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決闘バトルロイヤル part3

1 ◆QUsdteUiKY:2022/08/19(金) 13:55:59 ID:WOWt0ECs0
さあ、ゲームを始めよう――

※前スレ
ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/12648/1655738773/

819Chase the world ◆QUsdteUiKY:2023/12/27(水) 16:02:07 ID:.nWhpneo0

(マナブ。貴公のその優しさが――私に力を与えてくれる)

まだ出会って間もないが。
それでも土部學という少年の優しさが、モニカの心を癒してくれる。
頼ってほしい、と。一緒に戦いたい――と言ってくれた時は、本当に嬉しいものだった。

「これ以上動いたら、傷が悪化します……!」

「そう、だな……。生存を第一に考えるならそうかもしれない。――だがマナブ。私はヴァイスフリューゲルのリーダーなのだ。あんな危険人物を放置するわけにはいかないし、このまま動かなくても……私達に待つのは全滅のみだろう。……マコトを置いて逃げるという手はないからな!」

「それは、そうですけど……」

モニカの言うことは、正論だ。
何も言い返せず、土部が言い淀む。

「だから私にも戦わせてくれ!――ヴァイスフリューゲルのリーダーとして、私がこの戦場を照らしてみせる!」

その後のモニカの行動は早かった。
全速力で戦雷の聖剣の落下地点へ疾走する。

「何のつもりだ……?」

スペクターと戦っていたマサツグ様は、すぐにモニカの行動に気付いた。
はっきり言って、彼がしていたのは舐めプだ。スペクターくらいならいつでも殺せると思い、あえてジワジワと追い詰めた後に殺し――少女達の心をへし折ろうとしていた。

ゆえに戦況の変化に気付くのも早く、スペクターに斬撃を与えると蹴り飛ばし、モニカを追跡する。

「はぁ、はぁ、はぁ――」

――走る度に血が溢れ出し、呼吸が乱れる。
貧血気味になった脳の影響なのか視界がボヤけ、目眩がする。
だがそれでも足だけは止まらない。止めてなるものか!

遂にマコトすら倒したのか、背後から敵の気配。
すぐに私に肉薄すると、剣が振るわれる。幸い体格差があったことで身を屈んで躱し――その反動で更に血が溢れ出す。激痛が走る。

「ふん、小賢しいな」

身を屈めた状態から戻る寸前、足を引っ掛けられた。大地に傷口が接触し、激痛が襲う――!
だが、それがなんだというのだ!情けなくとも、なんでも良い。私は少しゴロリと転がり、ローリングして――。

「はぁ、はぁ、はぁ――。これでようやく、戦えそうだな」

――戦雷の聖剣を再び手にした。
気合いで立ち上がり、剣を構える。
……どうにも視界にモヤが掛かって鮮明と映らないが、そこはこれまでの技術と経験で埋めるしかない。

――――だがそんなモニカの覚悟など嘲笑うかのように、クロスセイバーは聖剣を振るった。

「くっ……!」

モニカは戦雷の聖剣で受け止めるが、互いのスペックやコンディションが違いすぎる。どちらに軍配が上がるかなど、言うまでもない。

「――モニカちゃん!僕も、一緒に戦います!!」

――土部學という第三者が緋々色金でクロスセイバーの攻撃を弾くまでは、そう思われていた。

820Chase the world ◆QUsdteUiKY:2023/12/27(水) 16:03:44 ID:.nWhpneo0



この状況でも恐れることなく戦場へ向かったモニカの勇姿を見送り――土部もまた行動を開始。緋々色金が弾き飛ばさた場所までゆっくりと移動する。

緋々色金は軽く弾き飛ばされただけだ。そこまでこの場所から遠いわけでもなく、焦らずとも取りに行ける距離。

マサツグ様に見つかれば必ず殺される。素人である土部が武器もない状態で剣を振るわれたら、真っ二つになるのがオチだ。
ゆえに慎重に、ゆっくりと。

ニノンを一人にすることは心配だったが、相談すると「わかりまシタ、がんばってくだサイ!」と背中を押してくれたので多少は気持ちが軽くなった。

(――モニカちゃんはあんなに小さな、可愛い体で一人で頑張ってるんだ。僕も頑張らなきゃ……!)

――可愛い。
それは土部にとって。女装男子にとって、とても大切な言葉だ。
モニカは可愛い。……メイクやウィッグで工夫してる土部からしたらそれはもう、羨ましいくらいに。あんなに可愛ければ、狙わずともオタサーの姫になれるだろう。

まあそれでも土部は自分の“可愛い”を崩す気はないし、別にモニカに嫉妬することもないのだが。

“趣味で女装する人なんて変態性癖かナルシストしかいないんですから、自分が一番に決まってるんですよ”

なんて言葉を発するだけあって、女装を学んだ後の土部は意外と根がしっかりしてるのだ。突き抜けた変態とも言う。頑固とも。


しかしそれはある意味、卑屈で歪に歪んでしまったマサツグ様とは正反対の性質――と言えるのかもしれない。……もっとも女装に手を出していなければ、土部もマサツグ様のように性格を拗らせていた可能性は否定出来ないが。

そして今は可愛いモニカが、死ぬ気で頑張っている。
モニカは見た目的にはまだ幼くて、まるで子供を接するかのように思っていたが――いつしか土部の中で、彼女は立派な戦士にもなっていた。

なによりまだ過ごした時間こそ短いが“失いたくない”という気持ちが芽生えている。

821Chase the world ◆QUsdteUiKY:2023/12/27(水) 16:04:56 ID:.nWhpneo0

ゆえに土部は――武器すら手にしていないこの状況。マサツグ様がその気になれば瞬殺されかねない極限状態で――勇気を振り絞った。

決断をした後の行動は、あまりにも早い。友人を強引に女装させてるだけあるというか、そういう行動力は目を見張るものがあるというか。

兎にも角にも土部はマサツグ様の視界になるべく入らないようにゆっくりと、だが着実に歩き――一歩、また一歩と進む。

マサツグ様は戦闘中だ。そして何より素人丸出しの土部のことを心底、どうでも良いと見下している。自分の攻撃を一度は弾いてみせたが、アレはカードが引き起こしたマグレだ。奇跡は二度も起こらない。

それらの要因が功を成して、土部は緋々色金を再び手にすることが出来た。

(僕はもう誰も失いたくない。――ゆきさんの時みたいに、置いて行かれたくない……!)

誰かが戦場で死ぬことすらも“置いて行かれる”と考えてしまうのは、それだけゆきの一件を引きずっているから。
更に言うならば――死というものは、再会の可能性すら潰える。最も悲しいお別れとなるだろう。
それだけは絶対に避けたい事態だった。


ゆえに緋々色金を構え、戦場を駆ける。
土部は一般人だ。戦闘経験もなければ、技術もない。これまで培われたものは、勉学と女装する技術くらい。
だが女装によって培われた、その精神は。頑固さは――時として力になる。

ほんの少しの攻防で自分が足でまといなことには気付いた。だからモニカが土部をフォローして、マサツグ様から攻撃を防いでやる必要があった。

822Chase the world ◆QUsdteUiKY:2023/12/27(水) 16:05:42 ID:.nWhpneo0

でも。
それでも――。
このままジッとして、どうしようもなくなるのは嫌だから。後悔したくないから。

(僕は着いていくんだ。モニカちゃんに!)

――身体が熱い。
心から燃え滾るような、そんな不思議な感覚。
鏡を見ながらの女装オナニーとは違う――また別の意味の“熱”が土部の魂を燃やす。

敵はクロスセイバーに変身したマサツグ様。
自分の実力不足は承知済み。――されども、女が戦ってる陰でバトルの解説をしたり、リアクション係りになるつもりはない。

別に男女論を振り翳すわけでもないし、なんなら土部は女装男子だ。男だ、女だと命のやり取りで区切るつもりもない。
ただ単純に――モニカが頑張ってるのに自分だけ逃げて。それでゆきの時のように“また”失うのが嫌なだけ。

それはあまりにも利己的で、自己中心的な理由とも言える。彼の胸にあるのは正義感とかじゃなくて、ただモニカを失いたくないという心だけ。

平和を守る?人々のために戦う?泰平の世?
きっとそんな理由じゃ土部は動かないだろう。いくら力を手に入れたと言っても、実力不足だと理解したら逃げていたに違いない。

そもそも、そんな漠然とした理由で。自己犠牲や見ず知らずの世界中の人々を守るなんて心で戦うほどの信念の持ち主じゃない。

だが――モニカのためなら。
せっかく仲良くなれた小さな軍人を失わないためなら、彼は立ち上がれる。

『そう、だな……。生存を第一に考えるならそうかもしれない。――だがマナブ。私はヴァイスフリューゲルのリーダーなのだ。あんな危険人物を放置するわけにはいかないし、このまま動かなくても……私に待つのは全滅のみだろう。……マコトを置いて逃げるという手はないからな!』

(――重たい使命だなぁ)

モニカの言葉を思い返すと、剣を握る手の力が自然と強まった。
あんな小さくて華奢な体に――モニカは多大な使命を背負っている。それはきっとすごく重たくて――独りで背負ったら、きっといつか転んでしまうから。

823Chase the world ◆QUsdteUiKY:2023/12/27(水) 16:07:04 ID:.nWhpneo0

(モニカちゃん。その重そうなもの……僕が少しだけ持ってあげますよ)

モニカとクロスセイバーまでの距離が、どんどんと近付く。
それでも二人は土部を見向きもしない。モニカは敵の対処に必死でそれどころじゃないし、マサツグ様はもはや土部なんて眼中に入ってない。自分との圧倒的な力の差の前に心でもへし折れただろ、などと侮っている。

それになにより一番ムカつくのは、軍人のコスプレをしたこの偽善者や、あの偽善者忍者だ。だから今、ここで自らの手で殺す。

何かが走ってくる姿は視認出来たが、クロスセイバーの装甲ならば問題無し。マサツグ様はどこまでも傲慢で、ゆえに慢心している。

――そんな戦況だからこそ、土部が振るった緋々色金は見事にクロスセイバーの一撃を弾いた。
燃えるような熱に浮かされて放った、その斬撃は――見事にモニカを助けたのだ。

今や突進の効果も消え、一般人ならばスペック的に成し遂げられないことだか。
土部の持つ剣は、緋々色金だ。

まだ『創造』には届かなくても。
それでも土部の情熱は。渇望は――彼に力を与える。

普通の状況ならば、土部は超人に至れなかったかもしれない。
されども一般人がただただ殺されるだけでは、つまらない。ワンサイドゲームはつまらない。
ゆえに檀黎斗は聖遺物に細工をしている。

渇望で強さが増すという性質は心意システムとも相性が良く覚醒条件は心意に至った時に定めたのだ。

824Chase the world ◆QUsdteUiKY:2023/12/27(水) 16:07:40 ID:.nWhpneo0


「ふう。誰かと思えば、一番弱い虫けらか」

クロスセイバーの攻撃を弾かれたマサツグ様だが、仮面の下のその表情は余裕に溢れていた。

こんな雑魚に二度も攻撃を弾かれたことには驚いたが、所詮は虫けら。虫が人様に勝てる道理はなく、マサツグ様は自身の勝利は揺らぎないと確信している。

土部がクロスセイバーの攻撃を弾き、一瞬だけ出来た隙を逃さずモニカは剣を振るうが――その程度の軟弱な攻撃では、クロスセイバーの装甲を前に大したダメージにもならない。

「マナブ……貴公のおかげで助かった。感謝するぞ!だがここは戦場だ。――怖いなら、無理をしないでくれ」
「そこは大丈夫ですよ、モニカちゃん」

だって今は、恐怖感なんかより。

「僕がモニカちゃんを助けたいと思っただけですから。一緒に戦いたいです!」

――君のことを、少しでも助けたいから。

「そうか。……感謝するぞ、マナブ」

モニカは数々の敵を倒してきたが――それは仲間が居たからだ。
自分一人では決して強くない。ヴァイスフリューゲルのみんながいたから、なんとかなった。

825Chase the world ◆QUsdteUiKY:2023/12/27(水) 16:08:12 ID:.nWhpneo0

「そんなに死にたいのか、羽虫共が」

「違いますよ」「それは違うぞ」
「僕は――」「私は――」

「この情熱を胸に戦って、モニカちゃんやゆきさんを守りたい!もう諦めたく、ないんです!」

「ヴァイスフリューゲルや此処で会ったマナブやマコト達――仲間を照らす光になりたい!」

土部とモニカがクロスセイバーに切っ先を向ける。
この情熱を/閃光を止められるものなら、止めてみろと。

「二人だけに……いいカッコはさせまセン……」

そして満身創痍のニノンも並ぶ。
幾度と無く敗北し、されども心の炎は消えることなく。
友が必死に頑張る姿を見て、立ち上がらないわけがない。

――たとえここで全力を使い果たして、どうなろうとも。

そんなニノンの気持ちに呼応して――ネクロムの眼魂が変化した。

その名は、友情バースト。
それを見たマコトはマスクの下で微笑み、モニカや土部、ニノン達に並ぶ。

「死に損ない共が。……俺のことは、誰も助けてくれなかった癖に……!」

それはマサツグ様が心のどこかで渇望していたかもしれない光景。
眩しくて、明るくて……うざったくて。言葉では否定しながらも、本当は羨ましくて。

だからこそ、マサツグ様は彼らのやり取りを何も口を挟まず眺め――聖剣を固く握る。

この感情は妬みだ。今からすることは、ただの八つ当たりだ。
羨ましくて、眩しくて、ムカつくから。
だからそんな光は、容赦なく蹴散らしてやる。

826Chase the world ◆QUsdteUiKY:2023/12/27(水) 16:10:26 ID:.nWhpneo0

「……誰も助けてくれなかった、か。貴公の過去に何があったのか、私にはわからないが……すまない」
「黙れ。お前らはここで、惨めに死ね!」

許せない。許してやるものか。
チートでどれだけ無双しても、ハーレムを築いても。
昔ね傷は埋まらず、この偽善者共を見てるとズキズキしてくる。
この世に根っからの善人なんて、いるわけないだろ。

「負けまセン。泰平の世は――私達が築きマス!」

ニノンがメガウルオウダーに友情バーストゴースト眼魂をセットすると、エラー音が鳴り響く。
そんな馬鹿馬鹿しい光景をマサツグ様は嘲笑い、ニノンを殺そうと聖剣を振りかざし――

「――変身、デス!」
『友情カイガン! バースト! 俺らバースト!友情ファイト! 止めてみせるぜお前の罪を!』

――ネクロム 友情バースト魂が一閃を受け止めた。

「何が、罪だ!」

変身音の“罪”という言葉にマサツグ様は更なる怒りを募らせ、戦いは続く。

「貴公にも何か事情があることはわかった。それでも私達は、負けるわけにはいかないのだ!」

827Chase the world ◆QUsdteUiKY:2023/12/27(水) 16:10:47 ID:.nWhpneo0
【一日目/朝/D-1】
【マサツグ様@コピペ】
[状態]:ダメージ(極小)疲労(小) 、怒り、仮面ライダークロスセイバーに変身中
[装備]:聖剣ソードライバー&刃王剣十聖刃&ブレイブドラゴンワンダーライドブック@仮面ライダーセイバー
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1〜5
[思考・状況]基本方針:他の参加者を殺して優勝する
1:並行世界の自分は殺す
2:まずは目の前の邪魔な女と愉快な仲間たちを片付ける。こいつらは、見ているだけでムカつく
[備考]
※ミヤモトやトリタ戦など主にコピペになっている部分が元となって生み出された歪な存在です。
※「守る」スキルは制限により弱体化しています
※聖剣を手にしている時、感情次第では剣の技術が強化されます。
※クロスセイバーの制限については後続の書き手にお任せしますが、複数人で掛かれば勝てる見込みがある程度には制限されています。
現段階の制限は以下の通り
* クロスセイバーの固有能力は基本的に使用不可。ただし条件付きで一部解禁される可能性はあります

【ニノン・ジュベール@プリンセスコネクトRe:Dive】
[状態]:ダメージ(極大)、疲労(大)、満身創痍、不退転の覚悟、仮面ライダーネクロム 友情バースト魂に変身中
[装備]:メガウルオウダー&友情ゴースト眼魂@仮面ライダーゴースト
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0〜1
[思考]
基本:ハ・デスとかいう見るからにワルモノ倒して、さっさと脱出するデース!
1:モニカさん達と一緒に眼の前のヘンなやつの罪を止めてみかげサンを探したいデース
2:ショーグンやユキ、クウカは無事なのでしょうカ?
[備考]
※参戦時期は少なくとも第一部終了後

【深海マコト@仮面ライダーゴースト】
[状態]:ダメージ(中)、疲労(中)
[装備]:ゴーストドライバー&スペクターゴースト眼魂@仮面ライダーゴースト
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0〜2
[思考・状況]基本方針:ゲームマスター達は俺が倒す!!
1:モニカや學やモニカの友と一緒に目の前の男の罪を止める
2:あの男は仮面ライダーなのか……?
[備考]
※参戦時期はゴースト RE:BIRTH 仮面ライダースペクター終了後
※シンスペクターゴーストアイコンを自分の意思で出すことは制限により不可能です。他の参加者に個別に支給されているか、何らかの条件によって出すことが可能になるかもしれません

【土部學@女装男子のつくりかたシリーズ】
[状態]:ダメージ(小) 、疲労(中)、精神的疲労(大)、緋々色金による擬似的なエイヴィヒカイト覚醒
[装備]:緋々色金@Dies irae
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0〜1
[思考・状況]基本方針:モニカちゃんに一人で背負い込ませたくない。怖いけど一緒に戦う
1:モニカちゃん達と一緒に目の前の人と戦う 。絶対に諦めない
2:ゆきさんは本名で参加させられた可能性もある……?
3:モニカちゃんの背負ってるもの、僕も少しだけ持ってあげますよ
[備考]
※参戦時期は女装男子のまなびかた終了後
※ 緋々色金に仕組まれた細工により、心意をトリガーに擬似的なエイヴィヒカイトに覚醒しました。身体能力が格段に上がり、素人の彼でも仮面ライダーと生身で戦えるくらいになりました。ただし効果はそれくらいです

【モニカ@プリンセスコネクトRe:Dive】
[状態]:ダメージ(大)、脇腹から出血、疲労(大)、みんなを照らしたいという渇望(大)
[装備]:戦雷の聖剣@Dies irae
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0〜2
[思考・状況]基本方針:決闘を終わらせる
1: みんなと共に目の前の男を止める
2:目の前の男を止めた後、早急にニノンの治療がしたいな……
3:私はもう誰も失いたくない…… 。だから私が、皆を照らすのだ!
4:アユミ……私たちの勇姿、見ていてくれ……
[備考]

『支給品紹介』
【突進@遊戯王OCG】
土部學に支給。
速攻魔法
(1):フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで700アップする。

本ロワでは単純に身体能力が一時的に上がる。
一度の使用後、6時間経過しなければ再使用不可能

828 ◆QUsdteUiKY:2023/12/27(水) 16:11:11 ID:.nWhpneo0
投下終了です

829 ◆5IjCIYVjCc:2024/01/01(月) 23:10:38 ID:LbvdBAU20
◆2fTKbH9/12氏の作品を代理投下します。

830二人だけは二人信じてる:2024/01/01(月) 23:13:04 ID:LbvdBAU20
肉体派おじゃる丸を撤退させることに成功した黒の剣士ことキリトとI ♡ 人類の文字が書かれた黄色いシャツの男こと空は友好的な参加者と接触するべく行動を移そうとしていた。
彼らのいる場所はD-8の孤島に位置する。
逃げられた肉おじゃも元々はこの狐島に立たされていたが、支給品を使って本島に転移されたと想像がつく。
キリトとしては中央部分に人が集まると思い、提案したが、空の案で北東に行くことを決定した。
理由としては地図の方角から端に配置された参加者は移動して、人が集まりやすい場所に行くだろう。
そこで移動して来る参加者を待ち伏せみたいな形で接触するということだ。
勿論、ゲームに乗っている人物と会う危険性もあるものの、空としては中央に集まりすぎて、下手をすれば危険人物同士の乱戦に巻き込まれて命を落とす可能性を考慮し、最初は北東に向かい、参加者と会うことを決めた。
只でさえ、お互いの仲間がいるか不明で、情報もない。
ここは慎重に動くことを決めた。

「空、交渉役はあんたに頼っていいか?」
「任せろ、俺はこういうのに強いからな」

キリトは肉おじゃとの襲撃で相手がチートカードを出されて、終わりかと思った瞬間、空は相手の先を読んで罠を発動させてピンチを乗り切れた。
自分も洞察力はあるけどそこまでではない。
今までに会った仲間の中で空は心理戦に滅法強く、ずば抜けている。
まるで嘘を見抜く能力があると思うくらいに。

(いざという時は俺がしっかりしないと)

だからといって戦闘では空一辺倒にしない。
空は肉弾戦向きではないので、キリトが前線で支えてやらないといけない。

「あのおっさんの襲撃で流れたけど、磯野の放送で言っていたが、俺達は異世界に集められている」
「そんなことがあり得るのか?」
「これは連中が嘘を言っていない。事実だが、俺と白は日本からディス・ボードという世界に召喚された形になったというものあるが、証拠を得たのが、このデュエルカードだ。俺が今いる世界にはこのカードゲームはなかった、キリトもこれのこと知らなかったしな」
「確かに納得だな」

空は無数の世界があると虚言を言う理由がないとして参加者は異世界から集められている結論が出た。
最も空白が単純なゲームで決まる世界に呼ばれたのもあるというのが大きかった。
それでなくても一早く気づくのに時間の問題だ。
肉おじゃの襲撃前にキリトがデュエルカードを知らなかった時点で、他者を納得させる証拠を見つけた。
キリトは元の世界でデュエルという遊びはなく、情報交換でその存在を初めて知った。
パラレルワールドから集められたという最初は信じられなかったが、空の根拠のある説明で素早く理解した。

「空は今いる世界と言ったけど、空は日本に戻るつもりはないのか?」
「日本にはもう未練はない。ディス・ボードに来てから空白にとって合っている世界だから」
「そうか」

空は日本=前の世界では白共々、居場所がなく、亡き両親からも疎まれていた。
生まれる世界を間違えたのではないかと思うほどに。
神によってディス・ボードに召喚されてから人類種(イマニティ)を救う目的は最初は成り行きだったが、十六種族(イクシード)とのゲームを通して、仲間や協力者が出来、本当の居場所を見つけた。

「でも、キリトは違うだろ」
「ああ、俺のいる日本には大切な人や仲間が待っている」

キリトは両親から疎まれていないが、10歳の頃に本当の家族でないことを知って、疑心暗鬼になり、距離を置き、仮想世界に逃避していた。
SAO事件に巻き込まれてから様々な出来事を通して、現実世界と仮想世界は同じで、相手を想う気持ちが大事ということに気づき、大切な人や、仲間、協力者が出来、家族と歩み寄れた。
SAO事件以降も新たな仲間が増えていき、コミュニティーが広がっていったが。

831二人だけは二人信じてる:2024/01/01(月) 23:14:28 ID:LbvdBAU20
「キリト彼女いるの!?」
「そうだよ」
「マジか。俺は未だに空童貞十八年で脱却してないのに」
「空もいつかいい人見つかるさ」

彼女がいることに空は羨ましいと思ったのだった。
それから歩きながらお互いのことを語った。
遊戯は違うがゲーマー仲間であること、義理の妹がいること、メタ発言だが、声が似ている等など。
ここに来てキリトと空は共通点が多く、話も合うことに気づいた。

「何というか、似てる部分が少しは多いな」
「共通な話題があるなら、俺達、対等な親友になれそうだ」
「それは・・・・・・気持ちだけ受け取っておく。仲間としてなら一緒に付き合う」

キリトはとある一件で同年代の同性の親友を喪っている。
彼が亡くなったショックで心身ともに甚大な絶望を味わった程。
今では立ち直っているが、喪った心の傷は簡単に拭えない。
心に大きな穴を埋められず、同年代の同性の友人を作ることが出来なくなった。
空はその条件が限りなく近いのもあって、彼には申し訳ない気持ちがいっぱいだ。
でも、彼とは馬が合うのは事実で信頼もしている。

「何があったかは言わんが、困ったことがあるなら力になる」
「分かった」

空は一瞬の間がある時点で「親友」の言葉に何があったのか大体察した。
この場所に巻き込まれる前に悲しい出来事があったのだろう。
それが何かは不明だが、触れるべきではないと判断した。
今後も仲間として、支えるが、仮にキリトから親友になりたいと言うなら、喜んで受け入れる。
最も空は日本で碌に友達がおらず、少し、欲しい気持ちもあった。

その時だった、夜空から見たことがない一人の男が浮かび上がったのは。





「あいつら人の命を何だと思ってるんだ!!」

放送が終わった後、キリトは憤慨していた。
檀黎斗なる新たな主催の一人が現れたと思ったら、本当の神を名乗る葛葉紘汰という男にエルフの容姿をしたツインテールの少女が殺された。
それだけでなく、アプリの配信で小学生くらいの女の子が金髪の男に殺されるグロすぎる悪意ある映像まで見世物にされた。
更にキリトと空は無事だったが、黎斗によって運試しで理不尽に命を奪われただろう人達もいる。
今まで対峙してきた各事件の元凶はおろかあのPoHを超えるほどのどうしようもない奴らだ。
もし、犠牲になった三人の知り合いがいたらどういう心境をしていたか想像は難しくない。

「同感だ。何が神だ、人類を舐めすぎだ」

檀黎斗より、葛葉紘汰のほうが神に相応しいのは一目瞭然だ。
見ている限りでは、お人好しで無謀だったが、正義感が強く、最後まで諦めなかった。
空白を異世界に召喚した、神のテトだって悪意はなく、命を奪い合うゲームを一切提案してない。
それに対し、あのゲームマスターは神を気取る傲慢な男にしか見えない。
空も改めてこのデスゲームの後味の悪さに内心は腹が立って仕方ない。

「とりあえず名簿を見る。仲間がいるかもしれないし」
「そうだな」

832二人だけは二人信じてる:2024/01/01(月) 23:16:24 ID:LbvdBAU20
二人はそれぞれ恋人や仲間が殺し合いに巻き込まれないことを気が気でなかったり、特定の人物がこの場所に来ているか願ったりしながらタブレットを開き、名簿を確認した。

「白すらいないのか」

正直、ステフといづな、ジブリールらはこのゲームにいないことに喜ぶべきだ。同時に、白がいないのは致命的だ。
天才である白がいればどんな確定要素を見つけ出し、ゲームの攻略に近づけていた。
空白が揃わないのは空にとってかなり痛手だ。
白がデスゲームに巻き込まれないことに一瞬だけ安心してしまったので、複雑な気持ちだ。

「俺はいなかったけど、キリトは?」
「何で、何であいつがいるんだ!!」

キリトに声をかけた直後、名簿を見ながらかなり険しい顔をしている。
その様子だと問題のある人物がいるのだろう。

「俺の仲間はいなかった。だが、最悪なことにこのデスゲームに確実に乗る奴がいる」
「誰だ?」
「PoHという奴だ」

アスナやクラインら他の仲間達がこの殺し合いにいないのは安心だ。
しかし、よりによってこのゲームで呼ばれてはいけない男、PoHがいるのは最悪だ。
SAO事件を通して、最悪のレッドプレイヤーで殺人ギルドのラフィン・コフィンのリーダー。
本性は外道以外になく、ラフィン・コフィンと攻略組が煽動され、潰し合わされた。
ラフィン・コフィン討伐戦で姿を現さずに、陰で嘲笑っていた。
その後もUWで姿を現し、ラフィン・コフィン討伐戦と似たやり口で再び惨劇を起こそうとした。

「そんなに腐りきった奴がいるか」
「PoHはあの時、杉の木にしたはずなんだ」

キリトはPoHの末路を語った。
UWでPoHと一騎打ちの末、打ち勝ち、二度と現れないよう大木にしたはずだった。
だからこそ、名簿で名を見つけた際、衝撃を隠せずにいた。
自力で大木から抜け出すのは不可能なのだから。

「それが事実ならハ・デス達は底知れない恐ろしさがあるな」

葛葉紘汰が神から人間に戻したのを考えると杉の大木から解放させる何らかの力があってもおかしくない。
そう思うとハ・デス達の強大さを身に染みた。
その反面、あくまで可能性の話だが、ハ・デスと磯野が何も知らされていない事実を動揺しているのを見る限り、一枚岩ではないのが、低くなく、力で従わせているか、それぞれ違う思惑があるかもしれない。
それに警備或いはセキュリティを頑丈にするのが普通だが、神とはいえ、葛葉紘汰が主催陣営に簡単に乗り込んだ件もおざなりな面があった。

「それと檀黎斗のことだが、勘だが、ヒースクリフって奴と似ているような感じなんだ」

あのデスゲームの主犯だった茅場昌彦ことヒースクリフは天才量子物理学者でゲームデザイナーを担当し、あの事件が起こるまで彼のことを憧れていた。
その後、茅場はヒースクリフとしてSAOでプレイヤーを監視しながら、ある勢力を立ち上げた。
ヒースクリフは旧アインクラッドで本来なら99層クリア後に100層でラスボスとして立ちふさがるはずだったこと。
死後は、仮想空間で観測者として見守るようになった。

『神であり最強のラスボスとしても君臨している私を倒せたら、ゲームクリアということ君たちを元の世界へ帰してやろう』

この発言でヒースクリフと同類だと理解してしまったのだ。
黎斗が本当に挑んで来てもハ・デス達が許容するとは考えにくい。

833二人だけは二人信じてる:2024/01/01(月) 23:17:56 ID:LbvdBAU20
「なるほどな。ヒースクリフが関与してる可能性は?」
「明らかにない。檀黎斗と類似しているが、方針が違う」
「聞く限りだと低いな」

ヒースクリフは事実上の単独犯だったのに対し、檀黎斗はハ・デス達と手を組んでいる。
彼は一切、ルールを捻じ曲げず、フェアだったが、連中はデュエルに関しては改善してくれたが、それ以外はプライドも欠片もない。
そもそも、今のヒースクリフはハ・デス達に協力するとは到底思えなかった。
仮に協力したとしても特に黎斗はあの性格だと反目して、主催陣営は直ぐに空中分解した可能性が高い。

「でも、SAOっていうのを連中が盗んでたら話は別だ」
「確かにあり得なくはない」

黎斗達がSAO事件を技術やNPCの存在の件を含め参考にしたのなら、こんな大規模な殺し合いを準備できたのかもしれない。
あくまで仮説なので何とも言えないが。

「奴らに関しては関係のある人物と接触すれば、後々、分かるだろ。ところでデュエルを確認し直す」

主催の話を切り上げ、空は再度デュエルのルールブックを確認した。
黎斗によるルール改変が起きたが故、説明書に追加した箇所が記載されていないか念入りにチェックしていた。
カードゲーム方式では死なずに済むのは癪だが、ありがたいけど、逆にリアルファイト方式では今まで通り、命の危険性があるのは変わらない。
ついでにシンクロとエクシーズの試運転をし、あっさり使いこなした。
デュエルといえばキリトは殺された小学生くらいの少女に関するある疑問を思い出した。

「あの少女は何故、デッキの使い方を理解していなかったんだ?」
「説明書を記載していないのは考えにくいし、紙束デッキもあり得ないしな」

これについては主催が説明書を配布ミスや紙束デッキをわざと支給したとも思えなかった。
空自身に説明書も配られたお陰で直ぐにルールを把握し、肉おじゃ戦で完璧に使いこなしている。
空が持っている轟惑魔のデッキだって、徹底的に組み込まれている。
黎斗の放送でデッキは『強力なアイテム』と伝え、デュエルディスクとデッキ以外没収され、平等なのが分かるので後者の線も薄い。
となると単純な答えしかない。

「恐らく、本当にルールを理解していないであろう」
「それか使い方を確認する前に金髪の男に襲われた可能性もある」

そうでなければ、考えもなしにモンスターを出さないだろう。
ルールを把握していたら、最善策は正面から戦わずに魔法・罠カードを使って、時間を稼いで逃げるが勝ちだ。
この理由も仮定の一つで真相は永遠に開示しないだろう。
だが、最大の不運は同行者と巡り遭えなかったことだった。
キリトと空があの場にいれば死なずに済んでいたであろう。
デュエルのルールを空から教えを乞う未来があったかもしれない。

デュエルのルールブックアプリを再度、隅々まで全て読んだ空は次の話題に移った。

「危険人物についてだが、俺達が最初に遭遇したおっさんにPoH、女子小学生を殺した金髪の男だな」
「金髪の男はアプリからの配信で情報を手に入れたのが大きいけど・・・・」

キリトは再度、女子小学生が金髪の男に殺される理不尽さに助けることができなかった悔しさしかない。
気の毒ではあるが、金髪の男の情報が入ったのは皮肉としか言いようがない。

「あの金髪の男は参加者の中では上位に位置する存在だ」
「俺も只者ではないのはひしひしと伝わってくる」
「金髪の男に負けるつもりはないが、今はまだ仲間を集めるのが優先だ」

834二人だけは二人信じてる:2024/01/01(月) 23:19:35 ID:LbvdBAU20
金髪の男は槍を使っているとしか、現在はそれしか情報がない。
支給品という勝負を左右する不確定要素もあるので侮れない。
白がいない今、金髪の男のような上位クラスの攻略は時間がかかるだろう。
当たり前だが、ここには白と遜色ない天才がいないのは明白だ。
でも、獣人種(ワービースト)とのゲームでは勝てたのは空白の力があったというのもあるが、仲間や協力者がいたのが大きかった。
このデスゲームでも仲間の存在が鍵になってくる。
白の穴を埋められるか分からないが、人類の可能性を信じている。

「PoHは俺に任せてくれないか。あいつとは俺が決着を付ける」

『何度もお前の前に現れる』という捨て台詞は本当に現実になってしまった。
PoHは確実に自分を狙ってくるし、今頃、誰かを襲い、悲劇を起こさせているだろう。
また自分の前に現れるなら覚悟しないといけない。
今度こそPoHと決着を付けて、長きに渡るラフィン・コフィンの因縁を終わらせる。

「だが、危なくなったら加勢する」
「肝に銘じておく」

これはキリトだけの問題ではない。
いずれ他の参加者にも直面するので、空は釘を刺した。

黎斗の放送が始まる前に遭遇した変なおっさん(肉おじゃ)の戦闘力は可もなく不可もなし。
ただ、誰かと手を組まれたり、時間が経つにつれて、チートカード以外にも装備が充実になり得るかもしれないので油断しない。

「檀黎斗に人質になった少女の関係者も警戒しておかないとな」
「それって・・・・美遊という少女救う為にその関係者が殺し合いに乗る事態か」
「人質がいるのにその関係者を呼ばないのはまず有り得ない」

空は美遊という少女の関係者も巻き込まれていることを放送の時点で確信していた。
キリトは空に明言されるまで考えてなかったが、美遊が人質にされるもう一つの最悪のケースを察した。

「奴らのことだ。ゲームを円滑に進めるために人質を餌にして煽らせているな」
「檀黎斗達がやりそうなことだな」
「勿論、ゲームに乗らずに人質奪還の方針だったら問題はない。万が一、馬鹿なことをしでかす可能性も考慮する」

キリトは主催に対し、苦々しい顔をするしかなかった。
もし、美遊の関係者が本当に殺し合いに乗っていて、対峙してしまったら、説得に成功できるか分からない。
美遊の関係者がこのデスゲームに乗っていないのを願うしかない。

継国縁壱という人物に関して、情報が皆無で余り話題にならなかった。
しかし、空は主催が特別扱いし、何故か嫌な予感がしたのでキリトに最大限の警戒をするよう忠告した。

「と、まあ、俺達が知っている範囲の警戒すべき危険人物だ」

キリトは改めて空の洞察力に驚かされた。
様々な視点や最悪の場合も考えており、彼は抜かりがなく、有能だ。
このデスゲームを打破するには、空の駆け引きが重要になる。

「もう移動しようか」
「そろそろ、狐島から出ないとな」

孤島にはキリトと空しかいないが故に変なおっさん(肉おじゃ)の時みたいに情報交換中に襲撃がないのはよかったと思う。
だが、この島に配置されたが為に出遅れてしまうであろう現状だ。
ここに留まっても事態は好転しないし、何も始まらない。
当初の方針通り、参加者と接触して、仲間を集める。

835二人だけは二人信じてる:2024/01/01(月) 23:20:55 ID:LbvdBAU20
出発する前に二人のゲーマーはそれぞれの思いがある。

(檀黎斗、てめぇは俺が止める)

今のキリトの状態はUWと一緒だ。
痛覚があるのはいつも通りだが、UW同様、血も出るだろう。
それはPoHも言えることで、黎斗に調整を施されたのだと推測する。

黎斗はゲームに対する情熱は本物だ。
黎斗とヒースクリフは類似しているようで違う部分がある。
ヒースクリフは神を名乗らずに、傲慢でもない、なにより、バレた後も逃げずに堂々と自分に勝負を挑んだ。
SAO事件を起こして、かなりの犠牲を出したのは許されるものではない。
それでも、彼には彼なりの追い求めていた理想があったのは確かだった。
間接的に家族と修復する切っ掛けを作っており、彼を恨むことはできなかった。
黎斗はヒースクリフと違い、自称神を名乗り、今も笑いながらどこかで高みの見物をしている。
奴はヒースクリフに遠く及ばない、キリトは主催打倒の挑戦を受ける。

(檀黎斗。あまり、人類を舐めるんじゃねぇ)

空も黎斗に宣戦布告し、このデスゲームの攻略に挑戦を受ける。
黎斗がゲームに対する熱があるのだけは認める。
殺し合いには当然、乗らずに仲間を作り脱出して主催者にゲームを挑む。
神への挑戦はディスボードの世界と同じだが、違うのは黎斗が邪悪な神様気取りのみだ。
今度のゲームは現実の『戦争』で本当に死んだら終わりで今までにやったゲームとは訳が違った。
空白が揃わないのも興味本位か、ビビッて二人参加させるのを恐れているか、或いは別の理由かもしれない。
盟約もなく、都合が悪いとルールを改ざんする連中に絶対に負けない。
白は不在で、少々、手こずるかもしれないけど、それでも我々が勝つ。

「空黒(くうこく)に敗北の二文字はない」
「何だ空黒って言うのは?」
「白がいない今、脱出までの間、俺とキリトは臨時でコンビ名を名乗ろうと考えていた。空は俺の名前そのもので、キリトはイメージカラーが黒だし。勝手に名前を付けるのは駄目だったか?」
「賛成だ。気に入った」

空は主催に対し、宣言を表明する。
平行してコンビ名が決定し、改めて結成する。
二人のゲーマーは仲間を集めるべく歩き出した。

その後、キリト達は海辺に着いたが、海面が広がっており、肝心な島に上陸する方法はあっさりと解決していた。
そこにはいくつかのモーターボートが配置されていた。
主催陣営が孤島からスタートしたが故の救済措置なのは察しがつく。
キリト達が選んだのは高級で木材の美しいほうだ。

「俺はリアルでバイクの免許を取っているからいけなくはないが、空は出来るのか?」
「ゲームで鍛えたから問題ない」
「突っ込み要素はあるが、俺が操縦する」

空は明らかに素人で不安な箇所はあるのでモーターボートの運転はキリトに任せる。
走行中に襲撃されるのを考慮し、その時は仕方なく交代して、キリトが対処し、空は操縦を担当する。
幸い、操縦はご丁寧にマニュアルが用意されており、二人は読んで理解した。

「本島に上陸する前に地図の外を確かめに行く」
「望みは薄いけど、調査しない訳にはいかないもんな」

836二人だけは二人信じてる:2024/01/01(月) 23:22:00 ID:LbvdBAU20
キリトも会場外の水平線の向こう側は気になっていた。
しかし、主催者も対策を立てない程馬鹿ではない、明らかに連中の干渉を受けるだろう。
本島には当然だが、船やモーターボートを配置するはずがない。
リスクはあるが、海の調査ができるのはキリトと空しかいない。

「出発進行」

モーターボートを出航し、会場外へ進路を定めた。
発進した当初は操縦がぎこちなかったが、徐々に慣れていき難なく操縦出来た。

隣には一緒に戦ってくれる元の相棒はいないが、新たな相棒は互いを信頼しているから。

【D-8 海上/一日目/深夜】

【キリト@ソードアート・オンライン(アニメ版) 】
[状態]:疲労(小)
[装備]:カゲミツG4@ソードアート・オンライン、高級木材のモーターボート@現実
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0〜2(確認済み)
[思考・状況]基本方針:ハ・デスと檀黎斗を倒す
1:空と共闘する
2:地図外を調査しに行く。調査後、D-7の本島に上陸する
3:変なおっさん(肉おじゃ)、PoH、念のため美遊の関係者を警戒
4:金髪の男(ポセイドン)、継国縁壱を最大限に警戒
[備考]
※参戦時期はソードアート・オンライン
アリシゼーション War of Underworld終了後
※遊戯王OCGのルールをだいたい把握しました
※アバターはSAO時代の黒の剣士。
GGOアバターに変身することも出来ます。GGOアバターでは《着弾予測円(バレット・サークル) 》及び《弾道予測線(バレッド・ライン) 》が視認可能。
その他のアバターに変身するためには、そのアバターに縁の深い武器が必要です。SAOのアバターのみキリトを象徴するものであるためエリュシデータやダークリパルサー無しでも使用出来ます。SAOアバター時以外は二刀流スキルを発揮出来ません。これらのことはキリトに説明書に記されており、本人も把握済みです
※主催陣営はSAO事件を参考にしたと推測しています。
※空と空黒というコンビ名を結成しました。

【空@ノーゲーム・ノーライフ(アニメ版) 】
[状態]:健康
[装備]:デュエルディスクとデッキ(轟惑魔)@遊戯王OCG
[道具]:基本支給品
[思考・状態]基本方針:ハ・デスと檀黎斗を倒す。あまり人類ナメるんじゃねぇ
1:キリトと共闘する
2:地図外を調査しに行く。調査後、D-7の本島に上陸する
3:主催者と関係ある人物と接触する
4:変なおっさん(肉おじゃ)、PoH、念のため美遊の関係者を警戒
5:金髪の男(ポセイドン)、継国縁壱を最大限に警戒
[備考]
※参戦時期はアニメ終了後
※遊戯王OCGのルール及び轟惑魔デッキの回し方を把握しました
※主催陣営はSAO事件を参考にしたと推測しています。
※キリトと空黒というコンビ名を結成しました。

837 ◆5IjCIYVjCc:2024/01/01(月) 23:22:25 ID:LbvdBAU20
代理投下を終了します。

838名無しさん:2024/01/03(水) 13:57:48 ID:ww1y7fMU0
投下乙です。
ノゲノラ知らないが、空の声優も松岡くんなのか……
主宰への考察、互いのバックグラウンドの違い、共通点などの会話が面白い。
それと本編開始後全キャラ一周おめでとうございます。

839 ◆5IjCIYVjCc:2024/01/03(水) 18:54:28 ID:KhAw77uo0
◆2fTKbH9/12氏の作品を代理投下します。

840マゾクの心得:2024/01/03(水) 18:56:08 ID:KhAw77uo0
「会場の外に出たら起爆。そりゃ、当然か」

空達は地図の外を調査するべく、会場外の直前まで来て見たのはよかった。
このまま脱出が可能か確認するため、会場の外に出た瞬間に首輪の警告が鳴った。
想定内であるが、外からの脱出は不可能でその先に何があるか不明だ。
直ぐに旋回し、このまま当初の目的であるD-7に上陸する。
収穫がない訳でもなく、地図の外の調査報告を他の参加者に共有できるのだから。
空としては海面の中も調べたかったが、まだ夜で暗すぎるのもあるが、絶対に用意されないだろうウェットスーツがなく当然ながら断念。

「案の定、外からの脱出は不可で微妙な成果だ」
「他の人に外の件を伝えるだけでマシだな」

その後、キリト達は無事、北東のD-7に到着した。
途中で襲撃は起きなかったけど、モーターボートを流石に放置はせずにデイパックに仕舞った。
突然、空はある物を思い出した。

「キリト念のためハズレの支給品を見せてくれないか?」

肉おじゃに襲われる前にキリトは唯一のハズレの支給品があると言った。
空の支給品はデュエルディスクとデッキ以外主催に没収されてしまった。
だからこそ、例え、役に立たない物でも意外なとこで活用できると考えている。

「いいけど、この変な古い物だ」
「古代の遺産か」

キリトはデイパックから片方の角が生えた埴輪だった。
余りにも間抜けな面をしたデザインだ。

「お主達は誰だ?」
「喋った!?」
「誰だと言いたいのこっちだ」

すると声が聞こえ、埴輪が喋ったのだ。

「余の名はリリス。5000年も生きている魔族だ」
「俺はキリト、こっちが空だ」
「ってかここはどこだ?状況が分からぬのだ」
「空、如何やら何も知らないみたいだ」
「実はな」

リリスは状況を把握するべく、キリトと空に事情の説明を求めた。
ここは殺し合いに巻き込まれたこと、檀黎斗達によるデスゲーム開始宣言が行われたことなど伝えた。
リリスは最初こそ戸惑いを隠せなかったが、あっさりこの状況を受け入れた。
何故デイパックにいつの間にか入れられた記憶が皆無だ。
如何やら、支給品扱いでも参加者と同様な処置を取るようだ。

「余のぞんざいに扱うとは何事だ!!」
「それはごめん」
「直ぐに起きなかったお前も悪い」

因みにキリトがリリスを放置したのは故意ではない。
殺し合いが始まった直後もあって、慎重すぎていたが故、埴輪を手に取ったが、反応がなかったらしく、即デイパックにしまってしまった。
結局、ずっと熟睡し、2度目で外に出して、ここでようやく起きたのが真相。
キリトも悪気はなかったといえ、全く気づかずに放置した件を謝罪しているに今に至る。
最もリリスも封印が解かれる前も肉叩きやドアストッパーにされて、雑に扱われていたので今に始まったことではないが。

「余は5000年も生きておるのに空は何故、驚かん」
「俺の知る限り、お前以上に長寿がいるんだ。ドヤ顔で自慢されてもな」

841マゾクの心得:2024/01/03(水) 18:57:50 ID:KhAw77uo0
リリスは自己紹介をした際、長寿であるのをドヤ顔していたのだ。
キリトは驚愕したが、空は一ミリも反応がなかった。

そもそも空は天翼種(フリューゲル)のジブリールは6407歳なのは知っているし、他にも六千年前に起きたらしい大戦にも存命している種族もいることは多少は把握している。
逆にキリトはUWという世界で200年、300年も長生きしている人もいるが、流石に5000年はいないので驚愕した。
古代からずっと生きてきたのは理解しているものの、空にとってはそれと比べると霞んでしまっていた。

「余はいずれ世界を征服する魔族だぞ」
「冗談はよせ」
「あんたは根は悪人じゃないの、分かっている」
「本気だぞ」

キリトと空は短いやり取りでリリスの人柄を既に理解した。
確かに欲に忠実で尊大で、更に言うなら抜けているなど二人は敬う気は全然ない。
本質は悪ぶっているだけで本気で人を平気で傷つける魔族ではないことだ。
例え、しょうもないことで悪い事をしても詰めが甘かったり、自滅が想像するので全く危惧はなかったりする。

「それより、リリスは知っている人はいるのか?」

キリトは名簿をリリスの目の前に置いた。
そこで驚愕しかなかった。

「え!? ほぼ全員集合ではないか!!」

そこには、吉田優子、千代田桃、陽夏木ミカン、吉田良子、吉田清子、小倉しおんの名が載っていた。
シャミ子の友人、佐田杏里はいないのが幸いだ。

リリスはキリトと空に自分の一家の子孫と知り合いの魔法少女、シャミ子の友人がいることを話した。
六人の特徴と全員殺し合いに乗るわけがないことも伝えた。

「あんたの知り合い多いな」
「危険な人物がいるよりはマシかもな」
「シャミ子らが無事であればいいが・・・」

リリスも不安がないと言えば噓になる。
このバトルロワイアルは吉田一家や知り合いが無事でいられる保証はないのだから。
桃、ミカンは自衛出来るが、手に負えない人物とやったらどうなるか分からない。
シャミ子と小倉は持ち前の機転で乗り切ってくれると信じている。
良子は軍師と言える程、頭脳明晰だけど、まだ幼く、誰かに保護しないと危ない。
特に清子は戦える力がなく、心配だ。
不安要素は多々あるが、気が合わなくても死んだら悲しまないわけがない。
六人全員が無事に再会を祈るしかない。

「リリスの知り合い探しを付け加えるとして、リリスには今後の方針と放送後に俺とキリトと出し合った情報量を頭に叩き込んでおけ」

現在、これから参加者と接触し、そのために北東に行って、捜索すること。
主催の謎の目的に関する仮説や危険人物の詳細情報など伝達した。

「お主、良子以上に優秀かもな」

良子も頭の回転は速いが、下手すると空はそれを超えるほどの有能な人物だ。
あくまで推測だが、空は参加者の中で優秀な頭脳なら間違いなく三本の指に入るだろう。
全然、参加者と出会っておらず、今は確信できないが。

842マゾクの心得:2024/01/03(水) 18:59:45 ID:KhAw77uo0
「しかし、魔法少女と魔族がいる世界か」
「平行世界とは檀黎斗とやらも大胆だな」

リリスも最初こそ参加者は異世界から集められたと空から聞き、半信半疑だったが、デュエルカードを説明し、リリスも元の世界にこのカードゲームを知らない時点でパラレルワールドの存在を理解した。
空達はリリスのいる世界を聞き、大体、把握している。

「如何にも争いが起きそうなんだが・・・」
「安心しろ。今は穏健派な魔法少女が大半を占めていて、余らも無害なまぞくも多いし、お主らが思っている程、争いはない。」
「それなら、よかった」

キリトはUWで起きた人界と暗黒界との戦争を連想していた。
リリスが闇の一族、光の一族のことを聞かされて、異界大戦の二の舞が起きた可能性を心配していたが、何事もないみたいで安心している。
多摩市の人々は優しさに溢れているらしいので平和が一番だと思った。
リリスに全て事情を話したキリトと空は再出発をした。





「誰も会わないではないか」

再度移動を始めたが、あれから参加者と接触出来ずにいた。
C-6に来ては見たけど、人っ子一人見当たらない。
リリスが捜しているシャミ子達すら遭遇していない。
空は何も進展がないのではと一瞬、考え出すくらいに。

その時、音が聞こえて、遠くに1台の車が走っていた。

「あっちに車が走っているぞ」
「やっと人と会えるのか」
「接触するが、車にいるのがゲームに乗っていない人とは限らないぞ」
「分かっている」

遠いが、十分な距離もあり、キリトは警戒しながら車に向けて手を振った。
しかし、気づく気配はなく、段々と遠ざかっていた。
これで車に乗っている人は危険人物ではないのは明白だが、同時にキリト達がいるのに明らかに周りを確認していない様子だ。
キリトは走り出し駆けようとしていた。

「もういいキリト、無駄な体力を使うな」
「そう、だな。追いかけても見失うだけだな」
「手を振ったのに分からんとかとんだ愚か者だ」

キリトは追いかけかけたが、空に静止されて、冷静になった。
空とリリスは車にいる者に大いに失望していた。
並行して空は何者かに意図的に避けていると推測しているが、証拠が弱い部分も多く、断定は出来なかった。

もし、車に乗っていた主こと冴島鋼牙と柊ねむが彼らに気づいていたら当然、車を止めて接触していただろう。
否、鋼牙はともかく、ねむは車の窓を眺めキリト達を目撃したが、直感からキリト達と接触したらねむにとって死活問題になると感じていた。
危惧する通り、空はねむの隠している本質を時間がかからずに見破っていたかもしれない。
空達は魔戒騎士の情報を得て、主催にいる黒い騎士に関する考察をしていただろう。
だが、鋼牙は一瞬で周囲の確認を怠る大きなミスをし、キリト達の接触を逃してしまった。
後の遭遇する二人とゲーマーの二人を加えた六人で二人のマーダーと戦う未来があった。
全部IFの世界で時間を戻すことはあり得ないのだから。

843マゾクの心得:2024/01/03(水) 19:01:08 ID:KhAw77uo0
車を追うのを断念した後、それから参加者の捜索をC-6からC-7に移っていた。
C-7を隈なく捜し回っているが、この付近も見つからず仕舞いだ。

「この辺りも誰もいないか」

車に無視される形になってから、巡り合わせもなく、収穫もない。
リリスはげんなりしつつあった。
でも、端っこにいる可能性もあるので捜さない訳にもいかない。
少し、歩いたら建物を発見した。
それは空の知っている建物だからだ。

「エルキア大図書館が何である?」
「知っておるのか」
「今いる世界のイマニティの図書館だ」

忘れる訳がない。
元々は人類種(イマニティ)の所有物だったが、昔、天翼種(フリューゲル)にゲームに負けて奪われてしまった。
後に空白の具象化しりとりというゲームに勝って、所有権を取り戻したが。
以降は情報を得たい時はこの図書館に寄っている。
空はエルキア大図書館を見つけたことにより、新たに方針が思い浮かんだ。

「キリト、リリス寄り道してしまうが、俺は図書館を調べたい。もしかしたら、手掛かりが残っているかもな」

可能性は高くないが、何かしら情報があるなら調べておく必要がある。
この会場の全体の仕掛けや秘密、主催の情報等、断片的でも残っているなら見逃さない。
中の構造も本物かそれも見ないといけない。

「その前に参加者の捜索が優先だな」
「だな。捜索後は図書館に寄る。リリスもそれでいいな?」
「仕方ない、お主の見知った場所だし、道草に付き合ってやろう。」
「決まりだな」


空はエルキア大図書館を見つけた際、もう一つのプランを考えていた。
それはエルキア大図書館に6,7人(支給品扱いは除く)くらい集まったら二手に分かれるというもの。
大人数で動かずに固まっていると情報収集にどうしても遅れが生じてしまう。
エルキア大図書館を調べても手掛かりがないなら時間が短縮するが、有力な情報を得たら長時間かかり、話が別になる。
特にリリスみたいに知り合いがいる場合、早く合流させてあげたい気持ちもある。
参加者を捜索する組と図書館に残って情報を集める組に分けて、効率よくするということだ。
前者は西か中央辺りで捜索させ、後者の空を含む居残り組は図書館の調査終了後にD-6の近場の島に向かう。

だが、5人以下の場合は固まるしかない。
一般人やサポート系が何人かいて、別行動するとどうしても戦力が偏ってしまう。
万が一、金髪の男みたいな上位クラスの力を持った者や手を組んでいる連中が来ると対処が難しくなる。
集まらなかったら知り合いがいる人には申し訳ないが、我慢して貰う。
デメリットは上記の通り、情報収集の出遅れだ。
あの車の面子がこちらに気づいていれば仲間にして、負担を減らせたかもしれなかったと残念すぎた。
どっちにしろD-6の近場の島に行くのは変わらない。

少なくとも一回目の放送前後にはエルキア大図書館を調べ始める。
この案は北東で参加者の捜索後、キリト達に話す。
友好的な参加者と接触できた場合、一気に話したほうが早い。


空達はエルキア大図書館を一時、後にし、まだ人がいるかもしれない近辺の捜索を再開した。

844マゾクの心得:2024/01/03(水) 19:02:19 ID:KhAw77uo0
【C-7 国立エルキア大図書館付近/一日目/黎明】

【キリト@ソードアート・オンライン(アニメ版) 】
[状態]:疲労(小)
[装備]:カゲミツG4@ソードアート・オンライン、ごせん像@まちカドまぞく
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0〜1(確認済み)
[思考・状況]基本方針:ハ・デスと檀黎斗を倒す
1:空と共闘する
2:北東で参加者を捜す
3:2の後、エルキア大図書館に寄り、調べる
4:変なおっさん(肉おじゃ)、PoH、念のため美遊の関係者を警戒
5:金髪の男(ポセイドン)、継国縁壱を最大限に警戒
[備考]
※参戦時期はソードアート・オンライン
アリシゼーション War of Underworld終了後
※遊戯王OCGのルールをだいたい把握しました
※アバターはSAO時代の黒の剣士。
GGOアバターに変身することも出来ます。GGOアバターでは《着弾予測円(バレッド・サークル) 》及び《弾道予測戦(バレッド・ライン) 》が視認可能。
その他のアバターに変身するためには、そのアバターに縁の深い武器が必要です。SAOのアバターのみキリトを象徴するものであるためエリュシデータやダークリバルサー無しでも使用出来ます。SAOアバター時以外は二刀流スキルを発揮出来ません。これらのことはキリトに説明書に記されており、本人も把握済みです。
※主催陣営はSAO事件を参考にしたと推測しています。
※空と空黒というコンビ名を結成しました。

【空@ノーゲーム・ノーライフ(アニメ版) 】
[状態]:健康
[装備]:デュエルディスクとデッキ(轟惑魔)@遊戯王OCG
[道具]:基本支給品、高級木材のモーターボート@現実
[思考・状況]基本方針:ハ・デスと檀黎斗を倒す。あまり人類ナメるんじゃねぇ
1:キリトと共闘する
2:北東で参加者を捜す
3:2の後、エルキア大図書館に寄り、調べる。二手に別れるかは人数と戦力状況による
4:主催者と関係ある人物と接触する
5:変なおっさん(肉おじゃ)、PoH、念のため美遊の関係者を警戒
6:金髪の男(ポセイドン)、継国縁壱を最大限に警戒
[備考]
※参戦時期はアニメ終了後
※遊戯王OCGのルール及び轟惑魔デッキの回し方を把握しました。
※主催陣営はSAO事件を参考にしたと推測しています。
※キリトと空黒というコンビ名を結成しました。

【キリト、空の地図外についての共通認識】
・マップの端に出たら首輪による警告音が鳴り、それでも留まったら起爆する。
・水平線の向こう側の外側は現状不明。

【ごせん像@まちカドまぞく】
キリトに支給
リリスが封印されている依り代。
封印前はシャミ子しか聞けなかったが、封印が一部解除されてからはシャミ子以外にも声を届けることができた。
参戦時期は原作4巻(アニメ2期)終了後。

『施設紹介』
【国立エルキア大図書館】
イマニティが所有する図書館
館内にはたくさんの本が置かれており、知識が豊富である。
地下にも本があり、そこで具象化しりとりゲームが行われた。

845 ◆5IjCIYVjCc:2024/01/03(水) 19:02:36 ID:KhAw77uo0
代理投下を終了します。

846 ◆5IjCIYVjCc:2024/01/04(木) 00:19:58 ID:Z2gP0I6k0
◆2fTKbH9/12氏の「マゾクの心得」において、修正があるようなので、それを代理投下します。
修正となるのは、このスレにおける>>842>>843になるそうです。

847マゾクの心得:2024/01/04(木) 00:21:39 ID:Z2gP0I6k0
「しかし、魔法少女と魔族がいる世界か」
「平行世界とは檀黎斗とやらも大胆だな」

リリスも最初こそ参加者は異世界から集められたと空から聞き、半信半疑だったが、デュエルカードを説明し、リリスも元の世界にこのカードゲームを知らない時点でパラレルワールドの存在を理解した。
空達はリリスのいる世界を聞き、大体、把握している。

「如何にも争いが起きそうなんだが・・・」
「安心しろ。今は穏健派な魔法少女が大半を占めていて、余らも無害なまぞくも多いし、お主らが思っている程、争いはない。」
「それなら、よかった」

キリトはUWで起きた人界と暗黒界との戦争を連想していた。
リリスが闇の一族、光の一族のことを聞かされて、異界大戦の二の舞が起きた可能性を心配していたが、何事もないみたいで安心している。
多摩市の人々は優しさに溢れているらしいので平和が一番だと思った。
リリスに全て事情を話したキリトと空は再出発をした。





「誰も会わないではないか」

再度移動を始めたが、あれから参加者と接触出来ずにいた。
C-6に来ては見たけど、人っ子一人見当たらない。
リリスが捜しているシャミ子達すら遭遇していない。
空は何も進展がないのではと一瞬、考え出すくらいに。

その時、遥か遠くに1台の車が走っていた。

「あっちに車が走っているぞ」
「やっと人と会えるのか」
「あの様子だと余らと余りにも離れすぎておる」
「そんな」

一台の車を見かけた時には地平線を見るように遥か先に距離が開きすぎており、真っ直ぐに向かって即見えなくなってしまった。
間に合わなかった事実に三人(内一人は支給品扱い)は大いに落胆した。
キリト達から見ると車は後ろ姿で止めに四km以上も離れていたのが大きな不運だ。
だが、キリトは走り出し駆けようとしていた。

「もういいキリト、無駄な体力を使うな」
「そう、だな。追いかけても見失うだけだな」
「余もこれは仕方ない」

キリトは追いかけかけたが、空に静止されて、冷静になった。
空は危惧していたが、狐島に配置されるデメリットは参加者の接触を逃し、出遅れることだ。
接触を逃し続けると情報面で不利になり、最悪、全滅であろう。
あの車とは生きていれば再会出来るだろうし、キリト達は次に切り替えた。

もし、あの車にいた面々、冴島鋼牙と柊ねむの近くか隣のエリアに配置されていれば簡単に接触して出遅れることはなかっただろう。
今回ばかりは最悪のタイミングでアンラックを呼んでしまった。
もしも、キリト達は鋼牙達と接触に成功し、その際、空はねむの隠していた本質を時間が掛からずに見破り、敵対する理由がないとして、空の交渉力でやちよ達と共闘するよう持ち込むことは可能だったであろう。
そして、主催にいる漆黒の騎士についての考察もしていただろう。
後の遭遇する二人とゲーマーの二人を加えた六人で二人のマーダーと戦う未来があった。
全部IFの世界で時間を戻すことはあり得ないのだから。

848マゾクの心得:2024/01/04(木) 00:24:30 ID:Z2gP0I6k0
車を追うのを断念した後、それから参加者の捜索をC-6からC-7に移っていた。
C-7を隈なく捜し回っているが、この付近も見つからず仕舞いだ。

「この辺りも誰もいないか」

車に無視される形になってから、巡り合わせもなく、収穫もない。
リリスはげんなりしつつあった。
でも、端っこにいる可能性もあるので捜さない訳にもいかない。
少し、歩いたら建物を発見した。
それは空の知っている建物だからだ。

「エルキア大図書館が何である?」
「知っておるのか」
「今いる世界のイマニティの図書館だ」

忘れる訳がない。
元々は人類種(イマニティ)の所有物だったが、昔、天翼種(フリューゲル)にゲームに負けて奪われてしまった。
後に空白の具象化しりとりというゲームに勝って、所有権を取り戻したが。
以降は情報を得たい時はこの図書館に寄っている。
空はエルキア大図書館を見つけたことにより、新たに方針が思い浮かんだ。

「キリト、リリス寄り道してしまうが、俺は図書館を調べたい。もしかしたら、手掛かりが残っているかもな」

可能性は高くないが、何かしら情報があるなら調べておく必要がある。
この会場の全体の仕掛けや秘密、主催の情報等、断片的でも残っているなら見逃さない。
中の構造も本物かそれも見ないといけない。

「その前に参加者の捜索が優先だな」
「だな。捜索後は図書館に寄る。リリスもそれでいいな?」
「仕方ない、お主の見知った場所だし、道草に付き合ってやろう。」
「決まりだな」


空はエルキア大図書館を見つけた際、もう一つのプランを考えていた。
それはエルキア大図書館に6,7人(支給品扱いは除く)くらい集まったら二手に分かれるというもの。
大人数で動かずに固まっていると情報収集にどうしても遅れが生じてしまう。
エルキア大図書館を調べても手掛かりがないなら時間が短縮するが、有力な情報を得たら長時間かかり、話が別になる。
特にリリスみたいに知り合いがいる場合、早く合流させてあげたい気持ちもある。
参加者を捜索する組と図書館に残って情報を集める組に分けて、効率よくするということだ。
前者は西か中央辺りで捜索させ、後者の空を含む居残り組は図書館の調査終了後にD-6の近場の島に向かう。

だが、5人以下の場合は固まるしかない。
一般人やサポート系が何人かいて、別行動するとどうしても戦力が偏ってしまう。
万が一、金髪の男みたいな上位クラスの力を持った者や手を組んでいる連中が来ると対処が難しくなる。
集まらなかったら知り合いがいる人には申し訳ないが、我慢して貰う。
デメリットは上記の通り、情報収集の出遅れだ。
あの車の面子と接触に成功出来ていたら仲間にして、負担を減らせたかもしれなかったかもしれない。
どっちにしろD-6の近場の島に行くのは変わらない。

少なくとも一回目の放送前後にはエルキア大図書館を調べ始める。
この案は北東で参加者の捜索後、キリト達に話す。
友好的な参加者と接触できた場合、一気に話したほうが早い。


空達はエルキア大図書館を一時、後にし、まだ人がいるかもしれない近辺の捜索を再開した。

849 ◆5IjCIYVjCc:2024/01/04(木) 00:25:14 ID:Z2gP0I6k0
修正の代理投下を終了します。

850 ◆5IjCIYVjCc:2024/01/06(土) 18:28:20 ID:C3HTDZts0
◆2fTKbH9/12氏の作品を代理投下します。

851 ◆5IjCIYVjCc:2024/01/06(土) 18:29:24 ID:C3HTDZts0
PoHは月の邂逅後、狐島からわざわざ泳いで脱出した。
月を絶望させて上機嫌になっていたが、今は何とも言えない気分になっていた。

「しんどいぜ」

原因は月を追ってG-2の本島から狐島へ泳いで往復したことだ。
そもそも本来、PoHのスタート地点は本島の某所の街である。
獲物を探す為に地図だと5マス分わざわざ南西へと大きく移動した。
月を発見したのはいいが、どういう訳か狐島という安全とは言い難い場所に行ってしまったのだ。
月を追跡する為に行かざるを得なくなった。
下半身が濡れたがそれは問題ではない。
往復する形で泳いだのが面倒臭かったのだ。
月を絶望させていなかったらテンションが下がったかもしれない。

気分を変えて一時、南西から離れて新たな行き先を決めていた。
地図の中央に向かう予定だ。
それに南西で狩りを始めたら逆に月が自分を追って来る可能性もある。
直ぐに月と再会するのは簡単だけど、それではつまらない。
別の方角に向かうことにする。
しばらくしてから南西に行くかは保留にしておこう。

移動しようとした矢先に突然、金色のカブトムシがPoHの周りに宙を舞う。

「俺を選んでくれたな」

そう言うとデイパックからブレスレットを取り出し、右腕に巻き付けた。
この言葉を指していたのは金色の昆虫メカことカブティックゼクターだ。

「ちょいと、実験してみるか」

カブティックゼクターはブレスレットに鎮座した。
先程、交戦した男と同じ掛け声を口にした。

「変身」
『HEN-SHIN』
『CHANGE BEETLE』

PoHの全身が装甲に覆われていく。
その姿は上半身も三又の角も黄金で王様を思わせるような感じだ。
右肩にはショルダーアーマーが装備されている。

その名は仮面ライダーコーカサス。
秘密機関ZECTが別世界線にて開発したコーカサスオオカブト型のマスクドライダーシステムだ。

実はPoHの最後の支給品がとても有力な物があった。
見せしめで殺された葛葉紘汰が言っていた仮面ライダーという変身アイテムだ。
いい物を当てたと思いきや簡単にカブティックゼクターに選ばれなかった。
宝の持ち腐れだと思った。この時までは。

でも、カブティックゼクターはPoHが資格者に相応しいか内密に見極めていた。
そして、月との戦闘を観察して今、カブティックゼクターに認められたに至る。

「システムは異なっているが、悪くねぇな」

852Round ZERO〜Ruffin Coffin Evil:2024/01/06(土) 18:30:17 ID:C3HTDZts0
仮面ライダーに変身出来た途端、気分を取り戻した。
紘汰と月とは変身アイテムの形状は違うが興味深かった。

「あれを試すか」

最初にコーカサスの説明書を確認し、頭の片隅に置いておくだけだった。
あれの効果を試すなら丁度良かった。

「クロックアップ」
『CLOCK UP』

すると物凄い速度で移動を始めた。
それはクロックアップという能力だ。
これに変身した時のみ流れてくるタキオン粒子を操作し、超高速移動が出来るらしい。
常人では目視出来ない速さを上回る。
効果を試したら思っていた以上だ。

思うように移動している最中だった......

『CLOCK OVER』

何故か急にクロックアップが解除されたのだ。
PoHはその答えを直ぐに理解する。

「無敵じゃねぇのを知っただけでも充分だ」

この能力は強力だが、過信しないほうが身のためだ。
連発も不可なのは確認出来た。
決める時に決めないといけない。

変身を解除した後、地図を見るとクロックアップのお陰でF-3の南側に移動していた。
狩りでもないのにクロックアップを使用したのは月を撒くのが目的であくまで実験段階。
ここまで来れば月と直ぐに再会はしないだろう。
この会場の中央へと歩き出した。

PoHは知る由もないが、無惨と滅がこの付近に滞在していた。
運がいいのか悪いのか定かではないが、PoHは戦闘音を聞くことも彼らに遭遇するもなかった。
彼はそのことに一切、気づくことはなかった。





橋を渡り終えたPoHは歩みを進める。
そんな中PoHは思考を纏めている。
月を追うのに夢中でそれ所ではなく後回しにしていた。

(そういや閃光は来てねぇな。なら、あいつと一緒にいる仲間に変更するか)

新たな考えが浮かび上がった。
キリトの愛人アスナと言う女がいないのは残念だが、いなくても充分だ。
奴は今頃、このデスゲームに乗らずに仲間を作っているのだろう。
アスナの代わりに今の同行者或いは現在の相棒をターゲットにして、目の前で殺し、キリトを追い詰める。
そして、キリトを最高の愛情を持って殺す。

853Round ZERO〜Ruffin Coffin Evil:2024/01/06(土) 18:31:03 ID:C3HTDZts0
(あの神様気取りが反故にするなら.......)

PoHが危惧しているのは、最後の一人として生き残っても、主催が渋って、最終的には自分も始末する最悪の事態だ。
諸事情でPoHは韓国系の犯罪組織に拾われて、いくつもの汚れ仕事をしてきた。
故に長年、裏の世界で暗殺者としての勘からそう考えた。
ハ・デスと磯野がいい例かもしれない。
仮に自分にも殺しに掛かるなら、主催も皆殺しに含める。

(まあいい、その時になれば分かるさ)

今はこのバトルロワイアルを愉しもう。
狩りはまだまだ始まったばかりだ。
序盤でこれについて考えるのは今はまだいい。
何れにせよ最悪も想定しておこう。

気を取り直しPoHは新たな狩り場を求めて歩き続ける。

一つだけこの時点のPoHには預かり知らぬのがある。
それは心意システムである。
想いの力があれば色々な事象を発動できる。
それが歪んだ想いや憎悪だろうと関係ない。
扇動の心意も問題なく引き起こせるのにPoH自身は知らない。

あれからかなり時間が経過し、誰とも遭遇せずに進展はない。
地図の中央辺りに来ても見られずにいた。

その矢先、向こうで戦闘音が聞こえた。

「お待ちかねの狩りの時間だな」

PoHは戦闘音がした方向へ走って行った。





結論から言ってPoHは気配を隠して様子見を決めた。
ようやく狩りの時間に在り付けると思ったら、遠目にてある存在に気づけたのだ。
自称神様が紹介したレッドプレイヤーがこの場にいてそれ所ではない。
ぱんだ荘に隠れて継国縁壱の実力を確認することにした。

縁壱と相対するのが五人の日本人だ。
まず、あの集団の中で一番強いのは軍服の男だ。
相当な手馴れで血盟騎士団に入ってもおかしくない実力だ。
剣捌きも中々やるみたいだ。

次にマシなのは黒服の陰キャラのような男だ。
場数を踏んでいるのもあって悪くない。
遠目で発見した際は同じ黒のせいでキリトと危なく間違いかけたのは内緒。
仮にキリトがいたら静観せずに飛び出していただろう。

女三人ははっきり言って論外。
恐らく、月同様、支給品で補って強化しただけだろう。
ズブの素人で全体の足を引っ張っている印象だ。
本気でやれば一人ずつ二秒も掛からずに終わる。

854Round ZERO〜Ruffin Coffin Evil:2024/01/06(土) 18:31:41 ID:C3HTDZts0
肝心な侍の実力はどんでもなかった。
無駄な動きと隙を見せる気配がない。
軍服の男が優勢になったと思いきやそれをあっさり跳ね除けた。
主催が用意しただけある。

(あんなバケモンに隙なんてあんのか?)

余りにも強すぎて見たことないが、アインクラッドの百層のフロアボスと遜色ないと考えた。
この序盤で手を出すべきではないと決断した。
あの侍は全参加者からラスボスとして無視出来なくなる。
攻略する方法を見つけるまで放置で良いだろう。

(つまみ食いしても罰は当たらねえよな)

PoHは見ていることしか出来ない黒服の男と女三人に視線を向けていた。
軍服の男と侍が戦闘中に四人を狩りの時間にする。
月との邂逅以降、参加者との接触がなかった。
扇動させる火種もなさそうなので、ちょうどコーカサスの性能を試す実験台にしよう。
クロックアップ以外にもスペックを把握するにはいい機会だ。
狩りの最中に先に軍服の男が負けたら直ぐに逃走するのを忘れない。

ここでウエイトレスの女が何らかのカードを取り出した。
これは自分が使用したカードと同類だ。
連中に動きを見せた。
そして、カードを掲げた。

(させねえよ)

邪魔をするべく動き出そうと・・・・・・


すると不快な笑い声がした途端にウエイトレスの女が殺された。
笑い声の正体は道化師のような和風装束の男だ。
ウエイトレスの女を殺った下手人は小学生くらいの女だ。
突然の乱入によってPoHは静観を延長する。
あの様子だと手を組んでいると即理解する。

黒服の男が突撃したら、リンボと言う陰陽師によって呆気なく叩き潰された。
如何やらあの陰陽師は流石に侍程ではないが、只者ではない。
未来のPoHなら後にある組織の上司になるガブリエル・ミラーに匹敵或いはそれ以上と評しただろう。

オレンジ髪の女が剣で斬りかかる途端、女子高生が乱入し、一蹴した。
盗み聞きした会話で最上と言う女子高生も手を組んでいるらしい。
この女も月とは比べ物にならない程の邪悪で容赦なくウサギを虐殺した。

(こいつは傑作だ。あのメスガキ狂ってるな)

PoHは今でも笑いを堪えている。
角が生えた赤髪の女と良子と呼んでいるメスガキは何と姉妹らしい。
何でも姉の為に殺し合いに乗って、残らせるべく手を汚したそうだ。
参謀と自称したことから嘗て自分が立ちあげた組織ラフィン・コフィンの幹部ジョニー・ブラックと同じ立ち位置だと考えた。
ラフコフと攻略組よる惨劇と同じくらい面白い物を見れて満足だ。

855Round ZERO〜Ruffin Coffin Evil:2024/01/06(土) 18:32:25 ID:C3HTDZts0
(あいつら終わったな)

どう考えても自分が手を出さなくても終了だ。
どんなフィナーレを飾るか楽しみにした時だった。

(あれは)

別の二人の日本人がこの戦場に乱入し、オレンジの髪の女を助けたのだ。
ヒーローは遅れて到着する。お手本のような場面だ。
それを見たPoHは面白くなかった。
しかもマゼンタ色の仮面ライダーと剣士の女は強い。

『という展開はまたいずれ。此処はこれにて御免』

あの台詞から撤退するつもりらしい。
PoHももう離れるつもりでいた。
この場に残っても意味がなくそれどころか次に自分が侍の標的にされるであろう。
キリトも現れる気配はなくこの場にいる連中に聞けなかったのは残念だ。
それに陰陽師達に用がある。
空飛ぶ絨毯で飛び去って行くと同時に人知れずにぱんだ荘から離れて行き、絨毯を追いかける。





「面白くなって来たじゃねえか」

PoHは走り続けていた。
陰陽師達に接触する為に。
それは彼らと一時休戦をして、手を組むのが目的だ。

PoHはこのデスゲームで大分認識を改めざるを得ない。
最初に遭遇したのが月であるが故に若干余裕があると思えた。
しかし、自称神が用意したレッドプレイヤーの実力を始め陰陽師一味や乱入した実力のある偽善者のアジア人によって兜の尾を締めさせてくれた。
この場は終始、静観を徹底したお陰で単体では遅れを取る気は毛頭ないが、組んだら面倒だと知っただけでも儲け物だ。

最初はラフィン・コフィンのような集団を結成しようと考えた。
陰陽師一味の有力さと陰陽師にほんの少しだけ興味を持ったことで気が変わったのだ。
あの集団は陰陽師がリーダー格だが、女子高生のほうが冷静に見える。
四人の日本人を横取り行為は頂けなかったが、代わりに面白い物を見れたのでなかったことにする。

あの陰陽師は明らかに自分と似た本質だと気づいたから。
他人の本質を見抜き矜持、信念等を平気で踏みにじみ愉悦を感じる所は共感出来る。
奴の邪悪さは下手すれば自分を超えているだろう。
信用は一切、出来ないが同じ同類として、一時休戦を申し込んで損はしないはずだ。
陰陽師は直感だが、恐らく、人間でないだろう。
殺し合いに乗っている日本人と手を組むのは反吐が出るが、ラフコフの構成員みたいに利用尽くして最終的に捨てれば問題ない。
勿論、断られる可能性もあるので迎撃と撤退の準備も怠らずに慎重に交渉する。
仮に交渉に成功しても全員が利用し合う関係で利害一致しただけに過ぎず、自分に憧れていた馬鹿ばかりのラフコフの構成員とは違う点だ。
同行するにしろ別で行動するにしろ用心もする。

理由はまだある。陰陽師一味と手を組めたらキリトを殺させない為と遭遇する確率を上げる為。
いくらキリトといえども陰陽師一味相手に多勢に無勢で一溜まりもないかもしれない。
その為には釘を刺しておくが、約束を保証する可能性は低いだろう。特に陰陽師は。

856Round ZERO〜Ruffin Coffin Evil:2024/01/06(土) 18:33:09 ID:C3HTDZts0
それにしても繰り返すが手を組めたらメスガキの姉をレッドプレイヤー側にさせるのも面白そうだ。
先程はいい物を見れたけど、手を組めたらそれはそれ、これはこれだ。
姉妹共々後戻り出来ない方向に行かせるのも悪くない考えだ。
その役目は陰陽師に任せても構わない。
奴もどうせ同じことを考えているであろう。

(さて、連中の方向は――――だ)

遥か彼方へ行った絨毯に乗っている陰陽師一味を追っている最中だ。
連中の行き先を把握出来たのは一足早くあの場から離れた判断力と前方を見れたのもあるが、一番は飛んでいると目立っていたお陰で行き先を完全に特定した。
後は飛行し続けると目立つのでそう遠くに行かないだろうと推測する。
PoHはこの交渉を吉と出るか凶と出るかはまだ誰にも分からない。


【E-5/一日目/早朝】

【PoH@ソードアート・オンライン】
[状態]:ダメージ(小)
[装備]:エリュシデータ@ソードアート・オンライン、カブティックゼクター(コーカサス)+ライダーブレス@仮面ライダーカブト、シフトチェンジ(現在使用不可)@遊戯王OCG
[道具]:基本支給品
[思考・状況]基本:この決闘を楽しむ。
1:陰陽師一味に接触して、一時休戦&手を組むのを交渉する。
2:あのアジア人(月)は今後どうなるやら。楽しみだ。
3:この剣でキリトだけなくその相棒或いは同行者も殺す。
4:アジア人は優先的に殺すか扇動していく。
5:手を組めた場合はメスガキ(良子)の姉(シャミ子)をレッドプレイヤー側にさせるのも悪くない考えだ。
6:主催も皆殺しにするのも視野に入れる。
[備考]
※参戦時期はラフィン・コフィン討伐戦より後です。
※コーカサスの資格者に選ばれました。
※アニメ版で披露した扇動の心意は問題なく作用します。


※リンボ一派の方向先を把握しました。詳細は後続の書き手にお任せします。


【カブティックゼクター(コーカサス)+ライダーブレス@仮面ライダーカブト】
PoHに支給
マスクドライダーシステムの一つ。
資格者が変身ツールのブレスレット型のライダーブレスを装着する。
コーカサスオオカブト型メカのカブティックゼクターを資格者が装備することでコーカサスに変身する。

857 ◆5IjCIYVjCc:2024/01/06(土) 18:34:27 ID:C3HTDZts0
代理投下を終了します。
タイトル付けが途中からになって申し訳ありません。

858 ◆ytUSxp038U:2024/01/09(火) 21:00:06 ID:Yzi2Fr5Y0
桐生戦兎、エボルトを予約します

859 ◆ytUSxp038U:2024/01/10(水) 21:06:12 ID:GMYZ4yEs0
投下します

860発見!希望への第一歩! ◆ytUSxp038U:2024/01/10(水) 21:07:20 ID:GMYZ4yEs0
「まっ、そういうこともあるだろうよ」

自分の肩に手を置き言う同行者に視線をぶつける。
軽薄な笑みのエボルトへ、戦兎が向ける目はまた始まったと言わんばかりにうんざりしたもの。
唐突にそういうことと言われても、何のことやらサッパリである。

「んな難しい顔するなって。そろそろ夜のお散歩にも飽きて来たんじゃねえかと思ってな?ピリピリした空気を和ませようと気を遣ってやったんだぜ?」
「本当に気遣いするつもりなら黙って歩いてろ」

冷たく返すがここ数時間で一切収穫が無いのは否定出来ない。
やちよと別れてから今に至るまで、やったことと言えば軽口を叩くエボルトの相手をし、時折出現するNPCを撃退したくらい。
万丈達はもとより、共にゲームを止める協力者には未だ出会えず。
ゲームに乗った危険人物との戦闘も無し。
当然やちよの探し人である環いろはの発見も未達成。
ストレートに言ってしまえば、時間を浪費しただけだ。

そういうこともある。
エボルトに同意するのは非常に癪だが、こればっかりは反論も難しい。
ゲームにおける参加者のスタート位置は完全にランダム。
立て続けに他のプレイヤーと接触する者がいる一方で、戦兎達のようにエンカンウトゼロだって有り得なくはない。
そう理解しても、ここまで誰とも会えないのには流石に内心で頭を抱えたが。

861発見!希望への第一歩! ◆ytUSxp038U:2024/01/10(水) 21:08:20 ID:GMYZ4yEs0
「…というかお前、いつまでその見た目になってんだよ。まさか気に入ったとか言う気じゃないだろうな?」
「愛着で言えば石動には及ばねぇさ。ただ女に擬態ってのもそこそこ貴重な体験なんでね」

戦兎の呆れを気にしていないらしく、変わらぬ薄ら笑いを返すのみ。
とはいえ戦兎の記憶に焼き付く石動総一とは似ても似つかない。
モデルのような長身は影も形も見当たらず、戦兎の目線は普段より下。
桜色の髪の少女、いろはへの擬態は解かれずにいた。
スカートを摘まんでヒラヒラ揺り動かす姿にジト目が突き刺さる。
戦兎はいろはがどのような性格の人間かを知らない。
だがやちよがあれだけ心配する相手だ、少なくとも今目の前にいる奴のように胡散臭い笑い方をする少女ではないだろう。

「それにやちよと合流しても、このお嬢ちゃんが見付からなかったって知ったら落ち込むだろ?ならせめて、外見だけでも真似してやろうっていう俺なりの優しさだ」
「一回で懲りろよお前は」

どう考えたって、やちよの神経を逆撫でする挑発行為に等しい。
槍を突き刺されても文句は言えない。
優しさなどと口にしてはいるものの、やちよをおちょくりたいだけだろうに。
合流までにいろはの擬態を止めさせる必要がありそうだ。

「ま、今は取り敢えず退屈しのぎと洒落込むか」

少しばかり周囲の気配が騒がしくなり始めた。
と言っても特別警戒する程ではなく、のんびり振り返れば予想通りの光景。
NPCが群れを成して現れ、二人を取り囲む。
一般人なら腰を抜かす状況も、戦兎達にしてみれば恐怖より先に些か飽きが来る程度。
近寄って来た蝙蝠の翼を持つ髑髏を蹴り落とし、踏み付けながらトランスチームガンを取り出す。

「ローグを思い出すねぇ。道楽息子も今や立派な政治家、元同僚として鼻が高いってもんだ」
「お前が幻さんをどうこう言うんじゃないよ」

そもそもこの男がスカイウォールを発生させなければ、旧世界で幻徳が道を誤る事も無かった。
知った上で叩く軽口をピシャリと黙らせ、戦兎もドリルクラッシャーをガンモードに変形。
燃え盛る矢でこちらを狙う髑髏へ照準を合わせる。
数はそこそこでも力は大したことない。
変身せずとも培った戦闘経験のみで対処は十分可能。
殲滅は時間の問題だった。

862発見!希望への第一歩! ◆ytUSxp038U:2024/01/10(水) 21:09:04 ID:GMYZ4yEs0
「これにてお掃除終了、っと……んん?」

残る一体を撃ち殺し、気怠い仕草で首を解すのも束の間。
目を凝らし遠くを見つめるエボルトを怪訝に思い、つられて戦兎も同じ方向を見やる。

「あれは……」
「どうやらやぁっっっっと運が向いて来たか?」

頼れる明かりは月の光だけだが、二人は確かに見た。
少し離れた場所に何らかの建造物、それも大きさや形からして民家の類ではない。
確かめない理由はどこにも無い、駆け寄ってみるとすぐ正体が分かった。

「寺、だよな…」
「ご丁寧に名前まで書いてるしなァ」

歴史を感じさせながらも堂々とした佇まいの門を見上げる。
殺し合いの舞台に寺を設置する意味はあるのか。
命を弄び者を冒涜する自称神に、まさか仏への信仰心があった訳ではないだろうに。
単なる気まぐれやお遊びのつもりか、或いは参加者にとって役に立つ何かが隠されているとでも言うのか。
疑問は尽きない、しかしようやっと代わり映えのしない深夜徘徊に変化が訪れたのは事実。
中に入って調べてみれば分かることだ。

それなりに長い階段を上り本堂に到着。
一見これと言って不審な所は発見できず、やはり普通の寺だ。
二手に分かれて堂内を調べる。
目に付いた部屋を順に見て行くも、特別おかしな箇所は無し。
修行僧達の生活スペースを確認し終え、分かったことはただの寺であるという一点のみ。

「本当にただのお遊びで設置したのか…?」

ゲーム感覚で殺し合いを始めた主催者なら、それが事実でも不思議は無い。
眉間に皺を寄せ、結局時間を無駄にしただけかと落胆のため息をつく。

863発見!希望への第一歩! ◆ytUSxp038U:2024/01/10(水) 21:09:50 ID:GMYZ4yEs0
「いーや?そうとも限らないみたいだぜ」

肩を落とす戦兎の背後から掛けられる声。
エボルトの方は何か発見があったのか、面白いものを見付けたと言わんばかりの表情。
百聞は一見に如かず、見た方が早いと案内された先には地下へ通じる階段。
降りてみれば、成程確かに普通の寺にあるまじき空間が広がっていた。

白い花が浮かぶ泉に鎮座する巨大なモノリス。
眼を思わせる奇妙な紋様には、不思議と意識を引き寄せられる神秘さが宿っている。
だがモノリスと対面位置のスペースにはミステリアスと程遠い、至って現代的な物の数々。
資料が収められた本棚に積み上がったダンボールの山々。
何かの研究機材まで置かれており、どうにも不可思議な部屋だ。

「何だここ…本当に寺の地下なのか?」
「驚いたろ?まさか俺の店以外にもこんな秘密基地を備えた場所があるとはねぇ」
「お前じゃなくてマスターの店だろ。お前の時と違って大繁盛してるぞ、新世界のnascitaは」
「マジかよ!?おいおい石動の奴、俺のコーヒー抜きでどう店を流行らせた?」
「それが理由でしょーが。ってかそんなどうでもいいのより……」

脱線し出した会話を打ち切り地下室を調べに掛かる。
モノリスも気にはなるが真っ先に確認しておきたいのは別の物だ。
研究機材が置かれたスペースに駆け寄りパソコンを起動。
電源が入り画面が切り替わるや否やキーボードを操作、素早くチェックを入れていく。

「使えそうか?」
「ああ、回線は生きてるしネットにも繋がる。それに道具も粗方揃ってるみたいだ」

パソコンはただの飾り物、なんて肩透かしな展開にはならず。
使い物になる上に、何の用途で集めたのか不明だが工具類も一式完備。
旧世界や新世界での実験スペースでは無いが、戦兎にとっては正に持って来いの空間。
ここなら首輪の解析・解除を行うのに相応しい場所だ。

864発見!希望への第一歩! ◆ytUSxp038U:2024/01/10(水) 21:10:42 ID:GMYZ4yEs0
数時間かけてようやく収穫を得られた。
後は出来れば首輪のサンプルを手に入れ、本格的な解除に乗り出せれば文句なし。
恐らくは檀黎斗も戦兎のような技術者が立ち寄るのを見越して、こういった施設を設置したのだろう。
あの男に感謝する気は微塵もない、しかし役に立つは否定できないから腹立たしい。

「こいつも含めて、自称神様からの贈り物ってとこかね」

戦兎同様感謝の欠片も無い声色の方を見ると、だらしなく床に胡坐を掻くエボルトがいた。
スカートを履いた少女の姿でやる恰好ではない。
一体どこから取り出したのか、寄り掛かるのは青いボディのバイク。
片手にはこれまたいつの間にやら奇妙な道具が一つあり、遊ぶように放ってはキャッチを繰り返す。

「お前それ…」
「裏口の近くに停めてあったのを拝借させてもらったのさ。ついでにこの玩具もな」

参加者に配られたデイパックは大きさや重さに関係無く収納可能。
バイクを仕舞ったのに驚きは無い。
ただエボルトが手に持つ道具は違う、戦兎にとって別の意味で驚愕の対象となる。

「確か…ゴーストが使ってたアイテム、か…?」
「そいつは…あー……あれか?最上の事件の時の?」

神妙な顔付きで頷き返す。
エニグマ事件で共闘した並行世界の戦士、仮面ライダーゴーストが使うアイテムと同じ形状だ。
ここでようやく、石板の紋様がゴーストの装甲に描かれたものと同じなのに気が付く。
エボルトが手に入れたアイテムといい、もしやこの寺はゴーストに関係する場所なのだろうか。
だがゴーストの変身者である天空寺タケルはゲームに参加していない。
施設の設置は首輪解除の為として分からないでもないが、タケルがいないのにゴーストの使う変身アイテムを置く意味はあるのか。

865発見!希望への第一歩! ◆ytUSxp038U:2024/01/10(水) 21:11:56 ID:GMYZ4yEs0
(いや、もしかすると…)

タケルはゲームにおらずとも、ゴーストのベルト等は支給されている。
或いは、タケルと同じ変身システムで戦うライダーが参加者に登録されてるのか。
タケルの交友関係を深く把握はしておらず、万丈から聞いた御成なる者も不参加。
本当に参加しているかどうかは現状不明。
とはいえどちらが正しいにしても、その人物が黎斗を止めるのに協力的であることを願いたい。

「で、運良く足も手に入ったがこっからどうする?やちよが待ちくたびれてキレる前に戻っちまうか?」
「そうだな……」

バイクが手に入り移動時間を短縮出来るのは嬉しい誤算。
もう少し周囲のエリアを探索するか、時間を考えるとやちよとの合流場所に向かった方が良いという意見も分かる。
地下でパソコン内のデータをもっと詳しく調べたくもあり悩ましい。

仮に周囲の探索を選んだ場合はD-1にて戦闘中の一団と遭遇する可能性が高い。
その中にはエボルトが見付けた『眼魂』の本来の持ち主の深海マコトもおり、彼は戦兎が願った通り打倒主催者を掲げる正しき心の持ち主。
現在マコト達は、クロスセイバーで猛威を振るうミーム汚染の怪物相手に苦戦を強いられている。
歴戦の戦士である戦兎達が救援に駆け付ければ、事態を好転させられる可能性は決して低くない。

一方やちよとの合流を優先した場合も事は大きく変化を見せる。
門矢士やレイを始め、6人もの参加者と顔を合わせるのだ。
キャスター・リンボ一派に攫われた吉田優子、その妹の良子救出の為にこちらも戦力は必要。
どちらに向かったとしても、戦兎達の力が求められるのは同じ。

尤もそれらの事情を戦兎もエボルトも知る由は無く。
今はさてどうするかと考え込むのだった。


【E-1 大天空寺/一日目/早朝】

【桐生戦兎@仮面ライダービルド】
[状態]:健康
[装備]:ビルドドライバー+フルボトル(ラビット、タンク)@仮面ライダービルド、ドリルクラッシャー@仮面ライダービルド
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品×0〜1(確認済み、フルボトルは無い)
[思考・状況]
基本方針:檀黎斗を倒し殺し合いを終わらせる。
0:探索を続けるか、やちよの所に戻るか、それともここでもう少し調べるか…?
1:西方面を探索。6時間後にE-4で七海と合流する。
2:監視も兼ねてエボルトと共闘する。信用した訳じゃねぇからな
3:大天空寺な首輪も解除できそうだ。後はサンプルもいるか…。
4:万丈達やエグゼイドを探す。エグゼイドは檀黎斗を知っているのかもしれない。
5:環いろはをこっちでも探してみる。
6:デュエリストにも接触しておきたい。
[備考]
※参戦時期は『ビルド NEW WORLD 仮面ライダークローズ』以降。

866発見!希望への第一歩! ◆ytUSxp038U:2024/01/10(水) 21:12:56 ID:GMYZ4yEs0
【エボルト@仮面ライダービルド】
[状態]:健康、環いろはに擬態中
[装備]:トランスチームガン+コブラロストフルボトル@仮面ライダービルド、マシンフーディー@仮面ライダーゴースト、フーディーニゴースト眼魂@仮面ライダーゴースト
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品×0〜1
[思考・状況]
基本方針:生存優先。あわよくば未知の技術や檀黎斗の持つ力を手に入れる。
0:どうするかねぇ。
1:西方面を探索。6時間後にE-4でやちよと合流する。
2:戦兎と共闘しつつどこまで足掻くのか楽しむ。仲良くやろうぜ?
3:エボルドライバーを取り戻す。元は内海の?知らねぇなァ。
4:正攻法じゃあ檀黎斗を倒すのは難しいか。
5:やちよの声はどうにも苦手。まぁ次に会えたら仲良くしてやるさ。
[備考]
※参戦時期は『ビルド NEW WORLD 仮面ライダークローズ』で地球を去った後。
※環いろはの姿を写真で確認した為、いろはに擬態可能となりました。

【フーディーニゴースト眼魂@仮面ライダーゴースト】
脱出王の異名を持つ奇術師、ハリー・フーディーニの英雄眼魂。
ゴーストドライバーに装填すると専用バイクであるマシンフーディーがパーカーゴーストに変形、フーディーニゴーストを纏いフーディーニ魂に変身する。

【マシンフーディー@仮面ライダーゴースト】
仮面ライダースペクター専用のバイク。
車体に巻かれた鎖を使用して攻撃することが可能。
フーディーニの魂の分身ともいえる存在で、スペクターがフーディーニ魂に変身する際にはパーカーゴーストに変形する。

『施設紹介』
【大天空寺@仮面ライダーゴースト】
天空寺タケルの家を兼ねた仏教の寺。御成たちが修行する場でもある。
敷地には本殿の他に寺務所兼居住スペースがあり、地下室には研究室や居間が存在する。
研究室は亡き先代住職の天空寺龍が密かに行っていたゴーストハンターの拠点にしていた名残で幽霊に関する資料などが多く保管されている他、月村アカリが持ち込んだ多数の機材も置かれている。
また、壁側にはゴーストへの変身時などに現出する目玉型の紋章が刻まれた巨大なモノリス設置されている。

『NPC紹介』
【ファイヤー・デビル@遊戯王OCG】
通常モンスター
星2/闇属性/アンデット族/攻 700/守 500
炎の矢を手にする死神。
その矢にあたると火だるまになる。

【青眼の銀ゾンビ@遊戯王OCG】
通常モンスター
星3/闇属性/アンデット族/攻 900/守 700
目から出す怪光線で、相手をゾンビに変えてしまうと言われている。

867 ◆ytUSxp038U:2024/01/10(水) 21:13:54 ID:GMYZ4yEs0
投下終了です

868 ◆QUsdteUiKY:2024/01/13(土) 00:16:29 ID:0JjSQTkQ0
みなさん、投下乙です

>二人だけは二人信じてる
まず最初に、キリトと空を書いてくださりありがとうございます!
空の洞察力は、流石の一言。頭脳面で本当にキリトの頼れる相棒になれそうな気がしますね。
一方のキリトはユージオの一件があるから親友じゃなくて仲間として、というのも納得です。そもそもキリトはロワ以前にも色々失い過ぎた……。

>『神であり最強のラスボスとしても君臨している私を倒せたら、ゲームクリアということ君たちを元の世界へ帰してやろう』
>この発言でヒースクリフと同類だと理解してしまったのだ。

ここ、茅場のことを理解してるキリトだからこそって感じで好きです
ここに限らず、茅場とキリトのあの絶妙な関係性が要所要所で描写されているの、良いなぁと思いました。
キリトも空も、あれだけ檀黎斗が好き放題して強さを見せ付けても怯まず、己が信念を胸に立ち向かおうとするの本当にこいつららしい。
空黒というコンビ名もいいですね!

>マゾクの心得
キリトがハズレだと思っていた支給品も、しっかりと確認する。実に空らしい行動。
リリスの長寿っぷりを聞いても大して驚かない空。そりゃジブリール達を知ってればそういう反応にもなるよなぁ。
しかしここに来て支給品と出てきたリリスだけど、その知り合い達の現状があまりにも……。
空達がエルキア大図書館を発見出来たことは、色々と考察が進みそうなので幸運でしょうね。

> Round ZERO〜Ruffin Coffin Evil
キリトが投下された後、それを追うかのように投下された因縁の敵、PoH!
相変わらずエンジョイ思考ですね、こいつは。
ただでさえアニメだと心意を使いこなしていた男が、カブティックゼクターにまで認められてしまった。これは対主催にとって厄介な存在になりそう。参戦時期的に本人がまだ心意を知らないのが救いか。
バトロワを楽しむ方針でありながら。ラスボスレベルの縁壱は無視する。そりゃPoHは強者と戦いたいだとか、そういう動機じゃないからなぁ。
それにしてもリンボ一派とPoHが手を組んだら対主催的には大変だ。PoHは本当に性格悪いからな……。
キリトだけはリンボ達にも手出しさせたくないと思ってるの、執念がよく滲み出てる

> 発見!希望への第一歩!
タイトル通り、希望への第一歩という感じの話ですね。
参加者には全然遭遇出来てないけど、この二人が首輪解除の役に立ちそうな大天空寺を発見出来たのは大きい。
それにしてもエボルト、いろはに擬態してやりたい放題である。
戦兎とエボルトの軽快なやり取りが個人的に好きです。原作でも割とこんな感じのノリだしね、この二人は。
隠しアイテム的にマシンフーディーニや眼魂が置いてあるの、主催が主催だからそういうことするよなぁと。
そして戦兎達は、どの選択を選ぶのか。続きが気になる終わり方ですね


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