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魔法少女たちの聖杯戦争
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――触れた心は輝いた、鮮やかな色になって 羽撃くよ、希望乗せて。
聖杯戦争。
それは魔法少女たちによる釁られた戦い。
インキュベーターの呪いを受けた七人の魔法少女と、七騎のサーヴァント。
嘗て非業の末路を遂げた英霊たちは魂の器をよるべに再び現世へと黄泉帰り。
己がマスターとなった魔法少女と共に、見滝原の地へ集い――最後の一騎となるまで、殺し合う。
魔法少女とサーヴァント、共に己が願望を叶えんが為に。
可能性宇宙の果て。繰り返される絶望の終わり。
最果ての時間軸――新しい見滝原にて。偽典の聖杯戦争が始まる。
当企画まとめwiki
ttp://www64.atwiki.jp/magicacell/pages/1.html
この企画は非リレー進行とさせて頂きます。
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魔法少女――
それは万国共通、夢見る子女が思い描く理想のカタチ。
箒に乗れば軽やかに空を舞い、魔法の呪文を口ずさめばお菓子の山が現れる。
弱きを助けて悪を挫く、優しく可憐な小さな英雄。
フリルの衣装はお人形のように可愛らしいのに、ひとたび困っている人を見つければ誰よりも華麗に助けてのける。
希望を信じる魔法少女。時代が変わっても、子どもたちの心に姿を変えて在り続ける、存在。
――――夢の中にしかいない、都合のいい理想の象徴。
困っていたら助けてくれる。
可愛いお顔と可愛い衣装。
肩に乗せた妖精は不思議の国からやって来た光の使者。
違う。
希望を信じた“彼女たち”は知っている。
いつだって希望の反対側には絶望があって。
誰かの命が救われる度に、魔法少女たちの未来は消えていく。
妖精なんて嘘っぱち。
魔法少女を作り上げるのはいつだって破滅への運び屋。
不思議の国も、光の使者も、そんなものはどこにもないし、どこにもいない。
希望を持つ限り、誰も救われない。希望と絶望の相転移現象を生み出す為に消費され続ける乱造品。
けれど、そんな予定調和に霹靂が生じるとしたら?
現実の中に光り輝く、小説よりも奇怪な奇跡。
おとぎ話のように誰もが幸せになれるかもしれない、禁断の果実という可能性。
そんなものがもし、本当にあるのだとしたら――
一筋の光にすがって、彼女たちは果実を齧る。
奇跡を成す為に。
救済を成す為に。
何度繰り返しても手に入らなかった、理想の未来を手に入れる為に。
三画の縁(よすが)をもとに、目の前にぶら下げられた最後のチャンスに、彼女たちは手を伸ばす。
――懲りずに。
二度目の絶望へと、欲を剥き出して。
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第一部―― 『それが、私の願い』
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絶望で幕を閉じる、魔法少女の物語。
もう、みんな死ぬしかないじゃない。
それを“覚えている”少女は、ひとり膝を抱えて泣き腫らした。
「――いや、違うな。望みはまだ、潰えてなどいないよ」
そう言って、彼女の前へ現れたのは黒衣の神父。
凡そこれほど僧衣が似合わない人間が居るだろうかと、少女は思った。
救世主めいた装いで現れたその姿には、どこか冒涜の色彩がついて回る。
それでも――神父の甘言に、抗う術など、この少女は持っていなかった。
斯くして七番目の契約が成る。
祈りを抱く魔法少女の数、七つ。
杯を求め蘇った英霊の数、同じく七つ。
最早退路は断たれた。
少女達に残された道は、最後の一人になるまで皆殺しにし続ける事のみ。
イェホーシュアの逸話を彷彿とさせる殺陣の末にこそ、聖なる杯は存在する。
「さて、これで席は埋まったわけだが――」
剣の英霊。
弓の英霊。
槍の英霊。
騎手の英霊。
魔術師の英霊。
暗殺者の英霊。
狂戦士の英霊。
国を焼き尽くす近代兵器にも匹敵しよう武威の塊を侍らせて、希望同士の蟲毒が始まるのだ。
「この盤面。貴様は如何に思うのだろうな。インキュベーター」
絶望の運び手のいない世界で。
起こるはずのない聖杯戦争が、月夜の晩に開幕した。
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[二日目/朝]
聖杯戦争。
それは魔法少女たちによる釁られた戦いだ。
神父さんは、私にそう語って聞かせた。
寝ぼけた眼で、自分の左手に刻まれた三画の刻印を見やり、私は思う。
ああ。あれは、夢じゃなかったんだ。
月の綺麗な昨日の夜更けに、私が呼び出したサーヴァント。
――ライダー。
三騎士のクラスには届かなかったものの、私の招来に応えてくれた英霊。
混乱のせいでどんなやり取りを交わしたかは覚えていないけど、ファーストコンタクトは概ね良好だったような気がする。
……しかし召喚に成功した安堵のあまり、そのまま寝てしまったというのは我ながら、情けない限り。
肝心なところで締まらないのはそろそろ何とかしたいところだと真摯に思う。
それは兎も角。
私はこれで、とりあえずスタートラインには立てたことになる。
聖杯戦争がどういうものかは、神父さんから聞いた。
聞いたからこそ、私がやらなくちゃならない。
きっと、これは私にしか出来ないことだから。
魔法少女――
キュゥべえと契約し、騙された女の子たち。
私も、その一人。
どうしてキュゥべえが現れないのかはわからないけれど、だからこそ、今しかない。
昨日から仮病を使っていたから、部屋の時計が既に遅刻確定な時間を指していることにも驚きはしなかった。
家族に心配をかけるのは申し訳ないからあまりやりたくはなかった。でも、今日はしなくちゃならないことがある。そう前もって決めていたから、体調不良と嘘をついて、今私は学校を休んでいる。
サーヴァントとの、意思疎通。
召喚時に満足に出来なかった分、今日は一日たっぷり使って――お互いのことを知っておく必要があると思った。
……いくら私でも、碌に会話すらしていないような状態で無防備に外出することが危険なことは分かる。神父さんによれば私は六番目のマスター。つまり、少なくとも五人の魔法少女が、既にサーヴァントを召喚してこの町へ潜んでいるのだ。
怖いと感じる想いは、勿論ある。
ただ、それ以上に強い想いがあるから、私はそこへ身を放り込むことが出来た。
――悲しい。
初めて聖杯戦争について聞いた時、私はどうしようもなく、悲しくてたまらなかった。
そして思った。
見滝原の魔法少女として、やらねばならないことがあると。
それはあまりにも――きっと誰に聞かせても、反対されるどころか笑われてしまうようなバカげたコト。
ライダーのサーヴァント。
私の、サーヴァント。
彼は、どんな反応をするだろうか。
きっと、怒られるに違いない。
最初から関係性を悪くしてしまう未来が見える。
それでも。私には、胸の内を隠したまま、“仲間”と戦っていくなんて器用なことは出来そうにもないから。
だから、正直に話すことにした。自分が聖杯戦争に参加する理由。
聖杯戦争の、解体。
そんな――あまりにも矛盾した理由を。
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◆
「ふああ……」
欠伸を押し殺すこともなく漏らして、――鹿目まどかは、リビングへと歩を進めていた。
家には自分以外誰もいないらしい。母の詢子はいつも通り会社勤めで、弟タツヤも学校へ行っている。ここまでは予想通りなのだが、この静けさからするに父・知久も何処かへ外出しているようだ。
どうしたんだろうと思わないでもないが……結果から言えば好都合だった。
ぺたぺたと、裸足で廊下を歩いていく。
程なくして、リビングへ辿り着いた。
扉を開け、ラップのかけられた朝ご飯が置いてあるテーブルへ近付く。
ベーコンエッグの乗った食パンに、レタスとトマトのサラダ。スープが冷めてしまっているのが少し残念だったが、そこは寝坊をしたこちらの落ち度として諦めるしかない。
「……あれ?」
――と。
その時、初めてまどかはこの空間に存在する“違和感”に気付いた。
何故にそんなにぺらぺら言葉が出てくるのだろうと思うくらい、真実“捲し立てる”という表現こそ正しいであろうテレビショッピングの売り子。……問題は無論そこではなく、何故テレビが誰も居ないのに点いているのかということ。
消し忘れだろうか。不思議そうな表情を浮かべながら、まどかは振り返り。
硬直した。
比喩抜きに、その場で硬直した。
何故今の今まで気付かなかったのか、自分でも信じられない。
きっと、余りにも大きすぎる違和感だったから、見落としてしまったのだろう。
それほどまでに、その人物は鹿目まどかの世界の中で浮いていた。
薄ぼんやりと思い出される、昨夜の記憶。
そうだ、この人が――
「ぬう……なんと興味深い代物! 現代にはこのように面妖な宝物が溢れているというのか……
良い! 心が踊る! 余の時代にもこの男が居たならば、余の行軍も数倍は利便に進んだかもしれぬな」
テレビショッピングを前に、子供のようにはしゃいでいる大男。
明らかに現代の風景から浮いた外套と鎧帷子姿の、日本人離れした赤毛の巨漢。
その光景はあまりにもシュールレアリスムにあふれており、事実上初の邂逅であるというにも関わらず、まどかは呆気に取られてしまった。家の煎餅を勝手に食べていることなど、彼の豪快さを前にしては心底どうでもよく思えてくる。
この人が、私のサーヴァント。
三画の令呪によって繋がれた、無双の英霊が一騎。
未だ自分の存在に気付かず、テレビへ熱狂する大男へ……まどかは恐る恐る声をかけた。
「――あの」
「ほう! 濯いだ瞬間キュキュっと食器の汚れが落ちる油……面白い! 余の時代にも厨房に立つ者は常々肉の油が染み付いて取れんと嘆いておったものよ! 益々興味深いぞ、この時代は!」
「あの!」
ライダーの貌が、まどかの方を漸く向く。
意を決したように、呼吸を整え、問う。
「昨日のこと、あまりよく覚えてなくて……それで。
貴方が、私のサーヴァント――なんですよね。“ライダー”さん」
一瞬の逡巡すらなく。
間髪入れずに、ライダーはニヒルな微笑みを浮かべて。
そして返答する。
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「――応とも。いかにも余が、うぬの呼び出したサーヴァントに他ならん」
威風堂々・豪放磊落――
この英霊を評するならば、そんな言葉以外にない。
たとえ今、過去、未来のあらゆる存在を連れてきても、この男を“折る”ことの出来る存在など居りはすまい。
まさに“王者”。
魔法少女として過酷な定めを背負っているとはいえ、ある程度の平和が確約された世に生を受けたまどかでさえ、この人物にはそんな感想を抱かざるを得なかった。
「我が名は征服王イスカンダル。昨夜にも名乗ったつもりであったが、記憶が朧気ならばもう一度名乗っておくとしよう。そして余からもだ、小娘。問おう」
イスカンダル――征服王。
歴史の授業で、耳にしたことがあった。
マケドニアの覇者。
アレキサンドロス三世、アレクサンダー大王、或いはイスカンダル。
世界史の分野にさほど詳しいわけではなかったが、そんな渾名や伝説から弱小さを感じる者など居るはずがない。
「――貴様が、余のマスターで相違ないな?」
「……は、はい! 鹿目まどか――私が、貴方のマスターです!」
良し。
破顔するライダーのサーヴァントを前に、まどかは思う。
この男ならば――どんな英雄豪傑と相対しても、負けはしないに違いないと。
そんな、価値観を一変させるような邂逅。
時間にして、午前九時三十分。
この時を以って、鹿目まどかの聖杯戦争は――真に“始まった”。
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「――ふむ。ならば小娘、貴様は聖杯を拒む……というのだな?」
喧しく騒ぎ立てるテレビの音声は、もう消えていた。
難儀な話題ではあるが、先延ばしにするわけにはいかない。
そう思ったまどかは、ライダーへと“本題”を切り出した。
――即ち、自身の聖杯戦争に対する歪んだ体勢を。
願いを求めず、この戦争を止め、解体するという目的を。
ライダーはそれを聞けば、ふむと頷き……そして先のように、問い返す。
こくり。
まどかが頷けば、ライダーは腕組みして唸った。
「余はな、さしたる願いは持たん」
窓から見える外の風景へ目を向けて、ライダーは言う。
聖杯に託す願いがないという時点で、サーヴァントとしては異端である。
だが、この征服王に限っては頷ける話だ。
その生き方は伝承に聞くだけでも圧巻の覇道一色。
実際に言葉を交わせば交わすほど、聖杯という宝具を用い願いを叶える等と謳う風には見えなくなっていく。
「この現代を制覇し……軈ては征服し尽くてやろうとは思っているが、その道筋を聖杯なぞに委ねては征服王の名折れよ。故に余自身の手で成さねば意味がない。だが、聖杯が全くの無用かと言われれば、それも否だ」
実に他愛ない調子で世界征服を語る姿にも、まるで荒唐無稽なものを感じない。
彼ならばやってのけると、理屈より先に直感で理解してしまう。
しかし、彼が如何な豪傑であれども、その肉体はサーヴァントという器に縛られたままだ。
聖杯戦争が終われば消滅し、あるべき場所へ戻っていく。
「有り体に言えば、受肉だな。本来の肉体が戻れば、興の乗らん縛りとは無縁で動くことも出来るだろうよ。つまりだ、小娘よ。貴様の望みは解ったが、余を納得させるだけの理由が足りん」
ライダーにとってまどかの道へ従うことは、謂わば。
聖杯という、この現代に於いて再び夢へ挑む切符を、自らの手で破棄することを意味する。
当然、二つ返事で了承できるものではない。
まどかは、思わず黙り込んでしまう。
何しろ相手は、遙か太古から現世まで語り継がれる大王だ。
それを納得させるなど、容易なはずがない。
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――ふと。令呪の存在が頭に浮かぶ。
神父の説明を思い出す。
“令呪はサーヴァントへの絶対命令権だ。
対魔力のスキルを持つサーヴァントにも、令呪を受け入れる契約を交わしている以上は問題なく作用するだろう。
――然しだ。令呪の効力は瞬間的で、且つその内容が明確であればあるほど効力を増す。
逆に長期的で曖昧な命令であれば……必然、その効力は弱くなっていく”
……駄目だ。
小さく頭を振って、頭の中に思い浮かべた可能性を否定する。
方針の強要は神父の説明へ当て嵌めれば、紛れもなく後者の部類。
それに、サーヴァントへ無理やり自身の考えへ頷かせるなどまどかとしても本懐ではない。
彼は道具ではなく、共に戦ってもらう“仲間”なのだ。
自分の思い通りに事を進めるために、令呪などという道具に頼るのは――言うまでもなく、ズルだ。
「……だって、悲しいですよ。こんなの」
「ふむ?」
気付いた時には、声が口から溢れていた。
聖杯戦争に参加したのは、確かに短絡的な一時の感情に任せた結果である。
けれど――まどかは今でも、その選択に後悔などしていない。
むしろ、ああしなければならなかった――とさえ、思っている。
「みんな、色んな願いを持って魔法少女になった。……でも、本来魔法少女っていうのは、夢と希望に満ちた存在。誰かを助けて、誰かの笑顔の為に行動できる――そんな、ユメみたいな存在のはずなんです」
願いは、数あれど。
最初はみんな、そういう思いで魔女と戦ってきたはずだ。
それが、魔法少女の真実を知るにつれて――歪んでいった。
聖杯戦争のような、魔法少女の本来のあり方と明確に異なった戦いに望みを託すしかなくなるほどに、彼女たちは追い詰められ、摩耗し、傷ついて、変わっていってしまった。
「魔女になりたくないのは私だって……誰だって同じ。私だって、運命を変えられるならそうしたいと思う。だけどその為に魔法少女同士で戦う、殺し合うなんて。そんなの絶対におかしいって、何度でも言い返せます」
だから、たとえそれしか希望がなくても。
聖杯戦争という仕組みに鹿目まどかは否を唱える。
破壊せんとする。流水の流れに背く川魚が如く。
「ライダーさんにとって、聖杯が必要なことは分かります。それでも、私だって譲れない」
ライダーは答えない。
ライダーは応えない。
ただ、少女の目をじっと見つめていた。
「私は――聖杯戦争を認めない」
確固と断ずる。
魔法少女同士で戦う趣向へ、まどかは納得出来ない。
先のことなんて何も考えていない、馬鹿げた理想論。
もしも非業の最期を遂げ、それを改変したいと願う英雄が召喚されていたならば、この陣営の決裂は不可避のものとなったろう。聖杯戦争の否定は即ち、サーヴァントの存在意義の否定と同義である。
だからこそ、彼女は運が良かった。
征服王イスカンダルとは、最果ての海(オケアノス)を目指した覇者(ライダー)。
見果てぬ夢、向こう見ずな願い、無鉄砲な戦い――そういうものに“慣れている”英霊。
それ以前に、第一。
一介の子女の分際で、サーヴァントへ毅然と決裂必至の喝破を飛ばしてみせる姿が、彼を不服にさせる道理はない。
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「……言うではないか、それでこそこのイスカンダルのマスターよ」
ライダーが浮かべた表情は、笑み。
口にする言葉は、まどかへの賞賛であった。
まどかは驚愕に顔を染め、ライダーを見上げる。
大きくごつごつとした無骨な手が、桜色の髪の毛を無神経にわしゃわしゃと撫でた。
「気に入った。どれ、せめて飽きるまでは――貴様の妄言に付き合ってやろうではないか、小娘」
「……! 本当、ですか……!?」
「男に二言は無い。余が飽きるようなことがあれば話は別だがな……尤も」
不敵なものへ、笑みの形が推移する。
見据えるのは己がマスターでも、現代の景色でもない。
聖杯戦争。程なく訪れるだろう、英雄豪傑たちとの闘争だ。
剣士、弓兵、槍兵、魔術師、暗殺者、狂戦士。
その中には必ずや、自分よりも強大な英霊が存在することだろう。
「此度の遠征。退屈を想う暇すらも、与えてくれはせんのだろうなあ」
良し。
もう一度、ライダーは頷いた。
心が躍る。何処の英霊が来るか知らないが、存分に競わせて貰おうではないか。
魔法少女(マスター)、鹿目まどか。
騎兵(ライダー)、イスカンダル。
その主従が目指すは――“聖杯戦争の破壊”。
■ステータス開示
クラス:ライダー
真名:イスカンダル
属性:中立・善
パラメータ:筋力B 耐久A 敏捷C 魔力B 幸運B 宝具A++
クラススキル:
対魔力:D
一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。
魔力避けのアミュレット程度の対魔力。
騎乗:A+
騎乗の才能。獣であるのならば幻獣・神獣のものまで乗りこなせる。
ただし、竜種は該当しない。
固有スキル:
神性:C
明確な証拠こそないものの、多くの伝承によって最高神ゼウスの息子であると伝えられている。
カリスマ:A
大軍団を指揮する天性の才能。
Aランクはおよそ人間として獲得しうる最高峰の人望といえる。
軍略:B
一対一の戦闘ではなく、多人数を動員した戦場における戦術的直感力。
自らの対軍宝具の行使や、
逆に相手の対軍宝具に対処する場合に有利な補正が与えられる。
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宝具:
遥かなる蹂躙制覇(ヴィア・エクスプグナティオ)
ランク:A+
種別:対軍宝具
レンジ:2〜50
最大捕捉:100人
「神威の車輪」による蹂躙走法。『神威の車輪』完全解放形態からの突進。雷気を迸らせる神牛の蹄と車輪による二重の攻撃に加え、雷神ゼウスの顕現である雷撃効果が付与されている。
猛る神牛の嘶きは通常使用時の比ではなく、静止状態から100mの距離を瞬時に詰める加速力を持つ。
神威の車輪(ゴルディアス・ホイール)
由来:ゴルディアス王がオリュンポスの主神ゼウスに捧げた供物であったものをイスカンダルが自身の佩刀「キュプリオトの剣」で繋いでいる紐を断ち切って自らのものとしたという故事から。
彼が「騎乗兵」たる所以である、二頭の飛蹄雷牛(ゴッド・ブル)が牽引する戦車(チャリオット)。地面だけでなく、空までも自らの領域として駆け抜けることが可能。神牛の踏みしめた跡にはどこであれ雷が迸る。
キュプリオトの剣を振るうと空間が裂け、どこであろうと自在に召喚できる。戦車は各部のパーツを個別に縮小・収納が可能で、走破する地形に合わせた最適な形態を取ることが出来る。御者台には防護力場が張られており、少なくとも血飛沫程度なら寄せ付けない。
地上で通常使用した場合の最大速度は約時速400Kmほど。真名解放無しでも対軍級の威力・範囲を持ち、初見でのウェイバーの見立てでは「近代兵器に換算すれば戦略爆撃機にも匹敵」。キャスターが呼び出した膨大な数の海魔がひしめくトンネルも、雷撃を纏った掘削機の如く軽々と海魔たちを粉砕し踏破している。下記の『王の軍勢』と同時使用することもできる。
王の軍勢(アイオニオン・ヘタイロイ)
ランク:EX
種別:対軍宝具
レンジ:1〜99
最大捕捉:1000人
由来:マケドニアの重装騎兵戦士団。
召喚の固有結界。ライダーの切り札。
展開されるのは、晴れ渡る蒼穹に熱風吹き抜ける広大な荒野と大砂漠。障害となるものが何もない地形に敵を引きずりこみ、彼が生前率いた近衛兵団を独立サーヴァントとして連続召喚して、数万の軍勢で蹂躙する。
彼自身は魔術師ではないが、彼の仲間たち全員が心象風景を共有し、全員で術を維持するため固有結界の展開が可能となっている。要は、生前の軍団を丸ごと召喚・復活させる固有結界。
時空すら越える臣下との絆が宝具にまで昇華された、彼の王道の象徴。
征服王イスカンダルの持つカリスマ性を最大限に具現化したものであり、召喚される中にはライダー本人よりも武力に優れた者や、一国の王としてBランク相当のカリスマを具える者も複数いるらしい。これは彼が生前、個人として武勲を立てた英雄ではなく、軍勢を指揮して戦った英雄であることに由来する。
召喚された臣下はそれぞれ英霊として座にあるサーヴァントであり、全員がランクE−の「単独行動」スキルを持つためマスター不在でも戦闘可能。なお、聖杯戦争のルールに従って召喚されているわけではないのでクラスは持っていない。また、ライダーの能力の限界として、臣下が自身の伝説で有しているはずの宝具までは具現化させることはできない。
一度発動してしまえば近衛兵団はライダー曰く「向こうから押しかけてくる」ほか結界の維持は彼ら全員の魔力を使って行われるため、展開中の魔力消費は少なく済む。ただし、最初に彼が『英霊の座』にいる軍勢に一斉号令をかける必要があるため、維持は簡単でも展開そのものに多大な魔力を喰う。また、軍勢の総数が減るに従って負担が激増していき、過半数を失えば強制的に結界は崩壊する。
本来、世界からの抑止力があるため固有結界の中にしか軍勢は召喚・展開できないが、一騎程度であれば結界外での召喚や派遣も可能。劇中では英霊馬ブケファラスや伝令役としてミトリネスが結界の外にも現れている。
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以上で投下を終了します。
「魔法少女まどか☆マギカ」と「Fateシリーズ」の聖杯戦争企画になります。
サーヴァントについてはプログラムでランダムに割り振りました。
そう長い話にはならない予定ですが、楽しんでいただければ幸いです。
それでは、若輩ながらよろしくお願いいたします。
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◯舞台
見滝原町。電子世界ではなく、正真正銘の現実世界。
魔女の発生も起こり得る。魔女の撃破によって生ずるグリーフシードは穢れの蓄積が後述の理由で停止している為、ソウルジェムの浄化の用途として使うことはそうないだろうが、代わりにマスター自身の魔力回復に使うことが可能。
◯参戦者
本来聖杯戦争とは七人の魔術師によって行われるものであるが、見滝原の聖杯戦争は魔術師ではなく“魔法少女”であることが参加条件となる。
マスターたる魔法少女の能力は聖杯戦争に勿論応用可能。しかしながら、基本的に魔法少女の魔法でサーヴァントへ対抗することは不可能。
サーヴァントを召喚した魔法少女はいずれも三画の令呪を持ち、これを使用することでサーヴァントへ絶対服従の命令を下すことが可能となる。
令呪の移譲は魔法少女であれば誰でも容易に行える。――例外として、監督役の言峰神父が何らかの理由からマスターへ令呪の追加を行うことも有り得る。
令呪を失うことは致命的な手落ちを意味するが、それでも聖杯戦争を続行することは可能。
――しかし、この令呪がソウルジェムへの穢れ蓄積を抑える役目を果たしている為、最後の一画をなくした場合通常通りに穢れの分量を加味しながら戦わなければならないというハンデを抱えることとなってしまう。
投下漏れでした。
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>>8と>>9の間抜けてない?
まどかが黙りこんでるのにイスカンダルが「言うではないか」って言っててつながってないんだけど
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>>8で聖杯戦争を認めないって言ってるのもたぶんまどかだと思うよ
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イスカンダルの安心感はやはり凄い。
さやかちゃんとかマミさんとか、引きによっては悲惨なことになりそうだがはてさて
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本スレッドは作品投下が長期間途絶えているため、一時削除対象とさせていただきます。
尚、この措置は企画再開に伴う新スレッドの設立を妨げるものではありません。
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