータスが上昇する。
王としてのスキルや宝具を失った代わりに得た、『従騎士イングリス』のみが持ち得る宝具。
【weapon】
徒手空拳
氷の剣(シェフィ作成)
【人物背景】
一代で国を築いた王が同名の少女として転生した姿 そして戦闘狂。「天使の体に武将の魂が宿ってる」とは親友の談。
自由に戦うことを好み、権力や立場に縛られることを嫌う。与えられる紋章が地位に大きく関わる世界で紋章の取得をわざわざ拒否するほどその在り方は筋金入り。
精神性は前世の物に近く老獪かつ成熟している。というか同年代の学友を孫のように見ている節がある。
“英雄王イングリス”とは、性別・属性・ステータス・宝具など。多くの点で差異がある、完全に別のサーヴァントである。ApoのジャックちゃんとFakeのジャックの関係性ともいえる。
【サーヴァントとしての願い】
まだ見ぬ強者との戦い。いうなれば聖杯戦争そのもの
既に女神に願いを叶えて貰った身であるため、聖杯に興味はない
11
:
DAY1:ハッピーエンドの後語り
◆kLJfcedqlU
:2023/06/18(日) 15:26:36 ID:xbRZ49QA0
【マスター】
シェフィ@プリンセスコネクト!Re:Dive
【マスターとしての願い】
自分が消えた後のことを知りたい
また仲間たちと一緒にご飯を食べたい
【能力】
氷を生み出す能力、スケートの要領で滑るようにして戦う
武器は氷の剣 これも能力で生成できる
【人物背景】
ドラゴン族の少女。所属ギルドは【美食殿】
記憶喪失の状態で美食殿に助けられ、紆余曲折在り記憶を取り戻す。普段はクールな常識人だが、記憶喪失時代の名残でパニックになると言葉遣いが幼児化する。
仲間たちとの旅路の果て。自身の消滅をも覚悟の上で世界を繰り返す神への戦いに挑み、多くの人たちが繋いだバトンを受け取り、人々を「懲役」からの解放した名もなき英雄
明確に“ゲーム内のアバター”でありながら、この聖杯戦争で肉体を得ている理由は不明
【方針】
聖杯狙い バーサーカーに協調しつつ戦う
人を殺すことや無用な被害を出すことは避けたい
12
:
◆kLJfcedqlU
:2023/06/18(日) 15:27:38 ID:xbRZ49QA0
投下終了します
13
:
◆kLJfcedqlU
:2023/08/20(日) 14:22:25 ID:dZOPRH.s0
投下します
14
:
仲間を大切にする者は
◆kLJfcedqlU
:2023/08/20(日) 14:37:40 ID:dZOPRH.s0
風野灯織の両親が夕方に家にいることは少ない。
単身赴任中の父と、帰りが遅いことが多い母。二人に世話をかけさせないようにと灯織は料理を初め、今となっては彼女の趣味であり特技となっている。
だからこの日の夕方に、彼女がキッチンに立つことは自然なことだ。
冷蔵庫から豚肉とキャベツと人参を取り出し、包丁を使って食べごろに切り揃える。サラダ油を引いたフライパンでもやしと一緒に炒め、調味料で味付けをする。
料理上手な彼女にしてはシンプルな野菜炒め。炊いたご飯と一緒に食べえるため心なし味付けを濃くした一品をつくる。
その作業に今日の灯織は随分と時間をかけていた。手際が悪いと言った方が的確だろう。
レシピに書かれた倍ほどの調理時間の間に、彼女は炊飯器のボタンを押し忘れ塩と砂糖を間違えた。完成した野菜炒めも盛りつけた時には肉の半分が焦げていた。
「いただきます」
手を合わせ、自分で作った野菜炒めを食べる。豚肉とキャベツの甘みが間違えて入れた砂糖の甘さと混ざり合い、出来の悪い菓子のような甘ったるさが灯織の口内を蹂躙した。
一口食べ、一切のリアクションを返さずまた一つ口に運ぶ。
カーテンを閉め切った部屋は暗く、陰鬱な空気がただでさえ酷い野菜炒めをより一層ひどい味にしていた。
その体は微かに震え、うつむき色を失った表情からは、普段のアイドルとしての彼女の姿は見る影もない。
ちらりと、灯織は箸を持つ右手を見た。細く奇麗な彼女の手には、綺羅星のような三画の赤い痣があった。
令呪という名を持つそれは、彼女が殺し合いに巻き込まれた証明に他ならない。
「.....無理をするな。マスター」
灯織の向かいの席から、男が見かねたように告げた。
先ほどまでは誰もいなかった椅子には、紫の羽織を着た青年が険しい顔でもたれ掛かっていた。
男の顔の右半分は捻じれたような傷跡が深々と残り、左右で色の違う赤い瞳と紫の眼が静かに灯織を見つめている。
自身のサーヴァントには目を向けず。灯織は口に残った野菜炒めを勢いよく飲み込んだ。
何を食べたのかは、灯織にもよく分かっていなかった。
「大丈夫です。野菜炒め、オビトさんの分も作ってますから」
「大丈夫なものか。無下にするつもりはないが、英霊に食事は必要ない。そしてマスター、お前にこのことを話すのは三回目だ。」
「.......」
灯織は何も言い返せない。自分が大丈夫じゃないことなど、灯織自身よく分かっていた。
今灯織がしていることは、逃避だ。どうにかいつも通りに過ごすことで、少しでも自分を落ち着けようとしている。
オビトと呼ばれた青年もそれ以上何も言わない。今の自分が何を言っても、気休めにもならないと彼は知っていた。
灯織を苦しめているのは、オビトでもなければ灯織自身でもない。
聖杯戦争という殺し合いの環境そのものが、彼女の心を蝕んでいた。
15
:
仲間を大切にする者は
◆kLJfcedqlU
:2023/08/20(日) 14:45:49 ID:dZOPRH.s0
風野灯織にとって、“戦争”とは歴史の教科書かネットニュースの向こうか、はたまたフィクションの中にあるものか。
知識としてその危険性、悲劇性を知ってはいても、それを実感するような人生を歩んではいなかった。
責められることではない。彼女は現代日本の女子高生だ。日本が戦争を捨ててから半世紀後の人間だ。
彼女にとっての戦争は“情報”であり“知識”。人生と地続きにあるものではない。
だが、彼女は巻き込まれてしまった。7騎の英霊と7人のマスターが相争う聖杯戦争という殺し合いに。
命を奪わなければならないかもしれない場所であり、命を奪われるかもしれない場所であり。
自分の大切な人たちが、願望機を求める者に殺されるかもしれない場所に。
「オビトさん。」
箸を置き、震える声でサーヴァントに問いかける。
木と陶器のぶつかる冷めた音が酷く響いた。
料理はまだ半分近く残っていた。
「なんだ」
「聖杯戦争で戦わない人たちに被害が出ることってあるんですか。」
「ないとは言い切れないな。サーヴァント同士の戦いに巻き込まれる可能性もあれば、術の供物にされる可能性もある。他の参加者全員が無辜の被害を嫌う人間ならば話も変わるだろうが。」
「そう...ですよね。」
オビトの口から出た答えは、灯織の予測した通りのものだった。
この街で聖杯戦争が起きた以上、渦中にいる自分だけではない。この街に居る誰しもが今では命の危険がある。
それは、彼女の大切な人たちでさえ。例外ではない。
その事実を思い返す灯織の耳に、カタカタと震える音が聞こえた。
震えているのは灯織だった。
「真乃....めぐる.....プロデューサー....」
今この瞬間にも、誰かが戦いに巻き込まれているかもしれない。ひょっとしたら、自分のようにマスターとして聖杯戦争に巻き込まれているかもしれない
声が聴きたい。八宮めぐるの明るい声を、櫻木真乃の穏やかな声を。プロデューサーの安心する声を。
頭の中がぐるぐるとうずまき、彼女は祈るようにスマホを開く。
液晶の中では三人の少女が、太陽のような柔らかな風のような笑顔を向けていた。
待ち受けに映る『illumination STARS』のメンバー。櫻木真乃、八宮めぐる、風野灯織。
彼女たちの笑顔は、零れ落ちる灯織の涙で滲んでいた。
風野灯織は、確かに戦場に慣れた人間ではない。
彼女は平和を享受する学生であり、その歌で、動きで、美しさで、人々に輝きを与える“アイドル”だ。
忍として戦乱の時代を生きたオビトとは、死生観も危機感もまるで異なる。そのことをうちはオビトは理解していた。戦いに巻き込まれたことを怯える彼女に対し、同情こそすれ責める意思は欠片も無い。
それでもとオビトは思う。どんな世界であろうと“死ぬことは誰であっても怖い”のだ。
人生の半分以上を闇の世界で暗躍してきたオビトは、数えきれないほどの人の死を見て、数えきれない人を殺している。“マダラ”として、“トビ”として、“オビト”として。
自分の死が怖い人間は、みな同じように動く。
保身に走る。逃走を図る。ここに居ない誰かに責任を転嫁する。
愛する者が死んだことを許せず。“誰も知らない無限の夢”に逃げようとしたオビト自身も、それは例外ではなかった。
風野灯織の行動は、そのどれともとは当てはまらなかった。
自分を守れと縋ることも、なぜ巻き込んだと怒ることも、全てを投げ出し閉じこもることも。風野灯織はしなかった。
手に令呪が浮かび、聖杯戦争の実態を知った昨夜から。その小さい背で恐怖を押し殺している。止まらない震えを押し殺しつつ、いつも通りにレッスンを受けいつも通りに友人に会いいつも通りに生活をした。
(お前は、自分の死が怖いんじゃないのか?)
ずっと、うちはオビトは疑問だった。彼女の行動が自分の死におびえる人間のそれとかけ離れていたからだ。
オビトは立ち上がり、テーブルをぐるりと回り灯織に近づく。
他意はなかった、このまま対面で話し合っても自分のマスターの心は晴れないと分かっていたが故の行為だった。
ふと、膝の上で光るものにオビトは気づく。
涙に濡れた液晶の中で迸るような笑顔を見せる、マスターと二人の少女の姿を。
(あの二人は....)
オビトは、この二人を知っていた。つい数時間前まで、灯織と同じ場所で踊っていた少女たち。
マスターが最も信頼を寄せる二人。灯織とともに星の光を輝かせる少女たち。
真乃とめぐると呼ばれた少女たちと、彼女たちを見守ったプロデューサーと呼ばれた青年。
うちはオビトは、自分が風野灯織に抱いた疑問の答えが、理解できた気がした。
16
:
仲間を大切にする者は
◆kLJfcedqlU
:2023/08/20(日) 14:52:55 ID:dZOPRH.s0
風野灯織は泣いていた。自分が死ぬかもしれない戦いに巻き込まれたからか?それもあるのだろう。
それ以上に、彼女はこの戦いに巻き込まれるかもしれない。友を思って泣いていた。
アイドルとして、風野灯織として。“大好き”な人たちのために泣いていた。
風野灯織は、他人に心配をかけたくなかった。だから気丈に振舞った。
風野灯織は、他人を戦いに巻き込みたくなかった。だから誰にも話さなかった。
風野灯織は、大好きな人たちに死んでほしくない。だから震えて泣いている。
「お前は、仲間を思って震えていたのか。」
仲間を思う灯織の姿に、ゴーグルをつけた“神那毘橋の英雄“の姿が重なった。
「マスター」
灯織の隣から声がした。オビトは腰を下ろし、灯織と目を合わせる。
傍に立つオビトに気づいた灯織は、袖で涙をぬぐい正面からオビトの眼を見る。
勾玉のような印の付いた赤い瞳と、眼球全体を覆う紫の波紋。
灯織には見慣れないその眼が、灯織の良く知る誰かのように優しく彼女を見つめていた。
「..オビトさん。」
「...俺にも、2人の仲間と一人の師が居た。友を思うお前の気持ちは、わかってやれるつもりだ。」
(この人も、こんな顔するんだな)
寂し気な言葉、今にも泣きだしそうな青年の顔。
ずっと何処か隔絶した存在だと思っていた自分のサーヴァント。
彼の”一人の人間”としての顔を、風野灯織は初めて垣間見た気がした。
「大好きだったんですね。その人たちのことが。」
「...ああ、今なら言える。大好きだった。だが俺は、仲間たちを守れなかった。」
巨悪の手に踊らされ、愛する者は親友の手で命を絶った。
救世主を騙り、師が命を落とす引き金を引いた。
暗躍を続け戦争を起こし、友と命を奪い合う戦いを続けた。
懺悔するような言葉を、灯織はただ聞いていた。
うちはオビトというサーヴァントは、決して善人ではない。数えきれない人を殺し、数えきれない人の死を生み出した。
風野灯織と違い、その手はどうしようもないほど汚れていた。
「マスター。サーヴァントとしての俺の願いを、今言わせてくれないか。」
「なんですか。」
「お前の仲間を。俺にも守らせてくれないか。」
親友のように、死んでも守ってやるとは言えない。オビトは守れなかった英霊だ。
命を賭して、親友一人を守るのが彼の限界だった。
そんな汚れた手でも、少女が守りたいと思うものを守ろうと。
自分が守りたいと思うものを守ろうと。
その言葉は風野灯織にとって、この殺し合いの唯一の『味方』を、信頼してもいいんだと。そう思うに足る言葉だった。
灯織は目を見開いて、目の前の青年を見る。
自分の好きを教えてくれた人たち。
アイドルに理想の自分を見た灯織を、その場所まで進ませてくれたプロデューサー。
心の底から“大好き”を伝えられる。輝く二人の仲間達。
風野灯織は、皆が戦いに巻き込まれることを考えていた。ただそのことを恐れていた。
自分から守ろうと、守ることができるのだと。
彼女の震えが、少し治まった。
「はい、お願いします。私のサーヴァント。」
恐怖は、まだ消えていない。それでも彼女は、一人ではない。
今の彼女は、戦える。
大好きな皆を守るために、戦える。
聖杯戦争の陣営として、2人が動き出した瞬間だった。
灯織は残った野菜炒めを勢いよく飲み込み。部屋に戻って荷物を整える。
ポケットに入れたスマホは、鳴らない。めぐると真乃とプロデューサーからの返事は、まだ来ていない。
最悪の想定は、未だぬぐえないままだ。それでももう、ただ震えて日常に逃げるだけの少女では居たくなかった。
仲間を守るために、大好きだと分かったものたちを守るために。震えながらも戦場に向かう。
何もしないまま諦めることができるほど、器用で弱い人間ではないから。
「一つ言っていなかったが、サーヴァントの名前は隠すのが基本だ。今度から俺のことはクラスで呼べ」
「分かりました、アサシンさん。」
隣に居るアサシンに静かな、それでいて確かな熱を持った言葉を返し。風野灯織は扉を開く。
少し腫れた眼に、小さな光が灯る。
夕日に照らされたアイドルを、アサシンは優しげに見つめていた。
17
:
仲間を大切にする者は
◆kLJfcedqlU
:2023/08/20(日) 14:58:18 ID:dZOPRH.s0
【クラス】
アサシン
【真名】
うちはオビト@NARUTO
【ステータス】
筋力B 耐久C 敏捷A+ 魔力EX 幸運E 宝具B
【属性】
秩序・悪・人
【クラススキル】
気配遮断 A+ サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。完全に気配を絶てば発見することは不可能に近い。ただし自らが攻撃態勢に移ると気配遮断のランクは大きく落ちる。
単独行動 A マスター不在でも行動できる。ただし宝具の使用などの膨大な魔力を必要とする場合はマスターのバックアップが必要。
【固有スキル】
六道の眼B+ 特別な眼を持つことを示すスキル アサシンは右目に写輪眼・左目に輪廻眼と呼ばれる目を持ち、相手の動きを見抜き幻術にかけるなどその機能は多岐に渡る。
アサシンは本来の左目を他者に譲渡しているためランクが低下している
柱間細胞EX 膨大な陽のチャクラを秘めた細胞を移植した体を持つ。このスキルによりアサシンの魔力は上昇しているほか、宝具のデメリットを打ち消している。
人柱力(偽)A- 『尾獣』と呼ばれる存在をその身に宿したことを示すスキル。その身に巨大なエネルギーを持つ存在を封じることを可能にする。オビトの場合は、一時的かつ不完全なものだったが『国造りの獣』を封じたため、相応のランクを与えられている
【宝具】
『万華鏡写輪眼・神威』
ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:50 最大補足:1人
自分自身及び視線にあるものを生物・物体・エネルギーを問わず異空間に飛ばす能力。攻撃を当たる部分のみを異空間に飛ばし物体をすり抜けることも可能だが、永続的に使い続けるのは5分が限界
本来は使用するごとに失明のリスクのある能力だが、柱間細胞によりそのデメリットを打ち消している。
【weapon】
ひょうたん型の巨大なうちは
【人物背景】
うちは一族の青年
元々は誰にでも優しく仲間思いの少年だったが、親友が愛する人を殺害する光景を見たことを機に『本当の平和』は現実にないと悟り、世界を幻術に包むために行動する。
最終的にその全てが他者の思惑通りだったと知り。反逆。
親友に力を託し、自分と同じ夢を見た若い忍に言葉を送り死亡した
【聖杯にかける願い】
なし 正確に言えばあるのだが、『自分は願いを持つべきでない』と本人は思っている
【方針】
灯織やその仲間を守る。マスターとその仲間のことを優先している。
【マスター】
風野灯織@アイドルマスターシャイニーカラーズ
【マスターとしての願い】
聖杯戦争を終わらせる
【人物背景】
283プロダクションのアイドル。『illumination STARS』のメンバー
真面目で物事を考えすぎるきらいがあるが、他人を気遣える優しい少女
【方針】
平和に戦いを終わらせる 真乃やめぐるやプロデューサーの無事を確認する
18
:
◆kLJfcedqlU
:2023/08/20(日) 15:05:01 ID:dZOPRH.s0
投下終了します
19
:
◆k7RtnnRnf2
:2023/09/03(日) 09:19:46 ID:MlXTCN9M0
これより投下します。
20
:
拓海の戦う理由? 変わらないキモチ
◆k7RtnnRnf2
:2023/09/03(日) 09:20:43 ID:MlXTCN9M0
「ーーぐっ」
強い衝撃に声をこぼす俺。
たった今、女の人に負けてしまった。
一応言っておくが、何かトラブルがあったり、ケンカになったとかじゃない。
理由は単純。聖杯戦争のマスターにされた俺・品田拓海がサーヴァントを相手に戦えるのかって腕試しだ。
結果は俺の完敗。5秒も経たずに、地面に押さえつけられた。
「これでわかっただろう? 君が異能を持とうとも、我々(サーヴァント)からすれば取るに足らない。銃を持っただけの素人が、獅子や熊に挑むと同義」
はぁ、と呆れる女の人。
俺よりも背丈は高く、ただそこにいるだけで気品と覇気を放っていた。ツヤのある黒い長髪をたなびかせ、軍服を自然に着こなす姿は圧倒的で、まるで一国の王様だ。
右目を覆う眼帯も、対峙した全ての敵を震え上がらせそうだ。
それでいて、道行く誰もが見惚れそうな程に顔も整い、華やかなアクセサリーやドレスすらも様になるスタイルを誇る。
仮に、うちの学校に担任としてやってきたら、多くの男子生徒が熱狂するだろう。
だが、彼女……チトセ・朧・アマツさんこそが、ライダーのクラスで召喚されたサーヴァントだ。
俺と同じ日本人の血を持つらしい。
◆
拓海くんのサーヴァントになってくれたチトセさん。
帝国アドラーの軍人で、裁剣天秤(ライブラ)という部隊を率いたすごい女の人です!
星辰奏者(エスペラント)って呼ばれてて、色んな敵と戦ってきたみたい。
◆
「私を、見くびーーーー!」
「耳に当たるか? だが、事実を毅然と受け止めろ……一割の力も出していない私に何も出来なかったと」
圧力で全身がきしみ、今すぐ潰されてもおかしくない。
スペシャルデリシャストーンでブラックペッパーに変身していなければ、この体はどうなっていたことか。
マッシャーで潰されるジャガイモはこんな気持ちなのか? そんなのんきなことを考えてしまった。
21
:
拓海の戦う理由? 変わらないキモチ
◆k7RtnnRnf2
:2023/09/03(日) 09:24:05 ID:MlXTCN9M0
「君の心意気は買う。向上心は、健全な男子ならば至極真っ当だ。しかし、まずは敗北を受け入れろ」
「ま、まだ……戦えるッ!」
「運命、境遇、身の上ーーーー相応の修羅場をくぐり抜けたのは承知。だが、それを容易く踏み潰す怪物はいくらでもいると覚えておけ」
言葉すらも重い。
れっきとした軍人で、一つの部隊を率いる程のカリスマを持つチトセさん。たゆまぬ努力で強くなり、戦場を生き抜いたこの人こそ英傑だ。
仮にウバウゾー……それもゴッソリウバウゾーが10体近く現れても、チトセさんは数と体格差を余裕でひっくり返す。きっと、あのゴーダッツすらあっさり無力化させかねない。
人間とサーヴァントの間にある壁以上に、越えられないのは踏んできた場数。
名家に生まれ、優れた教育を受けて育った。自分の境遇に驕らずに努力を重ねて、強い意志でどんな困難も乗り越えたチトセさん。
対して、俺はどうか? 運動神経や体力には自信あるが、何の武術も学んでいない。ブラックペッパーに変身してブンドル団と戦えても、生身じゃ何もできない。
どうやったって、俺がチトセさんに勝つなど夢物語だ。いくら背伸びしても、人間が星に届かないように。
「……あなたの言う通りだ。私では、手も足も出ないだろう」
「ふむ、物分かりがいいようだな。ならば、己の力量をーー」
「だからと言って、このまま降参などしないッ!」
渾身の力を込めて、右手からエネルギー弾を発射した。
「ーーむっ!?」
地面の爆発に驚くチトセさん。
周りに粉塵が広がる中、俺は拘束から抜け出す。
「私は諦めない……何があろうと、そう誓ったのだから!」
純白のマントをひるがえしながら全力で叫ぶ。
サーヴァントからすれば、俺一人の力はたかが知れている。相手がチトセさんじゃなければ、跡形もなく消されたはずだ。
弱い? 情けない? 身の程を弁えない?
知っている。俺だけじゃ、サーヴァントの相手にならないことくらい。
でも、それは俺が何もしない理由にならない。
力で敵わなくとも、恐怖に震えて隠れるなんてもっとイヤだ。
「弱い犬ほどよく吠えるという言葉が、君の時代にもあったようだが」
実力差を表す声が背後から聞こえて。
振り向く暇もなく、俺の喉元に剣が突きつけられた。
「少なくとも、君は口先だけじゃなさそうだ……無策で戦いに挑むのは落第点だがな」
その刃には、俺の動きを止める凄味があった。
一歩でも動いたら容赦しないと、否応なく思い知らされる。令呪よりチトセさんの方が早い。
俺が拘束から抜け出すと同時に回り込まれた。尋常ではないスピードで、クックファイターですら目で追えないほど。
何よりも、チトセさんが放つオーラは凄まじく、心臓をわしづかみにされそうだ。息苦しさのあまりに汗が流れ、目の前が揺れる。
22
:
拓海の戦う理由? 変わらないキモチ
◆k7RtnnRnf2
:2023/09/03(日) 09:26:53 ID:MlXTCN9M0
「さぁ、どうする? これ以上は私も手加減できない」
「……私の完敗だ。負けを認めよう」
「よろしい」
降参のポーズを取ると、チトセさんも剣を下ろす。
「全くーーお姉様の貴重な時間を奪ってまでやることが、このような茶番とは……要石でなければ、すぐに叩き潰してやったものの」
と、俺に対して露骨な嫌味と敵意をぶつけながら女の人が現れた。
長いリボンでシニヨンを結って、両肩を出した軍服を着こなすこの人はサヤ・キリガクレさん。
チトセさんが率いる第七特務部隊・裁剣天秤(ライブラ)の副隊長をつとめた人だ。
生前の逸話からチトセさんの宝具として登録されたこの人は、サーヴァントに並ぶほどの優れた霊基を誇っている。
長時間の現界には魔力が必要で、デリシャストーンがなければとても賄えない。
「待て待て、そんな物騒なことを言うな! 彼は俺たちのマスターなんだぞ?」
「それが何か? 星辰奏者の足下にも及ばない小童の分際で、お姉様に首輪をつけた挙げ句の愚行……どこかの駄犬の方が遙かにマシと思えるとは」
「確かに、サーヴァントと戦うなんて言い出すのは、とても褒められたものじゃない。だがーー」
サヤさんをたしなめるのは、熊のように大柄な男の人。腰にまで届く長髪とあご髭は金色で、ヨーロッパ圏の人だと一目でわかる。
ニッ、と白い歯を見せながら笑う姿は豪快で、熱血ドラマの頼れる教師みたいだ。
その姿に、俺の緊張がほぐれていく。
「サーヴァントに任せてどこかに隠れ、偉そうにふんぞり返ったりしない。だから、俺は嫌いじゃないぜ?」
アルバート・ロデオンさん。
サヤさんと同じく、チトセさんの手助けとなる人だ。
表向きはレストランの経営者だが、その正体は元軍人。チトセさんたちと協力して、帝国に反旗をひるがえした伝説からここにいる。
「アルバート殿、あまり甘やかしては困る。増長し、マスターが無謀な行動に走られては目も当てられん」
「甘やかしてるつもりはねえけどよ……その通りだな。なぁ、どうしてサーヴァントと戦うなんて言い出したんだ?」
サヤさん程じゃないにしろ、チトセさんとアルバートさんの目が険しくなる。
望まなくとも、チトセさんたちのマスターになった俺だ。言葉は生命線であり、何か間違えたらみんなを危険にさらす。
だからこそ、理由をきちんと話す責任が俺にはあった。
23
:
拓海の戦う理由? 変わらないキモチ
◆k7RtnnRnf2
:2023/09/03(日) 09:29:16 ID:MlXTCN9M0
「私……いいや、俺もあなたたちのマスターになった以上、ただ隠れているのは違うと思ったから」
クックファイターのブラックペッパーでなく、ただの品田拓海として俺自身の意志を伝える。
体から力が抜け落ちていくけど、必死に踏ん張った。この程度でへばったらマスター失格だ。
「俺の力があれば、サーヴァントに勝てるなんて言うつもりはありません。あなたたちからしたら、俺一人の力なんて大したことないかもしれない」
「わかっているなら、何故腕試しなど考えた?」
「逃げたくないからです」
「逃げたくない?」
「俺を信じてくれた人が……元の世界で、俺のことを心配してくれる人がいるから……そいつを裏切って、何もしないなんてのは絶対に嫌だから」
命がけの戦いを乗り越えるためには、あまりにも薄っぺらい言葉だと俺自身わかっている。
チトセさんに手も足も出なかった無力なマスターが俺だ。何を言ってもたわごとにしかならないだろう。
実際、サヤさんとアルバートさんの目は変わらない。俺に対する不信感でいっぱいのはずだ。
「それは、聖杯を手に入れる絶好の機会を……自ら棒に振ると知った上か?」
「いらない! そんなワケのわからない、うさんくさいものを狙って誰かを傷つけたくないんだ!」
「信じてくれた人とやらのため、か」
ただ俺は気持ちを伝える。
何があっても、聖杯を狙ったりしないと。
チトセさんたちにも願いがあったら、その気持ちを台無しにするとわかった上で。
「…………ふふ」
だけど、満足げな笑みを浮かべるチトセさん。
まるで求めていた答えを聞けたように、この人は笑っていた。
「そうか。そういうことか……よくわかった。ふっ、ふふふふ……ふははははは……!」
「な、何がおかしいんですか?」
豪快な笑い声に驚く俺。
俺だけじゃない。サヤさんたちだって、チトセさんの笑みにとまどっている。
次の瞬間……
「マスター。さては惚れた女がいるな?」
「…………えっ?」
核心をついたチトセさんの言葉に、俺は固まった。
24
:
拓海の戦う理由? 変わらないキモチ
◆k7RtnnRnf2
:2023/09/03(日) 09:36:38 ID:MlXTCN9M0
「要するに、愛する女に誇れる自分でいたい。なるほど、実に真っ直ぐで健全な動機じゃないか!」
「……なななっ、なんの話だよっっ!!」
「理屈などではない。故郷で帰りを待つ女に恥じないため、正道を選ぶのか……あぁ、実にいい! 聖杯の奇跡を上回るのは、それほど一途な想いとは!」
一言もそんなことを口にしていない。
けれど、チトセさんは気付いていた。
俺が戦う理由…………それは、一人の女の子の笑顔を大切にしたいから。
和実ゆい。幼い頃からずっと一緒にいる、一つ年下の女の子だ。
ゆいはプリキュアに変身して、ブンドル団との危険な戦いに身を投じた。その力になりたくて、俺もまたクックファイターになった。
「なるほど、合点はいきましたが……ずいぶんと殊勝なこと」
「ほうほうほう、マスターには彼女さんがいるのか? 隅に置けねえなぁ、この坊やは! この! この! この!」
クスリと笑うサヤさんに、俺の背中をバシバシと叩くアルバートさん。
「い、いや! 彼女とか、そんなんじゃねえし!」
「わかるぞ? 私にはわかる! 情熱的な瞳をしているからには、もしやと思ったが……それほど焦がれる相手がいたとは!
ん、彼女ではない? さては、まだ君の口から告白をできていないな……それはいかん! 早いうちに覚悟を決めねば、すぐに後悔するぞ?」
「だから、違うって!」
チトセさんたちに主導権を握られ、俺はおたおたする。
鏡を見なくても顔が赤くなっているとわかる。
さっきまでの重さが嘘のように、のんきな空気になった。
「……であれば、なおさら君を戦わせる訳にはいかんな」
けれど、すぐにチトセさんの顔が真剣な色で染まる。
「愛する女を想うなら、マスターは生きるべきだ。どんな力を持とうと、君はただの人間に過ぎないと、頭に入れておけ。
英雄や光に焦がれただけの人間では、いくら努力を重ねようとも、怪物に勝てないのだから」
目を細めるチトセさん。
その言葉に、俺をからかっていた二人の顔も重くなる。
「他者を殺めることを良しとしない……義と愛に殉ずるのは結構だ。だが、君も戦いに身を投じた以上、わかるはずだ。世の中には、話し合いではどうにもできない相手がいると」
「……わかってる、つもりです」
これから、ブンドル団たちとの戦い以上に過酷な状況になるはずだ。
この聖杯戦争に招かれたのは、俺の常識では計り知れないいくつもの世界から呼び出された強者たちだ。チトセさんたち星辰奏者(エスペラント)がいる新西暦の地球も、その一つだろう。
それこそ、ゆい……いいや、キュアプレシャスたちデリシャスパーティプリキュアが全員揃わなければ、とても戦いにならない。
25
:
拓海の戦う理由? 変わらないキモチ
◆k7RtnnRnf2
:2023/09/03(日) 09:40:20 ID:MlXTCN9M0
「我々は、君の安全を第一に考える。そのためなら手段を選ばない。もし、君が忠告を聞き入れず、無謀に走るのであれば……抗命もいとわないな」
「こ、抗命って……」
「歴史を学べばわかるが、軍人は必ずしも上官の命を聞き入れるとは限らない。ただ、君の恋人に免じて、命だけは奪わないと約束しよう」
「…………だ、だから! そういうのじゃないですっ!」
慌てふためくも、チトセさんから流される。
それとは別に、いざとなれば俺の言葉も平気で無視するつもりだ。仮に令呪で縛ろうとしたら、実力行使で止めにかかる。少なくとも、腕の骨は折ってくるはずだ。
俺は確かにマスターになった。だからって、チトセさんたちは何でもかんでも聞くわけではない。
もしも、俺が一つでもミスをしたら、みんなからすぐに見捨てられる。国のために働いた軍人の上に立つのは、それだけの重さがあった。
「わたくしは……最低限、お姉様の足手まといにならなければ、何も言いません。自衛をして頂ければ充分です」
「俺も、マスターには無理をして欲しくない。サーヴァントとの戦いは、俺たちに任せてくれればいい。元、軍人ってのもあるかもしれねえが……それ以上に、大人としての責任ってやつさ」
逆に言えば、きちんとマスターとして振る舞えば、俺のことを見てくれる。サヤさんとアルバートさんはそのつもりだ。
「おっと、俺たちはそろそろ退散しないとな。マスターの負担になっちまう」
「……では、わたくしたちはお暇しますが、もしお姉様に無礼を働くのであれば……容赦はしませんので」
そう言い残して、二人は消える。
消耗を少しでも抑えるために、普段出て来れるのはチトセさんだけに留めている。
宝具として扱われている軍人さんたちも呼ぶとしたら二人、良くて三人まで。
ブラックペッパーならともかく、俺だけの魔力じゃそれが限界だ。
「君の願いにとって障害となり得る邪悪がいれば、私はそれを容赦なく排除しよう。だが、その罪や責任を背負うことはない。全て、私のモノにしよう」
誰にも揺るがせないほどに毅然とした言葉に、俺は圧倒されて。
生前のチトセさんは裁剣女神(アストレア)……勝利を導く女神として、たくさんの勝利を導いた。
アストレア。元はギリシャ神話の女神で、星のように輝く人って意味らしい。神話のことは詳しくないけど、その名に負けないオーラがチトセさんにはあった。
その威光を真っ向から受けて、俺はふと思った。
「……その、ライダー、さん」
「何だ?」
真名をこぼさないよう、俺は慎重に言葉を選ぶ。
些細な情報でも、サーヴァントについて誰かにバレたら一大事だ。
俺だって、ブラックペッパーだって知られないよう常に気をつけたからな。
「あなたには、あるのですか? 聖杯にかける願いが」
そう。
どんなサーヴァントだろうと、願いがあるから聖杯戦争に招かれた。チトセさんだって例外じゃない。
聖杯はいらないと言ってすぐに、こんなことを聞くのはおかしいってわかっている。
だけど、俺をとがめず、むしろフッと笑った。
26
:
拓海の戦う理由? 変わらないキモチ
◆k7RtnnRnf2
:2023/09/03(日) 09:44:32 ID:MlXTCN9M0
「願いなら、とっくに叶っている……と、言いたいところだが、叶わなかった記憶もある」
「ど、どっちなんですか?」
「言葉の通りだ。サーヴァントとして召喚されてから、私の中で矛盾した記憶が入り交じっている……どういう理屈かは知らないが、全く頭が痛い。
この厄介な暴れ馬……星辰増幅結晶核(セイファート)にまつわる記憶も、私の中に刻み込まれ、この手に馴染むのさ。
まぁ、これだけは言おう。聖杯など不要……英雄にでもくれてやるとも」
そう語るチトセさんの目は、とても幸せそうだ。
きっと、昔に思いをはせているはずだ。
チトセさんには好きな男の人がいた。名前はゼファー・コールレインさんで、サヤさんより前に裁剣天秤(ライブラ)の副隊長だった。
同じ部隊で切磋琢磨して、たくさんの任務を乗り越えてきた二人だ。一度は袂を分かち、5年も離れ離れになったが、チトセさんとゼファーさんは戦いの中で再会した。
ーーもう。おまえに恥じるような人間でいたくない
夢の中で垣間見えたチトセさんの記憶。
ゼファーさんが本当の意味で帰ってきた時、心から笑っていた。
でも、思い出にノイズがかかって、チトセさんとゼファーさんの全てを俺は知ることができない。
きっと、チトセさんの心に踏み込むなってことだろう。だって、大切な思い出は全部チトセさんのものだから、俺が覗いてはいけない。
「今、この時より……新たな任務ができた。私は女神として、君を導く剣となる」
どこまでも神々しくて、俺よりも遙かに大きく見えた。
この人は強い。力と技、それ以上に揺るぎない意志を持っている。
かつて、大切な人と一緒にいるため、世界を救った英雄すらも敵に回したチトセさん。
それほど偉大な人が味方になってくれることは、プレッシャーにもなるけど…………やっぱり、何よりも頼もしかった。
「マスターには、帰りを待っている女がいるんだろう? 君自身の言葉で、きちんと告白(プロポーズ)をするんだぞ?」
「え、えええっ!?」
拓海くんに好きな女の子がいると気付いたチトセさん!
ゆいちゃんは拓海くんを今も探しているのかしら。
拓海くん、ゆいちゃんとまた会えるって信じているわ!
27
:
拓海の戦う理由? 変わらないキモチ
◆k7RtnnRnf2
:2023/09/03(日) 09:45:55 ID:MlXTCN9M0
【クラス】
ライダー
【真名】
チトセ・朧・アマツ@シルヴァリオヴェンデッタ
【属性】
秩序・中庸
【クラススキル】
対魔力:D
一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。魔力避けのアミュレット程度の対魔力。
騎乗:D
騎乗の能力。大抵の乗り物を人並みに乗りこなせる。
【保有スキル】
無窮の武練:A
最高峰の星辰奏者と称され、ひとつの時代で無双を誇るまでに到達した武芸の手練。
いかなる地形・戦況下にあっても十分の戦闘能力を発揮出来る。
カリスマ:C
軍団を指揮する天性の才能。団体戦闘において、自軍の能力を向上させる。
カリスマは稀有な才能で、小国の王としてはCランクで十分と言える。
漣:E
気配遮断の亜種で、チトセ・漣・アマツという人間になるスキル。
本来、チトセの顔は一般に知られておらず、表向きにはアマツの令嬢として振る舞っていた。
このスキルを発動させれば、マスターの魔力消費を抑え、ありとあらゆる魔力感知をすり抜けられる。しかし、その代償にチトセ自身のスキルや宝具を封じられてしまう。
ただ、素の身体能力が非常に高いため、熊や虎を素手で倒す程度は造作もないが。
【ステータス】
筋力B 耐久C 敏捷C 魔力D 幸運B 宝具A+
【宝具】
『無窮たる星女神、掲げよ正義の天秤を(Libra of the Astrea)』
ランク:A 種別:対軍宝具 レンジ:1〜20 最大補足:1〜数百
気流操作能力の性質を持つチトセの星辰光。
大気や天候を自由自在に操り、竜巻や積乱雲を生成させて、更には雷撃を発現させた逸話を持ち、彼女は生きた気象兵器と畏れられた。
出力も高く、万能型とカテゴライズできるほどに優れた宝具。更にチトセ本人のスペックも合わさり、如何なる時でも自在に操れる。
『神威招来・級長津祀雷命(かむいしょうらい・シナツノミカヅチ)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:- 最大補足:-
ゼファー・コールレインとの死闘にて右眼を失ったチトセは、切り札として星辰奏者用特殊合金(アダマンタイト)を触媒とした義眼を得る。
体の一部となった義眼は、強力な威力を誇る雷を放ち、星辰奏者の上位互換たる魔星すら跡形もなく消し飛ばした。
聖杯戦争においても、強力な防御スキルを保有するサーヴァントに対しても大ダメージを与える。
『第七特務部隊・裁剣天秤』
ランク:A+ 種別:対軍宝具 レンジ:- 最大補足:-
チトセ・朧・アマツがライダーのサーヴァントで召喚されるきっかけとなった宝具。
生前、彼女は自らが率いる裁剣天秤をアドラー帝国から離反させ、英雄クリストファー・ヴァルゼライドに反旗を翻した。その際、反ヴァルゼライドの旗を掲げるレジスタンスたる深謀双児(ジェミニ)と結託し、一つの勢力にまで成長する。
発動には膨大な魔力を必要とするが、それをクリアし、チトセが一声をかければ裁剣天秤の兵たちは動き出す。
そこには、サヤ・キリガクレ及びアルバート・ロデオンなど、名だたる英傑が数多く含まれている。
ただし、ただ一人だけ例外があり、この宝具でゼファー・コールレインが呼び出されることは決してない。
【weapon】
星辰増幅結晶核(セイファート)。
アダマンタイトで創られた星辰奏者専用の最新装備で、使用者の能力及び出力を増幅させる。
本来、ここに召喚されたチトセは持たないが、義妹(いもうと)と認めた少女を守るために戦った別の世界線の逸話により、装備として登録された。
【人物背景】
己が愛、そして最愛の男と共にいるために世界と英雄に戦いを挑んだ女。
努力を重ね、その向上心で己を高め続けた“堅実な天才”。
その手にかけた祖父の教えを歪めてしまい、相棒のゼファー・コールレインと共に右眼を失う。五年後、戦いの中でチトセはゼファーと再会し、真の意味で二人の心は通じ合った。
そして、英雄クリストファー・ヴァルゼライドに戦いを挑み、ゼファーとチトセは逆襲劇(ヴェンデッタ)を成し遂げた。
【サーヴァントとしての願い】
マスターを愛する女の元へ送り届けるために戦う。
聖杯は不要だが、ゼファーのことは…………
【備考】
チトセルートED後から召喚されていますが、他ルートの記憶も保有しており、マスターとの契約においていくつか影響が出ています。
少なくとも、原作でチトセが関係するセクシャルな要素を含む台詞またはシーンを、拓海が視認することは絶対に不可能です。
28
:
拓海の戦う理由? 変わらないキモチ
◆k7RtnnRnf2
:2023/09/03(日) 09:46:45 ID:MlXTCN9M0
【マスター】
品田拓海@デリシャスパーティ♡プリキュア
【マスターとしての願い】
ゆいに胸を恥じない俺になるため、聖杯戦争には乗らない。
【能力・技能】
学力は優れ、宙返りができるほどに運動神経抜群で、伝説のクレープを再現できる程に料理の腕前もいい。エレキベースも弾ける。
父・品田門平から託されたデリシャストーンがあれば、ブラックペッパーに変身して戦闘も可能。通称ブラペ。
ブラックペッパーに変身すれば、ウバウゾーやブンドル団の幹部とも戦える。
飛行能力やエネルギー弾の発射ができ、またマントがあれば敵の攻撃もある程度までなら防御できる。
デリシャストーンの効果は他にもあり、傷を癒やすヒーリング能力も備わっているが、頻度に応じて拓海の体力は消耗する。
固有結界の出入りもできる。
【weapon】
デリシャストーン
【人物背景】
和実ゆいの幼なじみで、クックファイターのブラックペッパーでもある。コショウの味が好き。
正直者で、面倒見がよくて心優しい少年。一方でゆいに対してだけは素直になれず、ぶっきらぼうな態度を取りがちだが、想いを寄せている。
ゆいがプリキュアと知った拓海は、彼女の笑顔を守るためにクックファイターとして戦うことを決意した。
長きに渡って正体を隠したが、ある時からついにブラックペッパーの正体が拓海であるとゆいたちに知られ、真の意味でデリシャスパーティプリキュアの仲間として認められた。
29
:
◆k7RtnnRnf2
:2023/09/03(日) 09:47:00 ID:MlXTCN9M0
投下終了です。
30
:
◆C0c4UtF0b6
:2024/04/06(土) 14:56:52 ID:5ntCgb6o0
投下します
31
:
あなたのために紡ぐ、三次創作(オルタアナザーストーリー)
◆C0c4UtF0b6
:2024/04/06(土) 14:57:44 ID:5ntCgb6o0
もしもの結果、誰しもが考えたことがあるだろう。
その世界はなにかの副産物であるかどうか置いておいて。
そのサーヴァントを引き当てた少女は、同人作家であった。
未成年であるため、R-18のようなものでは中、非公式のストーリーを書く書き手であった。
そんな、彼女の呼んだサーヴァントは――
◆
「あー…それは…」
少女、田村ひよりは自身のサーヴァント、アヴェンジャーの身の上を知り、何も返せなかった。
「そうかしこまらなくてもいいぞニンゲン、いや、マスター」
そう気遣うのは、アヴェンジャー。
その姿は、異形と酷く呼称されるものではないが、それでも奇々怪々である。
一言で言えば、長身のスケルトン、サーヴァントというよりは、まるで、魔術師やキャスタークラスの使い魔の様な姿である。
しかし、今目の前にいるのは、間違えなくサーヴァントだ。
悲しげな表情を浮かべ、巨大な骨を槍のように持っている。
32
:
あなたのために紡ぐ、三次創作(オルタアナザーストーリー)
◆C0c4UtF0b6
:2024/04/06(土) 14:57:57 ID:5ntCgb6o0
「その…私に召喚されて…気分悪くないんすか…?だって…」
「安心しろ…俺様だって、ニンゲン全員を恨んでいる訳では無い」
アヴェンジャーの身の上。
ある日、アヴェンジャーの暮らす世界に、一人のニンゲンが降り立った。
そこでその人間は――虐殺をし始めた。
みんなのスターを、彼の師を、彼の兄の友達を、そして、彼の兄を。
「だから、俺様は審判をした、でも…」
そのニンゲンは、彼の憐憫を払い除け、彼を殺した。
その無念ゆえ、アヴェンジャーなのだろう。
「俺様は、ニンゲンが変われると思った、だから、また、やり直したい」
例え一度殺されても、何度でもニンゲンを信用する。
だって――信用の無い所に、信頼は生まれない。
「優しいんすね…アヴェンジャーは…」
ひよりは立ち上がり、準備をする。
今日は学校だ、早く行かなければ。
「それじゃあ、護衛お願いするっすよ」
「任せておけ、俺様は…ロイヤルガードを目指しているのだから…ニャハハ…」
悲しげな笑い声が木霊する。
(やっぱり…気分は浮かないっすよね…)
かつて地下のモンスター達が憧れた地上。
そんな大地を今のアヴェンジャーに踏ませても、嬉しくは無いだろう。
(だったら…私が作るっす…アヴェンジャーの為の…その先を…)
願いを叶えるため、そのための道を共に歩みたい。
ひよりは一抹の希望を胸に、今日も一日を始める。
33
:
あなたのために紡ぐ、三次創作(オルタアナザーストーリー)
◆C0c4UtF0b6
:2024/04/06(土) 14:58:15 ID:5ntCgb6o0
【クラス】
アヴェンジャー
【真名】
Disbelief_Papyrus@Disbelief_Papyrus
【ステータス】
筋力B 耐久B 敏捷B+ 魔力C 幸運E 宝具D
【属性】
秩序・善
【クラススキル】
忘却補正:B
人は多くを忘れる生き物だが、復讐者は決して忘れない。
忘却の彼方より襲い来るアヴェンジャーの攻撃はクリティカル効果を強化させる。
自己回復(魔力):C
復讐が果たされるまでその魔力は延々と湧き続ける。
魔力を微量ながら毎ターン回復する。
【固有スキル】
骨術:A++
骨を操り、自由自在に攻撃する技術。
アヴェンジャーはそれを高い水準で体得している
砲術:A+
兄譲りの砲術。
特殊な力によって、顔型のビットタイプのブラスターを自身の付近に召喚する。
憐憫:A+
復讐者となった今でも、ニンゲンに対する慈愛は忘れていない。
一定確率で、相手に手加減をかけてしまう。
【宝具】
『思い出、未だ消えず』
ランク:D 種別:対人宝具 レンジ:1〜 最大補足:1〜
アヴェンジャーの死んだものへの思いが加速した時、この宝具は放たれる。
大切な兄や師を、亡霊という形で召喚し、自身と共に攻撃をする。
宝具である以上、長時間の展開はできないが、それでも、彼の思い出から放たれる攻撃はとても強力である。
【人物背景】
あらゆる可能性の果てにある、AU世界の住人。
兄sansが、ニンゲンの危険性を察知し、本来より早く戦闘するも、敗北。
兄の死を知った彼はニンゲンへの復讐者を始めた。
しかし、彼の奥底にある、憐憫の気持ちが彼の思いを左右し。
「復讐」と「赦し」の気持ちで揺れた末、敗北。
しかし、今でもニンゲンを許したい、正しい道に進ませたい、という気持ちは変わっていない。
【サーヴァントとしての願い】
ニンゲンを正しい道に歩ませる。
【マスター】
田村ひより@らき☆すた
【マスターとしての願い】
この偽りの世界からの脱出、アヴェンジャーの願いの成就
【能力・技能】
同人誌を発売できるほどの画力。
【人物背景】
陵桜学園の1年生
34
:
◆C0c4UtF0b6
:2024/04/06(土) 14:58:26 ID:5ntCgb6o0
投下終了です
35
:
◆U1VklSXLBs
:2024/04/23(火) 06:17:53 ID:3J6qlrww0
投下します
36
:
カチュア・ラストルグエヴァ&ランサー
◆U1VklSXLBs
:2024/04/23(火) 06:18:42 ID:3J6qlrww0
商業施設の売り場で、カチュアは品出しなど割り当てられた業務に励む。日露ミックスの豊満な乳房を誇る美女だが、左目の眼帯と右腕の義手が、彼女に痛々しい印象を与える。
(久々のシャバやのに、やたらと心細いわ…)
聖杯戦争に参加する事になった彼女は、元々殺人犯であり、今まで羽黒刑務所にいた。
しかし、望んで罪を犯した訳ではない。本人の知らないうちに過去の殺人鬼の人格を与えられ、殺人を働いてしまった。
これまで同じ様な境遇の女性達と共に実験体として扱われており、私兵まがいの任務までやらされていた。
久しぶりに自由を得たが、戦いからは未だ逃げられていない。しかし、前線に立つのはカチュアではなく、英霊と呼ばれる過去の偉人や豪傑の霊。
彼女の元にやってきたのは、異世界の若き王。金髪の眉目秀麗な青年のランサーだ。
〈マスター。労働に励むのはいいが、聖杯戦争が本格的に始まるまでに動ける時間を増やせないか?〉
〈仕事を辞めろ、いうんか?
しかし、昼間っからプラプラしとるのも目立つで〉
〈そうだな…手頃な陣地を手に入れる事ができれば、籠城も可能だが…〉
〈物騒やなぁ〉
ただでさえ人目を引く容姿に加え、今のカチュアは眼帯と義手を身につけている。別主従に捕捉されたら、一目でマスターと見抜かれる可能性が高い。
〈同盟とか組めへんかな〉
〈悪くない。近接戦に不得手な英霊が望ましいが、俺の対魔力ではキャスター相手では不覚を取る恐れがあるな…慎重に相手を選ぼう〉
主従共に場慣れしているが、魔術や異能に長けた相手はお互い苦手としている。
特に、カチュアは神秘とは一切縁がない。聖杯の助けがあっても、激戦となるとカチュアの魔力供給ではガス欠になる恐れがある。
ランサーに損切りされる前に、その辺りの不安をカチュアは解消しておきたかった。
子供の頃から虐められ、親には打ち捨てられたカチュアにとって、同じ境遇のメデューサ達は初めて出来た友達、あるいは仲間といえる。同じ人殺し同士、実験台同士の、ひどいものだが、それでも共に過ごした時間は彼女にとって青春に等しい。
だから、彼女達が全員死んだと聞いた時、カチュアはみんなの分まで生きると決めた。例え更なる罪を重ねる事になっても、勝ち残りたい。
37
:
カチュア・ラストルグエヴァ&ランサー
◆U1VklSXLBs
:2024/04/23(火) 06:20:01 ID:3J6qlrww0
【サーヴァント】
【CLASS】
ランサー
【真名】
ディミトリ=アレクサンドル=ブレーダッド
【出典】
ファイアーエムブレム 風花雪月
【性別】
男
【ステータス】
筋力 A 耐久B 敏捷B 魔力D 幸運E 宝具B
【属性】
秩序・善
【クラス別能力】
対魔力:D
一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。魔力避けのアミュレット程度の対魔力。
【保有スキル】
カリスマ:B
軍団を指揮する天性の才能。団体戦闘において、自軍の能力を向上させる。
カリスマは稀有な才能で、一国の王としてはBランクで十分と言える。
戦闘続行: B
瀕死の傷でも戦闘を可能とし、決定的な致命傷を受けない限り生き延びる。
ブレーダッドの紋章 :A
フォドラ十傑のブレーダッドから伝わる小紋章。攻撃時、筋力判定に成功すると破壊力が2倍になるが、強力な加護のない通常の武器の場合、壊れてしまう事がある。
忘れ難き日:B
父や仲間の死を、ディミトリは忘れない。
敵の攻撃のクリティカル効果をランク値分、減少させる。
【宝具】
『無惨なる嵐の魔槍(アラドヴァル)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1〜2 最大捕捉:1人
ファーガス神聖王国のブレーダッド王家に継承されている槍。英雄の遺産の一つであり、紋章を持たない人物が使用すると、その生命を徐々に蝕む。対応する紋章を持っている人物が振るう事で、真の威力を発揮。
真名解放により、相手のガードを貫通する効果を備える筋力値×3のダメージを与える一撃を放つ。紋章スキルが発動した場合、更に威力が向上する。
『随伴する金剛の道連れ(ドゥドゥー)』
ランク:B 種別:対人宝具
レンジ:- 最大捕捉:-
自らの霊基を触媒に、生前の従者ドゥドゥーを顕現させる宝具。身長2mを超える巨漢であるドゥドゥーは重厚な鎧と戦斧を装備しており、それらを活かしてマスターの護衛やディミトリの支援などを行う。
サーヴァントのように現界させ続けるには莫大な魔力が必要となる為、通常のマスターでは不可能。
【weapon】
『無惨なる嵐の魔槍(アラドヴァル)』
【人物背景】
フォドラ北部にあるファーガス神聖王国の第一王子、のちに国王。ガルク=マク士官学校在籍時は青獅子の学級の級長を務めていた。
本来は温厚で礼儀正しい青年だが、ファーガス国王がダスカー人に殺された「ダスカーの悲劇」で父親である国王を含む家族と仲間達を亡くしている。
しかし、ディミトリが見た襲撃者はダスカー人ではなく、真実を知っていながら、ディミトリはその後の虐殺を阻止することも、彼らに着せられた汚名を拭う事も出来なかった。
数年後、士官学校に入った彼は紆余曲折を経て、義理の姉にしてアドラステア帝国の皇女エーデルガルトが惨劇の犯人と知った。
それから間もなく、アドラステア帝国によるガルグ=マク大修道院攻囲からフォドラ全土を巻き込む戦争が勃発、復讐者としてエーデルガルトと干戈を交えた。
【サーヴァントとしての願い】
復讐を果たす。
【方針】
優勝狙い。
【マスター】
カチュア・ラストルグエヴァ
【出典】
サタノファニ
【性別】
女
【能力・技能】
「メデューサ症候群」
カチュアのいた世界で語られる、普通の少女が突如凄惨な殺人を起こす疾病。自然発生するものではなく、五菱日本重工が息のかかった医師を使い、ミラーニューロンを利用したVRキットと投薬による刷り込みによって被験者に植え付けた、実在の殺人鬼の人格が発現した結果である。
カチュアに植え付けられたのは、赤い切り裂き魔と呼ばれた連続殺人鬼アンドレイ・チカチーロ。ストレスなどを引き金にオリジナルをベースにした別人格が現れ、殺人衝動と高い殺人スキルを発揮する。
【weapon】
なし。
【人物背景】
ロシア人とのハーフで出会い系で会った男を殺し続けた"ワンナイトキラー"と呼称された殺人犯。124名もの相手と関係を持ち、性に対しては奔放だが、自身を穢れていると考えている節があり、自分達に施術した五菱の人間を「地獄に堕ちたらええ」と唾棄する等、真っ当な感性を持つ。
教団編の後から参戦。
【マスターとしての願い】
生き残ったら、聖杯の力で自由を得る。
優勝狙い。
38
:
◆U1VklSXLBs
:2024/04/23(火) 06:21:34 ID:3J6qlrww0
投下終了です。
鯖、鱒、本文改変自由。
各キャラシの流用だけでもOK。ご自由にお使いください。
39
:
◆U1VklSXLBs
:2024/04/26(金) 09:51:00 ID:BY0W.k1k0
投下します
40
:
ラモン&セイバー
◆U1VklSXLBs
:2024/04/26(金) 09:52:02 ID:BY0W.k1k0
ラモンが記憶を取り戻してマスターの資格を得たのは、住んでいるマンションの駐輪場だった。
「やだ、どうしよう…」
自転車の側に屈んでいた女性に声をかけ、自転車のチェーンを簡単に直す。一応、トラブルは解消されたが、素人の処置。女性に自転車屋で診てもらうことをラモンは薦める。
「ありがとうございます!」
にっこりと微笑んだその顔、忘れるはずのない菱紋先輩の顔だった。
それからすぐ、記憶を取り戻したラモンに一騎のサーヴァントが宛てがわれる。
「儂を招く者がおるとはな…」
「お前が俺のサーヴァントか」
「如何にも!剣士の階位…セイバーと呼べい!」
頭に兜を被った男はセイバーと名乗った。
鎧は身につけておらず、和装を着崩した異様なスタイルだ。
セイバーが酒を要求して来た為、ラモンは冷蔵庫にあった缶ビールを渡すと、如何にも旨そうに嚥下した。
「美味いか」
「美味い。それにこの…缶に入っているのも面白い。酒造りも随分と発展したらしいな…。ところでマスター、どぶろくは無いか?」
「家には置いていない。店で買ってくるしかないな」
「そうか…ならば良い」
セイバーはラモンに聖杯にかける願いを尋ねたが、彼には無い。この場に招かれるまで、知り合いの研究の足跡を追っていたのだが、それは完了してしまった。
「何の研究だ」
「これだ」
「ほう…」
ラモンの顔が半分消えた。自らの能力、透明人間の力を明かしたのだ。ラモンが彼の世界に存在する、透明人間(スケルトン)について語っている間、セイバーは静かに耳を傾けていた。
「全ての人間をお主のような透明人間にする…元いた組織の企てを叶える気はないと」
「ない。俺は透明人間研究の情報と引き換えに、代表に協力していただけだ。しかし、どんな願いでも叶うと言われても困る…」
「欲のない奴よ…」
「そうだな…どうも俺は、そういうのが下手らしい。お前は何を願うんだ」
ラモンは小さく息を吐いた。
「それがのう…儂も聖杯を欲してはおらぬ」
セイバーが現世に戻るのは、これが初めてではない。憐れな孫が己と引き換えに、現世に彼を呼び戻したのだ。そして復活したセイバーは隻腕の狼に敗れた。
孫の企てを拒んでおきながら、意を翻した己は迷い、狼に敗れ去った。
「仮に、儂が葦名の黄泉帰りを望んだなら、巡り巡って、この缶ビールも生まれなくなるやも知れん…。故に此度の生では、招かれた英霊と技を競うことにする」
「つまり、戦いか」
「おう、望みがないならそれも結構!
儂の戦いに、少し付き合ってもらおう!」
「いいだろう。望みが無くても、こんな所には居られないしな」
41
:
ラモン&セイバー
◆U1VklSXLBs
:2024/04/26(金) 09:53:00 ID:BY0W.k1k0
【サーヴァント】
【CLASS】
セイバー
【真名】
葦名一心
【出典】
SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE
【性別】
男
【ステータス】
筋力 A 耐久B 敏捷B + 魔力D 幸運C 宝具B
【属性】
中立・善
【クラス別能力】
対魔力:D
一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。 魔力避けのアミュレット程度の対魔力。
騎乗:D
騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み程度に乗りこなせる。
乱世に生きた戦士としては標準的なランク。
【保有スキル】
剣聖: A
葦名の国一番の剣士にして、葦名流の創始者。貪欲に強さを求め、技を呑み込んだその生き方。
同ランクの無窮の武練、心眼(真)の複合スキル。
勇猛:B
威圧・混乱・幻惑といった精神干渉を無効化する能力。 また、格闘ダメージを向上させる効果もある。
戦闘続行:B瀕死の傷でも戦闘を可能とし、決定的な致命傷を受けない限り生き延びる。
秘伝・竜閃
対人魔剣。最大捕捉1人。
納刀の構えから、高速の斬り降ろしと共に
真空波を繰り出す。一心の場合、これを続け様に放つ事ができる。
若き剣鬼一心は、死闘の日々を重ね
ただ、ひたすらに斬った。
如何に斬ろうか、如何に斬るべきか…
そう突き詰めるうち、気づけば刃は飛んでいた。
【宝具】
『開門(かいもん)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人
死なぬ者を斬る刀、不死斬りのうちの一振り。
蓮の花を象った鍔と白い柄を持ち、その刃は対象の持つ不死系の能力を無効化、自然の理に沿わぬ治癒を阻害する。
竜の因子を持つ者を供物に黄泉への門を開く力があるが、制限されてしまっている。
【weapon】
『開門』
【人物背景】
わずか一代で国盗りして、葦名の国を興した剣士。剣聖と謳われるほどの達人であり、その強さに惚れ込んで家臣となった者もいるほど。
しかし二十余年が経ち、一心が病に伏せるとともに、葦名の国は存亡の危機に瀕していた。
葦名を守ろうとする孫の弦一郎が手を出した竜胤の力を一心は望まず、不死断ちを望む竜胤の御子と、御子を守る忍び"狼"に助力。
病に没した後、弦一郎の不死斬り"開門"により、全盛期の肉体で復活を遂げると、孫の願いを叶えるべく、狼に戦いを挑んだ。
【サーヴァントとしての願い】
英霊との戦いで、磨いた技を振るう。
【方針】
現世を楽しみつつ、強敵との戦いを楽しむ。
42
:
ラモン&セイバー
◆U1VklSXLBs
:2024/04/26(金) 09:53:38 ID:BY0W.k1k0
【マスター】
ラモン(草壁宗一)
【出典】
スケルトンダブル
【性別】
男
【能力・技能】
透明人間(スケルトン):
肉眼では見えない特殊な「貝」を用いて作る「真珠蟲」に取り付かれた人間。透明になる能力、筋繊維を生み出す能力、怪現象を引き起こす体液"UB"を扱う能力を発現する。
透明化すれば、損傷も回復できる。
【weapon】
捻れ牙(スピンバイツ):
ラモンのUB。自分の血を触れた対象を捻る。
【人物背景】
全人類の透明人間化を目論む「ギュゲスの会」の元メンバー。学生の頃、先輩の菱紋が行っていた透明人間の研究を引き継ぎ、それに行き詰まった所、多々良トオルと出会い、ギュゲスの会に入る。
先輩が残した「ダブルの鍵」を手に入れた後、自分が為すべき事はここには無いと感じ、会を抜けた。 第27話から参戦。
【マスターとしての願い】
セイバーの戦いに付き合いつつ、現世に帰る手段を見つける。
親兄弟も居ず、時間が余っている。
43
:
◆U1VklSXLBs
:2024/04/26(金) 09:54:23 ID:BY0W.k1k0
投下終了です。
鯖、鱒、本文改変自由。
各キャラシの流用だけでもOK。ご自由にお使いください。
44
:
◆Ydvc2XJMDI
:2024/05/23(木) 16:12:56 ID:W1oov74g0
既存企画の落選作をフリー化します。
・『Fate/Aeon』候補作
【刑事とギャングの共通点】
(マスター:笹塚衛士&アサシン:ブローノ・ブチャラティ)
ttps://w.atwiki.jp/tamagrail/pages/43.html
本文及びマスター&サーヴァントの流用・改変は自由。
拙作が皆様のより良き創作活動の一助になれば幸いです。
45
:
◆U1VklSXLBs
:2024/06/14(金) 08:01:51 ID:dhzC1Zss0
投下します
46
:
リュージ&セイバー
◆U1VklSXLBs
:2024/06/14(金) 08:02:32 ID:dhzC1Zss0
記憶を取り戻した瞬間、リュージは頭を抱えて叫んだ。彼がいるのは閑静な住宅街の一角。友人と少し飲んで、自宅に帰る途中だった。
駆け足で戻ったアパートの玄関扉を開けると、居間に白衣を着た男が立っていた。
「やあ、君が…」
「オッサンが俺のサーヴァントか…」
「ハハ…オッサンか。セイバーと呼んでくれ。ところで随分と機嫌が悪そうだね」
リュージはセイバーに返事をすると家に上がり、少し落ち着くと自分の身の上について話し始めた。
リュージは異能を与えられたプレイヤー同士が戦う「ダーウィンズゲーム」の参加者である。弟と2人でクランを結成していたリュージだったが、エイスの王(ワン)によって弟を殺されてしまう。
その復讐を誓い、単独で動いていた彼は参加中のイベントに「エイス」が参加していると知り、対エイスの即席クランに加入した。
そのすぐ後、発起人のスドウカナメの元にヘルプコールが届き、カナメと共に差出人の救出に向かったリュージは聖杯戦争に巻き込まれた。
「それは何というか…随分と間が悪いね」
「全くだぜ!あのクソ野郎を殺せるチャンスだってのに!」
「だけど、ここで聖杯を掴めば弟さんの蘇生も、復讐も思いのままだ」
「蘇生ねぇ…。興味はあるがよ…、実感わかねぇな」
リュージはDゲームのアプリを起動させてみるが、ほとんどの機能が使用できない。
「ところで…」
「セイバーはどうなんだ?」
「え?」
リュージはスマホの画面に目を落としたまま、セイバーに問いを投げた。
「わざわざ参加しにきたからには、あるんだよな?叶えたい願いがよ」
「あぁ…あるよ」
セイバーは静かに口を開いた。
「私が生きた世界の日本で、富士山が噴火してね。酷い災害だった。一瞬で17万人が犠牲になった」
堂島の息子も犠牲者のうちの1人。しかし、富士の噴火は新しいものを生み出した。
「火山灰を浴びた者の一部は、怪物になる。私もその1人だ」
荒れ果てた日本で医者を続けていた彼は、日ノ元という富士の噴火前からヴァンパイアであった男に誘われ、頂点を決める戦いに加わった。
「道半ばで倒れてしまったけどね」
「なんで誘いに乗った?」
「力が欲しかった。私は医者として、ささやかでも人を救ってきた…世界を良くしてきたという自負がある。
だが息子の危機には…誰も助けに来てくれなかった…!」
大きな力の前には、善も悪も意味はないのか?心が弱り、自信をなくしたセイバーは、ヴァンパイアとして新しい世界を作りたかった。正しく善良な者が、悪に脅かされない世界をセイバーは求めた。その為なら真祖を出し抜く事だって辞さなかった。
「なら、良い世界を作るってのが、セイバーの願いか」
「いや…それはもういいんだ。私が救った少年に止められたからね。
もし聖杯を手に入れたなら、息子を蘇生させるよ」
「そうか…」
リュージはひとまず、セイバーへの警戒レベルを下げた。リュージはDゲームから、相手の嘘を見抜く異能を与えられている。
リュージはセイバーと対面してから常に異能を発動し続けており、今までの発言に嘘は無かった。
嘘つきでない、と分かっただけだが、即席の相方としては及第点だろう。サーヴァントを直接仕留める手段がリュージにない以上、妥協は必要だ。
★
(なんとか乗り切ったか…)
身の上について話す直前、リュージの異能について聞きそびれていたセイバーは、「嘘発見器"トゥルーオアライ"」について教えられると、内心肝を潰した。
セイバー…堂島正は正義の名の下に悪党を殺戮して回った殺人鬼だ。余計な事を喋って、マスターに不信を抱かれては動きづらい。
幸い、リュージは完全な凡人ではなく、戦いへの忌避感もあまり無さそうだ。
(まあ、時間の問題か…)
与えられた知識によれば、契約のパスで繋がれている事から、マスターはサーヴァントの過去を見る事があるらしい。契約を続けていれば、いずれリュージは堂島の過去を知るだろう。
(他の主従の顔ぶれ次第だが、マスター替えも考えておくか)
倒すべき悪を倒し、救われるべき善は守る。
サーヴァントの枠に嵌められた身でどこまで出来るかは分からないが、今度こそヒーローとして戦い抜きたい。できればリュージを裏切る事なく、この戦いを勝ち残りたいものだ。
47
:
リュージ&セイバー
◆U1VklSXLBs
:2024/06/14(金) 08:03:14 ID:dhzC1Zss0
【サーヴァント】
【CLASS】
セイバー
【真名】
堂島正
【出典】
血と灰の女王
【性別】
男
【ステータス】
筋力A 耐久B 敏捷B + 魔力C 幸運D 宝具C +(変身体)
【属性】
中立・悪
【クラス別能力】
対魔力:D
一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。
魔力避けのアミュレット程度の対魔力。
騎乗:D
騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み程度に乗りこなせる。
【保有スキル】
ヴァンパイア:A
富士山の火山灰を浴びて超人的な力を身につけた人々。
夜の間は怪物の姿に変身でき、優れた身体能力、固有の特殊能力を扱う事ができる。日が昇っている間は能力を行使できないが、伝承にあるヴァンパイアの弱点は持っていない。個人差はあるが再生能力が高く、心臓以外の負傷は自然に回復する。
戦闘続行:B
瀕死の傷でも戦闘を可能とし、決定的な致命傷を受けない限り生き延びる。
英雄の殻:C
世界を良くする為には正義と恐怖の象徴が必要であるという考えに囚われており、他者の心情を斟酌しにくくなっている。精神的なスーパーアーマー能力。
不幸で心が弱り、手を汚した言い訳に子供の頃の憧れを使った男。
【宝具】
『無慈悲なる正義(ヴィクティブレード)』
ランク:C+ 種別:対人宝具 レンジ:1〜2 最大捕捉:1人
ヴァンパイアの力を発揮する変身体をとった際、発現する長剣。防御不可能の全てを切り裂く性質を備え、直接触れた場合は魔術的な防御すら断ち、同ランク以上の防御宝具すら抵抗判定に成功すれば無視できる。
さらに、2本目を出現させる、手から放した剣を手元に呼び戻すなどトリッキーな使用法も存在する。
『英雄は死なず(サンライズ)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:− 最大捕捉:1人(自身)
破壊された心臓を即座に修復して復活する、堂島のD・ナイト。
一晩に一度だけ、令呪を用いない限りは一度の聖杯戦争中に1回しか使用できないが、使用すれば全ての負傷を治癒、貯蔵魔力を全回復という破格の性能を備える切り札。
【weapon】
『無慈悲なる正義(ヴィクティブレード)』
【人物背景】
富士山の噴火で息子を亡くした医師。
出棺前の晩、自宅に入り込んでいた火事場泥棒と遭遇、殴られた際にカッとなって彼らを殺害すると同時に、自分がヴァンパイアとなった事を悟る。
子供の頃に憧れたヒーロー同様の超人力を手にした彼は、社会悪の殺戮を始める。かつて救った少年「佐神善」に正体を知られると、ヴァンパイアとなっていた彼と交戦。真祖「日ノ元士郎」率いる燦然党に身を寄せる一方、日ノ元を殺すべく真祖「ドミノ・サザーランド」の内通者になるなどして、真祖達の戦いを撹乱した。
【サーヴァントとしての願い】
息子との再会。
叶うなら正義のヒーローとして戦い抜きたい。
【方針】
基本的にはマスターに合わせるが、マスターが悪となったなら…。
【マスター】
前坂隆二
【出典】
ダーウィンズゲーム
【性別】
男
【能力・技能】
プレイヤー:
殺人ゲームの参加者である。
ダーウィンズゲームの蛇に咬まれる事で体のどこかにバーコードが刻まれ、抗うための進化「異能"シギル"」が与えられる。アプリの機能には現在制限がかかっており、ポイントの換金やアイテム購入、他のプレイヤーとのバトルを行う事ができない。
異能は「嘘発見器"トゥルーオアライ"」。
相手が嘘をついているかどうかわかる。
【weapon】
なし。
【人物背景】
弟を殺害した王(ワン)を狙うDゲームプレイヤー。シブヤの街を舞台にした宝探しゲームの最中、王のクラン「エイス」に対抗するべく、スドウカナメが発起人となって組織された即席クランに加入した。
game#15終了後から参戦。
【マスターとしての願い】
王(ワン)を殺しに戻るか、弟を生き返らせるか…?
【方針】
襲ってきた主従には容赦しない
48
:
◆U1VklSXLBs
:2024/06/14(金) 08:04:16 ID:dhzC1Zss0
投下終了です。
鯖、鱒、本文改変自由。
各キャラシの流用だけでもOK。ご自由にお使いください。
49
:
◆U1VklSXLBs
:2024/07/09(火) 06:38:26 ID:OzocS1tQ0
投下します
50
:
スイ(ソータ)&キャスター
◆U1VklSXLBs
:2024/07/09(火) 06:39:20 ID:OzocS1tQ0
白髪の少女、スイは学校を終えると正門を出た。彼女は時折立ち止まり、スマホを弄っている。
ースイ。たまには友達と遊んだりしろよ
ーそんな子いないよ
ー家と学校往復してるだけじゃ、本格的に始まってから困るだろ!
やり取りしているのは友人ではない。双子の兄ソータの魂である。意図せず聖杯戦争に巻き込まれてしまったスイだったが、超常とは少し縁がある。
招かれる以前から、スイは参加者に異能を配るサバイバルゲーム「ダーウィンズゲーム」の参加者なのだ。そして今は、亡くなった兄と身体を共有している。
ーソータが代わりに学校行ってよ。
ー馬鹿!記憶を取り戻すまではお前だったんだから、急に俺が出張ったら一発でマスターだって分かるぞ!
スイが忙しなく指を動かしていると、彼女の意識に女の声が投げられた。
《マスター、今どこ?》
《え、えっと…学校近くの○△坂…》
《えーと…わかった。なら問題ないね。そのまま真っ直ぐ帰宅して》
契約したキャスターからの念話は途切れた。
ーキャスターか?
ーうん。まっすぐ帰って来てって
スイはスマホを懐にしまうと、家路を急いだ。途中、何人かの通行人とすれ違ったが、スイは特に注意を払わなかった。もし仮にスイがそれらの顔をよく観察していたならば、瞳孔が開いている事に気づけただろう。
同じ頃、繁華街にある駅。人でごった返すホームの中で、ビジネススーツに身を包んだ壮年の男性に、妙齢の女性が話しかけて来た。
男性はマスターであり、側には霊体化したランサーが控えている。
「"写真を撮ってくれますか?"」
離れた場所に潜伏するスイのキャスターが呟く。それと同時に女性の下腹部がカチリと鳴った。
「マスター!!」
ランサーはすぐさま実体化して、マスターの盾になる。女性が爆発したのは、ランサーが姿を晒すのとほとんど同時であった。高熱と衝撃、そして破片を正面から浴び、ランサーは視界を失うが、戦闘不能にまでは至らない。
「マスター!?怪我は!?」
「大丈夫だ…ありがとう」
「いえ…ここから跳びます」
視界を取り戻したランサーは、自分達主従を取り囲む通行人達に目をやる。ホームから避難する人々の間に、静かに微笑む老若男女が立っており、ランサーとそのマスターに視線を注いでいたのだ。
「逃げられちゃった」
潜伏するキャスターは隠れ家のパソコン画面に映る、マスターを抱えてホームから離脱したランサーを特に残念がるでもなく見逃した。
聖杯戦争はまだ準備段階であり、キャスターがわざわざ姿を見せるメリットはない。
最後まで生き残る事が優勝の条件ならば、自分が出張らずとも他の主従に、ステルスの解けたランサー達を狩ってもらえばいい。
51
:
スイ(ソータ)&キャスター
◆U1VklSXLBs
:2024/07/09(火) 06:40:36 ID:OzocS1tQ0
【サーヴァント】
【CLASS】
キャスター
【真名】
シャーロット
【出典】
ROPPEN 六篇
【性別】
女
【ステータス】
筋力D+ 耐久E 敏捷C 魔力E 幸運C 宝具D +
【属性】
混沌・悪
【クラス別能力】
陣地作成:B
魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。
彼女は魔術師ではないが、クリエイターとして“工房”に匹敵する"劇場"の形成が可能。
道具作成:D+
魔術的な道具を作成する技能。
カメラや照明、マイクなどの撮影機材や、爆弾や銃火器、ナイフといった通常の武器を用意できる。
【保有スキル】
催眠術:B
他人を意のままに操る事ができる。自死や殺人を実行させるほどの強制力を誇り、一度に対象にする人数が少ないほど成功しやすいが、相手が精神耐性を持っていた場合は無効化されてしまう。
暗示にかけられる人数に制限はなく、時間と効率を追求すれば数千人の傀儡を用意する事が可能。
使い魔(傀儡):A
催眠術を掛けたNPCやマスターを使い魔として使役する。映像の撮影や戦闘を行わせる他、傀儡に持たせたカメラやマイクを通して、遠隔地の情報を把握できる。
演者の誓約:A
何物にも興味を持てなかった彼女は、自らに映画のヒロインという設定を課した。
ランク相応の精神防御に加えて、不良娘、健気な少女、女殺し屋…演じる役に応じて、行動判定にプラスの修正が入る。
心眼(真):C
修行・鍛錬によって培った洞察力。
窮地において自身の状況と敵の能力を冷静に把握し、その場で残された活路を導き出す“戦闘論理”
逆転の可能性が数%でもあるのなら、その作戦を実行に移せるチャンスを手繰り寄せられる。
【宝具】
『開演・女凶手の宴(アクトレス・ダンス・アクション)』
ランク:D + 種別:結界宝具 レンジ:1〜99 最大捕捉:1人(自身)
シャーロットの在り方が宝具の域に昇華されたもの。
舞台上の脚光を浴びる事で、自らを結界内の主役と定義。自身の筋力・耐久・敏捷の値をワンランクアップさせ、格闘ダメージにボーナスを加える。
催眠術で作成した傀儡を含む"観客の数"が多い程、宝具開帳時のコストは減少。逆に格闘ダメージに入るボーナス値は観客数に比例して上昇する。
この宝具を開帳して勝利を収めた場合、全ての負傷と貯蔵魔力が回復されるが、敗北した場合はその場でシャーロットは自害する。
敗れたダークヒーローは生き延びる事を許されない。
【weapon】
スキルによって用意した武器。
【人物背景】
六篇法国の元首を決める戦い、教王戦に澄川家の代表者として招かれた殺し屋。
欧州の貧しい家に生まれた彼女は、あらゆる対象に関心を持てず、人生に退屈していたが、自分と酷似した境遇の少女が主役の映画と出会い、自らを女優と定義し、人生を"演じる"生き方を見つける。
やがて彼女は、自分が死なない限り、乗り越えるべき障害が現れ、生きる限り演じていられる物語として、女殺し屋シャーロットの役に身を委ねた。
【サーヴァントとしての願い】
受肉。
【方針】
優勝狙い。今回の召喚はオファーのようなものとして解釈している。
52
:
スイ(ソータ)&キャスター
◆U1VklSXLBs
:2024/07/09(火) 06:42:12 ID:OzocS1tQ0
【マスター】スイ(ソータ)
【出典】ダーウィンズゲーム
【性別】女(ソータは"兄貴")
【能力・技能】
プレイヤー:
殺人ゲームの参加者である。ダーウィンズゲームの蛇に咬まれる事で体のどこかにバーコードが刻まれ、抗うための進化「異能"シギル"」が与えられる。アプリの機能には現在制限がかかっており、ポイントの換金やアイテム購入、他のプレイヤーとのバトルを行う事ができない。
スイの異能は水を操作する「枯れずの水瓶"ポルクスライト"」。ソータの異能は氷を操作する「開かずの氷壁(カストルライト)」。
【weapon】なし。
【人物背景】
スイとソータの二重人格のDゲームプレイヤー。兄のソータは事故で一年前に亡くなったが、Dゲームの恩恵で魂だけは帰ってきた。
シブヤの街を舞台にした宝探しゲームの最中から参戦。
【マスターとしての願い】
ソータ:生き残る
スイ:人殺しをしてまで生き残りたくない
53
:
◆U1VklSXLBs
:2024/07/09(火) 06:42:47 ID:OzocS1tQ0
投下終了です。
鯖、鱒、本文改変自由。
各キャラシの流用だけでもOK。ご自由にお使いください。
54
:
◆Ydvc2XJMDI
:2024/11/08(金) 14:56:53 ID:dZAblY3o0
二次聖杯企画では巨大ロボや巨大怪獣といったキャラが、
他作品キャラとのサイズ感の違い故に候補作が投稿されても
採用され難いという問題があると思います。
そこでロボや怪獣のサイズを縮小して、他作品キャラと同等のスケールで戦わせるスキルを考案してみました。
スキル解説の流用・改変は自由です。
矮躯の機体:
生前と比較してサイズ規模が縮小されている事を示すスキル。
生前では(クラス名)の乗機は◯◯メートル級の大きさを誇っていたが、
此度の召喚では本来の◯◯分の一、2メートルサイズにまで縮小されている。
(機体名)の操縦は機体内部に展開された拡張空間のコクピットにて行う形となる。
搭載兵器の威力も大きさ相応にまで低減されているが、
戦闘に伴う魔力消費の燃費が大幅に安定化されるメリットもある。
(機体名)が本来の大きさと力を発揮するには令呪による魔力支援が必須。
矮躯の巨獣:
生前と比較してサイズ規模が縮小されている事を示すスキル。
生前では(クラス名)は◯◯メートル級の巨体を誇っていたが、
此度の召喚では本来の◯◯分の一、2メートルサイズにまで縮小されている。
膂力や特殊技の威力も大きさ相応にまで低減されているが、
戦闘に伴う魔力消費の燃費が大幅に安定化されるメリットもある。
(クラス名)が本来の大きさと力を発揮するには令呪による魔力支援が必須。
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