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【Fate】アースセル「真なる聖杯を手に入れろ」【避難所】
1
:
◆XFKJOt0a3Y
:2014/03/02(日) 00:17:34 ID:lveRSLdE
―――極めて近く――
―――限りなく遠い世界――
―――誰も彼もが真理を求め――
―――世界に淘汰されていく―――
―――貴方は . ./\貴女は―――
――何を目指す?―― /:::::::::::\
_/:::::::::::::::::::::::\
―――世界は常に修正するのなら ヽ ̄ !:::::::::::::::::::::::::::::::\
┌─――──┐ /| !:::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
`ヽ r―――´ r┐:::::! .!:: ::::::::::::::::::::::::::::_::::::\世界が願いを拒むなら―――
| | _ ___ /:l !:::::::| レ. ̄\::::::::::::/ \::::::\
| |__ノ | _ |: レ―┐ ノ .|___::| __ :!:::::/ \::::::\
| .__ .! / r、ヽ ' , 「`ヽ !:`┐ ┌:::! f::::::::! |/ \:::::\
| | `;_| { }.| ! l .!:::::::i_!::::::| !:::::! |::::::::| | >: ::::::>
―――我々は ! ! ゙冫'´,. | ! !:::::::::::::::::| |:::::! !::::::::! |\ /::::::/
| | イ / | ! | i\:::::::::::::! !:::!| |::::::::! レ|:::\ /:::::/
___j 〔___ノi { じ !ノi ノ | \:::::::| |ノ | !:::::::| i:::::::::\_/::::::/
.└――――‐┘ 'ー'^ー |__ノ \::!__.人 _ノ:: ::::|_._/::::::::::::::::::::::::::/
―――――――――――――――――――――――:::::::::::::::::::/
__ .__ _ ._. \::::::::::::::::::::::::::::::::::::/我々は―――
/r-、 i .| | | | | | \::::::::::::::::::::::::/
| | | ニニ | | | |. \::::::::::::/
| |_ノi | |_ | |___ | |___ \/
.'ー‐ ′ └―‐ └――. └――
―――新たな世界を作りだそう―――
80
:
◆K7pqbvuGjs
:2014/07/12(土) 17:04:00 ID:/jS385Ck
ギルガメッシュ「――――ハ。無様だな綺礼」
旅立ちの準備をしていると、アーチャーがワインを片手に問いかけてきた。
綺礼「黙れ! 今は貴様の相手などしている暇はないのだ! アーチャー!」
あまりにも最悪のタイミングに、そのサーヴァントを睨み付ける綺礼。
ギルガメッシュ「おお、そこまで吼えるか。さぞ悔しい敗北であったろうに」
ギルガメッシュ「今までのお前では考えられない程の激情だな」
ギルガメッシュ「この際だ。神父をやめるのもまた一考だぞ?」
綺礼「そんな事、出来るわけが無いだろう!」
言峰綺礼は、今まで生きてきた中で、屈辱を感じていた。
まさしく無様。こんな負け方をするとは、思いもしなかった。
ギルガメッシュ「なあ綺礼よ。お前のその悔しさは、敗北からだけなのか?」
綺礼「何だと?」
思わずアーチャーの言葉に耳を傾ける綺礼。
ギルガメッシュ「いや、何。貴様はアレと同じことがしたかったのではないか?」
綺礼「衛宮切嗣と、同じこと、だと……?」
それは一体何なのか。
戦場での場数なら負ける気はしない。
人を殺した数も自分が勝っていたと確信を持って言える。
ギルガメッシュ「簡単ではないか。今お前の感じている物を、人に与えたいのではないか?」
ギルガメッシュ「人に苦痛を、人に不幸を。そして人類に最悪を! それがお前の求める物なのではないのか?」
綺礼「……そんな、ことが」
あってたまるか。
その一言が言い出せない。
何故だ。ここで否定しなくては。
否定しなくては、そんな事を肯定されるなんて許されない。
まさか、そんな筈はない。そんな筈がないのだ。
自分は神に殉ずる神父だ。
そんなことが、あってはならない――――!
麗羅「あれ? 綺礼君、令呪なくなってしまったの?」
混乱に陥っていた綺礼の前に、綺麗の手に目を凝らしている麗羅が部屋に入ってきた。
ギルガメッシュ「ほほう、この間の盗み聞きの雑種ではないか」
麗羅「貴様、よくも私の前に現れたものだな……ッ!」
あの時、麗羅が『暗殺者』という言葉を使ったからこうなったのだ。
八つ当たり気味に麗羅を睨み付ける綺礼。
麗羅「私を責めるのはお門違い。あの女の体を確認しなかった綺礼君もいけないんじゃない」
麗羅は淡々と真実を述べる。
麗羅「ねえ王様。綺礼君が求めている物は、そういうものなの?」
首を傾げ、黄金の王に問を掛ける。
ギルガメッシュ「生意気な口だ。童でなかったら、その首を刎ねていたぞ」
麗羅「怖い怖い」
びっくりするほど棒読みで怖がるフリをする麗羅。
王の威光に身を委ねればいいものを、と溜息を吐くアーチャー。
ギルガメッシュ「問いに答えてやるが、この神父が求めているのは間違いなくそういった類の愉悦だ」
ギルガメッシュ「それも、本人が最も禁忌としているものであろうよ」
綺礼「……ならば、問おう。私の愉悦とは、私の求めているモノとは、一体何なのかを」
勝手に話を進める二人を、睨み付ける綺礼。
ギルガメッシュ「もう大分話してやったのだがな。我にしては大サービスだぞ?」
ギルガメッシュ「後はもう、お前が探すしかあるまいて。この冬木の地でな」
フハハハハハ! と高笑いをするアーチャー。
アーチャーの言葉を聞き、ふと考える素振りを見せる綺礼。
彼の中で何かが決まったのか、迷いの無い動きで一つの外へと飛び出す。
その後を、ヒョコヒョコと付いて行く麗羅。
麗羅「綺礼君綺礼君、もう旅の準備はしなくていいの?」
綺礼「彼の英雄王に、この冬木の地で探せと言われたのでな。この地にいる為の、口実作りをすることにしたのだよ」
綺礼「ちょうどいい。お前も害虫駆除を手伝ってくれ」
麗羅「それってどんな害虫なの?」
顎に手を当て、考える素振りを見せる綺礼。
綺礼「タコの様な害虫だ」
麗羅「それって虫じゃないよね。タコだよね」
綺礼「……比喩もわからんのか。山育ちというのは」
二人は、キャスターの工房へと歩を進めるのであった。
.
81
:
◆K7pqbvuGjs
:2014/07/12(土) 17:04:44 ID:/jS385Ck
目的地にたどり着くと、早速害虫という海魔達が襲い掛かってきた。
軽く見積もっても、その数は30を超えるだろう。
綺礼「お前の力量を見ておきたい。その拳で片付ける事が出来るか?」
能面のような笑みを浮かべ、麗羅は海魔の前に立つ。
麗羅「女の子に害虫駆除やらせるなんて、綺礼君さい・てい」
一匹の海魔が、麗羅に襲い掛かる。
それを、麗羅は拳で突く。
麗羅「それ」
――――あまりにも、間の抜けた掛け声で。
拳で突かれた海魔は、呆気なく弾け飛んだ。
突かれた個所から血肉をまき散らし、吹き飛ばされる。
声を上げることも許されず、その海魔は文字通り絶命した。
麗羅「しゅっ」
無論、それだけでは終わらない。
命令は絶対だ。
この場にいる海魔を、拳だけで打倒し、絶命させる。
蝶が舞う様に、蜂が刺す様に。
そんな表現があるが、それだけでは彼女を表現することは叶わない。
そんな陳腐な言葉で表現するのもおこがましい。
そんな次元を越えた――――『殺』の業。
『死』ではなく『殺』。
彼女は既に、『殺』の極地に辿り着いていた。
綺礼「――――」
その業は、本物だとかそんな話の次元ではない。
それを越えた何かだという事は分かるが、表現のしようがない。
綺礼は、そんな麗羅を、ただ傍観することしかできなかった。
.
82
:
◆K7pqbvuGjs
:2014/07/12(土) 17:05:04 ID:/jS385Ck
そして、傷一つなくキャスターの工房にたどり着いた二人。
そこには、出来の悪い人間オブジェがいくつも転がっていた。
二人がよく知る血の匂いが、工房内を充満していた。
麗羅「綺礼君綺礼君、この人たち生きてるよ?」
綺礼「そういうのを死に体というのだ。覚えておくといい」
火葬式典を付属させた刀剣を取り出し、容赦なく一つの死に体に突き刺した。
すると、その刀剣は炎上し、死に体達を燃え焦がしていく。
麗羅「生きているのにえげつないね」
綺礼「いや、このまま生きている方が辛いだろうよ」
全てのオブジェが燃えたのを見ると、綺麗はキャスターの工房から去る。
麗羅「ねえ、これで口実作り出来たの?」
綺礼「ああ。今夜辺りに分かるだろう」
聖職者の様な顔で笑みを浮かべる綺礼。
事前にアサシンからキャスター達の性格、趣味嗜好は聞いてあった。
こうなれば、後はどうなるかは予測できる。
衛宮切嗣に受けた煽りを、ここですっきりと晴らすことができた。
これで少しだけすっきりとできたとともに、どこか満足感を覚える綺礼であった。
――――もう答え見つけてるんじゃないの? この人。
そんな綺礼をみて、麗羅はそう思った。
83
:
◆K7pqbvuGjs
:2014/07/12(土) 17:10:52 ID:/jS385Ck
――――夜。
冬木大橋が架かる未遠川にて、その海魔は存在した。
キャスター「ご期待あれリュウノスケ! 最高のCOOLをご覧に入れましょう!」
全長百mを越える海魔に、誰もが驚愕した。
冬木に住む人々も、その神秘を括目する。
その中には、綺礼と麗羅の姿もあった。
麗羅「これが綺礼君の言っていたヤツ?」
綺礼「そうだ。そう、なのだが……」
正直、予想を超えていた。
代行者として冬木の地にいる口実さえ作ればいいと思っていた。
その為にキャスターやそのマスターが逆上しそうな行動を取ったのだ。
キャスターの情報は、アサシンに以前監視させ報告していたから、考えを読むのは容易かった。
だが、まさか、ここまでとは。
舐めていたとしか言いようがない。
麗羅「で、どうするの?」
綺礼「代行者として、神秘の漏洩は防がねばな」
麗羅「もうダダ漏れだよね?」
綺礼「私の父は優秀だ。この程度の騒ぎなら何とかなる」
実際は教会で頭を抱えて何とかこの事を大きくしない様に頑張っているのだが、息子は知らない。
麗羅「私も行くべき?」
綺礼「いや、お前はここで様子見だ。私の答えを得る前に、キャスター以外のマスター達を殺されては困る」
もう絶対答え得てるでしょうに、と麗羅は睨みつけるが、綺礼はそれに構わず飛び出してしまう。
麗羅「……私は、どうするべきか」
土手に座り、時折襲い掛かってくる大海魔の触手を消し飛ばしながら、綺礼のすることを眺めることにした。
龍之介「超COOLだよ! 旦那ァ!」
麗羅「――――ん?」
野次馬の中に、一際興奮している男を見つけた。
その手には、令呪の痕が刻み込まれている。
アサシンからの情報として、彼こそがキャスターのマスターだと確信した。
キャスターのマスターであれば、綺礼君にも問題ないだろう。
これも仕事だ。殺さなくては。
麗羅は騒いでいる男の後ろに立ち。
――――その首を握り潰し、川に投げつけた。
.
84
:
◆K7pqbvuGjs
:2014/07/12(土) 17:16:41 ID:/jS385Ck
キャスター「龍之介ぇ! おお、龍之介ぇぇえええ!!」
土手にいる野次馬の一人が殺された事により、キャスターが怒り狂い始めた。
もっとも、既に狂っていたのだが。
その時切嗣は、ライダーのマスターと共に川の近くで行動していた。
誰が殺したのかと気になったが、キャスターのマスターからは人が引き始めていた。
人が突然死んだのだ。そうもなるだろう。
離れている切嗣たちからは、誰が殺したのかは判断できない。
切嗣(アサシンは自害させたはず。なら、一体誰が……?)
そう切嗣が思考を巡らせているその時だ。
言峰綺礼が降り立ったのだ。
切嗣「何をしに来た」
綺礼が河原に降り立つと、切嗣が真っ先に銃を向けて来た。
綺礼「いや何。代行者として見逃せないのでね。アレを討伐しに来たのだよ」
切嗣「……人間である君が? アレに?」
綺礼「人間であると同時に代行者だ。聖杯戦争のマスターではなく、代行者の使命としてここに来た」
なるほど、そこまでしてこの地に残りたいのかと、哀れみの眼差しを向ける切嗣。
黒鍵を構え、川に溢れる小さな海魔達へ討伐しようと駆け抜ける。
ウェイバー「お、オイ!」
ライダーのマスター、ウェイバーが引き留めようとするが、綺礼は意にも返さず走り出す。
切嗣「……僕としては、このままアイツをライダーの固有結界に引き込んでくれると助かるんだ」
切嗣「お願いできるかな? ライダーのマスター」
実を言えば、大海魔を一時的にライダーの固有結界に閉じ込めて時間稼ぎをするという作戦の真っ最中。
ウェイバー「ぼ、じゃなくて……私は別に構わないけどね、反則したマスターをこ、殺すなんて」
ウェイバー「でも、そこまでしなくてもいいんじゃないか?」
切嗣「君はもう少し非情にならなきゃ、この世界はやってけないよ」
ウェイバー「……キャスター倒した後の二週間の停戦同盟、正式に引き受けてやるのに、その言い方は無いだろう?」
監督役が信用ならないと分かった今、ルールなんてあって無いに等しい。
切嗣はこの後、冬木が混沌とした戦場になるだろうともちろん予想している。
そんな事をしたら、サーヴァントが早く落ちるのではないか?
だがそんな事はどうでもいい。
監督役が信用を失った。これが重要。
そして、この事によって信用を得たのは誰か?
監督役の不正を暴き、それを公正に、公平に教え与えた者。
――――セイバー陣営に他ならない。
そこまでくれば後は簡単。
信用が『セイバー陣営>他の陣営>監督役』となれば、聖杯戦争の主導権はある程度こちらが握る事が出来る。
勿論容易くは無かった。
だが幾多の戦場をありとあらゆる方法を持って切り抜けた手腕によって、それは可能とされた。
現に、ライダー陣営、ランサー陣営は二週間の停戦に賛同し。
それを聞いたバーサーカー陣営、アーチャー陣営も同意してくれている。
同意していないのは既に脱落しているアサシン陣営である綺礼と、この戦いの敵であるキャスター陣営のみである。
このキャスター陣営に勝利することが出来れば、信用は確固たるものとなる。
二週間の停戦も、現実帯びたモノとなるだろう。
大海魔の姿が消える。どうやらライダーが固有結界に取り込んだらしい。
舞弥『切嗣、こちらの準備は整いました』
切嗣「さて、と――――」
ランサーに呪いを解呪するように頼むとする。
セイバーの宝具が使えなければ、この戦いは破綻する。
ランサーの騎士道精に期待するとしよう。
.
85
:
◆K7pqbvuGjs
:2014/07/12(土) 17:18:04 ID:/jS385Ck
今日はここまで。
ちなみに、停戦を引き受けた理由は以下の通り。
ライダー陣営(ウェイバー)→赤ん坊に情がわいた
ランサー陣営(ソウラ)→令呪を使ってディルムッドとゆっくりたっぷりねっちゃりとイチャイチャしたいから
バーサーカー陣営(雁夜)→皆が停戦してるって聞いたから
アーチャー陣営(時臣)→監督役の不正? 関係ナイヨーアピール
お前ら聖杯戦争をしろ!
この後の戦いはZeroと大体同じなので、またもやカットです。
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