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☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第114話☆
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朝食の時間が来るころには、ベッドはきちんと片づけ、皆平静に戻って、モーニングのテーブルを囲んでいた。
クロノもリンディも、アインスも、変わった様子を見せずに朝食をとった。
潮風を浴びに外へ出たクロノたちを見送り、アインスは部屋に戻ろうとした。
ダイニングを出るとき、ロッテと入れ違いになった。グレアムは、先に部屋に戻っている。さすがにこの場で事を構えるつもりがないのはお互いわかっているだろう、が、今朝の出来事を、グレアムも気づいている。
それを見込んで、リンディたちを連れてきた。
クロノとアインスが出会って何が起きるかということ、ここ数か月のアインスとクロノの付き合いさえ、グレアムは最初から織り込み済みだった。
アインスはクロノに惹かれる。そして、クロノは自分の考えを持っている。
そうすれば、クロノの言葉によってアインスを引き留められる。闇の書を、支配下に──制御下ではない──おけることになる。
モノにしたければ、好きにすればいい。それさえ、利用できるなら利用する。
八神はやてという少女と同じように、クロノ・ハラオウンという少年もまた、グレアムの計画する闇の書殲滅作戦の中では駒の一つに過ぎない。
わずかな一瞬の流し目で、互いの気配を気取り、立ち止まる。
背を向けたまま、アインスはロッテの言葉を聞いた。表情は見えないが、想像はつく。
「あんたがいくら足掻こうがお父様は全部お見通しだよ──」
手を取り、傍目には普通に会話をするように腕を組む。しかし、背中に流れる髪の陰で、ロッテは思い切りアインスの手のひらを握りつぶそうとしていた。アインスも応じ、互いに静かに指を握りあう。
「クライド君のことは忘れない。闇の書の意志──あんたなんかにクロスケは渡さない、どんなにおだてて言いくるめたってクロスケはなびかない。
もしあんたがクロスケを口説けるって思ってるんならあたしは信じる、あいつは騙されない。寝取ろうなんて考えないことだよ」
ロッテの唇の端が引きつっているのがわかる。激しいプレッシャーが、他に誰もいないログハウスのダイニングに瞬間、広がる。
「あたしには師匠としての責任がある。あいつがあんたに、闇の書の力に抱き込まれたならそんときは──クロノを殺してあたしも死ぬ」
今にもアインスの喉笛に向かって両腕を伸ばしてきそうだった。すんでのところで、部屋から出てきたアリアに制止され、ロッテは険しく口元を歪めながら、外へ出て行った。
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