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血液型差別者物語特集

2灼熱の炎 ◆V2DwkA8pj2:2016/05/22(日) 16:28:18 ID:9lMn/D3E0
【男の純情? 続編】

コウタに足払いを掛けられて横たわっているA子は、恐怖のあまり体が硬直していた。
コウタは座り込んでA子にもっと近づこうとするが、勢いよく走ってくる音が聞こえた。
コウタが振り向いた途端、走ってきたB男がコウタに飛び蹴りを食らわせた。
コウタは痛さのあまり、動けなくなったが、B男の顔はしっかり見ていた。

B男「A子、大丈夫か?早く逃げよう」

A子の胸の中は一気に暖かい感じが漂った。
B男はA子と肩を組みながら、A子の自宅の方向へ走り出した。
コウタが動けないうちに自宅へ着かないと、追われて自宅の場所を知られてしまうと思い、先程まで動けなかったA子も頑張って走っていた。
ようやくA子の自宅に着き、A子はB男に礼を言って別れた。

次の日、コウタはB男のクラスメイトや担任に、B男に蹴られたことを告げ口していた。
本当はコウタが居る学校には来たくなかったA子は、コウタが皿恨みで何かすることを予測していたので、投稿してB男のクラスを様子見していたので、すかさず声を張り上げた。

A子「この男は昨日、あたしに酷いことをしようとして蹴られた。B男は悪くない!」

B男のクラスメイトはコウタとA子のことを知らないので、どっちが正しいのか判断に困っていたが、A子に付いてきていたA子の友達は、コウタが普段からA子を追い回していたことを話した。
B男のクラスに居るB男の友達も、B男が理由なく暴力を振るう男ではないことを話した。

こうしてコウタは誰からも信用されなくなり、元々少なかった友達も離れ、独りぼっちになった。
そして担任から退学を告げられた。

A子とB男は、これ以上何かしたらコウタのしたことを警察に話すと警告した。
そして二人は手を繋ぎながらコウタのもとを去っていった。

A子とB男は、花見、バレンタイン、クリスマス等を毎年、二人で共に過ごして幸せそうにしている。
それを隠れて見ているコウタは、悔しいが二人に近付くことは出来ない。
法律に触れない方法で復讐をしようと考え、ついにこんな行動に出た。

コウタ「俺B型だけどさ、A型の女ってどう思う?つまらなくて陰湿で、きもくない?」

こんなことを、自分が元通っていた大学の生徒たちの登下校中に近付いて言い始める。
こうすることで、A型とB型の相性が最悪だということを植えつけ、A子とB男が交際していることは恥ずかしいことだと、周りの生徒に言わせようとしているのだ。

しかし誰も相手にしない。
「きもいのはお前。くせーんだよ」と言う者も居る。

しかしコウタはめげず、風呂にも入らず、周知活動を続けていた。
インターネットの世界でも、質問コーナーで自分をB型男性だと名乗り、A型女性を悪く言っていた。
コウタの本当の血液型は誰も知らないが、そんなことは誰も興味を持たなかった。

数年後、やがてA子とB男が結婚式を挙げる。
ウエディングドレスを着て幸せそうに笑うA子は、ものすごく美しかった。
コウタは何年経った今も、A子に未練を持って悔しがっていた。
インターネットでこんな書き込みをする。

『僕は自分の妻がA型の子供を妊娠したらおろさせます。何型を結婚すればA型は作られないのでしょうか?』

返事はこんなものばかりだ。

『お前みたいな奴と結婚したがる女は居ないから心配するな』
『血液型を気にする人キライ』

コウタは精神病になっているが、病院に連れて行こうとする優しい者はコウタの周りには居ない。
家に引きこもって体を動かさないコウタは筋肉がものすごく衰えている。
生活習慣病にもなっているが、本人も気付かない。

生涯を閉じるのは時間の問題だ。


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